親知らず抜歯の記5 退院まで

◎10月7日
6時起床。痛みはだいぶ和らいだようだ。
検温と血圧測定。36.8℃と熱もなかった。

今日の予定は午前中に採血、午後はレントゲンとのこと。

寝ている間も少しずつ傷口から血が出ていて、シーツに血がついてしまった。これは看護師さんに言うと交換してくれた。

8時、朝食。今日からまた食事が復活する。といっても、咀嚼不要の嚥下食になる。
主食はおかゆ。おかずは煮物のような物。おそらく食材をムース状にして固めたものだろう。カップヌードルに入っている肉片を『謎肉』というが、こちらは謎煮と呼びたくなる。

DSCN5737.JPG
 10/7朝食。おかゆとおかず、とろみが付いた吸い物風の汁物。

食後は抗生剤の点滴。これは1日2回、日曜日の夜まで行うそうだ。
9時近く、部屋の人全員が診察に呼ばれる。
まだ点滴の途中なので、点滴を下げている棒をガラガラと引いて治療室へ向かう。もう完全に病人姿だ。

治療室では口の中の診察となる。
「ふん、いいね」
「痺れとかはないですか?」
無いと言うと終了。とくに問題も無いようだ。
腫れは48時間後がピークなので、まだまだ続くらしい。
ま、このあたりも前回1本抜いたときに経験済みなのだった。

ベッドに横になり、ずっとDSでドラクエをして過ごす。
抜いたところは痛くはないが、うずくというか、とにかく存在感が増してイライラする。

9時半ごろ掃除とゴミ回収のスタッフ。

10時、斜め向かいの歯を7本抜いたというおじさんが退院していった。
隣とその向かいの兄さんたちも入院は長いようだ。

担当の先生がやってきて、様子を伺いに来た。
昨日抜いた歯をケースに入れて持ってきて見せてくれた。
面白いから、「貰ってもいいですか?」と言うと、「どうぞどうぞ、ちゃんと消毒してありますから」といってケースごとくれた。

DSCN6028-001.JPG
 抜いた歯。

手術は、下の親知らずが根が張っていて手こずったことや、アゴの骨も少し削ったこと、手術が2時間もかかったことなどを聞いた。
ほかに聞いておきたいことなどありますか?と言われたので、退院日について相談してみた。

予定では退院日は11日火曜日になっているが、1日前倒しで月曜にしてくれないかと頼む。10日(月)が体育の日の祝日なので、連休明けからそのまま出社できるからだ。

DSCN5746.JPG
 10/7昼食。

午後からまたウズき出す。熱も出てきた。
前回1本抜いたときは翌日から普通に生活していたが、今回のはどうしたことか。やっぱりいっぺんに3本もやったのは相当ダメージだったのだろう。

2時検温。37.9℃、結構熱が出てきましたねーとのこと。
その後は1Fのレントゲン室へ行く。
途中通り抜けた外来病棟にいる人たちを見ていると、何だか別世界の人みたいに見える。

担当の先生がまたやって来て、退院許可証が渡された。退院日は希望通り10日月曜日。
今日の17:30までに1Fの入退院受付で退院手続きを終わらせてくださいと言われる。
ずいぶんと早いが、土日は窓口や事務が休みになるためだ。
人出が減る休日はあまり退院させたくないのが本音に見えた・・。

DSCN5751.JPG
 退院許可証と次回抜糸時の予約票。

14:30頃また治療室に呼ばれる。大学病院なので、毎週金曜は教授回診がある。
2台ある診察イスをぐるりと取り囲むように、大勢の学生や研修生が立っていた。
ネームプレートに『教授』と書かれた先生が口の中をのぞきこみ、「ふん、いいね」で終わった。
抜歯だけだ経過も良好では、あまり学生たちの参考になるものではないのだろう。

15:30頃母が見舞いに顔を出す。2Fの喫茶室で2人でソフトクリームを食べた。冷たくてうまい。

DSCN5853.JPG
 2Fにある喫茶室。

夕方、同じ日に入院した隣のおっさんのところに医師と看護師が何人かやって来た。部屋を移されるらしい。突然のことで、おっさんも何で移されるのか疑問のようだった。
行き先は個室。
さっき奥さんが見舞いに来たとき、大いびき姿を見ていたので、奥さんが気を利かせたか。

その入れ替わりなのかわからないが、今日大院したおじいさんがいた場所に新たな人が移ってきた。
来るなりカーテンを閉めてPCをカタカタ。開けっぴろげで顔が合うよりはいいけど。

部屋の移動は、使用していたベッドと戸棚ごとの移動となる。

夕食はまた嚥下食。お世辞にもうまいとは言えないが、ほかにすることもないし食事だけは全部食べる。

DSCN5754.JPG
 10/7夕食。

DSCN5764.JPG
 おかゆに混ぜるとトロミが増す『トロメイク』。これ自体に味は無い。

さっき移って行ったおっさんが部屋に顔をだし、イビキがうるさくてすみませんでしたと言った。やっぱりそうだったのか。
と言っても、1人減っても大して変わらんよ、この部屋は。

7時、また点滴。左手の甲に針を刺しっぱなしなのだが、接触不良なのか薬が落ちてこない。看護師がいろいろチューブの角度を変えたりしてようやく落ちてきた。点滴は約30分で終わる。
点滴はあと2日間続くので、針はまだ刺したまま。両手が使えないので、顔を洗うのも一苦労だ。

DSCN5988.JPG
 点滴を受けながらしみじみ天井を見る。

21時、消灯。またスマホのヘッドホンを当てて眠る。
あと3泊、退院の日が待ち遠しい。

◎10月8日
今日は土曜日だが起床はいつも通り6時。
起きてから歯を磨く。手術以来最初になる。血餅が取れるのを恐れて、歯磨きは控えてきた。それでも抜歯箇所にブラシが行かないよう気を付ける。
休日は人が少なくなるせいか、体温と血圧測定が回ってきたのは6:40だった。

8:00朝食、8:40診察、9:30点滴の流れは休日でもいつも通り変わらず。
点滴が終わるとき針を一旦抜いてもらった。ずっと刺しっぱなしだった左手の甲は少し腫れていた。

シャワー室が空いていたので使わせてもらう。顔も満足に洗えていなかったのでさっぱりした。

DSCN5788.JPG
 廊下にあるシャワー室。一応予約制だが、空いていれば使える。

隣の兄さんは10時から外出、その向かいの兄さんも午後から外出する。
外出するには届けを出して許可をもらえば可能だ。

今日は看護師の定期回診しか来ないので静か。隣と真向いのベッドは空いたまま。
時が過ぎて行く。
夜はイビキ大会なので、昼間が一番静かかもしれない。

いいかげんDSのドラクエにも飽きてきた。
ことあるごとに部屋を出て、病院内をウロウロする。

DSCN5719.JPG
 禁煙の張り紙。

DSCN5849.JPG
 B2Fの理美容室。

B2Fに大浴場があった。のぞいてみると誰もいない。部屋にタオルと石鹸を取りに戻る。
入浴していいのかわからないが、ほかにすることもないし一風呂浴びる。
どうやら一番風呂。気持ちいい。

DSCN5861.JPG
 B2Fの大浴場。

風呂上りにビールでも飲みたいが、病院ホテルじゃそうもいかないね。

夕方には外出の2人も戻ってきた。

17時頃、夜勤引き継ぎの看護師が来て様子を聞かれる。
もう嚥下食でなくとも大丈夫そうなので、普通食に替えてくれるように頼んだ。明日の昼食からということになった。

DSCN5867.JPG
 10/8、夕食。

18:40点滴。
21時消灯。

DSCN5991.JPG
 夜の病棟。幽霊は・・あまり出そうな気配はない。

◎10月9日
6時起床。6:25看護師が来たが問診だけで検温は無かった。
8時朝食。今気づいたが、平日は別のスタッフが行っていたが、昨日から配膳も看護師がやっている。土日はスタッフは休みになるようだ。看護師がすべてやらなければならないので大変そうだった。

