2024年サンライズ出雲旅行記3


 出雲大社参拝

一畑電車で出雲大社前駅に着きました。
荷物を抱えて右往左往の人たちを尻目に、参道へと向かいます。

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 出雲大社前駅から出雲大社まで続く神門通り。

表参道となる神門通りの坂を登って勢溜の大鳥居前まで来ました。
平日なのに、ずいぶんとたくさんの人です。
出雲大社の人気ぶりがうかがえます。

出雲大社参拝はいろいろ作法があって、1つでも所作を間違えた際は神様から見放され神罰が下る・・・
とは冗談ですが、他の神様とは作法が異なるので、参拝方法を事前に調べてから行くことをお勧めします。

私は7年前に来たことがあり、そのとき雲州平田の旅館に泊まったときに出雲大社の参詣方法についてレクチャーを受けていました。
結構細かいところまで教わったので、今回もそれに則ってお参りしようと思います。

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 勢溜の大鳥居が出雲大社の入口。

最初に勢溜の大鳥居の前で一礼してから入ります。
ここから奥の拝殿へ向かって下り坂になっており、その途中右側に祓の社(はらえのやしろ)という小さな祠があります。
ここを素通りしてしまう人が多いのですが、まずここにお参りし、心身を祓い清めるという大切な場所となっています。

お参りの仕方は、すべて2礼4拍手1礼

次は手水舎で両手と口を清めることになります。
こんなご時世なので、口の方は形式的に済ませます。

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 拝殿と銅鳥居。

そうしたら銅鳥居を一礼してくぐり拝殿へ。
あ、それからこの銅鳥居に触れると金運がアップすると言われています。
私は7年前にお参りに来た際もこの銅鳥居に触れました。
おかげさまで、この7年間というもの、お金に困ったことがありません。

さていよいよ拝殿から出雲の神様へのお参りがスタート。
2礼4拍手1礼、拍手は大きく、礼は深く。

あとお参りの際は、自分の住所と名前を心の中で唱えるのを忘れないでね。
せっかくお参りしてもどこの誰かがわからないのでは、神様もご利益(りやく)を与えようがないのでね。
・・・たまたま聞こえた団体さんガイドの受け売り。

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 御本殿へは入れないので手前の八足門でお参りする。

奥へ続きます。
今度は御本殿のお参り。
おっと、門の脇に水舎があります。
ここでまた手と口を清めるのを忘れないように。

お参りするのは八足門と言う場所。御本殿は奥にあるのですが、ここからは一般の参拝者は入れません。

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 素鵞社の説明書き。

御本殿のお参りの次は、裏側へ回り素鵞社(そがのやしろ)へ。
ここは小さいながらも、スサノオノミコトを祀った出雲大社最大のパワースポットとなっています。
こちらはお参りの人の行列ができていたので並ぶことになりました。

このあとは氏社と神楽殿でお参りすれば出雲大社を1周してきたことになります。
神楽殿での一番の見ものは、日本一の大きさを誇る大注連縄(おおしめなわ)です。

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 神楽殿に下がる日本最大級の大注連縄(おおしめなわ)。

神楽殿の横に御守所があり、お守りやお札を売っていました。
ここで御守りを2つ買いました。2,000円。
御本殿入口横にある御守所は人だかりがしているのに、なぜかこちらは空いていました。

神楽殿のもう1つの見どころは日本一大きい大国旗。
澄んだ青空にはためく日の丸を見ていると、つくづく日本人で良かったとつくづく思います。

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 日本一大きい出雲大社の大国旗。

ところで境内には外国人観光客と思しき人たちもチラホラ。
この人たちはお参りもしないで記念撮影ばかりしているのですぐにわかります。
でも少数派で、境内は圧倒的に日本人ばかり。

ここもどうかすれば、札幌市内の某神宮のように、観光バスでやってきた外国人がウロウロするようになるのでしょうか。
いらぬ心配ですが、頭をかすめます。

また拝殿の前へ戻ってきました。
これからどうするか。
ちょうど宝物殿という建物があったので入ってみます。
入場料300円で撮影禁止なので画像ナシ。

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 大きな注連縄(しめなわ)が下がる『拝殿』。

11時50分、勢溜の大鳥居から入ってここまで1時間弱といったところ。
拝殿には旗を持ったガイドを先頭に、観光バスらしい団体一行が次から次へと現れ、そのたびに行列が出来ています。

私はお参りはこれでおしまい。
最後に、御守所で100円のおみくじを引いてみます。

出雲大社のおみくじは吉凶占いではなく、神様からのお言葉が直接記されているというもの。
で、今年のわたくしへの神様からのお言葉は、

本年は何事も思うようにいかず苦労多くして効果の少ない年である

いやはや図星でございます。
今年は本当に思うようにいかないことばかりの年回り。
極めつけはニュージーランド行きの失敗をして、7万円・・・

しかし深く謹んで業務に精励すれば後に幸福を得る道が開かれる
はは〜ッ!
今年も残り2か月近く、謹んで精励することにしましょう。

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 勢溜の大鳥居から神門通りを見る。

拝殿から参道を通って再び勢溜の大鳥居前まで戻ってきたのが12時15分。
出雲大社の境内をぐるっと回ってきて1時間20分てところ。

次の出雲大社前発の電車は13時20分発。
妙に時間が余ってしまいました。

出雲そばでもと思いましたが、昼時なのでどこも混んでいそうです。
参道の正面に大鳥居が見えたので、そこまで歩いてみることにしました。

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 神門通りにそびえ立つ宇迦橋大鳥居。

高さ23mという巨大な鳥居は宇迦橋大鳥居といい、1914(大正3)年に建てられた鉄筋コンクリート製です。
ここからさらに南に旧国鉄の大社駅があって、そこに着いた全国からの出雲大社参詣客にとってはここが入口だったことでしょう。
大社線は1990年に廃止されましたが、旧大社駅は保存されて観光名所となっています。
そこへも行こうと思っていたのですが、調べたら来年(2025年)12月まで解体修理中ということでした。
残念。

この大鳥居のたもとにある宇迦橋も現在架け替え工事中で、脇にある迂回路で通しているのが残念でした。
ふたたび出雲大社前駅へ戻ります。


 出雲大社前 13:20 → 13:45 電鉄出雲市【一畑電車】
 (川跡乗換え)

駅へ来たものの、電車の発車時刻までまだ30分以上。
混んできて券売機に並ぶのは嫌なので、出雲市へ戻りの乗車券だけは今のうちに買っておきます。
電鉄出雲市駅で往復券を買っておくべきでした。

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 国の登録有形文化財になっている出雲大社前の駅舎。

出雲大社前駅の駅舎は一畑電鉄が開通した1930(昭和5)年建築で、国の登録有形文化財にもなっています。
駅舎の中から見上げると、吹き抜けの高い天井と窓にはめ込まれたステンドグラスがいかにも戦前の昭和モダニズム。
なんでも純和風建築の国鉄大社駅に対抗して、こちらは洋風建築としたんだとか。

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 ステンドグラスが美しい出雲大社前の駅舎。

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 ノスタルジックな出雲大社前駅の改札口。

昔から変わらないローカル私鉄の駅という佇まいですが、券売機は各種キャッシュレス決済可能な最新のもの、ホーム側出入口上の発車案内標は液晶パネルのものに変わっていました。

ばたでん売店では一畑電車グッズが置いてあり欲しくなりましたが、荷物が増えることを考えるとためらいました。

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 一畑電鉄の改札は今でも鋏が入る。

発車10分前に改札が始まります。
木の柵の中に駅員が立って、これも昔あった改札鋏でパチンパチンと鋏を入れるもの。
鋏にはきっぷの紙屑が散らからないように、切り屑を受けるケースが付いています。

その切り屑を袋詰めして、売店で商品となっていたのには恐れ入りましたが・・・。
まあ、今時珍しくなったものには違いありませんね。

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 ご縁電車しまねっこ号の車内。

戻りの電車はまた『ご縁電車しまねっこ号』。
この電車が大社線を往復しているようですね。

座席下の床にはあみだくじが描かれていて、線をたどってみると・・・
・・・まさかね。

行きの電車は直通でしたが、戻りの電車は川跡で乗り換えとなります。

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 川跡駅で電鉄出雲市行に乗り換え。

川跡では出雲大社、松江、出雲市と3方向からの電車が必ず出会うダイヤになっていて、待ち時間も少なく乗り換えができます。
構内踏切なので、階段の昇り降りがないのもありがたい。
降りた乗客のほとんどは出雲市行電車のホームへと向かいます。

やがて入って来た出雲市行の電車は1両の新型電車。
ずっと大手私鉄の中古車ばかり走っていましたが、最近は一畑電車が導入した新型電車が主流になってきたようです。

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 最新型の7000系電車。電鉄出雲市駅。

車内は片側が向い合せボックスシート、片側がロングシートとなったレイアウト。
向かいの客と目が合うことはありませんが、ボックスシートの人は常にロングシートの人から目を向けられるわけで、ちょっと落ち着かないかも。

松江しんじ湖温泉始発なのと、大社線からの乗客が増えたので立ち客が出るほどの乗車率となりました。
とはいっても川跡からわずか9分で電鉄出雲市に着きます。


 出雲市 14:54 → 16:16 米子(山陰本線・普通)

