突然現れた札沼線の臨時列車2

石狩月形からは一転して団体列車となった札沼線の臨時列車。
空席はなく、終点の新十津川まで立ちんぼうで過ごす。

座席はオールロングシート。景色を眺めるのなら立っていた方が良さそうだ。

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 カメラマンに見送られて発車。

18分で浦臼へ。
定期列車ならば25分。今まで各駅停車しか乗ったことがないので本当に早く感じる。

浦臼駅は、昔は交換設備や車両の夜間滞泊もあってそれなりに拠点駅だったが、国鉄末期には棒線駅化されて無人駅になっている。
『ふれあいステーション』と名付けられた新しい駅舎と1本だけのホームに昔日の面影はない。
それでも札沼線北部の列車のうち5本はこの駅が始終着となる。

浦臼に停車する必要はあるのかなと思っていたが、ここからも数人乗ってきた。
鉄道ファンらしき人が多いが、子供連れの試乗と思しき人も。

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 浦臼に停車。

浦臼からは1日1往復の区間になる。
どうせ今日は列車が来ないからと線路上を歩いていると、突然今日のような臨時列車が現われたりするのでやめた方がいい。

鶴沼からはずっと並行していた国道も離れてゆき、車窓も左右両側が田園地帯という一番札沼線らしいところでもある。
この辺りから線路沿いに現れる電信柱(ハエタタキ)も良いアクセント。
こんなのも残っているのは本州ではどうか知らないが、道内ではここくらいだろう。

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 浦臼から下徳富まではハエタタキと呼ばれる電信柱が車窓に現れる。

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 下徳富駅を通過。

木造駅舎が残る下徳富駅を通過し、新十津川の手前にあるひまわり畑の向こうには数台の車が停まっていて、数人の撮り鉄たちの姿が見えた。

ひまわりはどういうわけか線路には全部ソッポを向いているが、向こうから撮影する分には良い被写体となっているだろう。

浦臼から15分で終点新十津川に着く。
石狩月形からずっと立ちっぱなしだったが、あっという間に着いたような気がした。

石狩月形での58分停車を差し引くと、石狩当別から途中2駅の停車で58分かかったことになる。
これが各駅停車の定期列車ならば1時間43分。

快速運転の札沼線に乗るのは初めてだったのですごく新鮮だった。
考えたら、この区間を2両編成の列車に乗るのも初めてかも。

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 終点新十津川に到着。

新十津川駅前は仮設テントも並んで何やらお祭りムード。
PRキャラクターの着ぐるみも出迎えに来ていた。

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 とつかわこめぞー(新十津川町のPRキャラ)も出迎えに来ていた。

駅舎内の観光案内所窓口は閉まっている。
定期列車の時しか営業しないのかなと思って外に出ると、今日は駅前の仮設テントの方で営業していた。

今の列車から降りた人たちがテーブルの前に並んでいる。
団体客に記念品を渡しているとのこと。

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 駅前は何やらイベント会場のようだった。

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 金滴酒造の試飲コーナー。

臨時列車ながら、折り返し時間は10分しかない。

駅前広場の仮設テントにある金滴酒造の試飲コーナーで勧められるまま1杯飲んで、隣で笹寿しの試食して、向かいの売店で新十津川駅ラストランのラベルが付いたカップ酒を2本買ってまた駅に戻る。

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 新十津川駅の入口にはラストランまでの日数が掲示されている。

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 時刻表にあるのは1日1本の定期列車。

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 駅長犬ララちゃんはお疲れの様子。

さっきの団体さんも折り返しの列車で戻るのかと思ったが、そうではないようだ。バスで戻るのか。

駅前のイベントのための臨時列車だったのか。
よくわからないまま車内の客となる。

駅に残った十数人に見送られて発車。

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 駅前のイベント参加客に見送られて発車。

石狩月形や浦臼からの地元試乗組も折り返し列車の乗客となった。
これに乗らないと戻れないわけだが。

その人たちは車掌から乗車券を買っている。
私も記念に新十津川から浦臼までの乗車券を買い求めた。

車掌が発行するロール紙の車内補充券ってやつ。
あまり記念にしたい代物ではないが、いつもはワンマン運転区間なので、こんな機会でもないと手に入れることはできないもの。

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 臨時列車車内発行の乗車券。

戻りの列車は空席が目立つ。
ロングシートに片膝を乗せて横向きに座れば景色を眺めることができる。

窓框に頬杖をついて車窓を眺めていたら、往年の宗谷線急行の気分になれるかなとも思ったが、やはり違うようだ。

キハ400当時のシートピッチは90cm。今の特急の標準である95cmから比べるとずいぶんと狭い。
足元の温気ダクトもあって、窓も小さくしかも窓と座席ピッチも合わず、そこへ特急列車と同じ規格の大型リクライニングシートを置いたもんだから一層狭く感じた。
札幌から稚内まで6時間弱。よくあんな列車に長い間乗っていたなあと今となっては思う。

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 ロングシートでも横向きに座れば車窓を楽しめる。

久々に列車に乗って、一杯やりたくなってきた。
さっき新十津川駅前の売店で買ったお酒がある。

窓框もあるし飲んでみよう。



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 新十津川駅前の売店で買ったお酒。

ここからは飲み鉄になる。
新十津川町に停車中のキハ40の写真がラベルになっている。金滴酒造のお酒で1本300円と高め。
名前は何て言うんだろう。
ラベルには『JR札沼線終着駅 新十津川駅』『令和2年5月6日ラストラン』と書いてある。

揺れがひどいのでこぼさない様に慎重に開けてひと口。

おお、これはなかなか濃厚な味じゃないか。
これはきっと特別純米酒新十津川だよ。
よくスーパーで1升瓶で買って飲んでいるのでわかる。

思わずピチャッと音を立ててしまったり・・・
すいませんね、根っからの酒飲みなんで。

汽車旅は酒が飲めるのが良い。
車じゃこうはいかない。
バスの車内ではさすがにやりかねる。

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 国道のトラックと並走。こちらの方が若干速かった。

お酒を1本空けたら12:10、石狩月形着。
ここで11分停車。浦臼行5427Dと交換になる。

新十津川での折り返し時間が10分間とあわただしいのは、次の下り列車が来る前に石狩月形まで戻る必要があるため。
石狩月形〜新十津川間は線路が1本しかないため、この区間は1列車しか入線できないことになっている。

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 再び石狩月形へ。

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 改札案内と助役さん。

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 浦臼行5427Dの2両編成が入って来る。

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 石狩月形で交換。

浦臼行5427Dも2両編成だった。
今日はどの列車も増結をしている。新十津川のイベントのためか休日は乗客が増えるのでいつも増結しているのかはわからない。
浦臼行も結構乗っているようだった。

札幌から近いということと、『1日散歩きっぷ』が使えるので、休日はどの列車も混んでいそうだ。
1日散歩が使えなくなる冬は少し落ち着くのだろうか。

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 臨気9522Dの運転士時刻表。

石狩月形で乗客が若干入れ替わったくらいで、新十津川発と同じような乗車率のまま発車する。
ここからは車窓よりも車内の内装を眺めながら過ごした。
車内あちこちに残るキハ400時代の面影に、急行『宗谷』や『サロベツ』を思い出していた。

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 最高速度の65km/hを指した速度計。

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 助手席は急行時代は開放され、補助席と化していたのを思い出す。

ぼーっとしていたら、いつしか北海道医療大学も通過して石狩当別に着くところだった。
石狩月形〜石狩当別間は23分。いやあ早い。

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 石狩当別に到着。

石狩当別着は12:44。
札沼線での快速運転も初めてならば、この区間で2両編成に乗るのも初めて。
キハ40 330番台がまだ走っていたとも思わなかった。
たった1日だけ運転の名の無き臨時列車は、なかなかショッキングな列車でもあった。

廃止日が近くなれば新十津川への臨時列車も運転されるだろうし、その時にはまたこのスジが使われるのかもしれない。
そうなれば休日など結構な混雑になりそうだ。

ところで、今石狩当別に着いた2両の臨時列車はこの後どうなるのかというと、今度は『ボランティアセンターまつり特別貸切列車つきがた号』として新十津川までもう1往復することになる。

私は12:49発札幌行普通列車で帰ります。

石狩当別駅の1番ホームに入ってきたのは731系電車の6両。
てっきりエアポート編成だとばかり思いこんで、uシートでゆったりと帰れる気でいたので、この電車で40分以上過ごすのかと思ったら今からうんざりした。

ていうか、学園都市線で日中の731系というのもあんまり見ない気がする。

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 石狩当別からは北海道医療大学始発の731系電車。

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 札幌に戻ってきた。

臨時列車に石狩月形からたくさん乗ってきた団体さんは何だったのだろうと帰ってから調べたら、道新の電子版にその記事を見つけた。

 〜以下 どうしん電子版10/10 18:12 更新より引用
廃止される新十津川駅12日から記念祭 臨時列車も運行
来年5月に廃止されるJR札沼線の終着・新十津川駅(空知管内新十津川町)で12、13の両日、開駅88周年記念祭(町など主催)が開かれる。12日は臨時列車を運行、札幌方面からの乗客がイベントを楽しめるようにする。

臨時列車で新十津川に行ってもこれが最終列車だから、帰りは滝川経由でないと帰ってこれないね。
ていうか石狩月形駅に掲示の『月形町社会福祉協議会ボランティアセンターまつり』は直接関係ないじゃないか。