9:00点滴。9:15朝の診察に呼ばれ点滴姿のまま治療室へ。待つ間斜め向かいベッドの兄さんとまた立ち話。
同室の人との会話はこの診察待ちの間くらいなもの。病室でやたらと話しかけられても困っちゃうけど。

11:50昼食。この回から普通食に戻される。

DSCN5922.JPG
 10/9昼食。この回から普通食へ。

また病院内をウロウロ。

DSCN5859.JPG
 病棟の共同洗面所。

DSCN5937.JPG
 デイルーム。テレビ、電子レンジ、給湯器などが置いてある。

DSCN5895.JPG
 誰もいない外来病棟。

日曜日の午後になると、家族連れの見舞い客がゾロゾロとやってくるようになる。
1Fの待合室のベンチも、いつの間にかテーブルを囲むように並べ替えられていて、あちこちで束の間の家族団らんが繰り広げられる。
1人身には目の毒に見える。

DSCN5928.JPG
 日曜日の1F待合室ロビー。

14時、検温と血圧。
「明日退院ですね、痛くないですか?」
看護師さんは天使だね。

17:50、夕食。メインは麻婆豆腐。おお、やったーと喜ぶが、味噌仕立てで辛くない。病院食だから当たり前か。大きく切ったトマトは少々難儀だった。それでも全部食べる。

DSCN5982.JPG
 10/9、夕食。デザートにライチーが3個ついていた。

日曜は19時まで見舞いタイム。廊下の方から子供の声とか聞こえて賑やかだ。

19:30点滴。これが最後となる。

21時消灯。イビキ大会もこれが最後。明日の午前中には退院だ。

◎10月10日
月曜だが、今日は体育の日で祝日。
今朝は採血があった。担当の看護師は男性(涙)。
今日の退院は10時となっているが、薬が出されるのでそれを受け取ってからと伝えられる。

テレビを観ていると、今朝の気温は8℃、ついに気温も一ケタ台になった。

DSCN6007.JPG
 10/10、朝食。

9時、朝の診察。
部屋に戻るとしばらくして看護師が薬を届けに来た。もう準備ができたら退院して良いとのこと。なんかあっけない。
手首のリストバンドも外された。

ロッカーからキャリーケースと服を出して着替える。
持ってきた物をキャリーケースに納める。あまり物は持ってきてなかったのですぐに片付いた。
テレビカードの残額を換金する。
テレビはあまり見ていないし、冷蔵庫も使っていなかったので、返金は850円。150円分しか使っていなかった。

最後に同室の人たちに挨拶をして、部屋を後にした。

ナースステーションに寄って、体温計を返す。それと忘れてはいけないのは、セットレンタルの終了申込書。これを出さないと病衣がずっとレンタルしたままということになってしまう。平日ならばセットレンタルコーナーに出すが、休日は看護師に渡す。

9:30、外に出て病院を後にする。

DSCN6013.JPG

シャバの空気うまい。ホリエモンかお前は)

祝!退院

◎10月14日
退院から4日後、手術からは8日後、今日は抜糸のための通院となる。
あと、入院代が確定するので、それの支払いも行う。
前と同じように2Fの歯科口腔外科外来へ。

抜糸の傷跡の治りも順調で、腫れもほぼ無くなっていた。
診察室に入ると、入院の時に担当だった先生がいた。

前回の抜糸は痛かったので覚悟したが、今回はさほどではなかった。
下の親知らずを抜いた後は穴が開いたままとなった。これは何か月もかかるが徐々に塞がってくるということだった。

本日の会計:3割負担230円。(内訳:診察770)

治療が終わるとこんどは入退院受付で入院費の手続き。
5泊6日の入院費は95,120円となった。
(内訳10/5〜10/10 指導管理料3250 投薬料1080 注射料14400 処置・手術料96330 検査料19440 画像診断料4020 入院料161740 食事料5040(保険外))

今回の入院費は『高額療養費制度』が適用されるので、申請をすれば約32,000円ほど還付になる予定である。
つくづく日本はありがたい国だと思った。

DSCN6194.JPG
 入退院受付窓口。

思いのほか長々とした記事になってしまいましたが、最後までお読みいただいた方、どうもありがとうございました。

おわり

posted by pupupukaya at 16/11/23 | Comment(0) | 体験記

親知らず抜歯の記4 入院・手術

◎10月5日
今日から人生初の入院。
持ち物は替えの下着、洗面用具一式、バスタオルとタオル、チタンマグカップ、うがい用コップ、箱ティッシュ、ウエットティッシュ、箸スプーンといったところ。
あと暇つぶし用のDS。ノートPCでも持って行こうと思ったが、さすがにそれは入れなかった。

DSCN6216.JPG
 入院に持って行った物。

このあいだ、実家に保証人を頼みに行ったとき、親が洗面器とスリッパを貸してくれた。スリッパはともかく洗面器は要らないような気がした。荷物をまとめているとこれが結構嵩張る。結局どちらも持って行かないことにした。
あとは入院書類など忘れていないか確認する。

これらを入れたキャリーケースを引いて自宅を出る。これから旅行へでも行くような出で立ちだった。じっさい、気分も旅行と言うか、出張にでも行くような気分だった。

予約書に書かれている10時に入院外来の受付へ行って手続きをする。入院申込書はここで渡した。
受付が済むと、入院病棟の口腔外科ナースステーションへ行ってくださいとのこと。

行く途中にレンタルセット受付コーナーがあったので、病衣セットの申込書を渡す。上着とズボンで1セット、2セット渡された。週2回交換があるとのこと。

DSCN6040.JPG
 ここで寝間着など必要なものをレンタルする。

2Fのナースステーションに行く。カウンター名前を告げて、今日から入院だと告げる。

ここで入院申込書以外の提出書類を渡す。
手首にリストバンドをつけられる。見ると生年月日やバーコードが記されていて、これで管理されるらしい。

看護師から、今日と明日のスケジュール、術前術後の過ごし方などの説明を受ける。
明日の手術は16時からとなった。今日は21時以降は食べられない、明日の12時以降は水分も飲めないとのこと。

DSCN5689.JPG
 入院に持って行ったキャリーケース。

病室は男女別6人部屋。案内してくれた看護師さんと一緒に入る。
軽く挨拶。
「今日から入院する○○さんです」
「よろしくお願いします」
まるで新入りだ。

ベッド周りについて看護師さんが一通り説明してくれる。
じゃここで着替えて、11:15になったら、今日からの人を集めて入院説明を行うのでデイルームへ行ってくださいと言って看護師は去って行った。

ベッドでさっき受け取った寝間着に着替える。
着てみるとサイズが小さい。上下ともまるで八分袖のようだ。

普段シャツなどはMサイズを着ているので、そのつもりでMサイズを申し込んだのだが、申込書は男女別になっていなかったのでユニセックスだ。男性ならば一回り大きめのサイズにした方が良い。
なんだかみっともないが、そんなに長居するわけではないし、これで我慢しよう。