出雲市駅での乗り継ぎ時間は1時間以上。
駅の高架下はアトネス出雲となっていて、お土産屋や百均などが並んでいます。

時間つぶしに土産物などを眺めたいところですが、あまりじっくりと見過ぎても、明後日の夕方にまたこの駅に戻ってくるわけで。
地図を見ると、南口を出て真っすぐ行ったところにドラッグストアを見つけました。
駅を出て、今夜の寝酒を買っておくことにします。

ここ出雲市から、今日は米子まで移動することになります。
今日から明後日まで使うきっぷは『山陰のんびりパス』。

事前におでかけネットからクレジット決済で購入していました。
使用するときはスマホにインストールしたtabiwaアプリで表示させて改札口で見せる、モバイル乗車券というもの。

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 tabiwaアプリで表示したチケット利用画面。

実際にスマホで表示させると、背景のtabiwaマークが流れるように動いて、使用中とすぐにわかる仕組みです。

いま何かと“改悪”と話題の青春18きっぷも、こうした方法もあったのでは。
もっともこれでは自動改札機を通れませんが、JRで将来的に導入が進められているQRコード乗車券が実用化されれば、こうしたモバイル乗車券となるのかも知れません。

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 真っ黄色の115系電車2両編成。出雲市駅。

出雲市〜米子間は電化区間にもかかわらず、ほとんどの普通列車は気動車で運転されています。
しかし今度の米子行は、数少ない電車による運転です。

出雲市駅のホームに入って来た電車は国鉄型電車。
しかも全身真っ黄色に塗られた、いわゆる末期色と呼ばれる塗装。
まだ走っていたんですな。

115系と呼ばれる国鉄型電車は、かつては東海道線や横須賀線でも走っていた車両。
う〜ん、懐かしい。

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 国鉄時代から変わらないボックスシート。

車内の座席も、モケットこそ新しいものに変えられていますが、国鉄時代そのまま。
走りだせば、モーターの唸りといいレールの響きといい、いかにも電車という感じがします。
鉄道ファンには嬉しい車両ですが、走行中は細かい振動が続き、あまり乗り心地が良いとは言えませんね。

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 宍道湖を見ながら爆走する。

午前中に『サンライズ出雲』から見た宍道湖を見ながら電車は走ります。
窓は、もともとは上下2段に開く窓だったのですが、下段ははめ殺しになっていました。

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 乗降が多かった松江駅。

松江駅のホームは乗車口に行列が出来ていましたが、ここで降りる人も多く車内の乗車率はあまり変わらず。

普通列車なので、途中駅での入れ替わりが結構あります。
この電車はワンマン運転で、運転士後ろには運賃箱も備え付けてあります。

無人駅でも、乗り降りのドアは特に指定されていないようです。
ICカード利用の乗客は駅の出入口脇にあるリーダーにタッチし、きっぷ所持客はその横にあるきっぷ入れに投入するというもの。
きっぷを持っていない乗客は運転士に自己申告ということなのでしょうか。

それにしても途中駅での乗り降りが結構あります。
沿線の人たちの足といったところ。
北海道の鉄道の現状を知っている身としては羨ましく思えてきます。

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 “のっぺらぼう”の異名を持つ115系先頭化改造車。米子駅。

米子駅に到着。今日の移動はここで終わりになります。
7年前に来た時の米子駅は、上に庁舎の入った5階建ての、いかにも国鉄の駅という駅舎でしたが、今は橋上駅になっていました。

今年(2024年)の7月に完成したばかりの新駅舎。
駅前広場はまだ囲いがあって整備中となっています。
この新駅舎の見物は明日にすることにして、今日はこのままホテルへ向かいます、


 訪米、ホテル、ディナー

今日は私にとって2度目の訪米であります。

前回の訪米はいつだったかな。
確か、2000年のGWでした。初めて『サンライズ出雲』に乗ったときでしたね。
ちなみに、7年前に来たときは境線からの乗り換えだったので改札を出ていません。

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 米子駅前にある空を駆ける鉄道のモニュメントと今夜泊まるホテル。

え、 訪米?
なんのこっちゃだって?

米子を訪れたのだから、略して訪米です。

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 結構立派な部屋。

1泊2食付き4,500円也のホテルはどんなものか心配していましたが、これが思ったよりも立派だったので嬉しい限りです。
今どきこの値段でよくやっていけるなあ、とは余計なお世話ですが、県庁もなく有名観光地もない米子では価格勝負となってしまうのでしょうか。

しかし、プライベートで泊まる分には安いほどありがたい。
出雲市や松江のホテルが高すぎるときは、米子のホテルがコスパ的に良いようです。

まだ外は明るいですが、ちょっと一休みしたい。
何よりシャワーだ。

  ★    ★    ★

今日は昼食抜きだったので、18時前にディナー会場へ行きます。
ディナーは1階のレストランでセルフサービスで受け取る。

出てきた料理は社員食堂のランチのようなショボい献立ですが、食事つきはありがたい。

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 1泊2食付きのディナー。ビールはレストランの自販機で買ったもの。

仮に素泊まりだったら、スーパーで惣菜でも買ってきて部屋で食べてたんじゃないかな。
あれも案外高くつくのでね。

レストラン内にはビールと酎ハイの自販機が置いてあったので、ビールを買った。
ビールのつまみと思えば悪くはありません。

食事後に夜の駅前を散策しようかとも思ったけれど、もう気力が出ませんでした。
このあとは寝るまで出雲市のドラッグストアで買った焼酎をお湯割りで飲んでおりました。

〜4へつづく

posted by pupupukaya at 24/11/16 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記2

 ■2024年11月8日(金)

おはようございます。
『サンライズ出雲』車内から。

部屋はまだ真っ暗、時刻は朝の5時50分。
窓の外を見ると、空がうっすらと、山の稜線が見えている程度の明るさです。


 サンライズ出雲の朝

6時08分、まだ暗い中、おはよう放送が流れます。

「皆様おはようございます、まもなく岡山です」
「まもなくしますと、切り離し作業をおこなうため7号車と8号車の間は通り抜けできなくなります」

列車は夜明け前の山陽路を120km/hで快走中。
特に案内はなかったので、定刻通り運転中のようです。

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 岡山手前の東の空に見えた朝焼け。6時17分。

ベッドの上で外を眺めていると、次第に明るくなってきました。
空はうっすらと曇り空。
東の空は朝日が反射して真っ赤に染まっています。

あと10分ほどで岡山到着。
岡山では『サンライズ瀬戸』と『サンライズ出雲』の切り離しのため7分間停車するので、外に出ることにします。

寝台備え付けの浴衣姿で寝ていましたが、外行き用に着替えます。
ソロの部屋内は、座ったり横になっている分には快適ですが、着替えたり片付けたりすると狭くて難儀ですね。

6時27分、岡山到着。

定刻通り。
ホームに出ると各ドアから一斉に乗客が出てきました。
中には小走りの人も。

私がここ岡山駅のホームに出たのは、朝食の駅弁を買うためです。
まさかこの人たちも同じように・・・?

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 人だかりができるサンライズ瀬戸・出雲の切り離し。

ところが多くの人が向かったのは7号車と8号車の連結部分。
切り離し作業が行われるために、その撮影をしようというものでした。
作業が始まった連結部分には人だかりができています。

一方で瀬戸編成の5号車付近にあった売店は、先客が2人いるだけ。
ほぼ待たずに駅弁をゲットできました。

今日は両編成とも満席なのに売店は売れているとは言えず。
ここの早朝営業も、いずれどうなるのでしょうか。

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 サンライズを待って開店している売店。

出雲編成の10号車に戻る途中、さっきの連結部分は切り離し作業が終わったところです。
相変わらず人だかりは絶えない中、6時31分になり瀬戸編成が先に発車して行きました。
残った出雲編成も間もなくの発車。急いで車内に戻ります。

6時34分、岡山発車。

部屋に戻り気づくと、昨日熱海横浜発車時点で空室だった隣の部屋が、いつの間にか使われた形跡で再び空室となっていました。
どうやらこの客は、熱海以降から乗って岡山以前で降りたらしく、これじゃ寝るためだけの乗車ですね。
下世話ですが、ずいぶん勿体ない乗り方をするものです。

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 ホームの売店で買った桃太郎祭りずし(1,200円)

岡山を発車したところで、さっき買った駅弁を開けて朝食とします。
買ったのは桃太郎の祭りずし。

派手なパッケージに、最近流行りの観光向け駅弁と思われがちですが、意外なことに岡山駅でも古株の駅弁の一つ。
岡山では江戸時代からお祭りになると家々で作ったちらしずしを振舞う風習があり、それを駅弁としたものです。

桃をかたどった蓋を開けると、酢飯の上に錦糸卵を敷き、えび、穴子、さわら、ままかり、たこ、姥貝といった瀬戸内の幸が賑やか。

こんな豪華な駅弁を食べると、朝から1杯やりたくなってきますね。
ですが、お酒は買っていません。
昨日東京駅で買ったお酒も、ゆうべ全部飲んでしまいました。

ドリンクはこれも昨日買っておいた麦茶。
でも、着いたら出雲大社へ行く予定ですからこれで良い。

列車は山陽本線を120km/hで再び快走。
個室寝台の旅は快適で、速いスピードが恨めしくも感じます。
だけど、ノビノビの客だったら同じことを思ったかな・・・。

6時46分、倉敷到着。

倉敷を発車すると山陽本線から伯備線へと入ります。
ここまで西へ西へと向かっていたものが、今度は山陰へ向かって北上するルート。
線路も単線になり、結構揺れるようになりました。

