2017年インド旅行記7 コルカタへ

◆4日目 4/30 コルカタ・ラージダーニー急行

6時ごろ目覚める。
トイレへ行き、デッキのドアの窓から外を見る。今日も晴れ、しかし暑そう。
まだ寝ている人ばかりなのか、カーテンはすべて閉まっている。車内はほぼ満席のようだ。

居場所もなく、上段のベッドに戻ってまた横になる。

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 朝6:16、どこを走っているのかわからないが、天気でよかった。

7:40頃、自動音声の車内放送。あと5分でダーンバード・ジャンクションに着きますとのこと。
時刻表を見ると定刻では6:40着となっている。ほぼ1時間遅れということだ。

8:20頃、「ニュースペーパー」と言いながらクルーが新聞を配る。どうせ読めないので貰わなかったが。
その後、ブレックファースト(朝食)。袋入りの食パンとアルミ容器入りのオムレツ。
食べ終わった頃に紅茶と茶菓子がやってきた。

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 朝食は昨日のオーダー通りオムレツだった。(8:33)

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 あとから来たお湯のポットと紙コップ。

スマホのバッテリーは20%台になっている。もう電源を切ることにした。バッテリーゼロになってしまえばただのガラクタでしかない。
車内ではスマホで動画でも見ていようと思っていたのに、コンセント無しは想定外だった。それどころかすっかり情弱になってしまう。

朝食のあとは何もすることが無い。ベッドで横になったり、デッキで外を眺めたりして過ごす。下段のおばちゃんはずっとカーテンを閉めたきり。

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 コルカタの方に来ると緑が多くなった。

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 踏切。遮断機が下りていても人が入ってくる。

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 どこかの駅を通過。

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 迷彩服の兵隊っぽい人がデッキに立っていた。

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 水田地帯を走る。

昨日は次から次へと車内サービスがやって来たが、朝食の後は何も無し。すっかり退屈である。

クルーがトレイを持ってやってきた。チップとのこと。ポケットにあった10ルピー札を渡すと不満そうな顔で行ってしまった。
次に来たのがシーツと毛布の回収。

10時近く、定刻ならば終点のコルカタ・ハウラーに着いている頃だが、まったく着く気配はなく、ずっと農村風景がつづく。
コルカタでは特にどこに行くあてがあるわけではなく、あまり滞在時間が多くてもしょうがないので、遅れる分にはむしろ歓迎。

10:50外はもう都会の風景になった。ここからはノロノロと止まったり動いたり。
コルカタ・ハウラー駅に着いたのは11:10、1時間20分遅れということになる。5〜6時間の遅れはザラというインド国鉄からすれば、1時間台の遅れなど、ほぼ定時運転になるのだろう。デリーから1450kmもの距離を走ってきた列車なのだ。

ホームに出ると、むわっとする熱気。今までエアコンの効いた車内にいたのを忘れていた。ドアの前にいたクルーに念のために「ハウラーステーション?」と聞いてみたら、そうだという答えが返ってきた。

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 コルカタ・ハウラー駅に到着。

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 ニューデリーから牽引してきた機関車。おっさんが被った・・・

ハウラー駅はヨーロッパに多い頭端式ホームになっている。歩いている人がインド人でなければ、ヨーロッパの駅のようだ。
薄暗い構内に大勢の人がいる。ニューデリー駅よりも人は多い。

この駅が開業したのは1854年、日本最初の鉄道が開業したのは1872(明治5)年なので、それより古い。
現在の駅舎は1905年に完成している。
当時はイギリス領インド帝国というイギリスの植民地支配の時代だった。各所にイギリスの繁栄を誇った往時を思わせるクラシカルな作りが見られた。

さて、まずはこの重たいバックパックをどこかに預けなければならない。
コインロッカーなどどこにもない。案内看板を見ると『Cloak Room』の文字がある。看板の示す所に行くとクロークルームがあった。窓口が1つだけで人だかりがしている。

ようやく自分の番が来た。まず書類にサインをして、IDを見せろと言うのでパスポートを出す。荷物1つ預けるにもずいぶん面倒くさい。
それから中に入れと言われて、入るとここに置けと言われた場所に置いた。自分で棚まで持って行って置くシステム。
窓口の人は冊子にカーボン紙を挟んで書き込んでいる。ずいぶんとアナログな感じ。最後に預かり証をくれた。
料金は引き出すときに払うのか、今は言われなかった。

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 ハウラー駅のクロークルーム(手荷物預かり所)。

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 クロークルームの荷物置き場。


◆コルカタを歩く

とにかく身軽になったので、街歩きに出る。
外に出るとさっそく運転手の呼び込みがきた。さすがにこんなのには乗る気がしない。

暑いのでタクシーにでも乗ろうと思ったが、プリペイドタクシーの乗り場には長蛇の列ができていた。やっぱり歩くことにする。

デリーやアグラで世話になったリクシャーはコルコタでは一般的でないのか見かけなかった。そのかわりにイエローに青線ツートンカラーのタクシーばかり目立つ。車種はどれもインドの国民車だった『アンバサダー』。

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 ハウラー駅遠景。

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 あちこちで見かけた公衆トイレ。男性用なのだろうが。

ハウラー駅はコルカタ市内ではなく、フーグリー河を挟んだ対岸にあって、両岸をハウラー橋が結んでいる。
歩きはじめると汗が噴き出てくるが、橋の上では川風が心地よかった。

