2024年サンライズ出雲旅行記8

 ■ 2024年11月11日

おはようございます。
上り『サンライズ出雲』車内から。
こんどはシングル個室内での目覚めです。

朝5時20分はまだ真っ暗。
目覚めたまましばらく窓から空を眺めます。

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 熱海駅停車中。ここからJR東日本の駅。

5時43分、熱海到着。
まだほとんど人けのないホームに、この列車から降りたらしい乗務員の姿がありました。
熱海はJR東海とJR東日本の境界駅。
ここで車掌が交代したのでしょう。

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 まだ夜明け前の駿河湾。

熱海を発車したあたりからだんだん空が明るくなり始めますが、雨模様の曇り空。
3日前に出雲に着いた時からずっと好天に恵まれてきましたが、最後の最後は雨に当たってしまったようです。

小田原からは東京の通勤圏。
次から次へと通り過ぎる駅のホームには多くの人の姿が。
朝早い通勤ラッシュが始まっています。

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 ラッシュの始まりかけた大船駅を通過。

6時24分、チャイムが鳴っておはよう放送が始まります。

「今日は11月11日月曜日、6時24分です」
「定刻で運転中、あと20分で横浜です」
「首都圏の運転状況は平常運転です」

もうちょっと乗っていたいのと、早朝に着いても時間を持て余すこともあって、定刻で運転中というのが恨めしく聞こえます。
遅れてくれれば・・・
しかし、このあと乗り継ぎ予定がある人や、仕事先へ向かう人もいるわけで、少々ワガママな願望ですね。

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 京浜急行の電車と並走。

横浜を発車するとビルやマンションが立ち並ぶ、完全に首都圏の風景。
楽しかった旅ももうすぐ終わりだなあという気分になります。
昨日まで出雲や鳥取にいたのが夢のよう。

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 すっかり高層ビル街となった品川駅を通過。

行きの夜行列車は、到着地が近づくと観光や名物などに夢が膨らみます。
反対に、帰りの夜行列車で到着地が近づくと、何か現実に戻ってきたような気持にさせられます。

私は札幌の人なので、昔『北斗星』や『はまなす』で札幌が近づいたときのことを思い出します。
こんな気持ちは、夜行列車ならではですね。

もっとも私の場合は、東京に着いても今度は飛行機で札幌に戻らなければならないわけで、ここからがまた長いわけですが。

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 見慣れた『はやぶさ』号が見える東京駅。

浜松町あたりから東海道新幹線と並走して東京駅に到着。
新幹線ホームに、見慣れたE5系『はやぶさ』号の車両を見ると、完全に戻ってきた気分になりました。

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 東京駅に到着。

7時08分東京駅8番線に定刻到着。
ホームに出ると、今着いた人たちで賑わいますが、あっという間にいなくなります。

誰もが「あ〜あ着いちゃったなあ」と言う気持ちで家路に、あるいは仕事先にと向かうのでしょう。
車体の行先表示も『回送』に変わっていました。

これで今回の往復分含めて『サンライズ出雲』には4回乗ったことになります。
今度はいつ乗ることができるのでしょうか。

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 出雲市から12時間11分走行してきたサンライズ出雲。

サンライズも運行開始から26年が経ちますが、車体も車内も古さを感じさせないところは頼もしいところです。
一般に鉄道車両は40年は使われていることを考えると、Xデーが来るとしても、まだまだ先のことではありそうです。

しかしこのサンライズ編成も、毎日使用の4編成と予備の1編成しかなく、1編成でも走行不可となると毎日運転は不可能になります。
実際、10月には車両の損傷による修繕のため、『サンライズ出雲』に合計8日間の計画運休日が設けられました。
廃止となることはなさそうでも、将来的には運休日が設けられて、毎日運転ではなくなることも考えられます。

今後どうなるかは誰にもわかりません。
確実に言えることは、あるうちに乗っておくしかないということ。


 東京 → 山手線 → 横浜(山手線・東海道線)

このあとは午後の飛行機で札幌に戻ることになっています。
東京11時15分発の総武線快速電車で成田空港に行くことにしていますが、それまでどう過ごすか。

朝7時過ぎではどうしたらいいのでしょう。
それに、もう少ししたら朝のラッシュが始まるころです。

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 通勤者が足早に行き交う東京駅の通路。

丸の内北口から外に出てみると、曇り空ですが空は明るく、雨に当たることはなさそうです。
ここから歩いて皇居東御苑に行き、江戸城跡を見てくることにしました。

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 皇居の堀と桜田巽櫓(たつみやぐら)。

前回サンライズで朝の東京駅に着いたときも皇居に行きました。
東京駅近くで、朝にどこかへ行くとなると皇居くらいしか思いつかないわけで。

ところが、東御苑入口の大手門まで来たら門扉が閉じていて立入禁止の表示が。
案内板を見ると入場は9時からで、しかも月曜は休園とありました。
仕方なくまた東京駅へ戻ります。

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 東京駅丸の内北口。

もうこうなりゃ電車に乗っていようと、今度はKitacaで入場して山手線の内回り電車に乗ることにしました。
7時40分。
まだ都心のラッシュには早いようで、空いていた席に座ります。

秋葉原、上野と乗って来ますがさほどの混雑ではなく。
8時を過ぎて、池袋でたくさん乗ってきますが、新宿でまた入れ替わります。

それでもすし詰めというほどでもなく、札幌の朝の地下鉄の方が混んでるなと思うほど。
これは池袋〜渋谷間に並行して開通した地下鉄副都心線による効果だそう。

渋谷からはこれでもかというほどの大混雑となりました。
品川までは山手線しかないから集中するのでしょう。

なんとか品川で降り、東海道線に乗り換えて横浜で降ります。

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 横浜駅に来てしまった。

なんとなく横浜に来てしまいましたが、この時間に横浜駅に着いたとてやはりどこも開いていないわけで。

横浜駅と言うと、いつ来ても工事ばかりしていた駅の印象でしたが、今は完成してすっかり広々とした駅になりました。
すっかり様変わりした構内を見て回りましたが、特に面白いものがあるわけでなく。


 横浜 → 品川 → 日本橋(京浜急行・都営浅草線)

何しに横浜に来たのかわからないまま、東京に戻ることにします。
ただ戻るのではつまらないので、今度は京浜急行に乗ります。

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 横浜から京浜急行に乗る。

京浜急行と言えば、横浜を発車すると120km/h運転でJR東海道線の電車を追い越すのが見どころ。
それを見たくて快特青砥行き電車の最前部に陣取ります。


果たせるかな、東海道線の湘南帯電車が先に発車して行きました。
その後を追いかけるようにこの京急1000系電車も発車します。

さあ、一気に加速・・・
しましたが先に見える信号は黄色現示。

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 東神奈川で減速。

神奈川新町の手前でついに停止信号となってしまいました。
前を走る普通電車が逃げ切れなかったようで・・・

信号が青になると一気に加速して120km/hへ。
だけど先に発車した東海道線電車に追いつけるはずもなく、残念。

もっとも途中で東海道線電車を追い越しても、また品川の手前で追いつかれるんですけどね。

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 トラスの八ツ山跨線線路橋を渡る。

品川駅の手前の踏切と八ツ山鉄橋前後の急カーブが京急の泣き所。
この区間は20km/hでゆっくりと進みます。

現在は品川駅の大改良工事が行われており、近くこの線路も切り替わることになっています。
完成すればこの徐行区間もなくなり、京急VS東海道線は京急の完全勝利となるのでしょうか。

京急のターミナルは品川ですが、この電車は都営新宿線直通で京成の青砥まで行きます。
私も品川では降りずにこのまま地下鉄区間へ。

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 都営浅草線の日本橋駅。

10時07分、日本橋で降ります。
ここで降りたのは、文字通り日本橋を見に来たからです。

日本橋と言えば、日本のすべての国道の起点として知られています。
江戸時代はここが東海道の起点とされ、現在も国道1号線の起点となっています。
写真で見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。

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 日本国道路元標。本物は車道の路面にある。

私も日本橋は写真でしか見たことがありません。
石造りの橋に獅子の標柱、上を横切る首都高速の高架橋が横切っていて『日本橋』の看板が掲げられているのも写真で見た通り。
本物を見ることができたことに嬉しくなります。
こんな機会でもないと、わざわざ日本橋を見に行く機会はなさそうですな。

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 1911(明治44)年完成の日本橋。

上を横切っている高架橋は、首都高の地下化事業により撤去されることが決まっています。
実際に工事も始まっていて、橋の一部は工事のために囲いが出来ていました。
重苦しい高架橋がなくなった日本橋は、ぜひまた見たいものです。

調べたら完成は2040年とのこと。気の長い話ではあります。

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 1914(大正3)年建築の日本橋三越本店。

日本橋のもう1つの有名な場所と言えば三越本店。
正式には日本橋三越本店。
江戸時代に三井高利が創業した越後屋呉服店と三井両替店。
明治になってから呉服商は丸に越印の三越、両替商は三井銀行(現在の三井住友銀行)と分かれ、今の三越となります。

札幌にもある三越。
う〜ん、ここがその本店かあ・・

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 本館正面玄関のライオン像。

ライオン像や丸越印の暖簾がかかる正面玄関を見て、これが三越本店かあと感心して、気分はすっかりお上りさん。
店内も見て回りたかったですが、あまり時間もないのでまた次回に。
それに、高級デパートに入るような恰好ではなかったので・・・

日本橋からは歩いて東京駅の八重洲口へ。
さっき日本橋見物としたのは東京駅から近かったためです。

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 八重洲地下街のカレーショップ アルプス。

八重洲口の地下街にカレー屋を見つけ、そういえば東京に着いてから何も食べていないと思い出し、ここに寄ることにしました。
先に食券を買うセルフサービスのカレー屋さん。

食券を出すと、皿にご飯を盛ってカレールーをかけるだけの簡単なもの。
もちろんコロッケも出来合いのもの。
その代わり、すぐに出てきます。

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 コロッケ2個のせカレー(530円)。

こちらは注文したら即出てくるカレー、いかにも大衆カレーといった感じ。
最近こういうカレー屋さん、少なくなったよなあ。
カレー専門店といった店は次々と出来てるけど。

やたらと凝ったカレーより、こういう店のカレーの方が旨い。
単に私が貧乏性なだけなのか・・・

とにかく、旅行中はこうした味が恋しくなるものです。


 東京 → 空港第2ビル【成田エクスプレス23号】

また東京駅の中を見て回ります。
ふと気づいて時計を見ると、時刻は11時30分。

ゲッ!

乗る予定にしていた11時15分発成田空港行きに乗り遅れてしまいました。

余裕のある乗り継ぎとしていたので次の電車でも間に合うとわかっているのですが、焦ります。
快速電車で成田空港へ行くとなると、1時間に1本しかないので、次の電車は何時なのだろう。

現在八重洲北改札口前

改札口上にある総武線の発車案内は直近の電車しか表示されないし、他に時刻表の掲示も見当たりません。
あとは『成田エクスプレス』の表示があるのみ。

確か千葉始発の成田空港行きがあったよなあ、それに乗り継ぐことができれば・・
スマホで、東京駅から成田空港までの時刻を乗換案内サイトで検索してみます。
普通電車利用で。

・・・・

東京駅からだから総武線経由を表示しろよ!
使えね〜な!

どういうわけか日暮里から京成電車に乗り継ぐルートばかり表示され苛立ちます。

大丈夫。
まだ奥の手はあります。
成田エクスプレス』に乗ればいいのです。

スマホでえきねっとから12時03分発『成田エクスプレス23』号の特急券を買いました。
この特急券はチケットレスで、しかも『在来線チケットレス特急券サービス』で35%割引になるというもの。

おかげで特急料金1,120円の追加で利用することができます。
別途乗車券も必要になりますが、私は出雲市から成田空港への乗車券を持っていますので。

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 東京駅で買った、横浜DeNAベイスターズ 日本一記念シウマイ。

そんなわけで、東京駅での時間が少々できました。
改札内のグランスタ東京で土産物など眺めながらぶらぶらと。

『横浜DeNAベイスターズ 祝!日本一』の帯がある崎陽軒のシウマイを見つけ1箱買いました。
なんでもリーグ優勝を記念して、今日1日の限定販売なのだとか。
無事に帰り着いたら、これで1杯やることにしましょう。

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 東京駅地下総武線のE259系電車『成田エクスプレス』。

八重洲口から歩いて歩いて潜って潜って、総武線地下ホームへ。
先に入って来たのは大船始発の6両編成。
新宿始発の編成が到着して、東京駅で連結してからの発車となります。

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 スマホに表示させた在来線チケットレス特急券。

予期せず『成田エクスプレス』の客となったわけですが、わずかな追加料金で特急に乗ることができたので良しとします。
車内は空席が目立ちますが、昼間の列車にしてはまずまずの乗車率といったところ。

地上区間に出たら120km/hで飛ばします。
総武線の快速電車に混じっての運転だと思っていましたが、意外や意外で速いこと。
それもそのはずで、成田スカイアクセス線を160km/hで飛ばす京成スカイライナーがライバルですからね。

京成は日暮里〜空港第2ビル間で最短36分と謳います。
こちら成田エクスプレスは東京〜空港第2ビル間で最短50分と所要時間では敵いませんが、東京、横浜、新宿、渋谷から直通が強み。

そんな成田空港アクセス特急ですが、海外旅行者からは影の薄い存在になりつつあります。
2014年に羽田空港の国際線発着枠を拡大してから、国際線の羽田シフトが進んでいるので
今後はLCCが成田空港の主力となるのでしょうか。

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 空港第2ビル駅に到着。

遅れもなく、空港第2ビル駅に無事着けば今回の旅行は98%まで来ました。
残りの2%はここから札幌までのジェットスターの旅になります。


 成田空港 12:03 → 12:54 新千歳空港【ジェットスター115便】 

空港第2ビル駅の改札口から第3ターミナル入口までは結構歩きます。
連絡バスもありますが、歩いて計ってみたら駅から7〜8分といったところ。
早めに着いたので、フードコートで生ビールを一杯。

帰りのジェットスター便は、一昨日スマホからチェックインしていて、通路側座席となりました。
座席指定をしていない場合は早めにチェックインしておいた方が、真ん中席を引き当てずに済むようです。

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 札幌行きジェットスター115便。

新千歳空港までの1時間45分は、ひたすら移動時間。
なにも考えずにスマホでゲームでもしているのがよろしいようで。

  ★    ★    ★

2024年サンライズ出雲旅行記はこれで終わります。
いかがだったでしょうか。

今年は海外旅行はあきらめた格好となりましたが、その代わりに企画した国内旅行です。
当初は海外旅行の代替のつもりでしたが、往復『サンライズ出雲』に乗ることができ、私にとっては海外旅行にも匹敵する楽しさとなりました。

読み進んで旅行気分に、あるいは旅行計画の参考にしていただければ幸いです。


最後に今回旅行での支出を公開します。

2024年サンライズ出雲旅行記の費用
費目金額(円)摘要
交通費(事前購入)63,270JR券、航空券
交通費(現地払い)8,380電車、バス等
宿泊代9,0802泊分
食費17,570現地飲食代
土産4,589自宅・贈呈含む
その他1,980入場料等
合計104,869 

総費用で10万円以上になってしまいました。
事前購入交通費のうち、サンライズ出雲往復分が44,260円で、合計額の4割強の割合となっています。
このせいで高くついた旅費ですが、サンライズに乗車するのがメインの旅行だったので仕方がありませんね。
ていうか目的は果たしたわけだし、大満足です。

今年の旅行は多分これで終わりです。
来年の旅行は・・・
海外に行けるかな?