で、石狩月形からの団体さんは、新十津川町による企画・募集によるものだとわかった。
臨時列車運転により、新十津川から石狩月形まで往復できるからということ。

今日の臨時列車のスジは、普段は団体貸切列車用だということもわかった。
11月に札沼線で運行される山紫水明号も今日と同じ時刻に運転されるのだろう。

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 お酒と購入したきっぷ。

告知が2日前といい、なんだかよくわからない臨時列車だった。
なぜ札幌始発ではなく石狩当別始発になったのかというと、電化区間での気動車の営業運転はできないらしい。(石狩月形駅の助役さん談)

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 19/10/14 | Comment(0) | 道央の旅行記

突然現れた札沼線の臨時列車1

10月10日、JR北海道ホームページのお知らせ欄に、このような記事を見つけた。

“札沼線における臨時列車の運行について
札沼線において 10 月 12 日(土)に運行する臨時列車については、以下のとおりです。
〜運転区間 : 石狩当別駅 〜 新十津川駅
〜臨時列車は通常の乗車券でご利用いただけます。”

何だか以前から決まっていたかのような文面だが、プレリリースの過去記事を見てもそのような記事もなく、新十津川町など沿線町村のホームページを見ても、特にイベントは見つからなかった。

何のための臨時列車なのかの記載はなく、2日前に突如現れた臨時列車。
なぜかプレリリース欄ではなく、おしらせ欄の記載になっている。
 ※しかも運転翌日13日には削除されていた

下りは石狩当別9:30発、新十津川11:26着。
上りは新十津川11:36発、石狩当別12:44着。
 停車駅は石狩月形、浦臼のみ。

2020年5月の廃止が決定している札沼線の北海道医療大学〜新十津川間。
もう一度くらい乗るのもいいかなと思い、札幌8:29発北海道医療大学行普通列車で出発した。

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 学園都市線は快速エアポート編成が使用される。

札幌駅を発車した2549M
「次の桑園では本日臨時列車運転のため4番ホームに停車します。降り口は左側です」
とアナウンス。

本来下り列車が発着する3番線は、2両編成のキハ40が停車していた。
これがどうやら石狩当別からの臨時列車となるようだ。

しかしどうして桑園駅で追い抜きとなるのだろう。
この列車の後追いじゃダメなのか。いや、先について石狩当別駅で待っていればいいんじゃないか。
いやそれよりも、札幌から車両や乗務員もろとも回送するくらいなら、札幌始発で営業運転すればいいんじゃね?

次々と疑問の湧いてくる臨時列車なのだった。

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 3番線に停車中の臨時列車を4番線で追い抜く。

9:07に石狩当別着。
3番線には9:08発札幌行2544M、1番線は9:30発札幌行546M、2番線は今乗ってきた列車が到着して、3線あるホームがすべてふさがってしまうので、臨時列車が先に入線することはできないのだった。

臨時列車に着いて何かわかるかもしれないので、階段を上がって改札を一旦出ることにした。

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 石狩当別駅の改札口に表示された臨時新十津川行。

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 石狩月形駅に掲示の『お知らせ』。

待合室には今日の臨時列車が『お知らせ』として掲示されていた。JR北海道HPの『お知らせ』とは違う文面。
それによると、

“「月形町社会福祉協議会ボランティアセンターまつり」開催に伴い、臨時列車を運転します。”

とのこと。

この団体のホームページを見ると、『ボランティアセンターまつり貸切特別列車つきがた号』というのがあった。しかし時刻は石狩月形13:49発となっており、この列車とは別。

マイナーな(失礼ながら)イベントのためにわざわざ臨時列車を仕立てるだろうか。
それに公表されたのが運転の2日前とあっては、この列車を知っているのはJR北海道のHPを毎日チェックしてる人くらいなもの。

案の定、ホームにいるのは鉄分が濃いとお見受けするような方ばかりだった。いわゆる鉄ちゃんですね。いい歳した男ばかり。
そういうお前は何者なのだと言われれば、ハイ私もそうでした・・・

先に3番線に9:23着の浦臼からの5424Dが入って来る。
1両編成で車内の乗客は2〜3人。
土曜日とはいえ、午前中の上り列車がこの有様ということに、廃止もやむなしという現状を見てしまった。

ホームには「新十津川行臨時列車はあと4分でまいります」との放送がある。

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 浦臼始発の5424Dが入線。

臨時列車が入ってきたのは、結構ぎりぎりの9:28だった。
やはり桑園駅で見たキハ40の2連。

うっ、この車両は・・・

キハ40 330番台
電化前の学園都市線で通勤通学されていた方ならご存じだろう。
私は別の意味で感慨深い車両。

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 札幌方から桑園で追い抜いた臨時列車が入線。

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 キハ40 330番台でやってきた臨時列車。

車内は超ロングシートとでも呼びたくなるようなオールロングシート改造車。
デッキの仕切りも撤去され、腰掛はどう見ても711系電車のボックスシートからの発生品。

一応冷房車だが、かつて非電化時代の学園都市線でのラッシュ運用ならばともかく、ローカル線でこのような車両に当たったら相当落胆するような残念な内装だ。

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 オールロングシートの車内。

この車両、実はかつて急行『宗谷』や『サロベツ』に使われていたキハ400形のなれの果てなのである。

1988(昭和63)年11月のダイヤ改正で、宗谷線急行の気動車化でデビューした車両だ。
元々は一般型のキハ40形だったが、冷房化と化粧室の設置、客室の座席はリクライニングシートを設置、窓にはカーテンと特急列車同様にする大改造が行われた。

その後、編成の中に客車の寝台車を組み込んで、夜行急行『利尻』にも使用され、1990年代には宗谷線系統急行の主役として君臨する。

2000(平成12)年の宗谷線高速化による特急『スーパー宗谷』運行開始により急行としての役目を終えることになった。

で、出番のなくなったキハ400であるが、こともあろうにまた一般形に戻されることになった。
リクライニングシートもデッキ仕切りも取り払われ、座席はオールロングシートに再改造され、学園都市線の一員としてまた走ることになった。
オールロングシートと冷房車はラッシュ時は歓迎されたことだろう。

2012年に桑園〜北海道医療大学間が全て電車に置き換えられてからは余剰となり、海外に譲渡されてとっくに無くなったと思っていたが、まだ走っていたのだった。

ワンマン化改造もされていないので、通常の運用に就くことは難しく、出番はイベントや臨時列車専用ということになる。

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 数少ない非ワンマン車。この妻面自体他に現存しないのでは?

この車両の何が珍しいのかというと、窓下に小物を置く連続した框(かまち)、窓上に連続するステンレスのカーテンレール覆い、座席番号のプレートが貼ってあったパイプ式荷棚の帯などに、もと急行型の名残を感じるといったところ。

やたらとデッドスペースが多いのは、急行時代の冷房用の機器室や化粧室が撤去されたから。
機器室だった場所はロングシートが設置されて、はめ殺しの窓が増設されている。

天井は急行時代は冷房ダクトと蛍光灯が一体化されたカバーで覆われていたが、再改造後は蛍光灯は剥き出しになり、冷房のダクトが中央に残る恰好となっている。

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 急行用キハ400時代の内装(鉄道ジャーナル1989年1月号からの引用)

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 急行用キハ400の図面(鉄道ジャーナル1989年1月号からの引用)

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 鉄道ファンには珍しい車両だが一般客からは不評だろう。

しかし、よりによってなんでこんな車両を残したんだろう。
テーブルを置いて、お見合い形式で飲食パーティーするにはいいのかも知れないが、通常の運行では明らかに不評と思われる。

話は変わるが、先月創成川通りの高架上を走る785系電車を見た。
かつて特急スーパーホワイトアローで使われていた車両だが、2017年に789系の『ライラック』運転開始と同時に引退と思っていたが、今でもたまに『すずらん』に使われることがあるという。

で、その先月見た785系というのが、もと付属編成だった2両1組の編成でuシートの500番台を挟み込んだやつ。
いわゆる魔改造車などと呼ばれている車両ですね。

そのときに、なんでよりによってコイツを残したんだろうと思ったわけですよ。

このキハ40 330番台もそうだけど、JR北海道ってゲテモノ車両を残したがる傾向にあるようだ。
そういえば最後まで残った711系電車も3扉改造車だったしなあ。

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 臨気9523Dの運転士時刻表。

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 乗務員室のドアにある窓から見た本中小屋駅。

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 ボロボロの貨車駅がある中小屋駅を通過。

まあとにかく来年にはなくなる札沼線を堪能する。
沿線はあちこちに撮り鉄たちの姿も見える。

ワンマン機器を搭載していないこの列車は、当然運転士と車掌のツーマン列車。
さらにイベント系臨時列車でよく見かける、営業担当らしき人。スーツ姿でJR北海道の腕章をつけ、書類を挟んだ画板を持っているのでわかる。

この列車は石狩当別を出ると、途中石狩月形と浦臼しか停車しない。
北海道医療大学も通過するのである。

線内の最高速度は65km/hで、この列車もそれを忠実に守る。
並行する国道を走る車に次々と抜かれるのは見慣れた光景。

石狩月形は9:54着、石狩当別から24分で着いたことになる。
普段の各駅停車ならばこの間の所要時間は32分。
えっ、もう着いたのという感覚だった。

石狩月形の発車時刻は10:52で、ここで58分も停車する。

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 石狩月形駅に到着。ここで58分停車する。

これも意図がよくわからない長時間停車だが、とりあえず外に出ることにする。
駅や列車を撮影したり、廃止になる駅の情景を眺めながら過ごす。

もっとも町のほうに歩きだしても、特に見るものがあるわけじゃなし。国道にコンビニがあるくらいだ。

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 数少なくなった木造駅舎が現役の石狩月形駅。

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 ストーブと改札口。

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 改札口に掛かる改札案内の札。

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 待合室に出ていた臨時の売店。

石狩月形駅の駅名標の謎。
ホームに駅名標の支柱が2つあり、片方は駅名表示の板がはめられているが、もう片方は枠だけが立っている。
この枠だけの駅名標はなあに?

