2月になるとオホーツク沿岸にやってくるのは流氷。
毎年この季節になると、流氷が見たくてうずうずしてくる私です。
前回流氷を見に行ったのは2018年2月でしたから、5年前。
流氷を見るのも随分とご無沙汰ということになります。
これは腰が重くなったこともあるし、新型コロナの行動制限が続いたこともありますが、やっぱり腰が重くなったからなんでしょうか。
コロナの行動制限も去年の春を最後に撤廃され、今年こそは流氷を見に行こうと思っていました。
だけど、流氷って行けば必ず見られるわけではなく、年々接岸する日も少なくなっているようで、流氷の状況をよく調べていかないと空振りに終わってしまいます。
そこは今はいい時代になったもので、流氷の状況や予測がネットで随時見ることができるようになりました。
接岸状況も、テレビ局のライブカメラで知ることができる。
そんなわけで、2月最後の週末。
流氷関係のサイトをチェックしていると、今回は見られるんじゃないかという気がしました。
石北線の特急『オホーツク』は今度のダイヤ改正で183系車両から283系車両に置き換わりグリーン車も無くなってしまいます。
せっかくだから網走まで特急『オホーツク』で行くのもいいかなと思い、えきねっとで検索すると札幌発の『オホーツク』は結構混んでいますね。
みんな考えることは同じか。
やっぱり車で行くしかないようでした。
車で行くとなると、網走まで5時間はかかるので普通に朝出発すると到着は午後になってしまいます。
夕方に向こうを出発すると、札幌に帰ってくるのは夜中。
やはり網走は遠い。
夜中に出発して夜通し運転して早朝に着くという方法もありますが、さすがにそれは大変だ。
網走で1泊すればいいのでしょうが、流氷観光シーズンで、しかも直前で宿を探せば普通のホテルでも1泊2万円以上もするところばかり。
夜行列車があった時代が懐かしいですね。
こんな金曜の夜は夜行『オホーツク』に飛び乗って、明朝網走に着けば流氷原のオホーツク海だったわけです。
B寝台車1両を組み込んで発車を待つ『オホーツク9号』(2006年3月筆者撮影)
夜行『オホーツク9号』のホーム風景(2006年2月筆者撮影)。
昔は良かった的な話をしても仕方がありません。
ここは2023年の現実世界。
やはり夜通し運転で行くか、向こうで車中泊するしかないのか。
気は進まないけれど、夜行バスはと調べてみたら、こちらはコロナの乗客減からか当面の間運休となっています。
ふと思いついて、北見市内のホテルを探すと前日でも安いホテルが見つかりました。
全国旅行支援の『HOKKAIDO LOVE!割』適用で1泊3520円。
北見から網走までは車で1時間ほどかかりますが、札幌から夜通し運転して行くよりははるかにマシです。
それに2月末まで有効の予約サイトクーポンが1000円分あったので2520円に。
さらに1000円分の『ほっかいどう応援クーポン』が発行されるので実質1520円ということになりました。
宿が確保できれば、夜通し走る必要はありません。
金曜の夜、予約サイトでポチって流氷旅行の準備は完了。
というわけで、2月最後の土曜日の朝、札幌を出発することにします。
◆ 2023年2月25日(土)
今日はホテルに着けば寝るだけなので、10時過ぎに出発すればいいわけで。
高速は使わずにずっと下道なので、北見までは5時間以上かかるでしょうが、今日はホテルに着けばいいだけなので気は楽ですね。
長距離運転のときは、これくらいの余裕が欲しいところでもあります。
国道275号線を北上。こちらへ来るのは去年の知床旅行以来かな。
旭川新道を抜けて、愛別ICから旭川紋別自動車道へ。
知床旅行の時は遠軽まで直行したけど、今回は上川ICで降ります。
ここからは国道39号、石北峠経由のルートでになります。
層雲峡で小休止してから、いよいよ石北峠越え。
かつては道央から北見・網走方面へのルートといえばこの国道39号石北峠ルートがメインでしたが、旭川紋別自動車道が年々延伸して遠軽まで開通した現在では国道39号は裏ルートのような印象となってしまいました。
しかし実際走っていると、結構トラックとすれ違います。
