2025年台湾旅行記6日目〜帰国・札幌まで

 ■ 2025年5月4日

おはようございます。
いや、こんばんはと言うべきか。

現在午前2時半。
昨夜は部屋に戻って来てシャワーを浴びてベッドに横になった。
酒も飲まず、9時過ぎには眠っていたようだ。

だけど物音で何度も目が覚めている。
日本のカプセルホテルのようにテレビもなく、静寂なのはいいけど、逆に少しの物音でも大きく響く。

目が覚めたりまた眠りに落ちたり、ウトウトした状態だった。
だけど今度は外のゴソゴソした音が気になって目が覚めてしまった。
ちょっと起き上がってトイレに。

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 いつの間にか満室に。

部屋を出ると廊下にはスーツケースを広げている人たちが多数いた。
今時間に桃園空港に着いた人たちらしい。
それを横目で見ながらトイレへ行って、またベッドに戻る。

もうひと眠りしようと横になる。
こんどはどこからかイビキが・・・

もう眠るのはやめて、お茶でも飲んでこよう。

チェックインの時に、カードキーと一緒にお茶の真空パック小袋をくれたのを思い出した。
カウンターにポットと茶器があったけど、それを使って淹れるらしい。

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 カウンターで淹れてもらった台湾茶。

レセプションのお姉さんに茶の小袋を見せ、
Excuse me、How to use?
と聞いてみた。

どうやら淹れてくれるようだ。
お湯を沸かして、ガラスの茶器に茶葉を入れてお湯を注ぐ。

干からびた茶葉がガラスの茶器いっぱいにまで膨らむ。
そんなのを眺めながら過ごす。
最後にガラスの茶碗に注いで渡してくれた。

Please
Thanks

どうも英会話の方がしっくりくるな。

これが台湾茶かあ、と感心して飲んでいると、夜中なのに隣のレセプションは次から次へと客が来る。

やって来る客、みんな日本人ばかり。
日本じゃゴールデンウィークなんだなあと思わせる。

日本からの深夜便で桃園空港に着き、ここは朝まで過ごすには丁度いいと人気なのだろう。

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 5Fのフリースペース。

3時半、もうチェックアウトすることにした。
朝4時前になんて起きられるかなと心配していたが、何のことはない2時半には目が覚めて時間を持て余していた。


 桃園空港 第二ターミナル → 第1ターミナル【シャトルバス】

ホテルを出たフロアは、24時間開放しているようだった。
椅子を並べて横になったり、テーブルに突っ伏して眠っている人がいたり、朝までここで過ごす人を見かける。

怖い感じは全くナシ。
ファミリーマートも24時間営業。
ここのフリースペースで過ごしても良かったかな。

1泊過ごした宿は、1泊9,000円以上と、カプセルホテルにしては高い宿泊代。
だけど安心料だったと思えば腹も立たない。

空港内で夜明かしなど想定外だったし、台北駅前のホテルに滞在していたら、駅裏のバスターミナルから深夜発のリムジンバスに乗るか、レセプションでタクシーを呼んでもらうしかなかったのだから。

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 5Fからの夜景。

人がまばらな未明の飛行場。なんかいいもんだね。

♪ Love is the mystery〜わたしをよ〜ぶの
 (中森明菜の『北ウイング』より)

今夜ひとり北へ旅立つ私。

北へ旅立つと言えば恰好がいいが、今日は札幌へ帰る日です。

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 第1ターミナル行きのシャトルバス。

エスカレーターで1Fへ下り、昨日下調べしておいたシャトルバス乗り場へ行く。
スカイトレインが5時まで運休なので、第1ターミナルへはシャトルバスでの移動となる。

このバス乗り場は本当にわかりづらいので、事前に下調べしてから利用することをお勧めします。

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 シャトルバス車内から。

4時10分発のシャトルバスは、座席はほとんど埋まってしまった。
しょうがないので最前部に立つ。
乗客は、スーツケースを持った旅行者もいるが、空港内職員みたいな人の方が多かった。

空港内道路を走ること3分、第1ターミナルのバス停へ。

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 第1ターミナルに到着。

スカイトレインにも乗ってみたかったけど、貴重なシャトルバスに乗れたから良かったとするべきか。
なお、第1・第2ターミナル間移動は、徒歩だと空港内道路経由で25分程度かかるようである。


 台北桃園空港 6:20 → 11:05 新千歳空港【IT234】

第1ターミナルは1Fがチェックインカウンターが並ぶ出発ホールだった。
どうやって来たのか、ここはあちこちに人だかりが出来ている。

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 第1ターミナルのチェックインカウンター。

どのカウンターもタイガーエアの表示が目立つ。
行先は福岡、札幌、神戸、東京成田、大阪関西など日本行きが多い。

札幌行きのカウンターはどこかと探すと、6番のカウンターに表示を見つけた。
行列は20人ほど。

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 タイガーエアのカウンター。

海外旅行で帰国するときって、日本行きのチェックインカウンターに並ぶ人の多くは日本人で、ここまで来ると半分日本に帰って来たという感じになる。
だけど、この行列には日本人はいない模様だった。

全員が緑色の台湾パスポート。
カウンターでは大きいスーツケースを軽々と持ち上げる。
帰りは日本土産で一杯になるのだろう。

5分ほど並んで自分の番になる。
日本のパスポートを差し出すと、係員は日本語が堪能な人で、すべて日本語でのやりとりだったのはありがたい。

荷物を預け、ボーディングパスを受け取って出発口へ。

出国イミグレーションは自動化されていて、パスポートを読み取り機に置いて顔撮影したら終了。
出国ゲートを出たら、ここからは免税店エリアとなる。

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 出国ゲートの先にある出発案内。

飛行機の出発案内があったので眺める。
早朝から世界各国行きの便が・・・
と思っていたら、ほとんどの便が日本行きだった。

表示されている5:55〜7:25に出発する29便のうち、16便が日本行きの便。
それ以外は韓国、香港、フィリピンなど。

この出発案内は第1ターミナル出発便と第2ターミナル出発便が一緒になっている。
どうも両ターミナル間は、免税店エリア中で繋がっているようだ。
ということは、宿泊していた第2ターミナルから入場しても歩いて移動できたということになる。
なんだシャトルバスに乗ることはなかったのか。

だけど、タイガーエアのチェックインカウンターは第1ターミナルになるので、第2ターミナルではチェックインと荷物預けができない。
このあたりどうなるのだろうか。

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 免税店エリアはまだ営業時間外。

出国手続きが済むと、搭乗時刻まで免税店を見て歩くのが海外旅行の楽しみでもあるが、朝4時台のこの時間では1つも店は開いていなかった。
別に買いたいものがあるわけではないし、普通に街中で買った方が安いものばかりとわかっているが、余った通貨をここで使い切るということができる。

今回はそれが出来ないのだった。

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 自販機コーナー。

唯一やっているのが自販機。
飲料やお菓子など。
クレジットカードも使える。

牛奶花生というのを見つけ、値段は35元。
小銭を使い切ってしまおうと商品を選んでコインを入れるが、足りない。
クレジットカードとの併用はできなかった。

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 自販機で買った35元の牛奶花生(ミルクピーナッツスープ)。

どうしても欲しかったわけではないが、クレジットカードで買ってみた。
あとで腹が減ったら、オヤツにはなるだろう。

残りの台湾元は100元札5枚、35元に満たない小銭。
もう使うことはなく、日本に持って帰るしかない。

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 B1〜3ゲートのホール。

札幌行きのB3ゲートは通路からエスカレーターで下るホールにあった。
4時40分、まだほとんど人はいない。
ちょっと早く来すぎたかなという気がする。

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 タイガーエア札幌行きB3ゲート。

B3ゲートには『札幌』の文字が。
無事日本に帰れるという安堵感と、海外にいる実感が湧かないという両極端な気持ちになる。
今まで海外から帰国となると、行先は『東京(成田)』とかが多かったので。

まだまだ時間があるので、あちこち見て回ることにする。

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 搭乗ゲートのウオーターサーバー。

トイレ横にウオーターサーバーを見つけた。
台湾では水道水は飲めないことになっているので、こうしたウオーターサーバーは公共の場所に設置してあるのは珍しくない。
台北車站にもあって、持参の水筒に水を入れている人を見かけたものだ。

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 ウオーターサーバーの紙コップ。

私が注目したのはウオーターサーバーではなくて、機械の横に設置の紙コップ。
重ねてある紙を底から引っぱり出して使う。

おおっ、これはかつて日本国有鉄道の特急列車に備え付けの封筒型紙コップと同じものではないか。
ちょっと懐かしく、この紙コップを開いて水を注いで飲んでみる。

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 パンのワゴン販売。

5時半を過ぎた頃、通路の真中に人だかりが出来ていた。
パンのワゴン販売。
ほかにやっている店が無いので、朝食代わりに買い求める人だろうか。

ちょっと覗いてみたが、普通のパンばかりだし値段も高め。
見るだけでやめておく。

5時40分、ホールのB3ゲートの周りも、だいぶ人が集まっていた。
圧倒的に若い人が多い。

台湾はもう真夏のような気温だけど、みんなガッチリと厚着をしている。
半袖姿は私くらいなもの。

みんな北海道の今時期の気温をわかっていらっしゃる。
私はというと、機内持ち込み用のリュックにウインドブレーカーがあるので、新千歳空港に着いたらそれを羽織ることにしている。

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 札幌行きの改札が始まる。

6時ごろ札幌行きの改札開始。
こんな早朝にどうやって集まったのかと思うほど長蛇の列となる。

見ていたらどの人も緑色の台湾パスポートを差し出していた。
日本の赤いパスポートは私のほかは、1組しか見なかった。
それほど北海道に行く台湾の人ばかりだった。

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 さようなら台湾。

予約時に座席を指定していたので、帰りも窓側席。
早朝便なので隣の真ん中席は空席なのではと期待していたが、隣人はやってきた。
隣人に罪はないけど、ちょっとがっかり。

海外旅行で帰国便に乗ると、大体日本人客が多数で、日本語の機内放送を聞いて、ああ日本に帰って来たという気分になるのだが、この帰国便は圧倒的に台湾人ばかり。
機内放送も中国語と英語のみ。

台湾旅行は終わりではなく、新千歳空港に着くまで続いているのだった。

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 狭い座席(隣はトイレへ行ってる)。

出発時刻は6時20分だけど、6時30分になってようやく動き出す。
と思ったら滑走路の手前でまた停止。
窓から見える滑走路からは、次から次へと飛行機が飛び立つ。
どうやら離陸の順番待ちのようだ。

窓の外はというと、離陸すると雲の中に突っ込んで、そのあとは雲の上だった。

日本の上空に差し掛かると、嬉しいことに雲は消えて下界の景色が現われた。

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 8:20、阿蘇山上空。

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 8:34、広島上空。

甑島、阿蘇山、国東半島など眺めながら北上する。
窓の下は日本の美しい風景だったが、機内は眠っている人ばかり。
心の中で、座席ではしゃいでいるのは私くらいだった。

広島の上空から再び雲が覆ってしまった。
ここからは退屈になる。

キャビンアテンダントが税関申告書を持って現れたので、日本語のを1枚貰う。
しかし、ほかには誰も受け取る人がいない。
日本に入国するには、日本人、外国人問わず必要になるものだが、どうしたのだろう。

あとで調べたら、今は『Visit Japan Webサービス』というのを利用すると、事前に入国時の検疫・入国審査・税関申告の手続きをオンラインで行えるのだそうだ。

もちろん飛行機に乗っている時点ではそんなことを知らず、揺れる機内のテーブルで記入する。

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 10:00、北海道長沼町上空。

9時30分頃にベルト着用ランプが点灯。飛行機はだんだんと高度を下げ雲の中へ。
雲を抜けると下界の景色が現われた。
田畑が整然と並ぶ北海道の風景。

毎度ながらこの風景を見ると帰って来たなあと思う。
だけど台湾の人たちには、ああ憧れの北海道と思わせる風景に見えることだろう。

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 雨の新千歳空港に到着。

新千歳空港到着は10時10分。
おっと、もうここは日本なので日本時間に戻さなければね。
台湾時間10時10分は、日本時間11時10分となります。

新千歳空港の天候は雨。気温は9.5℃。
飛行機からボーディングブリッジに出ると、冷蔵庫にでも入ったかのような冷気だった。

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 ようこそ北海道へ。

意外なことに新千歳空港から日本に入国するのは初めての経験。
成田や関空と大きく違うことはないと思うけど、ちょっと緊張する。

最初は入国審査場。
今着いた人たちのほぼ全員は外国人用ゲートへ並び、日本人用ゲートは並ぶ人は誰もいなかった。
出国時と同じようにパスポートを読み取り機に置き顔写真を撮影したらおしまい。

バゲージクレームのベルトコンベア前で荷物が出てくるのを待っていると、ワンコを連れた係員があちこち歩き回っている。
ワンコのタスキには『検疫探知犬』の文字があった。
日本は海外からの肉や肉製品の持ち込みは禁止なので、こうして肉の匂いを嗅ぎまわっているのだった。

私はというと、肉類は一切持っていないのでセーフ。
以前は知らなかったこともあって、肉入りの食品を土産に買ってきたこともあった。
あの時はたまたま見つからなかっただけで、嗅覚の鋭いワンコ相手だと見破られてしまうだろうなあ。

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 新千歳空港国際線ターミナルの到着ロビー。

税関は申告書を渡してパスポートを見せるだけで、ほぼスルー。
2Fの到着ロビーに出たのは11時45分、どこも並ぶところがなかった割に時間がかかったのは、自分の荷物がなかなか出てこなかったから。

ここからは国内線ターミナルまで歩き、地下の新千歳空港駅から快速『エアポート』に乗るだけ。
何だかあっけない旅行の終わり。

  ★    ★    ★

札幌に着くと、いつものように地下鉄に乗り換えて中島公園駅で降りる。

地上に出ると、何やらムッとする香りに包まれた。
今までにない、とても不思議な香り。

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 中島公園は桜が満開。


何だろうと思いながら地下鉄出口から歩き出すと、中島公園の桜、ソメイヨシノが満開だった。

それでわかった。
これは桜の花の香りなのだった。
どうりで桜もちの葉っぱのような匂いなわけだ。

ずっと台湾にいたから、桜の匂いを感じるようになったのだ。
逆に日本にいたら、嗅覚が慣れてしまってこの匂いを感じることがなかったわけだ。

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 台湾みやげ。

最後に台湾で買ってきたお土産。
ドライマンゴー、台湾ビール2本、パイナップルケーキ、プチシュー。

5月4日の支出
費目使用場所台湾ドル備考
牛奶花生桃園空港35 クレ
合 計35(クレはクレジット払い)


 2025年台湾旅行記〜おわりに

今回は、私にとって初めての台湾旅行です。

ずっと行ってみたい国ではありましたが、今更ながらという思いが正直ありました。
日本から台湾に行く人は多いし、逆に台湾から日本に来る人はさらに多い。

敬遠していたわけではなく、行く人が多いのでミーハーな感じがしていたのと、近いのでいつでも行けるからと後回しにしていたという理由からです。

ところが実際旅行してみたら、人も景色も鉄道も魅力的で、なんでもっと早く台湾に行っておかなかったんだという後悔の念が湧くほどでした。

そんな台湾で一番感じたことは、日本から近いと言うことでしょうか。
地理的に近いというのもありますが、そういう近さではなく、例えば鏡の中の世界に飛び込んだらそこは台湾だったという感じ。

街には日本のチェーン店が普通にあって、コンビニもスーパーも日本のパッケージの商品がたくさん並んでいる。
でも中国語の世界というギャップの不思議さ。
何だか上手く説明できないけど、そんな印象を持ちました。

台湾にまた行きたいかと聞かれたら、是非行きたいと答えます。
気に入ったからということもありますが、台湾に行ったことで、行ってみたいところ、見たいもの、食べてみたいものがさらに増えた格好です。

帰国してから、あそこも行きたかった、あれも食べて見たかったという思いというか心残りが次々と湧いてきたのは、他の海外旅行先になかった思いです。

ですが、旅行ってのは心残りがある方が良いのかも知れません。
また行こうという楽しみができますからね。

こんどは一般の旅客列車で台湾を1周したい。
阿里山森林鉄道、サトウキビ列車・・・
それを満たすために、また台湾に行かなければなりませんね。

  ★    ★    ★

最後に今回台湾旅行の総費用になります。
台湾旅行予算の参考程度にどうぞ。

2025年台湾旅行の総費用
費目日本円換算備考
飛行機代50,506タイガーエア
交通費29,541高鐵、環島之星
海外旅行保険
2,220
6日分
ホテル36,2065泊
悠遊カード3,910チャージ分
外食2,425 
食費6,320酒含む
土産4,162 
その他1,511ロッカー、入場料等
台湾元※2,492 約500元
合計139,293 
 ※台湾元の未使用分(再両替していない分は費用として計上)

上の表は事前払いの代金と、台湾で使った分だけで、日本国内の費用(空港までの交通費等)は含みません。
総計は、だいたい14万円といったところ。

うち旅行の基幹となる飛行機代とホテル代の合計は、5泊6日で 86,721円
ゴールデンウィークの旅行としては安く収まったと言えます。

それではこれで終わりになります。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。

〜2025年 ことしは台湾へ行きます へ戻る

posted by pupupukaya at 25/06/21 | Comment(1) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記5日目〜桃園空港まで

11時32分発の列車は、現在十分車站にて足止め中。
11時頃に十分老街で火災が発生し、その消火活動のために不通となっている。

今のところ再開時刻未定だが、待っていればそのうち再開するだろうと、車内で休憩と開通待ちを決め込んだ。
もう歩き疲れたし、ここにいれば涼しいし。

同じ車両内に、私と同じ十分から台北に戻るという老夫婦とその息子夫婦らしい日本人家族が1組乗車中。
言葉を交わしたが、お互い中国語はわからない、フリーWi-Fiがなければネットにも繋がらないというのはどちらも同じだった。