ここから顔を出して記念撮影用?

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 石狩月形駅の駅名標。隣の空の枠は・・・?

正解はもう一つの枠はかつて名所案内だった。

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 名所案内と駅名標。(2007年10月8日撮影)

上画像は名所案内の表示があった頃。
2010年の画像では枠だけになっていたので、その間に無くなった模様。

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 石狩月形駅のホーム全景。4両編成までは停車できそう。

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 駅南側の踏切から。

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 駅の裏側から。廃止後はここは道路になってしまうんだろうか。

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 キハ40 331+キハ40 336の2連。

何もない駅での1時間停車は長い。
どこからどう見ても田舎の長閑(のどか)な駅だった。

10:48、新十津川からの5426Dが着くと長閑な駅は一変することになった。

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 新十津川発石狩当別行5426Dが到着。

新十津川からの1日1本の列車だからか混んでいる。
増結して2両で来たが、それでも混んでいる。

停車してドアが開くと、ぞくぞくと人が降りてくる。
そしてまた新十津川行の臨時列車に乗り込んで行くではないか。

どこかの団体さんなのだろうか。
何だかよくわからないまま再び臨時列車に乗り込んだ。

そんな中、赤い帯の制帽をかぶった助役さんがタブレットの輪を臨時列車の運転士に渡す。
正式にはスタフというが、こういう光景が見られるのは石狩月形駅が最後となる。

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 長閑だったホームはしばしごった返す。

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 出発合図を出す助役さん。

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 石狩月形からは大盛況となった車内。

折り返し乗車の団体さんで車内は大盛況。
それにしても、もうちょっとマシな車両はなかったのかよと思いたくなるような車内だった。

石狩月形からは立ちんぼうとなった。


posted by pupupukaya at 19/10/13 | Comment(0) | 道央の旅行記

2019年ソロキャンプ、野塚野営場へ

今年はソロキャンプを再び始めようと思っていた。

いや、毎年春には始めようと思っていたのだが、面倒なので結局やらずに過ぎていた。

私がテントをはじめキャンプ道具を揃えたのが2014年春で、その年だけはソロキャンプに熱中していたのだが、翌年からはパタッと途絶えてしまった。

今年こそはと思って、予定を立てて行こうとするとバカみたいな熱波が来たり、週末は雨だったりで延ばし延ばしにしていた。

6月14日金曜日、この日は休みを入れていた。
この週末は、日曜は雨の予報となっているが、金土はなんとか晴れるようだ。

いよいよ決行のとき。

というほど大それたことではないが、金曜日の昼頃にキャンプ道具を車に積んで出発した。

行先は積丹。
積丹半島の先の方に野塚という町があって、その少し先に野塚野営場という無料のキャンプ場がある。

ソロキャンプ第1回目としては、手ごろな所だろう。

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 高台の道路から見下ろした野営場。

途中でスーパーに寄って買い物して、札幌から3時間ほどで野塚野営場に着いた。

先客のキャンパーは1組だけ。
駐車場には、ほかに車が数台停まっている。

キャンプ場の砂浜には釣り人が何人か見える。その車だろう。

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 張り紙の野塚野営場の駐車場位置図。

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 水洗トイレ(左側の建物)と駐車場。

無料のキャンプ場だが、水洗トイレと水道が使える炊事場がそろっている。

海水浴シーズンになると、あまり広くないテントサイトにはテントが林立し、駐車場も満車状態になるが、まだシーズン外の今時期では閑散としている。

キャンプ場というより、釣り人の駐車場といった感じである。

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 まずはテントを広げて設営を開始。

着いてから最初にすることはテントの組み立て。
2014年秋以来だから、4年半ぶりということになる。

テントの説明書もどこかへ行ってしまった。
見よう見まねで建てるしかない。

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 エートどうだっけ。試行錯誤でテントを組み立てる。

うーん、あーでもないこーでもない。
骨組みができたらシートをかぶせ・・・あ、逆だった。

こんな感じ (^^;

何とかそれらしくなる。
最後にペグを打ち込んで、ロープを張って完成。

着いてからここまで1時間近く過ぎていた。
誰かが見ていたら何となく恥ずかしいが、見ていたのは少し離れた先客の1組だけだったろう。

でもよく見たら、内側のテントシートは前後逆になっていた。

もうこれでいいや。

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 なんとかテントが完成。ここまで1時間近くかかってしまった。

完成してしまえばここがひと晩の我が家。
目の前が砂浜でその先が海というオーシャンビュー。

なかなか快適ではないか。

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 砂浜の海岸と後方の芝生。海キャンプならば最高のロケーション。

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 キャンプ地前の砂浜。今は釣り人が数人いるだけ。

ひと仕事終わって、さっそく1杯やりたいところだが、まだ夕方4時前。
6月の夏至が近い今時期はまだ日差しがきつい。

砂浜をぶらついてみたが、特に面白いものもなく、テントに戻って横になってひと眠り。

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 ひと晩の我が家から海を見る。

5時、そろそろ1杯始めようか。

今日の献立はジンギスカン。
北海道人が空の下で食べるものといえばジンギスカンでしょ。

物の始まりが1ならば国の始まりが大和の国、島の始まりが淡路島。
泥棒の始まりが石川五右衛門ならば、北海道キャンプの始まりがジンギスカン。

というくらい、北海道人はジンギスカンに始まりジンギスカンに終わる。
(本当かいな)

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 屋根付きの炊事場。水道とコンクリート製の流し。

炊事場で野菜を洗って切ってくる。
準備はそれくらい。

道具はSOTOのレギュレーターストーブ。ガスボンベを直接装着して使うガスコンロだ。畳めば手のひらサイズになる。
市販のカセットコンロが扱いやすいが、あれはかさ張るので、車中泊での寝床の確保では邪魔になる。。

フライパンはイオンで買った鉄製のグリルパン。
アウトドア用のものではないが、使いやすいので重宝している。

炭火を起こして網で焼肉なんてのはもうやらない。
道具が増える一方だし、後始末も大変だ。

少ない道具で気軽に出かけるのがソロキャンプの良さである。

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 ジンギスカンのスタンバイ完了。

肉はオーストラリア産生ラム肉。
野菜は玉ねぎ、キャベツ、ジャガイモ、ししとう、エリンギ。

タレはソラチのたれを使います。
特にこだわりがあるわけではなく、いつも使用しているベルのたれがなくなったので今回はこっちを買った。

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 肉を焼く。

グリルパンに油を敷き、熱したところで肉を入れる。
ジュウジュウともうおいしそう。

肉を敷いたらその上に玉ねぎを乗せ、それをかぶせるように野菜を置くというのが私流の焼き方。
普通はもやしを入れるが、今日はキャベツにしてみた。

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 焼けるまで待ちきれず、ビールを開ける。

キャベツを蓋代わりにしてかぶせて、ビールをグラスに注ぐ。
せめてビールはグラスから飲みたいと思い、グラスは持ってきた。
それに、余計なプラスチックごみを出さずに済む。

ビールは買い物したスーパーの無料の氷で冷やして持ってきた。

まずはビールをグーッと・・・うまい。

さっきテントの組み立てで汗をかいたのでビールの旨さも倍になっている。
汗といっても、半分くらいは冷や汗だったが・・・

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 キャンプ一人飯の席。

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 良く焼けたラム肉。

肉から脂が出て、フライパンがじゅうじゅうと美味しそう。
肉は焼きすぎると固くなるが、ジンギスカンだけは良く焼いて焦げ目がついたくらいのが好きだ。

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 シェラカップがタレ皿。肉を浸して食べる。

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 ビールを飲みながらジンギスカン鍋をつつく。

具材はラム肉のほか、玉ねぎ、ししとう、ジャガイモ、キャベツ。
もやしは入れなかった。脂を吸ったもやしは捨てがたいが、今回はキャベツにしてみた。

海を見ながらビールを飲んで食べるジンギスカンはうまい。
345gあったラム肉もペロッと食べてしまった。

炭火焼肉なんかした日にゃ後始末を考えただけでうんざりだが、こちらは炊事場で洗ってくれば完了である。

焦げ付いたグリルパンは重曹を振りかけてタワシでこすればきれいに落ちる。
油汚れには重曹が最強。百均で売っているもので十分。
環境にもお財布にも優しい。

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 底が抜けたアウトドアチェア。

食べ終わって、炊事場に洗いに行く。

戻ってきて、さあまた一杯やるべとアウトドアチェアにドカッと腰を下ろすとスポッと底が抜けてしまった。

これも4年前に買ったもの。
キャンプには行かないが、ベランダに出しっぱなしにしていたので、布地が相当疲労していたのだろう。

仕方ない、荷物台にしていた百均で買った腰掛に座ってビールをもう1本空ける。

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 雲の隙間から顔を出した夕日。

夕日を期待していたが、だんだん雲が多くなってきて、ほとんど曇り空になってしまった。
雲の隙間から僅かな間だけ顔を出したのが唯一見えた夕日である。

今夜のキャンプ場は、先客のもう1組と私の2組だけ。
釣り人もいなくなり、浜も無人になった。

人がいないのは快適だが、寂しいというより夜などちょっと怖い。

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 日も暮れ黄昏てゆく。

8時近く、日は暮れたが空はまだまだ明るい。

ビールは飽きてしまったので、お湯を沸かして焼酎のお湯割りにする。
だいぶ冷えてきたしね。

焼酎はいつも飲んでいる物をペットボトルに詰め替えて持ってきた。

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 お湯を沸かしてお湯割りを飲む。

黄昏つつある浜辺を眺めながらお湯割りをチビチビ飲んで時が過ぎてゆく。
たまにはこんな時間もいいよね。

最後の画像が9時ごろだったので、その頃にはもうテントで横になっていたのだろう。

   

