2017年インド旅行記5 デリーを歩く

◆3日目 4/29 旅程
    デリー観光
 夕刻 ニューデリー〜(鉄道)〜コルカタ

昨夜行った1Fのレストランが朝食会場だった。
軍服の人たちと民族衣装の人たちがやたらと目立つ。

レーの鍋がいくつも並んでいるのはインドらしい。皿にカレースープとスクランブルエッグ、それにパンをいくつか取って席に着く。

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 ホテルの朝食。

今日は夕方発の夜行列車でデリーを発つ予定になっている。それまで何をするか。
このあとの日程では、翌日コルカタに着き、そこからまた夜行でバラナシへ。バラナシで1泊してからまた夜行列車でデリーに戻って1泊ということになっている。
終わりのほうでデリーでまた実質2日間過ごすことになるので、今日は特に観光地を回る必要はない。

まあ、デリーは何日いても見どころはたくさんあるのだろうけど、私は鉄道に乗るのが主目的だったのということもあって、観光地は正直あまり興味がなく、行きたいところも特に思い浮かばなかった。

食事のあと外へ出てしばらく歩いて見る。

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 朝のデリー。デッシュ・バンドゥ・グプタ・ロードという広い通り。

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 今日もカオスな町の1日が始まる。

道端で寝てる人の多いこと。暑い国なので雨と日光さえしのげればどこでも家になるのかもしれない。

ATMを見つけたのでお金を下ろそうとしたが、持っているカードは受け付けなかった。
昨日アグラで使いすぎたので、手持ちのルピーがだいぶ減ってしまった。これから先そんなに使わないと思うが、手持ちの現金が少なくなってくると不安になる。しかも今日は土曜日、銀行は今日も明日も休みだ。

ホテルに戻ると『MONEY CHANGER』と表示されたカウンターがある。ホテルでのレートは良くないらしいが仕方がない。ここで両替した。1万円が5,200ルピーに。初日の空港での両替よりは若干良かった。
2000ルピー札が2枚もあったので、1枚は細かい札にくずしてもらった。

チェックアウトタイムは10時となっているので、それまで部屋で過ごす。

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 左がデリーで2泊したホテル。


◆コンノートプレイスへ

10時近くになってチェックアウト。
昨日のルームサービスと冷蔵庫の水2本、それにオカシ1袋で300ルピーだった。安いものだ。

夕方までレセプションに荷物を預ける。預かり証をくれるのかと思ったが何もくれなかった。受け取りはここで言ってお願いしなければならないのか。面倒だな。

ホテルを出る。行くところは決まっていない。とりあえずはメトロ(地下鉄)に乗ってみよう。

とりあえず向かうはニューデリー駅。駅に用はないが、メトロの駅が駅構内を通り抜けた反対側にあるためだ。
あと、重たい荷物を背負って駅の中をウロウロしなくても良いように、夕方に乗る夜行列車の下見も兼ねる。

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 ニューデリー駅のパハールガンジ側駅舎。

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 駅前に展示してある車両。SL?

ニューデリー駅といえばとにかくトラブルが多いという知識を出発前にさんざん仕入れていたが、駅の中に入ればそういう人は見かけなかった。声すらかけられない。そのかわりやたらと警官(警備員?)の姿を見る。

警官が多いのは結構なことだが、そのかわり禁止されている列車の写真を撮りづらいのは痛し痒しであろう。

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 近郊電車が着いたところ。跨線橋から。

駅構内の反対側にメトロの入口が見えた。
駅を出るとリクシャーの運転手が寄ってくる。ノーノ―といって逃げるようにメトロの入口へ。彼らは駅の中までは追ってこない。

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 ニューデリー駅の地下鉄の入口。

階段を降りたところにセキュリティーゲートがあって、全員ここを通らなければならない。

メトロのニューデリー駅は、イエローラインとエアポート線の2本が乗り入れている。
地下に降りると2つの線の駅は地下道でつながっているが、改札もきっぷ売り場も別々になっている。

イエローラインの駅へ行くと、きっぷ売り場の窓口は長蛇の列。しかも押し合いへし合いで、とてもこんなところに並ぶ気にはならない。

メトロに乗るのはやめて歩くことにした。
地図を見るとニューデリー駅からコンノートプレイスまでは1kmほど。そこへいけば何かあるだろう。

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 ニューデリー駅からコンノートプレイスへの道。(チェルムスフォード・ロード)

歩き出すと暑い、汗が噴き出す。駅周辺はカオス状態だが、こっちは整った道路になっている。
しかし歩いていると、よほど東洋人が珍しいのか、道行く人がやたら声をかけてくるのには参った。

「ナマステ」
「アーユーフロム?」

「ジャパン」と答えると日本人に会えて大感激という態度。悪い気はしないが、親日家なのか、カモを見つけたからうれしいのか分からないが多分後者だろう。

でも中には
「デリーメトロ イズ メイドインジャパン、ドウモアリガトウ」
と言って去って行った人もいて、どういうのがサギに豹変するのか見分け方がわからん。

だんだん街並みも綺麗になってくるとコンノートプレイスまで来たようだ。

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 どこかインド帝国時代を思わせる街並みが。

コンノートプレイスは1929年に建設が始まったデリーの経済、商業、ビジネス、ショッピングの中心的なエリアとされている。(wikiより)
円形の公園を中心にして周回する道路がある。ひっそりした感があるのは、今日が土曜日でオフィス街が休みだからだろう。

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 コンノートプレイス(Connaught Place)はデリーの中心部エリア。

ブランド専門店が多い。日本でいえば銀座みたいな所なのだろう。あまり見物するような所ではない。

それにしても辻ごとに「ハロー」とか「ナマステ」と声をかけられ「どこから来たの?」と聞かれるのでうんざりしてきた。

ナンパかよ(^^)

無視を決め込むと、今度はだんだん声を荒げる人もいて、あれは怖かった。

立ち止まってスマホで地図を見ていると、こんどはじいさんが近づいてきて話しかけてきた。
自分は耳かき屋だという。
ボロボロの写真を出して、いままで耳かきしたらしい人を見せてきた。
爺「ほら、ジャパニもいるぜ」

その自称耳かき屋というじいさんは、耳を見せろとしつこいので見せると、棒の先に綿をつけて耳に入れようとする。
ちょ、ちょっとやめてくれ。

爺「ノープロブレム、フリー、フリー(タダだから)」
そういう問題じゃないんだって。
逃げるように、じいさんを後にした。

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 ラジブ・チョーック通り(Rajiv Chowk)は、どこかヨーロッパ調な感じも。

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 緑が多く落ち着いた街並み。

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 ガネーシュ・マンディラGanesh Mandir ヒンドゥー教の寺院。

入りたいような店も無く、歩く。あつい、水がほしい。道端の屋台に売っているが、あんな日なたに置いてある水なんてお湯になっているよ。

日本に帰ったらまずは生ビールだな。
まだ旅は前半だが、日本に帰ったら何がしたいかということばかり考えるようになった。

コンビニらしき店を発見。入ってみる。
クーラーが効いて涼しい。陳列棚に商品が並び、いかにもコンビニである。
ビールも売っている。インドにもこういう店ができたんだな。
コーラを1本買う。レジではちゃんとお釣りもくれた。

コーラはよく冷えている。店を出ると一気飲み。うめ〜!
なんとか生き返る。

店の名前はセブンショップ(だったかな・・)だが、日本のセブン某とは関係ないようだ。

デパートかショッピングセンターでもあればそこに入って時間をつぶすのだが、そういう店は見つからなかった。
円形道路の中心にある公園に行ってみる。セントラルパークというちょっとした公園だが、木陰のベンチくらいあるだろう。

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 コンノートプレイスの中心にあるセントラルパーク。

セントラルパークの入口はここにもセキュリティゲートがあった。やはりテロ対策なのだろうか。

公園の中はきちんと整備されているしゴミも落ちていないので気分がいい。
しかしどういうわけかやたらとカップルが多い。1人ではあまり居心地の良い所ではないな。

さっき飲んだコーラが汗となって噴き出してきた。暑い。
汗を拭き拭き歩いていると、「ベリーホット?」とおじさんがニコニコしながら声をかけてきた。
「ヤー、ベリーホット」と答える。

「フロムカントリー?(どこから来た)」とか「パーポーズ、カムトゥーインディア?(何しにインドに)」とか聞かれる。
まあ、ほかに行くところがあるわけじゃないので、しばらくおじさんの話し相手になった。

いつ来た?いつ帰る?1人で来たのか?家族はいるか?などあれこれ聞かれる。
こちらも結構適当に答えたが。

なんせ慣れない英会話なもんで、相当に疲れる。

お「ホワット、ドゥーユーライク、ジャパニーズフード?」(日本の食べ物は何がある)
私「アイライク、スシ」(スシかな)
お「ホワットイズイット?」(どういうもの)
私「イッツ、フィッシュ」(魚だな)
お「オー!フィッシュイズ、マイホビー」

おじさんはどうやら釣りが趣味らしい。毎週釣りに行っているという話を聞かされる。
相手が妙齢の女性ならばテンションも上がるのだろうが、おじさんの身の上話なんかもうどうでもいいんだけど。

お「これからどこに行くんだい?」
私「どこへ行ったらいいのかな」
お「ゴールマーケットがいいぞ」
ゴールマーケットにはショッピングセンターがあるらしい。

お「コンノートプレイスは高いし良いものは無い」
たしかに、ここは専門店やブランド店ばかりだ。

お「地図は持っているか?」
ガイドブックは持ってこなかったので、スマホでグーグルマップを見せる。

お「ほら、コンノートはここで、ゴールマーケットはここ」
おじさんの指差す所を見ると、ゴールマーケットはそれほど遠くない。歩いても行けそうだ。

お「ゴールマーケットに行ったらNHBというショッピングセンターがある」
私「ありがとう、そこへ行ってみるよ」

別れようとすると、おじさんはリクシャーで行くと良いと言い出して、
お「リクシャーなら20ルピーだ、タクシーは高いからやめとけ」
お「俺が運転手に話をつけてやるよ」

なんとなく断りずらくてついて行く。リクシャが便利なのは、昨日何回か乗ってわかっているし、値段も交渉してくれるのならありがたい話だ。

おじさんが止まっていた1台のリクシャーにこれに乗れと言う。
運転手と何やら話をして、
「紅茶屋、NHBとまわって50ルピーだ」

おいおい、紅茶屋はいらないよ。

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 乗ってしまったリクシャ。

リクシャが走り出てから、ヤラれたと気が付いた。

教訓:知らない人について行っちゃいけません。

ゴールマーケットは歩いて15分くらいの所。リクシャならすぐに着くはずである。どこへ向かっているのかずいぶんと走る。
着いたところは緑が多く、ずいぶんと郊外のような感じ。

運ちゃんは紅茶屋に着いたというようなことを言った。
仕方なく降りて店の中へ。運ちゃんは店の入口までついてくる。店に入ったことを見届けるためか。

なるほど紅茶屋だなあ。高級そうだ。客は欧米系の外国人が数人。少なくとも怪しい店ではなさそうだ。
店内をひと回りして外に出る。さっきの運ちゃんが待っていた。
運「何を買った?」
私「はい、次行って次」

ショッピングセンターで降ろしてもらって、あとはそこで過ごしていよう。というのは甘かった。
着いたのは街中の土産屋だった。
どうもここがさっき聞いたNHBらしい。
看板には『NIRULA HANDICRAFTS BAZAR』とある。
またしてもヤラレタ ヽ(#`Д´)ノと思いつつ中に入ることになった。

店員がやって来て「インド土産かい、シルク?カーペット?ティー?」
ここもすぐに出れば良かったんだけど、つい品物に見入ってしまった。

店員がじゅうたんを出して広げて見せてくる。
いやいや、こんなん買っても持って歩けないから。

「アーユーフロム?」と聞かれ「ジャパン」と答えた。すると日本語を話す店員が出てきた。日本からのツアーなんかがよく立ち寄る店なのかもしれない。
英語ならノーノーで突っぱねるけど、日本語で話されたら弱くなる。