鬼が笑うので来年の話はこれくらいで。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。


posted by pupupukaya at 24/11/30 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記7

13時20分に松江に着いて、歩いて松江城まで行き再び松江駅に戻って来たのは15時10分過ぎでした。
観光に要した時間は2時間といったところ。

出雲市方面の列車は15時29分発がありますが、これには乗らず駅や駅前をしばらく見物することにします。
それに早く出雲市に着いても、東京行き『サンライズ出雲』までの時間を持て余してしまうわけで。

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 高架駅の松江駅。

松江駅前といっても、駅前はビジネスホテルと居酒屋チェーン店が目立ちますがそれくらい。
駅の横に一畑百貨店がありましたが、こちらはシャッターが閉じられて空きビルとなっています。
人口20万人の県庁所在地としては、ちょっと寂しい印象を持ちました。

空はますます暗くなり、いつでも雨が降り出しそう。
駅の高架下はここもシャミネ松江という商店街になっていて、ここで土産物でも見ながら過ごすほかなさそうです。

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 松江駅高架下のシャミネ松江。

シャミネの中に駅弁の一文字屋がありました。
出雲市駅にもかつては駅弁屋がありましたが今はありません。
駅弁は松江駅で仕入れておくことにします。
今夜の『サンライズ出雲』車内での晩酌用です。

土産物屋をあちこち見て回りますが、このあと出雲市駅でも1時間以上ぶらぶらしていなければなりません。
同じ島根県だし、売っている物もそう変わらんよなあ・・
ここで買ってもなあ・・・
と思いつつ、今夜のおつまみと宍道湖名物のしじみの乾物を買いました。


 松江 16:11 → 17:02 出雲市(山陰本線・普通)

山陰での普通列車乗り継ぎ最後となる出雲市行は、またもキハ126形2両ワンマン。
夕方なので乗客はそこそこあります。
といっても、ボックス席で相席させてもらう程度の乗車率でした。

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 出雲市行普通列車はまたキハ126形2両編成。

このまま出雲市までこんな状態かと思っていましたが、2つ目の玉造温泉で車内の1/3ほどの人が降りました。
進行右側のボックス席が空いたのでそこに移ります。

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 暗い宍道湖畔を行く。

列車はやがて宍道湖沿いを走ります。
分厚い雲が覆って、夕暮れのような暗さです。

今日は、出雲大社では稲佐の浜で神迎神事が行われる日です。
旧暦の10月になると全国の神々がここ出雲に集まります。

今夜はその神様を迎えるための儀式が行われる日。
全国の神々の出迎えは水の神様である龍蛇神が行うので、この日は雨となることが多いのだとか。
でも雨は降りそうでなかなか降り出しません。

17時を過ぎ、すっかり暗くなった出雲市駅に着きます。

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 夕暮れの出雲市駅。

さて、出雲市駅に着きましたが、すっかり暗くなり、ほとんど夜です。
駅を出て5分ほど歩けばスーパーがあって買い物はできますが、松江駅で駅弁を買っているのであと買うものと言えばお酒くらい。
寒いし、雨が降ってきたら嫌なので、駅にいることにします。

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 出雲の神話が描かれた三角屋根内側。

駅の高架下はアトネス出雲という商店街。
ここをぶらぶら見て回るしか過ごしようがありません。

土産物屋を見て回っていると、松江駅とこっち出雲市駅で売っている物が結構違うことに気づきました。
有名土産や定番物はどちらにもありますが、さっき松江駅で買った物は出雲市駅では売っていないようでした。

あれこれ物色した後、またお土産を2品買いました。

そのあとは待合室に空いている椅子があったので、そこで過ごします。


 出雲市 18:57 → 翌7:08 東京【サンライズ出雲】

『サンライズ出雲』の入線時刻は発車10分前ということは調べていました。
あまり早くホームへ行っても、売店があるわけでなく、寒いだけで得することはないようです。

18時30分を過ぎたころ、セブンイレブンでお酒と水を買えば準備万端です。

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 『サンライズ出雲 東京』の表示に心が躍る。

18時40分に改札口を通ってホームへ向かいます。
ホームの人は全員『サンライズ出雲』の乗客でしょう。
東京発のときと違って年寄りは見当たらず、年齢層は若いようです。
中には学生らしい一行もあったり。

今日のサンライズの込み具合をおでかけネットで調べると、ノビノビは満席、シングルに若干空席がありました。
東京発下り列車は発売即完売でキャンセルすらなかなか出ない状況でしたが、出雲市発上り列車の場合は比較的余裕があるようです。

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 18:47、『サンライズ出雲』入線。

発車10分前が近くなったころ、西出雲駅の方からヘッドライトが近づいてきました。
サンライズ入線です。
スマホやカメラを構える人が多いですが、東京駅ほどではありませんね。

そして、4号車の乗車口には行列が出来ます。
これはシャワーカード狙いの人たち。
シャワーカードの発売枚数は20枚。
入線前から並んでいれば手に入ったのではないでしょうか。
東京発と違って、こちら出雲市発はのんびりしたムードです。

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 発車前のホーム風景。

私もそろそろ車内に入ります。
今度の寝台はB個室のシングルを取ってあります。

シングルの車内は2階建て構造になっていて、デッキから客室への通路は下る1階と上る2階の通路に分かれます。
ソロとの違いは、ソロは平屋に上下2段の個室を設けた格好なのに対し、シングルは完全に2階建て構造となっていることです。

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 デッキから上下への階段が分かれるシングル車両。

私の指定された個室は2階になっています。
これは1か月前にみどりの窓口で指定してもらったもの。

2階部屋ですが、通路も2階なので室内に段差はありません。
部屋に入ると狭さは感じません。
いやむしろ広い。

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 シングル2階個室。奥側から見る。

ソロは横になるためだけの空間という感じでしたが、シングルは居住空間と言えるほどの広さがあります。
ベッド横はさらに20cmほど空間があり、スーツケースもここに置けそう。
壁側と窓は天井の形状に合わせて湾曲していますが、入口の土間ならば頭がつかえることなく立つことができます。

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 シングル2階個室。入口側から見る。

シングルが広く感じるのは、行きにソロに乗ったせいかも知れませんが。
初めて乗ったのがシングルだったなら、また違った印象だったのでしょうか。

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 鏡、コンセント、小テーブル。

ソロの時は窓枠に物を置くしかありませんでしたが、シングルは小さいテーブルもあり、もちろん窓枠にも物が置けます。
シングルとソロの料金差は1,100円ですが、料金以上の差があると思いました。

発車して10分ほどで車掌が車内改札に来ました。
これでこの部屋を訪れる人はもうありません。

一杯やる前に、車内探検してきます。

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 向い合せで2台あるデッキの洗面台。

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 乗車中に2〜3回は世話になるトイレ。

トイレと洗面所は行きの乗車で体験済みですが、一応画像をあげておきます。
洗面所はハンドソープが備え付け、横にはコンセントがあって『カミソリ・ドライヤー専用』と書いたシールが貼ってありました。

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 シングル1階個室。

私はシングル2階部屋なので、気になるのは同じシングルの1階部屋はどうなっているのか。

空き部屋の1階シングル部屋を見ると、2階部屋とは逆で、下に向かって湾曲した壁と窓が特徴です。
これは車体の裾絞り形状に合わせたためで、天井は広いが床の幅は2階より10cm狭いそうです。

何となく船底部屋のような印象。
これはこれで、秘密基地のような楽しさもありそうです。

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 車端部にあるシングルの平屋個室。

シングルにはもう1つ平屋の個室があって、こちらは車端部の2階建てになっていない部分に存在します。
天井が高く、専有面積が広いにもかかわらずシングルの料金で利用できるので、かなりお得な個室と言えます。

ここを指名して、みどりの窓口で10時打ちを頼む人もいるんだとか。
でも車端部なので、揺れや騒音はどんなものなのでしょうか。

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 2段ベッドのシングルツイン。

こちらも同じように車端部の平屋部分にあるシングルツイン。
その名の通り基本1人用ですが、2段ベッドがあって2人使用ができるというもの。

でも2人部屋ならばサンライズツインがあるし、2名使用ならば寝台料金もほとんど同じです。
こちらは補助的な存在といったところでしょうか。

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 ノビノビ座席の通路。

1編成に1両あるのはノビノビ座席。
寝台ではないので、指定席特急料金で乗車できます。
リーズナブルに、かつ横になって移動したい人用です。

通路だけ見ると昔のB寝台のような印象ですが、カーテンで仕切られるのは座席と通路だけ。
隣同士は仕切りがなく開放的になっています。

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 簡易に仕切られたノビノビ座席。

この日は途中から乗るグループ客でもあるのか、まとまって空いているマスがありました。
混んでいたら落ち着いて過ごせるかどうか。
横になって移動できると割り切るしかないのでしょうか。

壁側のマスならば悪くはないかな・・・

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 窓に映るラウンジの夜景。

東京発のラウンジは発車時から賑やかでしたが、出雲市発のこちらは静かなもの。
1人カウンターでお酒を飲んだり読書をしたり。
何となく大人の雰囲気です。

ラウンジでの一休みもそこそこに、個室に戻って来ました。
そろそろ夜汽車の1人宴会を始めることにしましょうか。

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 駅弁とお酒で宴会開始。

お酒は出雲市駅のセブンイレブンで買った、松江の李白酒造『やまたのおろち辛口特別純米酒』。
肴は松江駅一文字屋の『邪気退散招福ちらし』です。

ちらし寿司の具は炙りのどぐろ穴子の蒲焼き大山どり旨煮赤天酢漬けズワイガニしじみのしぐれ煮と、島根県の海の幸山の幸がぎっしりと。
1,560円と高めの駅弁ですが、奮発した甲斐があったというもの。
これにを辛口のヤマタノオロチとくれば、邪気も悪霊もコロナウイルスも退散ですよ。

テーブルに駅弁とお酒を並べて始めましたが、壁に向かってとなります。
これでは窓からの夜景を見ることもできません。
窓枠に引っ越して、ベッドに胡坐での宴会としました。

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 窓側にお酒と駅弁を並べて一杯。

具材を肴に酒を飲み、最後は岩海苔と漬物をアテに酢飯で仕上げとする。
『サンライズ出雲』での日本酒のお供にピッタリの駅弁でした。

空いた弁当箱を片付けて、ベッドに布団を敷いて備え付けの浴衣に着替えます。
ちょっと早いけど寝支度をしておきます。

 ★   ★   ★

今度は窓枠にお酒とコップを置いて二次会。
お酒は4合瓶なので、まだまだあります。

部屋の明かりを消して、夜景を見ながらお酒をチビチビ。
夜汽車の雰囲気を飽くことなく楽しみます。

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 下り『やくも23号』と交換。江尾駅。

今年はニュージーランドに行くはずだったのが、どうした心変わりなのか取りやめにしてしまい、今回の出雲・鳥取旅行になりました。
でも、天気に恵まれたし、今まで行ったことがない場所にも行けたし、ハワイ(?)にも行ってきたし、いい旅行でした。

もしかしたら、今回の旅は出雲の神様に呼ばれたのかも知れませんね。
そんな思いが湧いてきました。

 ★   ★   ★

楽しかった旅も、明日朝に東京に着いたら終わり。
そう思うと、少々センチメンタルな気分にもなってきました・・。

・・いやいや、東京に着いたら今度は札幌まで戻らなくてはなりません。
それはそれでまた大移動になるわけですが。

天井に湾曲した窓から星空を期待していましたが、ずっと曇り空なのは残念。
そのうち雨粒が窓を伝うようになり、新見に着くころには本降りになりました。

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 すっかり雨になった。新見駅停車中。

21時13分、新見着。
ここで特急『やくも27号』との交換待ちで6分停車です。
無人のホーム、特急が到着しても降りる人は僅かで、まるで夜中のようです。

一方で東京駅はというと、サンライズは発車前どころかまだ入線前の時刻。
東京駅の方じゃサンライズ入線を撮影しようという人や、シャワーカード購入の行列、ホームの向かい側は帰宅客を大勢乗せた通勤電車と賑やかなことでしょう。