外から聞こえる人の話し声で目が覚める。
時計を見ると2時半、まだ真っ暗だ。

やかましいなと思いつつ尿意もあったので、トイレに行く。

話し声の正体は釣り人だった。
ここはキャンプ場だが、釣りのスポットでもあるようで、札幌や小樽を夜中に出発してここまでやって来るのだろう。

キャンプ場なのだからもう少し静かにしてくれよと言いたいが、テントの数がこう少なくては、彼らにとってはキャンプ場というより釣り場の駐車場に見えるのだろう。

無料のキャンプ場は大体こういうオチがつく。

目が覚めてしまったので、寝酒にまた1杯やりたいところだが、車の運転があるのでテントに戻ってまた横になる。

眠ったんだか眠れなかったんだかという状態だったが、明るくなって時計を見たら6時前だったので眠っていたようだ。

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 釣り人を見ながら朝食の支度。

お湯を沸かして紅茶を飲む。
モーニングティー。

コーヒーじゃないのかって?
私はあまりコーヒーは飲まない。

嫌いではないのだが、コーヒーはカフェインが強くって・・・
実は私は、子供並みにカフェインに弱いのである。

今朝はですね、今までやったことがなかった炊爨(すいさん)に挑戦してみる。

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 鍋でご飯を炊いてみる。

炊爨といえば飯盒(はんごう)だが、そんなものあるはずもなく、また物を増やしたくないので既存の物で代用する。

どこで買ったのか忘れたが、アウトドア用アルミ鍋。
研いだ米に水を入れて30分ほどうるかす。

米は1カップで、これは家から持ってきた。水は1カップ半ほど入れた。

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 モーニングティーを飲みながら炊飯。

30分うるかした鍋をガスコンロにかける。
鍋の中が沸騰したら弱火にして15分くらい。

紅茶を飲みながら飯が炊けるのを待つ。

正確に計ったわけではないが15分くらい、おこげの匂いがしたので慌てて火を止めた。
これはしばらく置いて蒸らす。

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 おかずの目玉焼き。

グリルパンで目玉焼きを作る。
卵2個は家から持ってきたもの。

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 炊きあがりは、おコゲの風味も香ばしく。

蒸らしている間に粗熱も取れた鍋は手で持てる。
鍋がそのまま茶碗代わりにもなるのは良くできた鍋だな、と改めて思った。

炊きあがりのご飯はちょっと(どころかだいぶ)固かった。
水は2カップくらい入れても良かったかな。無洗米だったから水は多めにすべきだった。

おかずは目玉焼きと納豆。

目玉焼き丼にして、納豆を入れてぐちゃぐちゃにすると旨かった。

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 もうすることが無い、テントを畳んで撤収。

8時ごろになると釣り人が撤収を始める。
入れ替わりに、新たなキャンパーやカヌーを持った人たちがやってきた。
今日は土曜日だ。

こちらも、もうすることが無くなったのでそろそろ帰ることにする。
テントを畳んで撤収開始。

ゴミはすべて持ち帰り。

物が少ないせいか、撤収作業はそれほど時間がかからずに済んだ。

車中泊やキャンプ道具はいつも銀色のソフトクーラーボックスに入れて車に積んでいる。
帰ったらもっと物を減らして、このボックスにすべて収まるくらいにしたい。
そうすればもっと気楽にソロキャンプに出発できるだろう。

今回使わなかったものは今後も使わないつもりで処分するか。

壊れたチェアーは買わなきゃならないな。百均の腰掛ではあまりにも情けない姿だ。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。


posted by pupupukaya at 19/06/29 | Comment(0) | 道央の旅行記

1日1本の札沼線と金滴酒蔵祭り2

新十津川駅のホーム側入口の上にある『歓迎 ようこそ新十津川へ』の看板が新しくなっていた。
前はボロボロの看板だった。あれはたしか30年以上も前からあった気がする。

今までなかった『しんとつかわ』と書かれた縦書きの駅名標も壁に貼られていた。
これはよく見るとオリジナルのホーロー製ではなく、ビニール製のレプリカだった。

オリジナルのは、たしか盗難で失なわれたんじゃなかったっけ。
(ググってもソースは出てこなかった)

駅舎もペンキを塗ったり、若干新しくされている。

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 新しく掛けかえられた歓迎の看板。

駅舎の中に入るとさらに驚くのは、昔の窓口が復活している。
小荷物扱い所の引き戸の窓や、出札窓口がそのまま復活しているではないか。

無人化されたときに窓口を板でふさいだままで、内側はそのままになっていたということになる。

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 小荷物扱い所の窓口を復活して設けた観光案内所。

札沼線終着駅到達証明書交付(無料)とあったので1枚もらった。
日付印も押してあって、記念になる良いサービスだ。

しかし、1枚100円くらいで販売でも良かったんじゃないかとも思う。
これを作るにも配布するのにも経費が掛かっているんだろうし、収益で廃止後の駅舎を保存する費用に充てることも考える頃だろう。

旧江差線江差駅は現在は解体して無残にも町営住宅の一部になってしまったが、せっかく窓口まで復活させた新十津川駅なのだから、廃止後も保存してほしい。
駅舎もレトロ調にリニューアルして観光名所にすれば、私など廃止後でも車で通ったら必ず立ち寄るつもりだ。

隣のきっぷ売り場では、ご当地入場券と駅名マグネットなどのグッズを販売している。
面白いのは、昔使われていた出札箱もそのまま使われていた。

ご当地入場券は、別に集めているわけじゃないが記念に1枚買った。

昔、私が中学生だったころ、滝川駅から派遣の駅員がいて、ここで乗車券を買ったことがある。昭和61,10,10の日付が入った乗車券は今でも持っているが、なんだか懐かしい。

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 隣はきっぷ売り場。

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 無料の終着駅到達証明書と170円のご当地入場券。

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 原形の窓口が復活した新十津川駅。

いつの間にこんなものができたのかと調べたら、2018年4月に新十津川町観光協会が開設したのだそうだ(Wikiより)。

1日1往復の列車をアピールし、札沼線の存続につなげようということだったのだろう。
しかし、それもむなしく、同年12月には廃止が正式に決定した。

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 カレンダーに記録された新十津川駅降車客数。

観光案内所窓口の横に、その日の降車客を数えて記入したカレンダーが貼ってある。
見ると、今日の下車客は72人とあった。

その表を見ると、平日はまだゆったりと乗車することができそうだ。
反対にGW中は100人を超える日もある。まるでラッシュ並みの混雑だったことだろう。

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 1日1本だけの発車時刻表。

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 新十津川駅の木造駅舎入口。

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 名産品や土産物などを置いている新十津川駅市。

駅前広場には、これも観光協会による名産品などを売る土産屋が出店していて、完全な観光駅になっていた。

しかし時すでに遅し。
いくら乗客が増えようとも、廃止が覆ることは無い。
せいぜい、町で鉄道施設を買い上げて、トロッコ鉄道として保存するくらい。

人気のない町外れにあって、荒れるがままの無人駅だった頃しか知らない私からすると、勿体ないなあと思う。
これは廃止が決まった増毛駅なんかでもそうだけど、もっと早くにやっていれば違った結果になっていたのでは。

といっても、後付けで言うだけなら誰でもできるんだけどね (^^;

青森県の津軽鉄道などは、冬にストーブ列車を走らせて、そこから雪原と吹雪を眺めるのを売りにして全国からツアー客などが訪れる。
札沼線と沿線風景は大して変わらない。

何が違うんだろう。
ああ勿体ない、勿体ない。

これから廃止日が近づくにつれて訪問客も増えるだろうし、せいぜい商売繁盛をお祈りします。

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 駅前広場と新十津川駅。

折り返しの10:00発石狩当別行5426Dは、9:40分ごろに乗車開始となった。
こちらは各ボックスに1〜2人というほどの乗車率。

ただ札沼線に試乗目的であれば、新十津川発に乗った方がゆったりと楽しめそうだ。

発車を見送ってとも思ったが、発車を待たずに駅を後にする。
向かうは金滴酒蔵まつり会場。

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 新十津川駅前のランドマーク(?)階段の無いアパート。

駅から国道に向かう道の途中に、2階に部屋のドアが並ぶが登る階段がない不思議なアパートがある。
1階は倉庫なのかシャッターが降りている。

この建物も昔からあって、平凡な住宅地の中、妙に目立つ。
国道側から歩いて駅に向かえば、これが見えればもうすぐ駅に着くという目印になる。

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 国道へ出たファミリーマート前にある新十津川役場前のバス停。