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 ハウラー駅とコルカタ市内を結ぶハウラー橋。

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 コルカタ市内を南北に流れるフーグリー河。

橋を渡って、コルカタ市内へ。

『コルカタ(Kolkata)』は『カルカッタ(Calcutta)』の名称の方が馴染みがあるかもしれない。
これは2001年にそれまでの植民地時代の地名から、現地読みの『コルカタ』に改められたもの。

1609年にイギリスの東インド会社がここに商館を置いたときにカルカッタという地名になった。
その後、1911年にニューデリーに遷都されるまでイギリス領インド帝国の首都でもあった。

まずはインド唯一の路面電車に乗りたい。
橋から坂を下ったところに路面電車の線路があった。停留所らしきものはなく、電車もいなかった。
線路をまたいで車が駐車してある。ここにいても電車は来そうになかった。

電車道を歩いていればそのうち来るだろうと線路に沿って歩くことにした。

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 トラムの線路があるマハトマガンジーロード。

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 トラムの線路が分岐するラビンドラ・サラニ通りとの交差点。

ところが、行けども行けども1台の電車も来なかった。どうしたんだろう。
そのかわりにバスはこれでもかというほど頻繁に走っている。
歩いているうちに地下鉄の駅まで来てしまった。

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 コルカタのトラム路線図。

コルコタに来た目的の第一は路面電車に乗ることだった。それ以外はあまり考えていなかった。
街歩きが好きとはいえ、ずっと外を歩いていると死んでしまいそうだ。

まずはインド博物館に行ってみようか。
地球の歩き方によると、『見学には2時間程度はみておきたい』とある。ここに行けば時間は結構つぶせそうだ。

マハトマガンジーロード駅がハウラー橋からは最寄になる。ハウラー駅からここまで歩いて30分くらいかかった。

窓口で地下鉄のチケットを買う。デリーと同じ丸いトークンだった。料金は5ルピーだから日本円でわずか9円。いくらインドの物価が安いと言っても、破格である。
だから地下鉄は貧民層の乗り物で犯罪の巣窟になっていると思いきや、地下鉄の構内に入るとここはインドであることを忘れるほど清潔で秩序のある空間になっている。しかも地下は涼しい。

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 マハトマガンジーロード駅のホーム。

地下鉄で2駅、パークストリート駅で降りる。
外に出ると、通りの歩道には屋台が並んでいる。日本ならばお祭りのような光景だが、ここではいつものことのようだ。

さっき歩いていた時にだいぶ汗をかいたので水がほしかった。
なかなか水だけ売っている屋台も無い。
ライムを絞ってジュースにして売っている屋台があって、人々がおいしそうに飲んでいる。あれを1杯もらうか、いやお腹壊すかもなどと考える。

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 出店が並んで賑やかなチョウロンギー通り。

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 よく見かけたライムジュースの屋台。

いや、しかし暑い。汗を拭いているタオルハンカチも絞れるくらいにびしょびしょだ。

「ホッテスト?」
立ち止まると話しかけられる。
「どこから来た?チャイニーズ?コリア?」
「ジャパン」と答える。
無視するのがいいんだろうけど誘導尋問だな、これは。

黄色いシャツの兄さんが続ける。
「日本のどこから来た?トーキョー?オーサカ?」
「僕も日本にいたことある」
「ロッポンギ知ってるか?そこのインドレストランで働いていた」
こちらも適当に答えていたが、しつこくまとわりつく。

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 アジア最大級というインド博物館。

そばにインド博物館があるので中に入ってしまおう。水くらい中でも売っているだろう。
「インディアンミュージアムに行くのか?」

「ここでチケットを買うんだよ」
チケット売り場までついてきた。

「バッグは預けなきゃだめだよ、クロークはここ」
親切だけどとにかく怪しい。

中に入って、これで撒いたかと思ったら
「また会おう、マイフレンド!」と手を振っていた。
「バーイ」と言って中に入る。

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 いきなり首無し仏像が出迎え。

今は13時近く。ここに2時間いれば15時ごろ。そのあと路面電車に何回か乗って18時ごろに駅に戻ればちょうど良いだろう。
順路に従って上の階から見て行くことにする。

ところが展示物は石ばっかり。ここは化石博物館かよ。化石マニアでもなければこんなところで2時間もつぶせないぞ。

クーラーも一切無し。そのかわりに上の方で扇風機がブンブン回っている。風に当たるといくばかは涼しいが、汗は引かない。ここに2時間は無理だろう。

ひと通り回って見たつもりだが、すぐに1階まで下りてきてしまった。

看板にカフェテリアの文字を見つけた。やった、と思ってそちらの方へ行くとトイレがあった。さらに奥があるのでそこがカフェテリアかと思って行くと係員に呼び止められた。そっちはオフィスエリアとのこと。

トイレの前に大きなウォータークーラーがあって、これのことか。
水筒やペットボトルを持った人が水を汲みにきている。しかし、水は水道水だろうから、これを飲むのはためらった。

博物館だけあって、トイレはタダなのは良かった。

1階のエントランスホールにはベンチがあって、そこに座っていると風が通り抜けていくらか涼しい。洗面所で洗ってきたタオルハンカチも広げて乾かす。

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 エントランスのホール。

椅子に座ってエントランスを出入りする人たちを見ているとインド人ばかり。ここはインドなので当たり前だが。
たまに欧米系の外国人、それに中国人。日本人はいない。本当にいまはGWなのか。もっとも日本人を見かけたからべつにどうということはないけど。

次はどこへ行ったらいいのだろうか。観光するところはいろいろあるが、歩かなければならない所ばかり。
地図を見ると、近くにニューマーケットという所がある。地図では大きい建物のように描かれている。ショッピングセンターだろうか。