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 高梁川の谷沿いを行く。

幹線らしい山陽本線から伯備線に入ると急にローカル線らしい景色となってきました。
ときどき寄り添う川は高梁川。

高梁川の谷に沿って伯備線と並行する道路は国道180号線。
渋滞気味の国道を走る車を次々と追い抜く様は見ていて気持ちが良い。

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 高梁川と高梁市の街並み。

7時14分、備中高梁到着。
7時43分、新見到着。

伯備線は『サンライズ出雲』乗車では2回通ったことがありますがいずれも夜間で、明るい時間帯に通るのはこれが初めて。
始めて見る車窓に心が躍ります。

8時04分、車掌による観光案内放送。
「こんどのトンネルは岡山県と島根県の分水嶺となり、トンネルを抜けると島根県となります」

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 山の間から姿をのぞかせた大山。

国境のトンネルを抜けると、さっきまでの曇り空が一転して青空へと変わりました。
スマホの天気予報を見ると、今日明日の出雲地方の天気は晴れ、降水確率0%です。
私が旅行する先々、天気だけは良い気がします

再び川が寄り添うようになり、今度は日本海へ注ぐ日野川。
日野川の谷に沿うようにくねくねと、時に東へ南へと進路を変えながら北上します。
そのせいか、進行右側にあるはずの大山(だいせん)が進行左側の私の部屋の窓に現れたりするのが面白いところ。

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 朝のラウンジ。10号車。

9時近く、部屋を出てラウンジへ行ってみます。
進行右側の席が2つ空いていたので、ここから大山を眺めようと座ってみました。

晴れていて大山の姿ははっきりと見えているものの、見事に逆光。
眩しいし、大山もシルエットのようで冴えない姿。

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 ラウンジの窓から見た大山。

ラウンジでただ1人で座っていても、あまり居心地は良くないようで。
部屋に戻って洗面道具を取って洗面所へ。
この時間にもなると洗面台周りはビチャビチャ。
まあそうなっちゃうよね。

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 米子は山陰の鉄道の要所。

9時05分米子到着。
9時33分松江到着。

山陰の主要都市らしく、米子、松江では下車客が現れるようになりました。
車内のほうは、あちこち空室も目立ち始めます。
芸備線から山陰本線に入ると、風景がちょっと都会っぽくなった気がします。

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 進行右手に広がる宍道湖。

松江からの車窓の見どころは宍道湖沿いを走る区間です。
しかし、宍道湖は進行右側なので、私の部屋からは見ることができません。
ラウンジへ行ってみるも満席でした。

進行右側の個室に、すでに下車して空室になっている部屋がありました。
ちょっとそこの窓から眺めさせてもらいます。

9時47分、宍道到着。

ここは芸備線の備後落合まで結ぶ木次線が発着する駅。
木次線は廃止の話も浮上しているローカル線ですが、昔は広島から芸備線・木次線経由で米子や鳥取を結ぶ急行列車が何本も走っていました。
その中の1本はなんと夜行列車。今では信じられませんね。
名残もあって、ホームの乗り換え案内には『広島』の文字を見つけました。

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 宍道駅の乗り換え案内表示。

さて、終点出雲市へはあと1駅。
降り支度は終わっているので、あとはベッドに腰掛けて到着を待つだけです。

10時00分、出雲市到着。

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 終点出雲市駅に到着。

定刻通り終点の出雲市に到着しました。
快晴。
透き通るような青空が気持ち良い。

さっそく駅名標をバックにサンライズの撮影をするも、低い秋の日差しがくっきりと光と影のコントラストを作ってしまいます。
撮影に関してだけは、あまり天気が良いのも考え物ですね。

出雲市駅は自動改札機となっていて、ここまでの乗車券を投入するとそのまま回収されることになります。
横長の寝台券は改札機が受け付けないので、記念にそのまま持ち帰ることができます。

乗車券は『使用済』のスタンプを押してもらえば記念に持ち帰ることができます。
駅員がいる改札口の窓口に向かうと、同じことを頼む人が多いのか、駅員は初めからスタンプを手にしていました。

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 出雲大社をかたどった出雲市駅北口のエントランス。

出雲市駅の北口から外に出れば正面にそびえる三角屋根は出雲大社を模したものです。
今の駅は1998年に高架化された新しい駅なので、これ自体は由緒あるものではありませんが、神話の国出雲の駅らしく貫禄があって頼もしく見えます。


 電鉄出雲市 10:25 → 10:48 出雲大社前【一畑電車】

駅を出て少し歩いた場所に電鉄出雲市駅があり、一畑電車の乗り場はこちらから。

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 一畑電車の駅は電鉄出雲市駅。

電鉄出雲市発着の電車は、平日ダイヤでは基本的に松江しんじ湖温泉の方へ直通するので、出雲大社へ行くには川跡駅で乗り換えることになります。
しかし、『サンライズ出雲』に接続する10時25分発の電車は、出雲大社前へ直通する数少ない便です。

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 出雲大社前行は1000系『ご縁電車しまねっこ号』。

出雲大社前直通の電車は2両編成のラッピング電車『ご縁電車しまねっこ号』でした。
元は東急電鉄で走っていた中古車両。
ロングシートの真ん中には、島根県のゆるキャラ『しまねっこ』の人形が鎮座しています。

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 座席に座るしまねっこ。

『サンライズ出雲』と『やくも1号』から乗り継いだ参詣客を乗せ、ガタンゴトンとレールの音を刻みながら出雲平野を走ります。
途中の川跡で北松江線からの乗り換え客も乗ってきて、立ち客も出るようになりました。
23分で終点の出雲大社前に到着。

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 出雲大社前駅に到着。

電車が着くと乗客は一斉に改札口へ向かうので行列となりました。
スーツケースを持った人は、どこかへ預けてから参拝しなければならないので大変です。
一方で軽装の人もいて、こちらは出雲市や松江温泉に連泊してホテルから出雲大社詣でのようです。

私はと言うと、中くらいのリュックサック1つ。
必要最小限の物しか持ってきてません。
なにか必要になれば現地で買えばいいくらいの考えでいます。

旅慣れていると見るか、単にズボラなだけと見るかは人によって分かれそう。
だけど、この先コインロッカーのお世話になることは多分ないでしょう。


posted by pupupukaya at 24/11/16 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記1

 ■ 2024年11月7日(木)

今日から4泊5日の旅行がスタートします。
ここ10年以上前から海外旅行に精を出していたこともあり、これだけまとまった日数の国内旅行は2017年の山陰旅行以来となります。
あれから7年ぶり。

route1107.png
 2024年サンライズ出雲旅行記のルート(地理院地図を加工して作成)。

いろいろあって今年の旅行は国内旅行となりましたが、これも何かのご縁なのでしょう。
それでは旅行記スタートです。


 新千歳空港 15:15 → 17:00 成田空港【ジェットスター114便】

天気予報を見ると、山陰地方の天気は週末にかけて晴れになりました。
雨に当たることはなさそうなので、折りたたみ傘は置いてゆくことにします。
荷物は少しでも減らしたいのでね。

で、札幌はというと、夜中から降り続いていた雨が朝になると雪に変わり、あっという間に外の風景が白くなりました。
昼頃には積もった雪が解けてドロドロの雪に。
いつもは札幌駅へ行くときは地下鉄を使うけど、とても歩けたものではないので今日は自宅近くから市電で出発します。

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 雪の札幌を出発。

札幌駅から『特別快速エアポート』に乗り新千歳空港へ。
ここまでは順調でした。
ちょっと早く来過ぎたので、フードコートでうどんを食べてから保安検査場へ。
ここから成田まではLCCのジェットスターの客となります。

雪のせいなのか、飛行機は軒並み遅れ気味。
到着機遅れの影響で、新千歳出発は30分遅れが決定したようです。

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 29分遅れて成田から到着したジェットスター113便。

チェックイン時に自動で割り当てられた席は通路側。
私は乗り物は断然窓側席に限る派ですが、LCCだけは通路側に限ると思っています。
中に入ると、とにかく狭いから。
まあ節約のためにジェットスターを選択したのだし、成田までの1時間45分は移動の手段と割り切ることにします。

成田着は定刻17時着のところ17時23分の到着となりました。
到着すると荷棚から自分のリュックを取って、ひたすら歩いて空港第2ビル駅を目ざします。

飛行機は第3ターミナル到着なので、駅までは結構な距離があります。
それでも到着から20分もかからずに空港第2ビル駅に着きました。


 成田空港から東京駅まで

ここでまずやるべきことは、『サンライズ出雲』の特急・寝台券を受け取ること。
JR各社はインターネット予約サイトに力を入れていますが、せっかくネットで予約・購入しても紙のチケットを受け取らなければ列車に乗ることができないのが不便なところ。

空港第2ビル駅の指定券券売機で受け取りができることは調べてきていました。
4台の指定席券売機を見つけましたが、先客は外国人ばかり。
あーでもないこーでもないと操作しているから長いこと。
ようやく自分の番。

タッチパネルにある『インターネット予約の受取り』ボタンに『5489』の青いマークがあるのを確認して操作します。
ここはJR東日本の駅なので、券売機もJR東日本のもの。
一方で『サンライズ出雲』を予約したおでかけネットはJR西日本のものなので、『5489』マークのある券売機でしか受け取りができないので注意したいところです。

