2019年冬フィンランド旅行記10 雪明かりのロヴァニエミ

 ◆ サンタクロース村を後に

13時を過ぎ、雪は止んだようだが風が強い。土産物屋も一通り見たしもう見るものはない。
やはり男の一人旅で来るようなところではなかったな。

こことは別にサンタパークというのもあって、そっちは元核シェルターだった人工洞窟を利用して造られているとか。
そっちの方が面白そうに思えてきた。かといってもう行く気にならない。

ここサンタビレッジからは8番の路線バスで市内に向かう。土日は1時間に1本の本数で、午後からしか運転しないあたり地方の車社会を思わせる。
バス停はインフォメーション棟を国道側へ出て右の方に行くと、吹きさらしの広場にバス停だけが立っている。時刻表も貼ってあるのでここで待っていればいいのだろう。しかし外に立っているのは寒い。エントランスの風よけ室でバスが来るのを待った。

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 バスのマークのポールが立つだけのバス停。

ところが、13:30が近くなっても一向にバスが来ない。
インフォメーションの上にもバス停はこっちと矢印で表示してあるので間違いはないと思うのだが。

13:30になって8番の表示を掲げたバスがやってきた。
ここが始発なので早めに来ているのかと思っていたが、ぎりぎりに来るようだ。

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 8番、サンタ村〜ロヴァニエミ駅の路線バス。

バスは乗るときに運転手からチケットを買う。このあたりは長距離バスも路線バスも同じシステムだ。
降りる停留所を告げて料金を払うと、運転手は機械を操作してレシートのようなチケットをくれる。片道3.5ユーロと結構高い。
行先は「セントラルシティー」でも通じるようだ。

中国人の客はやはりスマホを見せてチケットを買っている。
客は自分以外では中国人が2組とそれ以外が2組。サンタ村の賑わいとは逆に空席ばかりのまま発車する。

この路線バスとは別に『Santa's Express』というバスもあって、そっちは空港やサンタパーク経由で中心部や鉄道駅とを往復している。観光客はそっちの方を利用するのかもしれない。

国道に出てすぐ停留所があって、バスはそこにも停まる。イナリからのバスを降りた場所だ。ここからも観光客が何組か乗ってきた。
8番バスは国道はまっすぐ行かず、住宅地の中の道路を回り道しながら、途中の停留所では地元の乗客を何人か拾って中心部へ向かう。

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 森に囲まれた住宅地の中を行くバス。

中心部の手前にある停留所で地元客は一斉に降りる。私もここで降りるはずだったのだが、降りそびれてしまった。
車内放送も、バス停に停留所名の表示もないので、うっかりすると乗り越してしまう。
まあいいや、最悪終点まで行ってしまっても、鉄道駅なので歩いて戻ってこられる。

次の停留所で、運転手は後ろの中国人たちに向かって停留所名を叫んだ。さっきスマホで見せていた停留所だろう。
彼らと一緒にバスを降りた。

ああ、なんだ、見覚えのある場所。
初日に来たコスキ通りとの交差点にある停留所だった。

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 再び戻ってきたコスキ通り。


 ◆ ロヴァニエミの町

コスキ通りは歩行者天国の商店街になっていて、ロヴァニエミの一番賑やかなところだ。
道を歩く人は少なく、いても観光客らしい人ばかり。
すこし行ったところに大きなショッピングセンターがあるので、地元の人はそっちに行くのだろう。外を歩いても寒いしねえ。

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 ロルディ広場と屋台。

デジタルの時計塔があるロルディ広場がロヴァニエミの中心。
クリスマス市の名残か、屋台がいくつか並んでいた。歩きながらチラ見したが、土産物ばかり。
土産物だけはさっきのサンタ村でさんざん見たので、食傷気味である。

午後2時を過ぎるともう暗くなり始めた。もう観光するのも面倒になった。ホテルにチェックインして、あとはショッピングセンターでも覗いていよう。

ホテルはショッピングセンターからコスキ通りを歩行者天国とは反対側に500mほど歩いた場所にある。
鉄道駅へも1.4kmなので歩いて行ける。場所的にはまずまず。ていうか、ここしか空いてなかった

レセプションに行くと、チェックインは4時からという。係のおばさんは「ビコーズ、ルームイズクリーニング」と言って掃除の恰好をした。

掃除中じゃしょうがないね。4時まで2時間近くどこかで過ごしているしかない。
背中に背負っているバックパックだけ預けてまた外に出た。

とりあえずショッピングセンターへ行ってみる。1階はスーパーのK-スーパーマーケットや国営酒屋のAlkoが入っている。これはあとでまた買い物に来ることになる。

ATMがあったので、お金を引き出しておこうとしたが、少し考えてやめた。
フィンランドに着いてから現金を使ったのは初日の電車のチケットとその翌日のコインロッカーとトイレ代のみ。
あとは全部クレジットカードで事足りていた。この先もおそらく現金を使うことはないだろう。

土曜日ということもあるのか、結構混んでいる。2階にも別のスーパーが入っていた。同じショッピングセンターに普通のスーパーが2店同居しているのも珍しい。本屋があったので覗いてみる。日本の漫画が人気で、フィンランド語に訳されたMANGAが並んでいると聞いていたのだが、そういうのは見当たらなかった。

一通り見て回ったが、どこか店にでも入らないと座って過ごせるような場所はなかった。

博物館があったなあ。そこへ行ってみるか。
一応出発前にここもマークしておいてある。寒いし面倒だからヤーメタにしていた。
アルクティクムという博物館。地図で見るとここから600mとある。すっかり暗くなった雪道を歩いてそこへ向かった。

宮殿のように見える正面は、古そうに見えるが開館は1992年と意外と新しい。
観光バスが何台か停まっている。そこから階段を下りてエントランスへ。

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 宮殿のようなアルクティクムの正面。

入場料は13ユーロと高め。カードリーダーにクレジットカードを差すと、なんとユーロとJPYの選択画面になった。JPYを選択すると1629円の支払いとなった。
@125.3円のレート。同日の別のクレジット払い請求を見ると、ユーロ払いのは@125.2円となっていたので、ユーロ払いを選択した方が若干お得だったようだ。大した差額ではないけど。

中に進むと、天井がガラス張りになった真直ぐな廊下が続いている。その両脇に展示室が並ぶという構造。
北極についての科学の展示がある北極圏センターと少数民族やラップランドの歴史を展示したラップランド地方博物館からなる。

最初に入ったのは北極やオーロラについての展示。
北極海の氷の衛星画像を並べ、氷が年々減少しているのを図示したコーナーは環境問題について取り上げているのだろう。
英語の説明文など読まなくともそれくらいはわかる。

ここも案の定というか中国人だらけ。客の半分はそうじゃないかと思う。
さすがロヴァニエミは観光都市だけあって、貸切バスでやってきた団体さんが多い。
同じ人たちを見ていても、イナリ村やそこへ行くバス車中で見た人は品があったなあと思い出す。

オーロラを上映しているプラネタリウムもあって、そこは大人気のようだった。

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 廊下の両側に展示室が並ぶ。

続いてはラップランドの歴史や自然についてのコーナー。
蝋人形で昔の生活を模したコーナーがあって、こういうの結構好きだ。

北極コーナーの方は1枚も撮影していなく、画像があるのはラップランド博物館の方ばかりだった。

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 ラップランド地方の昔の生活を再現したジオラマ。

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 ラップランドに暮らす男たち。

ラップランドの歴史で避けて通れないのが第二次世界大戦である。

1つはソビエト連邦がフィンランドに侵攻した冬戦争。侵略するソ連軍に対して、フィンランド軍による抵抗は多くの犠牲を出しながらも善戦し、『雪中の軌跡』とも呼ばれた。しかし結局は領土の一部はソ連に奪われることとなってしまう。

2つ目がラップランド戦争
冬戦争の休戦協定の条件としてフィンランド国内のナチスドイツ軍を追放することがあった。これを巡ってフィンランド軍とドイツ軍の衝突が起こると、ドイツ軍は焦土作戦を取り、ラップランドの町を焦土にしながらノルウェー北部へと撤退することになる。
ロヴァニエミの町も戦争に先立ってドイツ軍によって徹底的に破壊されてしまった。
一方、住人はそれに先立って全員避難しており、これによる犠牲者はいなかった模様。

 〜以上の説明はWikiのを要約したものです。

ということから、戦争のコーナーもある。
英語の説明文までじっくりと読んできた。ていうか、前の客が長いんだよね。1つ1つをじっくりと眺めるので、説明書きまで読んでしまうのだった。追い越して先へ行けばいいんだけど、こういうものをさらっと通りすぎてしまうと軽い人間に思われるような気がして・・・・

ま、ここで時間をつぶさなきゃならない身なので別にいいんだけど。

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 1939年のロヴァニエミ市街地の模型。

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 1944年、ドイツ軍による戦災後のロヴァニエミ市街地の模型。

ロヴァニエミの町が新しく見えるのは、戦争で破壊され、新たにまた作り直した町だったからだ。

この博物館に来なけりゃこんなことは知らなかった。
ロヴァニエミといえばサンタ村やオーロラ鑑賞など観光都市のイメージだが、こんな北極圏の小さな町でさえも戦争に巻き込まれていた一面も知ることができた。

北極圏のコーナーにはわんさかといた中国人たちはこの辺りでは見かけなくなった。こういうものは興味がないのか。

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 なくてはならないクマのはく製。

館内を全部見て回っていたら4時も過ぎていた。
博物館を出てホテルへと向かうことにする。

ここからは中心部よりもホテルの方が近い。住宅地の雪道は粉雪が舞っていて雪明り。
札幌の郊外を歩いているのと何もかわらないね。

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 雪明かりのロヴァニエミ。


 ◆ ホテルアーケヌス ペウラ

ホテルアーケヌス(Hotelli Aakenus)は2階建てのさほど大きくはない建物。
エントランスの上にあるネオンの表示は一部が点灯しない状態。ロヴァニエミ駅で見た駅名表示も点灯しない字があったが、このあたり安普請のホテルにも見える。

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 ホテルの本館。

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 球切れのネオン。

ホテルの1階はレストランになっていて、そこと兼業のようでもある。
レセプションの呼び鈴を押すと、さっきと同じおばさんが現われた。今度こそチェックインになる。

今日予約してあったのはこのホテルの部屋ではなく、裏にある離れになるペウラという建物。
キッチン付き、シャワー共同というアパートメントタイプというもの。
普通の部屋で良かったのだが、一番安いのがここしか空いてなかったからだ。あとは1泊数万円といった超高級なのか暴ったくりなのか知らないが、そんなホテルしかなかった。
それでも1泊113ユーロ(14,074円)もした。

キーを受け取って、裏の方に回るとその建物がある。部屋のドアは3つ並んでいて、長屋のような感じ。
その1室に入る。

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 別館のアパートメントタイプ。

ベッドは2人ぶん。広さも十分あって、何よりもキッチン付きなのはうれしい。
キッチンは食器のほか料理の道具が一通りそろっている。

初日のヘルシンキの宿もキッチン付きだったが、こちらは貸切である。
これはなかなか面白い所に泊まったな。スーパーで食材を買ってきていっちょ料理でもしてみるか。

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 アパートメントタイプの室内。

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 キッチンと奥がトイレ・洗面所。

すぐに外に出て、歩いてショッピングセンターへ。

カゴを持ってスーパーの店内を歩くのは楽しい。が、今日は輪をかけて楽しい。
食材が買えるからだ。肉を焼いてステーキにしようかとかいろいろ考える。その辺は店内で品物を見て決めよう。