そうしているうちに制帽に金線2本の駅長らしい人が来て日本語で、
「この列車は運転休止になります」
と伝えた。

とりあえず一旦降りろということらしい。

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 十分站にて足止めとなった八斗子行き4817区間列車。

ホームに出て、その家族の奥さんらしい人が、その駅長さんにいろいろ訊ねる。
駅長は、日本語は少し話せるようだ。

駅長は、日本ではすっかり珍しくなったタブレットキャリアーを肩に掛けた姿。
この線はまだタブレット閉塞なんだなあ。
それは今はどうでもいい話。

で、その駅長曰く、
「この列車は運転打ち切りです」
「急ぎなら、あのつり橋の向こうからバスが出ている」

その駅長はやたらとバスバスと繰り返した。
なんだかバスの代行運転でもあるかのような口調。

とにかく車内には居られないようだ。
列車から降りた人たちは、一旦改札を出るように促される。
私は悠遊カードで入場しているので、どうすればいいんだろう。

ほかの人はというと、みんなカードリーダーにタッチして出て行ってる。
私も同じようにカードリーダーにタッチしてみたら、引き落とし額の表示画面にマイナスの金額が表示されたので、入場記録が取り消されたようだ。

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 静安吊橋を渡った先のバス停。

列車を降り、改札を出た人たちはどこかへ消えてしまった。
そのバスとやらへ向かったのだろうか。
半信半疑でつり橋を渡り、対岸のバス停へ行ってみた。

電光掲示の時刻表があってバス停とわかるけど、知らない行先ばっかり。
瑞芳行きもあって、これなら来るときに平渓線に乗り換えた駅だから間違いない。
だけど次のバスは15時台。
これなら列車の開通の方が早いね。

さっきの家族はというと、さっき坂下のタクシー乗り場へ向かう姿が見えた。
運転再開を待たずにタクシーにしたようだ。

また駅へ戻る。


 十分 13:40 → 14:08 瑞芳【区間・八斗子行】

十分車站へ戻ると、さっき降ろされた運転打ち切りの列車に再び客が乗り始めている。
まさかの運転再開か、と思ったが違った。

改札係は、
「チャーヂャン」
と繰り返す。
チャーヂャンとは菁桐のことで、平渓線の終点。

つまり、菁桐発の上り列車だったこの列車は、十分で菁桐行きとなって折り返すのだった。
火災の消火活動が終わって開通したら、再び菁桐始発の上り列車として運転再開となるに違いない。

ええ、こういう時は鉄道ファンの経験と知識が役に立つ。

13時過ぎ、その列車は菁桐へ向けて発車して行った。

いつの間にか出札口の脇に、
『最近発車時間 13:40』
と書かれた張り紙が出ていた。

ホームの電光掲示板も
『八斗子 13:40 ontime』
となっている。
次の上り列車は13時40分発で間違いないようだった。

それでも発車時刻までまだ30分以上。
また十分老街を歩いてみる。

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 ホースを片付け撤収する消防隊。

火事は無事に鎮火したようで、消火ホースの撤収が行われていた。

そんなこと何事もなかったかのように、願い事を書いたランタンが次々と飛んで行く。
下から炎を見せて上がるランタンを見ていると、これが火事の原因じゃないのと思えてくるのだが。
わからんけどね。

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 2本運休となって大混雑の十分站。

再び十分車站に戻ってきたら、今度はすごい人が集まっていた。
11時台と12時台の2本が運休になった再開列車だからそりゃ混むだろう。

改札口からの行列は駅舎の外を出て、駅前の食べ物屋の所まで伸びていた。

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 13:46、瑞芳発菁桐行き遅れ4818列車が到着。

ホームの床に青色でペイントされた各乗車口は大行列。
朝のラッシュのような光景だが、違うのはみんな軽装だということ。

大きなスーツケースを引いた人は見なかった。
きっと台北からの日帰りの人が多いんだろう。

その人たちに混じって並んでいるが、13時40分になっても一向に列車は現れず。
周りの人はどうしたんだろうという感じだが、やがてカーブの向こうから菁桐行きの下り列車が入って来た。
菁桐発の上り列車もこちらへ向かっているはずだ。
平渓線は単線で、必ず十分車站で交換するダイヤになっている。

菁桐行きは13時46分に到着。
11時26分着だった列車だから、2時間20分遅れということになる。
どこかで足止めになっていたはずだ。

その着いたの列車からは、ラッシュアワーのように乗客が大勢吐き出された。
本当に本当に本当に本当にご苦労さんとしか言いようがない。

しかしね、私がもし1本あとの列車で十分に向かっていたら、間違いなくあの乗客の中の1人になっていたわけで。
つくづく悪運の強さを思い知る。

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 八斗子行き4823列車が到着。

13時52分、八斗子行きの上り列車も到着。
大勢の乗客とともに乗り込む。
一番駅舎から離れた最後部車両のためか混雑はマシのようで、席にありつくことはできた。
その代わりロングシートなので景色は見えず。

窓に背を向けて30分、瑞芳に到着。
16分遅れの14時24分だった。

この列車は八斗子行きで瑞芳が終点ではないが、台北方面はここで乗り換え。
ほぼ全員がここで降りる。
当初は乗り通して八斗子まで往復するつもりでいたが、それはやめて台北に戻ることにした。

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 瑞芳車站を通過する貨物列車。

瑞芳からは台北の近郊電車があり、台北へは直通で戻れる。
ひとまず安心ではある。

しかし、ここから何行きに乗ればいいんだろう。


 瑞芳 14:54 → 15:45 台北【区間・嘉義行】

地下道にある電光掲示板には、各ホームごとの時刻と行先が表示されているが、知らない行先ばかり。
台北行きの列車が無いので、どの列車が台北を通るのかわからないのだ。

人の流れは、1月台(ホーム)へ向かう人が多い。
だけど他のホームへ向かう人、出口に向かうらしき人も多い。

1月台階段の電光掲示板の表示は、
嘉義 14:54』
となっていた。

この駅名はどこかで見たなあ。

そうだ、昨日乗った『環島之星(フォルモサエクスプレス)』で停車した駅ではないか。
台南と台中の間くらいにある駅。
それなら間違いなく台北を通る。

しかし行先に嘉義なんて見ても、台湾に詳しい人でないと絶対わからない。
台北から260km以上もある駅だからね。
ここ瑞芳からだと300km近くにもなる運転距離で、しかも各駅停車で行くわけだ。
台湾ではこうした長距離各駅停車がゴロゴロと存在するのだった。

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 EMU700型電車の嘉義行き区間列車。

14時36分、電車が入ってくる。折り返し嘉義行きとなる電車。
こんどのは8両編成。

私は鉄道の車両に関する知識は乏しいので、Wikiなどで調べたらEMU700型電車というらしいです。
窓の形や座席レイアウトは日本離れしているが、日本製らしいです。

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 EMU700型電車の車内。

撮影した最後部車両は地下道の階段からは一番離れているのでまだほかに客はおらず。
この間に車内の観察。

クロスシートは背面合わせのが1組2箇所という変わったレイアウト。
ドア横は2人掛けのロングシート。
ロングシートの客は、常にクロスシートの客から横顔を見られるから落ち着かないね。

隅が丸くなったHゴムの窓とか日本離れしているけど、両開きのドアとつり革あたりに日本らしさが見られる。

とりあえず進行方向のクロスシートに座ってみたが、背もたれが低くて前がロングシートなので落ち着かない。
あくまで通勤電車仕様という感じ。

発車時刻が近づくとこの車両も乗客が増えてきた。
日本人観光客の姿も目立つ。

瑞芳は平渓線乗換え駅だけでなく、有名観光地の九份老街の最寄り駅でもあり、観光客の利用が多いのだろう。

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 八堵(パードゥー/はっと)車站のホームと改札口。

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 汐止(シーズィー/しおどめ)站から見えた台湾らしい町並み。

瑞芳から台北までは各駅停車で約50分。
日本と似たような鉄道駅風景と、台湾らしい街並みを見ながらの退屈しない時間だった。

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 床に座る人が多い台北車站大ホール。

十分で思いもかけぬ足止めを食らい、台北に戻って来たのは16時近く。
腹が減って来たし、食事は台北駅で世話になることにしよう。

だけど、なんだか胃がムカムカして食欲ナシ。
しかし腹は減る。
脂っこい、独特の香りの台湾の料理に少々食傷気味でもあった。

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 台北駅2Fの台湾夜市。

台北駅2Fはフードコートをはじめ飲食店が並んでいる。
日本食ばかり目立つし、日本のチェーン店もある。
だけど、台湾に来てそんな店に入ってもつまらないしなあ・・

結局、フードコートの台湾夜市にすることにした。

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 一鼎蚵仔煎の炒麺(55元)。

どの店もセットメニューがメインだが、今回は単品とした。
一昨日と同じ一鼎蚵仔煎という店で炒麺(チャオミェン)を注文する。

出来上がりの麺を皿によそってルーローハンの肉をかけたものだったが、ボリュームは結構あった。
八角の風味が効いた、台湾らしい一品だった。


 台北車站 → 機場第一航廈【桃園空港MRT】

これで台北の滞在も最後になる。
土産物でも買わなきゃなあと、初日に行ったバスターミナル地下の『Mia C'bon』へ。

台湾土産定番のパイナップルケーキ、それにドライマンゴー、台湾ビールなどをカゴに入れてレジへ。
合計858元。
1000元札がこれで1枚はけた。

残りの1000元札はあと1枚。
これは空港で使うしかないのだろう。

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 賑わう台北車站の大ホール。

台北車站に戻れば、これで台湾旅行も実質終わり。
1Fの大ホールに座り込む人たちに心の中で別れを告げて、エスカレーターで地下へ。

コインロッカーに寄って、預けたリュックサックを出す。

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 桃園機場捷運の台北車站。

初日にも書いたが、桃園空港MRTの乗り場は台鐵や高鐵の台北車站から離れた場所にある。
だけど駅地下には案内看板があってわかりやすい。
『桃園機場捷運』と表示のある方に歩いて行けばよい。

ちょうど電車が着いたところで大勢の下車客とすれ違う。
車内は満席。
座れなかったら次の電車にしようと思っていたが、一番先頭の車両のボックスシートが1席空いていたのでそこに座る。

空港アクセス鉄道だが、途中駅で下車する人が意外と多かった。
台北近郊に1つ加わった、新しい交通機関ということを思わせる。

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 機場第二航廈に到着。

台北車站から約40分で機場第二航廈に到着。

ここは台北桃園空港第2ターミナルの駅。
明日帰国するタイガーエアの便は第1ターミナル出発だが、今日泊まるホテルは第2ターミナルにあるのでここで降りる。

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 エスカレーターで上へ上へ。

ホテルは第2ターミナルビルの5Fにある。
地下の駅コンコースから、エスカレーターで上へ上へ。

夕方の空港ターミナルは人がいっぱい。
このあたりは、チェックインして荷物を置いてからまた探検することにしよう。


 台湾桃園国際空港 第2ターミナル

エスカレーターを5Fまで来たところに予約していたホテルの入口があった。
その名は『町・草休行館』。
日本で予約したときは『チョー・ステイ カプセルホテル』の名だった。

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 第2ターミナル5Fにある町草休行館。

“町” といい、入口の暖簾といい、日本の宿を模した感じ。
だけど、予約サイトではドミトリーの括りだった。

暖簾をくぐって中に入るとカウンターがあり、そこでチェックイン。
店構えとは裏腹に日本語は通じず、英語でやり取りする。
この辺は台湾あるあるですな。

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 二段になったベッドルームが並ぶ。

予約時に登録したクレジットカードで支払い。
1泊2000元。
のちの日本円請求で約9,600円。

カプセルホテルにしちゃ高い。
ほかに空港内で泊まれるホテルが無いので、足元見た価格だなと思うが、承知で予約していたので仕方がない。

そんなことより、あとで悔やんだのが、まだ財布の中に2000元以上の現金が残っており、それで支払えば良かったということ。
これはあとで気づいたのでどうしようもない。

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 下段のベッドルーム。

ホテル内は土足禁止で、下足箱に靴を入れて中に入る。
チェックイン時に渡されたカードキーをかざすと客室へ入れる仕組み。
セキュリティーは万全。

各部屋は16人ほどの男女別の小部屋になっており、上下2段のカプセルホテルのようになっている。
ロールカーテンを下げれば個室となるので、1晩寝るだけならば十分な設備だ。

シャワールームとトイレは共同となる。

チェックインして荷物を置いたらまた外に出る。
まずは明日の第1ターミナルへの移動の確認。

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 第2ターミナルのスカイトレイン(航廈電車)乗り場。

ここは第2ターミナルであり、明日朝早く出発する飛行機は第1ターミナルからの出発になる。
桃園空港の第1ターミナルと第2ターミナルは微妙に離れていて、この間を移動するにはスカイトレインという無料の電車に乗る必要がある。

グーグルマップで見ると、ターミナル間は通路で繋がっているように見えるが、繋がっているのは国内線のセキュリティーエリアだけで、外側から移動するとなるとスカイトレインに乗るか、外へ出て歩くしかないようだ。

スカイトレイン乗り場へは、3Fの出発ホールから『往第一航廈電車』と表示のある看板に従って歩く。
途中エレベーターに乗ったり、結構面倒くさい。

まあでもこれで第1ターミナルへの行き方はわかった。

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 スカイトレインの運休を伝える案内板。

明日の早朝はこのルートで行けばいいわけだ。
と思っていたのだが、気になったのが乗り場の手前にある運行状況の液晶パネル。

なんと、明日未明の1時から5時まで運休と表示してあった。
基本24時間運行だが、補修作業のために運休時間が設けられているらしい。

5時の運転再開に乗っても、明日の飛行機は6時20分発。
たぶん間に合わないだろうなあ。

ほかに移動方法はないのかと思い、スマホで桃園空港のHPを見てみる。

空港アクセスのページを見ると、ターミナル間の移動は無料のシャトルバスもあるようだ。
調べると、バスは深夜のみ運行、発車時刻も決まっていて、第2ターミナル1F到着ホール南東側のバス乗り場に発着とあった。

空港内に泊まって、明日早朝発の飛行機搭乗への備えは万全と思っていたのだが、想定外の面倒事になってしまった。
今回の旅行は、どうもこういうのが多いな。

しょうがない、明日の下調べで、そのバス停を探してみる。

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 第2ターミナルビル1F到着ホール。

第2ターミナルビル南東側は、到着口から左に行き、さらに通路を左に進む。
それらしい表示は全く見当たらず。

南東側はこっちの方だろうなあとグーグルマップで見当を付けて進むと、
『航廈巡迴巴士』の表示を見つけた。

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 航廈巡迴巴士(ターミナル間シャトルバス)の待合室。

英語で『Terminal shuttle bus』とあるのでここがターミナル間シャトルバス乗り場なのは間違いない。
外に出るとバス停があり、発車時刻も表示してあった。

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 ターミナル間シャトルバスの時刻表。

本数はあまりなく、23:55〜5:50のみ運転で25分間隔。
明日は、4時10分発か4時35分に乗るしかないようだ。

それでも、バス停への行き方と時刻も分かったし、これで一安心となる。

あとは空港の中を見物して回ることにした。

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 3F出発ホールにある外貨両替店。

空港の中を歩き回っていると、3Fの出発ホールに外貨両替店が並んでいる一角があった。
カウンターはちょうど空いている。
ふと思い立ち、財布の台湾元の残額を見る。

お札は1000元札1枚、500元札1枚、あとは100元札数枚。
1000元札と500元札は、もう使うことはないだろうなあ。

台湾銀行のカウンターで、「ジャパニーズ・エン」と言って1,500元の紙幣を差し出した。
しばらくやり取りして、両替手数料込みで6,000円、千円札6枚を受け取る。

  ★     ★     ★

そのあと地下のフードコートに行ってみる。
広くて賑やか。
缶ビールだけど台湾ビールを置いている店もある。

再両替したけど、まだ100元札が5枚ある。
台湾元を使ってしまいたかった。
だけど胃の具合が良くなく、漂う匂いだけで胸が一杯になった。

ホテルのある5Fに戻る。

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 5Fは臺灣玩藝大街というフードコート。

5Fもフードコートになっている。
地下のフードコートの喧騒とは反対に、こちらは落ち着いた雰囲気。
だけど仕舞うのも早い。
どの店も18時で終わりで、閑散としている。

そんな中でまだやっている店もあった。
ここならば落ち着いて食べられそう。
軽そうなメニューを見つけて店員に伝えると何やら言う。

こちらは中国語は分からないので戸惑っていると、店員はスマホに何か打ち込み見せた。
グーグル翻訳で
『ルーローハンのみ』
と伝えた。

「OK」と言うと茶わんに盛ったご飯に煮込んだ肉をかけてすぐに出てきた。

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 第2ターミナル5Fにある金仙魯肉飯 ノ金食堂。

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 ルーローハン単品(50元)。

出てきたのは、ご飯に甘辛く煮詰めた豚肉をかけた魯肉飯。
まかない飯のような印象だったけど、胃には優しい。
美味しくいただいた。

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 黒松沙士は台湾のコーラ。

飲み物が無かったので、5Fにあるファミリーマートで飲み物を買った。
台湾らしいものをと、黒松沙士(ヘイソン サースー)を買ってみた。

ひと口飲むと薬くさい。
まあ、この手のご当地コーラって薬臭いのが定番のよう。
北海道はガラナ、沖縄のルートビア、みんな一口目は薬くさい。

5Fはフードコートだけでなく、テーブルと椅子が並んだフリースペースとなっている。
この時間になると空きテーブルも多数。
そのテーブルで今日の出来事を日記に綴っていた。

部屋に戻っても横になるしかないのでね。
ここ5Fのフリースペースは、ホテルのロビー代わりにもなる。

そんなわけで、就寝時間まではここで過ごさせてもらった。

5月3日の支出
費目使用場所台湾ドル備考
朝食ファミマ58 
悠遊カード台北車站100チャージ
コインロッカー台北車站1509時間使用
昼食台湾夜市55 
水2本ファミマ 40 
土産Mia C'bon858 
夕食金仙魯肉飯50 
黒松沙士ファミマ35 
合 計1,346(クレはクレジット払い)


posted by pupupukaya at 25/06/14 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記5日目〜十分老街へ

 ■ 2025年5月3日

おはようございます。
台湾5日目。
例によってカップ麺の朝食。

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 味味A排骨鶏湯麺。

これはさっき外に出てファミマで買ってきた物。
『排骨鶏湯麺(パーコーチータンメン)』という、台湾ではロングセラーのカップ麺らしい。
相当にパンチのある風味で、こういったところが海外旅行の楽しいところでもある。