ロッカーに小物を収め、寝間着に着替えると、ベッドに横になるしか身の置き場所が無い。しばらくボーっと過ごす。今頃会社の人たちは仕事してるんだろうな。

DSCN5803-002.JPG
 ベッドと棚。

DSCN5810.JPG
 収納棚とテレビのカードリーダー。右のDVDプレイヤーも使える。

DSCN5807.JPG
 貴重品ボックス。

DSCN5809.JPG
 冷蔵庫。これもテレビカードから使用料が引かれる。

DSCN5817.JPG
 ナースコール。右のラジオは無料で聴ける。

11:15に入院説明のためデイルームへ。集まったのは5人、今日から入院する新入りたちだ。
これから始まる入院生活や院内の設備や使い方などを移動しながら説明してくれる。
デイルームから始まって、シャワー室、売店、洗面所などを一緒に回る。
それでも15分くらいで終わった。病室に戻って、またベッドに横になる。

12時近くなって各ベッドに食事が配られる。私はまだ食事制限が無いので普通食になる。この日の昼食はかき揚げがのった蕎麦だった。

DSCN5700.JPG
 10/5昼食。(そば、かき揚げ、大根おろし、おひたし、バナナ、豆乳飲料)

食後は各自がトレイを持って食器を下げに行く。デイルームにはさっき説明のあった通り、配膳棚が置いてあった。

DSCN5787.JPG
 食べ終わった食器はデイルームにある配膳棚に各自下げる。

またすることが無くなり、ベッドに横になる。
基本健康体なのでベッドでじっと横になっているのは苦痛でしかない。

持ってきたDSを出した。入っているゲームはドラクエ6リメイク版。前に買ったけど中途半端にしかやっていなかった。入院中にクリアしてしまおう。
しばらくはこのDSが入院生活の友となるのだった。

ゲームをしていると麻酔科の担当医師がやってきた。
ベッドで明日の手術の麻酔について説明される。薬のアレルギーが無いか聞かれたような気がする。あとは忘れた。
最後に『麻酔同意書』にサインする。

14時、看護師が病室に来て、全員の検温と血圧測定。毎日この時間にあるとのこと。先に入院している人たちは、看護師が来る前に熱を測り終えている。

そのあと起き上って病院内を散歩してきた。上にジャージを羽織ると、ちんちくりんの寝間着でも何とか様になる。

外来の方は相変わらず混んでいる。前回まではこの中の1人だったんだなあと思う。今じゃまるで別世界の入院病棟。
こちらは病衣姿で、外の人から見れば憧れの入院患者(w。

DSCN5843.JPG
 病棟入口。

DSCN5745.JPG
 2階の窓から1Fロビーを見る。

DSCN5836.JPG
 2Fの売店。ファミリーマートになっている。

DSCN5852.JPG
 売店横にあるテレビカード販売機。カード残高は左の精算機で換金できる。

DSCN6003.JPG
 テレビカード。TV使用と冷蔵庫使用に使う。

病室に戻るとベッドに横になり、またDSを始める。

色んな担当の人が次々とやってくる。
担当の医師、看護師、手術担当、麻酔担当、薬剤担当。
もう誰が誰だか分からぬ。

vip3360.jpg

その度に何度も同じようなことを聞かれる。過去の病気、今の持病、飲んでいる薬など。自分は一切ナッシング。
面倒だが、基本暇なので何回よばれても一向に構わないのだが。

説明が終わる度に同意書にサインする。書類を見ると自分の病名が書いてあった。

病名:
   『18,28智歯周囲炎、38水平埋伏智歯』

DSCN6212.JPG
 とにかく書類が多い。

18時、夕食の配膳。おかずは白身の焼き魚とアサリを混ぜたキャベツの浅漬け。ずいぶん貧弱だが、これを以て明日手術が終わるまで食事はおあずけになる。

DSCN5705.JPG

これでは足りず、売店でドーナツを買ってきて食べた。

今日はこれで終わり。初日はとにかく言われるままに言って聞いて署名して、1日が終わったという印象だった。

DSCN5716.JPG
 夜の1階ロビー。昼間は混み合っているが、夜は入院患者の憩いの場となる。

21時になり消灯。病室の照明は全て消され、テレビも点かなくなる。枕もとのスタンドは使えるので本くらいは読める。
こんな時間から眠れるのかと思っていたが、ベッドで横になっていたら眠ってしまった。

目が覚める。時計を見ると23時。両隣りからすごいイビキ。ダブルサウンドだ。これはたまらん。
ヘッドホンで音楽を聴いてごまかすとまた眠れた。その後も何度も夜中に目が覚めた。

◎10月6日
6時、部屋の照明が点灯して起床時間になる。
看護師が回ってきて検温と血圧測定。
「ねむれましたか」
「いえ、あまりよく」
昨夜のイビキについては言い出しかねた。

8時に朝食時間となるが、自分は無し。昨日渡された経口補水液が食事代わりになる。水のほか、スポーツドリンク、お茶は飲んでもOK。ジュースや牛乳、コーヒーは×とのこと。

DSCN5721-001.JPG
 朝食代わりの飲料。

昨日同じく入った隣の人は14時から手術、自分は16時からの手術の予定だ。
抜歯自体は8月に経験済みなので、特に心配も不安も無かった。

食事もできないし、とにかく暇なので、朝からずっとDSでドラクエをやっていた。こんなにゲームに熱中するのはいつ以来だろう。

12:40、隣の人が手術に呼ばれて行った。14時からの予定だったからずいぶん早い。
自分も1時間早まって、15時から手術と伝えられた。14:40には行けるように準備しておくようにとのこと。

さっきの隣人が戻ってきた。自分のベッドに寝かされたまま手術室から戻ってきた。自分もあんなふうに戻ってくるのだろうか。

看護師がそろそろ準備しておいてくださいと言う。ああ、次は自分の番か。
準備といっても、手術着に着替え、トイレに行っておくくらい。歯も磨いておく。

nyuuin2_-001.jpg
 手術の説明書。

再び看護師がやってきて、では手術室へ行きますと言うことになった。メガネはケースがあればかけていても良いが、無ければ部屋に置いていってくださいとのこと。ケースはあいにく持ってきていないので、外して棚の上に置いた。

いよいよ手術室へ出発。

「行ってらっしゃい」
同室の人が言った。

「・・いってきます」
と思わず答える。

ちょっとした心遣いが心強くなる。

看護師の後をついて行く。途中で手術スタッフと一緒になる。スタッフたちを見ていると手術という感じがしない。これから工事現場にでも向かうようなノリだった。

階段を登って3階へ。このフロアが手術部となっていて、すべての手術がここで行われるらしい。

DSCN5851.JPG
 手術部の入口。この先に手術室が並んでいる。

立入禁止の表示がある二重扉から中に入ると、廊下に手術室のドアがずらりと並んでいる。『手術中』のランプがついた部屋も多い。その中のひとつの部屋に通される。

中は手術台、上にはライト。実物の手術室を見るのも初めてだった。
ここで初めて事の大きさというか、えらいことになったという気持ちが湧き上がってきた。

room.jpg
 手術室のイメージ。こんなに最新式ではないが。(札幌医科大学[写真ニュース]より)

まずは台の上に横になる。つづいて毛布が巻かれて体を固定される。心電図や血圧計が取り付けられ、手の甲には点滴のための針が取り付けられる。
てきぱきと感心するほど手際が良い。考えれば彼らにとっては毎日のことなのだった。

「今から麻酔をしていきますよー」と言われ、口に酸素吸入マスクを当てられる。
「ゆっくりと効いてきますから」の声も聞き終わらないうちに自分の名前を呼ばれたような気がした。

shujy.jpg
 手術中のイメージ。ネットで拾ったもの。

「終わりましたよー」
気が付くと見覚えのある天井のライトがあった。
意識はあるがまだボーっとしている。
口を開けたままの姿勢で固定させられていたせいか、首がやたらと痛い。