こちらはホームも車内も寝静まったかのように静かな世界。
同じサンライズなのに、上りと下りでこうも対照的に違うのも面白いですね。

喧噪の東京発と、静寂の出雲市発。
どちらに旅情を感じるかは人それぞれ。
私はどっちかというと、静かな出雲市発に旅情を感じました。

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 岡山駅停車中。

22時32分、岡山着。
ここで『サンライズ瀬戸』と併結するのですが、出雲編成の停車時間は2分しかないので、残念ながら連結作業を見ることはできません。

岡山を発車すると、ちょっと早いようですが、おやすみ放送がありました。
この先、明日朝の横浜到着前までは車内放送は中断となります。

歯磨きのために部屋を出ると、シングルの個室はまだ空き部屋がいくつか。
車端のシングルツインもまだ空室です。

今晩のうちは、まだ姫路、三ノ宮、大阪と停車するので、そこから乗ってくるのでしょう。
しかし、この先の深夜帯からの乗車では、ただ横になるだけの個室寝台利用となってしまいます。
下り列車のときもそうでしたが、もったいない乗り方をする人がいるものだなあと思います。

超忙しいビジネスマンが、とにかく個室で横になって移動できるだけでありがたいという人たちが、そうした利用をするのでしょうか。
しかし、夜行のサンライズはいろんなニーズがあるんだろうし、あれこれ詮索しても下世話なだけです。

私はちょっと早いですが、もう横にならせてもらいます。


posted by pupupukaya at 24/11/24 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記6

 ■ 2024年11月10日

アロハ〜 ♪
朝の目覚めはハワイから。

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 東郷池を望むホテルの部屋。

ハワイつっても、こちらは鳥取県のはわい温泉ですが。

今朝も青空の広がる良い天気。
だけど天気予報を見ると、今日向かう先の島根県松江市や出雲市は午後から雨マークとなっていました。
午後は松江の街歩きを予定しており、天気が持ってほしいところです。


 はわい温泉 9:35 → 10:12 赤瓦・白壁土蔵(日本交通)

9時、ホテルをチェックアウトします。
チェックアウトといっても、昨日おかみさんに言われた通り、部屋にカギを置いて出るだけですが。

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 はわい温泉の街路灯。

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 朝の東郷池。

バスの時間まで30分以上あるので、東郷池のほとりを歩いてみます。
湖面に浮かぶボートはシジミ漁で、ときどきジャラジャラとザルで掬う音が聞こえてくるのどかな風景。
東郷池は海から海水が流れ込む汽水湖で、しじみが名産となっています。

さらに行くと道の駅はわいとか、ハワイ海水浴場がありますが、歩いては行けませんね。

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 倉吉駅経由西倉吉行きのバス。

バス停は一泊したホテルのすぐ前。
9時35分発は温泉街からの乗客があるものと思っていましたが、ここからのバスの乗客は私1人だけでした。
車内の客は数人だけ、観光路線ではなく地方の生活路線です。

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 あちこちハワイだらけ。

途中、ハワイアロハホール前というバス停があったり、国道に出るとスーパーの『ハワイ店』があったりします。
確かにここは紛れもなくハワイ(羽合)なのですが。

9時55分、バスは倉吉駅に到着。
当初の予定ではここで降りることにしていたのですが、普通列車との接続がすこぶる悪く、1時間以上この駅で待たなければなりません。
いろいろ調べていたら、はわい温泉からのバスは、倉吉の旧市街地を通って西倉吉まで行くことがわかったので、このまま乗って行くことにします。

降りた停留所は赤瓦・白壁土蔵前。
ここは倉吉市の旧市街に当たり、歴史的建造物の保存地区にもなっています。

ここに来た目的はもう1つ。
地図で倉吉線鉄道記念館というのを見つけたから。

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 蒸気機関車C11と倉吉線鉄道記念館。

降りたバス停から歩いて3分ほどの所に鉄道記念館がありました。
通りに面して蒸気機関車C11が保存されているのが目印です。

建物の中は真っ暗なので休館日なのかと思いきや、ドアに『開館中』の札が掛かっていました。
入口に『照明を付けてご見学ください』の表示があり、ドア脇のスイッチで明かりをつけます。

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 鉄道記念館の内部。

この鉄道記念館は旧倉吉線の打吹(うつぶき)駅の跡に設けられたもの。
館内は、入れ替えで使われていた機関車と、往時の写真がメイン。

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 在りし日の打吹駅。

1972年に駅名が改称されるまでは旧市街に近いこちらが倉吉駅を名乗っていたという由緒ある駅。
この倉吉線も国鉄末期に第1次特定地方交通線に指定され、1985(昭和60)年に廃止となっています。

展示物を見て回り、最後に明かりを消して外へ出ます。
今度は玉川沿いの倉吉白壁土蔵群へと向かいます。
ここの滞在時間はわずか30分。
何とも慌ただしい観光ですが、倉吉発を次の列車とすると2時間以上も先になってしまうので仕方がありません。

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 玉川と倉吉白壁土蔵群。

玉川といっても道路わきの用水路みたいな川なのですが、波もなく鏡のように白壁を映した姿は絵になる風景。
それにしても、低い日差しが日向と日陰のコントラストをくっきりと作り出すカメラ泣かせの光線ぐあい。
そこを美しく撮影するのが、腕の見せどころでもあるのですが。

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 江戸時代からの町家が並ぶ本町通り。

白壁の倉庫の反対側は、店舗兼住宅となる母屋となる町家が並んで伝統的な風景となっています。
日曜なので昼頃になれば人通りも多くなるのでしょうが、この時間は人がほとんどいないのがまた良い。

有名観光地はインバウンドが押し寄せるようになってしまいましたが、ここは静かな観光の穴場のようです。
はわい温泉からのバスがここまで直通することを知るまでノーマークでした。


 赤瓦・白壁土蔵 → 倉吉駅(日本交通)

わずか30分の滞在ですが古い町並みを堪能して、またバスで倉吉駅へ向かいます。

倉吉駅はこれも標準となってしまった橋上駅です。
正面のガラス張りに木の柱を装飾して、伝統的な町並みを表現していて、パッと見た目には古い駅舎のようにも見えます。
ですが駅前は居酒屋チェーンやビジネスホテルが立ち並ぶ、どこにでもある駅前風景。
この駅で1時間以上過ごすより、旧市街まで足を延ばして正解でした。

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 倉吉駅は伝統的な町並みを表現したデザイン。

倉吉市は鳥取県では鳥取市、米子市に次ぐ3番目の都市で、人口は4万人台。
大阪・京都と鳥取県を結ぶ特急『スーパーはくと』の半数以上の列車がここ倉吉まで乗り入れています。


 倉吉 11:06 → 12:13 米子(山陰本線・普通)

次の米子行普通列車は1番ホームから。
10時58分に米子から着く列車の折り返しとなります。
またキハ126形気動車2両のワンマン列車。
倉吉から乗る人が意外と多く、私が座ったボックス席も、スーツケースを持った旅行者らしき夫婦と相席になりました。

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 倉吉駅ホーム。

車内は意外とスーツケースや旅行鞄の乗客が多く、米子から特急『やくも』に乗り継ぐ人がこの列車を利用するのでしょうか。

ところが、2つ目の由良で多くの人が席を立ちます。
相席の夫婦も由良で降りました。
由良駅もコナン駅の別名が付けられて、ホームもコナンの飾り付けが目立つ駅。
ここは『名探偵コナン』の原作者、青山剛昌の出身地で、駅近くには漫画にちなんだ施設がいくつも作られています。

今日は何かイベントでもあるのでしょうか。
車内の半分くらいの人がこの駅で降りて行きました。

すっかりローカル列車の雰囲気になって米子着。


 米子 12:47 → 13:20 松江(山陰本線・普通)

米子駅の乗り継ぎ時間は34分。
この間に改札を出て、駅弁を仕入れてきます。

米子駅の自動改札機とICカードリーダーが並ぶ改札口を見ると、都会に戻って来た感覚になりました。

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 山陰本線では現役のキハ40形気動車。

米子駅ホームに入って来た出雲市行ワンマン普通列車はキハ47の2両編成。
北海道から九州まで、気動車と言えばこのキハ40形と呼ばれる車両に当たることが多かったのですが、今ではすっかり少数派に。
一番新しいものでも製造から40年以上という高齢化のため、JR北海道では2025年春のダイヤ改正をもって廃車となることが決まっています。

ここ山陰本線ではまだまだ現役。
国鉄型標準だった朱色一色の車両は、どこか郷愁を誘います。

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 キハ47のボックスシート。

乗車した車両は、車内の半分がロングシートに改造された車両ですが、入線したばかりなのでボックスシートに陣取ります。
まだ乗客は僅か。この間に駅弁を食べてしまいましょう。

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 米子駅の吾左衛門鮓 鯖(1,300円)。

駅弁といっても買ったのは吾左衛門鮓 鯖。
米子駅で古くからある駅弁『吾左衛門鮓(ござえもんずし)』。

しめ鯖と酢飯を、柔らかく炊いた昆布で巻いた寿司です。
オリジナルの品は1本丸まんまで、あれはお土産用でしょう。
こちらはハーフサイズの5貫入り。

たっぷりと脂の乗った寒サバを昆布の旨味で閉じ込めた逸品。
サバ好きには吾左衛門鮓抜きで米子は素通りできません。
ああ、酒が欲しい。

箱の説明書きによると、米子駅の駅弁屋である米吾の前身は江戸時代の廻船問屋で、船内食として鯖寿しを持たせたのが吾左衛門鮓の始まりだとか。

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 松江駅に到着。

いつの間にか空は雲が覆うようになってしまいました。
スマホで天気予報を見ると、この次向かう松江は雨のようです。

松江駅で傘を買わなければならないのかなあ。
空もだんだん暗くなって、途中でポツリポツリと窓に雨粒も伝うようになりました。
33分で松江に到着。


 松江城へ

松江市は島根県の県庁所在地で人口は約20万人。
米子、松江、出雲と人口10万人以上の都市が並んで、地図や鉄道の時刻表で見る限りは1つの都市圏のようにも見えます。
実際、東京や大阪からこの3つの都市へは、新幹線から岡山乗り継ぎで特急『やくも』が結んでいます。

このうち米子だけは鳥取県。
遠い北海道の私から見れば、こうしたところが島根か鳥取か分からないけど・・・
なんてことになるのですが。

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 京橋川を行く堀川めぐり遊覧船。

それはともかく、松江に着きました。
松江では松江城見物をすることにしています。

松江駅から松江城へは2kmほどの距離があって、路線バスもありますが街歩きも兼ねて歩くことにしました。
スマホで雨雲レーダーを見ると、松江は雨ということになっていますが、少なくとも松江駅前は雨の気配はなし。
傘は持っていませんが、松江城まで歩くことにしました。
リュックの中にあるレインハットが頼りです。

京橋川を行く遊覧船や、松江城のお堀端の道を歩きます。

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 島根県庁分庁舎にある竹島資料室。

途中で『竹島資料室』という看板を見つけ、気になったのでちょっと寄ってみることにしました。
そういえば竹島は島根県でしたね。

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 竹島や歴史や現在の竹島に関する資料が展示。

竹島といえば韓国が不法占拠している日本の島という認識くらいしかなかったのですが、竹島問題について改めて認識させられます。
この資料室を1回り見学すると、日本の領土問題に対して襟を正す気持ちになります。
北海道だって、ロシアが不法占拠している北方領土問題がありますから他人事ではありませんね。

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 韓国側の主張と日本側の反論。

私は松江は3回目になります。
1回目は乗り鉄のために一畑電車の松江しんじ湖温泉駅から松江駅まで歩いただけ。
2回目はやはり一畑電車から境港行きのバスに乗り継いだだけというもの。
あのころは松江城なんて眼中にもありませんでした。

私もようやく途中下車したら町を観光する余裕を持てるようになったようで。
まあともかく、今の今まで素通りしてきた松江城に、3回目にしてようやくやって来たわけです。

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 松江城大手門跡と天守閣。

松江城の天守閣は江戸時代以前に建設された現存天守のひとつです。
江戸時代初期の1611年に開府の祖、堀尾吉晴によって建てられ、松江藩の城となりました。
以後改易があり、城主は京極氏、松平氏と変わります。

時代は移り変わり明治維新を迎えると廃藩置県で松江藩は松江県となります。
明治政府は廃城令を下すと、全国の江戸時代からの城郭は解体・売却が行われます。

松江城も180円(当時)で売り払われるはずでしたが、地元の有力者の尽力によって買い戻されることになりました。
こうして現在でも天守閣が残されているわけです。
2015年には国宝に指定されています。

ちなみに隣の米子城も天守閣を持った城がありましたが、明治の廃城令によって解体され、廃材は風呂の薪として売り出されたとか。

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 1611年建築の松江城天守閣。

そんな由緒ある松江城です。

下の大手門から階段や坂道を登って行くとチケット売り場があって、680円を払って中へ。
天守閣は土足禁止で、入口でビニール袋を渡され、靴は中に持って入ることになります。

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 天守閣の内部。階段の昇り降りがまた・・・

天守閣の内部は板張りで薄暗く、屋根裏部屋か倉庫のような殺風景な雰囲気。
こんなところに殿様が御座したのか。

これは松江城の天守閣は住居ではなく望楼のためにあったと説明書きにあって、居住や執務は別の建物で行われていたようです。

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 天守最上階になる天狗の間。

階段を登って、登って、登って着いた先は最上階の天狗の間。
ここからは松江の町を360度見渡すことができます。

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 松江の街並みを見下ろす。

ガラス窓もなく吹きさらしの展望台から見る景色は気持ちが良いものです。
しかし、私は高所恐怖症。
柵の前で下を見下ろすと足がすくみます。

さて、登ったら今度は降りなくてはなりません。
階段と言うよりほとんど梯子に近い角度の階段を下ります。
足を下ろすごとにギシギシきしむ踏板と、頼りない木製の手すり。
片手は靴を入れたビニール袋。

それでも何とか下まで降りて来られました。


posted by pupupukaya at 24/11/23 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記5


 鳥取 13:35 → 14:33 松崎(山陰本線・普通)