手ぶらで出るのも悪いし、置物でも1つ買うかという気になった。
「コレハドウデスカ、ガネーシャ、インドノカミサマデス」
象の顔をした木彫りの置物。見たことあるよ。

部屋に飾っても悪くないな。こいつでも買って行くか。
「ハウマッチ?」と聞いてみる。
「4800」
「ディスカウント、3000プリーズ」

昨日のアグラで経験しているので、もう値切るのがクセになった。
値札もないし、相場も分からないから相当ふっかけているんだろうし。

何回か掛け合って結局言い値の20%引きということで3,840ルピーになった。クレジットカードで払う。

「ガネーシャは商売繁盛の神様ね、まだほかにも神様あるよ」
いやもう「エネオス、エネオス(十分)」。もう何も買いません。

店を出るとまたさっきの運転手が待っていた。

今度はちゃんと買ったぜ、大将。

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 3840ルピー(約6800円)のガネーシャ様。

昨日今日とずいぶんと高い買い物をしてしまった。
インド人は商才があるのかもしれないね。
とにかく相場がわからないので暴利かどうかは何とも言えない。

運ちゃんが「次はどこへ行く?」と聞いてきたので「コンノートプレイスに戻ってくれ」と言った。
もっと店に連れて行きたい様子だったが、もう戻ってもらう。

この運ちゃんはしょっちゅう携帯でどこかと話している。さっきのおじさんとグルだったのかとも勘ぐってしまう。
だが、金額が妥当かどうかは別として、物はちゃんと得てるし、サギというほどのことではないだろう。

ま、授業料てとこか(T_T)

もうそれ以上は考えないことにする。
私がもっと英語が堪能だったら、きっと運ちゃんにこう言っただろう。

よう、あんたいくらもらったんだ( ^ω^)ノ

コンノートプレイスに戻ってきた。ここでいいと車を停めさせる。
運ちゃんに「ハウマッチ?(いくら)」と聞くと、
「アズユーライク(いくらでもいいよ)」
何だそりゃ。

「ワンハンドレット」と言って、運ちゃんに100ルピー札を渡して速攻で車を後にした。


◆ニューデリー駅へ

時刻は2時少し前、駅に行くにはまだ早い。しかしどこにも行くところが無いし、もう疲れた。
また歩くのもしんどいので、メトロのラジブチョーック駅へ行ってみた。

窓口は数人並んでいるだけだった。
ニューデリーまでの切符を買う。切符というかコイン状のトークンだ。これを自動改札機にかざして通る。

自動改札なのにきっぷ売り場が手売りというのがチグハグな感じがするが、IT化と人海戦術と相反するものを両立させるところにインド的な哲学があるのかもしれない。

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 コンノートプレイス中心にあるラジブ・チョーツク(Rajiv Chowk)駅。

ラジブチョーック駅はコンノートプレイスにあって、イエローラインとブルーラインが十字に交差している、デリーメトロの中心になる駅である。
それにしてもすごい人。土曜の昼間とは思えない、まるでラッシュ並みの混雑ぶり。

それ以上に驚くのは、きちんと整列乗車が守られていること。駅員がやたらと笛を吹いて整理している。
デリーメトロは日本の政府開発援助によって建設されたが、整列乗車も日本の指導によるものなのだろうか。

それでも電車が着いてドアが開くと、降り切らないうちから無理やり乗り込むので喧嘩のようになり始める。子供は泣いてるよ。
とても乗り切れずに積み残しとなる。
次の電車はすぐに来た。今度のは余裕で乗れた。

次のニューデリーで降りる。
メトロは冷房が効いていて快適だ。郊外には地上を走るところもあるし、またデリーに戻ってきたらメトロに乗って観光しよう。

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 またカオスなニューデリー駅前に戻ってきた。

整ったコンノートプレイスからニューデリー駅前に戻ってくると、改めてごちゃごちゃした所だなと思う。
しかし、よそよそしい都会よりもこっちの方が不思議と心は落ち着く。もうすっかりインドの感覚に慣れてしまった。

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 とにかくひしめき合っている。

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 駅前は屋台も並ぶ。

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 駅からホテルへ向かう道。

預けていた荷物を引き取りにチェックアウトしたホテルに戻ることにする。

歩いている途中で、今まで見なかった日本人らしき人たちをチラホラ見かける。
そういえば日本では今日からGWがスタートだったな。

見るたびに思うが、地球の歩き方を書店のブックカバーで持ち歩くのはどうかと思う。

→6へつづく

posted by pupupukaya at 17/06/24 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記6 コルカタ・ラージダーニー急行

 ↑ ニューデリー〜コルカタ間1450km コルカタラージダーニー急行のルート


 ◆ニューデリー駅

ホテルに荷物を取りに行って、ニューデリー駅に戻ってきたのが15時少し前。列車の時刻は16:55発だからまだ2時間もある。
ニューデリー始発の列車だが、駅へは早めに行った方がいい。
発車間際に乗ると、自分の寝台が他の乗客に占領されているかも知れない。

駅まで歩く途中で水を1本買っておいた。こういうものも買えるうちに買っておかねばならない。
昨日今日と買わされた土産物も入ったバックパックはかなり重くなっている。

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 また改めてニューデリー駅のエントランスから。

大きなバックパックを背負っているし、駅に着いたら面倒な人たちに囲まれるのかと覚悟していたが、意外とスンナリ駅に入れた。

ニューデリー駅の広いホールは相変わらず多くの人が座り込んだり横になっていたり。
昔の上野駅もこんな感じじゃなかったかな。

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 駅舎内のホールは列車待ちの人でごった返す。

ホールにある電光掲示板を見には、発車する列車の一覧が表示されている。かなり先の列車まで表示されているにも関わらずこれから乗る16:55発12302列車の表示は無い。

もしかして運休?
ここで心をしっかり持っていないと悪徳旅行会社に騙されることになる。

セキュリティーゲートを通ってホームに出ると、1番ホーム側にウェイティングルームがあった。
入ってみるが、ベンチはふさがっているし、暑い。天井の扇風機がブンブン回っているが、外にいて風に当たっていた方がマシだった。

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 1番ホームはどこか昔の日本の駅のような雰囲気も・・・

ウェイティングルームの並びにフードコートがあった。あまり混んでいない。これ幸いと腹ごしらえをする。
朝ホテルを出てから何も食べてない。暑いのと緊張の連続で空腹というのも忘れていた。

店はいろいろ並んでいて、そのうちの1つの店でメニューにあったチキンサンドイッチというのを頼んだら店員が何やら言う。
よく聞くと、入口のところで食券を買ってくれということだった。

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 駅舎1階のフードコート。

食券を買ってきて店員に渡す。しばらくして紙皿に乗ったチキンサンドイッチが出てきた。トーストしてあって温かい。これで70ルピー。
立ち食いだし、清潔とは言い難い場所だが、1人ならこういう所で食べた方が気が楽だ。
チキンはそぼろのようで、ぼろぼろこぼれて食べずらいがおいしい。

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 グリルしたチキンサンドイッチ。

ホームに出て、また電光掲示板を見ると、12302列車の表示が出ていた。16番線へと向かう。

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 ホームを結ぶ跨線橋。

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 ホームと反対側を見る。どことなくイギリス調な感じも(行ったことないけど)

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 ミニチュア風に加工してみる。

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 コルカタ・ラージダーニを牽引する機関車。

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 ニューデリー駅の駅名標。


 ◆ニューデリー 16:55 → コルカタ・ハウラー 7:57(翌)
      【12302】Kolkata Rjdhni

16時を過ぎたばかり、まだ発車まで50分もあるがホームはすごい人だった。荷物を持った人ばかりだから皆同じ列車を待つ人たちだろう。
全車指定の列車だから、待つ人も落ちついているが。

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 発車50分前だが、ホームは人、人、人。

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 ホームの列車案内表示。『12302 Howrah Rajdhani   16:55』

さて、いよいよコルカタ行の寝台列車に乗る。
『コルカタ・ラージダーニー・エクスプレス』(Kolkata Rjdhni Exp.)とは、ニューデリーからコルカタのハウラー駅までの1,451.1kmを結ぶ寝台急行列車である。

ラージダーニーと付く列車は、ニューデリーから大都市や州都を夜行で結ぶ寝台急行列車のうち、スピードが速く、停車駅も少なく、全車エアコン付という最優等列車という位置づけになっている。

私が乗る車両はエアコン付2段寝台車(AC2)という寝台車で、2段寝台にカーテン付きとなる寝台となっている。
ニューデリーからコルカタまでの値段は4,265ルピー(7,393円)で、1400kmもの距離と国際線の飛行機並みに食事付きということを考えれば安い。

だがこれが一般の急行列車を利用して、普通寝台車に当たるエアコン無しスリーパークラスだと625ルピーになる。ラージダーニーのAC2クラスとの差は6.8倍。普通のインド人からすれば羨ましいような豪華列車ということになる。

そのほかには、エアコン付3段寝台(AC3)があって、基本はAC2と同じだが3段式寝台でカーテンがない。
もう1つはエアコン付ファーストクラス(AC1)で、こちらはすべて個室だが2〜4人部屋なので1人利用の場合は相部屋となる。

これらのクラスとの値段差はかなりあるはずなのだが、ネットで購入するとどういうわけか値段差がそれほどなくなるようだ。
ファーストクラスのネット価格を調べたら4,855ルピーとなり、AC2と千円ちょっとしか違わない。

このあたりはAC2クラスの値段が季節によってかなり上下するからで、今はインドは夏休み期間中のため高い設定になっているのと、ネットで買うと手数料がかなり上乗せされるためと思われる。

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 ラージダーニーエクスプレスが入線。

16:26に電気機関車に牽かれた列車が入ってきた。荷物車もいれて20両という長い編成。
ホームに停車中に客車を見て回りたいが、寝台を留守にしているあいだに他の乗客に取られてしまうかもしれないのでそれはしない。

列車はゆっくり進入してくる。気の早い人はまだ止まらないうちに飛び乗る。ドアは自動ではないので手で開けられる。

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 客車の入口。

客車が止まったので乗車する。
3Aの方は騒ぎのようになっているが、こちらの方はまだ人も少なく落ち着いたものだ。

ドアの横に乗客名簿が貼りだされる。
これは、自分のチケットに座席番号が書いてあれば見る必要はない。チケットに座席番号の無い人はこの名簿で確認する必要がある。
一応見てみたが、たしかに自分の名前が載っていた。
ヒンドゥー語(名前)、座席番号、ローマ字(名前)の順に表示してある。

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 車内は一見、日本のA寝台車のような感じ。

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 ボックス席タイプの寝台。腕が写ってしまった・・・

指定された番号はA1号車の29番。
寝台は4人用のボックス席(上下2段向い合せ)と、通路に並行した2段の寝台とがある。
29番の席は通路席の下段ということになる。

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 Cleartripから送られてきたE-チケット。赤丸が座席番号。

ところがこの席には先客が2人いる。夫婦か兄弟か知らないがまた面倒だなと思って席に行くと、男の方は見送りにきた人だった。
通路席は背もたれを跳ね上げれば2人向い合せ席となる。
おばさんと相席という格好になる。

いつの間にか私は上段の客ということにされてしまった。しかも進行方向とは反対の向き。
このおばさんが上段寝台に上がるとなると一苦労だろうし、まあいいわ。

座席下はおばさんの荷物で占領されてしまったので、バックパックは上段の寝台に入れるしかない。かなり狭くなりそうだ。ほかに置く場所は無いので仕方がない。

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 通路席の寝台。背もたれを倒してベッドにした状態。

最初乗った時は車内はがら空きだったが、停車中に乗ってくる人の方が多かった。
この寝台車の客はインドではお金持ちの方に当たる人たちなんだろう。ゆったりした気持ちの人が多いようだ。
発車間際になっても3分の1くらいの座席がまだ空いている。途中から乗って来るのかもしれない。