いろいろ操作に手こずって焦りましたが、なんとか『サンライズ出雲』のチケットが出てきたので、第1のミッションクリアといったところ。

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 ブログ風に撮影してみる(ブログだけど)。

乗車券は戻りの寝台券を買ったときに成田空港〜出雲市間の往復乗車券を買っていました。
実際に使うのは1駅手前の空港第2ビル駅から。

なぜ成田空港駅発着の乗車券としたのかと言うと、どちらでも値段が一緒だから。
窓口で「空港第2ビル駅」と言うのも面倒くさいし。

まあそれはともかく、この乗車券を自動改札機に投入すれば、出雲市まで1031.8kmもの旅の始まりとなります。

空港第2ビル駅から乗る電車は、18時04発の総武線・横須賀線直通の久里浜行。
混んでいるかなと思ったけど、電車はがら空きで入って来ました。

千葉を過ぎると、反対方向の電車はどれも満員電車。
こちらはラッシュと反対方向のためか余裕があります。
それでも都内に入るとだんだん混んできました。

途中飛行機の遅れはあったものの、ほぼ予定通りで着いたのでやれやれという気分になりました。


 サンライズ出雲乗車までの過ごし方

〜東京駅19時30分。

『サンライズ出雲』の東京駅入線時刻は21時25分なので、約2時間ほどの乗り継ぎ時間となります。

もっと早い飛行機で来て、東京見物でもしてとも考えましたが、特に行きたいところもなく。
それに昼間の時間はともかく、暗くなってから過ごす場所がないのでね。
だから2時間の乗り継ぎ時間はちょうど良い時間です。

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 丸の内ビル5階から見る東京駅夜景。

まずは丸の内南口から出て、向かいの新丸の内ビルへ。
ここの5階に屋外テラスがあり、東京駅の赤レンガ駅舎を一望することができます。

東京駅丸の内駅舎は1914(大正3)年建築、戦災で南北のドームと3階部分を失うことになります。
戦後は元通りには修復されず、2階建てに三角屋根という姿が長らく続いていました。

今ある駅舎は戦前の姿に戻す復元工事を行った駅舎で、2012年に工事が完了しました。
ライトアップされた駅舎は、なかなか荘厳な眺め。

八重洲口側の高層ビル群もまたすごいですね。
いつの間にこんなに建ったんだろ。
こちら側、丸の内のビルも建替えられてすっかり新しくなっています。
東京の発展はどこまで続くのでしょう。

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 ライトアップされて美しい丸の内北口。

下に降りて、今度は地上から赤レンガ駅舎を眺めます。
こうした夜景を見ていると、これから夜行列車の旅が始まるという思いが高まってきますね。

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 丸の内北口ドームの塔時計。

この駅舎の2階と3階は東京ステーションホテルになっていて、東京駅開業翌年にオープンした老舗ホテル。
私はこのホテルに一度泊まってみたいという願いを持っていますが、まあ無理でしょうか。

外を歩き回っていたら少し冷えてきたので、駅に戻ることにします。
そろそろ車内での飲食物の買い物もしなきゃならないし。

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 丸の内北口駅舎のドーム内部。

丸の内北口から駅に入るとドーム部分が吹き抜けになっています。
見上げるとこれもまた見事な装飾。
こんな所で天井を見上げて撮影しているのは私ぐらいなもの。

丸の内北口は、この時間帯は帰宅の通勤客ばかりが通り過ぎます。
旅情もへったくれもないけれど、東京駅丸の内側はオフィス街なので仕方ないところ。
新幹線のメインは八重洲口側で、あちらはターミナル駅といった賑わいがありますが、こちら丸の内側は荘厳な駅舎とは裏腹に完全に電車駅の風情です。

丸の内北口改札から中に入れば、東京駅の途中下車は終わり。
ここまでは『サンライズ出雲』乗車の気分を盛り上げる序章です。

〜東京駅20時05分。

サンライズ入線まで1時間20分。
ここからは買い物タイムとします。

東京駅の改札内はグランスタ東京となっていて色々な店が並んでいます。
お土産屋ばかりだけど、これから夜行列車に乗車する人にとってはあまり用はなさそうです。

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 東京駅改札内1階の駅弁屋祭セレクト。21時まで営業。

歩いていると駅弁屋を見つけました。
発車時刻は10時近くなので、食事ものよりも酒の肴のようなものがないかと覗きます。
さすがにこの時間は弁当の数も少なくなっていますね。

ケースの中に『国技館やきとり』の箱を見つけ手に取ります。
最後の1個。
これは車内での酒の肴にいいものが手に入りました。
1箱750円は少々高いけど、せっかくの寝台車の旅だからリッチにいきたいところです。

あとはお酒を買いたいのだが、土産物屋のほかはコンビニしかありません。
意外と店が少ないなと地下に下りてみると、こちらも店がたくさんあってデパートの食品街のような一角もありました。

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 グランスタ東京の食品街。22時まで営業。

焼き鳥だけじゃ物足りないような気がして、食品街のケースを見て回ります。
弁当や寿司はいらないな。
その中の総菜屋で、30%引きシールが貼られた惣菜を見つけ、これを買います。
酒の肴はこんなものかな。

次はお酒。
この地下に酒屋があって、覗いたら全国の日本酒が置いてあります。
4合瓶は飲み切れるかな。余って酒瓶を持って歩くのも嫌だしねえ。
300ml瓶のお酒を2本チョイスしました。

それともう1つ気になったのが、『東京駅酒造場どぶろく』というもの。
東京駅の中に醸造場があってそこで作っているんだって。
しかしアルコール分7%、300ml詰めで1,320円とは高いなあ。

え〜い買っちまえ。
3本のお酒を抱えてレジへ。

あとは1階のコンビニでお茶と1リットル入りの水を買えば買い物完了です。

〜東京駅20時40分。

買い込んだものを全部リュックに押し込んで背負い込んだらさすがに重たい。
通路に並んだ椅子が1つ空いていたのでそこに腰掛けることにしました。

周りはサンライズの客らしき人たちもチラホラ。
しばらくはここで休ませてもらいます。

〜東京駅21時15分。

サンライズ入線の10分前になりました。
そろそろ9番線ホームへと向かいます。


 東京 21:50 → 翌10:00 出雲市【サンライズ出雲】

9・10番線ホームはごった返していますが、多くの人は10番線の東海道線沼津行を待つ人たち。
スーツケースや大きな鞄を持っている人がサンライズの客だとわかりますが、まだ発車30分前とあっては少数派です。

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 9番線は常磐線品川行が停車中。

やがて9番線に入って来た電車は常磐線品川行。
次いで10番線に東海道線沼津行が入ってきました。
ホームのほとんどの人たちはこの沼津行に乗り込んだのでホームは少々余裕ができます。
そうしているうちに9番線の品川行が発車、10番線の沼津行が発車。

「まもなくサンライズ号が入線しま〜す」
のアナウンスが流れると、ホームで待っていた乗客たちが一斉にカメラやスマホを構えます。

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 21時25分、サンライズ入線。

まあ皆さんこの入線光景を見るために早く駅に来たんだろうし。
自分もその1人なのですが・・・

サンライズ号は入線してもすぐにドアは開かず、しばらく待たされます。
その間に側面の『回送』表示が『サンライズ』のものに変わりました。
入線しても、色々車内の調整などがあるようですね。

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 帰宅通勤電車とサンライズエクスプレスが同居するホーム。

21時30分、ドアが開いて乗車できるようになります。
それと同じくして10番線に小田原行の電車が入線。
何とも慌ただしい電車駅の光景。

9番線は瀬戸・出雲を併結した14両編成が停車中。
小窓が並んだ個室寝台車を連ねた情景を眺めていると、旅立ちの気分が高まってきます。
これから夜行寝台列車での旅立ち、旅情、そんな空気が停車中のサンライズを包んでいます。

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 『サンライズ出雲 出雲市』の側面表示。

一方で10番線はというと、疲れ切った帰宅客が足早に乗り込んでゆく通勤電車の光景。
同じホーム上でも、まるで正反対の光景が見られ、全く違う空気が流れているみたいです。

通勤電車と同居となるのは、東海道線の下り電車が使えるホームが9・10番線の2線だけなので仕方がないところでもあります。
それよりも、発車25分前に入線して20分前には乗車できるのは、特別な列車だからというJRの計らいなのでしょう。

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 常磐線取手行と並ぶ285系サンライズエクスプレス。

11号車の入口は、なぜかドアが開いても行列が出来ています。
これはシャワーカードを求める人の列とすぐに分かりました。
こちらもそれくらいは調べてきていますので。

私自身、サンライズのシャワーは、前回2017年に乗ったときに体験しています。
あの時はA個室のシングルデラックスだったので、専用のシャワー室を無料で使えたものです。
それ以外にも列車内でのシャワー体験は数々ありますが、体を軽く流してさっぱりする程度だなあ。
頭なんか洗っちゃったら、大ごとになってしまいますから。

車外の見物はこれくらいにして、そろそろ乗車します。
10号車ソロの車内へ。
車内中央に通路があって、その両側に個室が並ぶというレイアウト。

このサンライズの車両は基本2階建て車両なのだが、ソロの10号車は平屋構造となっているます。
なぜかというと、この車両は床下にモーターがあるので2階建てにできないから。