Alkoが開いていたのでビールを買った。ビールならば普通のスーパーでも売っているが、アルコール度数の高いものはAlkoでしか買えない。

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 リンテーンクルマ・ショッピングセンター。

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 国営の酒屋アルコ。

普通のホテルならば生鮮コーナーなど素通りだが、今日は食材を求めての買い物である。
野菜が少ないね。こっちの人はあんまり野菜を食べないようだ。ホテルイナリの朝食も、野菜は少ししか置いてなかった。

肉や魚は対面販売のコーナーで切り分けてもらうようだが、面倒なのでパス。パック入りの肉を物色する。

Poro(トナカイ肉)コーナーもあって、トナカイの冷凍肉やソーセージやジャーキーなんかが並んでいる。
肉は大きいし冷凍だから買えない。ここはトナカイのソーセージで行こうかと思案するも、さんざん考えた挙句、特売の味付けチキンをカゴに入れてしまう自分がいた。

なんでお前はこういうところでケチ根性なんだあぁ!!
(from未来の自分)

だって高かったんだもん (ToT)

スーパーで買い物していると、日本人の姿もチラホラと見かけた。

本当にチラホラで、目立つ中国人に比べれば微々たるもの。
同じアジア人で、中国人と日本人の見分け方なんてものがあるとすれば、周りに溶け込んで見えるのが日本人ということになるのだろう。
アメリカなど移民の国で、中国系はチャイナタウンというコロニーを形成するが、日系人は3世にもなると同化してしまうのとは対照的だ。

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 ショッピングセンターで買ってきた食材。

今夜の夕食の食材と、明日の朝食も買ってきて部屋に戻る。

さっそくキッチンで夕食を作る。

料理の詳細は別館の、
 *料理と酒とひとりごと フィンランド編 カルフビールとチキンマリネステーキ

の方でアップしているので、そちらを参照願います。

昨日はオーロラも見られたことだし、ビールでお祝いしよう。

ジャガイモをチンして、味付けチキンを炒めただけだが、温かい料理というのはいいものだ。
しかも安いしね。
夕食で温かいものを食べるのは、こっちに着いてからこれが初めてのような気がする。

ビールも美味い。

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 味付けチキンとポテト。

海外に来て自分で作った料理を食べてビールを飲んでいたら、自分の家にいるような気分になってきた。
留学なんかで住んでみたらこんな感じなのだろうか。

食器を洗って、こんどはシャワーへ行く。
部屋はキッチンとトイレ、洗面台はあるがシャワーは共同になる。

一度外へ出てからシャワー室へ。どうせ隣だからと寝間着に1枚羽織るだけの恰好で出てきた。
キーは2個あって、1つは部屋の、もう1つはシャワー室のキーとなる。

入ると奥がシャワー、脇にサウナがあった。
サウナには張り紙があって、このサウナは使えません、本館のを使ってくださいという英語書きがあった。

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 アパート専用のシャワールーム。

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 サウナルームもあるが、こちらは使用不可。

シャワー室から自室へ戻る。
キーを差し込んで回すがドアが開かない・・・

お〜い、勘弁してくれよ (TдT)

引っ張ったり押したりしながらキーを何回か回しているうちにドアが開いた。
開け方にコツがあるようだった。

そういえば、玄関というか自室のドアを開けて中に入るとまたドアがあるのだが、その先が1段高くなっているのだった。
その手前は日本でいうところの三和土(たたき)のようになっている。
私は何の違和感もなしにそこに脱いだ靴を置いて部屋に上がっていたが、これは正しかったのだろうか。

尤(もっと)も、こんな構造になっていなくても、私は日本でも海外でも、ホテルでは部屋に入ってすぐのところで靴を脱いで、裸足(はだし)で過ごしている。

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 三和土(たたき)になっている玄関入口。

ネットで調べてみると、フィンランドの家庭では日本と同じく靴を脱いで上がるのが普通なのだそうだ。

知ると、なんだかフィンランドに親近感が湧いてきた。
それを知らない客は土足で部屋に上がり込んでいそう。

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 サンタクロース村で買った土産の小物。

またビールを飲んで日記を書いて過ごす。
明日はヘルシンキへ戻る予定。9:47発の列車に乗り、ほぼ1日列車の中だ。

外はまた雪。雪明りがぼんやりと町を照らす。
ネットの雨雲レーダーを見ると、今夜はラップランド全域は雲が覆っていた。
今夜ばかりはオーロラは全滅だね。

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 部屋の窓から。

オーロラは昨日だけのワンチャンスだったようだ。
この旅程が1日ずれていただけでもオーロラは見られなかっただろうな。
我ながら旅行中の場面での引きの強さ、運の強さを思い知る。

ここで女性の諸子(しょし)に、いい男の見分け方というのを教えて進ぜよう。
いい男ってのはね、お金でも仕事でもルックスでもなく、一番肝心なところで引き寄せてこれるか、ここ一番という場面で上がれるかどうかを見るべし。

運に左右される場面であっても、これができない奴は、お金があっても、いい所に勤めていても、イケメンでも ダメね
まことに勝手な手前味噌ではございますが・・・

一番目的のオーロラも見れたことだし、ビールで気持ち良くなって、もう無敵モード。

買ってきたビール4本全部飲んだら猛烈に眠くなってきた。
時計を見ると、まだ9時。明日は早起きする必要もないのだが、もう寝ることにする。

12/28の旅費 
費用場所ユーロ円換算
ぬいぐるみ2個サンタ村9.61,201
サンタ村→中心部(バス)ロヴァニエミ3.5438
アルクティクムロヴァニエミ-1,629
Alko(ビール2本)ロヴァニエミ7.18898
K-スーパーマーケット(ビールと食品)ロヴァニエミ15.471,936
12/28 合計 35.756,102


posted by pupupukaya at 20/02/10 | Comment(0) | 2019年冬フィンランド旅行記

2019年冬フィンランド旅行記9 サンタクロース村まで

 ◆ ホテルイナリ 7:20【Tanabru-Rovaniemi,Exp.】11:48 サンタクロースビレッジ

12月28日、土曜日。
昨夜はオーロラを見ることができ、一応これで旅の目的は果たした格好だ。
しかし、この先もまだ3泊の行程が残っているので、まだしばらくお付き合い願います。

バスの発車時刻は7時20分と早い。朝食会場は6時30分からオープンしている。当初は朝食抜きということも考えていたが、さっさと行ってこよう。
ホットビュッフェのメニューは、昨日と同じものだった。客も昨日と同じ中国系の人ばかり。

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 昨日と同じ朝食。真ん中のはミルク。

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 昼からはレストランになる朝食会場。

荷造りは昨日のうちにしておいたので、朝まで使っていた寝間着や洗面道具なんかを片付けて7時にチェックアウト。
ホテル入口にあるバーの椅子で待たせてもらう。

バーは朝から営業しているようで、地元の人らしい客がたまにやってきてコーヒーを買っていた。

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 朝7時のホテルイナリ。気温は上がって−5℃。

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 世話になったレセプション。

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 エントランスから入ったところにあるバー。

チェックアウトしてバスを待つ人が増えてくる。カップルやグループの中国人ばかり。自分入れて10人いるかいないかくらい。意外と少ない。

1人が同胞だと思ったのか中国語で何やら訊ねてきた。分かるはずもなく、申し訳ないが「アイドントノー」。
おそらくロヴァニエミ行のバスはここで待っていればいいのか?とでも言ったのだろう。

7:13にバスがホテルの正面に着いた。来た時と同じ色のバス。
床下のトランクにバックパックを入れて、運転手に印刷してきたチケットを見せて乗る。

イナリ行きのときは機械に入力して0円券のレシートをくれたが、今度のは見るだけだった。

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 ホテル正面に到着したバス。

このバスはタナブルという所が始発となっている。

タナブルとはイナリから200km近く北にある、国境を越えたノルウェーの町。そこを夜中の3時半に出発して終点のロヴァニエミ着は12:15、総運転距離は531kmという超長距離バスだ。しかも路線バスであり、乗客がいなければ通過するものの、基本各駅停車である。

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 イナリ→サンタクロース村のバスチケット表記。

真夜中に出発して国境を越えてきたバスは、地元の人が数人といったところ。数は少なくとも人が住んでいる以上は沿線の人たちにとってなくてはならないバス路線なのだろう。

今回のバスもオンラインで買うときに座席の予約をしておいた。
その予約席には丸いボール紙の札が置いてある。これが予約席の表示のようだった。

行きのバスには置いてなかった、というかもう予約席なんて言い出したら車内がてんやわんやになりそうな混み方だった。
帰りのバスは行きとはずいぶんと違うが、これが本来の姿なのかもしれない。

とにかく、このバスの客になればロヴァニエミまで運んで行ってくれる。

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 座席に置いてあったVarattu(予約席)の札。

イナリにあるいくつかのバス停に寄って何人か乗って来る。やはり中国系ばかり。それでも車内は空席が目立つままイナリの村を後にした。
ここからロヴァニエミまでは再び7時間以上のバスの旅となる。

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 イナリ発車時は空席の方が多かった車内。

8時、イバロ着。ここで地元の人らしい数人が降りる。代わりにまた中国人が乗ってきた。
これも学生らしい若い人ばかりだった。そのなかに混じって、軽装の地元客らしき人も数人乗ってきた。

まだ車内は空席が目立つものの、この先サーリセルカや北極リゾートといった観光地も通るので、そこでもまたたくさん乗ってくるのだろう。

外はまだ真っ暗闇。もう早く着いてほしいと思った。
幸い、車内はフリーのWiFiがあるし座席にはコンセントもある。車窓よりもスマホを友として過ごすことにしよう。

どこかの団体さん一行と違ってこちらは静か。皆さん身なりも良いしマナーも身に着いているのは感じる。
裕福な家の出ということを思わせる人たちだった。

ただ、時々あちこちから鳴るスマホの着信音にはイラっとさせられる。

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 8:40頃、サーリセルカ着。まだ真っ暗。

再びきらびやかな町灯かりが見えてくると、ラップランドの一大リゾート地であるサーリセルカに到着。
ここでまた観光客がたくさん乗って来るものだと覚悟していたが、ここから乗ってきた人はいなかった。
さっきイバロで乗ってきた地元客は全員ここで降りた。サーリセルカのリゾートホテルに通勤している人たちだろうか。

こういう人たちを見ていると、超長距離バスでも地元の人の足である路線バスなんだなと思う。

ここからはもう1台のバスが先行して走る。おそらく別の所が始発で、合流してロヴァニエミへ向かうバスだろう。
こちらのバスが空いているのは、同じ時間帯にロヴァニエミへ向かうバスが多数あるため、乗客が分散したためだろうか。

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 真っ白になった湖、夏ならば風光明媚なのだろうが。

9時頃、北極リゾートのあるカクシラウッタネン着。ここからも目立った乗車はなく、まだ空席も多い。
この辺りから空が明るくなり始めた。

雲が多かったが、次第に晴れ間の方が多くなってきて、10時頃には森が途切れた雪原の向こうに朝焼けが見え始めた。
これは今夜もオーロラが見られるかもと、ちょっと期待してみる。