暑いからハンカチもすぐに乾いてきた。
もう一回り展示物を見てくるとするか。早く出るとさっきの奴がまだいるかも知れないし。

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 仏像の展示室。

さっき回ったときは見落としていた仏像の展示室があった。
じつは最近、仏像などに興味を持つようになった。別に宗教心からではなく、単純に美術品とか言う意味でだが。女性ならば仏女(ぶつじょ)といったところか。

それはともかく、インドの仏像ですよ。
すこしばかりテンションが上がった。

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 釈迦の仏像。日本でもお馴染み(?)のパーマ姿。

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 釈迦その2。ウェーブヘア(?)のはギリシャ文化の影響もあるという。

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 釈迦その3。それぞれに顔つきが違う。

釈迦は紀元前5世紀ごろにいたとされる仏教の開祖である。

日本にも仏像は数々あるが、日本の仏教はインドから中国〜朝鮮半島経由で伝わったもの。
仏像の多くは仏陀である釈迦の姿を模したものだが、日本で作られたものは間接的に伝わった姿でしかない。

私は仏教や仏像についての知識は無いが、日本よりはるかに原形に近いお釈迦様を拝めたのはうれしかった。
インド博物館に来て良かった。

南無〜。


posted by pupupukaya at 17/07/08 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記6 コルカタ・ラージダーニー急行

 ↑ ニューデリー〜コルカタ間1450km コルカタラージダーニー急行のルート


 ◆ニューデリー駅

ホテルに荷物を取りに行って、ニューデリー駅に戻ってきたのが15時少し前。列車の時刻は16:55発だからまだ2時間もある。
ニューデリー始発の列車だが、駅へは早めに行った方がいい。
発車間際に乗ると、自分の寝台が他の乗客に占領されているかも知れない。

駅まで歩く途中で水を1本買っておいた。こういうものも買えるうちに買っておかねばならない。
昨日今日と買わされた土産物も入ったバックパックはかなり重くなっている。

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 また改めてニューデリー駅のエントランスから。

大きなバックパックを背負っているし、駅に着いたら面倒な人たちに囲まれるのかと覚悟していたが、意外とスンナリ駅に入れた。

ニューデリー駅の広いホールは相変わらず多くの人が座り込んだり横になっていたり。
昔の上野駅もこんな感じじゃなかったかな。

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 駅舎内のホールは列車待ちの人でごった返す。

ホールにある電光掲示板を見には、発車する列車の一覧が表示されている。かなり先の列車まで表示されているにも関わらずこれから乗る16:55発12302列車の表示は無い。

もしかして運休?
ここで心をしっかり持っていないと悪徳旅行会社に騙されることになる。

セキュリティーゲートを通ってホームに出ると、1番ホーム側にウェイティングルームがあった。
入ってみるが、ベンチはふさがっているし、暑い。天井の扇風機がブンブン回っているが、外にいて風に当たっていた方がマシだった。

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 1番ホームはどこか昔の日本の駅のような雰囲気も・・・

ウェイティングルームの並びにフードコートがあった。あまり混んでいない。これ幸いと腹ごしらえをする。
朝ホテルを出てから何も食べてない。暑いのと緊張の連続で空腹というのも忘れていた。

店はいろいろ並んでいて、そのうちの1つの店でメニューにあったチキンサンドイッチというのを頼んだら店員が何やら言う。
よく聞くと、入口のところで食券を買ってくれということだった。

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 駅舎1階のフードコート。

食券を買ってきて店員に渡す。しばらくして紙皿に乗ったチキンサンドイッチが出てきた。トーストしてあって温かい。これで70ルピー。
立ち食いだし、清潔とは言い難い場所だが、1人ならこういう所で食べた方が気が楽だ。
チキンはそぼろのようで、ぼろぼろこぼれて食べずらいがおいしい。

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 グリルしたチキンサンドイッチ。

ホームに出て、また電光掲示板を見ると、12302列車の表示が出ていた。16番線へと向かう。

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 ホームを結ぶ跨線橋。

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 ホームと反対側を見る。どことなくイギリス調な感じも(行ったことないけど)

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 ミニチュア風に加工してみる。

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 コルカタ・ラージダーニを牽引する機関車。

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 ニューデリー駅の駅名標。


 ◆ニューデリー 16:55 → コルカタ・ハウラー 7:57(翌)
      【12302】Kolkata Rjdhni

16時を過ぎたばかり、まだ発車まで50分もあるがホームはすごい人だった。荷物を持った人ばかりだから皆同じ列車を待つ人たちだろう。
全車指定の列車だから、待つ人も落ちついているが。

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 発車50分前だが、ホームは人、人、人。

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 ホームの列車案内表示。『12302 Howrah Rajdhani   16:55』

さて、いよいよコルカタ行の寝台列車に乗る。
『コルカタ・ラージダーニー・エクスプレス』(Kolkata Rjdhni Exp.)とは、ニューデリーからコルカタのハウラー駅までの1,451.1kmを結ぶ寝台急行列車である。

ラージダーニーと付く列車は、ニューデリーから大都市や州都を夜行で結ぶ寝台急行列車のうち、スピードが速く、停車駅も少なく、全車エアコン付という最優等列車という位置づけになっている。

私が乗る車両はエアコン付2段寝台車(AC2)という寝台車で、2段寝台にカーテン付きとなる寝台となっている。
ニューデリーからコルカタまでの値段は4,265ルピー(7,393円)で、1400kmもの距離と国際線の飛行機並みに食事付きということを考えれば安い。