車番はモハネ285。
7両編成中にもう1両平屋のモハネがあって、そちらは12号車のノビノビ座席の車両となっています。
2両のモハネで7両編成の電車を走らせているわけですね。

ところで『モハネ』とは・・・
説明しかけましたが、このブログの読者諸氏には釈迦に説法でしょうから割愛します。

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 ソロ上段はドアを開けると階段がある。 

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 通路から見たソロ下段。

このソロの個室は上段と下段があり、どちらも窓側にベッドが置かれています。
通路側はそれぞれ半分ずつ吹き抜け空間となっていて、この部分だけ立ち姿勢をとることができます。
吹き抜け部分の面積は、上段は階段としても使う関係で、上段の方が広く取られています。

狭い中に上手く組み込んだものだと感心するも、部屋に入ると狭さを実感します。
とにかく個室にするにあたって、最小限の空間を確保した感じです。

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 ソロ入口側から奥側を見る。

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 ソロ奥側から入口側を見る。

私の割り当ては上段で、天井の形に合わせて湾曲した窓が特徴。
ドアからベッドまでの階段も急で、年配者など昇り降りが大変そう。
大変そうというか、実際難儀そうにしている乗客が何人もいました。

平日だからか、今日は乗客は年齢層が高めの人が多い印象です。

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 窓枠の小テーブル。

窓の下枠の一部が広くなっていて、小テーブルといったところ。
テーブルとしては使うのは難しいかな。
ここに弁当くらいは置けますが、用途はそれくらいかなあ。

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 ベッドから見る階段と通路。

個室にはコンセントが備わるのはありがたい。
使い捨てのプラカップ1個は部屋のサービスです。
窓側にあるスイッチ類は部屋の照明。
持参のヘッドホンをジャックに差し込めばNHK-FM放送が聞けたようですが、これは放送終了のシールが貼ってありました。
あと、ドアの内側には鏡があります。

通路側の壁にはクーラーの吹き出し口があって、結構強い風が吹き出しています。
割と冷たい風なので外気なのでしょうか。
この吹き出し口は風向きを変えたり、風量を調節することも可能です。

なお、暖房の吹き出し口は別にあって、上段の場合は階段の1段目から暖かい空気が吹き出していました。

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 ソロ上段の出っ張り上にある荷棚。

あとソロの上段で特筆するべきは荷棚があるということ。

部屋の出っ張り部分上部の空間で、この空間の下は下段室の吹き抜け部分ということになります。
小型のスーツケースが入るのがやっとという空間だけど、何かと狭いソロ室内において、この荷棚は大変重宝します。
なんせ、窓枠以外は物を置く場所がないもので。

室内でゴソゴソ動き回って撮影なんかしていると、発車時刻となりました。

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 窓枠にお酒と肴を並べて。

東京駅21時50分。

発車時刻になり、静かに動き出します。
こちらは窓枠にお酒と肴を並べて、さっそく夜汽車での一杯といきましょう。

車掌が車内改札に来るはずなのでそれまで待とうかと思いましたが、個室ばかりなので時間がかかりそうだし、待ちきれないので始めることにしました。
見られて困るものでもないし。

と思ったら、すぐに車掌がやって来ました。

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 車掌さんの車内改札。

車内改札が終われば明日の出雲市到着まで自分1人の部屋となるわけです。
終着出雲市到着まで、もう誰にも気兼ねなく過ごすことができます。

念願の東京発『サンライズ出雲』に乗れたことに対して、さっそく乾杯といきましょう。

実は私は東京発の夜行列車に乗るのはこれが2度目。
前回は2003年暮れに乗った長崎行『さくら』が最初でした。
もう20年以上昔のこと。あのときはまだブルートレインだったなあ。
懐かしいねえ。

20年ぶりの東京発夜行列車ということで、感激もひとしおです。

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 お酒は東京駅酒造場どぶろくと特別純米美丈夫。

まずは東京駅で醸造したというどぶろくからいただきます。
トロっとした舌触りで、若干の炭酸が含まれているのはいかにもドブロクです。
炭酸はアルコール発酵するときに酵母が作り出すもの。

一口含むと甘みもあって香りも良いお酒でした。

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 窓際での一杯は寝台車の楽しみ。

国技館の地下工場で作られているという箱入りの焼き鳥は、本来は相撲観戦しながらビールの肴にするものでしょうが、今は東京駅でも売っています。
鶏肉3本つくね2本はたれ味で、冷めていても美味しい。
いや、冷めていてこそと言うべきか。
また意外とボリュームがあります。

これがどぶろくとめっぽう相性がいいことを発見しました。
東京駅からサンライズに乗るときは、この組み合わせを是非試してみてはいかがでしょうか。

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 横浜駅停車中。

どぶろくは香りも飲み口も良いけど、たくさんは飲めないかな。
だんだんくどくなってくる。
1人で飲むより、2〜3人で分けて飲むのが正解でしょうか。

飲んでいるうちに最初の停車駅、横浜に到着。
新幹線は新横浜だけど、在来線はこちら横浜が停車駅。

ここから乗る人も多いようで、通路から歩く音や話し声が聞こえてきます。
今日のサンライズは満席。横浜でほとんどの部屋が埋まったことでしょう。

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 お先に〜、大船駅で普通電車を追い抜く。

横浜駅を発車して2本目のお酒を飲み始める。
だんだん気分も良くなって、窓に流れる夜景も美しく見えてくるのは不思議です。
やっぱり夜汽車はいいな。

多いかなと思っていた惣菜は、結局ペロッと食べてしまいました。
窓枠の空きガラを片付けて、お酒の瓶とプラカップだけ置いてまた飲み始めることにします。

 ★   ★   ★

ちょっとトイレを兼ねて車内探検をしてくることにしました。
10号車の東京寄りにはラウンジがあって、テーブルと椅子が窓側に向けて並んでいる一角です。
グループなのか、隣同士意気投合したのか、ラウンジはお酒片手の人で賑やかでした。

その奥に飲料の自販機があります。
サンライズには車内販売がないので、この自販機だけが車内で唯一手に入る飲み物です。
だけど乗車前に飲食物を準備している人が多いようで、自販機のお客はあまり見かけませんでした。

DSCN0164.JPG
 10号車ラウンジ奥にある自販機。

隣の11号車は2階建てで、通路も1階に下る階段と2階に上る階段が分かれる。
その向こうが12号車で、ノビノビ座席となっています。
今回のソロが取れなければ、サンライズ瀬戸編成のノビノビ座席のお世話になっていました。

12号車に足を踏み入れた途端、淀んだ空気を感じます。
イカの珍味なのか足のにおいなのか、そんな空気も。
横になれるとはいえ、仕切りカーテンもないし、やはり窮屈そうに見えました。
今回ソロが取れたのは、相当に運が良かったのでしょう。

個室部分は木目調の壁が続くだけでどこも同じ。
車内探検もあまり面白いものではなく、また部屋に戻ります。

ところで、横浜でふさがったと思っていた個室が、歩いていると空室がいくつか目につきました。
空室はドアが開けられているのですぐにわかります。

私の上段部屋の隣の下段部屋もまだ空室です。
この先まだ停車駅があるので、どこかから乗ってくるのでしょうが。

部屋に戻って洗面道具を取ってきて、洗面所で軽く済ませてきました。

DSCN0253.JPG
 布団を敷いた状態。

部屋に戻ると、備え付けの浴衣に着替えてみます。
この浴衣がちんちくりんで、足の方はひざが隠れる程度の丈しかないのはちょっと・・・
浴衣姿で部屋の外に出るときは、下にはくものがないとちょっと恥ずかしいですね。

布団を敷いたら、3本目の酒を開ける。
結局全部飲んでしまいそう。
まあ、明日の出雲市到着は10時だし、車の運転があるわけでなし、今夜ばかりは羽目を外しますか。
眠くなれば、あとはここに横になるだけ。

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 布団の上で播州一献。

部屋の明かりを消すと、それまで室内と自分自身を映し出していた車窓が夜景へと一変します。
ベッドの上で一杯やりながら流れる夜景を眺めていると、なんて贅沢な時間なのだろうと思えてきました。

23時、車掌の放送が流れます。
「深夜帯になりますので、車内放送はこれで休ませていただきます」
夜行列車お馴染みの、おやすみ放送。

ときどき通路の方から賑やかな話し声、笑い声が聞こえてきます。
ラウンジから漏れてくる声で、あっちは賑やかで楽しそう。

ラウンジとはドアで仕切られていますが、通路の仕切りドアは通風の為なのかルーバーになっているので、音が筒抜けと言うわけです。
と言ってもうるさいというほどでもなく、これも夜汽車の風情なのでしょう。
でもラウンジでの宴会は、ほどほどに・・・

DSCN0260.JPG
 すっかり人の消えた熱海駅ホーム。

熱海23時23分発。
ここから乗る人もあったようで、停車すると通路から歩く音がしました。

沼津、富士までは起きていたが、午前0時を回ったところで布団をかぶって横になります。
札幌からずっと移動しっぱなしで疲れていたのか、すぐに眠ってしまったようです。

2へつづく   

posted by pupupukaya at 24/11/13 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記〜はじめに