体をスライドさせてベッドに移され、エレベーターで下って横になったまま病室に戻されたところまでは何となく記憶がある。

時計を見ると17:30を指していた。口には酸素マスク。手術開始が15時だったのであれから2時間半経っている。
アゴ周りが痺れている。さては失敗したなと思ったが、これは局所麻酔だろう。またウトウトする。

19時ごろ、麻酔が切れて顎周りの感覚が戻ってきた。反対にさっき抜いた下の親知らずの傷がズキズキと痛みだした。たまらずにナースコールを押す。
看護師が来て痛みを訴えると、まだあと1時間は絶対安静だという。薬は飲めないので、我慢できなければ座薬になると言われ、お願いした。さすがに座薬の効き目は早く、すぐに痛みは引いた。

20時、再び看護師が来て、一緒にトイレまで行く。ずっとかけられていた酸素マスクが外される。点滴したままなので棒をガラガラと引いてトイレへ。ふらつきが無ければOK。続いて洗面所でうがい。うがい薬が傷口にキーンとしみる。
とくに問題もなかったようで、ベッドに戻って夕食になった。

夕食時間は18時からで、食中毒予防の理由から取り置きはできないので、レトルトの簡易食となることは事前に聞いていた。
出てきた食事はレトルトの袋に入ったまま。しかも冷たい。
宇宙食ってこんな感じなんだろうかと思った。

DSCN5732.JPG
 レトルトの食事。自分で食器に開けて食べる。

食欲など無かったが、食べなきゃと思い食べる。飲み込むのが一苦労だった。

DSCN5733.JPG
 レトルト袋から自分で食器にあける。

点滴が交換される。今までは水分補給の生理水で、今度は抗生剤ということになる。22時までと言うことで、点滴のまま消灯になった。

また傷口が痛み出す。さっきの座薬から3時間経たないと次の痛み止めは飲めないということだったが、どうしても痛ければ飲んでいいと言われた。2錠飲んで横になる。

22時、看護師が来て点滴が外される。明日以降も抗生剤の点滴が行われるので、針は手の甲に刺したままとなった。暗いなか懐中電灯で作業をしていた。

またイビキの大合唱。昨日と同じようにヘッドホンをつけて寝る。
posted by pupupukaya at 16/11/05 | Comment(0) | 体験記

親知らず抜歯の記3 入院まで

◎8月26日
寝ている間に血は止まっているかと鏡を見たが、昨日ほどではないがまだ微量ながら血が滲み出ている。
痛みは引いていた。昨夜飲んだ痛み止めはとっくに効果は切れているだろうから、これなら痛み止めはもう要らないかも。

食欲ナシ。薬を飲むために牛乳とジュースだけ胃に流し込む。
昨日はしなかったが、歯磨きをする。ただし、抜歯した近くへブラシが行かないように気を付けた。

予約してあった9時にまた医大病院へ。

P8170027.JPG

昨日と同じ診察台に座る。
「ふーん、傷跡は問題ないですね、じゃ消毒しますよー、ちょっとしみますよー」
消毒薬を塗ると、ひーーしみる!飛び上るほど痛かった。一瞬だったけど。

特に問題も無いようだったのはやれやれ。
先生は顎周りを見て、ちょっと腫れてきてると言った。腫れは2〜3日後がピークということで、これからまだ腫れてくると言われた。

今日はものの10分ほどで終了。次回は抜糸(ばっし)をするので、来週の木曜日以降で都合の良い日を訊かれる。
さっさと終わりにしたいので木曜(9/1)の10時からとした。

本日の会計:3割負担230円。(内訳:診察770)

病院を出て出社。
この日の昼食からは普通にご飯を食べていた。
反対側の歯で噛めば何とか食べれる。抜歯した方に食べ物が行かないようにしても、口の中で回り込んでしまうが仕方ない。
飲み込むときも傷口が開かないように、ゆっくりと飲み込む必要がある。

この日の夜にはお酒も普通に飲んでいた。
飲み込むときに少し痛む程度で、痛み止めも朝と夜の2回念のために飲んでいた。痛み止めがよく効いたせいかも知れないが、当初覚悟していたほどツラいことは無かった。


◎9月1日
抜糸の日。
医大病院へ。3回目ともなると通いなれたような気になる。
受付機に診察券を通して口腔外科の待合所へ。

抜歯して縫ったところは日が経つにつれてだんだん陥没してきていた。糸が余って縫い目が緩んできていたような感じだった。
腫れも、言われていたほどでもなく、痛みも3日目くらいにはほとんど無くなっていた。
痛み止めは痛みが出たときにと言われていたので2日目で不要と思って飲むのをやめた。ただし抗生剤は言われた通り無くなるまで飲みきった。このあたりは素人判断はしない方が良いと思う。

抜歯当日は大変な思いだったが、翌日以降は痛みも治まり、特に不自由も無く暮らせた。
ま、楽勝だったなというのが1週間たった感想だ。

さて抜糸。ハサミで糸を切ってピンセットで引き抜く。麻酔は無し。
「ちょっと痛いですよー」
うぇ、痛え。声には出さないが痛かった。
親知らず抜歯で一番痛かったのが抜歯翌日の消毒液、次に痛いのがこの抜糸であった。

ともかく、これで一連の抜歯術は最終回。
ドラクエならばラスボスを倒したことだし、エンディングが流れて『THE END』となる。

DSCN6207.JPG

抜糸が終わり、傷跡の治癒も順調なようで、最後に消毒をして今日の治療は終わり。

5月から続いていた歯医者通いも本当に終了、お疲れ様でしたー。お祝いでもしようかと思っていた。
お世話になりましたー、ありがとうございましたー、と言って席を立とうとした。


先生がひと言。
「これからどうしますか」

これから・・・?

そういえばまだ手つかずの親知らずが3本あったっけ。
これらも、いずれは抜かなければならない運命にある。
you3.jpg

そうだな・・・やっちまうかという考えが頭をよぎった。
「残りの親知らずも抜こうかと・・・」
「同時にですか?」
「はい」
「じゃあ入院ですね、いつからにしましょうか」

この時点でほぼ入院への流れになってしまった。

入院って、お金がかかるんだよ。
会社もまとまった日数休む必要もあるんだよ。
相談したうえで決めた方がいいよ。

でも、気の弱い私では、この今の流れを覆すことはできなかった。

ただし9月中は無理、入院するならば10月以降にしたいと伝えた。
それならば10月の1週目か3週目なら空いてますとのこと。
今ここでスケジュールを決めちゃいましょうみたいな勢いだった。気持ち良いほど話がサクサクと進んだ。

歯を抜くだけなので入院は2泊3日くらいと思っていたのだが、全身麻酔での手術になるし、最低でも入院期間は1週間と考えてほしいと言われる。

10月5日に入院、翌日6日手術と決定した。このスケジュールだとちょうど8、9、10日と三連休にぶつかるので、会社も5、6、7日の3日間休むだけで済むと考えた。
退院日については、はっきりした答えはもらえなかった。とにかく1週間=7日ということで考えてほしいということだった。術後の経過次第では早まることもあるし、延びることもあるという。

入院前に血液検査、心電図検査、頭部のCTスキャンを行うため、一度来院する必要がある。その日時を予約してこの日は終了となった。

本日の会計:3割負担230円。(内訳:診察770)


◎9月23日
下の親知らず1本の抜歯は前回の来院で終了している。傷跡も順調に回復していた。
あれから3週間、今日は抜歯入院のための検査ということになる。

DSCN4853.JPG
 1階の受付ロビー。

DSCN4854.JPG
 再来受付機。

まずはいつもの歯科口腔外科の外来へ。口の中を軽く診察、そして別室で血液検査のため採血になった。
その後『オーダー指示書』という書類と外来案内図を渡されて、各種検査のために回ってくる。全部終わったらまたここに戻ってきて、入院説明を行いますとのことだった。