高速バスの『ドリーミントオホーツク号』もこちらを経由しています。
これは、道央〜北見市間で見ると、国道39号石北峠ルートの方が距離的には有利なためでしょう。
あと多いのが、JR貨物のコンテナを積んだコンテナトラック。
石北本線には『たまねぎ列車』と名付けられた貨物列車が1往復あるが、あれは北見産の玉ねぎを輸送するために毎年8月から4月まで運行している臨時列車で、通常は北旭川〜北見間は自動車代行ということになっています。

国道39号線ですれ違うコンテナトラック(ドラレコのキャプチャより)。
鉄道の『たまねぎ列車』は、かつては3往復あったのが今では1往復にまで減らされています。
この列車も不採算列車としてJR貨物は廃止したがっているようで、過去に廃止が取り沙汰されたこともありました。
地元農協や自治体が存続を求めているので、1往復だけは存続しているのでしょう。
今のところ廃止の話は再浮上していないようですが、JR貨物としても1往復だけ乗り入れでは採算度外視の運用でしょうし、今後も安泰とは言えませんね。
次々とすれ違うコンテナトラックは、時間からして北見駅を13:00に発った26便ということになります。
貨物が多い場合は続行便を仕立てているのでしょう。
どれも3個積み4個積みの大型トレーラー。
層雲峡から石北峠までの間で8台ものコンテナトラックとすれ違いました。
コンテナの数を数えていると30個にもなります。これは鉄道のコンテナ車ならば6両分。
1便当たり8台のトラックと8名の運転手。
これなら1列車に仕立ててもいいのではないかと私のような素人は思うのですが、民間会社のJR貨物としてはこれでもトラック代行輸送の方が採算が合うとのことなのでしょうね。
そんなことを考えながら運転しているが、前は工事用のクレーン車を先頭に3台目を40〜50km/hでトロトロと走る。
追い越し禁止の峠道なのでどうしようもない。
ま、私としては日のあるうちに北見に着けばいいので、別にいいんですけど。
だけど、後ろのトラックが相当イラついているのか時折車間を詰めてきたり・・・。
煽られたところで俺は一体どうすればいいんだ?
そうこうしているうちに長い武華トンネルへ入ります。
突然何を思ったか、後ろのトラックが右ウインカーを点けて4台ごぼう抜きで追い越していった。
コンテナを3個積んだ、間違いなくJR貨物の自動車代行便。
国道39号武華トンネル内で追い越すコンテナトラック。
トンネル内は追い越し禁止なのが常識だし、思いもしませんでした。
このトンネルが、入口と出口がカーブしている、見通しが良いとは言えないトンネル。
よくやるなあ。
個人的には後ろから煽るような真似されるよりも先に行ってくれた方がありがたいんですけどね。
運転手だって到着時間に遅れると罰金だろうし、やむを得ない判断で追い越して行ったんだろう。
とはいえ、
鉄道貨物を自動車代行便に置き換えた結果がこれじゃねえ・・
物流というものがドライバーの長時間労働と危険行為で成り立っているのだとしたら・・・
わたしたちの便利で快適な生活は、砂上の楼閣の上に存在することになります。
とは言え、すでに自動車代行に置き換わって久しい石北本線で、貨物列車に再びシフトと言っても難しい話ではあります。
今現在ある貨物列車の去就問題は、北海道新幹線札幌延伸開業後の本州〜北海道間の貨物列車に移っています。
新幹線開業後の並行在来線問題は、旅客列車しか運行していない長万部〜小樽間の廃止は決定しています。
残る新函館北斗〜長万部間の在来線も、旅客輸送は廃止という流れになっていて、フェーズは既に、この区間の鉄道貨物輸送をどうするかということに移っています。
もしこの区間の鉄道貨物を廃止にしたらどうなるのか、この石北峠越え国道39号線にその答えを見た思いがしました。
話を元に戻しますが、さっきのトラックは何であんなところで追い越して行ったんでしょうかね。
このトンネルを抜けて少し行ったところから登坂車線があって、前を走るクレーン車はそこで追い抜くことができました。
それを知らないほど未熟なプロドライバーが、無茶な追い越しをしたのでしょうか?