2024年、今年の海外旅行はどこに行くか検討した話から始めさせていただきます。

各航空会社のフライト検索をするが、海外行きの便はやはりどこも高いですね。
コロナ以降、ウクライナ戦争や燃油代高騰、それに円安などが重なってヨーロッパ方面はコロナ前の倍以上の値段が続いています。
去年フィンランドに行った飛行機代は20万円以上。
あの時はコロナ明けのご祝儀という感覚でしたが、そう毎年毎年捻出できる金額ではありません。

いろいろ調べたところ、戦争の影響がないためか、オセアニア方面へは比較的安く行けるようです。
そんなわけで、今年はニュージーランドに行くことに決定しました。

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 メールで送られてきたニュージーランド航空のチケット。

ニュージーランド航空利用で、行きも帰りもは成田〜ニュージーランド間の直行便です。
札幌〜成田間はANAの乗り継ぎ。

お値段は、往復手数料諸税込みで15万7,620円
高いのか安いのかわかりませんが、ヨーロッパ方面への往復ならば軒並み20万円以上ということを考えれば安いのではないでしょうか。
それにニュージーランドは一度行ってみたい国のひとつでしたので良い機会です。

会社の休暇も確保して、勢いで往復チケットを買ったわけです。
6月のことでした。

ここまで長々とニュージーランド行の話となりましたが、このチケットは諸事情からキャンセルする破目になりました。
いや、キャンセルしたと言うべきかな。

割引キャンペーンで買っていたのでキャンセル料は7万円
自分で決めたことなので後悔はしていませんが、結果としてお金をドブに捨てたにも等しいわけで・・・
キャンセルしたのは9月の話。

 ◆ ニュージーランド行きキャンセルの顛末についてはこちらをご覧ください。

とはいえ、これから7万円払うのではなく、すでに払い込んだ金額から7万円を引いた額が返金となるわけですから、少しは気が楽です。
気を取り直して、返金となるお金で日本国内旅行をすることにしました。


 サンライズ出雲への道

コロナの3年間に様々な旅行支援割引がありましたね。
日本国内もあちこち行ってみたいところは山ほどあるんですけど、そういった経験がどうしても足かせとなってしまいます。

あと急増しているインバウンド。
有名観光地などオーバーツーリズムなんてのが問題となっていますが、私だってわざわざ外国人で混んでいる観光地に行きたいとは思いません。

行先が決まらないまま、春のダイヤ改正で買った時刻表をパラパラめくっていると、そうだ夜行列車に乗ろうと思いつきました。

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 サンライズ出雲、東京駅ホームで撮影。

日本で唯一の定期列車の夜行列車は『サンライズ出雲』と『サンライズ瀬戸』です。
この列車、東京〜岡山間は併結運転なので、日本に残る1往復の夜行列車となります。

行先を山陰にするか四国にするかは悩みどころですが、山陰に決定しました。
理由は、出雲大社に再度お参りしたかったのと、鳥取砂丘に一度いってみたかったから。

東京〜出雲市間は往復『サンライズ出雲』利用、山陰で2泊して出雲大社と鳥取砂丘に行くという旅行の大まかなスケジュールを立てました。

ところで私は札幌の人なので、『サンライズ出雲』に乗るためには、東京まで行かなければなりません。
札幌〜東京間を特急と新幹線を乗り継いで行くのも面白そうですが、さすがにそこまでの予算も時間もありません。
ここはLCCの利用としました。

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 ジェットスターの予約画面。

さっそく札幌〜成田間のチケットを確保。
往復ジェットスター利用で14,710円
荷物預けや座席指定の追加料金一切ナシのお値段。
成田空港発着となるので、別途成田空港〜東京間の交通費が発生することになりますが、それについては後述します。

   ★   ★   ★

飛行機の予約・購入は半年以上も前から可能ですが、JRのは乗車日の1か月前(前月の同じ日)からとなります。

出発日は11月7日としていましたので、『サンライズ出雲』の発売日は10月7日。
通常はみどりの窓口に出向いてとなりますが、今はJR西日本のJRおでかけネットの『サンライズ瀬戸・出雲 予約』というサイトから予約・購入ができます。

週末などは発売と同時に売り切れることも多いと聞いていたので、発売日の10月7日にネットから予約することにしました。
出発日が平日なので楽勝だと思っていました。

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 サンライズ瀬戸・出雲 予約の画面(PCの場合)。

さて、JRおでかけネットにログインして日時、列車名、乗車区間と利用設備はシングルをセットしてスタンバイ。
いわゆる10時打ちってやつですね。

さて10時になったのを見計らって『ログインして予約』ボタンを押す。
狙いのシングルは禁煙・喫煙どちらも青い〇印
禁煙シングルを選択して『選択する』ボタンを押します。

するといきなり『この経路は選択できません』との表示が・・・
この先、予約確定まではいくつも選択して『次へ』ボタンを押さねばならず、その間に満席になると、この表示となるようです。

仕方なく今度はソロに変えてみますが×満席
ノビノビ座席も×満席

どうやら11月7日分は、10時の発売開始と同時に完売となったようです
みどりの窓口10時打ちには勝てないようでした。

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 ノビノビ座席ですら満席。

それでも午前中くらいは検索すると空席がぼちぼち出てくる(誤購入や保険で複数購入のキャンセルによる)ことが多いのですが、今日は何度検索しても満席。
ノビノビ座席すら空席は出ませんでした。

11月7日の『サンライズ出雲』が取れないとなると、今回の旅行計画は根底から崩れることになります。
ワンチャン、翌日の11月8日発を狙う手もありますが、仮に取れても飛行機の日程が動かせないので、東京近辺で1泊する必要が出てきます。

なんだかやる気がなくなってしまいました。
今年は何だかこんなことばかりの年回り。
ジェットスターのチケットもキャンセルしちゃおうかという気持ちにもなってきました。

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 運よく数少ないキャンセル席にありつけることも。

翌朝(10月8日)、ダメモトで『サンライズ瀬戸』のノビノビ座席で検索してみると、なんと空席の△印が。
このまま予約・購入してしまいました。
購入区間は東京〜岡山間

早朝の乗り換えが発生しますが、岡山で降りて特急『やくも』に乗り継げば、出雲市の到着時刻はほとんど変わりません。
ノビノビ座席でも横になって行けるし、考えようによっては寝台料金もかからないのでその分節約ともいえます。
ただ、『やくも』岡山〜出雲市間の特急券2,750円を別途購入しなければなりません。

とにかく、これで成田空港に夕方に着いてから出雲市までは列車で行けることになりました。
なんとか首はつながったような恰好です。

今度は11月10日発の上り『サンライズ出雲』の寝台券を取らなければなりません。
下り東京発は発売即完売ということが多いようですが、上りの出雲市発の場合は比較的余裕があるようで、おでかけネットで見ていると空席のある日が多くなっています。

それでも念には念を入れ、今度はみどりの窓口に足を運んで10時打ちしてもらうことにしました。
10月10日は仕事の出先に近い暇そうな駅に立ち寄って、みどりの窓口でシングル禁煙の10時打ちをお願いしました。

IMG_0054.jpg
 道内某駅のみどりの窓口事前受付券。

受付券を渡されて、10時になるまで待合室で過ごします。
大丈夫とは思いますがちょっとドキドキしますね。

さて10時を回ったので再びみどりの窓口へ。
お取りできました」と窓口氏。

まだ余裕があるので希望の席を選べるとのこと。
とりあえず仮押さえして、あとから席番を選べるなんてさすがはみどりの窓口。

シングルには平屋で天井の高い部屋があると知っていましたが、さすがに席番まではわかりません。
とりあえず2階をリクエストします。

マルスの画面じゃ1階席と2階席の区別はつかないのか、窓口氏は奥のロッカーから、ジェー・アール・アール編の『列車編成席番表2024春』を取り出してきました。
こんなものまで置いてあるんですね。

シングルの2階席がお取りできました

ついでに乗車券も買ってしまいます。
成田空港発、千葉・東京・岡山・伯備線経由の往復乗車券。
片道601km以上となる乗車券は、行き帰りの経路が同じならば往復割引が適用となり、それぞれの運賃から1割引きとなります。

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 成田空港〜出雲市間の往復割引乗車券。

サンライズ利用のトクトクきっぷが存在しないため、割引で乗るには学割か往復割引を使うしかありません。
それでも乗車券だけの往復割引で23,160円は結構な値段ですね。

考えようによっては、14日間有効なので1日当りの値段は約1,654円。
経路上で順方向ならば途中下車し放題なので、青春18きっぷと比較するとかなりお得ともいえます。
しかし今回は14日間フルで使うわけではないので意味のない比較でした。

ちなみに成田空港発着としたのは、前述のジェットスターが成田空港発着のため。
これを東京〜出雲市間の往復乗車券だと21,960円となり、差額の1,200円が東京から成田空港までのアクセス交通費ということになります。
片道600円はどんな格安空港連絡バスでもちょっと無理でしょう。

ここまで、札幌から成田空港経由で出雲市までの往復チケットはすべてそろったことになります。

   ★   ★   ★

次は出雲市に着いてから鳥取までの移動をどうするか。
この区間は特急『スーパーまつかぜ』や『スーパーおき』が頻繁に走っているので、不便なローカル線というわけではありません。
ただ、トクトクきっぷのようなものは存在しないようなので、まともに特急料金を払って乗ったら結構な金額となりそうです。