列車待ち時間のおかげで、駅前だけですが鳥取の見物もできました。

鳥取はこの次は・・・また来ることあるかな。
出雲の方は特急『サンライズ出雲』がある限りまた来ることはあるのでしょうが、鳥取の方は微妙ですね。

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 鳥取駅は今でも有人の改札口。

今では絶滅危惧種ともいえる鳥取駅の改札口で、スマホに表示させたパスを見せて通ります。
現在県庁所在地駅で自動改札になっていない駅はここ鳥取駅と四国の徳島駅だけなのだそうだ。
いや本当に貴重ですね。
(誉め言葉です)

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 鳥取からはまたキハ126形。

鳥取からは2日かけて出雲市まで戻ることになります。
今度の列車は倉吉行き普通。
またお馴染みのキハ126形2両ワンマン編成。

空いていると思いきや、これも下校の高校生が目立ちます。
といっても、相席になるほどではありませんでした。

鳥取から倉吉までの所要時間は、特急ならば30分前後ですが、こちらはのんびりと1時間03分。
どれくらいのんびりしているかと言うと、途中の宝木で13分、青谷で5分停車時間が取られています。
2駅とも上下列車の交換、さらに宝木では特急の通過待ちもあります。

単線なので、上下列車の交換も特急の追い抜きも同じ駅で行わなければならないわけで、普通列車の乗客からすればのんびりしていますが、ダイヤ上は大忙しです。

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 宝木で上り列車と交換停車中に『スーパーおき』が通過。

宝木(ほうぎ)では上り特急『スーパーはくと10号』と交換、向こうもしばし運転停車。
しばらくして、下りの特急『スーパーおき5号』が猛スピードで通過。

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 青谷で上り列車と交換停車中に『スーパーはくと』が通過。

青谷ではこちらが先に停車してしばらくしたら上り普通鳥取行が到着。
そのあとにまた特急が猛スピードで通過します。
この特急は時刻表には該当する列車がなく『スーパーはくと5号』が遅れていたのでしょう。

遅れ特急の通過待ちのあおりで青谷発車は4分遅れとなりました。
文章だけでは状況はわかりにくいでしょうが、とにかく単線ながら過密ダイヤだってことで。

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 ワンマン気動車の運転席。

予定では倉吉で降りて、そこからバスに乗ることにしていましたが、天気が良いので1つ手前の松崎で降りることにしました。
松崎駅から今日のホテルまでは歩いて1時間程度。
倉吉まで行ってもバスの待ち時間が1時間以上あり、無為に過ごすのも勿体ないので。

松崎駅は無人駅なので、一番前のドアから降りることになります。
後ろのドアは乗車専用、2両目のドアは開きません。
車内放送で「後ろのドアからは降りないで下さい」と停車駅ごとに流れるが、あまり守られていない様子。

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 松崎駅に到着。

松崎駅に着き、スマホのパス画面を運転士に見せて下車します。
乗っていた下校の高校生も何人かここで下車。
きっと彼らは、前の人はスマホの画面見せて降りてったけど、あれは何だろうなんて思ってたりして・・・

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 東郷温泉のアーチと松崎駅。

松崎駅は木造駅舎が立派ですが無人駅。
倉吉行の列車が発車し、下校の高校生が去ると静かな駅となりました。


 鳥取県のハワイへ

駅前は東郷温泉。
駅からの通りの突き当りは東郷池が広がっています。

ここから今日宿泊するホテルのある温泉街までは、湖畔を半周して約4km半。
東郷池の周回散策コースにもなっています。

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 東郷池とモニュメント。

だいぶ日が傾いてきましたが、湖畔の風が心地よい。
倉吉まで行かず、松崎で降りて正解でした。

♪「晴れた空 そよぐ風
  港出船のぉ ドラの音たのしぃ〜」
  岡晴夫、憧れのハワイ航路より

東郷池の湖畔に沿って歩いて行くので道はわかりやすい。
時折り現れるきれいな風景を撮影しながら歩きます。

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 池の対岸に見える温泉街。

途中にファミリーマートがあったので、ちょっと寄って明日の朝食などを買います。
今度の宿は素泊まりなので。

さて、いよいよ ハワイです。

こちとら、ニュージーランド行きをフイにして、代わりにハワイへやって来たわけです。
せいぜいハワイ観光を楽しむことにしましょう。

ハワイはハワイでも、こちらは はわい温泉

漢字で書くと羽合温泉で、鳥取県の羽合町がハワイと読むのでこうなるわけです。
その羽合町は平成の大合併で湯梨浜町と名が変わるのですが、羽合温泉は、はわい温泉と変えて残りました。

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 はわい温泉の看板。

『はわい温泉』の看板の方へ行けば温泉街なのですが、せっかくなのでハワイ観光をしてからホテルへ行くことにしましょう。

どうせならカタカナのハワイ温泉とすれば良かったのに。
本物のハワイと同じでは恐れ多いという奥ゆかしさなのでしょうか。

この羽合(はわい)の地名ですが、由来は鎌倉時代にまで遡るという説もあり、1580年頃には羽合の地名が成立していたとあります(wikiより)。

カメハメハ大王がハワイ王国を建国したのが1810年。
だとすると、アメリカのハワイよりも、こちら鳥取県のハワイの方が先にあったということになりますね。

どっちが先かはともかく、どちらもハワイ同士と言うことで、ハワイのある湯梨浜町とアメリカのハワイ州ハワイ郡とは姉妹都市交流の関係なっています。

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 ヤシの木の並木。

進んでゆくとヤシの木の並木道があったりして、気分はアロハオエ〜 ♪
ほうら、だんだんと常夏の島、ハワイの気分になって来ましたよ。

どこからか岡晴夫の歌が聞こえてきたりして。

♪「夢も通うよ あのホノルルのぉ
 ヤシの並木路 ホワイトホテル
 あ〜ああ あこがれのぉ ハワイ航路ぉ〜」
  岡晴夫、憧れのハワイ航路より

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 憧れのハワイ航路を歌う往年の岡晴夫先生。

昔は対岸の松崎からはわい温泉までフェリーで結んでいました。
例えば1991年発行の時刻表を見ますと、東郷湖汽船による7往復のフェリーが掲載されています。
今はその航路はありませんが、まさにハワイ航路だったでしょうね。

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 スーパー銭湯のハワイゆ〜たうん。

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 ALOHA(アロハ)の文字がある『ハワイ湯梨浜町友好の碑』。

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 はわい温泉各所にある足湯。

ハワイらしいところをいくつか見て回って、ホテルに着きました。
ホテルと言っても、お土産屋の2階を客室としただけの宿。

観光の続きは部屋に荷物を置いてからということで、チェックインします。

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 1階がお土産屋になっている本日の宿。

表側はお土産屋の入口になっていて、ホテルの入口は裏手の方にあります。
ホテル入口のドアを開けると登る階段があって、すぐ横のドアに『フロント入口はこちらです』と張り紙してあります。
開けて中に入ると、1階のお土産屋の店内でした。

すぐにおかみさんらしき女性が出てきてチェックインの対応をしてくれます。
宿代を払い、部屋の説明を聞いてカギをもらえばチェックイン。
チェックアウトは、部屋にカギを置いたまま出ていけばいいとのこと。

気さくそうな良い人でした。
はわい温泉についての話を2・3して部屋に向かう。
宿はボロそうだけど、気さくなおかみさんに心が温かくなります。

もしこれが、因業そうな親父が出てきていたら、全然違った印象だったのでしょうか。

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 ホテルの部屋。

とにかく、ハワイのホテルにチェックイン。
また外に出てハワイ見物をして来ます。

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 はわい温泉街。

温泉街を歩くと、1泊1万円は下らないでしょう、立派なホテルが並んでいます。
外から眺めるだけですが、何となくハワイリゾートの気分が盛り上がってきました。

しかし、ここまでハワイまでの道中、ある意味本物のハワイよりも遠かった気がします。

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 はわい温泉の行灯。

東郷池のほとりにある広場と言うか駐車場と言うか、そこには『はわい温泉』と記した行灯(あんどん)がいくつも立っていて、温泉街の風情を醸し出しています。

「赤いランタンほのかに揺れる」
  岡晴夫、上海の花売り娘より

この行灯、宵になっても暗いままだったのは残念。

部屋に戻る前に、1階のお土産屋に立ち寄ります。
またさっきのおかみさんが出てきました。

ハワイらしいものをと店内を探したら、『はわい温泉』の手ぬぐいと『はわいの湯』の入浴剤のセットを見つけました。
はわい温泉に行った証拠にはなります。
レジへ持っていくと、『はわい温泉』のシールを貼ってくれました。
ここで買った品にはシールを貼ってくれるとのこと。

シールを見たらもっと買いたくなりました。
また店内を1回りして、『鳥取砂丘らっきょう』とおかみさんお勧めの『とうごう梨シロップ』を買いました。
シールを貼っただけですが、はわい温泉土産らしくなりました。

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 東郷池の夕暮れ。

今夜の夕食は、3軒ほど隣に居酒屋があるのでそこにしようと決めていました。
18時の開店時間になり店に入ると、
「申し訳ありません、今日は予約のお客さんで一杯で・・・」
完璧に当てが外れてしまいました。

仕方がない。
来るときに寄ったファミマまで歩いて買い物に行くか。

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 はわい温泉からファミマまでの道。

真っすぐだけど真っ暗な道を歩きます。足元もおぼつかないほど暗い。
その道を、通る車、通る車、みんなハイビームの殺人光線を照らしてくるものだから堪まりません。
夜道の運転は、警察庁によるとハイビーム推奨となっているので仕方がないのですが。

ビールとつまみをいくつか買って、またハイビーム殺人光線を浴びながら、歩いて宿に戻ります。

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 ユニットバスのお湯は天然温泉。

そういえばユニットバスのお湯は、源泉かけ流しのお湯だって聞いていました。
そのお湯に浸かってみようと浴槽にお湯を貯めます。
温泉の蛇口が別にあるのかと思っていましたが、お湯の方の蛇口が温泉のようです。

便器の横で、狭い浴槽で浸かるお湯が源泉かけ流しというのも信じがたいことですが、身体の温まり方はやはり温泉でした。
さっき買ってきたビールは冷蔵庫の製氷棚で急速冷蔵してあります。

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 本日のディナー。

ひと汗かいて、冷やしたビールをグラスに注いで飲み干します。
うまい。
温泉上がりの一杯には違いありませんでした。

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 はわい温泉土産。

あとは窓際のリラックスチェアに座って、夜景を見ながら焼酎のお湯割りをチビチビと。
ハワイの夜は更けてゆきます。


posted by pupupukaya at 24/11/17 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記4

 ■ 2024年11月9日(土)

おはようございます。
今日は訪米2日目になります。

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 ホテルの窓から米子城跡を望む。

訪米と言っても、鳥取県は米子駅前のホテルから。

今日も朝から快晴。
気持ちの良い1日となりそう。

朝は6時30分からやっている朝食会場のレストランへ。
夕食は定食でしたが、朝食はバイキングでした。
こんなところで腹いっぱいにしてしまったら夕方まで悲しい思いとなるのでほどほどに。
とはいえ、この宿泊代では大したものもありませんでしたが。


 米子 8:39 → 10:22 鳥取【とっとりライナー】

8時過ぎ、ホテルをチェックアウトして米子駅へ向かいます。

改めて新しくなった米子駅です。
かつては5階建ての駅舎がそびえて山陰本線の主要駅らしい貫禄がありましたが、どこにでもある新しい駅舎の1つになってしまいました。

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 2023年に完成した米子駅の新駅舎。

橋上駅化されて、自由通路が出来て便利になりましたが、個性は消えてしまった気がします。
まあ、一介の旅人に文句を言う権利はないでしょうけど。

2階のコンコースに面してシャミネ米子があって土産物が並んでいます。
入ってすぐの場所に駅弁が並んだケースがありました。
米子駅は明日また戻って来るので、そのときに駅弁を買うかどうか決めましょう。

今日は鳥取まで行きます。
米子から鳥取までは意外と遠くて、距離にして92.7km。
この区間を特急『スーパーまつかぜ』『スーパーおき』が最速59分で結んでいます。
特急街道と呼べるほどの本数はありませんが、それでも2時間置きくらいの本数はあります。
一方で普通列車に乗ると同じ区間の所要時間は2時間かそれ以上、下手をすると3時間近くかかります。

そんな中、1日1往復だけ快速『とっとりライナー』が走っていて、これに乗れば米子から鳥取まで1時間43分で行くことができます。
私の旅行プランのためにあるような列車ですね。

この『とっとりライナー』はかつては日中も運転されて1日6往復もありましたが、コロナによる利用者の減少からか減便され、今では1往復残るだけとなっています。

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 快速『とっとりライナー』。

『とっとりライナー』はキハ126形2両編成でホームに入ってきました。
普通列車用の気動車と言えば両運転台の車両が多いのですが、この車両は片運転台で2両1ユニットでの運用です。

車内は、これも今どき珍しいボックスシートが並び、ロングシートは車端の一部にあるだけ。
乗降ドアが両端に設けられたのはワンマン運転のためでしょうか。

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 キハ126形はボックスシートがメイン。

ボックスシートに腰掛けると座り心地も良く、向かいの座席とのシートピッチも広く取られています。
製造は2000年頃なのでもう20年以上経っていますが、古さは感じません。

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 往年の急行列車の雰囲気。

ボックスシートから車内を見ていると、『急行型』なんて言葉が浮かびました。
国鉄時代にこんな車両を急行用気動車として製造していたらなあ。
今は消滅した急行列車ですが、急行も違った道をたどっていたのでは。

北海道でいえば、『えりも』『はぼろ』『狩勝』なんて急行を思い出します。
やる気のない国鉄は、ボロボロの老朽車両を使い続け、狭くて固いボックスシートのままでした。
高速バスが運行されるようになると、国鉄は改善することなく一気に廃止してしまいました。

JR以降の新型気動車といえば、ロングシートがメインの車両ばかりになってしまったのは残念です。
少しはJR西日本の車両を見習って欲しいものです。

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 荷棚と座席番号。

入線時は空きボックスだらけだった車内ですが、発車時刻が近くなると登校日なのか部活なのか、高校生がたくさん乗ってきました。
このボックスも相席になります。
でも、シートピッチは十分にあり、相席になっても窮屈さは全然感じません。