駅から260mほどで国道275号に出る。
一本道だが、道がわかりずらいのはここが変形5差路だから。

ファミリーマートの前が新十津川役場前のバス停。
札沼線の列車からの人たちが何人かバスを待っていた。

駅から金滴酒造のある橋本町までは約1.8km、歩いて20分くらい。
またそこから滝川駅までは2.7kmで、これも歩けば30分もかからない距離。

基本歩くことにしている。
雨は降ったりやんだり。

9:45に駅を出発し、10時を少し回ったころに酒蔵祭り会場に着いた。
一旦上がった雨も、着くころにはまたポツリポツリ降り出した。

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 金滴酒蔵まつりの会場。

雨降りということもあってか、人出は思ったよりも少ない。
テント張りの出店もあって、焼き鳥やおでんなんかを売っている。

広場に並べられたテーブルも椅子も雨ざらしで、座ったらお尻が濡れてしまう。

なんだか気勢の上がらないお祭り会場だが、とりあえず振る舞い酒をいただくことにする。

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 入口での振る舞い酒。

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 せっかくの振る舞い酒も手持ち無沙汰。

樽酒と思いきや、中の大きなボールに入った酒を、柄杓でプラスチックのカップに注いでくれる。
雨で人出が少ないのと、車で来る人が多いので振る舞い酒もいまいち出ないようだ。

ボールの酒が少なくなると、ビン入りの酒を追加で注ぐ。

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 ソラチ粕味噌漬けのたれ販売所。

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 ソラチ粕味噌漬けのたれの試食コーナー。

傘片手に振る舞い酒を貰ってきて、これも傘をさして立って飲む。
なんとも情けない姿だが、座ったらお尻がずぶ濡れになるのでそうするしかない。

地元の人のバンド演奏と歌だけが酒の肴である。

スマホの雨雲レーダーを見ても、少なくとも夕方ごろまではずっと雨模様となっていた。

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 試食のホットプレート焼肉。なかなかお酒に合う。

ソラチ粕味噌漬けのたれ販売所のテントがあって、2回ほど試食させてもらったが、これはなかなか旨い。
酒粕入りということもあってか、お酒にもよく合う。

駆けつけ3杯というわけではないが、3杯も飲んだら大分気分が良くなってきた。
だから大いに宣伝させてもらいますよ。

ソラチ粕味噌漬けのたれ ♪
 ソラチ粕味噌漬けのたれ ♪
  ソラチ粕味噌漬けのたれ ♪

でも本当に旨いよ、いやマジで。

気に入って1ビン買ったら、おまけにポークチャップの素というのもくれた。

もう傘をさすのも面倒で、ソラチの販売所のテントの下で酒を飲む。

振る舞い酒コーナーに何度もおかわりに行くのは、もう決まった人になってしまった。
それくらい今日は人が少ない。

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 テーブルとイスも雨ざらしでは・・・

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 テントの下で飲んでいた。

飲むほどに雨は強くなって行く。
そのうちに土砂降りになってきた。

広場のテーブルで飲んでいた人たちもテントの下に移動している。

隣の笹寿し売り場のおばちゃんたちは「今日は売れないね〜」とこぼしている。
お祭りとあって、たくさん仕込んできたのだろうが、今日の人出では売れ残り必至だろう。

何となく気の毒に思えたのと、雨宿りのよしみで1つ買った。600円。
ここで食べるのも難しいので、帰りの車内か帰ってから食べることになる。

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 雨はだんだん激しさを増す。

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 ひどい降りになった。出店の人もあきらめムード。

雨を見ながら振る舞い酒をチビチビと。
ほかにしょうがない。

私のように振る舞い酒目当ての人もいて、中にはでかい酒枡持参の人もいたり・・・、どれだけ飲む気なのか。
常連なのか、この手のイベントでは毎度見かける顔ぶれ。

滝川駅12:36発の岩見沢行普通列車があり、これで帰ろうか。

最後に売店でお酒を買う。
手ぶらで帰るつもりはない。

タダ酒はいかんぞ (^^;

12時、役場から流れる時報のサイレンとともに会場を後にする。
雨は小降りになったようだ。

石狩川橋を渡って対岸の滝川へ。
いつもなら車で通りすぎることが多いが、今日は雨の中トボトボ歩く。

30分はかからず、28分で滝川駅に着いた。

滝川駅は、駅前広場が新しくなったとは聞いていたが、ロータリーの真ん中に置かれたグライダーが印象的だったくらい。
待合室もリニューアルされ、テーブルと椅子が並べられて、コミュニティー施設のようになっていた。

しかし、キヨスクもソバ屋も閉店して、むしろ寒々として見える。

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 駅前広場がリニューアルされてグライダーも展示された滝川駅。

滝川12:36分発岩見沢行はキハ40の2両編成。うち1両は日高本線用の車両である。
日高本線が台風で被災して不通となってもう大分経つが、本来の路線を走れないのでこんなところまで遠征するようになった。

跨線橋からホームに下りると、ちょうど特急ライラック22号が入ってきた。
一日散歩きっぷじゃなければ、特急料金を払ってでも、これに乗って帰りたいところだ。

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 岩見沢行924D(右)と到着する特急ライラック22号(左)。

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 2両のキハ40による運行。

2両の車内はボックスがさらりと埋まるほどの乗車率。
空いているボックス席に陣取ったらそのまま眠ってしまった。

目覚めたら峰延を発車したところ。
隣のボックスの客も別な人に代わっていた。

まだ酔いが抜けきらぬまま岩見沢で乗り換える。

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 岩見沢駅に到着。

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 733系2438M快速いしかりライナー。

岩見沢からは733系電車による快速いしかりライナー。
さすがに天下の函館本線だけあって新車が導入されている。

しかしオールロングシートは岩見沢〜札幌間をこれで乗り通すとなるとウンザリする。
しかも札幌までは各駅停車。

札幌までの44分間は、ずっとスマホとにらめっこで過ごしていた。

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 札幌駅に到着。

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 金滴酒蔵まつりで買ってきた品々。

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 酒蔵祭りで買った『お梅茶屋』製の鯖の笹寿し。

札沼線で行く『金滴酒蔵まつり』は今回が最初で最後。
来年の同じまつりがあるときに札沼線の北海道医療大学から先は無い。

札沼線に通しで乗るのもこれが最後かもしれない。

思えば、中学1年の時に初めて1人で遠出したのは札沼線乗車だった。
それから数えきれないくらい乗ったものだった。

これから益々名残乗車や葬式鉄は増えるだろうから、わざわざ混んでいる列車に乗りに行くことはしない。
一部区間をチョイ乗りくらいはするかもしれないが、私にとっては今回の乗車が最後のつもりでいる。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 19/06/23 | Comment(0) | 道央の旅行記

1日1本の札沼線と金滴酒蔵祭り1

新十津川町にある金滴酒造で、『金滴酒蔵まつり』が開催される。
毎年おこなっているようだが、私はまだ行ったことはなかった。

一方で廃止が決定している札沼線の北海道医療大学〜新十津川間。
こちらは2020年5月7日の廃止、最後の営業日は前日の5月6日となる。
廃止まであと1年を切った。

終点新十津川までは1日1往復しかないので、日々混雑が増してゆくと思われる。

いい機会だし、今のうちに乗り納めに行くことにした。

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 札幌駅6:39発石狩当別行533Mは721系の旧エアポート編成。

6月22日土曜日。天気予報は雨。
金滴酒造祭りは雨天決行だし、雨の方が列車の乗客も減るだろうからむしろ望ましい。

1日1本の新十津川行は札幌6:58発北海道医療大学行でも乗り継げるが、1本早い6:39発石狩当別行で出発した。
使用するきっぷは『一日散歩きっぷ』。

2260円なので、札幌〜新十津川、滝川〜札幌だけの乗車でも元は取れる。

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 札幌駅の指定券券売機で買った一日散歩きっぷ。

札幌からの電車は721系の旧快速エアポート編成6両。
uシートもそのままで、自由席として開放されている。
エアポートに使用しないのならば座席を撤去してロングシートに・・とでもなるのだろうが、そのまま運用についている。

学園都市線は日中でもこのエアポート編成が頻繁に使用されている。
ていうか、ほとんど学園都市線専用車両になっている。

昔から学園都市線は、道内各地で使用された気動車が最後に奉公する路線でもあった。
まだ学園都市線の名がつく前は、国鉄型気動車の見本市みたいな雑多な車両が見られたものだった。

中古車両が回されてくるというのは、電車になっても変わらないようだ。

話がずれたが、この旧エアポート編成のアコモデーションは、ロングシートの新車よりはるかに良い。
そんなわけで、石狩当別まではuシートでゆったりと過ごせた。

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 1両編成の新十津川行5425D。

石狩当別駅は1番線に到着。

学園都市線と呼べるのは次の北海道医療大学まで。
ここからは札沼線と呼ばせていただく。

3番線にはすでに1両の気動車が停車していて、この列車の到着前からすでにボックス席はふさがっているほどの乗車率。
石狩当別からの客なのか、さらに早い電車からの乗り継ぎ客なのかは知らないが、1日1本の列車である。みんな早め早めにやってくるのだろう。

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 札幌発533M到着後の車内。

最悪立ちっぱなしも覚悟して出てきたので、座れるだけでありがたい。
空いていたロングシートに腰掛け、発車を待つ。

発車まであと20分もあるが、車内は話し声が賑やか。すっかり観光列車だ。

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 札幌からの2537Mが到着。

向かいの2番線に7:39着札幌からの2537Mが到着。
大勢乗り継いでくるのかと思ったが、意外と少なかった。

それでも車内は満席に近くなる。

9割以上は試乗目的の人たち。
唯一それ以外とわかるのは通学定期を持った、石狩月形までの2人だけだ。

年齢層も高め。50代以上の人が大多数。学生と思しき人は皆無。

若者の車離れが叫ばれて久しいが、車以上に深刻なのが若者の鉄道離れだろう。
かつては、若者が安く旅行をするとなると鉄道であった。
周遊券や青春18きっぷを使えば、格安で旅行ができた。