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 東の空に現れた朝焼け。

10:20、イバロ以来の町であるソダンキュラの町に入る。もうすっかり明るくなった。
バスターミナルに入り、ここで10分ほど停車する。発車は10時30分と運転手のアナウンスがあった。
ちょっと降りて外の空気を吸う。

バスは後ろにもドアがあり、そこからも降りられるようになっている。
前のドアはここからの乗客が並んでいた。20人はいるだろうか。
予約席とは言え自席が占拠されたら困るので、撮影もそこそこに車内に戻る。

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 ソダンキュラのバスターミナルで小休止。

ソダンキュラからの乗客はほとんどが地元の人らしき人。用事で町に行くというよりは、土産物の紙袋を下げていたりしているので、帰省した戻りのような恰好に見える。
乗車した人たちは、空席を求めて狭い通路を右往左往。全員座れるのかと思っていたが、何とか座れたようでバスも発車する。

隣席は大柄なフィンランド人の兄さん。だいぶ窮屈になったが、あと1時間少々の辛抱だ。
大勢の地元客のおかげで、車内は路線バスの雰囲気を取り戻した格好になる。

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 ロヴァニエミが近くなると厚い雲が覆うようになった。

ソダンキュラでは見えていた青空も、だんだん曇り空に変わってゆく。
ロヴァニエミに近づくにつれ、小雪もちらつき始めた。

このバスはロヴァニエミのバスターミナルが終点だが、町の手前にサンタクロース村があるので、そこで降りることにしている。
時刻表では11:41着予定になっているが、さっきのソダンキュラでの発車が遅れたせいで、まだ着かない。

12時を過ぎたころ、運転手がマイクで「サンタクロースビレッジ」といってバスを停車させた。
車内の中国人客が一斉に席を立つ。皆考えることは同じであった。

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 国道にあるサンタクロース村(Polar circle)前のバス停に到着。

ただでさえ馬鹿でかいスーツケースをより分けて下ろさなければならないので大変だ。
運転手も降りて荷下ろしを手伝う。

これを雪道の中を引きずって歩いて、こんどはどこかに預けなければならないわけだ。
もう少し身軽にすればいいものを、彼らはその大きさを競っているかのように馬鹿でかいスーツケースを引いて歩き回るのだった。

私の荷物はバックパック1個だけなので身軽なもの。
こちらは国道下の地下道を抜けてサンタクロース村に一番乗りする。


 ◆ サンタクロース村にて

ここはその名の通り、世界中で知らない人はいないくらい有名な、あの赤い服を着て白いひげを蓄えたおじいさんがいるところ。
その名はサンタクロース村(Santa Claus Village)。
ロヴァニエミといえばサンタクロース村というくらい有名どころである。

ここは、要はサンタクロースのテーマパーク。
いい歳した男が1人でウロウロするような場所ではないと思うし、正直それほど興味もなかったのだが、かといってほかに行くところがあるわけではなし、イナリからのバスの通り道でもあるので旅行の行程に組み込んだわけである。

インフォメーション棟を通り抜けた広場に面して、サンタのイラストがある塔が目立つ。
これがサンタクロース・オフィスで、この中に本物のサンタクロース様が御座(おわ)すのである。

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 サンタクロース村。奥の建物がサンタクロース・オフィス。

中に入ってみると、奥にいるサンタに会う人たちが扉の前で並んでいる。皆子供連れかカップルばかり。
さすがにこの人たちに混じって並ぶ気はせず、その奥にある土産物屋を眺めて過ごす。

サンタクロースかあ・・・

私が幼い頃、クリスマスイブの夜になるとうちにも毎年来てたよなあ。
いい子だったどうかは自信はないが、やさしいサンタさんはそれでも来てくれた。姿は見せず寝てる間にプレゼントだけ置いて。

しかしサンタさんって余程シャイなのか、正体がばれてしまった途端、その家へは来なくなるようだ。

誰でもいつかはサンタの正体を知ることになる。あれから大人になり、悪いこともたくさん覚えた自分。
クリスマスイブの夜に靴下を下げておいても、もうサンタさんなど来やしない・・・

あれからウン十年、サンタさんの存在などすっかり忘れていたよ。

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 この奥に本物のサンタクロースがいるらしい。

まあ、花より団子
サンタクロースよりも、土産物でも物色して、あとは1杯やって過ごすことにしよう。

外に出ると、サンタオフィスの横に塔が並んでいて、その上をイルミネーションが青く光っている。
脇の看板に『ARCTIC CIRCLE』『66°32′35″』と表示があり、ここが北極圏の入口である北極線ということを示している。

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 塔の向こう側が北極圏ということらしい。

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 ARCTIC CIRCLE(北極圏)の看板。

あれっ、でも北極線って北緯66度33分ではなかったっけ?

グーグルアース(Google Earth)で見ると、実際の北極線はロヴァニエミ空港へ向かう途中、ここから700mほど北に位置することになっている。
とすると、サンタ村かグーグルのどちらかが間違っていることになるわけだ。

と考えていると、突然目の前にサンタの幻が現われて言った。

ここが北極線なのだ、つまらん詮索はやめときなさい

はい・・・

そうだった、ここはサンタクロースの村なのだった。ここではこれが北極線なのである。

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 日本語の表記もある北極圏の説明文。

メインはサンタオフィスで、あとは土産物屋やカフェばかり。
カフェで何か食べていくかと覗いてみるが、昼時のせいかどのテーブルも一杯だった。

ブラブラと土産物を見て回ったりして過ごす。

さすがにここでは日本人らしき人もチラホラと見られた。
一人旅らしき男の姿も。さすがに彼らも居場所がないといった感じに見て取れた。

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 こちらの雪だるまは三つ玉のようだ。

たまに外に出ると、雪がだんだん強くなってゆく。外の気温計を見ると−8℃の表示。特に凍(しば)れるというわけではないが、外に長くはいたくない。

インフォメーション棟を外から見上げると各国の国旗が掲げられているのに気が付いた。その中に日の丸の国旗もある。
海外旅行をしていて、こうして日本の国旗を見るとちょっと嬉しく思う。

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 左から 芬 豪 伊 独 英 中 西 露。この国旗のチョイスの理由は如何に。

雪はだんだんと激しくなり、風も強くなってきた。
時折強い風が雪を舞い上げてブリザードになる。これはたまらんとインフォメーション棟の中で過ごすことにした。

この次は路線バスでロヴァニエミの市内へ向かうことになっているが、土曜なので本数が少なく、まだ30分以上も待たなければならない。

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 時どき突風で粉雪が激しく舞い上がる。

こちらの棟も土産物店やカフェが並んでいて、中でつながっている。一番奥は郵便局になっていて、ここで投函したハガキにサンタの消印を押してクリスマスになったら届けるという仕組み。
1通送りたいところがあったが、住所を控えてきていなかった。残念。

土産物はクリスマスグッズが多い。あとはイッタラとかマリメッコといったブランドのアウトレットショップなど。
欲しいものもあったが、荷物になることを考えてやめておく。
それでも、小さなぬいぐるみを2個だけ買った。

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 あちこちにサンタさんの置物がある。

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 インフォメーション(奥)とサンタ。

サンタクロース村だけあって、館内にはあちこちに置物のサンタクロースがいる。
その真ん中に、少々違った風貌のサンタクロースの像があった。
目立つ場所に置いてある割には目に止める人も少ない。

像の下にある説明書きを見るとフィンランド語と日本語で書かれているではないか。

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 日本から寄贈された木彫りのサンタクロース像。

“この像はアイヌ民族の彫刻家 床ヌブリ氏によって製作され 北海道フィンランド協会によってサンタクロース伝説発祥の地 ロバニエミ市に友好のシンボルとして寄贈されたものである 23.12.1986”説明文からの引用)

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 なにかをじっと見つめるような表情のサンタクロース。

なんとこの木彫りのサンタは、はるばる北海道からやってきた物だった。
同じ北海道出身のサンタに会えたことで、ほんの少しだが嬉しい気分になった。

サンタクロースからの、心へのちょっとしたプレゼントだったのだろう。


posted by pupupukaya at 20/02/08 | Comment(0) | 2019年冬フィンランド旅行記

2019年冬フィンランド旅行記8 オーロラハンティングツアー

 ◆ オーロラ鑑賞の準備

午前中は曇り空で、今日もオーロラはダメかと落胆しかかっていたのだが、午後から雲が姿を消し始め、暗くなるころには晴れ間の方が多くなってきた。
ネットの雨雲レーダーも見ているが、ここイナリの晴れ間は何とも頼りない。

今夜はオーロラハンティングツアーの予約をしてあるというのは前述の通り。
イチかバチかだが、このツアーに賭けることにしたのだった。

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 暗くなるころには雲が消えつつある。

ホテルの正面にあるデジタル時計は、時刻と気温を交互に表示する。
正午あたりで−5℃を表示していた気温は、暗くなるにつれ段々と下がり始め、見る度に7度、8度と下がり続ける。

いいぞ、気温が下がるということは覆いかぶさる雲が消えたということだ。
これでオーロラが見られる確率がかなり高くなるということだ。

ただ誤解のないように申し上げておくが、晴天ならば必ずオーロラが出現するわけではない。
オーロラは気象現象ではなく、大気圏のはるか上の宇宙空間に接する、地上から100km以上もの上で起こる現象だ。

簡単に説明すると、太陽から吹き付ける太陽風が地球の磁気バリアと接触して強い電流が発生し、その電子が大気に当たって発光する現象がオーロラということになる。

そのオーロラが発生するのは北緯66〜70度付近にドーナツ状にあるオーロラベルトと呼ばれる地域に多く出現する。

これ以上の説明はググればいくらでも出てくるので省略するとして、早い話がオーロラが見える確率は太陽風の強弱で左右されるということである。

太陽風は太陽の活動が活発になれば強くなるし、弱くなれば太陽風もまた弱くなる。この強弱の周期は約11年ごとに起こるとされ、直近では2015年が極大期と呼ばれる時期で、この年には北海道でもオーロラが観測されている。
残念ながら今年(2019年)をふくめここ数年は極小期とされ、オーロラの出現率は低いようだ。

しかし、太陽風の強弱というものも毎日変動しているし、弱いからと言って全く出現しないというもでもない。
その逆もありうるわけで、こればかりはオーロラが出るか出ないか運しだいというところ。

以上は雲の上の方の話で、そもそもが晴れていて、しかも空気が澄んでいなければ地上から見ることができない

太陽風と雲のあるなし、この2つをクリアし、かつどこに出現するかは誰にもわからないというものなので、オーロラを見るのがいかに難しいことかお分かりいただけると思う。

海外旅行になるので、これを1か月以上も前から予約や申し込みをしておかなければならないのだから、オーロラ鑑賞というものはギャンブルにほかならない。しかも何十万円も賭けたギャンブルだ。

ネット上には オーロラ予報 というものもあり、2か月くらい先までのオーロラの出現レベルの予報を日ごと単位で出しているものがある。
これは出発前から昨日までチェックしていたが、この予報自体も2〜3日くらい前までに変わるようである。

事前にできることと言えば、せいぜい普段の行いを良くしておくか、神頼みでもするくらいしかないようだ。

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 ホテル裏から北の空。満天の星。

18時、すっかり暗くなった外に出てみるとホテルの温度計は−10℃を示している。

気温が下がっているということは、雲が無くなって空気も澄んできたということだ。
空に遮るものがないので、放射冷却と言って地上の熱がどんどん宇宙空間に逃げているということだ。

晴天の夜はぐっと冷え込むというのは、北海道民の私としては実感で分かっている。

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 ホテル正面に表示された−10℃。気温も下がりつつある。

もう19時も近くなった。ぼちぼち出かける支度を始めるべか。

今までバックパックの底で眠っていた防寒着を取り出す。
今回の装備で一番高かったモンベルのスペリオダウン。自慢じゃないがこれが良くできていて、保温性抜群のわりに薄手で丸めればバックパックのポケットに収まるほどコンパクトになる。

内側もがっちり重ね着して、インナーのスペリオダウン、アウターのダウンジャケット、防寒パンツと完全防備。
少なくとも名寄や美深あたりでも通用しそうな格好である。
この次はダイヤモンドダストでも見に行ってこようか。

着てみたらこんな感じ

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 オーロラ鑑賞の装備。道民仕様(?)