今日はこのホテルをチェックアウトする日なので、荷物をまとめなければならない。
といっても、持ってきた荷物が少ないし、まだお土産も買っていないのですぐに終わってしまった。
あとはテレビを観て過ごす。

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 台湾の天気予報。

テレビで天気予報を見ていると、今日は午後から雨らしい。
十分まで行くけど、午後は早々に台北に戻ってきた方がいいのだろうか。

それにしても、こっちの天気予報のキャスターは、邪魔くさい場所に立って解説するなあ・・・


 台北 8:58 → 9:46 瑞芳【区間・瑞芳行】

8時過ぎ、ホテルをチェックアウトして台北車站へ行く。

今日は9時前の列車で、日帰りで十分老街(シーフェンラオジェ/じゅうふんろうがい)まで行く予定にしている。
その後夕方に台北まで戻ってきたら、桃園空港まで行き、空港内の宿に泊まるという行程となっている。

空港内に泊まるのは、明日の新千歳行きの飛行機が朝早いため。
だから今日が実質台湾の最終日になる。

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 台北車站1Fホール。

さっき部屋を出る前に手持ちの現金を数えたら、まだ3000元以上残っていた。
千元札もまだ2枚ある。

初日に5000元(約2万2千円)キャッシングしたけど、ちょっと多すぎたね。
一昨日から支払いはすべて現金にするようにしているが、困ったことに思ったほど減らない。

この先食事したり、お土産を買ったりくらいはするのだろうが、使い切れるだろうか。
余ったら次回の台湾旅行用にすればいいんだろうけど、勿体ない気がする。

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 1Fホールの自動券売機。

台鐵は全線で悠遊カードが使える。
今日は十分まで往復して桃園空港まで行くので、チャージしておく。
台北車站1Fホールにある台鐵の券売機は、日本語表示が選べるので使いやすい。

これで現金が少し減るけど、今回チャージ額は100元。
このチャージ額も余してもしょうがないしね。

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 台北車站地下のコインロッカー。

もう1つやることがあって、いま背負っている大きいリュックをコインロッカーに預けること。
さっきチェックアウトしたホテルで頼めば預かってくれたんだろうけど、面倒なのでこのまま持ってきたのだった。

地下の出口専用改札口の向かいにコインロッカーが並んでいた。
ここに預けることにしよう。

使い方は、ロッカー中央の機械にあるタッチパネルで荷物を入れたいロッカーを選択。
おっと、その前に『日本語』の選択ね。
ここのロッカーは日本語表示が選択できる。

次にお金を入れて、暗証番号が印字されたレシートを受け取る。
最後に登録したロッカーに荷物を入れて扉を閉めるとロックが掛かる仕組み。

荷物を出すときは、今受け取った暗証番号が必要になるので無くさないように。

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 ホームへのエスカレーター。

身軽になって、改札口からホームへ。
乗車ホームは昨日のフォルモサエクスプレスと同じ4月台(ホーム)となる。

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 台鐵ホームを見る。

台北車站は4面8線の巨大な地下駅。
だけど半分は高鐵の駅なので、台鐵が使えるのは2面4線しかない。

ホーム数が限られているので、昨日乗ったフォルモサエクスプレスを除いて台北が始発や終点となる列車はなく、必ず台北車站を通り過ぎてから終点となる。
このあたりは名鉄名古屋駅に似ている。

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 ホームに掲示の台北站列車時刻表。

この台鐵の台北車站は、どれくらいの列車本数があるのかというと、ホームに日本と同じような時刻表が掲示してあるのでそれを見ればわかる。

日本の普通・快速列車にあたる区間・区間快は1時間当たり5〜7本。
運転間隔もバラバラで、電車というより『汽車』という感じ。

台北市内の交通は地下鉄がメインで、台鐵は汽車という感覚なのだろう。
何となく日本の国鉄時代を彷彿させる。

それでも8時台後半は優等列車を交えて5〜6分間隔なので、次から次へと色んな列車がやってくる。

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 花蓮行き自強号。激しく乗りたい。

この地下ホームからは、自強号も普通に発着する。
ホームに結構行列が出来ていたけど、全員乗車しても車内は空席が目立っていた。

「ジリ〜〜〜〜ン」と発車ベル。
そんな光景を見ていたら、無性にこの列車に乗りたくなってきた。
だけどチケットも無いし、今日の予定は決まっているので乗るわけにはいかない。

花蓮行きの自強号を指をくわえて見送って、次の瑞芳(ルイファン/ずいほう)行き区間列車を待つ。

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 瑞芳行き区間列車。

瑞芳行き区間列車は混んでいた。
混んでいたと言っても満席に立つ人が十数人といったくらい。
土曜日なので行楽といった格好の人が多い。

車内のレイアウトは変則セミクロスシート。
あまり落ち着いて過ごせそうな座席配置ではないなあ。

3つ目か4つ目の駅で窓側の席が空いたので座らせてもらう。

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 基隆河の谷沿いを行く。

八堵(パードゥー/はっと)では基隆へ行く縦貫線と分かれて宜蘭線へと入る。
ここから谷沿いとなり景色が良くなってくる。

昨日も同じところを通っていた。
同じ景色を見ながら昨日は朝食を食べていたわけだ。

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 瑞芳に到着。

終点の瑞芳に着くころには空席も出るようになったが、相変わらず乗車率は良い。
何だかこの乗客の多くが、十分まで行くのではないかという気もしてきた。

瑞芳に着くと、こんなにも乗っていたのかというほど大勢の乗客の流れとなった。
電車は10両編成だったので、乗客数は相当なものだ。それが1本の地下道に集中する。


 瑞芳 10:03 → 10:30 十分【区間・菁桐行】

狭い地下道を大勢の人に流されるように平渓線(ピンシーシェン/へいけいせん)のホームへ。
階段を上った3月台のホームは大混雑だった。

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 瑞芳站に入線する平渓線の菁桐行き。

やがて4両編成の気動車が入ってくる。
この列車は深澳線の八斗子(パードウズー/はちとし)が始発の列車。
地味ながらこうした支線のローカル列車が走っている。

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 平渓線ホームは大混雑。

どの人も行楽といった格好。
週末の平渓線は、十分老街へ行く観光客が押し寄せるんだろう。

車内はこれもラッシュ並みの大混雑。
壁際の空間を確保して、ここに寄っ掛かって立つことにする。
車内では日本語の会話もチラホラと聞こえる。

そういえば日本では、今日からゴールデンウィーク後半スタートだったな。

窓の隙間から見える渓谷の綺麗な風景が恨めしい。
金網越しだったけど、有名な十分瀑布もチラッと見えた。

やがて商店街の真中をノロノロと進む。
線路わきには人が大勢いて、手を振る人や撮影している人が目立つ。

やがて十分(シーフェン/じゅうふん)に着く。

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 十分で上下列車が交換する。

4両の乗客のほとんどが十分で降りる。
この駅はローカル線らしく構内踏切で線路を渡るのだが、上りの八斗子行きと交換となるので向こうが発車するまで待つことになる。

私はというとホームの端で列車の撮影をすることにした。
こんな鉄っちゃんらしいことしているのは私1人だけだった。

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 十分站を後にする列車。

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 十分站に到着。

今の列車からは200人は降りただろうか。
それが一斉に2箇所の改札口へ向かう。列はなかなか進まない。
押すな押すなと言わんばかり。

そんな行列には加わらずにホームから駅の反対側を眺めていた。
谷に架かるつり橋があって、あそこからの眺めが良さそうだ。
まずあの橋に行ってみることにするか。


 十分老街

ようやく改札口から出たら、列車が到着してから5分以上も経っていた。

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 駅前の食べ物屋。

駅を出ると線路に沿った細い道に、夜市みたいな屋台風の食べ物屋が並んでいる。

揚げ物とか肉を焼いたりとかの油。
そんなのが混じり合って独特のムッとした匂いが漂っている。

いかにも観光客向けという感じ。
観光客になりきって、こうした店で買って食べ歩くのも楽しいんだろう。
あとで寄ってみようか。

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 駅裏にある静安吊橋。

食べ物屋の前を通り過ぎ、踏切を渡った先にホームから見えたつり橋があった。

日本統治時代からの物かと思ったが、調べたら1947年と戦後の建築物だった。
当時は炭鉱からの石炭を運ぶ用途だったが、閉山後は歩行者専用橋として整備されたもの。

もともとこの十分は炭鉱町だったところで、炭鉱跡を博物館とした『新平渓煤鉱博物園区』という施設もある。
ちょっと気になった施設だが、駅から歩くと30分近くかかるようで、今回はパス。

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 静安吊橋からの眺め。

基隆河の谷に架かるつり橋からの眺めは大変良いが、歩く度にゆっさゆっさ揺れるので結構怖い。
私は高所恐怖症なので、さっさと退散することにする。

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 線路沿いに商店が連なる十分老街。

十分の見どころは、線路に沿って商店街となっている十分老街だ。
線路の中をぞろぞろと人が歩いている、ここならではの光景。

これを見るために、わざわざ十分まできたわけだ。

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 天燈を売る店。

目立つのは、ここから大きなランタンを空に向けて上げる人たち。
ここ十分の最大の名物が、天燈飛ばしと呼ばれる風習だ。

天燈と呼ばれるランタンに願い事を書いて空に飛ばすとその願いが叶うとされている。
線路上が、その天燈飛ばしの場所となっているのだった。

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 線路から天燈を飛ばす。

天燈が飛ぶ仕組みは、中で火を燃やして空気を温め、その浮力で上昇するという熱気球と同じ原理。
あちこちのグループが墨と筆で書いたランタンを持って、スタッフが火をつけてスタンバイ。
持っていた人たちが一斉に手を離すと、ランタンが一瞬にしてパパッと上がってゆく。
見ていて面白い。

ここは日本人観光客が多く、日本語で書いた願い事も多かった。
その願い事はというと、

「健康で長生きできますように」
「お金持ちになりますように」
「宝くじに当たりますように」

他愛ないものが多い。

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 一応通行禁止の看板もある。

こうした線路に自由に立ち入るなんて日本じゃ絶対ありえないし、台湾でもだめだろう。

線路わきに、通行禁止の意味の看板もあるけど、みんなガン無視。
特に事故もないし、観光名所ともなっているから黙認ということになっているのだろうか。

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 次々と上がる天燈。

炎の上がったランタンが次々に飛び上がるのを見ていると、墜落したりどこかに引っかかったりして火事にならんのかなと思う。
あと上がったランタンは最後にはどこかに落ちるわけで、環境問題にはならんのかなと思う。
こうして続いているんだから大丈夫なんだろうけど。

観光地に来て、こんなこと考えるのは野暮というものだろう。
だからもうやめる。

ここは元々は十分寮村と呼ばれ、日本統治時代に開発された炭鉱町のひとつ。
その石炭の積み出しのために敷設されたのがこの平渓線なのだった。
炭鉱が閉山となると住民が次々と出て行くのは日本と同じこと。

この平渓線も廃線となりかけるも、この路線を観光鉄道として見直し、観光産業を発展させたのが台鐵でもあった。

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 軒の向こうに見える煙。

この世にも珍しい線路上のランタン上げと十分老街を見て、ここで次の列車の通過風景を見るか、駅に戻って次の列車で戻るかどうか思案どころだった。

ところで、さっきから何だか煤のような臭いが漂っている。
あちこちで飛ばしているランタンの火からだと思っていたが、商店街の裏手の方から煙が上がっているので、あれが原因らしい。

焚き火でもしているんだろうか。
ランタンの種火とか?

気になるので近くまで行ってみる。

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 商店の裏の家が火事だった。

これは焚き火ではなく、火事なのでは?
そう思うほど黒煙がモクモクと立ち上る。

そのうち近所の人が血相変えて消火器を持って店の奥の方へ走って行った。

なんとリアルの火事。

煙はだんだん強くなって、パチパチと音もするようになった。
これはえらいこっちゃ。

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 観光客はあまり気にしていない様子。

えらいこっちゃなのだが、そんなもの何するものぞとばかりに観光客はランタンを飛ばし続ける。
ここでは火事は日常茶飯事なのか?

モクモク立ち上る火事の黒煙に混じって、観光客のランタンが次々と飛び上がってゆく。

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 消防車が来た。

10分くらい経って、ようやくサイレンの音が聞こえてきた。
谷の下を通る道路からの坂道から消防車がやって来て、十分老街の入口に到着。

消防車から消火ホースを引っぱり出し、消防隊員が火事現場へ走る!

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 線路を横切る消火ホース。

消防隊員は走る!

それはいいんだけど、消火ホースが思いっきり線路を横断してしまっていた。
列車が来たらホースを外して消火は一時中止、てなわけないからね。
これは鎮火まで不通が確定だ。

火事の家は山側にあり、道路が狭くて消防車が入るのが無理っぽいのでどうしようもない。

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 十分車站。

ずっと歩きっぱなしだったので疲れたし、とりあえず駅に戻る。

11時32分の列車にのり海沿いにある八斗子まで往復して台北に戻る予定でいたのだが、どうなるのだろうか。
最悪、今日中に台北に戻ることが出来ればいいんだけどね。

DSCN2995.JPG
 出札口横に発車時間未定の掲示が。

出札口横にホワイトボードの掲示板が出ていて、次の列車は
発車時間未定
と書いてあった。

とはいえ、消火ホースが線路を横断しているだけの話なので、鎮火して消防隊が撤収すればすぐに開通するのだろう。

DSCN3003.JPG
 八斗子行き4817列車。

もう居場所も無いので、改札を通ってホームへ。

しばらくすると菁桐発八斗子行きの4817列車が入って来た。
火事が終わるまでこの駅で足止めとなる。

DSCN3008.JPG
 DRC1000型気動車の車内。

菁桐から着いた列車は、この駅でほとんど降りてしまったが、乗っている人もチラホラ。
開通まで1時間かかるか2時間かかるかはわからないが、それまで車内で座って待つことにしよう。
それに、ここにいれば冷房が効いて涼しいしね。

私は状況もわかっていて、ガラガラの車内で待たせてもらうからいいけど、反対方向の瑞芳発の列車に乗っている人たちは、とんでもない災難だったろうなあ。
状況もロクにわからず、途中駅でいつ開通かもわからない足止めじゃ大変だ。

そんな呑気に構えていたのだが・・・・


posted by pupupukaya at 25/06/08 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記4日目〜環島之星(フォルモサエクスプレス)その2

現在台東停車中。

24分間の停車時間は思いのほか長い。
車内に戻ると、台東で降りる人が多かったのか、どの車両もがら空きになっている。
これ幸いと各車両の撮影をさせてもらう。

DSCN2072.JPG
 2+1列座席の車内。クロミ車両。

私が乗っている車両の内装はピンク地で“マイメロディー”が描かれているが、5号車を覗いてみるとこちらは黒地に“クロミ”が描かれていた。
4号車は黄色地の“ポムポムプリン”、6号車は空色地の“シナモンロール”。
キティちゃんはいないようだ。
あれは別物になるのかな。

私は列車で台湾を一周したかっただけで、別にサンリオファンではないのでよくわかりません。


 南廻線 台東 → 枋寮

台東の長時間停車でどこかへ行っていた人たちも次第に車内に戻って来た。
それでもガラガラ。

一番乗っているのがこの3号車で、それでも十数人。
4、5、6号車に至ってはそれぞれ2人か3人という状況だった。

デッキの荷物置き場もカラになっていて、スーツケースを持った人は見当たらない。
ということは、この時点で車内にいる人は、台北まで1周乗り通すということになる。

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 レトロ列車の『藍皮解憂号』が到着。

もうすぐ発車時刻というころになって、ホーム向かいに古そうな青い客車を連ねた列車が入って来た。
乗客がぞろぞろと降りてくる。

この客車は、2日目に台北市内の国家鉄道博物館準備処で見学した客車ではないか。
台湾西部ではまだこんな列車が走っているのか。

と思ったが、調べたらこれも観光列車なのだとか。
レトロ観光列車『藍皮解憂号(Breezy Blue)』として毎日運転しているようだ。

台湾の観光用鉄道はこのほかに有名どころとして阿里山森林鉄道がある。
そのほか保存鉄道として走っているサトウキビ列車というのも各地にあるようだ。

今回の旅行では日程の都合上どれもパスとなってしまったが、調べれば調べるほど台湾は鉄道好きにとっては宝庫のような所に思えてきた。

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 肉まんのおやつ。

台東を発車してしばらくするとまたワゴンがやって来た。
配られたのは温かい小さな紙包み。

開けてみると、包子(パオズ/肉まん)だ。
14時前の点心タイムといったところ。

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 海沿いの高台を行く(多良海岸)。

台東からの路線は南廻線となる。

この線は台湾を1周する鉄道としては最後に開通した路線で、全線開業は1992年と比較的新しい。
さらに全線電化が完成したのが2020年と最近のことだ。
それまではさっき台東駅で見た旧型客車が、ディーゼル機関車に牽引されて走っていたのだから驚く。
つくづくもっと早くに台湾旅行をしていれば良かったと思う。

南廻線は、新しい路線だけにトンネルが多いが景色も良くなった。
海沿いが多いのと、高台を通っているので、眺めが抜群だ。
今日は雨なので重苦しい海が広がっているが、天気の良い日にはすっきりとした青い海が広がっているんだろうなあ。

また長らく鉄道がなかったせいなのか、人家をあまり見なくなる。
雨で暗いこともあって、南国らしい最果て感がただよってくる。

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 自強号に抜かれる。滝渓站。

列車はしばらく高台の海沿いを走ってからまたトンネルに入る。
トンネルを抜けた谷間のような所に駅があって停車した。
14時18分。

時刻表では停車駅になっていないので、運転停車だ。
瀧溪という駅らしい。椰子やソテツの林の中にある寂しい駅。

しばらくして真っ白な車体の自強号とすれ違う。
しかしこの列車は発車せず。

ずいぶん長い停車だなと思ったころ、後ろからまた自強号が追い越して行った。
14時33分、こちらも動き出す。
またしばらく海沿いの高台を走り、長いトンネルが多くなると山岳地帯へと入る。

  ★     ★     ★

中国語の車内放送があって、乗客たちが一斉にバー車両へと向かう。
また何かイベントがあるのだろう。

デッキからちょっと覗いてみたら、何か作っているようで、DIY体験のようだ。

あんたは参加しないのかって?