16:55になったが列車は動かない。
ここはインド、定時運転なんて求めてはいけない。旅行の行程も、列車の遅れはある程度見越して余裕あるものにしてある。

どうしたのかと思いかけたころにゆっくり動き出した。

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 ニューデリー駅を発車する。

さあ、コルカタまで1450km、17時間の寝台列車の旅が始まる。
異国の地で、さらに新たな地への旅立ちの瞬間だ。

 ♪さあ行くんだ その顔をあげて新しい風に 心を洗おう

イヤホンと充電コードを取りだし、『銀河鉄道999』を聞きながら旅立ちを盛り上げようとしたが、あることに気が付いた。

この寝台車はコンセントが無い (TωT)

最高級の寝台急行だし、てっきりあるものとばかり思っていた。
てゆうか、昨日乗った最下級のスリーパー寝台だってコンセントあったぞ。

一応あるにはあるが、4人ボックス席の一番奥に1個あるだけ。当然そこの席の人が使用している。

スマホのバッテリーは今日1日使ったのであと半分ちょっとしかない。
明日も1日コルカタ市内を観光のあと寝台列車が宿となるので、充電できるかどうかわからない。
最悪、あさってホテルに入るまで充電できないということだ。

 あわてるな昔はみんな歩いてた

考えてみれば、外に出ればネット環境など全く無いに等しかった時代から一人で海外旅行していたわけで、その当時を思い出せばスマホのバッテリー切れくらいで慌てることはないのである。
ただ、あの頃は家で印刷して紙で持って行った物が、今はデータにしてスマホに入れてあるので不便ちゃあ不便。

デジカメのバッテリーはスペアを持っているので、そっちは心配いらない。

トイレにはコンセントがあるので行く度に充電していたが、気休めでしかなかった。

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 デッキのトイレドアと洗面台。

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 インド式の車内のトイレ。


◆サービス満点のラージダーニー急行

発車してしばらくしてから水の1L入りボトルが配られる。
次いでパントリー車のクルーが食事はベジかノンベジか注文取りに来る。私もおばさんもノンベジ(ベジタリアンではない)と答える。

スマホは電力節約中のため極力使わない、本も持ってきていないとなると、車窓くらいしか見るものがない。
窓は煤なのか水垢なのかこびり付いて汚れている。カメラ泣かせ。
だからといって、これといって印象に残るような景色ではない。ずっと農村地帯が続く。

車内サービスはつづく。
まずはライムジュース。甘酸っぱくて、食欲のない時は良いかもしれない。

続いてはサンドイッチと揚げパン、それにお菓子が2個。揚げパンは具が入っていておいしい。ビールが飲みたいな。車内で揚げたようで、温かかった。

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 カップ入りのライムウォーター。(17:28)

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 サンドイッチ、揚げパンなどの軽食。(17:51)

時間にして夕食ということになるのだろうが、さっきベジかノンベジかを聞いた意味があるのだろうか。メインがこれから来るのかもしれない。
あとからお湯のポットが配られた。これで自分で紅茶を入れる。昨日のシャダブディとは違って今度は紙コップ。

座席にはテーブルが無く、トレーの置き場所が膝の上しかないのが窮屈なところ。
食べ終わったら床に置いておけばクルーが回収に来る。

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 座席使用時は狭い感じがする。

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 紙コップとポット入りのお湯。(18:10)

向かいのおばさんが「荷物見ててね」みたいなことを言って席を立った。多分トイレだろうけど。
手提げバッグを置きっぱなしで行ってしまうとはあまりに物騒で、こちらが驚いてしまった。

見回すと、このエアコン2段寝台の乗客は身なりの良さそうな人ばかりに見える。置き引きなんてケチなことをする人はいないのだろう。

だからといって我々外国人旅行者がやっちゃいけませんよ。

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 車窓はずっと平野で畑が続く。景色は単調。

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 西日が差しこむ

19時、相変わらず単調な景色。日はすっかり傾いて外は薄暗くなってきた。
さすがにもうサービスも来ないだろうし、上の寝台に上がることにする。

寝台で足を伸ばせば楽かなと思って上がってみると結構狭かった。天井も頭がつかえるほどの高さ。そこにバックパックもおくわけだからさらに窮屈。
できるだけ壁側に押し付けて、足を置く場所は確保する。

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 通路席の上段は狭い。

上段は窓が無いのでつまらない。下段にいても窓の外は暗闇しか見えないだろうけど。
こういう退屈な時間に手帳に日記を書く。記録を残しておくと帰ってからブログを書くのが楽になるのでね。

もう何もこないと思っていたが、またクルーがトレーを配りに来た。
こんどはブレッドスティックとバター、紙コップにはスープが注がれる。飲んでみるとトマトスープのようだった。

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 ブレッドスティックとバター、それにトマトスープ。(19:30)

20時を過ぎた頃、暗くなった。
通路向かいのボックス席は電気を消してカーテンを閉めている。寝るの早すぎ。
通路の照明のスイッチもボックス席の壁に並んでいるようで、それも消してしまったようだ。

天井に読書灯はあるのだが、これも光が弱々しくて頼りない。接触が悪いのかついたり消えたり。どうせスマホは使えない、本も無いのだからもう寝ろと言わんばかりだが、こんな時間から眠れるかよ。

暗いが、幸い懐中電灯をもってきていた。まさかこんなところで役に立つとは。

しょうがねえ、一杯やるか。

初日に飲んだ焼酎の残りは、空きペットボトルに詰め替えて持ってきていた。
持ってきたマグカップで水割りにして飲む。まるで隠れ酒だな。

ほかの乗客の目があるところで飲むのはやりかねるが、幸いに通路側席は上下別にカーテンがあるので個室状態にできる。
向かいのボックス席は個別のカーテンは無いので、プライバシーの観点からは通路側の上段が最上席であろう。

向かいの真っ暗なカーテンの向こうからは携帯電話が鳴ったり話し声がしたり、暗くする必要があるのか?
つか、通路の明かりくらい点けてくれよ。

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 通路席の上段寝台は隠れ酒に最適なのだ。

またトレーを持ったクルーが来て何か配り始めた。
もらったトレーはアルミホイルで覆われた容器が載っている。まさかこんな時間にディナーが来るとは思わなかった。しかももうベッドもセットしてるのに。

列車に乗ってからさんざん飲み食いしたので食欲も無いし、もう寝てる人も多いようだが、せっかくなので出されたものは食べますよ。
しかし、こう暗くては・・・

ひらめいた。水のペットボトルを逆さにして、その上から懐中電灯の光を当てると・・・
おお、水に反射して照明になった。

さすがジャパニーズ・ニンジャ!
誰も見る人はいないが、一人で絶賛する。

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 懐中電灯とペットボトルの照明。

アルミの包装を解くと、カレー2種類、ライス、ナンとかなりのボリューム。

ベッドにアグラをかいて食べる。頭がつかえるので前かがみ。明かりは懐中電灯。なんだか可笑しくなってきた。

カレーはベジの方はイマイチだが、チキンのほうはおいしい。こんなところで、こんな姿勢で食べるにはもったいない。しかしチキンは骨付きなので食べづらい。
手は使いたくないが、手で持たないと食べれないな。これはウェットティッシュを持ってきてたので良かった。

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 骨付きチキンとベジ風のカレー。ライスとナン。(20:40)

またクルーがやって来て、こんどはアイスクリームを置いて行った。デザートらしい。

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 食後のアイスクリーム。(20:55)

カレーとは不思議なもので、食欲が無くてもペロッと全部食べてしまった。
『カレーは飲み物です』とは誰のセリフだったか。言い得て妙だと思った。

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 夜の寝台車通路。

また水割りをやり始める。焼酎がカラになったので横になった。


posted by pupupukaya at 17/06/25 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記7 コルカタへ

◆4日目 4/30 コルカタ・ラージダーニー急行

6時ごろ目覚める。
トイレへ行き、デッキのドアの窓から外を見る。今日も晴れ、しかし暑そう。
まだ寝ている人ばかりなのか、カーテンはすべて閉まっている。車内はほぼ満席のようだ。

居場所もなく、上段のベッドに戻ってまた横になる。

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 朝6:16、どこを走っているのかわからないが、天気でよかった。

7:40頃、自動音声の車内放送。あと5分でダーンバード・ジャンクションに着きますとのこと。
時刻表を見ると定刻では6:40着となっている。ほぼ1時間遅れということだ。

8:20頃、「ニュースペーパー」と言いながらクルーが新聞を配る。どうせ読めないので貰わなかったが。
その後、ブレックファースト(朝食)。袋入りの食パンとアルミ容器入りのオムレツ。
食べ終わった頃に紅茶と茶菓子がやってきた。

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 朝食は昨日のオーダー通りオムレツだった。(8:33)

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 あとから来たお湯のポットと紙コップ。

スマホのバッテリーは20%台になっている。もう電源を切ることにした。バッテリーゼロになってしまえばただのガラクタでしかない。
車内ではスマホで動画でも見ていようと思っていたのに、コンセント無しは想定外だった。それどころかすっかり情弱になってしまう。

朝食のあとは何もすることが無い。ベッドで横になったり、デッキで外を眺めたりして過ごす。下段のおばちゃんはずっとカーテンを閉めたきり。

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 コルカタの方に来ると緑が多くなった。

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 踏切。遮断機が下りていても人が入ってくる。

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 どこかの駅を通過。

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 迷彩服の兵隊っぽい人がデッキに立っていた。

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 水田地帯を走る。

昨日は次から次へと車内サービスがやって来たが、朝食の後は何も無し。すっかり退屈である。

クルーがトレイを持ってやってきた。チップとのこと。ポケットにあった10ルピー札を渡すと不満そうな顔で行ってしまった。
次に来たのがシーツと毛布の回収。

10時近く、定刻ならば終点のコルカタ・ハウラーに着いている頃だが、まったく着く気配はなく、ずっと農村風景がつづく。
コルカタでは特にどこに行くあてがあるわけではなく、あまり滞在時間が多くてもしょうがないので、遅れる分にはむしろ歓迎。

10:50外はもう都会の風景になった。ここからはノロノロと止まったり動いたり。
コルカタ・ハウラー駅に着いたのは11:10、1時間20分遅れということになる。5〜6時間の遅れはザラというインド国鉄からすれば、1時間台の遅れなど、ほぼ定時運転になるのだろう。デリーから1450kmもの距離を走ってきた列車なのだ。

ホームに出ると、むわっとする熱気。今までエアコンの効いた車内にいたのを忘れていた。ドアの前にいたクルーに念のために「ハウラーステーション?」と聞いてみたら、そうだという答えが返ってきた。

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 コルカタ・ハウラー駅に到着。

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 ニューデリーから牽引してきた機関車。おっさんが被った・・・

ハウラー駅はヨーロッパに多い頭端式ホームになっている。歩いている人がインド人でなければ、ヨーロッパの駅のようだ。
薄暗い構内に大勢の人がいる。ニューデリー駅よりも人は多い。

この駅が開業したのは1854年、日本最初の鉄道が開業したのは1872(明治5)年なので、それより古い。
現在の駅舎は1905年に完成している。
当時はイギリス領インド帝国というイギリスの植民地支配の時代だった。各所にイギリスの繁栄を誇った往時を思わせるクラシカルな作りが見られた。

さて、まずはこの重たいバックパックをどこかに預けなければならない。
コインロッカーなどどこにもない。案内看板を見ると『Cloak Room』の文字がある。看板の示す所に行くとクロークルームがあった。窓口が1つだけで人だかりがしている。

ようやく自分の番が来た。まず書類にサインをして、IDを見せろと言うのでパスポートを出す。荷物1つ預けるにもずいぶん面倒くさい。
それから中に入れと言われて、入るとここに置けと言われた場所に置いた。自分で棚まで持って行って置くシステム。
窓口の人は冊子にカーボン紙を挟んで書き込んでいる。ずいぶんとアナログな感じ。最後に預かり証をくれた。
料金は引き出すときに払うのか、今は言われなかった。