今回のオーロラ鑑賞の装備は、冬場に日常や仕事でも使うパーツの寄せ集め。
お世辞にもお洒落とは言えないが、夜だからわかんないんじゃない。
それに見えないところにお金をかけるのが本当のお洒落というもの(負け惜しみ)

手がかじかむので、手袋の中には強力なカイロを仕込んでおく。

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 2重の手袋の中にはカイロも装備。


 ◆ オーロラハンティングツアー

そうこうしているうちに19時半も過ぎていた。いざ出発!
と言っても、このホテルの隣の建物に移動するだけだが。

ビジットイナリの店の横にはそれらしい車が待機していて、これで行くのかなと思いつつ、とりあえず中に入る。

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 ホテルイナリ隣のビジットイナリ・サファリオフィス(Visit Inari Safari Office)。

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 キャンドルが照らす看板。

店内に入ると、20時30分からのオーロラハンティングの参加者らしい人がいた。
スタッフにオーロラハンティングで来たのだがというと、下で待っていてくれとのこと。

店内は防寒着や防寒靴がたくさん並んでいて、昨日外から見たときはアウトドアショップなのかなと思っていた。

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 地下の衣装室で待機。

案の定中国系のグループorカップルばかり。逆にこれ系で1人で歩いている人って見かけないなあ。

色々揃っている防寒着なんかを眺めていると、スタッフが名簿をもってあらわれた。1人1人参加者の名前と服装の確認をする。
ダメ出し(?)をされる人もいて、その場合は店内の防寒着を借りることになる。
「それを着て」みたいな感じで言われている。

これらはツアー参加者には無料で貸し出してくれるようだ。
無料というより、ツアー代にレンタル料も含まれていると言うべきか。

日本で防寒着をそろえる必要はなかったな。
まあ、今回のは予定外のことだし、揃えた物は普段でも使うものばかりなので、新しく買い替えたと思えばいいこと。

自分の番になり、スタッフは上から下まで眺めて「OK」と言った。合格ということらしい。
道民をなめちゃいけませんよ、というかちょっと嬉しい。どうでもいいことだが。
ただ全身真っ黒なので、反射材のついたオレンジ色のベストを渡され、これを着ろというようなことを言われる。

外に車が着いて、続々と人が集まって来る。ほかのホテルを回って集めてきたようだ。
いよいよ出発になる。

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 ベンツGLEの11人乗りマイクロバス。

店の前に集まったツアー参加者は総勢30人以上はいるだろうか。
そのほとんどは中国人というか中国系なのかわからないがその系の人たち。日本人は私1人だった。

こっちイナリに着いてから日本人らしき人はまだ1人も見ていない。
いないはずもないと思うのだが、専用貸切ツアーで行動してるのか、ホテルに引きこもっているのか。

車は4台、ベンツの11人乗りマイクロバスに分乗する。
車は指定されず、空いている車に乗ればいいようだ。
乗り込んだ車は、運転手のほか私を入れて8人が乗り込んだ。うち3人は数少ない欧米系の連れ、日本人が1人、あとは男の中国系若者グループ。
皆立派な一眼レフを持っているなあ。ここまでの旅費といいカメラといい、裕福な家の出なのだろうか。

私が持ってきたカメラはコンデジ(COOLPIX P330)だけ。これ1台で旅行中の画像をすべて撮影している。オーロラもこれでやろうというわけだ。普段は旅行に持ち歩かない三脚も持ってきた。といってもオモチャのような代物だが無いよりマシであろう。
あとはバッテリーのスペアも2個用意してきた。低温でバッテリー容量の急激な低下が起こるからだ。

DSCN1995.JPG
 4台に分乗して発車。

20時20を過ぎたころ車は出発した。少し早いが、全員揃ったのを確認したからだろう。
どこへ行くのかはわからないが、とにかく国道を北へ向かっているようではある。

車内は皆押し黙っているかのように無言。しかし目的は全員オーロラ。
呉越同舟、仲良く行きましょう。

イナリの市街地を過ぎると、人家も全くなくなり真っ暗。雪をかぶった森ばかりが窓の外を通り過ぎる。
先頭の車がハイビームで前方を照らし、そのあとに3台が続く。オーロラハンティングのキャラバン隊といったところ。

20分くらい走ったところで車は停車した。国道沿いの停車帯のようなところである。どうやら着いたらしい。
空を見上げると満天の星が力強く輝いているではないか。こんな見事な星空を見たのは生まれて初めてではないかと思う。
とりあえず三脚を出して星空を撮影する。

ほかの人たちも同じように、しばし星空の撮影会。
いやはや見事な星空。

大いに感心するも、肝心のオーロラどうなちゃったの

星空を見るために高いツアー代金払って来たんじゃないんだけど。
ここでオーロラが出るのを待つのか。

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 力強く輝く星空。地上の明るいのは車のヘッドライトのため。

カメラの設定は絞り値:f1.8露出時間:8秒ISO:3200フォーカス:遠景で固定しておいた。
この設定は9月に 小清水ハイランドでの天の川撮影で使ったもの。実はあの旅行は、今回のオーロラ撮影の予行演習でもあったのだ。

三脚を立てて、シャッターも2秒間のセルフタイマーにして撮影してもブレる。三脚が簡易のものだからどうしようもない。それでも5枚に1枚くらいはまともに写った。

肉眼ではかすかに見えるくらいだが、撮影した画像では北東の地平線あたりがぼんやりと光っているのが写っている。
これがオーロラなのか、どこかの町灯かりなのかはわからなかった。

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 地平線近くがぼんやりと光るのはオーロラ?

20分くらいして、また車に乗るよう指示がある。

また国道を北上し、10分ほど走ったらまた停車帯のようなところに停車した。
ここでまた下車タイム。

あたりを見ても、さっき降りた場所と代り映えするわけではない。
こんな感じで、オーロラを探してあちこち立ち寄りながら移動するんだろうか。

そんなことを思っていると、運転手が「ノーザンライツ!」と叫んで空を指さす。
指さす方角を見ると、真っ暗な空に薄い緑色の筋のような光がぼんやりと見えた。

思わず「Northern Lights?」「really?」(オーロラ?本当に?)と言うと、運転手がナンヤラカンヤラ叫ぶ。
おそらく「そうだよ!これが本物のオーロラだよ!」と言っているんだろう。
こっちも興奮して「ホーー!」と声を上げて、もう踊りだしそな気分になった。

踊っている場合ではなく、急いで三脚にカメラを据えて撮影する。
背の低い三脚なので画像では地平線すれすれのように写っているが、実際にはもう少し高く見えていた。

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 これが本物のオーロラ。マニュアルモード(6″、f1.8、ISO3200)で撮影。 

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 オートで撮影してもこの通り何も写っていない。

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 オーロラを撮影する人たち。

弱い筋のようだったオーロラは、次第に明かるさも増して横に長くなってきた。
30分もすると高度は低いものの、北の空一帯に広がりを見せた。

カメラのISOや露出時間の設定をいろいろ変えて写してみる。
ISOの数値を高くするとブレは少なくなるが画質が荒くなる、逆に少なくして露出時間を長くするとブレが多くなるし難しいところ。
それにしても、ブレとの格闘。まともに写るのは5枚に1枚か。
一方でカメラばかりに専念するのではなく、時々オーロラを眺めて目に焼き付けるようにもした。

気温はわからないが、−20℃は無いな。15度はあるかなあと顔の皮膚での体感。
でもそんなこと感じる余裕もなく、オーロラを見るのと撮影に熱中していた。

DSCN2053.JPG
 くそー、ブレるなあ。

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 光が強くなったり。

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 2本に分かれたりしながらだんだん大きくなってきた。

バッテリーの減りが思った以上に早い。
さっき車の中でも交換したが、今使用中のも切れそうだ。手袋を外してスマホ画面の明かりでバッテリーの交換をする。最後の1個なのでなんとか持ってくれよ・・・。

カメラと格闘していると、スタッフから温かい紙コップを手渡された。飲んでみるとホットワイン。これはありがたいサービス。

一息ついて・・・、というか我に返ると、露出していた頬がヒリヒリする。
考えたら、しばれる中でもう30分以上も格闘していたのだった。

DSCN2063.JPG
 オーロラ鑑賞中の様子。

周りには人工の明かりが全くなく、今夜は新月のため月明かりもない。
それでも星の明かりとわずかな雪明りがあるので、カメラから目を離して暗闇に慣れるとぼんやりと風景が見えてくる。
オーロラの光は弱く、地面を照らすほどの明るさは無い。

そんな中たまに車が通過して行く。国道沿いの停車帯のためしょうがないのだが、その車もまた容赦なくハイビームで照らしてくるので、まともに見たら目が眩んでしまう。
車が通るたびに後ろを向いて目をつぶっていた。

FSCN4393.JPG
 北の空に大きく広がったオーロラ。

緑色に光るオーロラは、時間とともにゆっくりと姿を変えてゆく。
一筋のちいさな光から始まって次第に北の空を覆うように広がって、それが2本の筋に分かれて、ゆっくりゆっくり変化してゆく。

もう撮影はほどほどにして、変化するオーロラを眺めていた。

オーロラと言えばもっとユラユラしているものだと思っていた。今日のオーロラは動きは遅く、緑色の雲のような見え方だった。
あの光っている下にいけば全天を覆う壮大なオーロラとして見えるんだろうけど、2時間半のツアーじゃ無理だ。。

4時間コースの人たちはどこまで行ったんだろうな。ノルウェーとの国境あたりまでは行ったのかもしれない。ここよりはもっと大きく見えたのかなあ、などと考えるが、それはよそ様のこと。

とにかく念願のオーロラを見られたことに感謝。

神様ありがとう。

北の空一杯にまで広がったオーロラも、次第に小さくなってきた。
また最初の小さな筋まで戻ってしまった頃、車のエンジンがかかった。そろそろ戻る時間である。

DSCN2061.JPG
 また光が弱くなった。

気が付くとここに着いてから1時間近く経過していた。
素晴らしいオーロラショーに感激していたが、寒いというより痛い、身体の方はもう限界だった。

車に乗り込んで、ここはどこなんだろうとスマホでグーグルマップを見ると、カーマネンという場所の少し北側に位置している。イナリから北に約30kmほどの北緯69度を少し過ぎた所だった。

全員乗車を確認したら発車して、さっき来た道を引き返す。
言葉は出さないが、車内の人は皆満足げな表情であった。

20191227timeline.jpg
 オーロラハンティング2時間半コースのルート。
 (GoogleMapのタイムラインより)