だがこれが一般の急行列車を利用して、普通寝台車に当たるエアコン無しスリーパークラスだと625ルピーになる。ラージダーニーのAC2クラスとの差は6.8倍。普通のインド人からすれば羨ましいような豪華列車ということになる。

そのほかには、エアコン付3段寝台(AC3)があって、基本はAC2と同じだが3段式寝台でカーテンがない。
もう1つはエアコン付ファーストクラス(AC1)で、こちらはすべて個室だが2〜4人部屋なので1人利用の場合は相部屋となる。

これらのクラスとの値段差はかなりあるはずなのだが、ネットで購入するとどういうわけか値段差がそれほどなくなるようだ。
ファーストクラスのネット価格を調べたら4,855ルピーとなり、AC2と千円ちょっとしか違わない。

このあたりはAC2クラスの値段が季節によってかなり上下するからで、今はインドは夏休み期間中のため高い設定になっているのと、ネットで買うと手数料がかなり上乗せされるためと思われる。

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 ラージダーニーエクスプレスが入線。

16:26に電気機関車に牽かれた列車が入ってきた。荷物車もいれて20両という長い編成。
ホームに停車中に客車を見て回りたいが、寝台を留守にしているあいだに他の乗客に取られてしまうかもしれないのでそれはしない。

列車はゆっくり進入してくる。気の早い人はまだ止まらないうちに飛び乗る。ドアは自動ではないので手で開けられる。

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 客車の入口。

客車が止まったので乗車する。
3Aの方は騒ぎのようになっているが、こちらの方はまだ人も少なく落ち着いたものだ。

ドアの横に乗客名簿が貼りだされる。
これは、自分のチケットに座席番号が書いてあれば見る必要はない。チケットに座席番号の無い人はこの名簿で確認する必要がある。
一応見てみたが、たしかに自分の名前が載っていた。
ヒンドゥー語(名前)、座席番号、ローマ字(名前)の順に表示してある。

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 車内は一見、日本のA寝台車のような感じ。

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 ボックス席タイプの寝台。腕が写ってしまった・・・

指定された番号はA1号車の29番。
寝台は4人用のボックス席(上下2段向い合せ)と、通路に並行した2段の寝台とがある。
29番の席は通路席の下段ということになる。

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 Cleartripから送られてきたE-チケット。赤丸が座席番号。

ところがこの席には先客が2人いる。夫婦か兄弟か知らないがまた面倒だなと思って席に行くと、男の方は見送りにきた人だった。
通路席は背もたれを跳ね上げれば2人向い合せ席となる。
おばさんと相席という格好になる。

いつの間にか私は上段の客ということにされてしまった。しかも進行方向とは反対の向き。
このおばさんが上段寝台に上がるとなると一苦労だろうし、まあいいわ。

座席下はおばさんの荷物で占領されてしまったので、バックパックは上段の寝台に入れるしかない。かなり狭くなりそうだ。ほかに置く場所は無いので仕方がない。

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 通路席の寝台。背もたれを倒してベッドにした状態。

最初乗った時は車内はがら空きだったが、停車中に乗ってくる人の方が多かった。
この寝台車の客はインドではお金持ちの方に当たる人たちなんだろう。ゆったりした気持ちの人が多いようだ。
発車間際になっても3分の1くらいの座席がまだ空いている。途中から乗って来るのかもしれない。

16:55になったが列車は動かない。
ここはインド、定時運転なんて求めてはいけない。旅行の行程も、列車の遅れはある程度見越して余裕あるものにしてある。

どうしたのかと思いかけたころにゆっくり動き出した。

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 ニューデリー駅を発車する。

さあ、コルカタまで1450km、17時間の寝台列車の旅が始まる。
異国の地で、さらに新たな地への旅立ちの瞬間だ。

 ♪さあ行くんだ その顔をあげて新しい風に 心を洗おう

イヤホンと充電コードを取りだし、『銀河鉄道999』を聞きながら旅立ちを盛り上げようとしたが、あることに気が付いた。

この寝台車はコンセントが無い (TωT)

最高級の寝台急行だし、てっきりあるものとばかり思っていた。
てゆうか、昨日乗った最下級のスリーパー寝台だってコンセントあったぞ。

一応あるにはあるが、4人ボックス席の一番奥に1個あるだけ。当然そこの席の人が使用している。

スマホのバッテリーは今日1日使ったのであと半分ちょっとしかない。
明日も1日コルカタ市内を観光のあと寝台列車が宿となるので、充電できるかどうかわからない。
最悪、あさってホテルに入るまで充電できないということだ。

 あわてるな昔はみんな歩いてた

考えてみれば、外に出ればネット環境など全く無いに等しかった時代から一人で海外旅行していたわけで、その当時を思い出せばスマホのバッテリー切れくらいで慌てることはないのである。
ただ、あの頃は家で印刷して紙で持って行った物が、今はデータにしてスマホに入れてあるので不便ちゃあ不便。

デジカメのバッテリーはスペアを持っているので、そっちは心配いらない。

トイレにはコンセントがあるので行く度に充電していたが、気休めでしかなかった。

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 デッキのトイレドアと洗面台。

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 インド式の車内のトイレ。


◆サービス満点のラージダーニー急行

発車してしばらくしてから水の1L入りボトルが配られる。
次いでパントリー車のクルーが食事はベジかノンベジか注文取りに来る。私もおばさんもノンベジ(ベジタリアンではない)と答える。

スマホは電力節約中のため極力使わない、本も持ってきていないとなると、車窓くらいしか見るものがない。
窓は煤なのか水垢なのかこびり付いて汚れている。カメラ泣かせ。
だからといって、これといって印象に残るような景色ではない。ずっと農村地帯が続く。