検査は尿検査、心電図検査、胸部レントゲン撮影の順番で、健康診断のような感じで進む。
たかだか歯を抜くだけなのだが、全身麻酔に耐えられるかの見極めということなのだろう。

最後はCTスキャンでこれは予約書では11:00からとなっていたが、胸部レントゲンの時に「今やってしまいましょうか」と言われたのでお願いした。
レントゲン室とCT室は入口は別だが、中ではドアひとつで区切られているだけだった。

待ち時間も少なく、検査は意外と早く終わる。10時ころには全ての検査を終えて、また歯科に戻ってきた。
待合所で入院説明を受ける。説明といっても、案内図を渡されて、当日は外来の時と違ってまず入退院受付に行って手続きをして、そのあと直接入院病棟の方に行くように言われる。

あとは提出書類と入院生活や手術についてのパンフレットやらチラシなど一式が入った封筒が渡される。一通り中身も説明される。提出書類は入院当日までに書いてきてくださいとのこと。

DSCN4869.JPG
 入院予約票が渡される。

今日はこれで終了となった。次回はついに入院ということになる。

本日の会計:3割負担8,580円。(内訳:診察770、検査料11040、画像診断料16800)
検査って高すぎ・・・。

家へ戻ってから封筒の中の書類をあらためて見る。

DSCN4892.JPG
 たくさんある入院の書類一式。

当日までに記入しておかなければならない書類は次の通り。
  • 入院申込書
  • 入院される患者様へ(問診票みたいな物)
  • 医療従事者の血液・体液汚染時の感染症検査承諾書(提出と控え2部)
  • 問診票−麻酔を受けられる患者さまへ−
  • セットレンタル利用申込書兼同意書(入院グッズレンタル希望者のみ)
  • 入院患者さまの個人情報保護に関する申出書(外部からの取次ぎ一切無用希望者のみ)

入院申込書は自分のほか保証人を1人立てて書き込んでもらわなければならない。これは親でいいだろう。後日実家に行って書いてもらうことにしよう。

一番面倒な書類が問診票形式の『入院される患者様へ』というものだった。
記入すべき項目が多岐にわたっていて、緊急連絡先、病歴、アレルギー有無、飲酒喫煙、排便排尿回数などはともかく、病気や入院についての心配事、ストレス、性について、自分の性格についてなんて欄もある。

DSCN4871.JPG
 『入院される患者様へ』。質問事項は23項目ある。

自分の性格をどう考えますか?(     )
他の人からはどのように言われますか?(     )

何だよこりゃ!面倒くせー。

この辺は書くのが面倒になって、当日に結局空欄のまま出したが、何も言われなかった。必ずしも全部埋める必要はなさそうだった。
ただ、どうしても心配なことがあれば記入しておいたほうがいいかも(特にいびきとか)。

nyuuin2.jpg
 入院のご案内。

DSCN4878.JPG
 入院申込書。

じつは私は入院するのは人生でこれが初めての経験になる。1日じゅう暇だろうなとか、入院代いくらかかるのだろうとか、病室の皆さんとうまくやっていけるのかとか、そういう心配ばかりしていた。

肝心の抜歯手術については、この間経験したばかりだし、軽く考えていた。
『喉元過ぎれば熱さを忘れる』というやつかも知れない。

posted by pupupukaya at 16/10/29 | Comment(0) | 体験記

親知らず抜歯の記2 通院で抜歯

◎8月25日
前回は検査だけだったが、ついに抜歯当日になった。
自宅から市電で医大病院へ向かう。

3か月にも及ぶ歯医者通いも終えて、親知らずを抜いてしまえば歯の治療は終了になる。
ドラクエで言えば今日のがラスボス戦だ。
倒せばエンディングとなるのだ。

DSCN6183.JPG
 ドラクエ6のラスボスはデスタムーアだったな。

1階ロビーに再来受付機という機械があって、そこに診察券を入れると受付票が出てきた。
これを持って2階の歯科口腔外科へ直接行けばいいらしい。

DSCN4483.JPG
 受付機から出てきた受付票。

歯科口腔外科に行って窓口で聞いてみるとすぐに入れてもらえた。
さすが予約を入れていただけあって待ち時間なし。
自分の座る椅子の机には、消毒済み袋に入った手術道具が並んでいる。

DSCN6038.JPG
 とうとうやって来た、口腔外科。

施術に入る前に先生から色々説明を受ける。
親知らず(正式には下顎第三大臼歯あるいは38)は横向きに埋没しているので、切開して歯を切除しながら抜いて行くということだった。
歯の近くに神経や動脈が走っている下顎管というのがあって、ごく稀にだが抜歯の際に傷ついて顎や唇に痺れが残ることがあるという。
そんな話をされても、じゃあやめますと言うわけにはいかないし、なるようにしかならないのだが。

「一応手術ということになるので、手術同意書にサインしてほしい」と言われ日付と名前を書き込む。ハンコは不要とのこと。

紙製の前掛けをされて、背ずりが倒される。いよいよ始まる。
まず麻酔。これは2回に分けて行われた。結構注入時間が長い。虫歯の治療と違ってこんどは念入りに麻酔薬の注入が行われる。
起こされて口をゆすぐ。麻酔が効くまでしばらく待機。

だんだんアゴ周りが痺れてくるのがわかる。麻酔が効いたのを確認してから開始となる。担当は前回あとから現れた白衣の先生。今日も同じ白衣姿だった。

e0197785_21502382.jpg
 親知らず抜歯の施術イメージ。見てないからわからんが、こんな感じでやっていたんだろう。
 画像はNAVERまとめで拾ったもの。

麻酔が効いているので痛くは無い。
「痛かったら左手を上げてください、追加で麻酔をしますから」と言われていた。
目をつぶっていたが、あ、今メスで切り込んだなくらいは感覚で分かる。

不思議と怖くはなかった。恐怖感のピークはこの椅子に座ったときだった。人間というのは慣れる動物で、いざ始まってしまえば肝が据わるのだった。
先生は男、バキュームで唾液を吸い取る助手も男。男ばっかりだなこの歯医者は(w。

キュイイーーーンとかギューンとか歯を削る音が響く。一通り削り終わったのだろうか、今度は顎を押さえられて先生は力を込める。あ、抜くんだなと何となくわかった。
ちょっと首をかしげたようで、またキュイイーーンと削り出す。
オイオイ、勘弁してくれよ。先生のちょっとした挙動でも気になってしょうがない。
そんなのが何回か続いた。

結構根が張っているようで、苦心しているように見受けられた。

「まだ根が見えてますけど」 「いやこれは骨だね」

ホネって・・・
この会話にはかなりビビった。

抜歯術はなんとか終わったようだ。最後にレントゲン室へ向かう。埋没した歯が残っていないことが確認できればOKということだった。
無事全部摘出できたようで、糸で縫合となる。

そのあと10分ほど脱脂綿を噛みしめて、止血を確認後、今日はこれでおしまいとなった。
抜歯に要した時間は約1時間。麻酔が効いているので抜歯箇所は痛くはないが、その間ずっと口を開けていたのでアゴが痛かった。