DSCN2065.JPG
 ビジットイナリに戻って解散。

再びビジットイナリに戻ってきたのは23時近く。ほぼ時間通り2時間半で戻ってきたことになる。
店の前に車が着いて、借りたものを返せば解散。

借りていたオレンジベストを返して隣のホテルに戻る。


 ◆ オーロラ鑑賞のまとめ

部屋に戻ってきた。
暖ったか〜い。
今まで本物のオーロラを見ていたのが夢のようだった。

お祝いでもしたいところだが、ホテルのバーもレストランもすでに営業終了。
昼に買ってあったビールでお祝いしよう。

ビールを飲みながらさっき撮影したオーロラの画像を確認する。
ブレずに写っているのは、やはり4〜5枚に1枚といったところ。
ツアー中に撮影した66枚のうち15枚くらいはブレずに写っているようだ。まずまずの収穫。

ここで、せっかくなのでコンデジでのオーロラ撮影の方法をまとめてみました。
ソースは俺ということで。

  1. 撮影はマニュアルモードを使用。絞り値(F値)は最小、フォーカスは遠景(∞)。
  2. ISOは1600〜3200。数値を上げると明るく写るが、逆に画質が荒くなるので注意。
  3. カメラの開放F値は2.8は欲しいところ。レンズは明るいほど有利。
  4. 露出時間は6〜20秒。これは開放F値によって異なる。三脚必須。
  5. シャッターはセルフタイマーで。これは押したときの衝撃ブレを防ぐため。
  6. 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。とにかくたくさん撮ること。
  7. バッテリーのスペアは必須。極寒ではとにかく減りが早い。
  8. もしやと思ったらとりあえず写してみよう。肉眼では見ずらくても画像には写ることもある。

残念ながらスマホでは撮影は無理と思われる。コンデジでもオートモードでは余程明るいオーロラが出現しないと難しいだろう。
あとここで挙げた数値の意味が分からない人も無理。
撮影はあきらめて、目に焼き付けることに専念した方がいい。

DSCN2070.JPG
 スーパーで買っておいたビールでお祝い。

12時を過ぎて、2本目のビールを飲もうかと手を伸ばしかけて、もしや・・・と思う。
またコートを着て外に出てみる。そんなに遠くへは行かないのでデジカメと部屋のキーだけ持って。

ホテルの裏からイナリ湖を見ると、かすかにだが空に緑がかった気配がある。
さっき見てきたばかりなので、これはオーロラじゃないかと直感する。

手持ちで写るのかな。かといって三脚を取りに部屋に戻るのも面倒だ。
オートモードで露出補正+2でどうだ。
ダメだなあ、やっぱり光が弱すぎる。

今度はマニュアルで、ISO32006秒でどうだ。
さすがに手持ちでシャッタースピード6秒間というのは無理があって、なかなか決まらない。
ただ、写した画像を見るとはっきりとオーロラとわかる。

9枚目にしてようやく決まった。それが以下の画像。

DSCN2087.JPG
 イナリ湖、ホテル裏から見えたオーロラ。手持ちで頑張った。

後ろでカメラを持って立っていた中国人カップルに今撮った画像を見せ、「ヘイ!オーロラ」と言って空のオーロラを指さした。彼らも「オー」と驚いていた。

はっはっは〜、見たか日本の勝利! ←意味不明

もう部屋に戻り、残りのビールを飲んで寝よう。
明日は朝早い。またバスでロヴァニエミに戻ることになる。

オーロラ観測2日目

12/27の旅費
費用場所ユーロ円換算
シーダ(入館料)イナリ10.01,251
シーダ(絵葉書)イナリ2.0250
セール(ビール2本)イナリ6.94868
Kマーケット(ビール2本とパン)イナリ5.37672
セール(空き缶・ボトルデポジット戻り)イナリ+0.8 −
ビジットイナリ(オーロラハンティング)イナリ
95.0
11,894
12/27 合計 
116.51
14,935


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posted by pupupukaya at 20/02/02 | Comment(0) | 2019年冬フィンランド旅行記

2019年冬フィンランド旅行記7 イナリ村の1日

 ◆ 極夜の北極圏イナリにて

12月27日、金曜日。
クリスマスの3連休も終わり、今日からは平日となる。

昨夜は1時過ぎまで起きていたと思うが、6時過ぎには目が覚めてしまった。
ぐっすりと眠っていたようで目覚めは良い。

朝食会場は6時半から10時までとなっている。混んでいたら嫌なので早々に済ませてくることにした。
6時40分過ぎくらいに行くと、テーブルがいくつか埋まっていたくらい。これならゆっくり過ごせそう。
テーブルに着いているのは、やはり中国系の人ばかりであった。

ホットビュッフェのメインはミートボールとスクランブルエッグ。
ミートボール用にベリーのソースも置いてある。
あとは鮭の燻製の酢漬け、トマトとキュウリの生野菜、スライスしたハムとチーズ、焼きそばのような麺。
あとはリーシプーロと呼ばれるミルク粥。これはジャムを入れて食べるらしい。

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 ホテルの朝食はバイキング形式。

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 メインはミートボールとスクランブルエッグ。

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 フィンランドらしい物をいろいろ盛ってみた。

パンは大きいのが置いてあり、これをパンナイフで切って持ってくる。
バターは好きなだけ皿によそうことができるのはうれしい。
固めのライ麦パンにバターをたっぷりつけて頬張ると、ちょっと幸せな気分になる。

ベリーソースはかなり酸っぱく、ミートボールに合うような合わないような。
リーシプーロと呼ばれるミルク粥は甘く味がついていて、そこにジャムを混ぜていただく。
甘いお粥というのが、日本人からすると妙なものだった。

ここ数日は満室に近いはずだが、他の客はもっと遅い時間に来るのか人も少なく、ゆったりと食事ができた。
それでも朝食なので、食べ終えたら早々に部屋に戻る。

部屋のブラインドから外を見ると、ちょうどロヴァニエミ行のバスが着いたところだった。明日乗る予定のバスだ。
どんな感じなのか部屋から見ていると、乗り口には10人以上の行列ができていた。
これは、明日は早めにチェックアウトした方がいいのだろうか。

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 7時20分、明日乗る予定のロヴァニエミ行バス。

食べるものを食べ、出すものを出したら、次は洗濯
下着は3セットしか持ってきていない。荷物を少なくするコツの1つが、現地で洗濯することである。

洗剤は旅行用に小袋に詰められた物も売っているが、私が持ってきたのは百均で売ってる洗濯石鹸を鋸で切り、旅行先で貰った小さな石鹸箱に入れてきたものである。
泡立ちも良いし、使い終わったら箱に収めておいて、次回もそのまま持っていけるので重宝する。
あとは物干し用のロープ。これに吊り下げて乾かせばよい。

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 洗濯した下着を干す。

あとはコーヒーを飲みながらテレビの子供向け番組を見たりしていた。
夏ならばとっくに外に出てあれこれ見て回るんだろうけど、冬の今日ばかりは早起きするだけ損だなと思う。

9時半、部屋に居ても退屈だし外に出る。

空を覆う雲の薄い部分が明るくなってくる。ようやく夜明けだ。
曇り空。昨夜からの雲はまだ居座っている。
今夜のオーロラもまたダメかもしれないなと弱気になってきた。

ホテルの裏側から見ると、2階に朝食会場であるレストランの窓がある。窓側のテーブルはすべてふさがっていた。
やはりみんな遅い時間に来るようだった。

だんだん明るくなってきたが依然として薄暗い。イナリ湖の周りをウロウロと歩き回ったがこれといった物は無し。
村にただ1つだけある博物館が10時オープンなので行ってみる。

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 9時半、ようやく空が白けてくる。

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 シーダ(Siida)はイナリの文化施設。

やってきたのは、イナリただ1つの博物館であるシーダ(Siida)という施設。
10時、今オープンしたばかりだった。

冬のイナリで観光というか時間つぶしができるところといえば、ここくらいしかない。
まあせいぜいじっくりと見学することにしよう。

入場料は10ユーロ
クレジットカードで払うと、スタッフはコートにSiidaの文字があるシールを貼った。これがチケットということだ。
「カントリー?」と聞かれ「ジャパン」と答えると、入場者記録のような表のJapanの欄に1と記入した。

中はラップランドに暮らすサーミ人の歴史や文化、あとは北極圏の自然などの展示がメインとなっている。
国は違えど、札幌にある北海道博物館とか北大博物館と雰囲気は通ずるものがある。北海道人としては、新鮮味はないが親近感は覚える。

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 館内はラップランドの先住民族であるサーミ人の展示がメイン。

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 サーミ人の生活の展示。皆いい表情。

ほかに行くところもなく、ここでめい一杯時間をつぶさなければならない。1つ1つの展示を、へえへえと感心しながら見て回る。

ここで一番印象に残ったというか、思わず立ち止まって見入ってしまったコーナーがあった。
それは、北極圏の四季の風景を大きなパネルで壁一面に表示してあるコーナーがあって、おそらく初夏、白夜の時期のものだろう。荒地の野山の写真なのだが、何だか緑を求めて砂漠をさまよって、ようやくたどり着いたような感覚に近いものを感じた。

ここに立ち止まってパネルのパノラマを見ていると、鳥のさえずりが聞こえてきそうだ。足元には咲き乱れる花々。

3年前の白夜の北欧旅行、今年の初夏に訪れたサロベツ原野を思い出す。ああ・・待ち遠しいなあ・・・
まだまだ長い冬は始まったところである。
この感覚は、北国の人にしかわからんだろうなあ・・・

同じように秋と冬のコーナーもあって、こちらに来ると気持ちが重たくなった。

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 白夜の時期のパノラマ。

ずっと貸切状態で見て回っていたが、一通り見終わるころには他の客も見えるようになった。
館内にはビュッフェスタイルのカフェもあり、昼時に博物館に来るようにして、ここでランチというのもアリだろう。
中に入った2階にあるので、カフェだけの利用はできないようだ。

1周りするとまたエントランスのところに戻ってきた。さすがにもう1周する気にはならず、トイレへ寄って、売店で絵葉書を1枚買って外へ出る。

入ってからここまで1時間が経過していた。普通に見て回れば30分もあれば十分だろうか。
あまり大きな施設ではないが、地元の人の想いというか手作り感というか、そんなものが感じられ、フィンランド旅行で行った中でも気に入った場所の1つになった。

外へ出ると、もう大分明るくなっていた。
南の空は雲が途切れ、隙間からは朝焼けが見える。

シーダを出てから、国道をさらに北の方に歩いてみる。
歩道の除雪は交差点のあるところで途切れていた。そこから脇道へと歩き進む。
別に何かあるわけではないが、イナリ湖の対岸の方へは行けないかなと思ったわけだ。

昨日は列車やバスの窓から見ただけの、すっぽりと雪をかぶった森がずっと続いている。
この雪のかぶりっぷりが凄い。
こちらの雪は物に付着しやすい雪質なのだろうか。電線にもこれでもかってほど雪が付着している。

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 雪をかぶった森の風景。

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 朽ち木に積もる雪。

行けども行けども森ばかり。10分くらい歩いていたら怖くなってきた。町の方へ引き返すことにする。

途中にもう一つの文化施設であるサヨス・カルチャーセンターの建物を見つけたが、入口は施錠されていて今日はやっていないようだった。

もうこれで行くところはない。冷えてきたし、ホテルの部屋に戻ることにしよう。

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 イナリ湖に流れるユートゥアン川(Juutuanjoki)の橋と国道。