車内サービスはつづく。
まずはライムジュース。甘酸っぱくて、食欲のない時は良いかもしれない。

続いてはサンドイッチと揚げパン、それにお菓子が2個。揚げパンは具が入っていておいしい。ビールが飲みたいな。車内で揚げたようで、温かかった。

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 カップ入りのライムウォーター。(17:28)

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 サンドイッチ、揚げパンなどの軽食。(17:51)

時間にして夕食ということになるのだろうが、さっきベジかノンベジかを聞いた意味があるのだろうか。メインがこれから来るのかもしれない。
あとからお湯のポットが配られた。これで自分で紅茶を入れる。昨日のシャダブディとは違って今度は紙コップ。

座席にはテーブルが無く、トレーの置き場所が膝の上しかないのが窮屈なところ。
食べ終わったら床に置いておけばクルーが回収に来る。

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 座席使用時は狭い感じがする。

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 紙コップとポット入りのお湯。(18:10)

向かいのおばさんが「荷物見ててね」みたいなことを言って席を立った。多分トイレだろうけど。
手提げバッグを置きっぱなしで行ってしまうとはあまりに物騒で、こちらが驚いてしまった。

見回すと、このエアコン2段寝台の乗客は身なりの良さそうな人ばかりに見える。置き引きなんてケチなことをする人はいないのだろう。

だからといって我々外国人旅行者がやっちゃいけませんよ。

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 車窓はずっと平野で畑が続く。景色は単調。

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 西日が差しこむ

19時、相変わらず単調な景色。日はすっかり傾いて外は薄暗くなってきた。
さすがにもうサービスも来ないだろうし、上の寝台に上がることにする。

寝台で足を伸ばせば楽かなと思って上がってみると結構狭かった。天井も頭がつかえるほどの高さ。そこにバックパックもおくわけだからさらに窮屈。
できるだけ壁側に押し付けて、足を置く場所は確保する。

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 通路席の上段は狭い。

上段は窓が無いのでつまらない。下段にいても窓の外は暗闇しか見えないだろうけど。
こういう退屈な時間に手帳に日記を書く。記録を残しておくと帰ってからブログを書くのが楽になるのでね。

もう何もこないと思っていたが、またクルーがトレーを配りに来た。
こんどはブレッドスティックとバター、紙コップにはスープが注がれる。飲んでみるとトマトスープのようだった。

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 ブレッドスティックとバター、それにトマトスープ。(19:30)

20時を過ぎた頃、暗くなった。
通路向かいのボックス席は電気を消してカーテンを閉めている。寝るの早すぎ。
通路の照明のスイッチもボックス席の壁に並んでいるようで、それも消してしまったようだ。

天井に読書灯はあるのだが、これも光が弱々しくて頼りない。接触が悪いのかついたり消えたり。どうせスマホは使えない、本も無いのだからもう寝ろと言わんばかりだが、こんな時間から眠れるかよ。

暗いが、幸い懐中電灯をもってきていた。まさかこんなところで役に立つとは。

しょうがねえ、一杯やるか。

初日に飲んだ焼酎の残りは、空きペットボトルに詰め替えて持ってきていた。
持ってきたマグカップで水割りにして飲む。まるで隠れ酒だな。

ほかの乗客の目があるところで飲むのはやりかねるが、幸いに通路側席は上下別にカーテンがあるので個室状態にできる。
向かいのボックス席は個別のカーテンは無いので、プライバシーの観点からは通路側の上段が最上席であろう。

向かいの真っ暗なカーテンの向こうからは携帯電話が鳴ったり話し声がしたり、暗くする必要があるのか?
つか、通路の明かりくらい点けてくれよ。

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 通路席の上段寝台は隠れ酒に最適なのだ。

またトレーを持ったクルーが来て何か配り始めた。
もらったトレーはアルミホイルで覆われた容器が載っている。まさかこんな時間にディナーが来るとは思わなかった。しかももうベッドもセットしてるのに。

列車に乗ってからさんざん飲み食いしたので食欲も無いし、もう寝てる人も多いようだが、せっかくなので出されたものは食べますよ。
しかし、こう暗くては・・・

ひらめいた。水のペットボトルを逆さにして、その上から懐中電灯の光を当てると・・・
おお、水に反射して照明になった。

さすがジャパニーズ・ニンジャ!
誰も見る人はいないが、一人で絶賛する。

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 懐中電灯とペットボトルの照明。

アルミの包装を解くと、カレー2種類、ライス、ナンとかなりのボリューム。

ベッドにアグラをかいて食べる。頭がつかえるので前かがみ。明かりは懐中電灯。なんだか可笑しくなってきた。

カレーはベジの方はイマイチだが、チキンのほうはおいしい。こんなところで、こんな姿勢で食べるにはもったいない。しかしチキンは骨付きなので食べづらい。
手は使いたくないが、手で持たないと食べれないな。これはウェットティッシュを持ってきてたので良かった。

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 骨付きチキンとベジ風のカレー。ライスとナン。(20:40)

またクルーがやって来て、こんどはアイスクリームを置いて行った。デザートらしい。

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 食後のアイスクリーム。(20:55)

カレーとは不思議なもので、食欲が無くてもペロッと全部食べてしまった。
『カレーは飲み物です』とは誰のセリフだったか。言い得て妙だと思った。

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 夜の寝台車通路。

また水割りをやり始める。焼酎がカラになったので横になった。


posted by pupupukaya at 17/06/25 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記5 デリーを歩く