帰る前に、抜歯後の注意点をいくつか説明を受ける。

10005.jpg
 帰り際に渡された抜歯後の注意。

抜歯後の傷跡を消毒するのと確認したいので、また明日来院してほしいと言われた。
うーん、歯の治療で会社を休みというのもなかなか言い出しずらい。

明日朝イチの9時からの予約とした。会社は1時間ほど遅刻することにした。

1階の計算センターへ持って行く書類と、痛み止めと抗生剤の処方箋を受け取って終了となった。

本日の会計、
3割負担3,890円。内訳は診察料770、処置手術料11500、処方箋680。
処方箋は医大の向かいにある調剤薬局に持って行った。薬代は480円。

家に戻る。

抜歯が終わってから2時間くらいして、麻酔がスーっと切れるのを感じた。反面、抜いたところが痛み出す。
これはいかんと痛み止めを飲んだ。痛み止めは飲んでから効くまでに30分程度かかるとのこと。

さすがに処方された痛み止めは効き目バッチリで、痛みは無くなった。
痛みは治まったが、血が止まらない。常に滲み出ているような感じである。
口中に広がる血の匂い。吐き気こそなかったが、どうにも気持ちが悪い。

DSCN4487-1.JPG
 血がにじむ抜歯後

ネットで抜歯後の過ごし方についてググってみる。
便利な時代になったもので、ネットには様々な先人(?)たちの経験談や知恵がたくさんあった。

ネットで拾った知識をまとめると以下のようになる。
  • 抜歯当日は血は止まらない、そういうもの。
  • 歯磨きをしてはいけない。
  • うがいはブクブク厳禁、水を入れて吐き出すだけにする。
  • ストロー使用禁止、要は口内に負圧を掛けないようにする。

あと、病院でもらった注意点にあった
「強いうがい、激しい運動、入浴や飲酒は出血しやすくなるので手術当日は避けてください」
これも守った。
酒でも飲んで気を紛らせたいところであったが、この日だけは我慢した。

ネットが無かった時代に抜歯をしていたら、不安で心細くなっていたかもしれない。

抜歯後の体験を綴った数々のブログを見ながら思った。

アニキも頑張ったんだなあ、俺も頑張るぜい!

なんといっても怖いのはドライソケットになることだった。
ドライソケットとは抜歯した穴が塞がらずに骨がむき出しになる症状で、下の親知らずを抜いたときに発生することが多いという。むちゃくちゃ痛いらしい。
抜いた歯の穴が治癒するためには、流れ出た血液が固まってそれがかさぶた(血餅)となる必要がある。骨の上に歯茎が形成されるには、かさぶたが必要なのだ。
それで抜歯当日は血が固まりにくくなる運動や飲酒・喫煙をしない方が良い。また、せっかくできた血餅を洗い流してしまうので、うがいや歯磨きも避けたほうがいいのもそのためだ。

無題10006.jpg
 ドライソケットについて、デンタルヘルスガイドより。

とにかく、抜歯したその日は、血行が良くなることは全て避け、できれば安静にしているのが一番良い。

食事はどうするか。
こんな状態なので、とても食欲など湧かない。特に食事制限は無いと言われていたが、普通の食事は無理。
でも、抗生剤を飲むためには何かしら胃に入れておく必要がある。
冷蔵庫にヨーグルトがあったので、ブルーベリージャムを混ぜて流し込んだ。傷口が開きそうで、飲み込むのも一苦労だった。

もう早く寝ることにする。痛み止めを飲んで、横になった。相当体力を消耗していたのか、すぐに眠りに落ちた。

ラスボスは倒したかのように思われた。しかし、真のラスボスは後日また現れるのだった。


posted by pupupukaya at 16/10/23 | Comment(0) | 体験記

親知らず抜歯の記1 経緯など

この物語は、親知らずに闘いを挑んだ男の記録である

と、えらそーに書いてみたが、今にして思えばなかなか貴重な経験だったということで。
外来による抜歯、入院、親知らず抜歯にかかわることを日記形式で、思い出しながら書いて行こうと思います。
これから親知らずを抜歯という人に限らず、虫歯、入院生活、費用など少しでも参考にしていただけたら幸いです。


◎ 5月2日
奥歯に詰めていた銀歯が突然取れた。それが全ての始まりだった。

痛みは全く無く、まさか虫歯とはおもってもいなかった。急ぎというほどではないが、やはり気になる。
電話で予約をして会社の近くのFデンタルクリニックに行った。取れた銀歯は手元にあるし、接着剤でまた付け直せばすぐに終わると思っていた。

歯医者に掛かるのはおおよそ11年ぶり。街中を歩いているとこれでもかというほど歯医者の看板を見かけるが、自分には縁のない所だと思っていた。できれば一生無縁でいたいと思っていた。

先生が診察すると、銀歯が取れたのは虫歯が原因だった。それだけではなく、ほかに5か所もの虫歯があるという。そのうちの1か所は親知らずのものだった。
これは順番に治療して行くしかない。
とりあえず銀歯が取れた歯を治療して、そのあと歯のクリーニングをしてから順番に虫歯の治療をしていきましょうと言うことになった。
10年以上もケアしていない歯は相当汚れもこびり付いていたようで、画像を見せてもらうと真っ黒だった。

とりあえずその日は仮の詰め物をして、治療は次回からということになった。

10003.jpg

歯医者通いは本題ではないので以下通院記録だけ。家計簿から。

≪歯医者通いの記録≫
2016/5/2 初診234 画像診断402 処置46 3割負担2,050円
2016/5/11 再診料46 治療437(治療) 3割負担1,450円
2016/5/17 再診料46 処置80 銀歯657(新たな銀歯詰め) 3割負担2,350円
2016/5/24 医学管理等100 検査200 処置144(歯の掃除) 3割負担1,470円
2016/6/7 再診料46 処置408(別な銀歯取れる) 3割負担1,360円
2016/6/13 再診料46 歯冠修復507(治療) 3割負担1,660円
2016/6/20 再診46 歯冠修復657(銀歯入れる) 3割負担2,110円
2016/6/24 再診料46 処置440(歯の掃除) 3割負担1,460円
2016/7/1 再診76 歯冠修復634(治療) 3割負担2,070円
2016/7/8 処置144 歯冠修復1148(銀歯2本詰める) 3割負担4,010円
2016/7/20 再診46 歯冠修復250(治療) 3割負担890円
2016/7/28 再診46 歯冠修復548(治療) 3割負担1,780円
2016/8/4 再診46 医学管理250 歯冠修復618 処置10(治療) 3割負担2,770円

3か月もかかった虫歯の治療は、1か所を除いて終了した。その1か所が下の親知らずである。
先生はレントゲン写真を見せて説明してくれた。
下顎に親知らずが2本の横向きに埋まっているのが見えた。このうち、右側のやつが虫歯になっていて相当進行しているらしい。
らしいというのは、まだ痛みもしみたりも全くないのだ。ただしもういつ痛みが出てもおかしくないし、放っておくと隣の歯にも転移するだろうと言われた。

埋まっている歯なので治療ができない、これは抜くしかないということだった。
これもレントゲン写真を見せて説明してくれるのだが、横向きに埋まっているということは切開しなければ抜けない。しかもこの親知らずのそばには神経管が通っており、万一損傷することがあれば顔面麻痺になる可能性がある。

うちではできないので、設備の整っている口腔外科で抜いてもらうのが良いので紹介状を書いてくれるということになった。
虫歯でないもう1本の親知らずも、いつ虫歯になってもおかしくないので抜いたほうが良いとも言われた。2本まとめて抜く場合は全身麻酔で行うので入院する必要があるようだ。
その辺の話は、また紹介先の病院でということになる。

P8250029.JPG
問題の親知らず

◎ 8月4日
これでFデンタルクリニックでの治療は最後になる。
問題の親知らずの抜歯をどこの病院にするか。先生曰く、設備がしっかり整っている北大か医大がいいんじゃないかということだった。
交通の便を考えると医大の方が良い。ということで医大病院宛ての紹介状を書いてもらった。