夜行列車を宿代わりにすれば、もっと安上がりになる。

それが、周遊券がなくなり、夜行列車がなくなり、あるのは新幹線と昼間の特急だけ。
安さを求める若者は、LCCやツアーバスということになる。

廃止が決まって遠くから乗りに来る人たちは、若い時に周遊券の世話になった人たちである。
上野駅から急行列車で青森へ、道内では夜行列車を宿代わりに旅行をしていた世代の人たちだ。

現在の10代20代の人たちがあと30年後に、鉄道に郷愁を覚えて乗りにやってくることは多分無いだろう。

乗り継ぎ客を降ろした2537Mは、北海道医療大学へ向けて一足先に発車する。
こちらはその6分後の7:45に発車した。

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 2537Mからの乗客を受け、ほぼ満席状態の車内。

外は雨。車内は蒸し蒸しする。窓ガラスも次第に曇ってきた。

次の北海道医療大学で降りる人は無いが、代わりに1人乗ってくる。
ざんばら髪でゴミ?の入った袋をたくさん下げていて、どこから見てもホームレスの恰好。
前にも札沼線の車内で見たことがある。
終点新十津川まで乗っていたが、一体何者?

関係ないのでこれ以上は取り上げない。

秘境駅で有名になった豊ヶ丘で2人乗車。多分1本前の浦臼行からの客だろう。
この雨の中ごくろうさんといった感じ。

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 石狩月形着。ここで23分停車。

ロングシートと曇った窓では車窓も見えず、車内観察しているうちに石狩月形到着。
ここで上り列車との交換のため23分停車する。

下車客は通学定期の2人を含め4人。
通常ならば石狩月形でほとんど降りるのだが、こちらは観光列車。
ここで席が空くなど期待してはいない。

雨の中、ホームや駅の撮影をする。

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 側線に停まっていたバラスト散布車。

石狩月形駅は島式ホームで、構内踏切が駅舎とホームを結ぶ。
駅舎側の側線はよく保線車両が停まっているのを見るが、今日は4両のバラスト散布車と保線用の機関車が停まっていた。

長らく草ぼうぼうのまま、いかにも放ったらかしだった線路だったので、何をいまさらという感じがしなくもない。

もう廃止が決定しているのにバラストの交換をするのかと思ったが、まだ1年近く営業は続くので線路のメンテナンスは続けなくてはならない。
とにかく安全第一、廃止日まで事故無く営業を続ける必要がある。

しかし、塗装の新しい4両のバラスト散布車は、妙にミスマッチに見えた。

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 石狩月形駅は郷愁のある木造駅舎。

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 改札口の改札案内。改札はしていないが。

石狩月形駅の駅舎は、国鉄時代からほぼ原形の木造駅舎が使われている。
有人駅は、改札口ときっぷ売り場が兼用になるように改造された駅ばかりなので、それぞれ独立したままの木造駅舎はもうここくらい。

待合室には、これもまた見なくなった煙突式の石油ストーブが健在だ。
これも昔はどこの駅にもあったが、今は大多数の駅では大型のファンヒーターに取って変わられた。

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 石狩月形駅のきっぷ売り場。

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 昔ながらのガラス越しのきっぷ売り場。

きっぷ売り場も、ガラスで仕切られた昔のまま。『出札口』という名が似合う。

窓口に張り紙があって、扱う券種は石狩月形〜石狩当別、石狩月形〜百合が原・新琴似間、石狩月形〜白石・手稲間の乗車券のみ。
硬券入場券もあったが、去年の『8月14日付で完売』とあった。
それと豊ヶ丘駅の『ご当地入場券』。

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 石狩月形駅で扱う券種は乗車券の3種類のみ。

もうすっかり珍しくなった軟券の常備券。
窓口の見本を見ていたら、無性に欲しくなった。

乗車券や入場券の類は、特に積極的に集めているわけではないが、乗り降りしたり立ち寄ったりした駅では記念に買うようにしている。

即断。

買ってしまった。

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 石狩月形→石狩当別の常備券。

常備券で一番安い450円の乗車券。
まあこれでいくらかはJR北海道に貢献したことになる。

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 気だるい雨の23分停車。

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 キハ40の運転席。

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 運転士時刻表。

雨の中の23分は意外と長く感じる。

ホームのスロープの場所や駅舎の屋根の下では数人のファンがカメラを構える。
さっき到着時の車内放送で、「列車を止めた場合、列車往来危険罪になる場合があります」と言っていた。

ホームの白線の内側は幅1mほどしかない。廃止が間近になるとどうなるのだろうか。
今はまだないが、そのうちホームや通路は柵で囲われることになりそう。

8:34に上りの5424Dが反対側のホームに到着。
地元客数人が乗り込んで行った。

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 上り石狩当別行5424Dが到着。

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 駅員がスタフの交換をする。(隣人のカサで顔が隠れた)

石狩月形駅の見ものはスタフ交換。
この先新十津川までは単線の線路に1列車しか入ることはできない。その通行手形のような物だ。
そのために、石狩月形駅は今でも駅員がいるのである。

留萌本線の留萌〜増毛間も同様のスタフ閉塞で、留萌駅でその交換風景が見られたが、同区間の廃止で無くなった。
この石狩月形駅が、道内では最後のスタフ交換駅ということになる。

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 終点新十津川に着くころには立ち客も出てきた。

月形から乗った人もあったようだ。
小駅からも1人2人と乗客がある。やはり1本前の浦臼行からの客なのだろう。

ここから先は30kgの短尺レール区間。
札沼線はもともと簡易線規格による建設で、最高速度は65km/hとなっている。

簡易線規格の路線は、道内では旧江差線と日高本線の富川〜様似間が該当する。
あとはすべて廃止になった。

札沼線の桑園〜石狩当別間は国鉄時代に重軌条化されて最高速度が85km/hに引き上げられている。
日高本線と江差線も、国鉄末期にはレールが50kgのものに交換され、簡易線規格のままJRに引き継がれたのは、廃止対象線区以外ではこの札沼線北部と深名線だけだった。

深名線は国鉄再建法による廃止対象線区からは除外されていたが、並行道路が開通すれば廃止の可能性が高く、実際にその通りになった。
札沼線北部も、末端区間は当時から1日3往復というダイヤと、他の路線がワンマン化される中で、最後までワンマン化されなかったことなどから、やはり廃止したがってるんだろうなとは感じていた。

1991年に学園都市線の愛称が付くと、全駅の駅名標が学園都市線規格のものに取り換えられ、1996年に強力化改造されたキハ40が投入されてワンマン化されるなど、少しはやる気を出したようではある。

しかし線路は放ったらかしなのか、夏など草ぼうぼうだし、枕木は割れたままで、廃線跡を思わせるような線路だった。
ここ数年来は保線の不備による事故が相次いだせいなのか、こまめに除草をするようになったようだが。

65km/hでも、もともと地盤が軟弱な場所だったこともあって、乗り心地は悪い。
小刻みな振動や時々ドスンと突き上げるような衝撃が続く。

キハ40の空気バネ台車でもこんな状態で、これが旧車だったコイルバネのキハ53では、特にバネが凍り付く冬季の乗り心地は相当なものだった。
床から突き上げる衝撃で、飲んでいた缶コーヒーを吹いた記憶がある。


浦臼でも数人の乗客があり、車内は立ち客も出てきた。
ロングシートではつまらないし、座ってるのにも飽きてきたのでここからは立つことにした。

ここから先は1日1往復のみ。
この列車が始発列車であり最終列車でもある。

鶴沼や於札内からも乗ってきた。

車内はざっと見で70人くらいだろうか。
これ以上混むと2両に増結も検討してもらいたいところだ。

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 車内は往年の急行列車の雰囲気。

9:28、終点新十津川に到着。
ほとんど外も見えず、車内観察ばかりの1時間43分だった。

といっても、ほとんどは田園風景で、並行する国道を走る車にスイスイと追い越され、見損なっても惜しいような沿線風景ではないが。

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 終点新十津川駅に到着。

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 1日1本の列車が到着。

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 新十津川の駅名標。

新十津川では雨は上がっていた。

ここからは、来た列車で折り返す人、滝川へ向かう人、私のように金滴酒蔵まつりへ向かう人と別れることになる。


posted by pupupukaya at 19/06/23 | Comment(0) | 道央の旅行記

2019年 1日散歩きっぷで栗山へ

4月13日土曜日は、栗山町のくりやま老舗まつりに行ってきました。

目当ては北の錦酒蔵まつり
この日限定のお酒を飲むことができる。

去年はJRもがんばって、祭り期間は岩見沢〜追分間に臨時列車が2往復運転されたが、今年は一切ナシ。

定期列車で行くとなると、上下とも栗山着が9時台に着く列車しかない。朝出発するのが早すぎるし、栗山駅に着いてもまだ会場はオープン前だ。

その次はというと13時台。どこまでもやる気がない超ローカル線ダイヤなのだった。
仮に9時台に着いたとしても、今度は帰りの列車までの時間が長すぎる。

中央バスは、この祭りに合わせて臨時便を出すようだが、バスに乗ってまで行く気はしないなあ。バスだって混んでるだろうし。

もちろん車で行くわけにはいかない。

ひょっとして直前になって・・・
と淡い期待をして、毎日JR北海道や栗山町のHPを見ていたが、やっぱり臨時列車は出さないようだ。

まあ、去年の臨時列車の乗車率を考えれば、今年もというわけにはならなかったのだろう。
札幌から直通の臨時列車ならばそれなりに利用も多かっただろうが、そこまでは無理なんだろう。