★ ★
石北峠を越えると下り坂と急カーブの連続、しかも圧雪路面。
峠道を下った頃には、ハンドルを握る手が汗でびっしょりになりました。
峠道を過ぎてようやく平地らしくなった。
16時30分、北見市内へ。
国道沿いはイトーヨーカドーを筆頭にロードサイド店がひしめいて看板だけは賑やかです。
北見駅前の寂れっぷりと反比例するように、こうした幹線道路沿いが発展するのはどこの町も同じ。
ホテルに行く前に、途中でスーパーに寄って夕食など買い物をしました。
旅先での1晩の安宿もまた楽しからずや。
一晩の宿はボロホテル・・・と言えば悪いけど、流氷を見るための投宿ですから。
1泊実質千五百円と思えば腹も立たん。
フロントのおかみさんが、人の好さそうだったのが救いでした。
しかし禁煙ではないこのホテル。
部屋に染み付いたヤニの臭いには参りましたね。
明日は早いので酒を飲んで早く寝ることにします。
◆ 2月26日(日)
おはようございます。
北見市内の安宿から。
天気は晴れ、気温マイナス16℃。
しばれたねえ。
北見の人に言わせりゃ、こんなのしばれたうちには入らないのかも知れませんが・・・。
北見の朝の気温。
今日は朝食も抜きで、6時半にはチェックアウトします。
さっさと網走に向かうべと駐車場へ行くと、車のガラスは霜で真っ白になっていました。
霜はがっちり固まっていて、ワイパーを動かしたくらいじゃ取れない。
霜が溶けるまで暖機運転。
しばらく足止めです。
氷点下16度、ドアガラスに付いた氷の結晶。
ようやく霜が解けた6時40分、北見を出発。
もう日が昇っていて春の日差しも感じますが、こちらではまだ1か月は冬だよ。
日曜の早朝とあって車は少ないが、やたらと赤信号に引っかかるのがもどかしい。
それでも北見市内を抜けて、国道39号から道道網走端野線へと入ります。
国道を直進すると美幌・女満別と迂回するので、網走へはこちらが近道。
しかし皆さん飛ばすねえ。
前の車に付いていくと、とてもここでは書けないほどのスピードに。
北見を出発して50分で網走の道の駅に着きました。
流氷はというと、網走には来ていないようですね。
道の駅から南東に車を走らせます。
国道391号から見えるオホーツク海は海面が見えている。
北浜まで行けば・・・と思っていたが、ここも駄目でした。
斜里まで行けばどうだろう・・・さらに南東へ向かう。
ところで、流氷を探すのに何で南へ向かうのとお思いの方がいらっしゃるかも知れません。
ここで流氷について少し。
流氷はオホーツク海の北から流れて来るものですが、北の方へ行けば見られるというものでもありません。
なぜなら、それは宗谷海峡の存在。
日本海側には温かい対馬海流が流れていて、稚内あたりまで北上してくるわけです。
その対馬海流が宗谷海峡を通ってオホーツク海に流れ込むので、北の方へはあまり流氷が接岸しないわけです。
一方で、樺太の北の方から流れて来る流氷は、オホーツク海を南下して網走や知床半島あたりに押し寄せるわけです。
下の図は第一管区海上保安本部の海氷情報センターが毎日発表している最新の海氷速報の画像に書き加えたものです。

最新の海氷速報 | 海氷情報センター(2023/2/25)より筆者作成。
南下する流氷が、知床半島や国後島が防波堤のようにブロックし、太平洋へ流れ出ることもほとんどありません。
だから流氷を見たければ紋別よりも網走、網走よりも斜里や知床の方が、流氷が見られる確率が高いということになります。
というわけで斜里まで来たのですが、橋の上から海を見てもやはりここも海面が見えています。
もう少し東へ向かうことにしました。
◆ 以久科原生花園からの流氷
着いたのは以久科(いくしな)原生花園。
ここは初夏になると色とりどりの花が咲く綺麗なところですが、今時期は白い砂丘が続くだけという寂しい場所。
北見から1時間半余り、以久科原生花園に到着。
駐車場に車を止めて、長靴に履き替えます。
砂丘の踏み分け道を越えると、浜に出るはずです。
さあ、どうだ!
おおー、流氷が来ている。
所どころに海面が見えているが、浜にはびっしりと流氷が押し寄せていました。
以久科原生花園の流氷。
凍った波打ち際に学生らしきグループがいてはしゃいでいます。
ちょっとうるさいな。
長靴を履いてきたので、流氷の海岸沿いを歩くことにしました。
新雪が積もっているが、長靴ならば歩いて行けます。
300〜400mくらい歩いたでしょうか。だいぶ静かになりました。
青空に映える流氷。
青い空、氷で埋め尽くされた雪原となった海。
波音なくシーンと静まり返った浜。
流氷はこうでなくちゃ。
静寂の中、しばし立ち尽くして流氷の世界を堪能させてもらいます。
浜に打ち上げられた流氷。
流氷の向こうに連なる知床の山々。
流氷の海岸は静寂の世界。
さっきのグループは戻って行ったようですね。
やっと静寂の世界が戻ってきました。
ひとりじっと流氷原を見つめる。
すばらしき流氷の世界。
こんな景色見たら人生観も変わるって。
都会のせこせこした生活なんて、どこか異世界の出来事のよう。
ここにテントでも張って、流氷原を見ながら一杯やったら旨いだろうな。
撮影もいいが、風景が大きすぎてカメラには収まりが悪い。
この風景を心に刻んで持ち帰るしかないようです。
やっぱり流氷を見に来て良かった・・・。
と思っているところへ、「ブーーーーーーーーン」と人工的な音がまとわりつく。
何かと思っていたら、1台のドローン。
まったくどこの野郎だ、無粋なことをしやがって、プンプン!