出雲市駅からレンタカーということも考えましたが、3日間借りるとそれはそれで結構な金額となります。
車は便利と言えば便利ですが、観光スポットをつまみ食いするように見て回るだけというのは、サンライズ出雲の旅にそぐわない。
旅の真髄は道中にあるというのが、私の一人旅のポリシーであります。

そんな話は置いといて、ネットで何かお得なきっぷはないものか探したら、『山陰のんびりパス』というのを見つけました。

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 山陰のんびりパス、JR西日本HPより引用。

山陰地方のJR線普通列車が3日間乗り放題となり、今回旅行の移動区間はすべてカバーできます。
1日当り1,500円で、しかも別に特急券を買えば特急も利用できるのだからかなりお得。
このきっぷはモバイル乗車券で、JR西日本の『tabiwaトラベル』のサイトから購入し、スマホにインストールしたtabiwaアプリで表示したものを改札で見せるというもの。

最近は1日乗車券なんかでこうしたモバイル乗車券を採用する事業者が増えましたが、JRではこれが先駆的だと思います。
北海道の私がネット上で購入でき、紙発券の必要もないわけで、こうしたチケットレスサービスはどんどん増えてほしいと思います。

   ★   ★   ★

次はホテル探し。
最近はホテル代も高騰して、ちょっとしたところならば軒並み1万円以上なんてことになってしまいました。
目的地は出雲市と鳥取市ということになるのですが、ホテルがねえ・・・

一番安いところでも8千円台9千円台。あまり駅から遠いのも困るしねえ。
コロナ前なら4千円台とかでもあったけど、今じゃドミトリーの値段になってしまいました。
相部屋はさすがに勘弁して。

駅前で安いホテルがあればどこかで途中下車するという手もあります。
また時刻表を眺めていたら、ちょっと面白そうなところを見つけました。

DSCN2606.JPG
 JR時刻表さくいん地図(中国・四国地方)より引用。

その名も『はわい温泉』。
倉吉駅からバスに乗る必要がありますが、鳥取から出雲市に戻る途中にあるので、さほど時間のロスにはなりません。

こちとらニュージーランド行きをフイにしたのだからね。
ハワイ行きなんて洒落てるんじゃないか。

宿泊サイトで検索すると素泊まりで5千円台のホテルが見つかりました。
これは余っていたポイントを使えば4千円台に。

ニュージーランドはやめた、ハワイにする。

とばかりに宿泊予約してしまいました。

もう1泊は米子の駅前にあるホテル。
こちらは1泊2食付きでなんと4千円台。
大丈夫なのかと思うような値段だが、立派なホテル。
何か訳アリなのかまではわかりませんが、一人旅で1泊だけの宿なのだから十分すぎるほどです。

   ★   ★   ★

予約するものはすべて予約して、払うものはすべて払って、あとは体だけ持っていくだけになりました。

ですが、11月7日東京発の『サンライズ出雲』の寝台券だけは諦めてはいません
毎朝、おでかけネットでの空席照会は繰り返していました。

毎回毎回満席の×印ばかり。
寝台ゲットを期待してというよりも、ほぼ日課と化していました。

出発日の1週間前、いつもの日課で『サンライズ出雲』の空席照会をしていると、なんとソロに空席わずかの△印が!

そのまま購入手続きまで進めて、ソロをゲットしました!

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 運よくゲットしたソロの特急券・寝台券。

当初は岡山で途中下車して、岡山の路面電車に乗ることにしていましたが、ソロが取れたのなら予定変更です。
それに、ノビノビ座席+やくも特急券の値段と、出雲市まで直行のソロの値段の差額は3,320円。
これなら迷うことなくソロの一択です。

すでに購入してあった『サンライズ瀬戸』指定席特急券、『やくも』のチケットレス特急券はキャンセルします。
払い戻し手数料が2区間合計で680円かかりますが、これは仕方がありません。

ここまでの金額は、支払い済みと支払い予定額を含めて72,350円となりました。
往復『サンライズ出雲』の寝台車利用がやはり大きなウエイトです。

出発前旅行費用の内訳
費用内訳利用場所
札幌〜成田往復ジェットスター14,710
東京〜出雲市往復サンライズ出雲44,060
山陰のんびりパス 4,500
宿泊代2泊米子、はわい温泉9,080
合計72,350

4泊5日、現地払いの交通費や飲食代、その他経費を加えたら10万円くらいにはなるのでしょうか。
ずっと海外旅行が多かったので、久々に気合の入った国内旅行となります。


あとは天気かなあ。
列車に乗っているだけなら雨でも平気ですが、今回は出雲大社参りとか鳥取砂丘を歩いたりとか、雨だとちょっと困る行程もあるわけで。
天気予報では傘マークが出たり引っ込んだり。大気が不安定なのか何とも頼りない。

だけど、きっと晴れるんじゃないかな。
根拠はないけれど妙な自信はありました。

そうして会社の休暇も取れ、出発当日となりました。


posted by pupupukaya at 24/11/12 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2005年青春18きっぷ旅行記7

 ■ 2005年9月9日(金)

おもえば普通列車、しかもほとんど昼間の列車だけ乗り継いで札幌から広島まで来てしまったのだから、我ながら物好きだと思う。
長時間列車に乗っていても退屈に感じたことは無く、持ってきた本もほとんど読むことがなかった。

旅行中はほとんど車内で景色見ながら座ってばかりで、たまに途中下車してうまい物食べて、こんな楽な話は無いと思うのだが、他人に言わせるとそうでは無いらしい。

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 安ホテルの窓から。

長かった旅行。泣いても笑っても今日が最終日。8時頃、ホテルをチェックアウトする。
何かと安ぶしんを感じるホテルだったが、2泊で7560円だったので、よしとしよう。

朝の流川通りを胡町電停へ歩き、そこから広島駅行き電車に乗る。
ちょうど朝のラッシュだが紙屋町や八丁堀で大量下車したようで、車内は空いていた。

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 広島駅手前で渋滞する電車。

しかし電車は各方面から集中するので、猿猴橋町(えんこうばしちょう)から広島駅の手前まで入線を待つ電車が3台も4台もつながって待っているという状態。
急ぐ客はこの猿猴橋町で降りて駅まで歩く、という重要な役割がこの存在感の薄い電停にあったようだ。

ラッシュアワーを見物して面白いとは不謹慎な話だが、中国地方の中心都市の活力を見せてもらった思いだ。

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 猿猴橋方向を見る。

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 広島駅前の電車乗り場。

広島駅に着くとここもラッシュアワー。JRの駅からは列車が到着するたびに人の波が押し寄せて、電車乗り場やバスターミナルに行列をつくる。

駅前の電車乗り場は3線あって、うち1線は比治山線専用。2線が市内線と宮島線の降車ホームになっている。
電車は「ガシャガシャガシャ」と大きな音をたててポイントを渡って折り返し、乗車ホームで乗客を乗せて発車する。
降車ホームの線路が開くとすかさず次の電車が「ガシャガシャ」と音をたてて入ってくる。その後ろにも入線を待つ電車が何台も待機している。

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 広島駅前電停の乗車ホーム。

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 大行列ができる比治山線のりば。

駅からはぞくぞくと人の波が押し寄せるが、3連結や5連結の電車はそれを吸い込むようにして次から次へと発車する。さすが100万都市の迫力は大変なものだ。見ていていつまでたっても飽きない。
名古屋の名鉄新名古屋駅も色んな電車が休む間もなく発着して、飽きなかったが、ここ広島駅前も相当に面白い。

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 2000形電車の貫通路。

8時半を過ぎて、だいぶ人の流れも少なくなってきた。
珍しく2両連結の西広島行電車が来たので乗ってみる。

この電車は、2台の単行電車をそれぞれ片方の運転台を撤去して貫通路をつけて2両連結にした2000形という車両。
ラッシュ時のみ登場する電車のようだ。

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 狭い道路上にある小網町電停。

小網町で電車を降りる。ここは狭い道路に線路が敷かれているので、安全地帯が設置できず、停留所も道路にペイントされただけとなっている。
それでも3両連結の宮島線電車が通り抜けるので、ちょっとした見所のようなところ。

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 美しい軌道敷の石畳。

広島駅行の5両連結のグリーンムーバがやってきて、道路上から直接乗車する。低床電車なのでステップは無い。電車に乗るというより、台車に乗っかるという感じがした。

広島駅に戻ってくると、9時半。
11時発の広島空港行きリムジンバスに乗る予定なのでもうどこへも行けない。
広島駅の駅ビルでもう一度お好み焼きを食べておこうと思ったが、駅ビル『アッセ』にある飲食店はどこも11時開店だった。

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 広島駅正面。

地下の食料品売り場はすでに開いていたので、広島の食材を求めて買物に行く。
『牡蠣醤油』や『カープソース』などを買う。

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 広島駅地下のお好み焼き屋。

地下の食料品売り場にある『へんくつや』というお好み焼き屋はすでに開いていたので、ここに入ってみた。
この店は朝9時から営業しているようだ。

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 へんくつや、そば卵肉入りお好み焼き。

食べたのは『そば卵肉入り』。
カウンターの所に「鉄板から直接食べるのはお断りします」と貼紙がしてあった。
鉄板から直接は大阪方式。ここは広島である。
広島のお好み焼きは、店員が調理して皿にのせて運んでくるので、一人でも気軽に食べることができる。


 広島駅新幹線口 10:40 → 11:28 広島空港(広電バス)