子供連れの家族とかカップルばかりなので、一人旅のおっさんが加わったってつまらんよ。

DSCN2219.JPG
 一瞬現われる渓谷。

トンネルばっかりだけど、トンネルとトンネルの合間に一瞬見える風景もまた楽しい。
一瞬だけど、本当に一瞬だけど、はっとするような風景が広がったりする。

これが鉄道の旅の面白いところでもある。

DSCN2248.JPG
 台湾海峡が見えてくる。

長かったトンネルばかりの区間が終わるとまた海が見えてきた。
太平洋側から山越えして台湾海峡側へと来たわけだ。
ずっと雨模様だった東側だったけど、西側は青空が見えるようになってきた。

DSCN2256.JPG
 台湾最南端の駅、枋山のあたり。

枋山の町を見下ろす高台にある枋山站を通過する。
この駅は台湾最南端の駅。今まではずっと南下してきたが、ここからは台北に向けて北上となる。
しばらくは高台から台湾海峡を見下ろして走る。

台東以来、ずっと人家の少ない寂しい所ばかり走って来たが、このあたりまで来ると人家もあり畑もある、人里らしい風景となった。

DSCN2299.JPG
 マンゴー畑。

車窓から海が遠ざかると、もうこの先海沿いを走ることはない。
変わって見るようになったのが袋掛けしたマンゴー畑。

あとは椰子のような木が並んだビンロウ畑。
ところどころにエビの養殖池なども見る。

東海岸から西海岸に来ると景色が一変して、同じ台湾でもこうも違うのが面白い。

DSCN2313.JPG
 枋寮車站。

15時19分、枋寮(ファンリャオ/ほうりょう)着。
台東を出て以来の町らしい駅。
1992年に南廻線が開通するまで、ここが台湾最南端の駅だった。

2分停車で取りたてて何かあるわけではないが、台北から台湾東部を回ってきてここまでの距離は443.1km。
台北まで残りの距離は432.8km。

時間では台北からここまで7時間10分。
ここから台北まで6時間24分。

つまりここで半分まで来たことになる。
ただそれだけ言いたくて枋寮のホームに出てみました。

降りる人も乗る人もなく2分間停車ののち発車する。

台東からここまで乗客は固定のようだ。
この車両の顔ぶれは、子供連れ含む家族4組、台湾の鉄ちゃんらしいのが2名、日本人カップルそれに私といったところ。
一人客は台湾鉄ちゃんと私の3名。
他の車両は台東発車時同様に、ほぼ無人状態。

一方でクルーはというと、バー車両の3名、清掃担当の1名、それに車掌1名の計5名乗務なのだから、それだけで大した豪華列車だ。


 屏東線 枋寮 → 高雄

枋寮からは路線名は屏東線へと変わる。
ここからは1941年開通の日本統治時代からの鉄道となる。

線形も良くなり、スマホで見る速度計も、ここからは100km/hを示すようになった。
相変わらず畑の中というのは変わらないが、駅が近づくと町があるという風景になる。

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 真新しい高架駅の屏東車站。

次の屏東(ピンドン/へいとう)も2分停車。

駅は真新しい高架駅になっていて、新型の自強号が似合いそう。
わが『環島之星』号はというと、車両の古さが隠せないという感じに見えた。

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 高屏渓に架かる旧下淡水渓鉄橋。

台湾で2番目に長い川、高屏渓(ガオピンシー/こうへいけい)に架かる鉄橋を渡ると、並行して古いトラス橋があるのが気になった。
これは日本統治時代に建設された屏東線の旧線で、1992年に複線化されるまで使われていたんだとか。

川面を渡る部分だけはちょん切られているが、それ以外の部分は文化遺産として保存しているのだという。
よく見るとトラス橋は遊歩道となっていて、切られた先端まで行けるようになっていた。

鉄橋を渡ると高雄市内に入る。
風景が次第に都会のものになっていった。

地下トンネル区間になって高雄(カオシュン/たかお)に到着。
昨日は台北から高鐵(新幹線)で日帰りで同じ場所まできたのだが、今日ぐる〜っと東回りでやって来た高雄駅は、昨日とは別の次元の高雄駅のようにも感じられた。

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 地下駅の高雄車站。

高雄市は人口272万人を擁する台湾第3の都市である。

・・と昨日同じことを言った気がするが、とにかく高雄である。


 縦貫線 高雄 → 台北

その大都市・高雄に敬意を表してか、ここでは5分間停車。
ホームに出てみるも何かあるわけでもなく。
高雄の駅名標を見て、ああ高雄だな〜と思うしかない。

でもここまで来ると、安堵感のようなものが出てきた。
この列車に何かあっても、高鐵で台北に戻ることができるのだから。

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 高鐵乗り換えの新左営車站。

高雄から地下トンネル区間を走っていくつかの駅を通過、地上に出た駅が新左営。
ここは言わずと知れた、高鐵乗り換えとなる駅である。

左営から高鐵に乗れば台北までわずか2時間、対してこの列車だと5時間以上かかる。
だがホームにいた大きなスーツケースを持った外国人がドアが開くと乗り込んできた。

車掌が「チケット!」と言うが、全員チケットを持っていた。
高鐵じゃなくて、わざわざこの列車を選択してのことになる。

確かにこの列車のチケットは途中駅発着でも発売はしているが、値段は高鐵より高いし、台北までなら自強号もあってそちらの方が早いし値段もこちらの半額近い。
何でわざわざこの列車に?

まあとにかく新しいお客が増えて、台北へ向けて発車する。

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 幹線の貫禄たっぷりの縦貫線。

また最後部デッキから後面展望の客となる。

高雄からは路線は縦貫線となり、複線電化の幹線となる。
スピードも100km/hを超えるようになり、堂々とした走りっぷりになる。

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 高雄市の郊外駅を通過。

高雄から台北までは、途中台南、台中、新竹といった大都市が連なっており、家並みが切れることなく続く。
列車本数も多く、普通列車に当たる区間車だけでなく『自強号』『普悠瑪号』といった特急列車も多く運行されている。
日本でいえば東海道本線のような路線だろう。

ローカル線の景色の良い所を走る列車も良いけれど、こんなガッシリとした幹線を走る列車も頼もしくて良い。
通過する駅のホームには、赤い帯の制帽をかぶった駅員が必ず立っている。
こんなのも、日本ならばもう30年以上昔の光景だなあ。

そんな後面展望を眺めていたら、子供を連れた次のお客さんがやってきた。
どうやらこの場所は気づかれてしまったようだ。

次のお客に交代して、イベント車両の方に移る。

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 基本フリースペースのイベント車。

4人掛けボックス席と窓に向いた2人掛け席が並ぶこの車両はイベント車と名前が付いているが、実際はフリースペースのラウンジカーのような存在となっている。

交代で使うというより、こちらの方が居心地が良い人たちが自席から引っ越してきているようだ。
自席同士が離れてしまった家族やグループはこちらが良さそうだ。

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 夕ラッシュを迎えた台南車站。

17時09分、台南(タイナン/たいなん)停車。

ここは人口185万人の台南市のターミナル駅。
にもかかわらず、他の駅と違ってここはレールを組んだホームの上屋がレトロ感たっぷり。
駅舎も日本統治時代に建てられたものが使われていて、この台南駅を見るためだけにまた台湾に来たいほどだった。

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 レールを組んだ上屋が堂々と張り出す1月台(1番ホーム)。

だけど、鉄道地下化の波はここ台南にもやってきて、現在の台南駅は地下化工事の真っ最中。
近いうちにこのホームも消えてしまうんだなあ。
なお駅舎の方はリノベーション工事の上、再利用されるんだとか。

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 高鐵の高架橋と西日。

台南を過ぎたあたりから日が傾いてきて、車内にも西日が差し込むようになってきた。

だんだん近づいてくるのは高鐵の高架橋。
あちらは新幹線車両が来ないかな・・と願ってみたが来なかった。

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 嘉義車站。

17時53分、嘉義(ジアイー/かぎ)停車。
阿里山登山鉄道の接続駅でもある。

この駅もレールを組んだ古い上屋のホームが残っている。駅舎も日本統治時代からのもので、正面は小樽駅にそっくりなのだとか。
見てみたいが、車内からは眺められないのが残念。

だけど駅舎の反対側は工事が行われている。
こちらは高架化工事ということだった。
工事はまだ始まったばかりのようだけど、いずれはこの駅も他の都市と同じようにピカピカの高架駅になるんだろう。

何だかどこも同じような風景ばかりになってつまらなくなるねえ・・・

・・ていうか、台湾旅行初のワタクシに、そんなこと言える筋合いはありませんな。

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 嘉義で積み込んだ夕食弁当。

嘉義で弁当を積み込んだようで、18時を過ぎた頃にワゴンに積んで配りに現れた。
今度も環島之星柄のボール箱に入った幕の内弁当タイプ。

朝と同じねえさんは飲み物のワゴンを押してやって来る。
こちらが声を発する前に、
ビイル!
と言った。

この列車は18時からハッピーアワーと称してビールが飲み放題となる。
ビールは缶の台湾ビールを開けて、紙コップに注いで渡してくれた。
缶ごと渡してはくれないようだ。

夕食のメインは鶏のチャーシュー飯のような。
それに中華っぽい醤油ダレ。
赤いウインナーが相当に変わった風味だった。
あとは分かりません。

食器は相変わらずプラスチックのフォークとスプーン。
昼の焼きサバほど食べづらいことはないけど、やっぱり箸がほしいなあ。

ビールと一緒に食べ終わって、清掃のおばさんに回収してもらうとまた後面展望へ。

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 夕暮れの後面展望。

18時30分、もう日は暮れて次第に暗くなり始めている。
ああ長い1日がもうすぐ終わりだなあ。
しばらく眺めていると、また次のお客さんが来たので交代。

戻る途中でバー車両に寄ってビールをもらう。
さっきのねえさんがカウンターにいて、「ビール」というと冷蔵庫から缶ビールを取り出して紙コップに注ぐ。
紙コップ2つに注いで渡してくれた。

昼間は元気だった子供たちも、この時間になるとさすがにぐったりしている様子。

へへ、ここからは大人の時間だよ。

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 バー車両で貰ってきたビール。

やっぱり汽車の中で飲むビールは美味しいね。
列車の揺れも旅情を誘う。

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 14系座席車を思い出す車内。

派手派手の内装だけど、こうして眺めていると思い出すのは14系座席車だなあ。
たまに客車列車特有の、前後にガクンと衝撃がある。

結構高速で飛ばすのと座席が車端近くということもあって結構揺れる。
あの空気バネ特有の、下からドッスンドッスン突き上げるような揺れ。

単線でやたらと飛ばしていた、快速『海峡』とかの乗り心地を思い出す。
古くは急行『天北』とか。
とにかく懐かしい。

もうすっかり暗くなって、外の景色を見ることが叶わなくなり、車内を眺めながらそんなことをぼんやりと考える。

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 彰化車站。

退屈なので、駅に停車するたびにホームへ出て撮影していた。
帰宅時間なので、どの駅のホームも人が多い。

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 バー車両のカウンター。

席に戻る途中、バー車両に寄ってカウンターでビールを貰う。

さっきのねえさんは、私がカウンターに顔を出すと
ビイル!
と言うようになった。

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 台中車站。

19時15分、台中停車。
ホームにはスーツケースを持った人が目立つ。
これはこの後に来る19時24分発の『普悠瑪号』を待つ人たちだろう。

ドアが開くとホームにいた5〜6人がこちらへ向かってきた。
誤乗を防ぐために車掌が「チケット!」と叫ぶ。
ところが全員チケットを持っていて、車掌に見せて乗車してきた。

この『環島之星』も台中〜台北間の運賃設定はあるしチケットも買えるけど、なんであえてこちらを選ぶ?
台北ならば次の『普悠瑪号』の方が30分近くも早く着くし値段も安い。
それにもう弁当も終わったしねえ。

この列車に丸1日乗り通す人たちも物好きだけど、台中から乗り込んできた人たちはもっと物好きかも。
台中からの人たちも3号車に収まった。
この車両だけは、朝に台北を出発した時と同じような乗車率に戻った。

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 乗車記念の品(上)と記念証書(下)。

また例によってカウンターに寄ると、名前入りの『一日環島記念證書』をくれた。
1周乗車したことを証明するカードだ。
さっき乗客リストのようなものに名前を書かされたが、こういうわけだったのか。

写真を撮ってくれるようなので、スマホを渡して記念証書を持った姿で撮ってもらった。

私は先にバー車両に顔を出したのでそこで受け取ったが、その後に各席にクルーが記念証書と乗車記念品を配って回る。
車内はあちこちで記念撮影となった。
家族連れは楽しそうだねえ。

21時でハッピーアワーは終わりとなる。
21時09分の桃園発車後に3号車と2号車の間の連結路に横棒をかまして締め切りとなった。
各種サービスはここで仕舞いということだ。

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 終点台北に到着。

21時44分、終点台北到着。
1分の遅れもなく定時の到着だった。

13時間半にも及ぶ乗車時間は大変だけど、台湾の様々な地方の風景に接することができた。
台湾とひと口に語ってしまいがちだけど、地方地方で随分と違いがあるものだなあと、発見があったのは大きな収穫だ。

また乗りたいとは思わないけど、オイオイ (-_-;)
今度は一般の列車に乗って台湾を1周したいなあという気持ちが強くなった。

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 環島之星よさようなら。

もうちょっと列車の撮影をして、回送列車として発車するまで見届けたいけど、もう遅いので早くホテルに戻りたいという気持ちもある。
撮影もそこそこに切り上げることにした。

おっと、その前に駅のWi-Fiに接続しなくちゃ。
電子乗車券はオンラインでないと表示できないのでね。
改札口で駅員にスマホの画面を見せて出場。今度はすんなり通してくれた。

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 ライトアップの台北車站。

夜10時前の台北車站。
駅を取り囲むようにホームレスがいるけど、まだ歩いている人も多い。

怖い感じは無いけど、夜遅くに1人で歩くのはあまりいい気持ちではないな。
やはり駅に近いホテルにして良かった。

このホテルも今夜が宿泊の最後。
明日は桃園空港内のホテルに宿替えとなる。

5月2日の支出
費目使用場所台湾ドル備考
  0 
合 計0(クレはクレジット払い)


posted by pupupukaya at 25/06/01 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記4日目〜環島之星(フォルモサエクスプレス)その1

 ■ 2025年5月2日

おはようございます。
台湾4日目の朝。

テレビで朝の天気予報を見ていると、今日も晴れ。気温も30℃超え。
といっても台北を含めた台湾東部のことで、台湾西部は雨予報となっていた。

今日の予定はですね、台鐵の観光列車に乗って台湾を1周してくるというもの。
その列車とは、『環島之星(フォルモサエクスプレス)』。

台北を起点として台湾を一周する観光列車で、全車両商務座(日本のグリーン車)という豪華列車。
途中で積み込む弁当ながら三食付きというクルーズトレインでもあります。

今回旅行の計画当初は、左営まで高鐵で行って、そこから自強号(日本で言う特急列車)などを乗り継いで台湾を1周しようかと思っていた。
調べているうちに、台鐵の優等列車は原則全車指定席だということがわかる。
日本から台鐵のホームページから予約・購入できるけど、それだとガチガチにプランが決まってしまうしなあ。
かといって、現地で指定席のチケットを買うのも面倒だなあ・・

と思っていたところで見つけたのがこの列車だった。
お値段は台北〜台北1周コースで15,965円

私自身は観光列車というか、クルーズトレインというのはどうも性に合わないと思っている。
やはり一般の列車に乗って、現地の人の中に混じって乗っている方が好きなのだ。

色々考えたが、台湾は初めてということもあり、今回ばかりは利用させてもらうことにしようか。

それ以上に惹かれたのは、この観光列車のサービスである『ハッピーアワー』というもの。
ディナータイムはビール飲み放題になるんだって。

意地汚い話はさておいて、とにかくこの列車に乗ることに決めたのだった。

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 スマホで表示する電子乗車券。

申し込みは日本の旅行代理店で取り扱っていて、私の場合はRトラベルで予約・購入した。
紙のチケットは無し。

乗車10日前にメールで電子乗車券が送付されてきた。
発信元はJTB台湾となっていて、こちらが日本側の総代理店となっているようだ。


 台北 8:10 → 21:44【環島之星(フォルモサエクスプレス)】


7時半、ホテルを出て今日もまた世話になる台北車站へ。
駅の壁に表示の温度計は25℃を示している、今日も暑くなりそう。

早く来たのでしばらく駅の中をぶらぶらする。
この時間はファミマくらいしかやっていない。
かといって特に買うものもない。
これから乗る車内は三食付きで飲料も無料なのでね。

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 台北車站地下の台鐵改札口。

さて今日乗る『環島之星』という列車は台北を8時10分に出発して、時計回りに台湾を1周して再び台北に戻るのが21時44分。
距離にして875.9km、乗車時間13時間34分は、なかなかの乗り応えではある。

こんな列車に1日中乗っているのは酔狂と見るか、乗っているだけで台湾1周できるので楽しそうと見るかは、人によって分かれそうだ。
私は鉄道ファンの中でも乗り鉄に分類される人なので後者。
1日中列車に乗っていられると思うと心がはずむってもんだが、堅気の一般人から見るとどうなんだろうか。

  ★     ★     ★

台鐵の改札口で駅員にスマホで表示した電子乗車券を見せる。
駅員はいぶかし気に画面を見たが、通してくれた。
この乗車券はスクリーンショットではだめで、オンラインで表示したものでなければ無効となる決まり。
その確認だったのだろう。

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 台鐵の4月台(ホーム)

『環島之星』が発車する4B月台(ホーム)へ行くと、すでにあちこちに人だかりが出来ていた。
行楽っぽい恰好の人ばかりなので、『環島之星』の乗客なのだとわかる。

この番線に停車中の列車は基隆行き区間列車。
立ち客をたくさん乗せて発車を待っている。
こちらは郊外へ向かう通勤ラッシュといった光景。

基隆行きは8時00分に発車、そのあと8時03分向かいの4Aホームに七堵行き区間列車が入線し05分に発車する。
この時間帯の東方面行き列車は『環島之星』も含めて5分間隔。