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 サヨス・カルチャーセンター。

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 走り回っていた除雪車。

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 ホテル横から見たイナリ湖。

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 イナリ教会。

イナリは北緯68度に位置する北極圏の村。この時期は極夜と言って昼でも日は昇らない。かといって白夜の反対で昼間でも真っ暗というわけではなく、昼間の3時間ほどは、普通に活動できるほどの明るさにはなるのだった。
しかし完全には明るくならず、一番明るい時でも日が沈んだ夕方くらいの感覚で、もうすぐ12時になるが、走っている車はすべてライトを点けている。

こんな暗い冬はアルコールに頼る人が続出するのもわかるし、それが社会問題になってアルコール販売を規制しようという動きがでてくるのも良くわかる。

ホテルに戻る前に、イナリにもう1つあるSaleというスーパーでビールを買って部屋に戻る。もう昼から飲んでようか。

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 昨日買い物したK-マーケット。

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 もう1つあるSaleというスーパー。

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 スーパーの棚に並ぶビール。


 ◆ イナリの午後

部屋に戻り、これからどうしたものかと考えることにした。
朝食はたくさん食べたので、まだ腹も減ってはいない。

机の上にパンフレットが置いてあるのに気づく。ウインターアクティビティー(WINTER ACTIVITIES)と書いてある。
置いてあるのは気づいていたが、昨日は完全に無視していた。

オーロラハンティングでの昼間の過ごし方としては、スノーモービルの運転体験や犬ぞり体験などを楽しむというのがあるが、正直どれも興味はなかった。
雪中体験など、別にお金払ってまでする気にもならないというのもあった。

パンフレットを見ていると、色々な雪中体験のほかに『オーロラハンティング BY CAR』というのを見つける。
イナリのこの辺りでオーロラが見られなくとも、車でオーロラが出ている所まで連れて行ってくれるのではないか。
おお、これだ。これにしようと早速レセプションへ。
受け付けはホテルでもできるようである。

オーロラハンティングは4時間のコースと2時間半のコースがあり、料金は4時間が140ユーロ、2時間が95ユーロとなる。
結構な出費となるが、日本からわざわざここまで来て見られませんでしたと言うわけにはいかない。

レセプションでたどたどしい英語でこのツアーに申し込みたいのだが、というとわかってくれて、中にいた姉さんはそのツアーの事務所に電話を掛けてくれた。
あいにく4時間の方はすでに一杯のようで、2時間半の方ならOKという返事だった。
支払いはここでもできるとのことなので、ここで払ってしまう。95ユーロ。
集合場所はホテルではなく、隣のビジターセンターということだった。

最後に「OK、サンキュー」というとレセプションの姉さんは「アリガトゴザイマシタ」と答えた。
これでオーロラを見られる可能性はかなり高くなったことになる。

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 パンフレットのオーロラハンティングツアー。

まだ12時半を過ぎたばかり。
ツアーの出発は20時である。それまで何をして過ごそうか。

さっき買ったビールでも飲んでいることにした。

えっ!昼間から?

まあいいじゃない。旅行中なんだし。車の運転があるわけで無し。
それに、ホテルの入口にあるバーじゃ、もう飲んでいる。何のことはない。

部屋に冷蔵庫は置いてないが、窓の横にある扉を開くと通気口になっていて外気と通じている。
ここにビールを置いておけばすぐに冷たくなる。

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 窓の通気口は冷蔵庫代わりになる。

窓ははめ殺しの2重窓で、中にブラインドが入っているが、これは紐を引っ張れば跳ね上げることができる。

窓辺にテーブルとソファーがあるので、そこで外を見ながら1杯やれば部屋がバーに早変わり。
1階の部屋で表の道路に面しているから、外から中が丸見えだが、見えて困るものがあるわけでなし。

それに高い部屋に泊まっているのだから、あるものは大いに活用しないとね。

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 窓のブラインドを開ければ、外を見ながらバーの気分。

ヘルシンキで買ったソーセージがまだ1本余っていた。それをつまみにして窓辺で1杯。
見慣れた雪景色だが、ここは異国の辺境の地である。悪くはない。
いい気分になってきた。
なんだかもう1人お客さんでも呼びたい気分だ。

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 買ってきたビールとヘルシンキのスーパーで買ったつまみ。

窓から道行く人を見ていると、半分以上は中国系の人たち。
昨日ロヴァニエミからのバスで見たのと同じ学生風で、カップルかグループの組み合わせばかり。手にスマホを持って、自撮りして、中に必ずのび太君(?)がいて、皆同じように見える。

最近は行ったことがないが、北海道のニセコあたりもこんな感じなのだろうか。

ただ、彼らの身近にいると、身なりも良いしマナーも身についているというのは感じる。
裕福な家の出なのだろうか。こっちはホテル代だって高いし、中国で予約したから安くなるってわけではない。旅行代金は相当なものだろう。
とにかく、ヘルシンキやロヴァニエミで見かけた団体さんとは違うなという印象だった。

オーロラ目的なのか知らないが、こんな辺境にまで押し寄せている彼らは一体何者なのだろう。
ネットで調べてみたらこんな記事を見つけた。


“今年12月から来年2月までの間にフィンランドを訪れる中国人観光客は14万人と、前年の同じ時期に比べ16%増加するとの見通しを明らかにした。”同記事より引用)

また記事によると、そのフィンランドでも人気があるのがここラップランドなのだそうだ。

最初、イナリやロヴァニエミのホテルが高くてどこも満室だったのは日本人が多いからだと思っていた。
ちょうど年末年始にかかる頃だし、この時期にまとまった連休となるのが世界でも日本くらいなものだからだ。
しかし原因は中国人だったのである。どうりでホテル代も高いし予約も取りにくいはずだ。

中国は日本と違い年末年始でも連休にはならない。学生だって学校を休んで来ているのだろう。中華圏は、新年からひと月ほど後の春節が大型連休となる。
向こうの連休ではないこの時期ですら中国人ばかりという状況だ。春節の頃に来ていたら中国のお祭りのようになっているんだろうか。

これが一時的な現象なのか、これからずっと続くのかは分からない。ただ、少なくとも2022年の北京冬季オリンピックが終わるまでは続きそうではある。

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 午後1時半を過ぎればもう夕暮れ。

ビールを1本空け、ちょっと外へ出てみる。
午後1時半だが、もう夕焼け空だった。雲はだいぶ少なくなってきたようだ。

ホテル裏から夕焼けを眺めていると、1台のスノーモービルがやってきて走り回る。

見ているとホテルのエントランス前とか歩行者用の遊歩道とかをすごい勢いで走り回る。
それにやたらと空ぶかしするので、やかましいことこの上ない。午前中にも見た。
昨夜(ゆうべ)湖畔で追い回してくれたのも、こいつらだろう。

部屋に戻ろうとすると、1台が道のわきに止まって湖の方を見ている。顔を見ると地元の兄ちゃんといった感じ。
スノーモービルの暴走族といったところか。

地元の人といえば、子供から大人までソリで走っている人をよく見かけた。
ソリといっても引っ張って歩くのではなく、スチール製らしい簡素なソリにまたがって、地面を蹴りながら進んでいる。
結構スピードも出るようで、午前中に歩道を歩いていると、これに乗ってスイ〜っと脇を追い越して行くのを見た。

これも調べたら『ポトゥクケルッカ』(Potkukelkka)というフィンランドのソリなんだとか。
こっちでは冬の乗り物になっているようだった。

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 地元の人が使っているソリ(ポトゥクケルッカ)。

つかの間の昼間はあっという間に終わり。2時を過ぎればもう夕暮れである。

つまみのソーセージだと思っていた物はレバーペーストだった。
このままだとクドすぎる。

レバーペーストは困ったな。パンでもあれば。そうだ、パン買ってくるか。
またコートを羽織ってスーパーへ。
ホテルの斜め向かいにスーパーがあるので買い物は便利だ。

ホテルの真向かいは新しいスーパーが建設中だ。こんな小さな村にスーパーが3軒もいるのかなと思うのは日本の感覚で、遠く離れて点在する集落から車で買い物に来るのだ。ノルウェーやオーストラリアでもそうだったが、人口稀薄地帯に町の規模に似合わないような大きなショッピングセンターがあったりするのはこのためだ。

それはともかく、パンとまたビール2本買ってきた。今度のは夜飲むためである。
レバーペーストはパンに挟むと食べられるようになった。
午前中に買ったビール2本は飲んでしまった。

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 2時半でこの暗さ。

突然ノックの音が聞こえた。誰だろうこんな時間にと思う。
開けると「ルームクリーニング」という。

こんな時間に・・・と思いかけるが、まだ昼の2時半だった。
すっかり暗くなっているので、もう4時か5時くらいの感覚でいた。

掃除たって、その間外に出ていなければならないし、そんなに汚れてもいないし、ツインだからタオルも2セットあるし。
「ノーサンキュー」「ノークリーニング」と言って断った。

ビールを飲んだのはオーロラハンティングに備えて昼寝しておこうというのもあった。ところが2本飲んでも一向に眠くならない。
ていうか、海外でビールを飲むとあまり酔わない気がするのだがどうしてだろう。
さっき買ったビールが2本あり、もう1本開けようかとも思ったが、それはさすがにやめておいた。

ここからはティータイムにする。
昨日買ったGeishaチョコ。ふつうにゲイシャと読む。
包み紙に桜のイラストがあってデザインは日本風だが、日本とは直接関係ないらしい。
チョコには細かく砕いたナッツが混じる。

これは昨日バスの中で、うっかりカイロが入った手袋と同じカバンに入れていたら溶けてしまったもの。
こういうのも食べてしまおう。

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 Geishaチョコをつまみながら紅茶を飲む。

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 部屋に飾ってあった絵。

結局眠くはならず、また空の様子を見に外へ出たり、スーパーへビールの空き缶を持って行ったり、あとは何をして過ごしていたのか忘れたけど、寝ることはなかったと思う。


posted by pupupukaya at 20/01/26 | Comment(0) | 2019年冬フィンランド旅行記

2019年冬フィンランド旅行記6 北緯68度、イナリまで

 ◆ ロヴァニエミ駅 11:20【Rovaniemi-Karasjok,Exp.】17:10 ホテルイナリ

今いるのは北緯66度30分にあるロヴァニエミという町。フィンランド北部の内陸にあるラップランドの県都で、フィンランド鉄道の実質的な終着駅であり、ラップランド地方の交通の拠点でもある。ここから北は鉄道がないので、バスか車かということになる。

これからバスで向かうのは北緯68度54分にあるイナリという村。
ロヴァニエミからは約330km北に位置する。

330kmといえば、北海道でいえば札幌〜稚内の距離に匹敵する。それをバスで移動すると考えれば相当な距離に思えてくる。

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 ロヴァニエミ〜イナリ 332kmのバスルート。

旅行会社の募集しているオーロラツアーは、ここロヴァニエミ止まりというのが多いようだ。せいぜいラップランド最大のリゾート地であるサーリセルカまで。イナリまで足を延ばすツアーは、フリープランか少人数ツアーというものがほとんどである。

今回の旅行の、最初の最初の段階ではツアーでというのも検討したが、フィンランドは、さすがヨーロッパというべきか、こんな辺境の地でも各村や集落へ向けて一般のバス路線が伸びている。おかげで、こんな海外からのフリー旅行者でも自由に移動ができるというわけだ。

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 Eskelisen Lapin Linjat社のラップランドバス路線。