コインロッカーで荷物を出し、地下道を通り新幹線口の方にまわる。
新幹線口の方にも土産物屋がたくさん並んでいて、昨日入った『みっちゃん』もここで営業していた。

もう行くところもなく、1本早めの10時40発のバスがあったのでこれに乗ることにする。

広島空港は市内から遠くはなれた山の中にあり、何でこんな離れたところにつくったのだろうか。
空港までのアクセスはバスしかなく、駅から空港まで直行便でも所要時間45分。運賃は1,300円もする。
そのおかげで、東京〜広島間の旅客輸送は新幹線が優位に立っている面もあるのだが。

PICT0015 (5).JPG
 広島空港へのリムジンバス。

広島空港行リムジンバスはわずか数人の客を乗せて広島駅を発車する。
このバスは直行便なので、このまままっすぐ広島空港へと向かう。
どこをどう通っているのかわからないが、バスは広島市内の道を順調に走る。

山々の斜面に新しい住宅地が続く。
広島は路面電車の走る大田川のデルタ地帯が唯一の平地で、新しい市街地は山を崩して拡がっている。

DSC01285.JPG
 山陽自動車道を走る。

バスは広島東ICから山陽自動車道に入る。広島空港に近い河内ICまでは38km。
遠いこと。
それでも道路も空いていて所要48分のところ37分で空港に着いた。

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 広島空港。

空港の広い駐車場にはびっしりと車が停まっている。広島市内から遠いので車で空港へ行く人も多そうだ。


 広島空港 12:30 → 14:25 新千歳空港(AN791便)

札幌から5日間かけてやって来た広島だが、帰りは新千歳空港までANAの直行便となる。
チケットは2か月前の7月に、広島→札幌の超割(バーゲン)13,600円買っておいたもの。

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 超割で買っておいたANAのチケット。

飛行機ならば広島から札幌まで2時間足らずなのだからあっけない。
しかし私は勤め人なので休暇には限界がある。遠出するときは片道だけは飛行機のお世話にならざるを得ない。

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  みやげ物屋の並ぶ空港内。閑散としていた

空港のコンコースで搭乗手続きをして、カウンターに荷物を預ける。今は預ける手荷物もX線検査を受けるので面倒だ。荷物を預けてしまえば身軽となり、空港内をあちこち見てまわる。

早く着き過ぎたのか、広いコンコースにはまばらに人がいるだけ。
売店もたくさん並んでいるがどの店も客はほとんどいない。2階のレストランも昼時だというのに閑散としている。
新千歳空港と比較すると、やはり地方の空港だという感じがする。

ここにもお好み焼きの『みっちゃん』が出店していて、勢力を拡大している店のようだ。
テイクアウトもしているのでお土産に買って持っていっても良いが、もうさんざん食べたのでやめておく。

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 広島空港のパタパタ式の時刻表。

出発口のセキュリティゲートでまたX線検査。これだけは毎回苦手だ。
別に怪しいものを持っているわけではないのだが、引っかかるとどうしようとビクビクしているのである。
幸い何事も無く無事通過する。

PICT0033 (4).JPG
 札幌行の搭乗ゲート。

12時10分に搭乗ゲートが開く。
飛行機に乗るのはほぼ1年ぶり。
去年の今時期ロシアのサハリンに行った時に片道プロペラ機に乗って以来で、国内線では2年前に沖縄に行った時以来である。
なんだかんだ1年に1回乗っているわけで、意外と飛行機にも乗っていたんだなあと思い返す。

DSC01291.JPG
 飛行中の窓から。

指定された席は窓側の席なのだが、なんと翼の上だったので残念。
機内は空席が目立ち、座席が半分くらい埋まる程度。広島から北海道旅行という人が多いようだ。

12時25分に動き出す。12時30分に滑走路へ出て離陸する。
シートベルト着用のランプが消えると機長のアナウンスがある。
「現在4万mの上空を順調に上昇中で天候は安定しております」
「新潟上空は13時12分、青森上空は13時42分通過予定です」。

翼が邪魔で空からの眺めも見られないし、機内サービスのコーヒーを飲みながら旅行中のメモを整理する。
水平飛行中はデジカメ使用OKなので、窓から外の景色を撮影すると1GBのメモリースティックを全て使い切った。

DSC01293.JPG
 日本海の上空を飛ぶ。

13時25分から新潟か庄内あたりの海岸線が見える。数日前にはこの海岸沿いの地面を各駅停車で進んでいたのだと思うと妙に懐かしい気持ちになってきた。

PICT0044 (2).JPG
 広島から乗ってきた飛行機。新千歳空港。

前方に北海道の島影が、日高山脈が見えてくる。ふたたびベルト着用のランプが点く。飛行機は長沼の上空を旋回して千歳市内の上空を通過し、新千歳空港の滑走路に着陸すると、物凄い音をたててエンジン逆噴射で減速、千歳空港に着陸した。

PICT0047 (2).JPG
 秋風吹く新千歳空港に到着。

札幌を出発したのは9月3日土曜日で、今日は9月9日金曜日。1週間ぶりに北海道に帰ってきた。
出発したときはまだ夏の名残があった気がしたが、いつのまにか季節も変わっていて、この青い空と澄んだ空気はもう秋のものだ。

新千歳空港からは円山公園行のバスに乗る。自宅近くの停留所でバスを降りて、帰り道の見慣れた街中に立つと旅はあっけなく終わり。

来週の月曜日からは嫌でも現実に戻される。
しかし終着駅に着いた列車は始発駅として出発するように、旅の終わりは新たな旅の始まりでもある。
今度はどこを旅しようか。

2005年青春18きっぷ旅行記   


 2024年リメイク版あとがき

今から19年前の旅行記、いかがだったでしょうか。

一連の記事は、閉鎖した個人HP版で2005年に公開していた旅行記を、このブログにて復活したものです。
この年は私事ですが一人暮らしを始めた1年目でお金に余裕がなく、休暇の旅行は青春18きっぷ旅行を選んだのでした

この青春18きっぷ、思えば90年代から2000年代が全盛だったような気がします。
バブル崩壊以降の不景気と、こうした旅行形態をマスコミが好意的に扱ったこともあってか、青春18きっぷは鉄道ファン以外にも知れ渡り大人気となりました。

当時は夜行の快速列車があって、それを利用して昼間は普通列車を乗り継げば宿代もかからず、格安で長距離移動ができたのですから。

2005年当時運行していた定期の夜行快速列車は、
ムーンライトながら』東京〜大垣間
ムーンライトえちご』新宿〜村上間
の2往復。

あと多客期の臨時列車としては、『ムーンライト九州』『ムーンライト山陽』『ムーンライト高知・松山』なんてのがありました。
どの列車も、青春18シーズンともなりますと、彼らの専用列車と化していましたね。
私もその中に混じって、毎年貧乏旅行を楽しんでいました。

夜通し座りっぱなしで、さらに乗り継いで移動となると体は相当に辛いですが、長距離をどこまで移動できるのかチャレンジするのは、ちょっとしたスポーツ感覚でもありました。

懐かしいですね。
当時は鉄道ファンならずとも、青春18きっぷ文化のようなものがあった気がします。

こうした夜行快速列車も2000年代の後半から2010年代にかけて次々と廃止され、今は1本も運行されていません。
時を同じくして、LCCや格安高速バスが誕生すると、青春18きっぷの格安感も薄れるようになりました。

私はというと、この2005年以降は青春18きっぷ使用の乗り継ぎ旅行は行っておりません。

理由は、『北海道&東日本パス』が登場すると、札幌から急行『はまなす』を利用できたので、東北や関東への格安移動はもっぱらそちらを使用していました。

もう1つの理由は、無職期間が多かった昔と違い、すでに会社勤めとなったため、休暇期間は貧乏旅行よりも海外旅行に精を出すようになったからです。

  ★   ★   ★

冒頭の話に戻りますが、青春18きっぷは今冬(2024年度)シーズンから使用方法が大きく変わります。
私のように1人で連続した日程で使用していた人にはあまり関係がないことですが、飛び飛びの日程で使用、あるいは複数人で使用していた人には改悪となったようです。

反対意見もネット記事で目にします。
しかし、JR各社だって慈善事業ではありませんので、いろいろ合理化仕様に変更となるのは仕方がないことだと思っております。

思えば、最初は5枚つづりで1枚ずつバラで使えたものが、今の5回分1券片になったときも相当な物議となったものでした。

DSCN8481.JPG
DSCN8485.JPG
 5枚バラ時代(上)と1券片になった(下)の青春18きっぷ。

その後は夜行快速列車が廃止となり、新幹線開業で並行在来線が三セク化され利用できなくなったり、どんどん使い勝手の悪いきっぷになってしまいました。
ロングシートばかりの路線も増えましたね。

一方で1986年に1万1000円となってから、消費税上乗せ分を除いて値上げしていないのは立派です。

  ★   ★   ★

最後になりますが、すっかり忘れていた過去の出来事も、編集作業をしていると当時の記憶が鮮明に蘇ってくるのだから不思議ですね。

記事の画像と同じ場所をストリートビューで現在の様子とを比べてみると、すっかり変わっていたりするのは驚きます。
10年ひと昔でいえば、ふた昔の画像ということになりますね。

あと思うことは、私自身なんと食欲が旺盛だったことか。
今ではとてもできない芸当です・・・

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。


posted by pupupukaya at 24/11/02 | Comment(0) | 西日本の旅行記
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