台鐵のホームは2面4線しかないので、同じ方向へ発車する列車は、島式ホーム両面を交互に発着するようになっている。
その列車に混じってやって来るのだから、なかなか慌ただしい。

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 電気機関車牽引の『環島之星』が入線。

8時06分、1台の電気機関車を先頭にした列車が入って来た。
乗客たちが一斉にカメラやスマホを構えるのは日本と変わらない光景。

8時07分入線、8時10分発車とわずか3分停車なのは、この列車も例外ではない。
長距離かつ観光列車らしからぬ余裕のない出発となるが、ホーム数が限られているので致し方ないところ。

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 サンリオキャラクターがラッピングされた客車。

客車はサンリオのキャラクターがラッピングされた、地下ホームに突然現れた珍客という感じがする。

今年の1月から、それまでディズニーキャラからこのサンリオキャラになったようだ。
車体だけでなく、車内も壁から天井までサンリオキャラでいっぱい。

基本子供向けということになり、乗客は小さな子供連れの家族が多い。
人気列車なようで、そういった顔ぶればかりで、座席は満席に近い状態だった。

こちらは列車に乗るのが目的でやってきたとはいえ、何となく場違いというか気恥ずかしさが湧いてくる。

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 1両に2列あるハズレ席。

客室の座席はというと、商務座だけあって2席+1席の並びで、シートピッチも日本のグリーン車並み。
これなら朝から晩まで乗り通しても快適に過ごせそうだ。

で、指定された席番の席を見つけると1人掛け席ながら窓が小さく、しかも上部が開くために窓の真中に太い中桟(なかざん)が横たわるという席。
他の席は2列分一緒の大型窓。
前後の車端部だけこうした窓配置になっている。

これはとんだハズレ席だ。
ちょっとがっかり。


 宜蘭線 台北 → 蘇澳新

発車して10分、地下区間から地上へ出たあたりのタイミングでクルーがワゴンを押して現れる。

各席にサンリオのキャラクターが描かれたボックスを置いてゆく。
朝食というわけだった。

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 朝食ボックス。

続いて飛行機のドリンクサービスのようなワゴンが来て「飲み物は?」と聞いて回る。
セリフを日本語で書いてみたが、実際は中国語。
当方は中国語は全く分からないが、言わんとすることは分かる。
ポットは多分コーヒーなのだろうと思い、ポットを指さす。

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 各種ドリンクを乗せたワゴン。

その女性のクルーは突然、
コーヒー、オチャ、ドッチ?」と言った。
日本語を話すほどでもないが、日本人の扱いは慣れているような感じ。
コーヒーをもらう。

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 サンドイッチとおにぎりがメイン。

ボックスの中身は、三明治(サンドイッチ)、おにぎり、カップ入りプリン、カットフルーツ。
サンドイッチはマーガリンの風味たっぷり。
具を混ぜ込んだおにぎりのご飯は固め。

イチイチ日本と比較してもしょうがないし、これも所変われば品変わると思うことにする。

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 のんびりとした風景。

列車は台北郊外の駅を次々と通過する。
車両基地の横を通ったり、鉄道好きには楽しい眺め。

そのうちに山が多くなり、渓谷沿いといった風景になってきた。
昨日乗った高鐵(新幹線)も良いけど、車窓を眺めるのならば台鐵(在来線)の方が断然良い。

渓谷区間から長いトンネルを抜けると左側に海が現われた。
ここからは宜蘭(イーラン/ぎらん)県となる。
しばらくは海沿いの風景となる。

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 海の向こうに亀山島を望む。

水平線上に島影が見え、おっあれが沖縄の与那国島か・・と思いたくなるが、そんなはずはなく。
あれは10kmほど沖合にある亀山島(クイシャンタオ/きさんとう)で、現在は無人島。
自然保護のため、上陸は事前許可性となっている。

一方の日本国最西端にある与那国島はというと、台湾から111km。
こんな海面に近い標高の場所から見えるわけないね。

  ★     ★     ★

台北を発車して1時間、だいぶ席も温まってきたところで車内探検をしてくることにした。

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 デッキもサンリオキャラクター。

デッキが客車の両端にあって客室とはドアで仕切られている。このあたりは日本と同じだが、優等列車ならば世界共通でもあるだろう。

デッキの片側には大型荷物置き場があって、スーツケースが何個か並んでいた。
あとコンセントが1つ。
豪華列車とはいえ車両自体が古いので、コンセントはここにあるだけ。
あとWi-Fiも無し。
ちょっと注意したいところ。

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 小便器がある化粧室。

大型荷物置き場の向かいに化粧室のドアがある。
洗面台とトイレが一緒になったタイプ。
大きく口を開けた男性用小便器が妙に印象的だった。

時間とともに汚れがちなトイレだが、終点までずっと綺麗なままだった。
きっとクルーが掃除していたのだろう。

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 2号車前側、バー車両。

今乗っているのが3号車で、後ろ側の隣2号車の半分はバー車両となっている。
カウンターと窓側に立席テーブルがあるが、食事等は基本座席に配られるので、本来のバーとしての利用はあまり無いようだった。
今の時間は何やらイベント中。

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 2号車後ろ側、カラオケ車両。

2号車のもう半分はカラオケ車両。
乗客であれば無料で利用でき、予約も不要。譲り合って利用する施設。

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 1号車ガシャポンと記念撮影コーナー。

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 1号車、体験車両。

一番後ろの1号車は体験車両として、時間帯によってはイベントが行われるようだ。
それ以外はフリースペースとなり、ロビーカーのような位置付け。
座席が離れて指定されたのか、こちらに引っ越してきてる家族もいた。

環島之星(順行)の編成
号車車番種別キャラクター
DC10507イベント車 
DC10504バー・カラオケ車 
BCK10603商務座マイメロディ
BCK10605商務座ポムポムプリン
BCK10611商務座クロミ
BCK10612商務座シナモロール
E407機関車 

前から後ろまで見てきた編成は上記のようになる。

1号車のさらに奥には使われていないバーカウンターがあった。
まだ先に行けるようなので進んでみる。

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 1号車最後部のデッキ。

ドアの向こうは編成最後部のデッキだった。

仕切りドアの窓から後ろへ流れる景色が見えるではないか。
小窓ながら、最後部の展望車といったところ。

ただこの場所は車内で回収したゴミ置き場となっているようで、ゴミ袋が床に並んであった。
それさえ気にしなければ、ずっとここにいたいなあと思うほど景色は良い。

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 デッキからの後面展望。

複線の線路と交流電化の架線。
鉄橋に踏切。

う〜ん、日本のJRとあんまり変わらないねえ。
台鐵の軌間(ゲージ)も日本と同じ1067mm。
親近感は湧くけど、異国情緒に欠けるなあ。
でも面白い。

この場所を知っている人はいないようで、私1人の貸し切り状態だった。

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 ドア扱いは車掌さんの仕事。

ずっと後面展望を眺めていたら、客室ドアから車掌さんが現われた。
驚いて振り返ると、
車掌は、私に構わずどうぞと言った風に身振りで示し、出入り口ドアの方に立った。

何かと思ったら、駅に到着してのドアの開閉作業だった。
そういえば昨日の高鐵もそうだったけど、各出入口ドアの横に車掌用のドア開閉ボタンがあった。
逆に乗務員室ドアが無かったな。
台湾では、こうして客車の出入り口ドアから車掌のドア扱いを行うことになっているようだ。

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 礁渓停車中。

台北を出発してから最初の停車駅は礁渓(ジアオシー/しょうけい)。
自強号が通過するこの駅に停車するのは、温泉街があるからだろうか。

5分停車なのでちょっとホームに出てみる。
前の方はちょっと外の空気を吸いに、あるいは列車の撮影にと車内の乗客の姿も見えた。

ここでまた自席へ戻る。
礁渓を発車すると、またワゴンのクルーが現われて、お菓子の小袋を配って回る。
おやつタイムといったところ。

小袋を開けてみると日本と同じ米菓のあられ。
しかし、妙に胡椒の効いたあられだった。

このあたりは宜蘭(イーラン/ぎらん)平野といって台湾東部では数少ない平地でもある。
なお、宜蘭県の中心都市である宜蘭は通過というあたりは観光列車らしい。


 北廻線 蘇澳新 → 花蓮

宜蘭平野の南端になる蘇澳新(スーアオシン/すおうしん)から宜蘭線から北廻線へと路線名が変わる。
この線は1980年に全通した新しい路線で、ここからはトンネルが多くなってきた。
やはり地形が険しい区間なのだろう。

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 沖に漁船が浮かぶ東海岸沿いを行く。

トンネルの間の地平区間は海沿いを走る。
波もおだやかな、列車が来ない時は静かな海岸を思わせる。

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 2024年花蓮地震での地滑り箇所。

この北廻線は全線複線なのだが、列車は山側の線路を走る。
海側の線路は閉鎖されているようで、ところどころ工事が行われていた。

あとで調べたらこの区間は、去年(2024年)4月に起こった花蓮地震での被災箇所だった。
30km/hの徐行標識があり、列車は速度を落として通過する。

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 クルーが弁当を積み込む花蓮車站。

次の停車駅、花蓮(ファーリェン/かれん)に到着。
花蓮市は人口約10万人の花蓮県の中心都市。台北以来の大きな駅といった感じだ。

地震による単線区間や被災箇所の徐行運転のためか3分遅れで到着。
ホームの電光表示板には『晩4分』(4分遅れ)と表示があった。

ホームではクルーがワゴンから弁当を受け取って走る姿が見えた。
きっと今日の昼ごはんとなる弁当だろう。

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 ランチボックスが配られる。

花蓮を発車するとすぐに朝と同じようにクルーが弁当を配りにやってきた。
飲み物は今度はお茶をもらう。
弁当箱は、今度のは日本の幕の内弁当のようなボール箱だった。それにカットフルーツが付く。

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 花蓮積み込みの焼きサバ弁当。

弁当はご飯の上に焼いた塩サバが乗る幕の内弁当風。
あとは揚げたカニ、味玉、コリコリした蒲鉾?、キャベツなど。
この塩サバが焼き加減が良く、美味しかった。

だけど食器がなぜか使い捨てのスプーンとフォーク。
もしかしたら日本の駅弁みたいに箱の中に箸を忍ばせてるのかなと思ったが見つからず。

なぜ箸じゃないの?
食べづらいことこの上ない。
『環島之星』に乗るならば、箸を持参した方がいいのかも。


台東線 花蓮 → 台東

花蓮からは路線名が変わり、ここからは台東線に入る。

台東線は、全線開通は日本統治時代の1926(大正15)年とわりかし古い路線だが、当初は軌間762mmという軽便鉄道規格の鉄道だった。
戦後も長らくナローゲージが続き、現在の1067mmに改軌されたのが1985年となっている。

トコトコのんびり走る軽便鉄道と思いきや、日本の特急列車に当たる『光華号』も運転され、さらに夜行列車もあり寝台車も連結されていたというから立派なものだ。

この当時の台東線では『光華号』が80km/h以上のスピードで走っていたという。
ナローゲージでの乗り心地はどんなものだったのだろうか。

その乗り心地を、宮脇俊三著『台湾鉄路千公里』の一文で見てみよう。

六〇キロぐらいで走っているときは、なかなか頑張るではないか、快適だぞと思った。
七〇キロを越えると、あまり無理するなと言いたくなった。

そして八〇キロをえたときは、もうやめてくれと叫びたくなった。
乱気流のなかを行くジェット機のように揺れ動き、棚の荷物まで落としながらつっ走ってきた
 宮脇俊三著『台湾鉄路千公里』より引用。

そんな時代の恐ろしい列車に乗ってみたかった気もする。
今は1067mm軌間の電化された線路を95km/hで走っている。

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 単線の台東線。

花蓮からは単線区間となり、列車交換のためなのか停車駅が多くなる。
停車駅ごとに色々な列車を目にするのは楽しい。

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 今年から運行開始の観光列車『山嵐』。玉里。

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 池上で莒光号と交換。池上。

池上(チーシャン/いけがみ)で交換した『莒光号』(急行列車に相当)は、電気機関車牽引で8両の客車を連ね、プラス後ろ2両は荷物車を従えるという堂々とした編成だった。

時刻表で調べたら、台東を11時35分に出発し、台北を経由して終点の彰化着が22時51分という、とんでもないロングラン列車である。
台湾のほぼ2/3を大回りしているのだから、全区間通して乗る客などまずいないだろう。

こんど台湾に来たら、こんなのんびりとした列車にも乗ってみたい。
それまで残っていればいいけどな。

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 台東着。

台東(タイドン/たいとう)には定刻の13時11分着。
『環島之星』は、ここで24分間の停車時間が取られている。

台東市は人口10万人、台湾東部の主要な都市の1つ。
ホームは人も多く、新しくて垢抜けして見えた。

向かいと隣のホームには、真っ白な車体の新型電車EMU3000型の『自強号』が停車している。
これには派手派手のラッピング車両の『環島之星』号も少々古さを隠せない。

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 台北から牽引してきたE400型電気機関車。

24分の停車時間は、改札を出て駅前の様子を見てくるくらいの余裕はありそうだが、台東は雨が降っていた。
このままホームに留まることにする。

それともう1つ、なぜ台東で20分以上の停車時間が設けられているのか?

こんなことは、鉄道に詳しい方ならピンとくるに違いない。
私もちょっと見当をつけていた。

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 機関車の連結作業。

それは機関車の交換作業。

機関車の方に歩いて行くと案の定、係員が機関車の開放作業を始めていた。
台北から牽引してきた機関車はすぐにホームを離れて行く。

10分くらいして、付け替える機関車がまたやってきた。
今度はなんと重連。

機関車は客車の手前で一時停止。
誘導員の緑と赤の旗の合図で進み出し、「ガッシャーン」と連結する。
そして係員がホーム下に降りて、車両間の配線の接続作業。

日本とあまり変わらないと言いたくなったが、旅客列車の機関車の連結作業など日本では一昔前に消滅していたな。

それでも違うなあと思ったことが1つあって、それは連結作業の見物人が私ともう1人しかいなかったこと。
もし日本だったら、乗客たちがこれでもかというほど集まってきて、カメラやスマホで撮影していることだろうよ。

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 E400型とE200型の重連となる。

こちらでは見物人がいないのは、台湾では機関車牽引の客車列車がまだ残っていて、こうした機関車連結が普通に見られるからということもあるのだろう。

だけど、客車列車はこうした作業が避けられず、人手も費用もかかるのが欠点。
しかも台湾は2020年に南廻線が電化され、『環島之星』号の走行路線も全てが電化区間となっている。
こうなると機関車牽引である必要はなく、遅かれ早かれ電車化される、日本と同じ道をたどるのだろう。

実際、『自強号』で使用されているMU3000型電車は、客車列車の『莒光号』のほか、この『環島之星』も置き換える目的で導入されている。
今でこそ普通に見られる台湾の客車列車だが、電車に置き換えられる日は近いのかも知れない。


posted by pupupukaya at 25/05/31 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記3日目〜台湾新幹線で高雄まで その2

台鐵美術館站から高雄ライトレールの電車に乗ること14分、哈瑪星(ハマセン/はません)站で降りる。
ここは高雄港に面した貨物駅だった場所。

哈瑪星の現地読み『はません』とは、高雄駅から高雄港まで敷設された貨物線を日本統治時代に『浜線』と呼んでいたことに因む。
ライトレールのホームに隣接して鉄骨を組んだ上屋と古めかしい駅舎があった。

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 哈瑪星鉄道文化園区にある旧高雄駅ホーム。

旧ホームは学校の見学なのか子供たちがたくさんいて賑やかだった。
上屋に提げられた『高雄港』や『高雄』の駅名標が戦前のノスタルジックを感じる。


 哈瑪星鉄道文化園区

この駅は、1900(明治33)年に台湾総督府鉄道縦貫線の打狗〜台南間が開通したときに打狗(だく)停車場として開業したもの。
1920(大正9)年に高雄駅と改称してからは高雄の玄関口となり、大勢の旅客が行き来する駅前は和洋折衷の建物が立ち並んでモダンな町並みが出来上がった。
1941(昭和16)年に現在の高雄駅が完成するとこちらは貨物駅となり、高雄港駅と改称されることになった。

1968年に屏東線の旅客列車が廃止されると、主に貨物駅としての役割となった。

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 打狗鉄道故事館となっている旧打狗駅舎。

ホームの隣で、街の方に表を向けて建っている古びた建物が旧駅舎が目に入る。
これが旧高雄港の駅舎。

由緒ありそうだが、実は旧日本時代からの建物ではなく、戦後の1947年、台湾鉄路管理局によって再建された駅舎だ。
戦前からの旧高雄駅は、第二次世界大戦末期にアメリカ軍の空襲を受けて破壊されている。

2008年、高雄市内の鉄道地下化工事に伴って本線と接続できなくなった高雄港駅は廃止となった。
その後、哈瑪星鉄道文化園区として整備されて今に至る。

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 旧駅長室。

旧駅舎は旧打狗駅故事館として無料で公開されている。
展示品は駅当時の備品や掲示物など。
書棚にはなぜか日本の鉄道雑誌が並んでいた。

ところで旧々駅名の『打狗』とは中国語読みで『タカウ』となり、これは高雄市の旧地名でもあった。
『タカウ』とは、旧現地人がこの地を呼んでいたもの。
そこへ日本統治時代の日本人が『高雄』(たかお)の文字を当てた経緯を持つ。

戦後大陸からの外省人が移り住んでくると、高雄は中国語読みの “カオシュン” と呼ばれるようになった。

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 駅長室からホームの眺め。

駅舎自体は戦後台湾によるものだが、どこか昭和戦前の香りもしてくる駅長室にいると、かつて高雄駅として賑わっていた時代が蘇ってくるような気がした。

窓から見えるホームと、ノスタルジックな高雄の駅名標にちょっと嬉しくなる。

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 貨物駅時代の広いヤードと保存車両。

駅の裏側は広い原っぱになっていて、使われなくなった線路が何本も並んでいる。
貨物列車の仕訳に使われたヤードだった場所。
その線路上には保存車両がいくつか。

そんなヤードの跡地から丘をひかえた街並みを見ていると、旧室蘭駅あたりの風景を思い出した。
室蘭の方は整地されて合同庁舎や駐車場と化してしまっているけど、もし鉄道遺産として保存されていたら同じような風景になっていたのでは。