今年は見送るかどうしようかと考えながら時刻表を見ていると、岩見沢発12:52発苫小牧行列車で行くと栗山着13:14。
帰りは栗山15:29発苫小牧行に乗れば、追分経由で帰ってこられる乗継を見つけた。

栗山滞在は2時間15分。
2時間もあれば十分に堪能できるだろう。

ということで行くことに決定

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使用するきっぷは1日散歩きっぷ
これを使うのは去年に栗山に行ったとき以来。

JRを使うのもすっかりご無沙汰になってしまった。

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札幌発12:05発の普通列車で行くのが最短の乗継だが、1本前の11:36発区間快速いしかりライナーに乗る。
早くしたのは、岩見沢からの普通列車の座席を確保したかったのもあるが、ただ単に暇だったから。

733系オールロングシートの電車。
意外と混んでいて、大麻まで立つことになった。

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岩見沢で降りるのは1年ぶり。
ここで39分の乗り継ぎ時間があるので、一旦外に出る。

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駅前に立つと、1年ぶりに岩見沢に来たかと思う。

といっても、仕事ではちょくちょく来ていたのだが。
また来週も来るんだけどね。

でも車でだし、電車で来たら何だか違う町に来た印象になる不思議。

駅前広場にはまだ雪が残っていて、子供が最後の雪遊びをしていた。

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駅舎の上に現れた飛行機雲。

快晴でポカポカ陽気の日。
4月に入ってからも寒い日が続いたが、今週あたりからようやく春らしくなった道央である。

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12:43、1番線に苫小牧行普通列車が入線。
道央花の恵み号が増結になっていた。

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JRのホームページなんかでは知っていたが、実物を見るのは初めて。
車体に北海道のイメージがラッピングされ、内装も木目調になるように改装されている。

しかし、基本は国鉄時代からのボックスシートから変わっているわけではないので、ああ改装したのねご苦労さんくらいの感想。
ときめくものはない。

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入線してしばらくの車内は、ボックスシートもいくつか空いていたのでそこに座る。

この車両、あるものが劇的に改善されていた。

それは、

窓ガラスがきれいになってる!

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きれいになった窓ガラスからの眺めは気持ちが良い。

北海道の気動車の窓は、長年の煤やほこりがこびり付いて薄汚れ、曇ってしまったかのような車両が多い。
せめて窓くらい何とかならぬものかと思っていたが、やればできるのであった。

12:47に札幌方面からの普通列車が着くと、続々とこの列車に乗り継ぎ客が乗ってきた。
立ち客も出て岩見沢を発車する。

と言っても、ボックスの相席を嫌っての立ち客なので、詰めれば全員座れるほどの乗車率だ。
札幌発を1本前の列車で来て正解だった。

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栗山駅のホームは、列車を待つ乗客の行列ができていた。
普段はワンマン運転で、一番前のドアしか客扱いしないが、この日は全部のドアで客扱いをする。

駅の入口には臨時に駅員が立って集札をする。

駅舎の中に入ると、おっと、いきなり酒臭い (^^;

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駅前広場はふるさと田舎まつりの会場で、飲食店の出店が立ち並ぶ。
こっちは最後に覗いてみることにして、酒蔵まつり会場の小林酒造へと向かう。

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これまた1年ぶりにやって来た小林酒造。
去年は雨の中だったが、今日は快晴。

その代わり人出も多かった。

時刻は1時半。一杯やり始めるにはいい時間だ。

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レンガ造りの倉庫がショット販売会場。
最初に入口でチケットとお猪口を買う。

1000円でお猪口1個と8枚綴りの金券を買う。
お猪口無しは12枚綴り。

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専用お猪口と金券。
金券は買い足した12枚綴りのもの。

お猪口は去年と同じものだった。
持参して来ればお猪口を買う必要はないようだった。

来年は家からこのお猪口を持って行こう。

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ショット販売コーナー。
番号で言うと、そのお酒を注いでくれる。

とりあえず1番から順番に飲んでいくか。

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1、蔵祭り限定うすにごり生酒(1枚)
2、蔵祭り限定特別純米酒(2枚)
3、蔵祭り限定純米大吟醸生酒(3枚)
4、栗山限定純米吟醸栗山英樹(2枚)
5、生大吟醸あらばしり(3枚)

どのお酒も搾りたてなのか香りがすごくいい。

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上画像は1番の蔵祭り限定うすにごり生酒。

1番から順に飲んでゆくと、8枚綴りは4番でおしまいとなる。

時間はまだたっぷりとあるし、今日は土曜なので明日も休みだ。
1000円で12枚綴りの金券を買い足した。

最後の5番まで飲んで、あとは何を飲んだか忘れた。

一番人気は2番らしい。
個人的には4番が好みだった。

1ショットは量にすると半合くらい。
生酒なのでアルコール度数は若干高めの16%。
美味しくてスイスイ入って行くお酒だが、破壊力は抜群なので注意。

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ギラギラ照り付ける太陽の下の昼酒は効くなあ。

2月の男山酒蔵開放の時は寒空の下キンキンに冷えた酒で、飲んでも飲んでも酔いが回らないのとは対照的。

男山の時は無料試飲だったので、何回も何回も酒を貰いに行くと、何だかタダ酒にありついているような後ろめたさを感じなくもないが、今回は全部お金を払っているので堂々としたものだ。

全部で10杯は飲んだだろうか。
1回1ショットとはいえ結構な量を飲んだことになる。

これで2000円だから安いものだ。
私のようなウワバミは、無料試飲より有料の方が安心なのだ。

最後の金券2枚は4番で締めた。
いつの間にか時刻も3時を過ぎている。そろそろ引き上げて駅に向かう。

今回はお酒を飲むだけで終わってしまったが、最初のチケットだけで引き上げれば、2時間あればこの後谷田製菓のきびだんご祭りも覗いて、駅前の屋台でちょっと買い食いするくらいの余裕はある。

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最後に売店でお酒を2本買って駅へ戻る。

駅前は飲食の屋台が並んで賑やかだが、こちらの方を覗く余裕はなかった。
ホームの乗車口は長蛇の列だった。

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栗山15:29発苫小牧行はたった1両で入ってきた。
果たして全員乗れるのかと思うほどだが、乗ったら相席のボックスシートの席にありついた。

ひと眠りして目が覚めたら追分駅だった。急いで列車を降りる。
まあ、このまま終点の苫小牧まで行って乗り換えても、札幌着の時刻は同じなのだが。

追分で降りた人は意外と少なかった。
ほとんどは苫小牧まで行くようだ。

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追分で降りても、石勝線経由の千歳行普通列車まで1時間以上も待ち時間がある。
ここで降りたのはちょっと見たかったものがあるからだ。

それは4月19日にオープンする、道の駅あびらD51ステーション
行ってもまだ閉まっているが、ちょっと様子だけ見に行った。

場所は駅から10分くらい歩いた坂の上、国道234号線沿い。

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道の駅には追分機関庫も併設されて、SLのD51と特急型キハ183の先頭車両が展示されることになっている。
オープンしてしばらくの休日は、駐車場も待たなきゃ入れないほど混むだろうな。

見物は少し落ち着いてからということになりそうだ。

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道の駅の建物が駅のような造りになっているのは旧追分駅の駅舎を模したからなのか。
上画像は駅待合室に貼ってあった、昔の追分駅の写真。

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今度は追分16:58発千歳行普通列車。
こちらは見事にがら空きだった。

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1日散歩きっぷと栗山駅で記念に購入した乗車券。
無人駅発行の〇ム券。ゴム印の日付を押して発行する。
平成表記を期待してみたが、ゴム印もいつの間にか西暦表示になっていた。

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終点の千歳に到着。
最終ランナーは快速エアポート。

快速エアポートの混雑は年々ひどくなっていて、始発の新千歳空港駅から座れないことも普通になった。
指定席のuシートも満席という列車が多い。

来年のダイヤ改正では今の毎時4本から毎時5本に増発されるようだ。
となると、今の15分間隔から12分間隔になるのか。

各駅停車の普通列車は逆に24分間隔に減便されるかもしれないね。今は間隔がいびつながら毎時3本となっている。
でも、快速とは反対に普通列車はがら空きだしね。

さて入ってきた快速エアポート。
案の定、立ち客がいるほどの混雑ぷり。
しかもオールロングシートの733系である。

だが、あそこの特等席は空いていた。

特等席とは、最前部車両の運転室扉部分の窪みである。

ここは定員1名の特等席。
たまにここで窓に背を向けてスマホを見てる者がいるが、そいつは大馬鹿者である。

貴様の人生それでいのか〜!!!