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 ハウラー駅のクロークルーム(手荷物預かり所)。

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 クロークルームの荷物置き場。


◆コルカタを歩く

とにかく身軽になったので、街歩きに出る。
外に出るとさっそく運転手の呼び込みがきた。さすがにこんなのには乗る気がしない。

暑いのでタクシーにでも乗ろうと思ったが、プリペイドタクシーの乗り場には長蛇の列ができていた。やっぱり歩くことにする。

デリーやアグラで世話になったリクシャーはコルコタでは一般的でないのか見かけなかった。そのかわりにイエローに青線ツートンカラーのタクシーばかり目立つ。車種はどれもインドの国民車だった『アンバサダー』。

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 ハウラー駅遠景。

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 あちこちで見かけた公衆トイレ。男性用なのだろうが。

ハウラー駅はコルカタ市内ではなく、フーグリー河を挟んだ対岸にあって、両岸をハウラー橋が結んでいる。
歩きはじめると汗が噴き出てくるが、橋の上では川風が心地よかった。

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 ハウラー駅とコルカタ市内を結ぶハウラー橋。

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 コルカタ市内を南北に流れるフーグリー河。

橋を渡って、コルカタ市内へ。

『コルカタ(Kolkata)』は『カルカッタ(Calcutta)』の名称の方が馴染みがあるかもしれない。
これは2001年にそれまでの植民地時代の地名から、現地読みの『コルカタ』に改められたもの。

1609年にイギリスの東インド会社がここに商館を置いたときにカルカッタという地名になった。
その後、1911年にニューデリーに遷都されるまでイギリス領インド帝国の首都でもあった。

まずはインド唯一の路面電車に乗りたい。
橋から坂を下ったところに路面電車の線路があった。停留所らしきものはなく、電車もいなかった。
線路をまたいで車が駐車してある。ここにいても電車は来そうになかった。

電車道を歩いていればそのうち来るだろうと線路に沿って歩くことにした。

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 トラムの線路があるマハトマガンジーロード。

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 トラムの線路が分岐するラビンドラ・サラニ通りとの交差点。

ところが、行けども行けども1台の電車も来なかった。どうしたんだろう。
そのかわりにバスはこれでもかというほど頻繁に走っている。
歩いているうちに地下鉄の駅まで来てしまった。

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 コルカタのトラム路線図。

コルコタに来た目的の第一は路面電車に乗ることだった。それ以外はあまり考えていなかった。
街歩きが好きとはいえ、ずっと外を歩いていると死んでしまいそうだ。

まずはインド博物館に行ってみようか。
地球の歩き方によると、『見学には2時間程度はみておきたい』とある。ここに行けば時間は結構つぶせそうだ。

マハトマガンジーロード駅がハウラー橋からは最寄になる。ハウラー駅からここまで歩いて30分くらいかかった。

窓口で地下鉄のチケットを買う。デリーと同じ丸いトークンだった。料金は5ルピーだから日本円でわずか9円。いくらインドの物価が安いと言っても、破格である。
だから地下鉄は貧民層の乗り物で犯罪の巣窟になっていると思いきや、地下鉄の構内に入るとここはインドであることを忘れるほど清潔で秩序のある空間になっている。しかも地下は涼しい。

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 マハトマガンジーロード駅のホーム。

地下鉄で2駅、パークストリート駅で降りる。
外に出ると、通りの歩道には屋台が並んでいる。日本ならばお祭りのような光景だが、ここではいつものことのようだ。

さっき歩いていた時にだいぶ汗をかいたので水がほしかった。
なかなか水だけ売っている屋台も無い。
ライムを絞ってジュースにして売っている屋台があって、人々がおいしそうに飲んでいる。あれを1杯もらうか、いやお腹壊すかもなどと考える。

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 出店が並んで賑やかなチョウロンギー通り。

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 よく見かけたライムジュースの屋台。

いや、しかし暑い。汗を拭いているタオルハンカチも絞れるくらいにびしょびしょだ。

「ホッテスト?」
立ち止まると話しかけられる。
「どこから来た?チャイニーズ?コリア?」
「ジャパン」と答える。
無視するのがいいんだろうけど誘導尋問だな、これは。

黄色いシャツの兄さんが続ける。
「日本のどこから来た?トーキョー?オーサカ?」
「僕も日本にいたことある」
「ロッポンギ知ってるか?そこのインドレストランで働いていた」
こちらも適当に答えていたが、しつこくまとわりつく。

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 アジア最大級というインド博物館。

そばにインド博物館があるので中に入ってしまおう。水くらい中でも売っているだろう。
「インディアンミュージアムに行くのか?」

「ここでチケットを買うんだよ」
チケット売り場までついてきた。

「バッグは預けなきゃだめだよ、クロークはここ」
親切だけどとにかく怪しい。

中に入って、これで撒いたかと思ったら
「また会おう、マイフレンド!」と手を振っていた。
「バーイ」と言って中に入る。

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 いきなり首無し仏像が出迎え。

今は13時近く。ここに2時間いれば15時ごろ。そのあと路面電車に何回か乗って18時ごろに駅に戻ればちょうど良いだろう。
順路に従って上の階から見て行くことにする。

ところが展示物は石ばっかり。ここは化石博物館かよ。化石マニアでもなければこんなところで2時間もつぶせないぞ。

クーラーも一切無し。そのかわりに上の方で扇風機がブンブン回っている。風に当たるといくばかは涼しいが、汗は引かない。ここに2時間は無理だろう。

ひと通り回って見たつもりだが、すぐに1階まで下りてきてしまった。

看板にカフェテリアの文字を見つけた。やった、と思ってそちらの方へ行くとトイレがあった。さらに奥があるのでそこがカフェテリアかと思って行くと係員に呼び止められた。そっちはオフィスエリアとのこと。

トイレの前に大きなウォータークーラーがあって、これのことか。
水筒やペットボトルを持った人が水を汲みにきている。しかし、水は水道水だろうから、これを飲むのはためらった。

博物館だけあって、トイレはタダなのは良かった。

1階のエントランスホールにはベンチがあって、そこに座っていると風が通り抜けていくらか涼しい。洗面所で洗ってきたタオルハンカチも広げて乾かす。

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 エントランスのホール。

椅子に座ってエントランスを出入りする人たちを見ているとインド人ばかり。ここはインドなので当たり前だが。
たまに欧米系の外国人、それに中国人。日本人はいない。本当にいまはGWなのか。もっとも日本人を見かけたからべつにどうということはないけど。

次はどこへ行ったらいいのだろうか。観光するところはいろいろあるが、歩かなければならない所ばかり。
地図を見ると、近くにニューマーケットという所がある。地図では大きい建物のように描かれている。ショッピングセンターだろうか。

暑いからハンカチもすぐに乾いてきた。
もう一回り展示物を見てくるとするか。早く出るとさっきの奴がまだいるかも知れないし。

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 仏像の展示室。

さっき回ったときは見落としていた仏像の展示室があった。
じつは最近、仏像などに興味を持つようになった。別に宗教心からではなく、単純に美術品とか言う意味でだが。女性ならば仏女(ぶつじょ)といったところか。

それはともかく、インドの仏像ですよ。
すこしばかりテンションが上がった。

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 釈迦の仏像。日本でもお馴染み(?)のパーマ姿。

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 釈迦その2。ウェーブヘア(?)のはギリシャ文化の影響もあるという。

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 釈迦その3。それぞれに顔つきが違う。

釈迦は紀元前5世紀ごろにいたとされる仏教の開祖である。

日本にも仏像は数々あるが、日本の仏教はインドから中国〜朝鮮半島経由で伝わったもの。
仏像の多くは仏陀である釈迦の姿を模したものだが、日本で作られたものは間接的に伝わった姿でしかない。

私は仏教や仏像についての知識は無いが、日本よりはるかに原形に近いお釈迦様を拝めたのはうれしかった。
インド博物館に来て良かった。

南無〜。


posted by pupupukaya at 17/07/08 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記8 コルカタをあとに

興味があったのは仏像コーナーくらいのインド博物館。
ここにいつまでいてもつまらんし、もう出ることにする。

次はニューマーケットに賭けてみる。たのむぞ。

インド博物館の外に出てクロークでバッグを受け取って行こうとすると、また黄シャツの奴が現われた。
ずっと待ち伏せしていたのか。

黄「これからどこに行く?案内するよ」
私「メトロステーション」
黄「ここがどこだかわかるか?」
私「コルカタ」
黄「そうじゃなくて」
黄「色々案内するよ、僕の店にも寄ってくれ」

あーしつこい。だんだんこっちもキレそうになる。

私「ノーノ―、ミスター、ノーサンキュー!」
黄「フリーフリー友だちだから」

私、ついにブチ切れ、
「アイドント ニート フレンド!」
「アイライクアローン、バーイ!」
(友だちは必要ない、一人が好きなの、じゃあね!)

黄「それはひどいや、友だちじゃないか」

地下鉄の階段を下りるといなくなった。さすがに駅までは入ってこないらしい。

この手のヤツは大体あいさつ程度の日本語を発してくる。そして日本にいたとか、日本に友達がいるなどと言って友達になろうとする。
親日家で親切なのだから無下にもしたくない気持ちになるが、相手にすると痛い目を見ることになる。昨日のデリーでそれは良くわかっている。

インドの教え:
親しく話しかけられても心は鬼にすべし。

地下鉄に乗ってどこへ行くわけでもなく、次のエスプラネード駅で降りる。
上に上がるとここも屋台がびっしりと出ていた。

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 地下鉄エスプラネード駅の入口付近。

エスプラネードには路面電車のターミナルがあったはずで、まずそっちに行ってみる。
公園の中に線路が伸びて行って、中はループ線になっている。しかし、1台の電車もいなかった。
今日は日曜日。まさかの日曜運休か。

 *帰国してから調べたらコルカタの路面電車は日曜運休ということでした。

路面電車はあきらめてニューマーケットへ向かう。
歩いている通りはチョウロンギ通りといって、コルカタの中心部を南北に走る通りで、この下を地下鉄が通っている。
通りの歩道は商店街が続いていて、道路側には屋台がびっしりと並んでいる。

『地球の歩き方』にもある通り、本当に上野のアメ横の雰囲気に似ている。
日曜のせいかすごい人ごみ。車道側を歩くことにした。

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 屋台が並んで賑わうニューマーケット前の通り。

それらしい建物が見えたので、脇道に入る。

「ヘイジャパニ、ニューマーケットに行くのかい?」
もう向こうからの声掛けは一切無視することにした。

ニューマーケットの前に出た。市場のような感じ。中は暗いし、ここも日曜は休みなのか。

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 ニューマーケットはコルカタ最大のマーケット。

下りる階段があったので入ってみると地下街のようになっている。ドアの横にガードマンが立ち物々しい。
中に入ると涼しい。冷房が入っている。
店は洋服屋とかブランドものばかり。インドでは高級店になるのだろう。
一回りしてみたが面白そうなものは無かった。また外に出る。暑い。

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 色とりどりのぬいぐるみ。

ニューマーケットは閉まっているが、その周りは場外市場みたいな感じで色々な店が出ている。
キオスクを見つけたのでここでペットボトルの水を買う。20ルピー。

水を飲んだらまた汗が噴き出してきた。気温は40℃はありそうだ。

「ハロー、ベリーホッター?」
「ヘイジャパニ、どこに行くんだい?」
どこに行ってもこんな感じじゃもう嫌になってくる。

歩いていると日本でよく見かける看板が。
KFC、ケンタッキーではないか。思わず入る。涼しい。

カウンターで自分の番が来て「コンボメニュー?」(セットはある?)と聞いてみたがそういうのは無いようだった。
単品で注文する。レジ横に大きく出ていたスパイシーホットクリスピーとフライドポテト。
フライドポテトが伝わらない。「ポテト」と言うと「フレンチフライ?」と言われた。
そうだった『フライドポテト』は和製英語で、英語では『French fries』となる。
それにペプシのラージ(L)サイズ。