◆3日目 4/29 旅程
    デリー観光
 夕刻 ニューデリー〜(鉄道)〜コルカタ

昨夜行った1Fのレストランが朝食会場だった。
軍服の人たちと民族衣装の人たちがやたらと目立つ。

レーの鍋がいくつも並んでいるのはインドらしい。皿にカレースープとスクランブルエッグ、それにパンをいくつか取って席に着く。

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 ホテルの朝食。

今日は夕方発の夜行列車でデリーを発つ予定になっている。それまで何をするか。
このあとの日程では、翌日コルカタに着き、そこからまた夜行でバラナシへ。バラナシで1泊してからまた夜行列車でデリーに戻って1泊ということになっている。
終わりのほうでデリーでまた実質2日間過ごすことになるので、今日は特に観光地を回る必要はない。

まあ、デリーは何日いても見どころはたくさんあるのだろうけど、私は鉄道に乗るのが主目的だったのということもあって、観光地は正直あまり興味がなく、行きたいところも特に思い浮かばなかった。

食事のあと外へ出てしばらく歩いて見る。

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 朝のデリー。デッシュ・バンドゥ・グプタ・ロードという広い通り。

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 今日もカオスな町の1日が始まる。

道端で寝てる人の多いこと。暑い国なので雨と日光さえしのげればどこでも家になるのかもしれない。

ATMを見つけたのでお金を下ろそうとしたが、持っているカードは受け付けなかった。
昨日アグラで使いすぎたので、手持ちのルピーがだいぶ減ってしまった。これから先そんなに使わないと思うが、手持ちの現金が少なくなってくると不安になる。しかも今日は土曜日、銀行は今日も明日も休みだ。

ホテルに戻ると『MONEY CHANGER』と表示されたカウンターがある。ホテルでのレートは良くないらしいが仕方がない。ここで両替した。1万円が5,200ルピーに。初日の空港での両替よりは若干良かった。
2000ルピー札が2枚もあったので、1枚は細かい札にくずしてもらった。

チェックアウトタイムは10時となっているので、それまで部屋で過ごす。

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 左がデリーで2泊したホテル。


◆コンノートプレイスへ

10時近くになってチェックアウト。
昨日のルームサービスと冷蔵庫の水2本、それにオカシ1袋で300ルピーだった。安いものだ。

夕方までレセプションに荷物を預ける。預かり証をくれるのかと思ったが何もくれなかった。受け取りはここで言ってお願いしなければならないのか。面倒だな。

ホテルを出る。行くところは決まっていない。とりあえずはメトロ(地下鉄)に乗ってみよう。

とりあえず向かうはニューデリー駅。駅に用はないが、メトロの駅が駅構内を通り抜けた反対側にあるためだ。
あと、重たい荷物を背負って駅の中をウロウロしなくても良いように、夕方に乗る夜行列車の下見も兼ねる。

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 ニューデリー駅のパハールガンジ側駅舎。

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 駅前に展示してある車両。SL?

ニューデリー駅といえばとにかくトラブルが多いという知識を出発前にさんざん仕入れていたが、駅の中に入ればそういう人は見かけなかった。声すらかけられない。そのかわりやたらと警官(警備員?)の姿を見る。

警官が多いのは結構なことだが、そのかわり禁止されている列車の写真を撮りづらいのは痛し痒しであろう。

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 近郊電車が着いたところ。跨線橋から。

駅構内の反対側にメトロの入口が見えた。
駅を出るとリクシャーの運転手が寄ってくる。ノーノ―といって逃げるようにメトロの入口へ。彼らは駅の中までは追ってこない。

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 ニューデリー駅の地下鉄の入口。

階段を降りたところにセキュリティーゲートがあって、全員ここを通らなければならない。

メトロのニューデリー駅は、イエローラインとエアポート線の2本が乗り入れている。
地下に降りると2つの線の駅は地下道でつながっているが、改札もきっぷ売り場も別々になっている。

イエローラインの駅へ行くと、きっぷ売り場の窓口は長蛇の列。しかも押し合いへし合いで、とてもこんなところに並ぶ気にはならない。

メトロに乗るのはやめて歩くことにした。
地図を見るとニューデリー駅からコンノートプレイスまでは1kmほど。そこへいけば何かあるだろう。

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 ニューデリー駅からコンノートプレイスへの道。(チェルムスフォード・ロード)

歩き出すと暑い、汗が噴き出す。駅周辺はカオス状態だが、こっちは整った道路になっている。
しかし歩いていると、よほど東洋人が珍しいのか、道行く人がやたら声をかけてくるのには参った。

「ナマステ」
「アーユーフロム?」

「ジャパン」と答えると日本人に会えて大感激という態度。悪い気はしないが、親日家なのか、カモを見つけたからうれしいのか分からないが多分後者だろう。

でも中には
「デリーメトロ イズ メイドインジャパン、ドウモアリガトウ」
と言って去って行った人もいて、どういうのがサギに豹変するのか見分け方がわからん。

だんだん街並みも綺麗になってくるとコンノートプレイスまで来たようだ。

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 どこかインド帝国時代を思わせる街並みが。

コンノートプレイスは1929年に建設が始まったデリーの経済、商業、ビジネス、ショッピングの中心的なエリアとされている。(wikiより)
円形の公園を中心にして周回する道路がある。ひっそりした感があるのは、今日が土曜日でオフィス街が休みだからだろう。

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 コンノートプレイス(Connaught Place)はデリーの中心部エリア。

ブランド専門店が多い。日本でいえば銀座みたいな所なのだろう。あまり見物するような所ではない。

それにしても辻ごとに「ハロー」とか「ナマステ」と声をかけられ「どこから来たの?」と聞かれるのでうんざりしてきた。

ナンパかよ(^^)