閑散としていた駅待合室も、だんだんバスの乗客たちが戻ってきたようだ。ほとんどが中国系の人たち。
11時少し前、駅横のバス乗り場に1台のバスがいた。近づいて行先を見ると『Tromsø(トロムソ)』とあって、これは違うようだ。
これから乗るのは『Karasjok(カラショク)』行。
ロヴァニエミから、サーリセルカ、イナリを経由して、国境を越えたノルウェーまで行く便である。

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 駅前のバス停に集まりだしたバス。

11時を過ぎたころからバス乗り場には続々とバスがやってきた。
どのバスもクリーム色に赤の同じ塗色。この配色に札幌市民ならば誰でも思うだろう、昔の札幌市営バスの観光バスを思い出した。
メーカーの銘板を見るとVOLVO(ボルボ)とあった。

11時台は各地へ向かうバスの出発ラッシュらしい。広場にバスが4台5台と並んで停まっていく。
カラショークと表示したバスは現れない。
運転手なのか案内の人なのか分からないが、バスの周りをウロウロしていたそれらしいおっさんに「イナリ?」と聞いてみたら「ウェイトヒア」と言われる。まだ来ていないようだった。

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 ラップランド各地へ向かうバスがぞくぞくと集まってきた。

各地に向かうバスが勢ぞろいし、行先を見ていると何だか楽しい。
そうしているうちに、ホームの方から放送が聞こえてきた。そういえば11時過ぎにヘルシンキから2本目の夜行列車が着くのだと思い出した。
ヘルシンキからロヴァニエミまでの夜行列車は2往復あり、こちらはヘルシンキを23:13に出発した列車である。
到着した列車からは、これもまた続々と乗客が降りてきてホームや駅の周りは賑やかになった。

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 11:09、ヘルシンキ始発の夜行列車、IC273列車が到着。

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 ホームはまた下車客で埋め尽くされた。

一方でバス乗り場の方もバスが次々と集まって来る。
列車の乗客たちはバスに乗り換えるのかと思っていたが、見ているそうでもない。

11時過ぎにロヴァニエミに着く列車から、同じく11時台に出発するバスに乗り継ぐというのはあまりにタイトスケージュールとなる。1分1秒まで正確な日本の鉄道ならばともかく、普通だったら余裕のある乗り継ぎスケージュールを組むだろう。

そうしているうちに奥の方から『Ivalo−Inari−Karasjok』と表示したバスがやってきた。さっきのおっさんにバスのチケットを見せるとこれに乗れというようなことを言われる。荷物はここに置けとバス横腹の荷物置き場を指さす。

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 バスは次から次へと、7〜8台は集まったろうか。

運転手に印刷してきたチケットを見せると「ステイホテル?」と聞かれ、「ホテルイナリ」と答えると機械を操作してレシートをくれた。見ると金額が0.0ユーロと表示してある。これがチケットというかバスの搭乗券みたいな物だろう。
事前にチケットを持っていない客は運転手から買うことになる。

バスの運賃はロヴァニエミからイナリまで60.6ユーロ。事前の座席予約をすると2.5ユーロ上乗せになる。
私はチケットを買うときに座席予約をしておいた。一番前、運転手後ろの席である。

予約の無い席は自由席ということになるのだろうが、座席には予約席のような表示は見当たらなかった。

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 運賃は予約時に支払い済みのため、ゼロ円券のようなレシート。

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 バスの最前列から。

このバスの乗客は数人だけ。さっき着いたヘルシンキからの夜行列車からの乗客で賑やかだが、こちらに乗り移ってくる人は少なかった。
この次はautoasema(アウトアセマ)=バスターミナルに寄るし、市内のバス停や空港へも寄るので、そこからも乗って来るのだろう。

予約料金がかかったが、とりあえずは眺めの良い席が確保できて嬉しい。
ここからイナリまでは5時間50分の道のり。鉄道や飛行機と違って、バスならば相当な長時間乗車となる。

それにしても、今朝夜行列車から降り立った大勢の中国系の人たちはどこへ行ったんだろう。

新たな客も増えぬまま、11:20になりバスは発車した。
先頭のバスに続いて、後ろにも同じく発車したバスが続く。

バスターミナルは駅から400m離れた場所にあって、まずこちらに立ち寄る。
ここの発車時刻は11:45となっていて、20分以上も停車時間がある。専用のバスターミナルの建物があって、駅前の乗り場より見栄えはする。
そんなに距離は離れていないし、町の中心部からも遠いのでどちらかに集約しても良い気がするが、とにかく別々になっている。

前のバスに続いてターミナルに入って行くと・・・・

まじ!?

思わず声が出そうになった。

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 バスターミナルの人だかり。

バスターミナルの乗り場には何十人もの黒山の人だかりが。
それも大型のスーツケースを持った集団。今朝駅に着いた時、ホームで見かけた集団と同じような人たちである。

早朝に夜行列車で着いた人たちは、こちらのバスターミナルで待っていたというわけか。

頼むから他の行先の客であってくれよと願ったが、バスが停まると集団は続々とこちらに向かってきた。
これ全員乗れるのかと思うほどだ。
やれやれ、これから6時間近く満席で行くのかと思う。

いっぺんに乗せたら収集がつかなくなると思ったのか運転手は外に出て一旦ドアを閉めた。
まず荷物を収容させてから順番に乗せるようである。

隣に停まっているバスを見ると、こちらと同じ『イバロ−イナリ−カラショーク』と表示してあった。
どうやらこのバスの増車のようである。

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 これ全員乗って来るのか。

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 隣に停まったカラショーク行の増車。

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 増車に群がる乗客たち。

予約のある人だけこちらに乗せるのか、どういう風に振り分けているのかわからないが、増車の方にも乗客が回ってきた。
ざっと見た目ではあるが、8割方は私を含めアジア系、その大半は中国系である。

中国系の人たちは、学生なのか若い人が多い。その大半が数人のグループかカップルなのであった。私のような1人旅は見なかった。ていうかそれ以外の組み合わせは見なかった。
そして彼らはみな例外なく大荷物だった。最大級と思われるスーツケース、それにプラス機内持ち込みサイズのスーツケース、どうかするさらに手提げ袋の人まで。

荷物が積み終わると今度は順番に乗せてゆく。
乗客ごとのチケットを確認して機械に打ち込みレシートを発行する。チケットの無い客からは直接運賃を受け取る。
1番前の席なので、そんな光景を眺めていた。

学割を期待したのか漢字の学生証を提示した学生客もいて、運転手は「ここはフィンランドだ!」みたいなことを言って断っていた。
学割を受けるには国際学生証が必要であろう。

スマホの地図を差し出して運転手に見せる人も多い。ここまでのチケットをくれということだろう。
これは中国人独特なのか知らないが、これが彼らの道の尋ね方なのである。

これは私も地元札幌で何度か経験がある。
信号待ちなんかで立ち止まっていると、突然肩をたたかれ、スマホの地図をヌッと差し出される。
どうやらそこへ行きたいとわかるが、教えてあげたくても、それに対して何と答えたらいいのか分からないのだ。

どんなに片言でも、言葉で尋ねられればそれなりに答えることができるが、ただ差し出して見せられても、こちらもどうリアクションして良いかわからず困ってしまうのだった。

やはり言葉のコミュニケーションって大事だと思った

話が脱線したが、そんな感じなので1人1人乗せるのに時間がかかる。
発車時刻の11:45はとうに過ぎてしまった。

あとは誤乗、レシートを見てから行先が違うことに気が付いた中国人2人連れ。
カード払いのため車内では払い戻しできないようで、運転手は向こうのスーパーへ行けという意味のことを言った。

混んでいるので遅れるのは仕方がないが、発車時刻を過ぎてから待合所から出てバスに向かってくる奴らは一体何なんだ
その度にまた横腹のトランクを開けたりするので、さらに時間がかかる。

なんだかんだで、発車できたのは12時を過ぎてからだった。
先に増車の方が発車し、そのあとを追う格好となった。

乗客の顔ぶれだけ見ていれば、中国人団体のツアーバスといった様相である。

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 ロヴァニエミ空港に寄る。ここからも乗客が。

市内のバス停からも何人か乗ってきた。まだ空席があったんだ。
そのあと空港へ。ここからも何人か乗ってきた。

増車の方は途中からの客は乗せないのか先に行ってしまい、もう見えなくなった。

走るのはケミからラップランド北のノルウェーの国境まで続く国道75号線
バスターミナルでの遅れを取り戻すためか、片側1車線の道路を飛ばす。

前の車に追いついて、しばし後に付く。これは直線区間になると次々に追い越した。

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 直線区間になると前の車を次々と追い越す。

国道沿いは雪をかぶった森ばかりが続く。木々が途切れたところからは雪原が見え隠れするが、湖なのかただの荒地なのかは判別できない。湖ならば美しい風景なのだろうな。

たまに小さな集落を通過する。集落と言っても家が2〜3軒あるだけ。
ちょっと大きめの集落にはスーパーマーケットもあった。えっこんなところに、と思う場所である。

だんだん薄暗くなってきて、もう夕方という気分になってくるが時計を見るとまだ午後1時半を過ぎたばかりである。
ここから先は日が昇ることがない極夜の世界となる。

明るいうちに着くわけがないとわかっているが、ホテルに着く前に夕暮れを迎えるというのは、あまりいい気分ではない。

空港から1時間半くらい走ってソダンキュラに着いた。ようやく町らしいところである。
バスはターミナルらしきところに入って行く。
ここで少し席が空くと期待したが、降りる人はいたが乗る人の方が多かった。

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 ソダンキュラはロヴァニエミを出発して、初めて町らしい町だった。

時刻表ではソダンキュラで20分ほどの停車時間があるようだが、乗り降りが済むとすぐに発車した。13:55である。
そのせいか定刻の10分遅れにまで縮まった。
ここからは定時で持っていくぜとばかりに、運転手はまた国道を飛ばす。

バス停留所は集落ごとにあるが、客がなければ通過する。
たまに途中で乗り降りがあって、停車するたびにバス停の名前をマイクで呼ぶ。
こういうところでは地元の人らしい乗客が1人2人と乗り降りする。車を持たない人にとっては貴重な足だ。

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 行けども行けども雪をかぶった森の道。

もう完全に日が暮れた15時過ぎ、ソダンキュラ以来の町らしいところに着いた。

カクシラウッタネン(Kakslauttanen)という所。
Arctic Resort(北極リゾート)というホテルがあり、ガラスイグルーという天井がガラス張りで部屋からオーロラが見える部屋が売りのホテルがあったりして、ここを宿にする日本のツアーも多いようだ。

リゾート地のようで、ここでようやく降りる人が目立った。
しかし乗って来る人もまた多い。

ここで日本人カップルが乗ってきた。

運転手「ノーエアポート
客「えっ、空港へは行かないみたい

どうやらイバロ空港まで行きたいようだ。
しかし、このバスはイバロの町には停まるが空港へは行かない。

何だかやり取りしているうち、
運転手「ネクストタクシー オア オールバス
となった。
途中で降りてタクシーを拾うか、空港行のバスに乗り換えるかということだ。

2人の会話を聞いていると、7時発の飛行機とかなんとか聞こえる。おいおい、大丈夫なのか。
とりあえず乗ってなさいということになり、2人は後ろの席の方に去って行った。
現地フリープランのツアーで来たのだろうか。自作の旅行ならば事前にもっと調べて来るだろうしなあ。