と叫びたくなるくらいだが、それはさておき。

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特等席から格別の風景を眺めながら札幌までの30分を過ごす。

終点札幌着は17:52。
寄ったのは栗山の酒蔵まつりだけだったが、ぐるっと1周して半日。
春の日の日帰り小旅行にはなった。

しかし飲み過ぎた。
金券2冊は1人で飲み切るには多すぎたようだ。

  【今回の旅程】
札幌  11:36発(快速いしかりライナー)
岩見沢 12:13着
 〃  12:52発(普通)
栗山  13:15着

栗山  15:29発(普通)
追分  15:54着
 〃  16:58発(普通)
千歳  17:18着
 〃  17:22発(快速エアポート)
札幌  17:52着

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  北の錦酒蔵まつりで買ってきたお酒。どちらも1本1000円。

〜おわり

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2018年 一日散歩きっぷで栗山へ2

酒蔵開放の試飲ともう一つの目的でやって来た栗山。

もう一つの目的とは、敷地内にのこるトロッコの線路。
路面電車の軌道のようにコンクリートに埋め込まれている。

かつてはトロッコに荷物を積んで、手押しで工場内を行き来していたのだろう。
現在は使われていないようだ。

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入口から工場へつづく上屋は駅のホームのよう。
柱は夕張鉄道で使われていた古レールである。

そんなこと知ってか知らずか、軌道脇に座り込んで酒盛りする人多数。

彼らは排水溝か何かくらいにしか思っていないんだろうな。

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1台だけ保存してあるトロッコ。
この上に米や製品の酒を積んで運んでいたんだろう。

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転車台もある。

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これは埋められた転車台跡。
転車台を介して、工場内各所に線路が引き込まれていたようだ。

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ただ放置されたままのトロッコ軌道。
これ、整備して実際にトロッコを走らせたら、結構な観光スポットになるような気がするのは私だけだろうか。
なんだかもったいないね。

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さて、一番の目的である有料試飲。
まずは会場の入口でチケットを買うことになる。4枚綴りで1000円。

うち1枚は試飲用のお猪口と交換になるので、1綴りで飲めるのは3杯までということになる。

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おちょこ引き替え所。おちょこはそのまま持って帰れる。

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純米大吟醸27BYというのから行ってみる。
チケット1枚と交換でお猪口に注いでくれる。

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琥珀色が小林酒造の特徴。

まずは香り・・・う〜ん、フルーティー。
じゅるっと一口。

あ〜これはうまい。
口いっぱいに広がって鼻に抜ける香り、えぐみもなくすっきりとした味わい。
いつも飲んでいる日本酒とは別物のようだ。

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試飲会場は混んでいるかと思ったが、それほどでもなかった。

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続いては純米にごり酒。
これも良かった。

新酒だからか、どのお酒も香りがすごく良い。

試飲のオッサンたちはお猪口を持って、しかめっ面で酒を口に含んでいる。
私もその一人 (^^;

いっぺんに飲んだらもったいないしね。

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3杯目を飲んでチケットはおしまい。
土曜日に来ていればもっと腰を据えて飲んだのだろうが、今日は日曜。明日は仕事なのでこれでおしまいにする。

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お酒の販売コーナー。
さっき試飲した酒はここで買える。

1本買っていこうかと思ったが、持ち運ぶのが面倒なので買わなかった。
あとで買っておけばよかったと後悔したが。

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小林酒造を後にして駅に戻る途中で立ち寄った谷田製菓。
ここはきびだんごで有名な製菓会社。

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きびだんごの製造風景。
昔、製菓工場でバイトしていたことがあるので懐かしい。

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おみやげでくれたきびだんごの詰め合わせ。
帰りの車内で食べた。

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栗山駅にある日ハムの栗山監督像。


 ◆ 栗山 13:15 【1468D】 13:38 追分

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帰りは来た方向とは逆の追分経由にした。
同じ時刻発の岩見沢行臨時列車もあるが、定期列車のこちらの方が乗る人は多い。

臨時列車は空いているというのはここに限らず定説だ。
周知の問題もあるのだろうけど。

どうせならリゾート車両を使って札幌からの臨時快速列車でも走らせればもっと乗るんだろうけど、いまのJR北海道にそこまでの余裕は無さそうだ。

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苫小牧行普通列車は2両でもそこそこの乗車率。
アルコールの入った人も多いので、車内は賑やかだ。

追分で降りるので、眠らないように気を付ける。
まあ、終点の苫小牧まで行っても、帰宅が遅くなるだけで大きな支障はないが。

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無事追分で降りる。栗山からの乗客もここで半分以上が下車した。

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昔の写真やら資料やらが貼られた追分駅の待合室。
かつてはキヨスクがあった場所だ。

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線路規格別に色分けされた昭和37年11月の北海道路線図。


 ◆ 追分 13:57 【2628D】 14:13 南千歳

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追分からは石勝線の普通列車に乗る。
これは夕張始発の列車。
夕張支線は来年(2019年)の3月いっぱいで廃止が決まっている。

これもまた乗りにいきたいな・・・

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列車は千歳行だが、南千歳で降りる。

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キヨスクもあって、昔ながらといった感じの南千歳駅待合室。
このキヨスクも繁盛しているとは言い難く、いずれ無くなるんだろうな。


 ◆ 南千歳 14:24 【エアポート136号】 14:27 新千歳空港

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別にわけがあるわけではないが、新千歳空港へ行ってみた。
一日散歩きっぷのモトを取ろうとケチな考えからだった・・・


 ◆ 新千歳空港 14:45 【エアポート147号】 15:22 札幌

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さすがにエアポートは混んでるなあ。始発から満席。
仕方ないので、最後部デッキで後面展望を見ながら札幌まで戻った。

画像奥の路盤が広がっている箇所は西の里信号場。
もう何年も前から使用されていなかったが、両側にあった線路もいつの間にか撤去されていた。

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札幌着。
栗山で飲んだお酒も、すっかり酔いが醒めた。もうちょっと飲んでも良かったかな。

最近は道内の移動は車ばっかりだが、たまには普通列車に乗るのも良いね。
何といっても列車だとお酒が飲めるのがありがたい。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 18/08/14 | Comment(0) | 道央の旅行記

2018年 一日散歩きっぷで栗山へ1

4月14日と15日の2日間、毎年栗山町で行なわれる小林酒造の『北の錦 酒蔵開放』と谷田製菓の『きびだんごまつり』の合同イベント、『くりやま老舗まつり』が開催となる。

今年はJRも、岩見沢〜追分間で臨時列車が運転されるようだ。

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2018.03.29 JR北海道 2017年度ニュースリリース
 より

久しぶりに、普通列車で出かけるのもいいかなと、4月15日の日曜日に栗山へ行ってきました。

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札幌駅の券売機で買った一日散歩きっぷ。
いつの間にか券売機もクレジットカードが使用できるようになっていた。


 ◆ 札幌 10:07 【155M】 10:48 岩見沢

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スタートは733系電車。
最新型で、快速エアポートの車両も順次この形式への置き換えが進んでいる。

乗降口のステップが無くなったのが最大の特徴といったところ。

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最新型とは言っても、所詮通勤電車。あまり面白くはない。
各駅停車の普通電車で岩見沢まで。

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雨降りの岩見沢駅前。
『小もろ』や『天狗まんじゅう』が入っていた駅前ビルは再開発で取り壊され、ツルハドラッグに変わっていた。

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岩見沢駅のコンコースは2階にある。
木造駅舎が焼失してから早や17年。真ん中に石油ストーブがデンと構えていた待合室を今でも思い出す。

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臨時列車の追分行は、改札上の表示板には『普通』と表示されていた。


 ◆ 岩見沢 11:05 【臨時】 11:30 栗山

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1番ホームに停車中のキハ40型2両編成。これが臨時追分行となる。


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サボ受けはカラのまま。
その代わりに窓に『追分ー岩見沢』の貼り紙があった。

定刻は11:05発だが、旭川発の特急ライラック16号が10分ほど遅れて着いたおかげで、接続待ちで発車は11:13頃となった。

ライラックから乗り継いだ人もなく、車内はがら空きのまま発車となる。

JRの社員らしい人がファイルを抱えてウロウロしていたが、この臨時列車を企画した人かもしれない。
この列車の成績いかんでは、他のイベントでの列車増発も検討しようということになるだろうが、この乗り具合ではねえ。

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岩見沢駅を発車すると、少し先に発車した手稲行いしかりライナーを追い抜く。キハ40もなかなかやるな。
しかしこの後、勢いよく抜き返された。

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この臨時列車はワンマンではなく、車掌が乗務している。
普通列車で車掌が乗る列車は、もう札幌近郊区間くらいなもの。
途中の志文から乗った人も、慣れない列車に戸惑っているようだった。

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室蘭本線の最高速度は95km/h、特急が通らない路線の割には随分と速い。
これはかつては運炭路線として重量級の石炭列車がバンバン走っていた名残で、線路の規格が良いからだろう。

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11:35、栗山に到着。
岩見沢発は8分遅れだったが5分遅れまで回復したことになる。

駅の出入り口には臨時の駅員が立って集札していた。

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この列車から降りた人よりも乗る人の方が多かった。
この列車で追分に着いても、接続列車の千歳行まで追分で2時間も待つことになるのだが、みんな追分に着いたらどうすんだろ。

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駅前は屋台も多数並んでいて大賑わい。
もっと早く来ても良かったかな。

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さてやってきました小林酒造。
ことしから無料試飲は無くなって、最初にチケットを買って、引き換えに試飲するという方式に替わった。

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こちらも屋台が並んで、雨でも結構な賑わいだ。

さて、小林酒造まで来たのはお酒の試飲が一番の目的であるが、実はもう一つ目的があった。
それは何かというと これ 。

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これは何でしょうか (^^;


posted by pupupukaya at 18/08/12 | Comment(0) | 道央の旅行記
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