奥の方に赤いアーチ橋があり、その上から旧高雄港駅の構内が一望できそう。
さらにその奥の車庫には2両の気動車が展示されているのがさっきライトレールから見えた。

・・行ってみようと歩きだすが、また足の指先が痛い。
昨日歩きすぎて痛めた足は、一晩経ったくらいでは治らなかったようで、これ以上歩き続けるとさらにひどくなりそう。
残念ながら引き返す。

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 ミニ鉄道の線路と休館中の哈瑪星台湾鉄道館(左)。

次に向かうのは、旧打狗駅故事館のヤードを挟んだ反対側にある『哈瑪星台湾鉄道館』。
このあたりは蓬莱倉庫街と呼ばれる旧高雄港周辺の倉庫街の1つ。
その倉庫の1棟をリノベーションして鉄道の博物館として2016年にオープンした施設である。

ところが倉庫街には鉄道館らしき建物は見当たらない。
レンガ敷きの歩道にはミニ鉄道用の線路が埋め込まれていて、このあたりにあるのは間違いないのだが。

鉄道館の建物を見つけたが、なんと建物に覆いがかけられて工事中。
屋根も失って無残な姿になっていた。
当然やっているはずもなく。

あとで調べたら、災害復旧工事のため休館中ということだった。

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 高雄港の中華門と蓬莱路を行くトラム。

目的の1つが叶わず残念。
その代わりに、もう少しこの哈瑪星のレトロな街並みを散策したいところだが、なんせ足が痛い。
ライトレールの哈瑪星の次の駅、駁二蓬莱(ボーアーポンライ/ばくにほうらい)站まで歩くのがやっとだった。

すぐ近くには『高雄港』と書いた中華門や、高雄港の岸壁も見えるのだが、そこまで歩くのも無理っぽい。
なにより直射日光が照り付けて暑い。確実に30℃以上あるだろうな。
勿体ないことだが、また次回ということで。


 駁二蓬莱 → 前鎮之星【高雄ライトレール】

駁二蓬莱站のホームにあるベンチに座って次の電車を待つ。

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 駁二蓬莱站から見る85階建て高雄85大楼。

ベンチに座って線路や電車を見ていたら、このライトレールには架線がないことに気づいた。
気動車なわけはなく、どこから電気を取っているのかというと、駅部分だけ架線があり、停車中にそこから充電するのだった。
走行中はバッテリーで駆動し、停車中に急速充電するバッテリーカーというわけだ。

同じような構造の電車はJR東日本のEV-E301系電車が実用化されているが、都市のライトレールで全線に採用したのはここ高雄が世界初なのだとか。

バッテリー性能の向上はこうしたことも可能になったのだとえらく感心してしまった

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 トラム車内。

再び『逆行』の電車に乗る。こんどは座席にありつけた。

車内は広く明るい。
車輪とモーターのある車両はクロスシート、そうでない中間車はロングシートとなっている。
5連接車は車長約34m、編成定員250人というから輸送力は相当なもの。

車両大型化は信用乗車制度だからできるもので、日本のように必ず運転士が現金や乗車券の収受を行う方式ではちょっと無理だろうな。

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 高雄MRT乗換駅の前鎮之星站。

もともと高雄港駅までの貨物線を流用した軌道なので、高雄の臨海地区のような所を電車は進む。
港が見えたり、高雄で一番高い85階建ての『高雄85大樓』などを見たり、なかなか変化に富む車窓だった。
手っ取り早く高雄見物をしたければ、この高雄ライトレールに乗るのが良いかも知れない。

23分の乗車で、前鎮之星(チェンジェンチーシン/ぜんちんのほし)站で降りる。

この駅に着く前に車内で妙に聞きなれた車内放送が流れた。
それは中国語、英語に続く日本語の放送。
ライトレールに限らず、高雄MRTでは、乗換え駅では日本語の放送も行っていた。

地下鉄の乗り換え駅なので、ここで降りる客が多い。
ホームには『高雄捷運』と書いた制服を着た係員が数人立っていて、今乗って来た電車に乗り込んだ。
きっと検札なのだろう。

高雄ライトレールは信用乗車制度となっているのはさっき記したが、検札時に有効な乗車券を持っていなかった場合は、乗車した区間運賃の50倍の金額が請求されるとのこと。


 2008年開業の高雄メトロ

ライトレール前鎮之星站のホームから、道路を挟んだすぐ向かい側に高雄メトロの凱旋(カイシュェン/がいせん)站の入口がある。
私は事前に調べてきているのでわかっているが、ほぼ同じ場所で、しかも乗換え駅なのに何で別々の駅名にするんだろう。

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 高雄メトロの凱旋站入口。

ここに限らず台湾の鉄道では同じ場所なのに、路線が違うと違う駅名にすることが多い。
最初に高雄に着いた左営(高鐵)と新左営(台鐵)のように。
逆に違う場所にあるのに同じ駅名にしたり、どうも駅名の付け方に関しては素直じゃないところがあるようだ。

このあたりは、わが札幌市営地下鉄も似たところがあるので他所のことは言えないが・・・

高雄メトロの地下鉄は、南北に走る紅線と、東西に走る橘線の2路線。
どちらも2008年に開業した新しい路線だ。

ホームは島式で、両側はホームと線路を仕切るフルスクリーンガラスドアが新しい路線を思わせる。
6両編成対応のホームだが、現在運転しているのは3両編成で、使用しないホームドアは鎖が掛けられていた。

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 美麗島站は紅線と橘線が交差する。

4駅で美麗島(メイリーダオ/びれいとう)站に着く。
ここは東西に走る橘線と十字に交わる乗換駅となっていて、札幌で言えば大通駅のような位置付けだろう。

高雄市の中心部で、さぞ賑やかな所なのだろうと勝手に思い込んでいたが、地下コンコースは思いのほか人が少ない。
エスカレーターで地上に出てみると、幅広の道路が交差する広場があってビルが立ち並んでいるが、歩いている人がほとんどいない。
高雄の中心部はこのあたりではなさそうだ。

また地下へ戻る。

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 美麗島站コンコースの光之穹頂というステンドグラス。

地下コンコースの中央にある『光之穹頂』と呼ばれるパブリックアートは、イタリアの芸術家ナルキッソス・クアリアータ作成のステンドグラス作品だ。
キリスト教の愛と包容をテーマとし、4500枚のステンドグラスを使用した大作品は一見の価値はある。

・・ていうか、それくらい?

デパートも地下街もなく、近くに夜市はあるようだが、昼間にこの駅に降りてもこのステンドグラスくらいしか見る物はないのでは・・・と思った。


 高雄市のターミナル駅、高雄駅と左営駅

再び地下鉄の紅線で1駅、台鐵の高雄車站へ向かう。

高雄車站で降りたのは、高雄市のターミナル駅である高雄車站は素通りできなかったのと、日本時代に建てられた旧駅舎を見たかったから。

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 1941(昭和16)年建築の高雄車站旧駅舎。

地下鉄からまず向かうのは、日本統治時代の1941(昭和16)年に完成した高雄車站旧駅舎。
この駅が開業すると同時に、それまで高雄駅だった方は高雄港駅と改められている。

高雄車站の地下化工事が始まる2002年まで使われていた建物で、その後は歴史的建造物に指定されて保存が決まり、建物を移動したうえで貸しホールとして使用していた。
2013年から2020年までは、高雄鉄路地下化展示館となっていた。

高雄駅の地上部分の工事が終わり、旧高雄駅舎は再び今の中山路の正面に移動している。
これから本格的な修復工事が始まるに違いない。

今は工事が一段落の状態なのか、あちこち工事用の板で塞がれていたりして痛々しい。
たまに正面で記念撮影をする人が現われるのが幸いという姿だった。

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 妙にガランとした台鉄・高雄車站駅コンコース。

高雄車站は、高雄市鉄道地下化プロジェクトにより2018年に地下駅となっている。
その後も地上部分の工事が行われ、去年(2024年)12月に完成となり、ホテル棟とショッピングセンター棟のビルがそびえ立つ。
地下1Fから吹き抜けになったホールは気持ち良いくらいに広々としているが、駅の大きさの割に人が少なく、妙に寒々として見える。

そんな高雄駅だが、将来的には高鐵が乗り入れる計画がある。
今は左営が終点になっている高鐵は、高雄から20kmほど東にある屏東まで延伸する計画があって、そのルートは高雄車站を通ることが決定している。
広すぎるこの駅も、高鐵が乗り入れるようになれば、だいぶ変わることだろう。

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 地下化された高雄駅ホーム。

ちょうど14時01分発新左営行の区間快があったので、それで新左営へ戻ることにした。
左営までなら地下鉄もあるけど、あちらは20元、台鐵ならば15元とこちらが安い。
しかし台鐵の本数は1時間に3本程度と、やはり日本の地方都市を思わせる。

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 台鉄・新左営駅に到着。

区間快は快速運転で、高雄の次は終点の新左営だった。
14時12分着。
哈瑪星台湾鉄道館が休館だったことと、足を痛めて歩けなくなったことから、当初予定からだいぶ前倒しになってしまった。

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 台鉄・新左営にあった『火車出没!注意』の看板。

新左営のホームで面白いものを見つけた。
それは、『火車出没!注意』というもの。火車とは中国語で汽車のこと。
どう見ても北海道の『熊出没注意』のパロディーだろう。

列車の入線や発車時の注意喚起なのだろうが、面白いことを考えつくものだ。
日本でもこんなのを踏切横とか、撮り鉄が侵入しそうな場所に貼り出してみたいなんて思った。

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 新左営駅と踏切のモニュメント。

台北へ戻る列車は決まっていて、これも指定席を購入している。

15時55分発なので、まだ1時間半以上も時間がある。
ここも駅しかないような場所だが、ほかに行くところもなくなり左営に戻ってきてしまった格好になる。

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 新左営駅コンコース。奥が高鐵左営駅。

左営車站は高雄市内では一番賑やかで駅らしい駅だった。
高鐵は左営で台鐵は新左営となっているこの駅は、一応隣り合って繋がってはいるのだが、日本で言えばJRと私鉄のような趣きで、お互い背き合って別々の駅のような印象を受ける。

テナントや飲食店が充実しているのは台鐵の方。
高鐵の方はお土産屋やカフェ程度の店しかなかった。

すでに昼時は過ぎているので1Fの飲食店も2Fのフードコートもガラガラだ。
ここで昼食とすれば良いのだが、これといった決めてもなく、1Fの樺達奶茶というティースタンドでタピオカ入りのミルクティーを買う。

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 樺達奶茶のタピオカ入りミルクティー。

この店のメニューは日本語のも併記してあるので、日本語で言ってみたが店員には通じなかった。
結局メニューを指さしてやり取りする。

2Fのフードコートの空いているテーブル席に座らせてもらう。
何だかようやく一息つけた思いだ。


 左営 15:55 → 17:29 台北【高鐵140列車】


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 高鐵左営駅の改札口。

まだ発車30分前だが、そろそろホームに行くことにする。
もう行くところがないこともあるが、新幹線の撮影でもしていようと思ったからだ。

改札機にスマホで表示したQRコードをかざして通る。

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 空港の搭乗待合室のような改札内コンコース。

改札内のコンコースに並ぶベンチと座って列車を待つ乗客を見ていたら、新幹線というより空港のようにも見える。
大陸的というか、車両は日本製でもそれ以外はフランス製やドイツ製なので、列車に乗るまでの光景は、日本の新幹線とは全然違う。

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 T700型電車。

高鐵の車両については前記事で取り上げたのでここでは割愛します。

こうして改めて車両を見ると、日本の新幹線と似ているようでどこか違う。
妙にのっぺりしているというか。

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 高鐵高雄駅のホーム。

今度の列車は速達タイプの列車で、途中停車駅は台中と板橋のみ。
左営と台北を1時間34分で結ぶ最速列車となっている。

また3人掛け席の窓側。
行きの台北発は満席状態だったが、今度は余裕があり、真ん中席は空席のまま発車した。

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 再速達タイプ140号、左営駅入線時の車内。

この列車にも車内販売があり、エプロン姿の車内販売員がワゴンを押してやって来る。
ワゴンの中をちょっと覗いてみたが、商品はペットボトル飲料とスナック菓子程度。
あとはポットから紙コップに注ぐホットコーヒー。

日本のように弁当やサンドイッチといったものは無かった。あとビールも無し。
あまり売れているようにも見えないし、今後はどうなるんだろうと思わせる。

それとも採算性よりも、車内サービスの一環という位置づけなのだろうか。
一方で、日本には絶対にないサービスがあって、それはごみの回収。
車内販売員が数回、袋を持ってごみを回収に現れる。

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 高鐵・台中車站あたりは再開発工事が目立つ。

次の台中では席を立つ人が多く、隣の通路側と前列の人たちも台中で降りて行った。
また同じくらい乗ってきて、空いた席も台中からの人がまた座って同じような乗車率で台中を発車する。
速達タイプで指定席なのに、台中で乗客が入れ替わるのが意外だった。

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 最高速度299km/h

窓にスマホを立てかけてスピードの表示をしているが、この列車は通過駅が多いせいもあって、299km/hを表示することが多くなった。

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 台北車站に到着。

2つ目の停車駅、板橋は台北の首都圏にあたり、ここは降りる人だけで乗ってくる人はなく台北に到着。
列車が停止しても座ったままの人がいて、ずいぶんのんびりしたものだと思ったが、よく考えたら台北が終点ではなく、この列車は南港行だった。

でもほとんどの人は台北で降り、ほぼ回送列車のような車内となって発車して行った。


 台北駅の夕食

17時40分、また台北駅2Fのフードコートへ行った。
台湾料理なら一揃いあるし、私のように一人旅にとっては便利な店だ。

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 今日も台北車站2Fの台湾夜市へ。 

昨日とは別の店で、今度は蚵仔煎(オアチエン=牡蠣入りオムレツ)とルーロー飯のセットのメニューにした。
メニューには番号が振ってあり、店員にbPとか言えば伝わるので便利だ。

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 牡蠣入りオムレツがメインのセット。

蚵仔煎とは牡蠣入りオムレツとも呼ばれるが、澱粉の生地にもやしなどの野菜、それに焼いた牡蠣と卵を絡めて味噌だれがかかるというもの。
食べていると広島のお好み焼きを思い出す。

ルーロー飯はちょっとツユダク。昨日食べたものの方が旨かったかな。
スープは肉団子入りセロリ風味?

どれも台湾の屋台料理で、それが駅のフードコートで味わえるんだから、まあ満足。

味付けが濃いめなので、ビールがあれば言うことなしなのだが、どの店も置いていない。
台湾では飲酒はあまりよろしいこととされていないのか、コンビニやスーパーの売り場以外でビールを目にすることはなかった。

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 ホテル前の屋台と夕焼け。

駅からホテルに戻る途中、また三越地下のスーパーでビールを買う。
外に出ると、西の空に不気味なまでに赤く染まった夕焼けが見えた。

明日も天気は良さそう。
だけど天気予報では週末に向かって下り坂となっている。

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 今夜の晩酌は台湾ビールと茶葉蛋(味付けゆで卵)。

今日も無事帰って来た。
シャワーを浴びて、また部屋で一杯やることにしよう。

足のマメはというと、さらに大きくなってまるで水ぶくれにまでなっていた。
針で穴を開けて水を抜きたいところだが、これをするとばい菌が入って腫れるとさらに痛くなる。
残念ながら自然と治るのを待つしかない。

明日は朝から完全な乗り鉄で、歩くことはほぼ無いと思うので大丈夫だろう。

5月1日の支出
費目使用場所台湾ドル備考
タピオカミルク茶新左営駅65 
高雄駅ファミマ30 
夕食台北夜市178 
茶葉蛋台北駅ファミマ23 
ビール新光三越205 
合 計501(クレはクレジット払い)


posted by pupupukaya at 25/05/24 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記3日目〜台湾新幹線で高雄まで その1

 ■ 2025年5月1日

おはようございます。台湾3日目。
今朝も部屋でカップ麺の朝食。
昨日ファミマで買っておいた物。

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 今朝の朝食は維力炸醬麵。

維力炸醬麵(ウェイリー ジャージャン麺)というカップ麺。

普通にお湯を注いでスープを入れ、普通にラーメンとして食べたが、相当変わった味だった。
これはラーメンではなく、もどし汁はスープとし、麺はまぜそばみたいにして食べるのだと後で知った。
なんで紙のカップが二重になっているんだろうと思ったけど、そういうわけだったのか。

こうしたカップ麺をいくつか買って、日本にお土産に持って帰りたいところだが、日本の検疫では肉製品の持ち込みは御法度となっている。
これは厳格で、インスタント麺に入っている肉のカケラでも駄目なんだって。

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 台北車站、南3門。

これから台湾の新幹線で高雄(カオシュン/たかお)まで日帰り旅行をしてきます。
今日は高雄まで行くにあたって3つの課題を立てました。
課題の1つ目は台湾新幹線に乗ること。
あとの2つは本文中で明らかにします。

台湾の鉄道の筆頭と言えば、やはり台湾新幹線でしょう。
開業は2007年で車両は日本製。
日本の新幹線が台湾で走ると話題になったものです。
開業から18年が経てば台湾の地でもすっかり定着していることでしょう。

ところでこの台湾の新幹線ですが、台湾では高鐵(台灣高速鐵路)と呼ばれています。
以下本文は、現地の呼び名に従って『高鐵』とします。

これから乗る高鐵の列車の行先は左営(ズゥオイン/さえい)行き。
「高雄じゃないのか?」
と思われるでしょうが、高鐵は高雄駅まで乗り入れることができずに、その手前の左営が終点となったためこうなっています。


 台湾高鐵(台湾新幹線)について

さて、高鐵に乗る前に、台湾高鐵というのが台湾ではどういう位置づけなのかということを把握するために、高鐵と日本の新幹線をちょっと比較してみましょう。

台北から高雄までの距離は、高鐵のキロベースで339km
台湾島の、北から南までほぼ縦貫する路線となっています。

ここでちょっと日本の新幹線と比較してみましょう。
まず距離から。

 東海道新幹線の東京〜名古屋・・・342km
 東北新幹線の東京〜仙台・・・325km
 山陽・九州新幹線の小倉〜鹿児島中央・・・313km
  ※実キロベースです