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 インド版ケンタッキーフライドチキン。

テーブルはすべてふさがっていて相席になったが、すぐにほかのテーブルが空いたのでそこに移る。
ここでしばらくおとなしくしておこう。

氷入りの冷たいペプシがうまい。もうどこにも行きたくなくなった。

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 モイダン駅近くのチョウロンギ通りは落ち着いた感じ。

ケンタッキーには40分くらいいた。スマホをいじっていたらバッテリー残りがもう1ケタ台。もうあかーん。

こんどはヴィクトリア記念堂へ行ってみよう。この近くか、地下鉄で行ける所となるとそこくらい。
エスプラネードから地下鉄に乗ってマイダン駅で降りる。

外に出るとこれが同じチョウロンギ通りかと思うくらい整った所だった。
このあたりはオフィス街なのか、人通りは少ない。気安く話しかけてくる人もいなかった。

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 ラビンドラサダン駅付近。

ヴィクトリア記念堂へ行こうとしたが、もう16時だし、記念堂は17時でお終いになる。
次のラビンドラサダン駅まで歩いて、また地下鉄で最初に乗ったマハトマガンジーロード駅へ戻った。

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 マハトマガンジーロード駅付近。

ハウラー駅までタクシーに乗ろうかとも思ったが、値段の交渉するのも面倒くさい。
また歩いて行くことにした。

夕方だからかガンジーロードの電車道は大渋滞している。
そんな車の脇をテクテクと歩く。

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 大渋滞のマハトマガンジーロード。

ハウラー橋までは路面電車の線路に沿って歩いて行けば良いのでわかりやすい。
電車のことはあきらめてすっかり忘れていた。

そいつはいきなり現れた。
向こうから電車が走ってくるではないか。
慌ててカメラを出す。

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 突然現れた2両編成の電車。

パシャパシャパシャ・・・
道端の人はへんな東洋人がカメラを持って何を写してるんだという風に見ていた。

突然だったのでロクな画像にはならなかった。せっかくなので2枚あげておきます。
走っている路面電車を見られただけで満足である。

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 ああーー、これに乗りたかった。

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 ハウラー橋を目指して歩く。

ハウラー橋は川風が通り抜けて涼しい。橋の上は涼みか夕日の見物か、橋から見下ろす人がいっぱい。

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 西日が照らすハウラー橋。

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 フェリーが行き交うフーグリー河。

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 西日に照らされるコルカタの街並み。

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 ハウラー駅前の商店街。

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 100年以上も歴史あるハウラー駅の駅舎。


 ◆ハウラー駅

ハウラー駅に戻ってきたのが17時過ぎだった。
乗る列車の発車時刻は20:00だから、まだ3時間以上も時間がある。しかし、もうどこにも行く気はしなかった。
どこへ行くにもまたハウラー橋を渡らなければならないが。

駅のコンコースは広い。ニューデリー駅よりも立派だ。
柵で囲って、ベンチが並んでいる待合所があるが、空いている椅子は無い。ホームで列車でも眺めていようか。

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 ハウラー駅のコンコース。昔の上野駅に似ている。

歩いていると柱にコンセントが並んでいるのを見つけた。ここでモバイルのコードをつないで使っている人がいる。
これはいいと私もスマホの充電をさせてもらう。

これがモバイル用のコンセントなのか電気泥棒になるのかは分からない。柱にコンセントが並ぶのも不自然だし、たぶん充電サービス用のコンセントだろう。さすがIT大国インド。日本も見習ってほしい。

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 駅構内の電源コーナー。モバイルが必需品になった現代では大変ありがたい。

30分くらい充電したらバッテリーも50%くらいまで復活した。
まずはインド鉄道のHPで今日乗る列車の座席番号を確認する。

これから乗るのはハウラー駅を20:00に発車するビブティエクスプレス(Vibhuti Express)という列車で、コルカタからバラナシまで761.6km、13時間30分の乗車になる。この列車はバラナシから120kmほど先にあるアラーハーバードまで行く。

日本で最初この列車のチケットを買ったときはエアコン2段寝台にしていた。その時の予約ステータスはWL2だった。

当初買ったエアコン2段寝台は動きが無く、ずっとWL2のままだった。これではいかんと4/2に同じ列車のエアコン3段寝台を買った。こちらのステータスはRAC13で最悪乗るには乗ることができる。
少しずつ番号は繰り上がって行ったが、ずっとRACのままで出発前にかなり気を揉んだ。
それがCNFになったとメールが来たのは出発の前日のことである。

CleartripでWLやRACのEチケットを買うと、予約確定になるとメールが来て、新たなチケットが添付されてくる。
しかし新たに発行されたEチケットの席番の記載はなく、欄には『Confirmed』とだけ記されていた。

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 席番の欄に『Confirmed』とだけ記されたEチケット。

チケット購入時にCNFだったものは最初から席番が記載されるが、WLやRACから繰り上がったものは、発車数時間前にならないと席番が決まらないようだ。

今は発車2時間10分くらい前。インド国鉄のHPにログインするとEチケットの最新ステータスを見ることができる。
見ると、ずっと空欄だった所に席番が表示されていた。よっしゃ。

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 WL/38は現在のWLの人数。CNFはコンファーム済、B1は号車、55は席番、SLはサイドローワー(寝台のタイプ)を表す。

ネット環境の無い人がコンファームされた自分の席番を知るにはどうすればいいかというと、客車のドアの横に乗客名簿が貼りだされるので、それを見て自分の席番を確認することになる。

スマホも充電できたし、一安心したところで腹ごしらえするか。
コンコースにセルフサービスのフードコートがあるので入ってみる。

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 ハウラー駅構内のフードコート。

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 賑わうフードコート。

レジで食券を買って、隣のカウンターに食券を出して受け取る。後ろから押せ押せと言わんばかりの行列だった。
注文したのはチキンオンリーカリー(62ルピー)。

スプーンが無いので頼むと小さいスプーンをくれた。周りをみるとみんな手で食べている。

チキンオンリーだけあって、アルマイトの皿に盛られたカレーの具はチキンだけ。
これが盛り付けもひどいが、味もひどかった。
普通はどう作ろうともカレーはカレーで、それなりの味になる。まずいカレーというのは初めて食べた。
チキンもスジと骨ばかり。三口くらい食べてあとは捨ててきた。

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 盛り付けも味もひどかったチキンカレー。

テーブルのほかの人の食べ方を見ていると、手でライスとカレーを器用にこねまわして口へと運ぶ。そのうちにやってみようかと思った。

次はクロークルームで預けた荷物を受け取りに行く。
ここの窓口も押せ押せの行列。そんなに前後の人とぴったりくっつかなくてもと思うが、間を開けると割り込みされるからという。

預かり証を渡すとまた中に入れられて、自分で置いたところまで取りに行く。預け料は20ルピーだった。

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 『ビブティ・エクスプレス』は8番ホームから。


 ◆コルカタ・ハウラー 20:00 → 9:30(翌)
   【12333】Vibhuti Express

バックパックを背負ってホームへ行く。
12333列車が出る8番ホームはホームに沿って1列に並ぶ長蛇の列がある。列の先頭には警官が何人かいて見張っている。
この列車には前2両、後ろ2両の自由席車(Unreserved)があるので、その乗客だろう。整列乗車の指導といったところか。
これ全員乗り切れるのか、と思うほどの長い行列である。

19:22、入替用のディーゼル機関車に牽かれて、列車が入ってきた。

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 列車が入線する。行列は自由席の乗客。

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 夜汽車の旅情どころか熱気ムンムンだった。

車内に入ると涼しい。コルカタに来るときに乗ったラージダーニー急行には劣るが、エアコン3段寝台も思っていたより快適そうだった。

まだ寝台はセットされていない。早々に自分の席を確保する。バックパックは座席の下に押し込んだ。

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 ボックス席は3段6人となる。中段の座席は畳むと背もたれになる。

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 サイド席は2段なのでお得感あり。

指定された寝台はサイド席の下段。ボックス席の方は3段になるが、こちらは2段寝台になる。日本ならばA寝台の下段だ。これはなかなかいい。
ただし3段寝台はカーテンがないので、プライバシーの面では難がある。女性にはあまりお勧めできない席かも。

コンセントがあるのはありがたい。

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 いかにも寝台急行列車という感じの車内。

発車まで乗客同士移動したり荷物の置き場所を探していたりゴタゴタしていたが、発車すると落ち着いた。

車掌が検札に来る。印刷したEチケットとパスポートを見せるとOK。車掌は印刷された乗客リストと照らし合わせている。入口に貼ってある乗客リストと同じものだ。

向かいの席に座っているのはおっさん。おっさんは連れが離れた席にいるらしく、行ったり来たりしている。話しかけられることは無かった。

ラージダーニー急行のようなサービスは無いが、そのかわり物売りが頻繁にやってくる。
チャイ(紅茶)売りの声が
「チャーイ、チャーイ、チャーイはいらねが〜」に聞こえて面白かった。

車内は昼間のことを思えば平和そのもの。

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 サイド席の下段は快適だった。

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 どこかの駅に停車中。

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 寝静まった夜の寝台車。

カーテンが無いので車内は暗くなる。窓から夜景が見えないかと目を凝らしたが、駅以外では暗闇ばかりだった。


posted by pupupukaya at 17/07/09 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記9 インドの聖地バラナシへ

◆5日目 5/1 ビブティ・エクスプレスでバラナシまで

 コルカタ〜バラナシ 【ビブティ エクスプレス】のルート。

5時、外が明るいのに気づいて目が覚める。
どこかの駅に停車中。結構大きい駅のようだ。パトナーとあった。
時刻表では4:35発なので30分程度の遅れということになる。

ホームの向かい側に停車中の列車は座席車で、けだるそうな乗客が見える。

夜行列車同士、夜中の駅に停車中に抜きつ抜かれつという光景は日本でも昔はよく見られた。北海道では早朝の旭川駅での急行『利尻』と『大雪』がこんなふうに同時に停まっていたっけ。

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 パトナー・ジャンクション駅に停車中。

この駅でこの寝台車にも何人か乗ってきた。なんでこんな時間に寝台車に乗ってくるのだろう。
また横になる。

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 朝焼けの風景。

だんだん明るくなってくる。今日も快晴だ。
ずっと農村風景が続く。コルカタあたりで見かけた水田はなく、また乾燥した畑ばかり広がる。

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 農村地帯を走り続ける。

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 どこかの駅その1。

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 どこかの駅その2。

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 寝台車の朝。

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 隣に停車中の列車。

朝になると停車駅が多くなった。15〜20分くらいの間隔で駅に停まる。その度に何人かこの寝台車にも乗ってきた。
考えてみたら、エアコン車両は寝台車しかない。また、座席車主体の急行列車がほとんど無く、長距離を走る寝台列車ばかりなので、上級クラスに乗る階層の人たちは寝台車に乗ってくるのだろう。

また車内販売が回りはじめる。チャイ売り、あとジュース売り、スナック売りなど。呼び止めて1L入り水のボトルを買った。20ルピー。

ベッドに胡坐をかいて壁にもたれかかって外を見ていると、途中の駅で乗ってきた女性2人がベッドにいきなり揃って腰かけた。毛布やシーツは寝ていた時のままになっているが、そんなことはお構いなし。

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 勝手に座られてしまった。

2人は母娘といった感じで身なりは良い。娘さんは二十歳くらいだろうか、真新しいサリーに身を包み、じっと遠くを見つめるような目つきで押し黙っている。

嫁入りだろうか。
じっと一点をみたまま微動だにしない、きれいなサリーの娘さんの横顔を見ているとそんな気がした。

インドの結婚は結婚式の時に初めて相方と会うなんてことを聞いたことがある。
都会ではもうそんなことも無くなっただろうが、田舎ではまだ古い風習が残っているのかもしれない。