現在の気温マイナス10℃。
だいぶ冷えてきたので、そろそろ戻ることにする。
駐車場に戻るところに地図にない川があって、水面から湯気が立って気嵐のようになっていました。
流氷もこの近くだけは溶けて海面が現れています。
水路の湯気と流氷。
コンクリートの箱から流れ出る水は、どこかカルキ臭い。
なんだろなと地図を見ると、近くに下水処理場があって、そこからの排水のようでした。
この以久科原生花園は流氷スポットとしては穴場のようで、1人、2人と旅人が現れるだけです。
ドローンの主は、何かの調査員とか書いたゼッケンをしていました。町の職員なのでしょうか。
流氷には一人旅が似合う。
静かな青空の下の流氷を見ることができて、本当に満足でした。
流氷は一人旅が似合うな。
団体で押しかけて見るもんじゃない。
◆ 峰浜の流氷
車に乗り込み、もう少し東の方へ行ってみることにしました。
東の方が氷が厚そうだったから。
どうせならウトロまで行きたいところですが、ここからだと30km以上も離れています。
ちょっと流氷が見えるところまで行き、引き返そうというわけです。
国道334号線の交差点の手前で、大型観光バスがこちらの道に入って来ました。
ええっ?
まさか、以久科原生花園に連れていくつもりじゃ・・・
斜里の町や駅に行くには近道になるけど、途中から道が狭くなるので真っすぐ国道を行った方がいいので、きっとそうなのでしょう。
もう少し遅ければ、あの団体さんと遭遇していたでしょうね。
穴場的なスポットとか知る人ぞ知るような景色とかありますが、最近はそんなところまで入り込む観光バスが増えたようです。
この近くにある『天に続く道』も観光バスの通り道になってしまいました。
だからといって、陸上から流氷を見物できる場所は少ないということもあるのでしょうね。
ひとつ思うことは、どこかに流氷博物館のような施設を作って、流氷を眺められる展望台も建てて、入場料を取ってもいいからちゃんとした展示物を置いて運営すればいいのにと思います。
入場無料だけど、どこも同じような作りで中途半端な施設が林立するより、そのほうが自然環境的にもいいと思うんですけど。
さて、国道334号を東に進み、以久科原生花園から約10km。
峰浜まで来ました。
ここは防波堤があって、浜へ下りていけないのが残念ですが、眼下には水平線の先まで厚く張った流氷原が広がっていました。
びっしりと流氷が押し寄せた峰浜の海岸。
隣に川が流れていて、その水の音が響くのは残念ですが、それは自然のものなので仕方がない。
見ていると、地元の漁でしょうか。
銛のようなものを持って流氷の上を歩く人がいます。
氷が割れて海に落ちたら99%死ぬので、観光客は絶対にやってはいけません。
流氷の上に新雪が積もった海は白い月面にも見える。
峰浜でびっしりと白く張った流氷を見て、一路網走に引き返すことにします。
◆ 北浜駅と『流氷物語号』
途中、北浜駅ではちょうど臨時列車の『流氷物語1号』が停車中でした。
ホームも展望台も人だかり。
この日は今シーズンの運転最終日なのだとか。
そのためか、ホームの展望台はカメラの三脚が林立し、停車中の列車の乗客や観光バスからの人も登るもんだから、展望台の上は人であふれかえっています。
この北浜駅も、すっかり流氷観光スポットとなったようで、2台目の観光バスがまたやってきました。
賑わう北浜駅は『流氷物語1号』が停車中。
後ろ側は『道北流氷の恵み号』を連結。
列車は人気のようですが、肝心の流氷はというと破片がいくつか浮いているだけ。
あとは水平線近くにうっすらと見えているだけという状態でした。
斜里へ向けて北浜駅を発車する『流氷物語2号』。
この列車は10時14分発。
発車時刻が近くなると乗客は車内に戻ってゆきます。
展望台もすいてきたので、上から『流氷物語号』を見送ることに。
2両の列車は「ピーーーーッ」甲高いホイッスルを鳴らして発車していきました。
残ったのは観光バスの客と鉄オタだけ。
反対側には三脚が林立し、さらに脚立を置いてカメラを構えています。
次に狙うは10:40発釧路行き快速『しれとこ摩周号』なのでしょう。
日が差していて光線具合は申し分ないんでしょうが、肝心の流氷がないのは寂しいね。