無視を決め込むと、今度はだんだん声を荒げる人もいて、あれは怖かった。

立ち止まってスマホで地図を見ていると、こんどはじいさんが近づいてきて話しかけてきた。
自分は耳かき屋だという。
ボロボロの写真を出して、いままで耳かきしたらしい人を見せてきた。
爺「ほら、ジャパニもいるぜ」

その自称耳かき屋というじいさんは、耳を見せろとしつこいので見せると、棒の先に綿をつけて耳に入れようとする。
ちょ、ちょっとやめてくれ。

爺「ノープロブレム、フリー、フリー(タダだから)」
そういう問題じゃないんだって。
逃げるように、じいさんを後にした。

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 ラジブ・チョーック通り(Rajiv Chowk)は、どこかヨーロッパ調な感じも。

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 緑が多く落ち着いた街並み。

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 ガネーシュ・マンディラGanesh Mandir ヒンドゥー教の寺院。

入りたいような店も無く、歩く。あつい、水がほしい。道端の屋台に売っているが、あんな日なたに置いてある水なんてお湯になっているよ。

日本に帰ったらまずは生ビールだな。
まだ旅は前半だが、日本に帰ったら何がしたいかということばかり考えるようになった。

コンビニらしき店を発見。入ってみる。
クーラーが効いて涼しい。陳列棚に商品が並び、いかにもコンビニである。
ビールも売っている。インドにもこういう店ができたんだな。
コーラを1本買う。レジではちゃんとお釣りもくれた。

コーラはよく冷えている。店を出ると一気飲み。うめ〜!
なんとか生き返る。

店の名前はセブンショップ(だったかな・・)だが、日本のセブン某とは関係ないようだ。

デパートかショッピングセンターでもあればそこに入って時間をつぶすのだが、そういう店は見つからなかった。
円形道路の中心にある公園に行ってみる。セントラルパークというちょっとした公園だが、木陰のベンチくらいあるだろう。

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 コンノートプレイスの中心にあるセントラルパーク。

セントラルパークの入口はここにもセキュリティゲートがあった。やはりテロ対策なのだろうか。

公園の中はきちんと整備されているしゴミも落ちていないので気分がいい。
しかしどういうわけかやたらとカップルが多い。1人ではあまり居心地の良い所ではないな。

さっき飲んだコーラが汗となって噴き出してきた。暑い。
汗を拭き拭き歩いていると、「ベリーホット?」とおじさんがニコニコしながら声をかけてきた。
「ヤー、ベリーホット」と答える。

「フロムカントリー?(どこから来た)」とか「パーポーズ、カムトゥーインディア?(何しにインドに)」とか聞かれる。
まあ、ほかに行くところがあるわけじゃないので、しばらくおじさんの話し相手になった。

いつ来た?いつ帰る?1人で来たのか?家族はいるか?などあれこれ聞かれる。
こちらも結構適当に答えたが。

なんせ慣れない英会話なもんで、相当に疲れる。

お「ホワット、ドゥーユーライク、ジャパニーズフード?」(日本の食べ物は何がある)
私「アイライク、スシ」(スシかな)
お「ホワットイズイット?」(どういうもの)
私「イッツ、フィッシュ」(魚だな)
お「オー!フィッシュイズ、マイホビー」

おじさんはどうやら釣りが趣味らしい。毎週釣りに行っているという話を聞かされる。
相手が妙齢の女性ならばテンションも上がるのだろうが、おじさんの身の上話なんかもうどうでもいいんだけど。

お「これからどこに行くんだい?」
私「どこへ行ったらいいのかな」
お「ゴールマーケットがいいぞ」
ゴールマーケットにはショッピングセンターがあるらしい。

お「コンノートプレイスは高いし良いものは無い」
たしかに、ここは専門店やブランド店ばかりだ。

お「地図は持っているか?」
ガイドブックは持ってこなかったので、スマホでグーグルマップを見せる。

お「ほら、コンノートはここで、ゴールマーケットはここ」
おじさんの指差す所を見ると、ゴールマーケットはそれほど遠くない。歩いても行けそうだ。

お「ゴールマーケットに行ったらNHBというショッピングセンターがある」
私「ありがとう、そこへ行ってみるよ」

別れようとすると、おじさんはリクシャーで行くと良いと言い出して、
お「リクシャーなら20ルピーだ、タクシーは高いからやめとけ」
お「俺が運転手に話をつけてやるよ」

なんとなく断りずらくてついて行く。リクシャが便利なのは、昨日何回か乗ってわかっているし、値段も交渉してくれるのならありがたい話だ。

おじさんが止まっていた1台のリクシャーにこれに乗れと言う。
運転手と何やら話をして、
「紅茶屋、NHBとまわって50ルピーだ」

おいおい、紅茶屋はいらないよ。

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 乗ってしまったリクシャ。

リクシャが走り出てから、ヤラれたと気が付いた。

教訓:知らない人について行っちゃいけません。

ゴールマーケットは歩いて15分くらいの所。リクシャならすぐに着くはずである。どこへ向かっているのかずいぶんと走る。
着いたところは緑が多く、ずいぶんと郊外のような感じ。

運ちゃんは紅茶屋に着いたというようなことを言った。
仕方なく降りて店の中へ。運ちゃんは店の入口までついてくる。店に入ったことを見届けるためか。

なるほど紅茶屋だなあ。高級そうだ。客は欧米系の外国人が数人。少なくとも怪しい店ではなさそうだ。
店内をひと回りして外に出る。さっきの運ちゃんが待っていた。
運「何を買った?」
私「はい、次行って次」