まあこちらの勝手な想像ですが。

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 ムガル・サライ駅。

8:56、ムガル・サライ駅に停車。いつまでたっても動かない。定刻ならば20分停車の駅で、電気機関車からディーゼル機関車に付け替えることになっている。

動き出したのは9:22だった。時刻表では8:42発なので40分遅れ。
まあ早く着いてもホテルに入れるかどうかも分からず、むしろ2時間くらい遅れてほしいくらいだったが。

しかし、ここからバラナシまでは18.1km。もうこれ以上遅れることはないだろう。

このあとにガンジス河の鉄橋を渡る。今回の車窓では一番の見どころだ。
カメラを構えて待っていると、鉄橋に差し掛かった。
柱がチラチラとするので写真写りは悪いが、眼下にはあのガンジス河がはっきりと見えた。

まあこの先2日間、イヤってほど見ることにはなるのだが。

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 ガンジス河の鉄橋を渡る。


◆聖地バラナシへ

10:08、バラナシ・ジャンクション駅に到着。ほとんどの人がここで降りる。途中から乗ってきた母娘はまだ先まで行くようだ。
時刻表では9:30着なので38分遅れ。もうそんなこと、どうでもいいが。

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 バラナシ・ジャンクション駅に到着。

ホームに出るとホームは人人人。駅舎内も人人人。
こりゃあ真っ直ぐホテルに向かうしかない。
チェックインがだめでも、荷物だけ預かってくれれば良い。

Varanasiの読み方は『ワーラーナシー』とも『ヴァラナスィー』とも。日本人は昔は『ベナレス』と呼んでいた。
色々呼び方はあるが、ここではネット上で一般的な『バラナシ』とさせていただく。

人口は約120万人。インドのウッタル・プラデーシュ州、バラナシ県の県都でもある。
ガンジス河沿いにあるヒンドゥー教の聖地として知られる。ここのガート(沐浴場)はアグラにあるタージマハルに並ぶインドでは有名なところ。
インドを旅行する際は外せない観光地のひとつだろう。

ホテルはガンジス沿いの旧市街にある。駅から旧市街までは歩いて行けないことは無いが、地図上では40分以上かかる。
面倒だが、リクシャーをつかまえることにする。
つかまえなくても駅を一歩出ればこれでもかってほど寄ってだろうけど。

駅を出ると案の定、客引きの運転手が寄ってきた。
「ガンガー、ハウマッチ」というと「ワンハンドレット」(100ルピー)という。

即決でそのおっさんについていくと自転車置き場だった。サイクルリクシャーか。どうりで安いわけだ。
デリーやコルカタでは見ることが無くなったサイクルリクシャーがここバラナシでは現役なのだ。

乗り込むとリクシャーワーラーのおっさんがキコキコとこぎ出す。おっさんというか、じいさんと言った風貌。
ほかのリクシャーの自転車漕ぎもわりと年配の人ばかり。ま、きつそうだし、若い人はやりたがらないだろうな。
あと10年もしたら無くなっている商売かもしれない。

おっさんはペダルをキコキコとこぎながらのったらのったらと進む。
道路はデコボコだらけなので、その度に振動を食らう、熱風と埃と排気ガスがモロに直撃する。
ビービ―とクラクションがやかましい
お世辞にも良いとはいえない乗り心地だが、たまにはこういうのも面白い。

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 サイクルリクシャ―で出発。

 バラナシのサイクルリクシャ風景:動画(0:06:08)

リクシャーは裏道のような道路ばかり通る。
ちゃんと旧市街に向かっているのか心配になってくるが、おっさんに任せるしかない。

旧市街まで来て、あと少しでガンジス河という所の交差点は大渋滞であった。駅からここまで約30分。
渋滞というより、4方向からとにかく突っ込めるだけ突っ込んでくるので二進も三進もいかない感じ。サイクルリクシャーもすっかり巻き込まれてしまった。

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 ゴーダウリアー交差点からは進めなくなってしまった。

すると前の方から待ってましたとばかりに男が近づいてきて片言の日本語で言った。
「コンニチワ、ガンジスデスカーアンナイシマスヨー」

リクシャーは車に囲まれてもう動けない。おっさんはもうここで降りろという。
「コンニチワー」とか「ハロー」とか言って男が3人も寄ってきて取り囲んだ。

おっさんに100ルピー札を1枚渡してリクシャーを降りる。おっさんは「アンカー」と言った。
あとはこいつらに付いて行けということか。冗談じゃないぞ。

「ガンガーハアッチ、イッショニイキマショウ」
困ったな。しかし私はこういう時の身のこなしは早い。隙を見て動き出した車の脇をすり抜けて逃げ出した。

誰もついてこないので撒くことはできたようだ。

それにしてもここはどこだ?
スマホの地図で見ると旧市街のゴードウリヤー交差点という場所だった。
ここからホテルまでは600mばかり。もうすぐだ。

さっきの交差点から先は車止めがあって、車は進入禁止となっていた。だからリクシャーのおっさんは降りろと言ったのかもしれない。

歩いていると片言の日本語を話す奴がやたらと寄ってくる。

「ハロー、ドコニイキマスカ」
「アンナイシマスヨ」

あーうっとうしい!
立ち止まるとすぐに寄ってくるからオチオチと地図も見れない。

「ホテルデスカ?アンナイシマスヨ」
「アルカホテルデスカ?」
何で知ってるんだ?

途中でこれはと思う路地に入って行く。
「ソッチハナニモナイヨ、アルカハコッチ」

とにかく無視して歩いて行く。路地は狭くて入り組んでいて、もう地図など役に立ちそうになかった。
こっちで合っているんだろうか。と思いかけたら、壁に泊まるホテルの名前と矢印が書いてあった。

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 小路の壁面にあった「ALKA HOTEL」の表記。

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 まるで迷路のような小路が続く。

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 何とかホテルの前に着いた。

何とかホテルの前まで来ることができた。レセプションに行くと早いがチェックインOKという。
デリーのホテルで見たのと同じ大きくてぶ厚い宿帳に色々書き込んで、最後にサインさせられる。

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 ホテルはガンジス河沿いにある。 

Booking.comで予約したのだが、『地球の歩き方』にも載っていて、『ガンガーに面した絶好の立地』とある。

案内された部屋は狭かった。1泊950ルピー(約1700円)だし、こんなものか。
エアコンも無く、天井の大きい扇風機がブンブン回っている。
それでもテレビが置いてあって、専用のトイレ・シャワーが付いているので上等なものだ。

そのかわり、窓からはガンジス河が見渡せる最高の眺めだった。

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 殺風景だが、一晩の宿なら十分。

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 エアコンは無いが、代わりに天井の扇風機が回る。

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 部屋の窓はガンガービュー。

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 トイレ、シャワー、洗面台付き。

さっそく洗面台で洗濯をする。シャツは乾いた汗で塩が吹いている。靴下は激クサ。
すいません、車内でクサかったのは私です。この靴下は捨てることにした。

部屋に洗濯ロープを張って洗濯物を干してから出かける。

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 洗濯物を干す。

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 ホテルのテラスから見たガンガー。

まずはガンガーへ。ガンガーとはガンジス河の現地読み。
宿を出て階段を下るとすぐにガンガーだ。

岸からはガートと呼ばれる石の階段が川面まで下りていて、沐浴なのか水につかる人々がいた。
ここはヒンドゥー教の聖地であり、ガンガーは聖水である。川の水に頭まで浸かれば全ての罪は清められるとされている。

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 ガンガー側から見たホテル。

ガートに沿って歩き出せば、

第1村人「コニチワ、ドコニイキマスカ?アンナイシマスヨ」
私「オーノーサンキュー」

第2村人「スミマセン、ドコニイキマスカ?ワタシノショップキマセンカ?」
私「No!No!No!」

第3村人「コンニチワ、ニホンカラデスカ」

あーうるせー!

まあこんなのにホイホイついて行くアホな日本人が多いから、彼らが商売になっているんだろうけど。

もうガンガーはあとでいい、暑いし。

メシにしよう。今日はまだ朝から何も食べていないので何か食べたい。
部屋に戻り、どこに行くか調べてからまた出直すことにする。


posted by pupupukaya at 17/07/09 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記10 バラナシを歩く

地球の歩き方に載っていた『メグ・カフェ』へ行って見ることにした。
日本人の奥さんとインド人の旦那さんがやっている日本食の店。別に日本食が恋しくなったわけではないが、じゃあほかにどこで食べるかというあても無く。

旧市街のこのあたりは狭い小路が迷路のように入り組んでいる。スマホの地図はあまり役に立たない。

とにかく暑い!汗が滝のように流れる。

小路にあった商店でコーラを買う。思わず一気飲み。あー冷たくてシュワシュワしてうまい。
ビールならば最高なんだろうけど、この暑さの中ビール飲んで歩いたら死ぬな。

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 入り組む小路を歩いて行く。

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 小路の両脇にはヒンドゥー教の道具屋が並ぶ。

地図を頼りにそれらしき場所まで来たが、それらしき店は見当たらない。

相変わらずインド人案内人祭り。
「コニチワ!」
「スミマセン!スミマセン!ドコニイキマスカ!」

んもー!

ぐるぐる回って2回目に同じ場所に来たら、道の上の方に『MEGU CAFE』の表示を見つけた。小路からさらに小路の階段を登って行ったところに店はあった。

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 やっと見つけた『メグ・カフェ』。

店に入るとインド人店員に怒られる。おっと、主人か。入り口わきの棚に履物が並んでいる。土足禁止ということか。
店内は日本語の会話が聞こえる。日本人を見たのはデリー以来だ。

これも日本語のメニューを見て、チキンかつ丼とアイスコーヒーを頼んだ。
店内はエアコンが効いて居心地は良い。

途中で相席になった。メニューを見て日本語で注文してる。
「日本の人?」と聞いてみたら、韓国からと言った。

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 メグ・カフェで食べたチキンかつ丼。

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 アイスコーヒーは冷たくて生き返るようだった。

チキンかつ丼の米はインディア米で、ハシでは食べずらいがおいしい。たまには海外で食べる日本食もいいね。
あとから来たアイスコーヒーは氷がたくさん入っていて、冷たくておいしい。

あーもうどこへも行きたくない。

ホテルの部屋に戻っても、扇風機の風があるだけの暑い部屋である。

食べ終わってからアイスティーをもう1杯頼んだ。相席の人は先に出て行った。
繁盛しているようで、客は次から次と来ていた。日本人ばかり。

お前たち一体どこへ行ってたんだ・・・
( ´∀`)< オマエモナー

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 店の外は地獄。

1時間くらい居て、もう出ることにする。
外は暑いぞー、しかもインド人の案内人祭り。

さて、また戦いに出るか。

お勘定の時に「2000札でお釣りある?」と聞いてみた。
「うーん、細かい方がいいんですが」
引出しの釣銭を見て、
「大丈夫、ありますよ」
助かった。2000ルピー札なんて他では使いようがない高額紙幣だ。

チキンかつ丼とアイスコーヒー、アイスティーで365ルピー。

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 複雑に入り組む小路。

店にいたときにスマホの地図を見ていたが、来たときと反対方向へいけばガンガーを回ってホテルに戻れるようだ。途中にATMもあるようなのでお金を引き出しておこう。

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 小路は奥に進むにつれて生活感が出てきた。

スマホのGPSをONにして歩く。
しかしこの入り組んだ小路にはスマホ地図もお手上げのようだ。
大体ここをこう曲がればという目ぼし位の役にしか立たない。
行けば行くほどガンガーからは離れて行った。

当たり前だが、道を行くのはインド人ばかり。
ホテル近くの小路は、礼拝の道具や土産物の店が並んでいたが、この辺りまで来ると一般の雑貨店のような店が並ぶ、生活感のある商店街になっていた。
迷いでもしなければ、普通の観光客がこんなところまで入り込むことはないのかも。
インド人ばかりの中、東洋人は目立つはずなのに気安く話しかけてくる人は無し。ああいう連中は観光客の多い所をウロウロしているようだ。

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 小路をさまよい歩く。

狭い小路をスクーターがクラクションをビービー鳴らしながら走り回る。その中を牛がノシノシと歩く。
ヒンドゥーでは牛は神聖な動物とされ、殺すことも食べることも許されない。
しかもここはヒンドゥー最大の聖地、バラナシである。お牛様は人間様を横目にわがもの顔で居座るのだった。

小路を進んで行くと牛が座り込んで通せんぼしていた。
そこへスクーターがやって来る。

さて、その聖なるお牛様にスクーターの運転手はどうしたでしょうか?