続いてやってきたのが中国人の学生らしい3人連れ。
これはご多分に漏れずスマホの地図をヌッと運転手に差し出している。
「カポ」だか「ケポ」だか言っているが、運転手もどこだそりゃ?とばかりに困惑している。
あれこれスマホの地図をいじって見せて、運転手もようやくわかったようで、これも「ネクストタクシー オア オールバス」となった。

乗り間違えなのか降りそびれたのかは分からないが、ネクストストップで降りてタクシーか戻るバスに乗れということになったようだ。

次のラーニラという停留所で停車。さっきの3人連れは降りるのかと思ったが、また運転手にスマホを見せて何やらやっている。
こんな所で降ろされてもねえ。夏ならばともかく、今はヘタすりゃ凍死してしまう。

運転手「わかった、タクシー呼んでやるからとりあえず乗ってろ」
って言ったかはわからないが、また後ろの席へ去って行った。

走りだしてから、運転手は無線で営業所へ連絡。「タクシー」の言葉が聞こえたので彼らのためにタクシーを手配してくれということだろう。

しかし、運転手も大変なハードワークだ。
満員に近い乗客のチケットを1枚1枚発券し、走りだしたら国道を飛ばして次々と追い越しをして、面倒な客のケアまでしなければならない。

不安なのか、このあと停まる停留所ごとに彼らはやってきて運転手と何やらやり取りする。
そのたびに「タクシー呼んだから、着いたら教えるから、とにかく乗ってろ」(って言ったかは定かではないが・・)ということだった。

あと日本人カップルである。
これも停まるたびにやってきて運転手とやり取り。
これも「着いたら教えるから、とにかく乗ってろ」ということだった。
この関西訛りの日本人は何を勘違いしたか「空港まで行ってくれるみたい」言う声が聞こえた。

DSCN1552.JPG
 えーい、ごぼう抜き。

国道の制限速度は、人家のある場所は60km/hとかになるが、それ以外は基本100km/h。
圧雪アイスバーンの道を走る車を、バスは次々と追い越して行く。
ソダンキュラでの20分間の停車時間も詰めているので、運転手はロヴァニエミからずっとぶっ通しである。

きらびやかな照明が現われるとサーリセルカ。ラップランド最大のリゾート地として知られる。
ここを目的地とするツアーも多い。
バスはいくつかのホテルに立ち寄って観光客を降ろす。

その1つの停留所で、さっきの中国人3人連れに運転手が「あそこにタクシーが待っているから」と言うと納得したのか彼らは降りた。
またタクシーの運転手にスマホを見せるんだろうなとか、とんだ散財だったなとか思うが、ま、他人事ではある

で、さっきの日本人。また運転手に確認に来る。
空港まで行くのは大変な誤解で、これも運転手が「途中にタクシーを呼んであるから、着いたら教えるから」というようなことを言うと安心したようだった。

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 ラップランド最大のリゾート地、サーリセルカ。

若干減ったものの、相変わらず満員に近いままサーリセルカを後にする。

15分ほど走った何もないバス停に停車すると、運転手が「イバロ エアポート」と叫んだ。
前にはタクシーが1台停まっている。
さっきの日本人カップルが来て、運転手が指さして「タクシー」というとわかったようで降りて行った。

ここからイバロ空港までは3kmほどの距離。運転手の働きで事なきを得たようである。

同じ同胞として、まったく情けない!

16:18イバロのバスターミナルに着く。

ここでまとまった人数が降りる。入れ替わりにカラショークまで行く人たちが数人乗ってきた。さすがに今度は地元の人のようだった。
運転手が「ここで30分間停車します」(と言ったような気がする・・)とか言って降りて行った。
時刻表では、ここの発車時刻は16:35となっている。

外に出るのは煙草を吸いに出る人くらい。
カフェらしき店はあるが、他に何もない。町の中心部からは少し離れているようである。

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 イバロのバスターミナルで小休止するバス。

運転手はパンを頬張りながら戻ってきた。
ロヴァニエミ駅を出発してからここまで5時間近く、ほぼぶっ通しで来たわけで、ここまできてようやく小休止となったわけだ。

発車間際に運転手は乗客の1人1人に「ステイホテル?」と聞いて回る。
ホテルの前まで行ってくれるのか、ちゃんと宿を確保できているかの確認なのかはわからない。
私が予約してあるホテルイナリの声も多数。

全員確認したところで発車となる。発車は16:50、時刻表では16:35となっている。停車時間を詰めることがなかったのは、もうこの先乗ってくる人もいないからということか。


 ◆ イナリ到着

ずっと灯かりひとつない道路だったが、街灯が並ぶようになるとイナリが近いことを思わせる。
30分ほど走って、イナリの最初の停留所に着いた。運転手はホテルの名前を言う。

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 それぞれのホテル前で乗客を降ろす。

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 ホテルイナリ到着。エントランスから振り向いて。

イナリのいくつか目のバス停がホテルイナリだった。バスはホテルのエントランスの正面に着けた。
ここで席を立つ人が多い。全員がホテルイナリの客であろう。

バスを降りてトランクの扉が開くや否や、自分のバックパックをつかみ取ってレセプションに一目散で駆け込んだ。
だって、この人たちの後ろの方に並んだ日には、いつ部屋に入れるのかわからないんだもん。
荷物が少ないと、こういうときに有利になる。

というわけで1番乗り。

早々にチェックインしてキーを受け取った。
振り向くと、後ろは大行列となっていた。


 ◆ ホテルイナリとイナリ湖そしてオーロラ

部屋はツインのシングルユース。

シングルで良かったのだが、予約サイトではツインしか空いていなかったため。
宿泊料は1泊145ユーロ(約18,000円)、その2泊分である。
しかも、空いているのはここ1軒だけだった。予約したのはまだ出発まで2か月以上も前の10月というのに。
さすがオーロラシーズンは混むし、宿泊代も高騰するようである。

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 2泊の部屋はツインのシングルユース。

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 トイレとシャワールーム。

ツインルームは1人で過ごすのは勿体ないほど広く、バスルームも広くて、シティホテル並みの快適さはある。
お値段以上の価値があるとは思えないが、支払いは予約時に済んでいることだし、2晩快適に過ごさせてもらおう。

ヘルシンキのホテルがひどかったのと、前夜は個室とはいえ車内泊だったので、解放感が半端なかった

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 ホテルイナリ全景。

ホテルは国道に面した場所にあるが、裏手はイナリ湖に面している。
北側に湖があって遮るものがなく、オーロラ鑑賞にはもってこいのロケーションだ。
ただ、町に近いので周囲が明るいのが気になるところ。

さてオーロラは見られるかなと外へ出て裏手の湖畔へ。

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 ホテル裏のイナリ湖。冬は全面結氷して雪原となる。

冬でなければ美しい湖面が広がる景色なのだろうが、今は全面結氷して広大な雪原となっている。その上をスノーモービル通った轍(わだち)が縦横無尽にあるものだから風景としては今一つ。
新雪が積もれば、きれいな雪原となるのだろう。

空は雲がなく、星が良く見えている。
まだ6時を過ぎたばかり。オーロラは早ければ夜8時頃から見え始めるはずだ。
この辺りは、出発前にオーロラについて勉強してきたので知っている。

星を眺めていると、北斗七星を見つけた。
これを辿って行くと北極星が見つかる。なんと北極星は真上にあるのだった。
方位磁針の北がどこを差すのか気になるところだが、あいにく持ってきていなかった。

これはオーロラも期待できそうだ。初日からなんてツイてるんだろう。
まあとりあえず夕食がてら部屋で1杯やろう。

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 イナリの中心部あたり。

地図で調べてきていたスーパーへ行くと、祝日だがまだ営業していた。
カゴを持って店内に入ったが、そんなに買うものはないことに気づいた。
明日の分はまた明日買いに来れば良い。気が変わって、ホテルのレストランにでも行くかもしれないし。

ビールもたくさん置いてあり、とりあえずお酒の心配はいらないようだった。
ピザパン1個と絵葉書1枚をカゴに入れてレジへ行った。

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 部屋での夕食。

ヘルシンキの残りとさっきのピザパン、それにビールはロヴァニエミで買ったもの。
ビールがおいしい。こっちに来てからビールばかり飲んでいる。


 ◆ オーロラ鑑賞1日目

8時を過ぎて、さてそろそろどうかなと外へ出て湖畔へ。

あれっ?

6時過ぎは満天の星空だった空は雲が覆っている。ところどころの切れ目からは星が見えたが、肝心の北の空は完全に雲が覆ってしまっている。
それほど厚い雲でもなさそうだし、もう少し待てばどこかへ流れて行くかもしれない。
そんな期待をして一旦部屋に引っ込む。

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 イナリ湖の氷上にはオーロラを期待する人々が。

1時間ほどして9時ごろまた外へ。
依然として空は雲が覆っている。

湖上の雪原は歩いて行くことができる。街灯かりが届かない所まで行ってみたが、意味はなかった。
雲がぼんやり光っているのを見つけたが、オーロラの光なのか街灯かりが反射しているだけなのかはわからない。
仮にオーロラだとしても、この雲がどいてくれなければ話にならない。

また湖畔に戻って、すこし高くなったところに立って雲が去ることを祈る。
湖畔や湖面は同じようにオーロラを期待する人なのだろう、人影が点々と見える。

突然、スノーモービルが3台現れた。
そのまま湖面の方に去るのかと思ったら、こちらを威嚇するように周りを走り回る。

危ない!

この野郎!
俺を撥ねたら国際問題だからな!

頭にきて、持っている強力な懐中ライトを彼らに向けると去って行った。

今度は湖面にいる人たちの周りを蹴散らすように走り回っている。
何なんだアイツラ、気味が悪い。また部屋へ引っ込む。

気づいたらソファーでうたた寝していた。
10時半、また外へ。ダメ

午前0時、また出ようとすると、レセプションの方へ出るドアは施錠されていた。
レセプションから部屋へはレストランの中を通り抜けて出入りする構造になっているが、営業終了とともに出入りできなくなるようだ。
なんだ、これじゃオーロラが出ていても見られないじゃん、と思って部屋に戻りかけると、反対側に非常口のような扉があった。もしやと思って取ってを引くと開いた。ノブの横にはカードキーを差す機械がある。
部屋のカードキーを持っていれば、ここから自由に出入りできるのだった。

また湖面を見るが、空は変化なし。しつこい雲だ。風もなし。
ホテルの壁にデジタルの気温計があって、18時台は−8℃を表示していた。現在は−6℃、気温は逆に上がっているのだ。

晴れていれば放射冷却現象という現象が起こり気温は下がるのだが、上がっているということは雲は退かないことになる。

今夜はダメのようだ。
部屋に戻って焼酎の残りを飲んで寝ることにした。

オーロラ観測初日 ×

12/26の旅費
費用場所ユーロ円換算
マクドナルド(マックビーガン)ロヴァニエミ5.95744
Kマーケット(ビールと水とチョコ)ロヴァニエミ 8.161,015
Kマーケット(ピザパンと絵葉書)イナリ1.99247
12/26 合計 
16.1
2,006

posted by pupupukaya at 20/01/25 | Comment(0) | 2019年冬フィンランド旅行記
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2019年冬フィンランド旅行記1 ヘルシンキまで
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地平時代の旧旭川駅1 駅舎・ステーションデパート
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ネットに負けたツインクルプラザ
 ⇒ yuki (10/22)