IMG_1017.JPG
 紹介状。これを持って医大病院へ行く。

領収書を見ると医学管理250点とあったので、紹介状もしっかり料金のうちに入っているようだった。
まあ、タダなわけないか。
封筒に入れて手渡された紹介状は糊付けでしっかり閉じられていて、中を見ることはできなかった。


◎ 8月17日
いよいよ意を決して医大病院へ。正式な病院名は『札幌医科大学附属病院』。

新患の場合、特に予約を受け付けてはいないのでいつでも好きな日に行けばよい。が、早いうちにやってしまいたい。ずるずると引き延ばすのは避けたかった。お盆明け早々には行こうと思っていたのだ。
大病院は町医者と違って夜間診療など行っていないので、通院のために仕事を休む必要がある。そのため17日とした。

P8170028.JPG
 医大病院入口。

医大病院は以前に見舞いで来たことがあるくらい。患者として来るのは初めてだ。て言うかこんな大病院にかかるのも初めてになる。
新患受付は平日の8:45から11:00までとなっている。早めに行った方がいいだろうと思って、9時前には病院に着いた。
朝早くから大勢の人がいる。

入ると『新患受付』の窓口がある。まずは申込書に必要事項を書き込む。机のところにはボランティアの人だろうか。立っていて、親切に書き方など教えてくれた。

待つこと約10分、自分の名前が呼ばれた。紹介状を渡す。カルテを作成しますのでお待ちくださいとのこと。
また名前が呼ばれた。カルテと診療券、それに紹介状を入れたクリアファイルが渡され、2階の歯科に行くように言われる。ここまで約30分といったところ。

カウンターの上には、他の医療機関からの紹介状が無い場合、初診の費用として医科5,400円、歯科3,240円を徴収しますと書いてあった。
私は紹介状持参なので、この金額は免除される。

100002.jpg
 クリアファイルに書類一式が入る。

P8170015.JPG
 2階にある歯科口腔外科。

P8170020.JPG
 歯科口腔外科の待合所。

新来診療室というところがあって、そこの入口にある箱にクリアファイルを入れてまた待つ。
自分の前に待つ人は2組ほど。歯科の廊下に椅子が並べられて待合所になっているが、人は少ない。隣の内科は人がわんさかと居た。
歯科ごときでわざわざ医大病院までかかる人は少ないのだろう。

やがて呼ばれて中に入る。普通の診療室のような感じの部屋。ここでの話は薬のアレルギーが無いかというような話だったような気がする。先生は紹介状を一通り目を通し、顎のレントゲン写真を撮るので1Fのレントゲン受付に行くように言われた。終わったらまた戻ってきて座って待っているようにとのこと。

レントゲン撮影を終えて、待合所で待っていると、さっきとは別の部屋から呼ばれた。
その部屋に入ると歯医者の椅子がずらりと並んでいて、それぞれの椅子で治療が行われていた。

まずは歯医者の椅子に座らされる。口を開けて診察そのあと簡単な問診など。ここまでは助手のような人が対応してくれたが、しばらくして白衣を着た先生が登場となった。

早速先生との話になる。親知らずは横向きで埋まっている下の2本のほか、上にも2本あると言われた。
上の2本は普通に真っ直ぐ生えていて、普通の奥歯として機能しているのだった。
下の2本を抜いても、そのあとで残った上の歯が伸びてくるから、結局全部抜かなければならなくなるようだ。
2本以上同時に抜く場合は全身麻酔になるので、どうしても入院になるという。

親知らずを抜いたほうが良いケース
10002.jpg

とりあえず虫歯の1本だけ抜いてあとは様子を見るか。あるいは入院していっぺんにやってしまうか。
後のことを考えるといっぺんにやってしまった方が良いに決まっている。

選択肢は次の2つしかないようだった。

1,入院して4本全部抜く。
2,とりあえず1本だけ抜く。

1番がベストだが、今は仕事の関係で1週間も入院は難しい。ただし10月以降ならば可能。ただ、入院費用も10万円位かかりそうなので慎重に検討する必要がある。

かなり重要なことなので、歯医者の椅子の上ですることかと思えた。それはともかく、この場では2番の選択にした。

虫歯の1本だけは次回に抜くことが決まった。あとは日時の予約である。来週の水曜日以降の午後ならば空いていますが希望の日時は、と聞かれる。
こちらはいつでも構わないと伝えると、8/25(木)の13:00からの予約となった。

今日はこれで終わり、時計を見ると10時37分だった。最初は午前中一杯くらいかかるのかと思っていたが、意外と早かった。
最後にまたクリアファイルが渡され、これを1階の計算センターへ持って行って会計になる。

P8170022.JPG
 受診票と次回の予約票。

会計は3割負担で2,130円、内訳は診察3070、画像診断料4020となっていた。
支払は現金とクレジットカードが選択できる。ポイントも付くし、医大病院での支払いはすべてクレジットカードで払うことにした。


posted by pupupukaya at 16/10/23 | Comment(0) | 体験記

ペーパードライバー克服への道 3日目

遅かれ早かれいつかは1人で練習しなければならない。
自動車学校から戻ったら早速レンタカーを翌日の9時から予約した。

翌日、歩いて近所にある山鼻のトヨタレンタリースに行くと店の事務所の前にヴィッツが停めてあった。どうやらこれが私の運転する車のようだ。

カウンターで一通りの説明を受ける。レンタカーを借りるのは初めてではないのでシステムは分かっている。ただ、運転するのが自分だというのは初めてだ。
クレジットカードで免責保障込みで6,300円支払う。一応6時間、15時までの予約を入れていたが、閉店の20時までは同じ料金だといわれたので20時までに延長してもらった。といっても、明るいうちに返却するつもりだが。

10002.jpg
←1人初運転のヴィッツ
 操作性も良く練習にはおススメかも



車に乗ってまずは天下の国道230号線、石山通に出なくてはならない。日曜のこの時間はまだ交通量が少ない。出口の所に柱があって、これに擦らないか冷や冷やしたが、なんとか出れた。

車の交通量は少ないが、すごく緊張する。ハンドルを握る手の平が汗でびしょびしょだ。とりあえず最初の交差点南11条を左折する。しばらくはこのあたりをぐるぐると回って練習する。
途中で初心者マークを張った花屋の軽ワゴンを2回ほど見かけた。お仲間と見受けた。

1時間くらい走っていたらだいぶ慣れてきた。

石狩の工業団地あたりなら練習にいいかなと思い、石山通りから新川通りに入ってをひたすら直進する。片側3車線の道は真ん中の車線を走ると障害物も無く走りやすい。

工業団地まで来たが、さすがに道路は広く車もほとんど走っていないが、つまんない。
花川→追分通り→北1条通り経由でまた都心まで戻ってきた。北1条通りのアップダウンの坂のあたりは皆スピードを出すし怖かった。

10001.jpg
車線数の多い所は意外と運転は楽


ちょっと小休止したいと思うのだが、駐車場に停めるなんてまだ出来ないので停めれそうな広い駐車場を探すが、中々無い。郊外のショッピングセンターの駐車場の隅にならなんとかいけそうなので、また郊外方向に行こうかと考えたが、何のことは無い西線のツルハドラッグの駐車場がちょうどいい感じで空いていた。

ここでトイレを借りて、飲み物も買った。
一休みした後、今度は実家に寄る。

ここまで1人でレンタカーを運転してきたというと両親は驚いた。
たしか初心者マークをとっておいたはずで、探すと見つけた。
後ろと前に初心者マークをしっかり貼ってまた練習する。