ショッピングセンターで降ろしてもらって、あとはそこで過ごしていよう。というのは甘かった。
着いたのは街中の土産屋だった。
どうもここがさっき聞いたNHBらしい。
看板には『NIRULA HANDICRAFTS BAZAR』とある。
またしてもヤラレタ ヽ(#`Д´)ノと思いつつ中に入ることになった。

店員がやって来て「インド土産かい、シルク?カーペット?ティー?」
ここもすぐに出れば良かったんだけど、つい品物に見入ってしまった。

店員がじゅうたんを出して広げて見せてくる。
いやいや、こんなん買っても持って歩けないから。

「アーユーフロム?」と聞かれ「ジャパン」と答えた。すると日本語を話す店員が出てきた。日本からのツアーなんかがよく立ち寄る店なのかもしれない。
英語ならノーノーで突っぱねるけど、日本語で話されたら弱くなる。

手ぶらで出るのも悪いし、置物でも1つ買うかという気になった。
「コレハドウデスカ、ガネーシャ、インドノカミサマデス」
象の顔をした木彫りの置物。見たことあるよ。

部屋に飾っても悪くないな。こいつでも買って行くか。
「ハウマッチ?」と聞いてみる。
「4800」
「ディスカウント、3000プリーズ」

昨日のアグラで経験しているので、もう値切るのがクセになった。
値札もないし、相場も分からないから相当ふっかけているんだろうし。

何回か掛け合って結局言い値の20%引きということで3,840ルピーになった。クレジットカードで払う。

「ガネーシャは商売繁盛の神様ね、まだほかにも神様あるよ」
いやもう「エネオス、エネオス(十分)」。もう何も買いません。

店を出るとまたさっきの運転手が待っていた。

今度はちゃんと買ったぜ、大将。

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 3840ルピー(約6800円)のガネーシャ様。

昨日今日とずいぶんと高い買い物をしてしまった。
インド人は商才があるのかもしれないね。
とにかく相場がわからないので暴利かどうかは何とも言えない。

運ちゃんが「次はどこへ行く?」と聞いてきたので「コンノートプレイスに戻ってくれ」と言った。
もっと店に連れて行きたい様子だったが、もう戻ってもらう。

この運ちゃんはしょっちゅう携帯でどこかと話している。さっきのおじさんとグルだったのかとも勘ぐってしまう。
だが、金額が妥当かどうかは別として、物はちゃんと得てるし、サギというほどのことではないだろう。

ま、授業料てとこか(T_T)

もうそれ以上は考えないことにする。
私がもっと英語が堪能だったら、きっと運ちゃんにこう言っただろう。

よう、あんたいくらもらったんだ( ^ω^)ノ

コンノートプレイスに戻ってきた。ここでいいと車を停めさせる。
運ちゃんに「ハウマッチ?(いくら)」と聞くと、
「アズユーライク(いくらでもいいよ)」
何だそりゃ。

「ワンハンドレット」と言って、運ちゃんに100ルピー札を渡して速攻で車を後にした。


◆ニューデリー駅へ

時刻は2時少し前、駅に行くにはまだ早い。しかしどこにも行くところが無いし、もう疲れた。
また歩くのもしんどいので、メトロのラジブチョーック駅へ行ってみた。

窓口は数人並んでいるだけだった。
ニューデリーまでの切符を買う。切符というかコイン状のトークンだ。これを自動改札機にかざして通る。

自動改札なのにきっぷ売り場が手売りというのがチグハグな感じがするが、IT化と人海戦術と相反するものを両立させるところにインド的な哲学があるのかもしれない。

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 コンノートプレイス中心にあるラジブ・チョーツク(Rajiv Chowk)駅。

ラジブチョーック駅はコンノートプレイスにあって、イエローラインとブルーラインが十字に交差している、デリーメトロの中心になる駅である。
それにしてもすごい人。土曜の昼間とは思えない、まるでラッシュ並みの混雑ぶり。

それ以上に驚くのは、きちんと整列乗車が守られていること。駅員がやたらと笛を吹いて整理している。
デリーメトロは日本の政府開発援助によって建設されたが、整列乗車も日本の指導によるものなのだろうか。

それでも電車が着いてドアが開くと、降り切らないうちから無理やり乗り込むので喧嘩のようになり始める。子供は泣いてるよ。
とても乗り切れずに積み残しとなる。
次の電車はすぐに来た。今度のは余裕で乗れた。

次のニューデリーで降りる。
メトロは冷房が効いていて快適だ。郊外には地上を走るところもあるし、またデリーに戻ってきたらメトロに乗って観光しよう。

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 またカオスなニューデリー駅前に戻ってきた。

整ったコンノートプレイスからニューデリー駅前に戻ってくると、改めてごちゃごちゃした所だなと思う。
しかし、よそよそしい都会よりもこっちの方が不思議と心は落ち着く。もうすっかりインドの感覚に慣れてしまった。

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 とにかくひしめき合っている。

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 駅前は屋台も並ぶ。

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 駅からホテルへ向かう道。

預けていた荷物を引き取りにチェックアウトしたホテルに戻ることにする。

歩いている途中で、今まで見なかった日本人らしき人たちをチラホラ見かける。
そういえば日本では今日からGWがスタートだったな。

見るたびに思うが、地球の歩き方を書店のブックカバーで持ち歩くのはどうかと思う。


posted by pupupukaya at 17/06/24 | Comment(0) | 2017年インド旅行記
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