天井から下がるつり革がなければ、本当に急行型と呼びたくなります。

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 日本海と風力発電。

山陰本線の伯耆大山から東は初めて乗る区間なので車窓にくぎ付けです。
特に景勝地と呼べる景色はありませんが、いかにも日本の田舎町といった風景が続きます。
北海道人の私にとって、こうした風景は外国のようにも見えます。

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 由良駅は名探偵コナンの駅。

ところで向かいもそうだし周りの高校生を見ていると、一心不乱にスマホに夢中。
中には本や参考書を開いている人もいるが、今は全国どこでも通学生はスマホばかりいじっている気がします。
どうでもいいことですけど。

この高校生たちは2〜3駅で降りるものと思っていましたが、案外遠くまで行くようです。

9時31分、倉吉着。

倉吉市の代表駅で特急停車駅でもあるから、ホームには乗客の姿が多く見えました。
ここからさらに混むのかと思ったら、停車すると高校生たちが一斉に席を立ちました。

一旦空きボックスが多数となりますが、また降りた人数と同じくらい乗ってきて、倉吉までと同じような乗車率に。
このボックスもまた相席となります。

米子と鳥取を結ぶ都市間快速の『とっとりライナー』ですが、その実は都市間利用ではなく乗客は途中でほぼ入れ替わるローカル列車なのでした。
やっぱり都市間となると特急利用となるのでしょう。
いや、それ以前に車社会ですね。

ずっと田舎町のようだった風景も、鳥取が近くなると都会的になってきました。

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 鳥取に到着。

鳥取駅は高架でホームが2面4線の駅。
どことなく北海道の千歳駅に似た構造の駅だなと感じましたが、それもそのはずで鳥取駅高架化が1978年、千歳駅が1980年と同年代の建築です。
必然的に似たような構造となったのでしょう。

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 一昔前の新幹線駅のような鳥取駅コンコース。

階段を1階に下りると吹き抜けの広いコンコースに出ますが、改札口は有人のボックスが並びます。
ひと昔前(ふた昔?)の新幹線駅を思い出しました。


 鳥取駅前 10:45 → 11:07 砂丘センター展望台【ループ麒麟獅子バス】

鳥取駅からはバスで鳥取砂丘へ行くことになります。
バスの時刻も事前に調べてきていて、『ループ麒麟獅子バス』という鳥取市内の観光ルートを回るバスがちょうど接続しています。

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 鳥取駅前のバスターミナル。

駅前広場にある屋根付きのバスターミナルへ行くと、外国人らしき人がたむろしていたり。
これは嫌な予感が・・・

ループ麒麟獅子バスを含め鳥取砂丘へ行くバスは0番のりばからの乗車となります。
その乗車口の前に立つと、後ろにはあっという間に行列が出来ました。

中国系の人が圧倒的に多いようです。
後ろのグループは韓国からのよう。
行列はざっと見ですが50人以上にはなった模様です。
とにかく賑やかなこと。

発車5分くらい前になってバスが到着しました。
観光用ではなく、路線バスと同じノンステップバス。
私は1番乗りで座席に座ってしまいます。
車内には続々と乗り込んできてかなりの混雑。

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 ループ麒麟獅子バス。

コロナ終了後から有名観光地ではオーバーツーリズムなんて言葉を再び耳にするようになりましたが、鳥取砂丘にまで押しかけるようになったのでしょうか。

「ドアが閉まらないのでドアから離れてくださ〜い」
と運転手はマイクで叫びますが、言葉が通じているのかどうか。
なかなか発車できず。

結局積み残しが出てしまいました。
鳥取砂丘までなら、このあとすぐに路線バスの鳥取砂丘行があります。
そっちに乗れば良かったかな・・・

バスは途中の鳥取城跡停留所で何人か降りたほかは乗り降りがなく通過。
私は砂丘センター展望台で降ります。

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 眺望テラスからの眺め。

バス停の名の通り、ここは鳥取砂丘を一望できる展望台・・・
のはずですが、山の斜面の茂みに遮られて海しか見えません。

広場にあるレストハウスに『眺望テラス』の看板を見つけ行ってみます。
3階が展望台になっていて無料で入れます。
そこからの眺めもイマイチ。

バスをここで降りたのは、砂丘へ行くには坂道を下るだけだからです。
逆に砂丘に行ってからこの展望台に行くには坂道を登るか、有料のリフトに乗ることになります。

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 人がいない方の砂丘。

展望台からの坂道を下ると、メインの砂丘会館からは離れた場所に出ます。
そこにも砂丘の入口があり、中に入ることができます。

砂丘の中は特に遊歩道があるわけでなく自由に歩けます。
遠くに人がぞろぞろ歩いているのが見え、あれを目印にすれば迷うことはなさそう。
こちらは人があまり来ないのか、砂の上はさざ波模様となっていました。

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 馬の背と呼ばれる山とオアシスと呼ばれる池。

自由に歩けるとはいえ、砂の上だから歩き辛い。
気を付けないと靴の中に砂が入り込む。
なるべく足が埋まらないような場所を選んで歩いて、オアシスと呼ばれる池まで行きます。
この池は山からの湧水が流れ込んでここに溜まった水のようですね。

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 馬の背へ登る砂の道。

ここからは高さ47mの砂山が立ちはだかります。
正式名は第2砂丘列、通称馬の背と呼ばれる細長い砂山。
鳥取砂丘へ来たら、ここを登らなければならないようです。

これが踏み跡だらけのズブズブ埋まる砂なので1歩1歩踏み出すだけで一苦労。
私は皮のウォーキングシューズなので気を付ければ砂が入り込むことはなさそうですが、布製のスニーカーだったら靴の中は砂だらけになりそう。

中にはヤケになったのか靴を手にもって裸足で登っている人も。
砂ばかり見つめているせいか、丘ごしに見える日本海が青々として見えます。

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 馬の背から日本海を望む。

何とか頂上まで登りました。
上に何かあるわけではありませんが、ここから見る日本海の風景がきれい。
下に見える浜まで行ってみたくなりますが、砂の上を降りるのも大変だし、戻りはまた登らなきゃならないし、やめておきます。

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 鳥取砂丘バレー(谷)。勝手に名付けてみた。

鳥取砂丘といえば、これまではなだらかな砂丘が広がっているイメージでしたが、実際は砂の登山ですね。
これも実際行ってみなければわからないこと。
馬の背からの眺めを堪能したので、そろそろ下山することにします。

この砂山は登るのも大変だったけど、下るのはもっと大変。
踏み跡の窪みを選んで足を下ろさないとズルッといっちゃいそう。

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 砂丘会館から馬の背まで続く人の列。

鳥取砂丘は砂丘会館から馬の背までの400mほどが観光のメインとなっていて、常に人が歩いています。
砂丘会館前の出入り口まで来て振り返ってみると、何となく砂糖に群がるアリのようにも見えます。

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 レストランや土産物店が入った鳥取砂丘会館。

砂丘展望台から砂丘をぐるり歩いてきて砂丘会館に着いたのが11時55分。
ちょうど12時00分発鳥取駅行きの路線バスがあるので、それに乗ることにしました。
少々慌ただしいですが、次のバスだと13時発になってしまうので。


 砂丘会館 12:00 → 12:22(路線バス)

バス停には10人ほどの列がありましたが、到着したバスに乗ってしまえばガラガラでした。
行きのバスにぎゅうぎゅう詰めで乗っていた人たちはどこへ行ったのでしょう。

鳥取駅〜鳥取砂丘間の運賃は行きが300円でしたが、なぜか帰りの路線バスは380円でした。
なお、どちらも現金のみなので、小銭の用意を忘れずに。

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 高架駅の鳥取駅。

当初は鳥取砂丘で2時間ほどの滞在を予定していたのですが、1本早いバスで鳥取駅へ戻って来られました。
次の列車まで、軽い昼食と、駅前の散策くらいはできそうです。

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 鳥取駅1階にある砂丘そば。

駅構内の一角に『砂丘そば』の看板を見つけ、ここに入ることにしました。
食券機で、そばと炊き込みご飯がセットになった『砂丘そば定食』の券を買って店内へ。

食券を出すと店のおばちゃんが「ちょっと待って」と中に入って行きました。
「お客さん、炊き込みご飯が切れたので、かに飯になるけどいいですか?」

これは思わぬグレードアップか、2つ返事でOK。

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 砂丘そば定食(680円)

出てきたかに飯はご飯だけ。
食べてみると、かにのダシはよく出ていて、確かにかに飯。
だけど、かにの身までは乗せてもらえなかったようだ。

そばの汁は関西風の薄口。それにあごちくわ(トビウオのちくわ)が2枚が鳥取らしいところ。

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 鳥取駅前の街並み。

食事のあとは駅前をぶらぶらして過ごします。
駅前はアーケード商店街と地元の老舗デパートがあり、地方都市ながら元気にやってますといった印象でした。


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posted by pupupukaya at 24/11/17 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記3


 出雲大社参拝

一畑電車で出雲大社前駅に着きました。
荷物を抱えて右往左往の人たちを尻目に、参道へと向かいます。

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 出雲大社前駅から出雲大社まで続く神門通り。

表参道となる神門通りの坂を登って勢溜の大鳥居前まで来ました。
平日なのに、ずいぶんとたくさんの人です。
出雲大社の人気ぶりがうかがえます。

出雲大社参拝はいろいろ作法があって、1つでも所作を間違えた際は神様から見放され神罰が下る・・・
とは冗談ですが、他の神様とは作法が異なるので、参拝方法を事前に調べてから行くことをお勧めします。

私は7年前に来たことがあり、そのとき雲州平田の旅館に泊まったときに出雲大社の参詣方法についてレクチャーを受けていました。
結構細かいところまで教わったので、今回もそれに則ってお参りしようと思います。

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 勢溜の大鳥居が出雲大社の入口。

最初に勢溜の大鳥居の前で一礼してから入ります。
ここから奥の拝殿へ向かって下り坂になっており、その途中右側に祓の社(はらえのやしろ)という小さな祠があります。
ここを素通りしてしまう人が多いのですが、まずここにお参りし、心身を祓い清めるという大切な場所となっています。

お参りの仕方は、すべて2礼4拍手1礼

次は手水舎で両手と口を清めることになります。
こんなご時世なので、口の方は形式的に済ませます。

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 拝殿と銅鳥居。

そうしたら銅鳥居を一礼してくぐり拝殿へ。
あ、それからこの銅鳥居に触れると金運がアップすると言われています。
私は7年前にお参りに来た際もこの銅鳥居に触れました。
おかげさまで、この7年間というもの、お金に困ったことがありません。

さていよいよ拝殿から出雲の神様へのお参りがスタート。
2礼4拍手1礼、拍手は大きく、礼は深く。

あとお参りの際は、自分の住所と名前を心の中で唱えるのを忘れないでね。
せっかくお参りしてもどこの誰かがわからないのでは、神様もご利益(りやく)を与えようがないのでね。
・・・たまたま聞こえた団体さんガイドの受け売り。

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 御本殿へは入れないので手前の八足門でお参りする。

奥へ続きます。
今度は御本殿のお参り。
おっと、門の脇に水舎があります。
ここでまた手と口を清めるのを忘れないように。

お参りするのは八足門と言う場所。御本殿は奥にあるのですが、ここからは一般の参拝者は入れません。

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 素鵞社の説明書き。

御本殿のお参りの次は、裏側へ回り素鵞社(そがのやしろ)へ。
ここは小さいながらも、スサノオノミコトを祀った出雲大社最大のパワースポットとなっています。
こちらはお参りの人の行列ができていたので並ぶことになりました。

このあとは氏社と神楽殿でお参りすれば出雲大社を1周してきたことになります。
神楽殿での一番の見ものは、日本一の大きさを誇る大注連縄(おおしめなわ)です。

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 神楽殿に下がる日本最大級の大注連縄(おおしめなわ)。

神楽殿の横に御守所があり、お守りやお札を売っていました。
ここで御守りを2つ買いました。2,000円。
御本殿入口横にある御守所は人だかりがしているのに、なぜかこちらは空いていました。

神楽殿のもう1つの見どころは日本一大きい大国旗。
澄んだ青空にはためく日の丸を見ていると、つくづく日本人で良かったとつくづく思います。

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 日本一大きい出雲大社の大国旗。

ところで境内には外国人観光客と思しき人たちもチラホラ。
この人たちはお参りもしないで記念撮影ばかりしているのですぐにわかります。
でも少数派で、境内は圧倒的に日本人ばかり。

ここもどうかすれば、札幌市内の某神宮のように、観光バスでやってきた外国人がウロウロするようになるのでしょうか。
いらぬ心配ですが、頭をかすめます。

また拝殿の前へ戻ってきました。
これからどうするか。
ちょうど宝物殿という建物があったので入ってみます。
入場料300円で撮影禁止なので画像ナシ。

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 大きな注連縄(しめなわ)が下がる『拝殿』。

11時50分、勢溜の大鳥居から入ってここまで1時間弱といったところ。
拝殿には旗を持ったガイドを先頭に、観光バスらしい団体一行が次から次へと現れ、そのたびに行列が出来ています。