距離的に新幹線で例えると、中距離の主要な都市間といったところでしょうか。

次に輸送量で見ると、高鐵の2024年の1日当り旅客数は21.4万人
これも2024年の日本の新幹線と比較してみます。

東海道新幹線・・・43.8万人
東北新幹線・・・22.2万人
山陽新幹線・・・19.2万人
上越新幹線・・・10.7万人

旅客数では東北新幹線や山陽新幹線に匹敵しています。
なお日本の他の路線では、九州新幹線は4.4万人、わが北海道新幹線は0.4万人..orz

台湾の面積や路線規模から、何かと九州新幹線と比較されがちな台湾高鐵ですが、旅客数では足元にも及びませんね。

こうして数字を並べると台湾高鐵の規模がおわかりいただけるでしょうか。
路線延長は日本の新幹線には及ばないが、旅客数では東北新幹線や山陽新幹線に匹敵するのだから大したものです。


 台北 9:01 →  11:00 左営【高鐵1307列車】

前置きはこれくらいにして、さっそく高鐵の台北駅へと向かいます。

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 地上1Fから地下コンコースへの入口。

高鐵の改札口は台鐵と同じく地下1Fにある。
地上は大ホールと出札窓口があるほかはテナントや飲食店が占め、知らないと迷ってしまいそう。
それでも、地下コンコース入口には列車の発車案内標が設置されているのが鉄道駅らしい。

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 地下コンコースの高鐵改札口。

朝8時半の台北車站地下コンコース。
ちょうど朝のラッシュアワーで、日本のターミナル駅ならば改札口からワンサカと人流れが続き、各地へ向かう乗客の雑踏であふれかえっているところなのだが、ここ台北車站は人も多くなく妙に静かなのはどうしたことか。

台湾では鉄道での通勤通学が一般的ではないのだろうか。
その辺は、日本の方が異常なのだという見方もあるのだろうが・・・

この改札口、さほど広くない中央のコンコースに面して向い合せになるように配置してある。
改札口近くにある案内板に『1-6』とか『7-12』と表示してあるのはホームの番線ではなく、車両の号車。
1-6号車はこっちの改札口から入った方が便利ですよということの表示になっている。

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 高鐵の多機能自動改札機。

隣は台鐵の改札口で、あちらは日本と同じ型の改札機が並んでいるが、こちら高鐵は日本では見慣れない改札機が並んでいる。

高鐵の改札機は、紙の磁気券、ICカード乗車券、QRコードに対応した多機能自動改札機。
改札機が日本とはかなり違うのも当然で、調べたら高鐵の改札機はフランス製とのこと。

日本から見ると、日本製の新幹線が走る台湾新幹線というイメージだが、実際に駅へ行き乗ろうとすると日本のとは大きくかけ離れていることに気づく。

それもそのはずで、台湾高鐵で日本製なのは車両と運行システムだけで、土木構造物と出改札システムはフランス製、道床と分岐器はドイツ製ということだった。

この高鐵の建設に当たっては日本メーカーが組む日本連合と、フランス・ドイツのメーカーが組む欧州連合が競り合い、最初は欧州連合が勝ち建設を行っている。車両もドイツ製となるはずだった。
その後、建設途中でドイツICEの脱線事故や台湾大地震などが相次ぎ、安全性の高い日本製新幹線に軍配が上がり、再び日本連合の採用に傾くことになる。

ところがそう簡単にはいかず、欧州連合との契約破棄となると膨大な違約金が発生してしまう。
結局、車両と運行システムについては日本連合のものを採用するが、それ以外の工事は欧州連合が引き続き行うこととなった。

上下で異なるシステムを導入するということは良いことではなかったようで、開業当初は故障や不具合に悩まされたという。

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 T-Expressアプリで表示したQRコードをかざす。

で、その左営までの乗車券は日本で事前に予約・購入済みである。
さらに、T-Expressというアプリをスマホにインストールしておけば、スマホに表示したQRコードを改札機のリーダーにかざすだけで改札を通れるという優れもの。
もちろん紙の乗車券もあるけど、スマホにQRコードを表示すれば発券の必要がないのが便利。

この点だけは日本の出改札システムを導入しないのが正解だったと思う。

ちなみに、台北から左営までの運賃は1,490元(6,788円)で、割引のない通常価格で買ったもの。
各種割引もあるようだが、左営まで単純往復するだけだし、高鐵は混んでいると聞いていたので早めに席を確保しておきたいという理由から通常価格での購入とした。

でもそれでも安い。
同じような距離の東京〜名古屋間ならば『のぞみ』号指定席で片道11,300円。
日本の新幹線の約6割程度の値段で利用できることになる。

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 改札内のコンコースは待合所となっている。

改札内コンコースはベンチが並んでいて、空港の搭乗待合室を思わせる。
台北車站は改札外は座って休めるところが無く、早く来た人たちは改札内で列車を待つのだろう。

ここにもファミリーマートがあるが、買い物できるのはそれくらい。
『高鐵便當』のワゴン屋台もあったが、この時間は開店していない。
日本だと土産物の売店があったり、自販機が並んでいたりするのだが、ちょっと殺風景な感じがしなくもない。

コンコースをウロウロしているより、早く新幹線が見たい。
エスカレーターでホームへ下りる。

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 エスカレーターでホームに下りる。

『月台』と表示があるのがホームで、ホームの表示は『1南下月台』とある。
南下とは和訳すれば南行きということになる。逆に北行きは『北上月台』。

乗り場は両側にあるが、島式ホームごとに1月台、2月台となり、両側の乗り場はA・Bというようになる。
高鐵独特なのではなく台鐵も同じようになっている。

こうしたホームの分け方は台湾独自なのだろうか。
普通は同じホームにあっても乗り場ごとに番号を振っていて、世界的に見てもそうなっていると思う。
日本の感覚で乗り場を探すと戸惑ってしまうかも。

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 台湾高鐵の700T型車両。

1B月台に停車中だったのは8時46分発の左営行615列車。
地下駅なのとホーム柵のために見栄えはしないけど一応撮影。

この日本の東海道・山陽新幹線で使われた700系をベースに開発された700T型。
日本の700系新幹線と似ているようだけど、だいぶ違う気もする。
私が乗るのは北海道・東北新幹線で、東海道・山陽新幹線はあまり縁がないもんで、よくわからない。

615列車の発車時刻となり、動き始めた列車の窓から車内を見ると空席が目立つ。
編成後部の自由座(自由席)の方もガラガラに見えた。

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 座席の列番ごとに分けられた乗車位置案内。

次の9時01分発1307列車の1A月台の方は、615列車が発車すると各乗車位置の前は列ができ始めた。
指定席なので並ぶ必要はないが、ホームには整列乗車用のオレンジ色の区画線が引かれている。

その表示に『4車』とあるのは4号車とわかるが『20-11』とあるのは・・・?
これは座席の列番号のことだった。

1車輌に出入り口は前後に2箇所あるので、車内の前の方と後ろの方で乗車口を分けた方が乗車してからスムーズだ。
日本にはこうした表示はないな。
ホームが狭いのと、停車時間が短いので合理的ではある。

ところで、台北から高雄に向かう高鐵は、台北が始発ではない。
ほぼすべての列車は1つ手前の南港が始発となっていて、ここ台北は途中駅ということになる。

南港とは台北車站から東へ9.2kmにある台北市内の駅で、2016年に台北〜南港間の延伸開業をしている。
延伸した理由は、台北駅のホームが在来線からの転用で2面4線しかなく、列車の増発に対応できないことから。
列車の折り返しを南港とすることで増発が可能になり、現在は1時間当たり最大7本の列車が運転されている。

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 南港発左営行き1307列車が入線。

エスカレーターから続々と人が下りてきて、どの乗車口も結構な長い列となったようだ。
先の列車は空いたまま発車したのに、こちらはどうしたことか。
途中駅で先の列車を追い越すこともない、時刻表を見ても先の列車が先に左営に着く。

不思議に思いつつ、南港始発の1307列車が入線する。
日本は『のぞみ』とか『はやぶさ』とか愛称名があるけど、台湾は列車番号のみ。

味気ない気もするけど、列車ごとに停車駅の違いこそあれ、路線は1本だけで運賃も一緒。
なのでこれでいいということなのだろう。

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 乗車風景。

入って来た列車はガラガラ。
降りる人もなく、ドアが開くと行列の乗客は次々と車内へ。
長い行列の割に押すな押すなという感じはなく、のんびりしている。
停車時間は3分あるので慌てることもないけれど。

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 客室は2席+3席が並ぶ。

デッキから客室内に入った感じは日本の新幹線と同じ。
あまり新鮮味はないな。

指定された席は車両一番後ろ列のA席。
3人掛け席の窓側。
インターネットで予約する際、日本の指定席のように任意の座席を指定することができないが、窓側か通路側かは指定することができる。
それで窓側を指定して自動で割り当てられたのがこの席。

自席に座るとすぐに隣のB・C列の客もやって来た。
最後部から眺めた感じでは、この列車はどうも満席に近いらしい。

シートピッチは日本の新幹線並みにゆったりとしているのだが、3人掛け席に3人座るとそれなりに窮屈な感じは否めない。
それでも左営まで2時間なので、乗客が盛況なのは結構なことだと思うことにした。

台北を発車するとしばらく地下区間が続く。次の板橋は通過、そのあと地上区間に出た。
ここからは新幹線らしいスピードになる。

車内販売もあって、桃園を発車するとエプロン姿の女性販売員が現われた。

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 最高速度は296km/hを記録。

高鐵列車の停車駅パターンはいろいろあって、この列車は台北〜台中間は桃園のみ停車、台中から先は各駅停車になるパターン。
桃園を発車するとかなりスピードが上がるようになる。

走りっぷりも日本の新幹線と変わらず、高速域になると「キーン」と高い音を発するところもよく似ている。
スマホのスピードアプリで測ると290km/h台。
台湾高鐵の最高運転速度は300km/hだから、まだまだ余裕のある走り。

ちょっと気になったのは、駅前後にある分岐器を通過するときに振動を発するということ。
日本の新幹線ならばそんなことは無いけど、これは分岐器がドイツ製を使用しているからだろう。

この分岐器は構造が複雑で故障が多く、現場からは日本製のものに取り換えたいという要望が出ているようだが、大工事になってしまうために実現できずにいるらしい。

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 台中駅手前。ドイツ製の軌道と日本製の架線。

台北から160km、51分で台中(タイチョン/たいちゅう)に到着。
台中市は、台湾屈指の工業都市として発展している都市で、人口286万人。これは人口では台湾2番目の都市となっている。

東京から東海道新幹線で例えると静岡(東京から167km)といったところ。
全列車が停車し、南港〜台中間の区間列車があるなど、高鐵の主要駅になっている。
この駅で降りる人が多いのではないかと思っていたが、意外と動きはなかった。

この台中駅は台中市の中心部ではなく、在来線にあたる台鐵の台中駅から8kmほど西側、普通電車で12分ほどの場所にあるので少々不便な立地となっている。

しかも台北〜台中間には強力なライバルもあって、それは台鐵。

例えば、台北〜台中間だと、高鐵で最速は47分、運賃は700元。
一方で台鐵の『普悠瑪号』や『自強号』(どちらも日本の在来線特急に相当)だと最速でも1時間40分程度かかるが、運賃は高鐵の半額近い375元。

日本ならば新幹線が開業すると並行する在来線の特急は廃止されてしまうが、台湾では高鐵と台鐵が別会社となっているために台鐵は台鐵で特急列車を走らせて高鐵と競合しているのである。

そのほかに高速バスもあるだろうから、この区間は一大激戦区となっていることだろう。

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 台中駅の北行線ホーム。

台中までは快速運転だったが、ここからは各駅停車になる。

車窓風景は少し変化して、これまで都市近郊のような感じだったのが、地方という感じになってきた。
どの駅も立派だけど、駅自体は町はずれのような場所にあり、日本の新幹線で言うところの新〇〇駅。
乗り降りも少ないので、裏寂れた感じがしないでもない。

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 彰化平原を見下ろす。

このまま終点の左営まで行くのだろうと思っていたが、1つ手前の台南が近づくと車内の人たちが席を立ち始めた。
隣の2人も台南で席を立つ。
ここで車内の半分くらいの人が降りて行った。

台南市は人口185万人。
しかしここの高鐵台南駅も台鐵台南駅からは17kmも離れている。
なんでこんなところで大量下車が・・?
と思うような場所。今日はきっと台南で何かあるんだろう。


 高鐵 T700型の車内

終点左営まで1駅になったが、車内はだいぶ落ち着いた。
ずっと台湾高鐵の説明ばかりしてきたので、このあたりで車内の紹介でも。

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 日本の新幹線と変わらない窓周り。

窓周りは日本の新幹線そっくり。そもそも日本製なわけだが。
席番号表示や窓の下の小テーブルを見ていると、外国にいることを忘れそう。

席の位置を示す表示は、窓側から『窗邊』『中間』『走道』。
日本なら『窓側』『中央』『通路側』となる。

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 座席の背面とテーブル。

座席はすべて回転リクライニングシート。
3人掛け座席は窮屈そうだけど、これは3人座った場合で、2人使用だと通常は真ん中席が空席になるので実質一人掛け席のようにもなる。これは日本も同じだが。

座席の背面は大型テーブルとマガジンポケットがあるのも日本から来るとなじみ深い。

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 マガジンポケットの車内誌など。

マガジンポケットには車内誌の『T-Life』、当然ながらほとんどが中国語。
それとショッピング誌。
日本には無いが台湾にあるのが『列車安全説明』のパンフ。
飛行機の『安全のしおり』のようなもので、非常口や緊急脱出ハンマーの使い方なんてのもあった。

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 緊急脱出用ハンマーと『緊急出口』表示の窓。

これも日本の新幹線には絶対無いのが緊急脱出用ハンマー。
火災などの緊急時にドアが開かない事態になったとき、『緊急出口』表示のある窓ガラスを叩き割って脱出する仕組み。

欧米の鉄道車両では標準装備となっていて、よく見かける物だ。
こうした装備は、車両は日本製だが、防火基準は欧州並みにしたことから設けられた。

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 押しボタン式の客室自動ドア。

デッキと客室の仕切りドアは横にあるタッチスイッチを押さなければ開かない。
日本のようにセンサー式ではないのでご注意を。

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 終点左営に到着。

これで高雄行き最初の目的である台湾高鐵に乗る課題の達成である。
しかし、わずか2時間足らずの乗車は、正直物足りない思いでもあった。

11時00分、終点の左営に到着。

1分の遅れもなく、素晴らしい定時運転。
とい言いたいところだが、路線は1本だけで、途中駅で列車の退避や追い抜きもなく、逆に遅れる要素がほとんどないのでは。

一方で日本の新幹線は、列車種別や行先が雑多で、しかもホーム数も最小限で、途中駅で抜きつ抜かれつのダイヤ。
それでも秒単位の運行で、遅れもほとんど無しなのは手前味噌ながらすごいことだと思う。
もっとも、そんな日本の方がクレイジーすぎるのかも知れないが。

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 日本と同じように折り返し車内清掃となる。

到着後、下車した乗客は橋上駅の改札口へ続くエスカレーターに殺到するが、私は列車の撮影などするためにホームに留まる。

ホームには清掃員が待機していて、乗客が全員下車すると乗り込んで出入り口にロープと『清潔中』(清掃中)の札を掛けた。
日本の新幹線の折り返しと同じ。

ホームからエスカレーターを上ったところが改札口。
改札機に台北駅で入場したときと同じQRコードをスマホに表示させると改札機の扉が開いた。


 新左営 11:20 → 11:29【台鐵・区間快】

高雄市は人口272万人を擁する台湾第3の都市である。
台湾最大の港である高雄港を擁する港湾都市でもある。

台北からの距離といい、人口規模といい、日本になぞらえれば名古屋といった位置付けだろうか。

その高雄の高鐵側の玄関口となるのが左営車站。
左営の駅名は、高雄市左営区に位置するからだ。

市名を冠する高雄駅は台鐵の駅で、そちらは高雄市の中心部に近くメインステーションとなっている。
高雄駅から左営駅までの距離は台鐵で8.5km。

高鐵の台中など他の駅に倣えばここも『高雄』を名乗る駅になったのだろうが、どういうわけかこの駅だけは高雄市内の区名である左営を名乗っている。
日本の新幹線ならば『新高雄』としていたところだろう。

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 高鐵左営駅の隣は台鉄新左営駅。

左営車站は橋上駅の構造で、ホームから上の階に上がったところが改札口でコンコースとなっている。
これは高鐵も台鐵も同じ。
だけど、高鐵と台鐵の間には乗換改札口はなく、別々の駅のようになっている。

さらに高鐵は『左営』、台鐵は『新左営』と駅名も別々。
これは別会社だからと言えばそれまでだが、乗換駅は同じ駅名にするのが世界共通だと思うのだが、高鐵と台鐵の関係だけは、頑固なまでに背を向け合っているような関係になっているのはどうしたことか。

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 新左営からの区間快・枋寮行。

高鐵で左営に着いても、ここから高雄市内各所に行くには市内の交通機関に乗り継ぐ必要がある。
今日高雄に来た2つ目の課題は、高雄ライトレールに乗ること。

その高雄ライトレールに乗るために台鐵の区快車(快速列車)で移動する。
左営車站には地下鉄(高雄MRT)も乗り入れてそちらの方が便利なのだが、ちょうど良い接続で台鐵の列車があったのでこちらにした。
台鐵の方は本数はあまり多くはなく、200万都市の高雄市においても、時刻表を見る限りは台鐵の列車は地方都市の列車のような印象を受ける。

ホームから「ジリリリリリ〜ン」と懐かしい発車ベルが聞こえてきた。
日本でも昔は発車ベルと言えばこれだったよ。
こんなこと覚えているのはもう50歳以上の人かなあ。
思いっきり齢がバレますな。

ドアが閉まって動き出せば、これも国鉄型電車のような走りっぷり。
新幹線もいいけど、やっぱり在来線はのんびりしていていいね。
と思った途端にトンネルに入る。台北もそうだったけど、高雄市内の台鐵は地下化されている。