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 お牛様が通せんぼ。コブウシはヒンドゥーでは最も神聖とされている。






正解は、棒で思いっきりひっぱたく。

「パン!パン!パン!」

聖なるお牛様はのそっと起き上がり脇に避けた。
さすがに人間様の営みを邪魔することは許されないようだ。

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 バンスファタック・ロード。このあたりでATMを見つけた。

小路を抜けると少し広い通りに出た。地図を見るとバンスファタック・ロードとある。
地図では細い小路も広い道路も皆同じ太さで表示されているのでわけが分からなくなる。

ATMを見つけたので入ってみる。『PLUS』の表示があるのでダメモトでやってみる。
3000ルピー引き出すことに成功。とりあえずお金の心配はなくなった。
また2000ルピー札が来てしまったが。

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 狭い道にあふれる人、牛、スクーター。

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 牛の多くは野良ではなく飼い主がいるそうだ。首に輪がつけられている。

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 ゴーダウリアー交差点。

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 ホテル前の道路。

また来た道をホテルへ戻る。
途中、ホテル近くの商店で水2本とリムカを買った。リムカとはライムとレモン味の炭酸飲料。
コカコーラのブランドだが、インドでしかお目にかかることができないようだ。
ライムの香りと、甘酸っぱいスッキリとした飲み口ですっかり気に入った。

暑い中歩き回っていたので着ていたシャツはまた汗でびしょ濡れになっていた。
ホテルの部屋でリムカと水をがぶ飲み。

こんなものばかり飲んでいたら腹壊すぞ。

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 ホテル近くの店で買ってきた水と『リムカ』。

洗濯物はすっかり乾いていた。暑いけど扇風機の風に当てていれば乾くのは早い。
外からは何やら子供たちの騒ぐ声がする。
窓の下の広場では子供がクリケットをやって遊んでいた。日常の風景。

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 部屋の窓から見えるガンガー。

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 インドの緑色の石けん。

部屋で一休みして、18時頃また外に出る。眺めは良いが、あまり居心地の良い部屋ではない。
ガンガーは川風が心地よい。気温も少し下がったようだ。

しっかし話しかけてくるインド人がうざい。また「コンニチワ!」「スミマセン!」祭り。

頼むからもう放っといて( ^ω^)ノ

何だかドラクエのはぐれメタルになった気分だ。
見つかった途端に襲いかかってくるのは勇者一行。
お金持ちの日本人、彼らからしてみれば、はぐれメタルのように見えるのだろう。

「コンニチワ!ドコニイキマスカ!」
はぐれメタルは、にげだした!

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 広いガンジス河。

だんだん薄暗くなってきたガンガー。
川岸の向こうにいくつもの炎が見える。
あそこはマニカルニカー・ガートといって火葬場があるガート。
火葬は24時間行われて、煙が途絶えることはないという。

近づくと、持っていたカメラをしまえと注意された。ここは撮影禁止である。

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 マニカルニカー・ガートにある火葬場の炎。

ガンガーの段に腰かけてスマホを見ているふりをすると不思議とインド人は話しかけてこない。
スマホにはそんな力があるのか。今度からはこの手で行くか。まだわからんけど。

ガンガーを見ながら、明日の事を考える。

明日は11時にホテルをチェックアウト、その後は18:55発の列車に乗ることになっている。
荷物はホテルに預ければいいだろうが、体の方はどうしようか。
ガッツリ時間をつぶせるところがあればいいが、そんな場所はなさそう。

ガンガーでのんびり過ごせればいいが、この時期は一番暑い季節。炎天下の中にいたんじゃ死んでしまう。もう暑い中歩くのは懲りごりだ。
それにどこに行ってもインド人案内人にまとわりつかれる。

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 夕暮れのガンガー。

思いついたのは、レイトチェックアウト。
チェックアウトを明日の夕方まで延長してもらうのだ。ホテルを拠点にすれば、休み休み観光ができる。

ホテルに戻って、レセプションに明日4時までレイトチェックアウトしたいと言うと、600ルピーでOKとなった。
これで明日の心配はなくなった。

ホテルにレストランがあり、ガンガーの見えるテラス席に座る。

メニューを見てターリーを注文する。それしか分からないのだが。
「ドリンク?」と聞かれたので
「ドゥーユーハブ ア ビア?」(ビールある?)
「イエス」
1本もらう。ビールはキングフィッシャー。

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 キングフィッシャー。

明日の心配事も解決したし、お祝いしよう。

ビールはよく冷えていて、シュワシュワと喉を通って、五臓六腑に染みわたる。
聖なるガンガーを見下ろしながら飲むビール。なんと罰当たりなことをしているんだろうか。
お神酒上がらぬ神はなし、シヴァの神様も今日だけは勘弁してくれよう。

ビールを飲みながらガンガーはだんだんと暗くなってくる。
風に乗って遠くから太鼓やドラの音、それに合わせて歌声が聞こえてきた。

客は私一人。話し相手も無く、寂しい。
一人旅は気楽だが、こういう時に限っては連れがいた方がいいな。

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 テラスで聖なるガンガーを眺めながら飲むビール。

ターリーはナンのほかにカレーピラフのようなライスまであってボリューミー。味もなかなか良かった。

「ビア ワンモア?」(ビールもう1杯どう?)と聞かれたので思わず
「イエス プリーズ」と答える。

これはやめとけばよかった。ビールとカレーの相性の悪さをあとで思い知る。

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 ボリュームのあるターリー。

ビール2本飲んですっかりいい気分になった。
「ヘーイ、チェックプリーズ」と言ってお会計をする。

ターリー200ルピー、ビール2本で400ルピー、計600ルピー。
最後に「チップ」と言って100ルピー札を渡すと
「サンキュー・サー!」
軍隊のように気合の入ったサンキュー・サーだった。

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 すっかり日が暮れたガンガー。

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 街灯が水面に映るガンガー。

腹いっぱい。ビールのせいで体が火照る。暑い。

部屋に戻って裸になって扇風機の風に当たっていると、便意を催す。
差し込みが来て何度も何度もやってきた。

冷たい物を飲み過ぎて腹を壊したか。

車内で歯を磨いたときに、洗面所の水で口をゆすいだとか、ほかに思い当たることもあるが、吐き気は無いし熱も無いようなので、食中毒とかではなさそう。

ところで、このホテルにはトイレットペーパーがついていない。
かわりに尻洗い用の桶が置いてある。何回もトイレに通ううちに使い方も板についた。

この桶は2つあって、一つは青色で注ぎ口が△になっていて、もう一つはピンク色で注ぎ口がコの字形になっている。
あそこの形状によって桶の注ぎ口が違うのか?

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 部屋の窓から見えたプージャーと呼ばれる儀式。

手持ちの温度計を見ると30℃を指している。真夏の札幌、エアコンの無い我が家と変わらんよ。
外からはプージャ―と呼ばれる儀式の、ドラや太鼓を叩く音が遅くまで賑やかだった。


posted by pupupukaya at 17/07/16 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記11 ガンガーで過ごす

◆6日目 5/2 バラナシにて

”ガートへ行く朝は、思いきり早起きして日の出前に着くようにしたい”

とは地球の歩き方に書いてある文言。

朝5時、目覚ましで起きる。
バラナシまで来たからには、ガンガーの日の出は何としても見たかった。
何としても見逃すまいと前の晩から気合を入れていた。

ホテルの場所はガンガーのほとりにある。
さっそく外に出ようとすると、エントランスにはがっちりと門扉が閉まっていて南京錠がかけられている。
セキュリティーは万全だが、外に出られない。レセプションにでも頼めば開けてくれるのだろうが、そこまでするのも面倒だ。
仕方がないので、ホテルのテラスからガンガーを眺める。

今日のバラナシの日の出は5時21分。ところが、その時刻を過ぎても一向に太陽が昇ってこない。

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 日の出のガンガー。

5時半くらいになってようやく弱々しい朝日がスモッグの向こうに姿を現した。暑いスモッグが地平近くを覆っているので、地平線から姿を現したばかりの弱い光はさえぎられてしまっていたようだ。

次第に日の光は強くなって、空もガンガーも赤く染まる。
これもスモッグのせいだろうが、環境には悪いスモッグも、夜明けには粋なことをする。

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 スモッグ越しの弱々しい朝日が姿を現した。

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 空もガンガーも赤く染まる。

聖なるガンガーの向こうから昇る朝日に照らされて川風に当たっていると、悩みも罪もすべて流されて行くような気がした。

沈んだ太陽もまた朝には昇ってくる。肉体は無くなっても意識は永遠に無くならない。また別の宿主に入り込んで活動するのである。これが輪廻転生(りんねてんしょう)の考えである。

意識とは何か。

人工知能がいくら進化しても意識を持つまでには至らない。
なぜなら、それは人間が作為的に作った物に過ぎないからだ。
意識はどこから来るのか、人はどこからきてどこへ行くのか。この朝焼けのガンガーに答えがあるような気がした。

バラナシで1泊して良かったと思った。

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 ガンガーを照らし、街を照らし、人々を照らし始めた太陽。永遠に続く光景。

下では沐浴をする人たちの姿が見える。
男性はパンツ一丁になって川に入るが、女性はサリーを着たまま入る。子供は泳いでいる。

そんなのを見ているととても気持ちよさそう。自分もやってみたくなる。

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 夜明けとともに沐浴する人々。

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 昨夜プージャ―が行われていたダシャーシュワメード・ガート。

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 沐浴する人びと。

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 聖なるガンガーで洗濯する女性たちと、ゴミをあさる牛。

ガンガーや沐浴風景を眺めていたら、下を歩いていたおっちゃんがテラスにいた私を見つけて「スミマセン!スミマセン!」と叫ぶ。ボート漕ぎの客引きらしい。

せっかくガンガーの夜明けを見て清らかな気分に浸っていたのに台無しだ。

たまに観光客が通るとそっちに客引きを始めるが、また戻ってきてこっちを見て「スミマセン!」と始まる。
つーか、ボートに乗りたくても門扉が閉まっていて下りられないし。

中国人(多分)の兄さんが通りかかったとき、おっちゃんはまたその人に客引きをするのだが、その兄さんの断り方が良かった。
足も止めず顔も動かさず、手をサッと挙げて通り過ぎる。
「わかってるよー、だけどいらないよー」みたいな感じがこもっている。
おっちゃんも、そう来られたら相手にならないという感じだった。

すっかり感心して、今度からはあの手で行こうと思った。
相手が誰だろうと良いものは学ばせてもらいますよ。

おっちゃんはまたこっちを見てまた「スミマセン!」と連呼。
「一生やっとれ!」と叫び返して部屋に戻る。

ずっと川風に当たっていたら冷えてきた。またトイレへ行く。
昨夜から腹具合が悪いが、一晩経っても下痢は止まらなかった。

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 下りて来いとしつこかったボート漕ぎのおっちゃん。

部屋でもうひと眠り。
腹具合は良くなったのかどうなのか。差し込みが来てから下痢が止まっていないことがわかるくらいなので。
熱も吐き気も無いので大事ではないようだが。

8時ごろ水と食料を買いに外に出る。

ガンガーのガートに下りると、結構な人出になっていた。
さっきのおっちゃんはいなくなっていた。
川に入り沐浴する人も多い。インド人以外の観光客も入っている人も見かける。