私はお参りはこれでおしまい。
最後に、御守所で100円のおみくじを引いてみます。

出雲大社のおみくじは吉凶占いではなく、神様からのお言葉が直接記されているというもの。
で、今年のわたくしへの神様からのお言葉は、

本年は何事も思うようにいかず苦労多くして効果の少ない年である

いやはや図星でございます。
今年は本当に思うようにいかないことばかりの年回り。
極めつけはニュージーランド行きの失敗をして、7万円・・・

しかし深く謹んで業務に精励すれば後に幸福を得る道が開かれる
はは〜ッ!
今年も残り2か月近く、謹んで精励することにしましょう。

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 勢溜の大鳥居から神門通りを見る。

拝殿から参道を通って再び勢溜の大鳥居前まで戻ってきたのが12時15分。
出雲大社の境内をぐるっと回ってきて1時間20分てところ。

次の出雲大社前発の電車は13時20分発。
妙に時間が余ってしまいました。

出雲そばでもと思いましたが、昼時なのでどこも混んでいそうです。
参道の正面に大鳥居が見えたので、そこまで歩いてみることにしました。

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 神門通りにそびえ立つ宇迦橋大鳥居。

高さ23mという巨大な鳥居は宇迦橋大鳥居といい、1914(大正3)年に建てられた鉄筋コンクリート製です。
ここからさらに南に旧国鉄の大社駅があって、そこに着いた全国からの出雲大社参詣客にとってはここが入口だったことでしょう。
大社線は1990年に廃止されましたが、旧大社駅は保存されて観光名所となっています。
そこへも行こうと思っていたのですが、調べたら来年(2025年)12月まで解体修理中ということでした。
残念。

この大鳥居のたもとにある宇迦橋も現在架け替え工事中で、脇にある迂回路で通しているのが残念でした。
ふたたび出雲大社前駅へ戻ります。


 出雲大社前 13:20 → 13:45 電鉄出雲市【一畑電車】
 (川跡乗換え)

駅へ来たものの、電車の発車時刻までまだ30分以上。
混んできて券売機に並ぶのは嫌なので、出雲市へ戻りの乗車券だけは今のうちに買っておきます。
電鉄出雲市駅で往復券を買っておくべきでした。

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 国の登録有形文化財になっている出雲大社前の駅舎。

出雲大社前駅の駅舎は一畑電鉄が開通した1930(昭和5)年建築で、国の登録有形文化財にもなっています。
駅舎の中から見上げると、吹き抜けの高い天井と窓にはめ込まれたステンドグラスがいかにも戦前の昭和モダニズム。
なんでも純和風建築の国鉄大社駅に対抗して、こちらは洋風建築としたんだとか。

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 ステンドグラスが美しい出雲大社前の駅舎。

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 ノスタルジックな出雲大社前駅の改札口。

昔から変わらないローカル私鉄の駅という佇まいですが、券売機は各種キャッシュレス決済可能な最新のもの、ホーム側出入口上の発車案内標は液晶パネルのものに変わっていました。

ばたでん売店では一畑電車グッズが置いてあり欲しくなりましたが、荷物が増えることを考えるとためらいました。

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 一畑電鉄の改札は今でも鋏が入る。

発車10分前に改札が始まります。
木の柵の中に駅員が立って、これも昔あった改札鋏でパチンパチンと鋏を入れるもの。
鋏にはきっぷの紙屑が散らからないように、切り屑を受けるケースが付いています。

その切り屑を袋詰めして、売店で商品となっていたのには恐れ入りましたが・・・。
まあ、今時珍しくなったものには違いありませんね。

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 ご縁電車しまねっこ号の車内。

戻りの電車はまた『ご縁電車しまねっこ号』。
この電車が大社線を往復しているようですね。

座席下の床にはあみだくじが描かれていて、線をたどってみると・・・
・・・まさかね。

行きの電車は直通でしたが、戻りの電車は川跡で乗り換えとなります。

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 川跡駅で電鉄出雲市行に乗り換え。

川跡では出雲大社、松江、出雲市と3方向からの電車が必ず出会うダイヤになっていて、待ち時間も少なく乗り換えができます。
構内踏切なので、階段の昇り降りがないのもありがたい。
降りた乗客のほとんどは出雲市行電車のホームへと向かいます。

やがて入って来た出雲市行の電車は1両の新型電車。
ずっと大手私鉄の中古車ばかり走っていましたが、最近は一畑電車が導入した新型電車が主流になってきたようです。

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 最新型の7000系電車。電鉄出雲市駅。

車内は片側が向い合せボックスシート、片側がロングシートとなったレイアウト。
向かいの客と目が合うことはありませんが、ボックスシートの人は常にロングシートの人から目を向けられるわけで、ちょっと落ち着かないかも。

松江しんじ湖温泉始発なのと、大社線からの乗客が増えたので立ち客が出るほどの乗車率となりました。
とはいっても川跡からわずか9分で電鉄出雲市に着きます。


 出雲市 14:54 → 16:16 米子(山陰本線・普通)

出雲市駅での乗り継ぎ時間は1時間以上。
駅の高架下はアトネス出雲となっていて、お土産屋や百均などが並んでいます。

時間つぶしに土産物などを眺めたいところですが、あまりじっくりと見過ぎても、明後日の夕方にまたこの駅に戻ってくるわけで。
地図を見ると、南口を出て真っすぐ行ったところにドラッグストアを見つけました。
駅を出て、今夜の寝酒を買っておくことにします。

ここ出雲市から、今日は米子まで移動することになります。
今日から明後日まで使うきっぷは『山陰のんびりパス』。

事前におでかけネットからクレジット決済で購入していました。
使用するときはスマホにインストールしたtabiwaアプリで表示させて改札口で見せる、モバイル乗車券というもの。

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 tabiwaアプリで表示したチケット利用画面。

実際にスマホで表示させると、背景のtabiwaマークが流れるように動いて、使用中とすぐにわかる仕組みです。

いま何かと“改悪”と話題の青春18きっぷも、こうした方法もあったのでは。
もっともこれでは自動改札機を通れませんが、JRで将来的に導入が進められているQRコード乗車券が実用化されれば、こうしたモバイル乗車券となるのかも知れません。

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 真っ黄色の115系電車2両編成。出雲市駅。

出雲市〜米子間は電化区間にもかかわらず、ほとんどの普通列車は気動車で運転されています。
しかし今度の米子行は、数少ない電車による運転です。

出雲市駅のホームに入って来た電車は国鉄型電車。
しかも全身真っ黄色に塗られた、いわゆる末期色と呼ばれる塗装。
まだ走っていたんですな。

115系と呼ばれる国鉄型電車は、かつては東海道線や横須賀線でも走っていた車両。
う〜ん、懐かしい。

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 国鉄時代から変わらないボックスシート。

車内の座席も、モケットこそ新しいものに変えられていますが、国鉄時代そのまま。
走りだせば、モーターの唸りといいレールの響きといい、いかにも電車という感じがします。
鉄道ファンには嬉しい車両ですが、走行中は細かい振動が続き、あまり乗り心地が良いとは言えませんね。

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 宍道湖を見ながら爆走する。

午前中に『サンライズ出雲』から見た宍道湖を見ながら電車は走ります。
窓は、もともとは上下2段に開く窓だったのですが、下段ははめ殺しになっていました。

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 乗降が多かった松江駅。

松江駅のホームは乗車口に行列が出来ていましたが、ここで降りる人も多く車内の乗車率はあまり変わらず。

普通列車なので、途中駅での入れ替わりが結構あります。
この電車はワンマン運転で、運転士後ろには運賃箱も備え付けてあります。

無人駅でも、乗り降りのドアは特に指定されていないようです。
ICカード利用の乗客は駅の出入口脇にあるリーダーにタッチし、きっぷ所持客はその横にあるきっぷ入れに投入するというもの。
きっぷを持っていない乗客は運転士に自己申告ということなのでしょうか。

それにしても途中駅での乗り降りが結構あります。
沿線の人たちの足といったところ。
北海道の鉄道の現状を知っている身としては羨ましく思えてきます。

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 “のっぺらぼう”の異名を持つ115系先頭化改造車。米子駅。

米子駅に到着。今日の移動はここで終わりになります。
7年前に来た時の米子駅は、上に庁舎の入った5階建ての、いかにも国鉄の駅という駅舎でしたが、今は橋上駅になっていました。

今年(2024年)の7月に完成したばかりの新駅舎。
駅前広場はまだ囲いがあって整備中となっています。
この新駅舎の見物は明日にすることにして、今日はこのままホテルへ向かいます、


 訪米、ホテル、ディナー

今日は私にとって2度目の訪米であります。

前回の訪米はいつだったかな。
確か、2000年のGWでした。初めて『サンライズ出雲』に乗ったときでしたね。
ちなみに、7年前に来たときは境線からの乗り換えだったので改札を出ていません。

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 米子駅前にある空を駆ける鉄道のモニュメントと今夜泊まるホテル。

え、 訪米?
なんのこっちゃだって?

米子を訪れたのだから、略して訪米です。

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 結構立派な部屋。

1泊2食付き4,500円也のホテルはどんなものか心配していましたが、これが思ったよりも立派だったので嬉しい限りです。
今どきこの値段でよくやっていけるなあ、とは余計なお世話ですが、県庁もなく有名観光地もない米子では価格勝負となってしまうのでしょうか。

しかし、プライベートで泊まる分には安いほどありがたい。
出雲市や松江のホテルが高すぎるときは、米子のホテルがコスパ的に良いようです。

まだ外は明るいですが、ちょっと一休みしたい。
何よりシャワーだ。

  ★    ★    ★

今日は昼食抜きだったので、18時前にディナー会場へ行きます。
ディナーは1階のレストランでセルフサービスで受け取る。

出てきた料理は社員食堂のランチのようなショボい献立ですが、食事つきはありがたい。

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 1泊2食付きのディナー。ビールはレストランの自販機で買ったもの。

仮に素泊まりだったら、スーパーで惣菜でも買ってきて部屋で食べてたんじゃないかな。
あれも案外高くつくのでね。

レストラン内にはビールと酎ハイの自販機が置いてあったので、ビールを買った。
ビールのつまみと思えば悪くはありません。

食事後に夜の駅前を散策しようかとも思ったけれど、もう気力が出ませんでした。
このあとは寝るまで出雲市のドラッグストアで買った焼酎をお湯割りで飲んでおりました。


posted by pupupukaya at 24/11/16 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記2

 ■2024年11月8日(金)

おはようございます。
『サンライズ出雲』車内から。

部屋はまだ真っ暗、時刻は朝の5時50分。
窓の外を見ると、空がうっすらと、山の稜線が見えている程度の明るさです。


 サンライズ出雲の朝

6時08分、まだ暗い中、おはよう放送が流れます。

「皆様おはようございます、まもなく岡山です」
「まもなくしますと、切り離し作業をおこなうため7号車と8号車の間は通り抜けできなくなります」

列車は夜明け前の山陽路を120km/hで快走中。
特に案内はなかったので、定刻通り運転中のようです。

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 岡山手前の東の空に見えた朝焼け。6時17分。

ベッドの上で外を眺めていると、次第に明るくなってきました。
空はうっすらと曇り空。
東の空は朝日が反射して真っ赤に染まっています。

あと10分ほどで岡山到着。
岡山では『サンライズ瀬戸』と『サンライズ出雲』の切り離しのため7分間停車するので、外に出ることにします。

寝台備え付けの浴衣姿で寝ていましたが、外行き用に着替えます。
ソロの部屋内は、座ったり横になっている分には快適ですが、着替えたり片付けたりすると狭くて難儀ですね。

6時27分、岡山到着。

定刻通り。
ホームに出ると各ドアから一斉に乗客が出てきました。
中には小走りの人も。

私がここ岡山駅のホームに出たのは、朝食の駅弁を買うためです。
まさかこの人たちも同じように・・・?

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 人だかりができるサンライズ瀬戸・出雲の切り離し。

ところが多くの人が向かったのは7号車と8号車の連結部分。
切り離し作業が行われるために、その撮影をしようというものでした。
作業が始まった連結部分には人だかりができています。

一方で瀬戸編成の5号車付近にあった売店は、先客が2人いるだけ。
ほぼ待たずに駅弁をゲットできました。

今日は両編成とも満席なのに売店は売れているとは言えず。
ここの早朝営業も、いずれどうなるのでしょうか。

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 サンライズを待って開店している売店。

出雲編成の10号車に戻る途中、さっきの連結部分は切り離し作業が終わったところです。
相変わらず人だかりは絶えない中、6時31分になり瀬戸編成が先に発車して行きました。
残った出雲編成も間もなくの発車。急いで車内に戻ります。

6時34分、岡山発車。

部屋に戻り気づくと、昨日熱海横浜発車時点で空室だった隣の部屋が、いつの間にか使われた形跡で再び空室となっていました。
どうやらこの客は、熱海以降から乗って岡山以前で降りたらしく、これじゃ寝るためだけの乗車ですね。
下世話ですが、ずいぶん勿体ない乗り方をするものです。

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 ホームの売店で買った桃太郎祭りずし(1,200円)

岡山を発車したところで、さっき買った駅弁を開けて朝食とします。
買ったのは桃太郎の祭りずし。

派手なパッケージに、最近流行りの観光向け駅弁と思われがちですが、意外なことに岡山駅でも古株の駅弁の一つ。
岡山では江戸時代からお祭りになると家々で作ったちらしずしを振舞う風習があり、それを駅弁としたものです。

桃をかたどった蓋を開けると、酢飯の上に錦糸卵を敷き、えび、穴子、さわら、ままかり、たこ、姥貝といった瀬戸内の幸が賑やか。

こんな豪華な駅弁を食べると、朝から1杯やりたくなってきますね。
ですが、お酒は買っていません。
昨日東京駅で買ったお酒も、ゆうべ全部飲んでしまいました。

ドリンクはこれも昨日買っておいた麦茶。
でも、着いたら出雲大社へ行く予定ですからこれで良い。

列車は山陽本線を120km/hで再び快走。
個室寝台の旅は快適で、速いスピードが恨めしくも感じます。
だけど、ノビノビの客だったら同じことを思ったかな・・・。

6時46分、倉敷到着。

倉敷を発車すると山陽本線から伯備線へと入ります。
ここまで西へ西へと向かっていたものが、今度は山陰へ向かって北上するルート。
線路も単線になり、結構揺れるようになりました。