次の駅が左営。
台鐵に元から『左営』駅があるので、高鐵の『左営』駅に接続する方は『新左営』となっている。
何だかややこしいな。

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 地下駅の美術館車站で下車。

3つ目の美術館で降りる。

2面4線の立派な地下駅は都市鉄道のように見えるが、ホームに掲げられた列車の発車時刻案内を見ると本数も少なく、何となく名古屋の関西本線のダイヤを思わせる。

この路線は台湾の西側を貫く縦貫線の本線。
在来線の特急にあたる『自強号』や『莒光号』も走る路線なのでシティ電車のようにするのは難しいのだろう。

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 美術館車站と高雄軽軌・臺鐵美術館站。

利用者も少なそうだが、エスカレーターを上がると地上に立派な駅舎があり、自動化されていない改札口があって駅員が立っているのが意外だった。
私は悠遊カード利用なので、改札口のカードリーダーにタッチして出場する。


 高雄ライトレール(高雄捷運環状軽軌)

表に出ると暑い。
快晴なのはいいけど、北回帰線直下の直射日光が容赦なく照りつける。

ライトレールの台鐵美術館站は駅のすぐ隣にあった。
専用軌道となっているが、道路との交差は踏切ではなく信号機があって交差点と同じになっている。

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 タッチパネル改札機。

ライトレールの利用方法は、乗車前にホームにある券売機でチケットを買う。
ICカード乗車券の場合は、ホーム出入り口にあるカードリーダーに乗る前と降りた後にそれぞれタップする。
車内での乗車券の扱いは一切行わないようだ。
このあたりは完全に欧米のシステムとなっている。

電車の方向案内は環状運転なので『順行』と『逆行』と表示している。
『順行』とは時計回り、『逆行』とは反時計回りのこと。
日本では『外回り』『内回り』だが、台湾では循環の方向をこう呼んでいる。

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 ウルボス型(左)とシタディス型(右)が並んだ。

ライトレールは、日中は15分間隔の運転となっている。

順行と逆行の電車が同時に着いた。
電車は5車体連接の低床電車。
乗るときはドア横のボタンを押して開ける半自動ドア。

このあたりはヨーロッパでは普通にあるトラムの光景。

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 芝生軌道が続く。

車内は意外と乗っていて、席は全部ふさがって立つ人も数人というくらい。
運転席とはガラス張りの壁で仕切られている。
そこに立って、前面展望で行くことにした。

このあたりの専用軌道は、縦貫線から分岐して高雄港まであった貨物線跡に建設されたもので、やはりどこか臨港線のような雰囲気が漂う。

専用軌道だが、最高速度は40km/h。曲線区間ではもっと低速度で走る。
これは、鉄道信号がなく目視での運転となるからだ。
このあたりは日本の軌道法と同じような法令となっているようだ。

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 ウルボス型電車とすれ違う。

軌間は新幹線と同じ標準軌の1435mm。この方が車内の床部分を広く取ることができる。
港側は貨物線跡に通しているので専用軌道が多いが、山側の方は道路の車線を減らして専用軌道を設けたのは立派。

海外に行って、こうした新しいライトレールやトラムに乗ると、本当に羨ましいと思う。

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 哈瑪星(はません)鉄道文化園区が見えてきた。

これで高雄2つ目の目的、高雄ライトレールに乗る課題を達成。
だんだん広くなって、線路が何本も並んで貨車が見えてくれば哈瑪星(はません)站だ。

ここが高雄まで来た3つ目の課題となる場所となる。


posted by pupupukaya at 25/05/18 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記

2025年台湾旅行記2日目〜台北市内めぐり午後編


 国家鉄道博物館準備処の見学ツアー

暑いなあ。地下鉄南京三民駅からテクテクと歩いてきた。

市民大道という名の広い通りに出る。この通りは元々台鉄縦貫線の線路が敷かれていた場所。
1989年の地下化により道路となり、台北車站まで続いている。

行く先に古そうなドーム状の建物が見えてきた。

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 由緒ありそうな建物が旧台北機廠。

ここは、台北機廠(きしょう)と呼ばれていた、旧台湾鉄路管理局の工場として使われてきた施設。
かつてはここで車両修理や整備を行っていた。

工場が完成したのは、日本統治時代の1935(昭和10)年。
当時の名称は、『台湾総督府鉄道 台北鉄道工場』だった。

この台北機廠は戦後も鉄道工場として使用され、2011年まで台鉄の車両工場として稼働していた。
2012年に桃園市郊外の富岡車両基地が完成すると工場の機能はそちらに移転することになる。

今日の午後の予定は、この旧車両工場を見学となっている。
ここの見学は今のところ完全予約制で、申し込みは国家鉄道博物館準備処のホームページから行うことになる。

このツアーは結構人気のようで、結構先の日程まで満員になっていることが多い。
私も3月中に申し込みを済ませていた。
今日のツアーも満員のようだった。
なお申し込みは無料。

現在は『国家鉄道博物館準備処』という名称で、“準備処”の名の通り整備工事中で、2027年までに国家鉄道博物館としてオープンするのだという。

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 国家鉄道博物館準備処の入口。

そんな由緒ある施設なのだが、どこから入るんだろう。

正面入り口の奥に歩く人が見えたので、ここから入ろうとすると警備の人に怒られた。
「ガイドツアー」というと入口は向こうという風に指をさした。
よく見ると『参観動線』と書いた垂れ幕があった。

参加のツアー開始は14時から。
現在13時20分。ちょっと早く来過ぎたようだ。
建物に入ると、入口にテーブルが置かれて案内らしいおばちゃんが1人。

「ガイドツアー?」と聞くと、もうちょっと待っててみたいなことを言われる。
それまでこの中でも見物してて、という風に日本語のパンフレットをくれた。

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 台北機廠・大浴場展示エリア。

入口のこの建物は台北機廠の浴場だった建物。
日本統治下、台湾総督府鉄道時代の1935(昭和10)年完成。
昭和モダニズムを各所に感じる凝った設計に感心する。

なんだけど、浴場じゃあ見ていてもつまらないね。
ちょっと早く来過ぎたようだ。

一足先に修復工事の終わったこの建物だけが一般公開しているエリアのようだ。

13時半ごろ、ツアーのガイドらしい人たちが来た。
再び入口のおばちゃんに言うと、ガイドの人たちに、この人ツアーの参加者だからよろしくみたいなことを言った。

ガイドの人が持つ参加者リストにある自分の名前を指さして、申し込みの時に登録したパスポート番号と持っているパスポート番号が同じなのを確認すると、首から下げる用の『参観證』の札を渡された。

それでもツアー開始まで30分近くある。
また浴場の中をぶらぶら見たり、エンドレスのビデオなんかを見ながら過ごす。

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 だんだんツアーの人たちが集まってきた。

14時、ツアー開始。
マイクとスピーカーを持ったガイドのお姉さんが、台北機廠の模型が展示されたガラスケースの前に集まるよう呼び掛ける。
ここからツアー開始だ。

平日だが子供を連れた参加者が多い。
古今東西、この手の施設というのは子供が主役というのは同じこと。
やはり日本人の参加者もいて、自分以外に3組いた。

始まった説明は全部中国語。
何言っているのかさっぱりわからないのが悲しいところ。

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 台北機廠の模型を前にガイドが始まる。

時おり模型内の建物をレーザーポインターで示したり、回る順番を説明しているんだろうか。
もうそろそろ動き出すかな・・と思いかけてもガイドの話は延々と続く。
ひょっとしてここで説明聞くだけでツアーは終わってしまうのではないかと思いかけたほど。

「では出発しまーす」という意味のことを言ったかはわからないが、ガイドを先頭にツアーの人たちがぞろぞろ動き出した。

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 35DR2200型気動車。

見学は鍛冶工場から始まって客車工場へ。
中にあった2両の気動車はエンジンのアイドリング音が鳴り響いていた。

動態保存なんだなあ、結構やる気だよ、この博物館は。

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 熱く説明を続けるガイド。

各コーナーではガイドが熱心に説明を続ける。
当方、相変わらず中国語は全くわからない。
だけど、熱心に説明しているということはわかる。

それでいいんじゃない?

いま整備中の国家鉄道博物館や台湾の鉄道に対する情熱は十分に伝わってくる。
その情熱や思いを感じ取ることができれば、日本からやって来た鉄道ファンとして、それだけで嬉しい。

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 戦車を積んだ35F6000型平車。

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 日本の旧工場を思わせる佇まい。

くすんだ壁に鉄の匂い、安全第一のプレート。
以前JR北海道苗穂工場の一般公開で見た時と同じものを感じる。

国は違えど、やっている仕事は同じだからね。
そりゃあ、同じようになるか。

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 2200型通勤客車。

続いては実際に車両に乗ってのコーナーとなる。

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 日本レトロを思わせるパイプ荷棚、扇風機、つり革。

固定クロスシートの座席に座ってガイドの説明を聞く。
日本でかつて走っていた客車とは似ても似つかないが、車内の内装に使われている部品は日本の国鉄型車両でお馴染みのもの。
天井でブンブン回っている扇風機は、『JNR』マークこそ無いが国鉄型と同じものだった。

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 ロングシートの通勤電車。

今度は近代的なロングシートの通勤電車。
こちらは冷房が効いていて涼しい。
日本らしさは薄れている。韓国製?

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 日本車輌製の観光号、SP32773号食堂車。

最後は食堂車。
テーブルには食器やナプキンが並べられて、
「おっ!このツアーは食事付きか?」
なんて思ってしまいそうだが、そんなはずはなく。

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 食事が出てきそうなナプキンやナイフにフォーク。

この食堂車は、1961年から1978年まで運行されていた『台湾観光号』に連結されていた車両を復元したもの。
この列車は全車特別車で、乗客に西洋料理や中華料理を提供していたんだとか。

手宮の小樽市総合博物館にある “キシ80” も、元の食堂車の姿に復元してくれないかなあ。
ちょっとそんなことを思った。

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 整備途中のトラバーサー(遷車台)。

客車工場から外に出ると、レールが何本も並べられた空間に出る。
このレールはトラバーサーが水平移動するためのレール。

トラバーサーとは遷車台とも呼ばれ、車両を水平移動させるための装置。
普通は堀になっていて、車両を乗せる台の下に台車と車輪があるのだが、ここのは変わっていて車両を乗せる台が低くなっていて車輪が上に突き出る構造になっている。

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 珍しい低床トレーラー方式のトラバーサー。

これならトラバーサーための巨大な堀を作る必要はないし、アイデアものだと思う。

おや、この構造は・・・!
いまや路面電車の世界標準となっている、超低床電車そのものではないか・・・!?
おそらく戦前の台湾総督府鉄道時代からのものだろう。

日本の戦前に、すでにその原型が存在していたことになる。
また吹き出てきた汗を拭きながら、そんなことを思い歩く。

ところで、ここには2017年にJR東日本から寄贈されたという “583系寝台電車” があるのだが、今日のツアーではお目にかかれなかったのは残念。

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 構内線路と修復前の工場の建物。

構内はあちこちほじくり返していて、古びた枕木の匂いが鼻をつく。
まだまだ荒れたままといった建物も多く、修復完了にはまだ時間がかかりそう。

14時から1時間のツアーだったが、少し回って15時15分、参加證の札を返却してツアー終了となる。
ここが国家鉄道博物館として完成したら、かなり見ごたえのある施設となりそう。

グランドオープンした暁には、ぜひまた来たい。
そんなことを思って博物館準備処を後にした。

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 南京三民站へ戻ってきた。

地下鉄の南京三民站に戻る途中、どうも足の指先が痛い。
朝からずっと歩き詰めで痛めたらしい。
マメになっていなければ良いけど。

ほかに回りたい所はあったけど、一旦ホテルの部屋に戻ることにする。

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 中山站で淡水信義線に乗り換え。

今度は中山で乗り換えて台北車站まで地下鉄で戻った。

部屋に戻り靴下を脱ぐと、アチャーやっぱりマメになっている。
それでも歩けないほど致命的なものではない。
とりあえずシャワーで足を洗って、しばらくベッドで横になる。


 台北の夜・・初心者入門編

1時間ほど横になっていたら痛みも取れてだいぶ楽になった。
また靴を履いて外に出る。
今夜の夕食を仕入れに行かなければならないのでね。

今日はホテルの隣にある三越に行ってみた。
三越といってもこちらは新光三越。
日本と同じ “〇に越” のマークと入口にライオン像があるのは日本と同じ。

地下に、日本と同じようなデパ地下を期待したが、そこは日本とは違ってフードコートと小さいスーパーがあるだけだった。
そのスーパーに並んでいるのは見事に日本の商品ばかり。

ビールは台湾啤酒(台湾ビール)があったので4本買う。
500ml缶で45元。同じものをコンビニで買うと51元
ビールだけは毎日三越に買いに来ようか。

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 常に行列が出来ている台鉄便當本舗。

夕食は今日も台鉄便當にした。
ここは常に行列が出来ていて、台鉄便當の人気っぷりがうかがえる。

今日は焼きサバ弁当にしてみた。昨日は肉だったので今日は魚というわけだ。
自分の番になり、
「焼きサバ弁当」というが通じなかった。
日本語で焼きサバ弁当と書いてあるじゃ〜ん。

品書きの『鯖魚焼肉便當』の下に『焼きサバ弁当』と書いてある。
指を差すと店員はその弁当を取ってくれた。130元

もう1つ買ってみたいものがあって、こちらはビールのつまみ用に。

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 駅構内に複数あるファミリーマート。

台北車站の構内にはコンビニがいくつかあるが、台湾のコンビニに必ずあるのがこちら。

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 コンビニには必ずある煮卵。

茶葉蛋(チャーイェダン)と呼ばれる煮卵で、保温器で汁に浸かって売っている。1個13元。
駅の中を歩いていると、常に台湾らしい香りが漂っていると感じていたが、正体はこれである。

考えてみれば、日本のコンビニは常におでんの匂いが漂っているし、一昔前の日本の駅の待合室は立ち食いそばの香りが漂っていたものだ。
ところ変われば品変わるだね。

この卵はセルフサービスで、トングでつかんで取り、下にあるポリ袋に入れてレジへ持って行く。

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 今夜の肴は茶葉蛋と鯖魚焼肉便當。

今夜の晩餐はまた駅弁。

焼いた塩サバがドンの乗るスタイル。
塩サバは日本で食べるのと同じ普通の塩サバだった。
その下の焼き肉が八角の香りプンプンだった。
台湾にいるとこの香りから逃れられないようだ。

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 ホクホクして美味しい茶葉蛋。

茶葉蛋(チャーイェダン)はこれも八角風味の煮卵。
見た目ほど味付けは濃くはなく、白身がプリプリでとても美味しい。
ビールのアテにはもってこいですね。

台北の夜2日目なのに侘びしい夕食だが、駅弁とコンビニでそれなりに台湾フードを味わえる。
台湾に何度も訪れている諸兄諸姉からすれば一笑に付するような夕食風景でしょうが、こちとら台湾旅行は駆け出し者の身。
夕食の入門編ということでご勘弁を・・。


 台北車站駅前と西門町の夜景

ビールも2本空けて、時刻は19時。
またどこかへ出かけたくなった。

足の痛みもだいぶ引いて、少しなら歩けるんじゃないか。
靴を履いてみる。
うん、何とか歩けそう。

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 台湾車站の夜景。

本当は夜市まで行って、屋台の店で食べ歩きなんてしたかったけど、この足の調子ではそう遠くへは行けない。
せめてホテル近くを歩いて夜の台北の街を見てこようと出てきたわけだ。

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 台北車站前のきらびやかなネオン。

台北車站の正面口にあたるこのあたりは台北市内ではどのような位置づけなのだろう。
見た目には雑居ビルが並ぶ、札幌でいえば北3条西2丁目か3丁目あたり?
(札幌の人でもわからんか・・)

昼よりも夜の方が人通りが多く賑わっている感じがする。
昼間は暑いから、こちらの人は夜になってから外に出てくるのだろうか。

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 夜の西門町歓迎アーチ。

そんなに遠くまで歩くつもりはなかったが、歩いていたら西門町まで来てしまった。
せっかくなので夜の西門町も歩いてみる。

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 夜の西門徒歩区。

西門町は夜の方が昼とは比べ物にならないほど賑やかだった。
赤いランタンが並ぶ、テイクアウトの店があったり夜市のような雰囲気もある。

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 屋台風のテイクアウト店。

こんな店で小籠包でも買って食べてみたいところだが、今日はもう食べられません。
さっき食べたばかりなので、食欲が湧かない。
旅行に出て食欲が細くなるのでは旅の楽しみが減ってしまうのだが、こればかりは齢のため仕方がない。

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 西門町は若者の街。

西門町は若者の街、台北の原宿などと称される。
たしかに歩いている人は若者が圧倒的に多い。
だけどこの夜の街を歩いていたら、2000年前後の新宿東口あたりの雰囲気を思い出した。

あの頃、新宿始発の夜行快速『ムーンライトえちご』に乗るために夜の街をウロウロしていたな。
台北に来てからどういうわけか、昔日本国内を貧乏旅行していた当時の記憶となぜか重なってしまう。

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 ライトアップされた西門紅楼の八角堂。

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 ゆるキャラ風の『紅福(ホンフ)』、西門紅楼の接待部長。

ライトアップされた西門紅楼に誘われるようにまた入ってみる。
奥の店はすでに閉店していたが、手前の土産物屋はまだ開いていた。
ちょっと目を引いたのが、西門紅楼を模した紅福(ホンフ)というキャラクター。
日本で言うゆるキャラ。

う〜ん、こんなものまで日本と同じくあるんだなあ。
愛くるしく作るものだなあ。
えらく感心してしまった。

DSCN0699.JPG
 西門站からMRT板南線で台北車站へ戻る。

ちょっと歩いてくるつもりが、結局また歩きすぎた。
台北車站まではMRT板南線で1駅だけど、地下鉄で戻ることにする。

4月30日の支出
費目使用場所台湾ドル備考
入場料博物館鉄道部園区100クレ
土産博物館鉄道部園区80絵葉書2枚 クレ
昼食台北夜市195クレ
お茶台北駅ファミマ25クレ
悠遊カード 283チャージ
ビール他新光三越206クレ
鯖魚焼肉便當台鉄便當本舗130 
茶葉蛋他台北駅ファミマ46 
合 計1,065(クレはクレジット払い)


posted by pupupukaya at 25/05/11 | Comment(0) | 2025年台湾旅行記
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