脚立と三脚に占領された北浜駅展望台。
しかしどうでもいいけど、この人たちは脚立が好きですな。
駅のホームではさすがに禁止のところが多くなったけど、ここでは遺憾なく発揮といったところ。
そろそろ降りようと階段に向かうと、また観光バスで着いた人たちが階段をぞろぞろ登ってきました。
やれやれ、忙しい駅ですね。
何度も道を譲って、狭い階段をようやく降りることができました。
撮り鉄さんと観光バスからの客で大盛況の北浜駅展望台。
車に戻ると、観光バスが通せんぼして出られない(涙
まあいいや、そのうち出発するだろうと、昨日朝食用に買ってあったパンとおにぎりを取り出して遅い朝食とします。
車の中から見ていると、鉄オタらしいおっさんがホームで警備員にずっと食ってかかっていました。
お前が写ったんだ、どうしてくれるんだみたいな話をしているのでしょうか。
どうもこうも警備員だって仕事ですからね。
通せんぼのバスがいなくなったので、この隙に北浜駅を出発ます。
いつまでも居たら、またここにバスを停められそうなので。
◆ 道の駅流氷街道網走
再び網走の道の駅に立ち寄りました。
道の駅流氷街道網走は流氷観光の拠点。
別に用はないのだけれど、ほっかいどう応援クーポン千円分を使ってしまいたかったから。
中に入ると、さすがに流氷観光シーズンだなあと、あらためて思うほどの混雑ぶりでした。
流氷観光船おーろら号の改札口も、土産屋のレジも長蛇の列。
だけど、中国語が飛び交っていたコロナ前と違って、いたって平和な(?)日本の光景。
大型車駐車場は観光バスで大盛況。
観光客を乗せて出航を待つ『おーろら』。
おーろら号が出航すると土産物屋の行列も短くなりました。
この隙に千円分のお土産を買いました。
当初は『流氷物語号』に乗ってみようか、観光船『おーろら』に乗ろうかとも思っていましたが、そこまでの余裕はできませんでした。
でも、浜に押し寄せた流氷を見ることができたし、運が良かったんじゃないかな。
◆ 網走から札幌まで
11時過ぎ、もう未練もないので道の駅を出発します。
帰りは端野から国道333号線経由で遠軽へ、そこから旭川紋別自動車道〜道央自動車道という網走から札幌への最短ルート。
愛別ICから札幌ICまで高速料金がかかりますが、ETC休日割引が復活しているので2,640円ならば安いものだ。
それに、明日から仕事なので少しでも早く帰りたい。
帰り道は遠軽までは順調でしたが、旭川紋別道に入ってから吹雪いてきました。
北見峠に向かうにつれて視界も悪くなって、ホワイトアウトに近い状態になってきます。
ホワイトアウト状態の旭川紋別自動車道。上川付近。
どうやら吹雪は旭川の方がひどいようで、道央道の旭川鷹栖IC〜深川IC間は通行止めになっていました。
この間は国道12号線を走ることになります。
渋滞しているかと思ったが、意外と流れは良かったのはヤレヤレ。
深川から再び高速へ。
このまま一気に札幌へ、と行きたいところですが、今度は岩見沢〜札幌間がまた通行止め。
岩見沢ICでまた降ろされます。
いつもの国道12号〜275号のルート。
こちらも意外と流れは良く、夕方とあってか札幌からの反対方向が渋滞気味でした。
札幌の自宅に着いたのは17時30分。
休憩込みで、網走からほぼ6時間半かかりました。
それでも無事帰ってこれたから良かった。
★ ★
これで2023年の流氷見物はおしまい。
北の見ものといえば流氷に白夜にオーロラ。
このうち白夜とオーロラは、北欧やアラスカの北極圏まで行かなければ見ることはできません。
だけど流氷だけはオホーツク海岸で見ることができる。
他所では北緯60度以北の北極圏でしか見ることができない流氷を、日本では北海道で見ることができる。
世界一低緯度で見ることができる流氷。
北海道の冬の見どころはといえばたくさんありますが、私としてはオホーツク海の流氷をお勧めします。
それも、流氷観光船から見るのではなく、浜に接岸した流氷。
波音が凍り付き、シーンとした白い浜辺に一人立っていると、人の世の悩みなんて小さなことだと思うようになりますから。
大層な結論となったところで、今回は終わりとさせていただきます。
〜最後までお読みいただき、ありがとうございました。