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 高梁川の谷沿いを行く。

幹線らしい山陽本線から伯備線に入ると急にローカル線らしい景色となってきました。
ときどき寄り添う川は高梁川。

高梁川の谷に沿って伯備線と並行する道路は国道180号線。
渋滞気味の国道を走る車を次々と追い抜く様は見ていて気持ちが良い。

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 高梁川と高梁市の街並み。

7時14分、備中高梁到着。
7時43分、新見到着。

伯備線は『サンライズ出雲』乗車では2回通ったことがありますがいずれも夜間で、明るい時間帯に通るのはこれが初めて。
始めて見る車窓に心が躍ります。

8時04分、車掌による観光案内放送。
「こんどのトンネルは岡山県と島根県の分水嶺となり、トンネルを抜けると島根県となります」

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 山の間から姿をのぞかせた大山。

国境のトンネルを抜けると、さっきまでの曇り空が一転して青空へと変わりました。
スマホの天気予報を見ると、今日明日の出雲地方の天気は晴れ、降水確率0%です。
私が旅行する先々、天気だけは良い気がします

再び川が寄り添うようになり、今度は日本海へ注ぐ日野川。
日野川の谷に沿うようにくねくねと、時に東へ南へと進路を変えながら北上します。
そのせいか、進行右側にあるはずの大山(だいせん)が進行左側の私の部屋の窓に現れたりするのが面白いところ。

DSCN0465.JPG
 朝のラウンジ。10号車。

9時近く、部屋を出てラウンジへ行ってみます。
進行右側の席が2つ空いていたので、ここから大山を眺めようと座ってみました。

晴れていて大山の姿ははっきりと見えているものの、見事に逆光。
眩しいし、大山もシルエットのようで冴えない姿。

DSCN0481.JPG
 ラウンジの窓から見た大山。

ラウンジでただ1人で座っていても、あまり居心地は良くないようで。
部屋に戻って洗面道具を取って洗面所へ。
この時間にもなると洗面台周りはビチャビチャ。
まあそうなっちゃうよね。

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 米子は山陰の鉄道の要所。

9時05分米子到着。
9時33分松江到着。

山陰の主要都市らしく、米子、松江では下車客が現れるようになりました。
車内のほうは、あちこち空室も目立ち始めます。
芸備線から山陰本線に入ると、風景がちょっと都会っぽくなった気がします。

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 進行右手に広がる宍道湖。

松江からの車窓の見どころは宍道湖沿いを走る区間です。
しかし、宍道湖は進行右側なので、私の部屋からは見ることができません。
ラウンジへ行ってみるも満席でした。

進行右側の個室に、すでに下車して空室になっている部屋がありました。
ちょっとそこの窓から眺めさせてもらいます。

9時47分、宍道到着。

ここは芸備線の備後落合まで結ぶ木次線が発着する駅。
木次線は廃止の話も浮上しているローカル線ですが、昔は広島から芸備線・木次線経由で米子や鳥取を結ぶ急行列車が何本も走っていました。
その中の1本はなんと夜行列車。今では信じられませんね。
名残もあって、ホームの乗り換え案内には『広島』の文字を見つけました。

DSCN0556.JPG
 宍道駅の乗り換え案内表示。

さて、終点出雲市へはあと1駅。
降り支度は終わっているので、あとはベッドに腰掛けて到着を待つだけです。

10時00分、出雲市到着。

DSCN0567.JPG
 終点出雲市駅に到着。

定刻通り終点の出雲市に到着しました。
快晴。
透き通るような青空が気持ち良い。

さっそく駅名標をバックにサンライズの撮影をするも、低い秋の日差しがくっきりと光と影のコントラストを作ってしまいます。
撮影に関してだけは、あまり天気が良いのも考え物ですね。

出雲市駅は自動改札機となっていて、ここまでの乗車券を投入するとそのまま回収されることになります。
横長の寝台券は改札機が受け付けないので、記念にそのまま持ち帰ることができます。

乗車券は『使用済』のスタンプを押してもらえば記念に持ち帰ることができます。
駅員がいる改札口の窓口に向かうと、同じことを頼む人が多いのか、駅員は初めからスタンプを手にしていました。

DSCN0581.JPG
 出雲大社をかたどった出雲市駅北口のエントランス。

出雲市駅の北口から外に出れば正面にそびえる三角屋根は出雲大社を模したものです。
今の駅は1998年に高架化された新しい駅なので、これ自体は由緒あるものではありませんが、神話の国出雲の駅らしく貫禄があって頼もしく見えます。


 電鉄出雲市 10:25 → 10:48 出雲大社前【一畑電車】

駅を出て少し歩いた場所に電鉄出雲市駅があり、一畑電車の乗り場はこちらから。

DSCN0585.JPG
 一畑電車の駅は電鉄出雲市駅。

電鉄出雲市発着の電車は、平日ダイヤでは基本的に松江しんじ湖温泉の方へ直通するので、出雲大社へ行くには川跡駅で乗り換えることになります。
しかし、『サンライズ出雲』に接続する10時25分発の電車は、出雲大社前へ直通する数少ない便です。

DSCN0588.JPG
 出雲大社前行は1000系『ご縁電車しまねっこ号』。

出雲大社前直通の電車は2両編成のラッピング電車『ご縁電車しまねっこ号』でした。
元は東急電鉄で走っていた中古車両。
ロングシートの真ん中には、島根県のゆるキャラ『しまねっこ』の人形が鎮座しています。

DSCN0590.JPG
 座席に座るしまねっこ。

『サンライズ出雲』と『やくも1号』から乗り継いだ参詣客を乗せ、ガタンゴトンとレールの音を刻みながら出雲平野を走ります。
途中の川跡で北松江線からの乗り換え客も乗ってきて、立ち客も出るようになりました。
23分で終点の出雲大社前に到着。

DSCN0594.jpg
 出雲大社前駅に到着。

電車が着くと乗客は一斉に改札口へ向かうので行列となりました。
スーツケースを持った人は、どこかへ預けてから参拝しなければならないので大変です。
一方で軽装の人もいて、こちらは出雲市や松江温泉に連泊してホテルから出雲大社詣でのようです。

私はと言うと、中くらいのリュックサック1つ。
必要最小限の物しか持ってきてません。
なにか必要になれば現地で買えばいいくらいの考えでいます。

旅慣れていると見るか、単にズボラなだけと見るかは人によって分かれそう。
だけど、この先コインロッカーのお世話になることは多分ないでしょう。


posted by pupupukaya at 24/11/16 | Comment(0) | 西日本の旅行記

2024年サンライズ出雲旅行記1

 ■ 2024年11月7日(木)

今日から4泊5日の旅行がスタートします。
ここ10年以上前から海外旅行に精を出していたこともあり、これだけまとまった日数の国内旅行は2017年の山陰旅行以来となります。
あれから7年ぶり。

route1107.png
 2024年サンライズ出雲旅行記のルート(地理院地図を加工して作成)。

いろいろあって今年の旅行は国内旅行となりましたが、これも何かのご縁なのでしょう。
それでは旅行記スタートです。


 新千歳空港 15:15 → 17:00 成田空港【ジェットスター114便】

天気予報を見ると、山陰地方の天気は週末にかけて晴れになりました。
雨に当たることはなさそうなので、折りたたみ傘は置いてゆくことにします。
荷物は少しでも減らしたいのでね。

で、札幌はというと、夜中から降り続いていた雨が朝になると雪に変わり、あっという間に外の風景が白くなりました。
昼頃には積もった雪が解けてドロドロの雪に。
いつもは札幌駅へ行くときは地下鉄を使うけど、とても歩けたものではないので今日は自宅近くから市電で出発します。

DSCN0007.JPG
 雪の札幌を出発。

札幌駅から『特別快速エアポート』に乗り新千歳空港へ。
ここまでは順調でした。
ちょっと早く来過ぎたので、フードコートでうどんを食べてから保安検査場へ。
ここから成田まではLCCのジェットスターの客となります。

雪のせいなのか、飛行機は軒並み遅れ気味。
到着機遅れの影響で、新千歳出発は30分遅れが決定したようです。

DSCN0043.JPG
 29分遅れて成田から到着したジェットスター113便。

チェックイン時に自動で割り当てられた席は通路側。
私は乗り物は断然窓側席に限る派ですが、LCCだけは通路側に限ると思っています。
中に入ると、とにかく狭いから。
まあ節約のためにジェットスターを選択したのだし、成田までの1時間45分は移動の手段と割り切ることにします。

成田着は定刻17時着のところ17時23分の到着となりました。
到着すると荷棚から自分のリュックを取って、ひたすら歩いて空港第2ビル駅を目ざします。

飛行機は第3ターミナル到着なので、駅までは結構な距離があります。
それでも到着から20分もかからずに空港第2ビル駅に着きました。


 成田空港から東京駅まで

ここでまずやるべきことは、『サンライズ出雲』の特急・寝台券を受け取ること。
JR各社はインターネット予約サイトに力を入れていますが、せっかくネットで予約・購入しても紙のチケットを受け取らなければ列車に乗ることができないのが不便なところ。

空港第2ビル駅の指定券券売機で受け取りができることは調べてきていました。
4台の指定席券売機を見つけましたが、先客は外国人ばかり。
あーでもないこーでもないと操作しているから長いこと。
ようやく自分の番。

タッチパネルにある『インターネット予約の受取り』ボタンに『5489』の青いマークがあるのを確認して操作します。
ここはJR東日本の駅なので、券売機もJR東日本のもの。
一方で『サンライズ出雲』を予約したおでかけネットはJR西日本のものなので、『5489』マークのある券売機でしか受け取りができないので注意したいところです。

いろいろ操作に手こずって焦りましたが、なんとか『サンライズ出雲』のチケットが出てきたので、第1のミッションクリアといったところ。

DSCN0061.JPG
 ブログ風に撮影してみる(ブログだけど)。

乗車券は戻りの寝台券を買ったときに成田空港〜出雲市間の往復乗車券を買っていました。
実際に使うのは1駅手前の空港第2ビル駅から。

なぜ成田空港駅発着の乗車券としたのかと言うと、どちらでも値段が一緒だから。
窓口で「空港第2ビル駅」と言うのも面倒くさいし。

まあそれはともかく、この乗車券を自動改札機に投入すれば、出雲市まで1031.8kmもの旅の始まりとなります。

空港第2ビル駅から乗る電車は、18時04発の総武線・横須賀線直通の久里浜行。
混んでいるかなと思ったけど、電車はがら空きで入って来ました。

千葉を過ぎると、反対方向の電車はどれも満員電車。
こちらはラッシュと反対方向のためか余裕があります。
それでも都内に入るとだんだん混んできました。

途中飛行機の遅れはあったものの、ほぼ予定通りで着いたのでやれやれという気分になりました。


 サンライズ出雲乗車までの過ごし方

〜東京駅19時30分。

『サンライズ出雲』の東京駅入線時刻は21時25分なので、約2時間ほどの乗り継ぎ時間となります。

もっと早い飛行機で来て、東京見物でもしてとも考えましたが、特に行きたいところもなく。
それに昼間の時間はともかく、暗くなってから過ごす場所がないのでね。
だから2時間の乗り継ぎ時間はちょうど良い時間です。

DSCN0081.JPG
 丸の内ビル5階から見る東京駅夜景。

まずは丸の内南口から出て、向かいの新丸の内ビルへ。
ここの5階に屋外テラスがあり、東京駅の赤レンガ駅舎を一望することができます。

東京駅丸の内駅舎は1914(大正3)年建築、戦災で南北のドームと3階部分を失うことになります。
戦後は元通りには修復されず、2階建てに三角屋根という姿が長らく続いていました。

今ある駅舎は戦前の姿に戻す復元工事を行った駅舎で、2012年に工事が完了しました。
ライトアップされた駅舎は、なかなか荘厳な眺め。

八重洲口側の高層ビル群もまたすごいですね。
いつの間にこんなに建ったんだろ。
こちら側、丸の内のビルも建替えられてすっかり新しくなっています。
東京の発展はどこまで続くのでしょう。

DSCN0090.JPG
 ライトアップされて美しい丸の内北口。

下に降りて、今度は地上から赤レンガ駅舎を眺めます。
こうした夜景を見ていると、これから夜行列車の旅が始まるという思いが高まってきますね。

DSCN0095.JPG
 丸の内北口ドームの塔時計。

この駅舎の2階と3階は東京ステーションホテルになっていて、東京駅開業翌年にオープンした老舗ホテル。
私はこのホテルに一度泊まってみたいという願いを持っていますが、まあ無理でしょうか。

外を歩き回っていたら少し冷えてきたので、駅に戻ることにします。
そろそろ車内での飲食物の買い物もしなきゃならないし。

DSCN0098.JPG
 丸の内北口駅舎のドーム内部。

丸の内北口から駅に入るとドーム部分が吹き抜けになっています。
見上げるとこれもまた見事な装飾。
こんな所で天井を見上げて撮影しているのは私ぐらいなもの。

丸の内北口は、この時間帯は帰宅の通勤客ばかりが通り過ぎます。
旅情もへったくれもないけれど、東京駅丸の内側はオフィス街なので仕方ないところ。
新幹線のメインは八重洲口側で、あちらはターミナル駅といった賑わいがありますが、こちら丸の内側は荘厳な駅舎とは裏腹に完全に電車駅の風情です。

丸の内北口改札から中に入れば、東京駅の途中下車は終わり。
ここまでは『サンライズ出雲』乗車の気分を盛り上げる序章です。

〜東京駅20時05分。

サンライズ入線まで1時間20分。
ここからは買い物タイムとします。

東京駅の改札内はグランスタ東京となっていて色々な店が並んでいます。
お土産屋ばかりだけど、これから夜行列車に乗車する人にとってはあまり用はなさそうです。

DSCN0105.JPG
 東京駅改札内1階の駅弁屋祭セレクト。21時まで営業。

歩いていると駅弁屋を見つけました。
発車時刻は10時近くなので、食事ものよりも酒の肴のようなものがないかと覗きます。
さすがにこの時間は弁当の数も少なくなっていますね。

ケースの中に『国技館やきとり』の箱を見つけ手に取ります。
最後の1個。
これは車内での酒の肴にいいものが手に入りました。
1箱750円は少々高いけど、せっかくの寝台車の旅だからリッチにいきたいところです。

あとはお酒を買いたいのだが、土産物屋のほかはコンビニしかありません。
意外と店が少ないなと地下に下りてみると、こちらも店がたくさんあってデパートの食品街のような一角もありました。