そのあと小林峠や豊平川通りなどを走った。3〜4時間走っているとだんだん運転も板についてきた。結構楽しい。1人運転しながら「ヒャッホー!」と叫んだりルンルン気分だ。
当面、毎週末はレンタカーでドライブとなりそうだ。

4時近くなるとだんだん薄暗くなってくる。暗くなる前には返却したい。
レンタカーはガソリン満タン返しなので、ガソリンスタンドを探して山鼻あたりを走るが、こういうときに限ってセルフとか入りずらいところしか見つからない。

入りやすいエネオスのスタンドがあったのでそこで給油する。
借りるときにガソリンの領収書をもらってくるように言われていたので、領収書をくださいというと、宛名はどうします?と聞かれた。
「レンタカー屋で領収書をもらってくるように言われた」というとレシートでも大丈夫と言われた。

石山通から左折で入って、どこに停めたらいいかわからないので適当なところに停めて、返しにきましたと言うと、キズが増えてないか確認があって終了となった。

週末はレンタカーで練習しよう。楽しくもあるし。
お金はかかるが仕方がない。この世の中にタダの物なんか無い。
posted by pupupukaya at 12/10/21 | Comment(0) | 体験記

ペーパードライバー克服への道 2日目

1.jpg


土曜日、今日は2回目のペーパー教習の日になる。
前回の運転から1週間経つが、当然車の運転は全くしていない。ていうか車に乗ってすらない。

14年ブランクがあっても先週あれだけやれたんだからそう心配することは無いのだが、それでも心配になる。

前回同様歩いて自動車学校へ。出るときは晴れていたのだが着くころには雨降りになっていた。
練習するならコンディションが悪いほうが良いのだろうけど、雨の中運転するのは嫌だなあ。

受付で料金を払い、教習原簿を受け取る。

2.jpg

時間になり車の運転席に乗っていると先生がやってきた。
「それではコースを1回回ってから外に出ましょうか」

前回同様恐る恐るコースに出て1周する。1回ハンドル切るのをとちったが外に出ることになった。

屋上のコースから地上へは下り坂のスロープで通じている。ライトを点灯するように言われ、ライトはどれだと探していたら右側を走っていた。あぶない・・・

外に出てすぐの信号を右折するよう指示される。ウインカーをつけて信号が青になるのを待つ。
信号が青になり右折すると、すぐに道路工事をやっていて、しかも次の交差点の先は片側交互通行になっている、もうーーー!
前に一般車がいるのでその車に続いて何とか通り抜けた。今度は左折して西18丁目通りへ。土曜なのでこの辺りはガラガラだと思っていたが、意外と交通量が多い。
4車線の道路は基本左車線走行なので、路駐車両とかがあると車線変更しなきゃならない。
右ウインカー出して「今行ってもいいですかぁ!?」「譲ってくれてますから行ってください」後ろの車への挨拶は先生がやってくれた。
「目の前だけでなく1丁2丁先も見越して運転したほうがいいですよ」

時々、肩に力が入っていると自覚すると、意識して力を抜くようにした。

南1条から西20丁目通りへ。このあと環状通りを南14条まで行ったのだが、どうやって環状通りに出たのかわからない。
この辺の道は詳しいはずなのに、時々どこを走っているのかわからなくなる。

石山通を走って、またあちこち右左折して北大通りへ。車の少ない4車線の道路は楽だが、そういうところに限って自転車が飛び出してきたり油断ならない。

40分ほど街中を走ってきた。
「先生どうでしょうか、一人で走れそうですか?」
「今日、ずっと一人で走ってきたじゃないですか」
「・・・・・」
「いつまでも教習ばかりやっていると逆に二人でないと運転できないようになってしまいます」
「不安なら横に人形でも乗せてみたらどうですか、ハハハ」
「ハハハハハ」

確かに、今日一応路上を走ってきたわけだし、免許があるのだからいつかは1人で練習しなければならない。

2回の教習でだいたい感覚も戻ったので、明日レンタカーでも借りて練習しようかと思った。

次回の教習は来週土曜ということで、次回は車庫入れの練習をお願いして終了となった。

つづく
posted by pupupukaya at 12/10/20 | TrackBack(0) | 体験記

ペーパードライバー克服への道 1日目

いよいよ自動車学校でペーパー教習を行うことになる。
土曜日11時からなので自宅から40分ほどかけて歩いて行った。
歩きながら覚悟というか心の準備をしていた。
それほど大げさなことでは無いのだが、なんせ14年という歳月は車の運転操作方法を記憶から消え去ってしまっていた。正直、実際運転してみるまで、どれくらい覚えているのかが見当もつかないのだ。

イオンの屋上が教習コースとなっている所で(場所バレバレ)エレベーターで5階に上がると受付がある。
昨日の電話で、氏名、生年月日、住所は伝えていた。料金は1回4,830円をその都度受付で払い、何回受けても、いつやめても良いと言われていた。

受付でペーパー教習で来たと名前を告げると、教習原簿と配車券の入ったクリアファイルが渡された。11時になったら4階に下りて、書いてある番号の車に乗っているように言われる。
すごく簡単な受付だった。

時間までロビーの椅子から、コースを見下ろしていると、ほうやっているなーと思った。
コース内は結構混んでいて、20台くらいの教習車がぐるぐる走り回っていた。昔、教習所に通っていた頃を思い出した。

今はどうかわからないが、どうも私の年代では自動車教習所と言うとあまり良いイメージが湧かない。
教官に怒られながら、嫌味の一つも言われながら毎日冷や汗をかきながら通っていたと言う人も多いだろう。

11時近くになり、走っていた教習車が次々と戻ってきた。次は自分の番だ。
教習から戻ってくる人は大学生くらいの若い人が多い。皆明るい表情をしている。


指定された番号の車の助手席に座って待っていると、先生がやってきた。わりかし年配の人で、良く言えばベテランそうな、悪く言えばとっつきにくそうな印象だった。
やってくると先生は「おはようございます、今日から教習をします○○です」と言った。随分と礼儀正しくてちょっと驚いた。

14年間運転していないのと、どれくらい忘れているか実際運転してみないとわからないと伝えた。

「とりあえず動かしてみましょうか」
「え?・・・」

まずエンジンのかけ方から教えてもらい、アクセルを踏んでおそるおそるコースに出る。10km/h位のスピードだが、何とか周回コースに乗った。
コーナーでハンドルを切るがなかなか思うようにはいかず、ハンドルを戻しすぎたり、手バッテンになったりとそのたびに混乱しそうになる。横に先生がいるのでそのたびに修正してくれ、ハンドルの持ち方を教えてくれる。
それでも3周したら何とか普通に走れるようになった。

14年経っても体が操作方法を覚えていたのは意外だった。こんなことならもっと早く始めていれば良かった。
周回ができるようになると今度は交差点の右左折。ウインカーの出し方とか、うわー覚えているよ。けっこうまだふらついたりっするけど。

上手くできると先生は「そうです、その調子です」「すばらしい」とか褒めてくれるので嬉しい。
最初はハンドルの切り方とか頭で考えながらやっていたが、だんだん感覚で操作できるようになってきて、楽しいと思えるくらいに余裕がでてきた。

50分の教習時間が終わり、次回はいつにしますかと聞かれ、基本昼間しかやっていないので土日しか来れないというと、来週の土曜にということになった。

次回は実際に路上を走りましょうと言われた。
1日コースを回っただけで次は路上とは少し怖いが仕方ない、やるしかない。

こうして1回目の教習は終わった。

つづく
posted by pupupukaya at 12/10/13 | Comment(0) | 体験記
Powered by さくらのブログ
最近のコメント(ありがとう)