歩いているとインド人の声掛けは相変わらず。

今朝見かけた兄さんの通り、顔を動かさずに手だけ軽く上げる動作をすると、これが効果抜群だった。
どの声掛けも諦めてそれ以上声を掛けてこない。

ヘタに問答をしたり無視したりすると、もしかしてこいつは脈ありかもと思われるんだろう。
「ハイハイ、アンタに用はないよー」感を右手に込めて、一瞬でさりげなくやるのがコツかな。

そんなわけで今度はガンガー沿いのガートを落ち着いて見ることができた。

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 ガンガーの中心に位置するダシャーシュワメード・ガート。

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 夜にプージャ―が行われていた場所。

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 ガンガーに向かってお祈りをする人々。

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 沐浴の風景。

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 段々になっているガート。

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 水面が下がって川底が姿を現したガート。

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 塔があるラリタ・ガート。

ガートの段に腰かけてガンガーを眺める。もちろんスマホ片手に(w

川面は穏やかで、流れているようには見えない。
ゴミは浮かんでいなく、意外ときれいに見える。しかし水は緑色をしている。
川岸には水葬の死体が流れ着くこともあるようだが、幸いなことに見なかった。

下水や工場排水が流れ込んでいるので、大腸菌は基準の100倍ものレベルなのだとか。
川に浸かったり泳いだりする人を見ていると気持ちよさそうだが、やっぱり自分は入る気はしない。
腹も壊している最中だし。

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 ガンガーの水は緑色だった。

手漕ぎのボートがゆらゆらと通り過ぎる。
のんびりとしたものだ。
海外旅行はとにかくあれも見てこれも見てと忙しくなりがちだけど、今日は夕方まで何も予定は無い。

予定も何も、今日の場合は腹具合次第だが。

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 1887年に架けられたマルヴィーヤ橋とガンガーに浮かぶボート。

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 路上の野菜市場。

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 色とりどりのフルーツ。(ブレてしまった)

1時間ほど歩いてきて汗をかいたら喉が渇く。ホテル近くの商店でまたリムカを買ってきた。
部屋に戻って飲むと、甘酸っぱくて冷たくておいしいー。
あまりがぶがぶ飲むと腹によろしくないから気を付けながら。

そういえば、日本から乾燥納豆を持ってきていたな。納豆の整腸作用を期待して一袋食べる。

インドの下痢 VS ジャパニーズ納豆、勝負はいかに。

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 日本から持ってきた乾燥納豆。

また差し込みが来た。
今日はずっと部屋で横になって、胃腸と体力の回復に努めることにする。

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 濡れティッシュでリムカを包む。

リムカはぬるくなっちゃうな。冷蔵庫などあるわけもなし。

思いついた。ティッシュを濡らしてペットボトルを包んで風が当たる窓際に置く。気化熱で冷やすというわけだ。
これが意外と冷えるので、冷蔵庫の無い部屋に泊まったときは試してみるといいですよ。

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 部屋の窓から見るガンガー。

 ガンジス河とヒンドゥー教のお経(0:02:45)

レセプションには昨日レイトチェックアウトすると伝えてある。
今日は休息日と思うことにした。

ベッドに横になり、たまに起きあがって窓からガンガーを眺める。
後になって、とても贅沢な時間を過ごしていたとも思えてきた。

ずっと安静にしていたら、2時頃を最後に下痢は治まった。
納豆の勝利なのか、元から大したことなかったのかは分からないが、ひとまずは何とかなりそう。


posted by pupupukaya at 17/07/17 | Comment(0) | 2017年インド旅行記

2017年インド旅行記12 マハマナ・エクスプレス

◆バラナシ・ジャンクション駅へ

もう腹具合も大丈夫そうで、昨日レセプションに伝えていた通り16時に出ることにする。
さんざん窓から眺めてすっかり見飽きた聖なるガンガーもこれで見納めになる。

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 1カ月も暮らしていたら悟りでも得られそうな窓。

スマホで今日乗る列車の席番を確認する。こちらもしっかりとアップされていた。

16時少し前チェックアウトのためにレセプションに行く。
宿代の請求は1900ルピーで2泊分となっていた。
昨日は4時までいて600ルピーと聞いていたのだが、まあいい。素直に2泊分払うことにする。
この点は安宿でよかった。これならもう少しゆっくりしていても良かったかも。 

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 さらば聖なるガンガー。

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 また入り組んだ小路を歩く。

ホテルを出て、まずはゴーダウリヤー交差点を目指して歩く。昨日サイクルリクシャーを降ろされた場所だ。
そこからオートリクシャ―を拾って駅に行く。

サイクルリクシャーはさすがに腹具合を考えるとちょっと・・・。

相変わらずカオス状態の交差点では、リクシャーが何台も客待ちしていた。さっそく呼び込み合戦。
駅まで行くだけだからどれでも良かった。

「レールウェイステーション、ワンハンドレット」と言って運転手を当たる。
「ワンハンドレットOK」と言った運転手の車に乗った。

オートリクシャーかと思ったら、荷台に椅子を付けたような車だった。まあ何でも駅に着きさえすれば良い。

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 乗り合いリクシャーだった。

走り出したかと思うと運ちゃんは歩いている人にやたらと声をかける。オイオイ真っ直ぐ行けよ。
何人かに声をかけているうちに1人乗り込んできた。
また声をかけながら走りだし、2人3人と同乗者が増えてくる。

結局乗客は私を入れて5人に。
どうやら拾った車は乗り合いリクシャーと呼ばれるもので、運ちゃんは駅まで行くから乗ってきなよみたいな感じで人を乗せたようだ。

まあ、急いでるわけじゃないし、駅に着きさえすれば文句はないが。

途中で降りて行く人もいる。
昨日のサイクルリクシャーとは通る道が違うような気がしたが、20分くらいで駅に着いた。

運ちゃんに100ルピー渡して降りる。ほかの客も全員降りた。誰もお金を払わないで行ってしまった。全員分の料金を私1人が払ったようなものだ。
まあこれも最初に100ルピーと言う話だったから別にいいけど。

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 バラナシ・ジャンクション駅はバラナシの玄関口。

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 座り込んで列車を待つ人。

まだ16時半。列車の発車時刻は18:55なのでまだ2時間は待たなければならない。
コンコースもウェイティングルームも人でいっぱい。重たいバックパックを背負ってウロウロするのもいやだし、ホームにいることにした。

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 コンコースの雑踏。

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 2階から見たコンコース。

ホームへ行ける跨線橋へは、コンコース横のエスカレーターから行くことができる。意外と都会的な構造だ。

ホームも人がいっぱいだった。居場所がない。
インド人に混じって、床に座り込んでしまおうかとも思ったが、ホームを牛が歩き回っているのでやめた。

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 ホームにもいる牛。

跨線橋の階段に座って過ごすことにした。ここは風が通り抜けて涼しい。

喉が渇くが、またコーラとかがぶ飲みして下したら大変なので、すっかり温まった水をちびちびと飲む。
お腹の方はもう大丈夫そうだった。

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 涼しい跨線橋で過ごす。

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 跨線橋から見たホーム。

牛は線路でもウロウロして、人間様が捨てた果物の皮なんかを食べている。列車が入ってきたらどうするんだろ。

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 ドリンキング・ウォーターに並ぶ人たち。

18時頃、4番ホームへ行くと列車が入っている。もう入線してたのかと思ったら反対側の5番ホームだった。
行き先を見ると『Surat』とあった。ローカル列車かと思っていたが、後で調べたら西インドのスラトまで行く長距離列車だった。

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 5番ホームはスラト行エクスプレス。 
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 発車を待つスリーパーの客車。


 ◆バラナシ・ジャンクション 18:55 → ニューデリー 8:25(翌)
   【22417】Mahamana Exp(マハマナ・エクスプレス)

 【22417列車】バラナシ〜ニューデリー 774kmのルート

18:28にディーゼル機関車に牽かれてマハマナ・エクスプレスが入線する。紫色のずいぶんおしゃれなデザインの客車だ。
私が乗るA1と書かれた客車は通り過ぎてずっと先の方まで行ってしまった。

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 入線するマハマナ・エクスプレス。Mahamana Exp (22417)

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 ホームの端に駅名標があった。

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 客車の列車名と行先表示。

客車のドアの横には係員が乗客名簿を張り出している。
自分の席番が分かっていれば見る必要はないが、チケットに席番が書かれていない場合はこの表で自分の席を確認してから乗る。
RACの人はCNFに繰り上がっていれば、この表に席番が載っている。

表を見たら自分の名前も表示されていた。

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 客車の入口に乗客名簿を張り出す。

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 座席番号が1番から順に表示されている乗客名簿。

寝台車のタイプは4日前にニューデリーからコルカタまで乗ったラージダーニ・エクスプレスと同じエアコン付2段寝台。
だが、この車両はずいぶん新しくて、ラージダーニよりも立派だし、清潔感もある。
全席コンセント付きなのはありがたい。

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 新しめの寝台車。定員4人のボックス席。

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 個別にカーテンが付くサイド席。

車内はまだ空席だらけだった。バックパックは下段寝台の下に押し込んだ。
やれやれこれで一安心。指定された席はボックス席の上段。

上段寝台にアグラをかいて発車を待つ。もう暗くて外も見えないだろうし、ここを一夜の城にする。
下段に座ったのはインド人夫婦だった。

エアコン2段寝台は上等クラスなんだろうな。乗客たちの身なりもいいし、3段寝台のような雑踏もない。
整いすぎて、インドらしくない。楽といえば楽だが、つまらない気もする。

インドらしさを体験したかったらエアコン3段寝台、何より安心感というならばエアコン2段寝台がおすすめ。
エアコン無し3段寝台のスリーパーはインド旅行上級者向けだろう。昼間だけの乗車ならばアリだが。

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 インドらしからぬ新しい客車。

18:55に発車したようだ。車内はまだ空席が目立つ。途中からのってくるのだろう。入線から発車まで落ちついたものだった。

一昨日乗った3段寝台のような慌ただしさは無い。
この列車は明日の朝デリーに着く。もう心配事はほとんど無い。あと少しでインドから解放されると思うと、すっかり安心だった。
お祝いに一杯やりたいところだが、別に酒を飲みたいとは思わない。
ホームの売店で買ったスプライトで祝杯とする。

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 ホームの売店で買ったスプライト。

日本では滅多に飲まない炭酸飲料。これが妙にうまく感じる。考えたら朝からほとんど水分しか取っていなかった。

この列車は食事つきではないので通路を頻繁に車内販売が通る。
下段の人が呼び止めて揚げパンのような物を買っていた。私もつられて1皿買った。40ルピー。

パントリーカーで揚げたらしく温かい。中身はジャガイモと野菜のようだ。ケチャップの小袋が付く。かなりスパイシーな味付け。また下さなきゃいいけど。

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 名前は忘れたが車内販売で買った揚げパン。(40ルピー)

コンセントがあるので、心置きなくスマホが使える。動画を見たりして過ごす。
夕食の事などすっかり忘れていた20:20頃、パントリーカーのクルーがディナーの注文を取りに回ってきた。
せっかくだからお願いした。ベジとノンベジと聞かれ、ノンベジと答える。後で思うと、1食くらい『ベジ』を食べてみたかった。

このボックスでディナーを注文したのは私だけ。夕食を済ませてから乗ってくる人が多いようだ。

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 パントリーカーから運ばれてきたディナー。(150ルピー)

ディナーがやって来たのはそれから1時間後。これも忘れていた頃だった。もう寝てる人も多い。

トレーに載っているのは骨付きのチキンカレー、野菜のカレー、ナン、ライス。それに紙コップには揚げパンのシロップ漬けが入っている。これはすごく甘かった。

おいしくて全部平らげる。もう腹具合も元に戻ったようだ。

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 カーテンを閉めた状態。

食べ終わって、通路の床にトレーを置いてトイレに行く。
戻ってくると下の人が「オフライト?」と聞くので「イエス」と答える。
明かりが消されて暗くなる。もう横になった。

列車の走行する振動も心地よく、すぐに眠りに落ちた。




posted by pupupukaya at 17/07/22 | Comment(0) | 2017年インド旅行記
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