DSCN0106.JPG
 グランスタ東京の食品街。22時まで営業。

焼き鳥だけじゃ物足りないような気がして、食品街のケースを見て回ります。
弁当や寿司はいらないな。
その中の総菜屋で、30%引きシールが貼られた惣菜を見つけ、これを買います。
酒の肴はこんなものかな。

次はお酒。
この地下に酒屋があって、覗いたら全国の日本酒が置いてあります。
4合瓶は飲み切れるかな。余って酒瓶を持って歩くのも嫌だしねえ。
300ml瓶のお酒を2本チョイスしました。

それともう1つ気になったのが、『東京駅酒造場どぶろく』というもの。
東京駅の中に醸造場があってそこで作っているんだって。
しかしアルコール分7%、300ml詰めで1,320円とは高いなあ。

え〜い買っちまえ。
3本のお酒を抱えてレジへ。

あとは1階のコンビニでお茶と1リットル入りの水を買えば買い物完了です。

〜東京駅20時40分。

買い込んだものを全部リュックに押し込んで背負い込んだらさすがに重たい。
通路に並んだ椅子が1つ空いていたのでそこに腰掛けることにしました。

周りはサンライズの客らしき人たちもチラホラ。
しばらくはここで休ませてもらいます。

〜東京駅21時15分。

サンライズ入線の10分前になりました。
そろそろ9番線ホームへと向かいます。


 東京 21:50 → 翌10:00 出雲市【サンライズ出雲】

9・10番線ホームはごった返していますが、多くの人は10番線の東海道線沼津行を待つ人たち。
スーツケースや大きな鞄を持っている人がサンライズの客だとわかりますが、まだ発車30分前とあっては少数派です。

DSCN0112.jpg
 9番線は常磐線品川行が停車中。

やがて9番線に入って来た電車は常磐線品川行。
次いで10番線に東海道線沼津行が入ってきました。
ホームのほとんどの人たちはこの沼津行に乗り込んだのでホームは少々余裕ができます。
そうしているうちに9番線の品川行が発車、10番線の沼津行が発車。

「まもなくサンライズ号が入線しま〜す」
のアナウンスが流れると、ホームで待っていた乗客たちが一斉にカメラやスマホを構えます。

DSCN0117.JPG
 21時25分、サンライズ入線。

まあ皆さんこの入線光景を見るために早く駅に来たんだろうし。
自分もその1人なのですが・・・

サンライズ号は入線してもすぐにドアは開かず、しばらく待たされます。
その間に側面の『回送』表示が『サンライズ』のものに変わりました。
入線しても、色々車内の調整などがあるようですね。

DSCN0128.JPG
 帰宅通勤電車とサンライズエクスプレスが同居するホーム。

21時30分、ドアが開いて乗車できるようになります。
それと同じくして10番線に小田原行の電車が入線。
何とも慌ただしい電車駅の光景。

9番線は瀬戸・出雲を併結した14両編成が停車中。
小窓が並んだ個室寝台車を連ねた情景を眺めていると、旅立ちの気分が高まってきます。
これから夜行寝台列車での旅立ち、旅情、そんな空気が停車中のサンライズを包んでいます。

DSCN0165.JPG
 『サンライズ出雲 出雲市』の側面表示。

一方で10番線はというと、疲れ切った帰宅客が足早に乗り込んでゆく通勤電車の光景。
同じホーム上でも、まるで正反対の光景が見られ、全く違う空気が流れているみたいです。

通勤電車と同居となるのは、東海道線の下り電車が使えるホームが9・10番線の2線だけなので仕方がないところでもあります。
それよりも、発車25分前に入線して20分前には乗車できるのは、特別な列車だからというJRの計らいなのでしょう。

DSCN0140.JPG
 常磐線取手行と並ぶ285系サンライズエクスプレス。

11号車の入口は、なぜかドアが開いても行列が出来ています。
これはシャワーカードを求める人の列とすぐに分かりました。
こちらもそれくらいは調べてきていますので。

私自身、サンライズのシャワーは、前回2017年に乗ったときに体験しています。
あの時はA個室のシングルデラックスだったので、専用のシャワー室を無料で使えたものです。
それ以外にも列車内でのシャワー体験は数々ありますが、体を軽く流してさっぱりする程度だなあ。
頭なんか洗っちゃったら、大ごとになってしまいますから。

車外の見物はこれくらいにして、そろそろ乗車します。
10号車ソロの車内へ。
車内中央に通路があって、その両側に個室が並ぶというレイアウト。

このサンライズの車両は基本2階建て車両なのだが、ソロの10号車は平屋構造となっているます。
なぜかというと、この車両は床下にモーターがあるので2階建てにできないから。

車番はモハネ285。
7両編成中にもう1両平屋のモハネがあって、そちらは12号車のノビノビ座席の車両となっています。
2両のモハネで7両編成の電車を走らせているわけですね。

ところで『モハネ』とは・・・
説明しかけましたが、このブログの読者諸氏には釈迦に説法でしょうから割愛します。

DSCN0235.JPG
 ソロ上段はドアを開けると階段がある。 

DSCN0234.JPG
 通路から見たソロ下段。

このソロの個室は上段と下段があり、どちらも窓側にベッドが置かれています。
通路側はそれぞれ半分ずつ吹き抜け空間となっていて、この部分だけ立ち姿勢をとることができます。
吹き抜け部分の面積は、上段は階段としても使う関係で、上段の方が広く取られています。

狭い中に上手く組み込んだものだと感心するも、部屋に入ると狭さを実感します。
とにかく個室にするにあたって、最小限の空間を確保した感じです。

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 ソロ入口側から奥側を見る。

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 ソロ奥側から入口側を見る。

私の割り当ては上段で、天井の形に合わせて湾曲した窓が特徴。
ドアからベッドまでの階段も急で、年配者など昇り降りが大変そう。
大変そうというか、実際難儀そうにしている乗客が何人もいました。

平日だからか、今日は乗客は年齢層が高めの人が多い印象です。

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 窓枠の小テーブル。

窓の下枠の一部が広くなっていて、小テーブルといったところ。
テーブルとしては使うのは難しいかな。
ここに弁当くらいは置けますが、用途はそれくらいかなあ。

DSCN0158.JPG
 ベッドから見る階段と通路。

個室にはコンセントが備わるのはありがたい。
使い捨てのプラカップ1個は部屋のサービスです。
窓側にあるスイッチ類は部屋の照明。
持参のヘッドホンをジャックに差し込めばNHK-FM放送が聞けたようですが、これは放送終了のシールが貼ってありました。
あと、ドアの内側には鏡があります。

通路側の壁にはクーラーの吹き出し口があって、結構強い風が吹き出しています。
割と冷たい風なので外気なのでしょうか。
この吹き出し口は風向きを変えたり、風量を調節することも可能です。

なお、暖房の吹き出し口は別にあって、上段の場合は階段の1段目から暖かい空気が吹き出していました。

DSCN0169.JPG
 ソロ上段の出っ張り上にある荷棚。

あとソロの上段で特筆するべきは荷棚があるということ。

部屋の出っ張り部分上部の空間で、この空間の下は下段室の吹き抜け部分ということになります。
小型のスーツケースが入るのがやっとという空間だけど、何かと狭いソロ室内において、この荷棚は大変重宝します。
なんせ、窓枠以外は物を置く場所がないもので。

室内でゴソゴソ動き回って撮影なんかしていると、発車時刻となりました。

DSCN0173.JPG
 窓枠にお酒と肴を並べて。

東京駅21時50分。

発車時刻になり、静かに動き出します。
こちらは窓枠にお酒と肴を並べて、さっそく夜汽車での一杯といきましょう。

車掌が車内改札に来るはずなのでそれまで待とうかと思いましたが、個室ばかりなので時間がかかりそうだし、待ちきれないので始めることにしました。
見られて困るものでもないし。

と思ったら、すぐに車掌がやって来ました。

DSCN0177.JPG
 車掌さんの車内改札。

車内改札が終われば明日の出雲市到着まで自分1人の部屋となるわけです。
終着出雲市到着まで、もう誰にも気兼ねなく過ごすことができます。

念願の東京発『サンライズ出雲』に乗れたことに対して、さっそく乾杯といきましょう。

実は私は東京発の夜行列車に乗るのはこれが2度目。
前回は2003年暮れに乗った長崎行『さくら』が最初でした。
もう20年以上昔のこと。あのときはまだブルートレインだったなあ。
懐かしいねえ。

20年ぶりの東京発夜行列車ということで、感激もひとしおです。

DSCN0185.JPG
 お酒は東京駅酒造場どぶろくと特別純米美丈夫。

まずは東京駅で醸造したというどぶろくからいただきます。
トロっとした舌触りで、若干の炭酸が含まれているのはいかにもドブロクです。
炭酸はアルコール発酵するときに酵母が作り出すもの。

一口含むと甘みもあって香りも良いお酒でした。

DSCN0189.JPG
 窓際での一杯は寝台車の楽しみ。

国技館の地下工場で作られているという箱入りの焼き鳥は、本来は相撲観戦しながらビールの肴にするものでしょうが、今は東京駅でも売っています。
鶏肉3本つくね2本はたれ味で、冷めていても美味しい。
いや、冷めていてこそと言うべきか。
また意外とボリュームがあります。

これがどぶろくとめっぽう相性がいいことを発見しました。
東京駅からサンライズに乗るときは、この組み合わせを是非試してみてはいかがでしょうか。

DSCN0197.JPG
 横浜駅停車中。

どぶろくは香りも飲み口も良いけど、たくさんは飲めないかな。
だんだんくどくなってくる。
1人で飲むより、2〜3人で分けて飲むのが正解でしょうか。

飲んでいるうちに最初の停車駅、横浜に到着。
新幹線は新横浜だけど、在来線はこちら横浜が停車駅。

ここから乗る人も多いようで、通路から歩く音や話し声が聞こえてきます。
今日のサンライズは満席。横浜でほとんどの部屋が埋まったことでしょう。

DSCN0211.JPG
 お先に〜、大船駅で普通電車を追い抜く。

横浜駅を発車して2本目のお酒を飲み始める。
だんだん気分も良くなって、窓に流れる夜景も美しく見えてくるのは不思議です。
やっぱり夜汽車はいいな。

多いかなと思っていた惣菜は、結局ペロッと食べてしまいました。
窓枠の空きガラを片付けて、お酒の瓶とプラカップだけ置いてまた飲み始めることにします。

 ★   ★   ★

ちょっとトイレを兼ねて車内探検をしてくることにしました。
10号車の東京寄りにはラウンジがあって、テーブルと椅子が窓側に向けて並んでいる一角です。
グループなのか、隣同士意気投合したのか、ラウンジはお酒片手の人で賑やかでした。

その奥に飲料の自販機があります。
サンライズには車内販売がないので、この自販機だけが車内で唯一手に入る飲み物です。
だけど乗車前に飲食物を準備している人が多いようで、自販機のお客はあまり見かけませんでした。

DSCN0164.JPG
 10号車ラウンジ奥にある自販機。

隣の11号車は2階建てで、通路も1階に下る階段と2階に上る階段が分かれる。
その向こうが12号車で、ノビノビ座席となっています。
今回のソロが取れなければ、サンライズ瀬戸編成のノビノビ座席のお世話になっていました。

12号車に足を踏み入れた途端、淀んだ空気を感じます。
イカの珍味なのか足のにおいなのか、そんな空気も。
横になれるとはいえ、仕切りカーテンもないし、やはり窮屈そうに見えました。
今回ソロが取れたのは、相当に運が良かったのでしょう。

個室部分は木目調の壁が続くだけでどこも同じ。
車内探検もあまり面白いものではなく、また部屋に戻ります。

ところで、横浜でふさがったと思っていた個室が、歩いていると空室がいくつか目につきました。
空室はドアが開けられているのですぐにわかります。

私の上段部屋の隣の下段部屋もまだ空室です。
この先まだ停車駅があるので、どこかから乗ってくるのでしょうが。

部屋に戻って洗面道具を取ってきて、洗面所で軽く済ませてきました。

DSCN0253.JPG
 布団を敷いた状態。

部屋に戻ると、備え付けの浴衣に着替えてみます。
この浴衣がちんちくりんで、足の方はひざが隠れる程度の丈しかないのはちょっと・・・
浴衣姿で部屋の外に出るときは、下にはくものがないとちょっと恥ずかしいですね。

布団を敷いたら、3本目の酒を開ける。
結局全部飲んでしまいそう。
まあ、明日の出雲市到着は10時だし、車の運転があるわけでなし、今夜ばかりは羽目を外しますか。
眠くなれば、あとはここに横になるだけ。

DSCN0242.JPG
 布団の上で播州一献。

部屋の明かりを消すと、それまで室内と自分自身を映し出していた車窓が夜景へと一変します。
ベッドの上で一杯やりながら流れる夜景を眺めていると、なんて贅沢な時間なのだろうと思えてきました。

23時、車掌の放送が流れます。
「深夜帯になりますので、車内放送はこれで休ませていただきます」
夜行列車お馴染みの、おやすみ放送。

ときどき通路の方から賑やかな話し声、笑い声が聞こえてきます。
ラウンジから漏れてくる声で、あっちは賑やかで楽しそう。

ラウンジとはドアで仕切られていますが、通路の仕切りドアは通風の為なのかルーバーになっているので、音が筒抜けと言うわけです。
と言ってもうるさいというほどでもなく、これも夜汽車の風情なのでしょう。
でもラウンジでの宴会は、ほどほどに・・・

DSCN0260.JPG
 すっかり人の消えた熱海駅ホーム。

熱海23時23分発。
ここから乗る人もあったようで、停車すると通路から歩く音がしました。

沼津、富士までは起きていたが、午前0時を回ったところで布団をかぶって横になります。
札幌からずっと移動しっぱなしで疲れていたのか、すぐに眠ってしまったようです。

2へつづく   

posted by pupupukaya at 24/11/13 | Comment(0) | 西日本の旅行記
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