2008年ドイツ鉄道旅行記4

■ニュルンベルクHbf 13:28 → 14:38ヴュルツブルクHbf ICE28(フランクフルト行)

ニュルンベルクからはまたICEでヴュルツブルクへ行く。今度乗るのはウィーン始発のフランクフルト行きである。
発車10分くらい前にホームに行く。この駅からの乗客は1車両あたり10人くらいだろうか。
反対側のホームは人がいっぱい。さすが主要駅である。ニュルンベルク中央駅は新幹線でいえば盛岡駅あたりのような感じがする。

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 ニュルンベルク中央駅は主要駅らしくホームには多くの乗客が。

ほぼ定刻通り入ってきた26列車は結構乗客が乗っているが、ここで降りる人が大勢いて進行方向向き窓側の席に座れた。
車内は大変静かで落ち着いている。揺れもほとんどない。新幹線というより、日本のエル特急の雰囲気に似ている。

たまに、遠くに村が見える。赤い三角屋根の家々が集まってその村の真ん中に教会の尖塔が立っているというこの地方の昔ながらの家並みが印象に残った。

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 ICE車窓風景。市街地を過ぎるとどこまでも畑や牧草地が広がる。

この列車はヴュルツブルクまでノンストップだが、途中駅で運転停車した。なぜか同じICEに抜かれる。発車するがなかなかスピードが出ない。
また信号場のような所で停まる。今度は左側の線路を走り始める。右側の線路は保線工事をしていた。

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 ヴュルツブルク駅に到着。ICEは停車駅ごとに乗客がかなり入れ替わる。

定刻ならば14:25着だが、10分ほど遅れてヴュルツブルク中央駅に到着した。ホームの案内板には14:38発と表示してある。途中の保線作業のため時刻変更していたようだ。
この駅でもまた多くの乗客が入れ替わりになって発車していった。


■古都ヴュルツブルク

ヴュルツブルクは『ロマンティック街道』の起点となる都市で人口は約13万人。
中央駅の駅前は市電のロータリーになっていて、3〜5両編成の電車がぐるっと回って発着している。

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 ヴュルツブルク中央駅正面。駅前広場はトラムのループ線になっている。

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 ヴリュツブルクもトラムがある。

まず向かうのがマリエンベルク要塞。券売機で切符を買う。各系統は15分間隔で運転している。
しばらくして5番の電車が来た。駅前からの電車通りはずっと歩行者天国になっていて、賑やかな通りを電車はソロソロ走る。3つ目のラートハウス停留所で降りる。

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 賑やかなラートハウス停留所。後ろは聖キリアン大聖堂。

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 クラシックな街並みに派手な広告電車が妙にマッチする。

要塞の方向はすぐに分かった。聖者の像がいくつも立つアルテ・マイン橋は観光客らしい人が多い。
この橋から要塞を見上げるとあそこまで歩いていけるかなと思ったが、看板の通り坂を登って行くと、頂上の城に着いた。

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 フランケンの守護女神、フランコニア像。背景はマリエンベルク要塞。アルテ・マイン橋より。

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 マイン川と旧市街の眺め。中央はアルテ・マイン橋。

石造りの城内には塔や教会があるが、人も少なくひっそりとしている。
なにやらドラクエの街を歩いているような気分になってくる。教会でセーブしていこうと思ったが、神父さんはいなかった。

旧市街を見下ろす眺めはとても美しい。しかし空はどんよりと雲が覆って暗い。晴れていればもっと綺麗な眺めだろう。もうすぐ雨が降りそうなので急いで山を降りる。

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 マリエンベルク要塞、シェレンベルク門。街から坂道を登ってきてここが頂点。

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 要塞にあるマリエン教会。

橋を渡ってさっきのラートハウス停留所まで戻ってきた。雨が降り出したので折り畳み傘をさす。通りを歩く人は傘をさしている人は少なく、少しくらいの雨ならば気にしないで歩いているようだ。

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 アルテ・マイン橋。すっかり雨になった。

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 ラートハウス(市庁舎)と噴水。

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オープンカフェとトラム。

ここから中央駅までは1kmちょっとの距離なので線路沿いに歩く。
シェーンボルン通りは道の両側に店やカフェが並んだ繁華街になっていて、『トランジットモール』と呼ばれる歩行者と路面電車専用になっている。平日なのだが、とても人通りが多い。

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 電車も走る賑やかなシェーンボルン通り。

市街中心部への自動車の乗り入れを制限して、歩行者と公共交通機関のみ乗り入れるという交通政策はすでにヨーロッパでは主流になっている。
ドイツでもこの政策は地方都市にも浸透しているようで、ヴュルツブルクのような人口13万人程度の都市でも公共交通の利便性は高く、また中心部も大変活気がある。

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 歩行者と市電専用トランジットモールになっている。曲線を描く軌道が美しい。

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 次から次とやってくる電車。 

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 秋雨に街の灯照らす電車道

路上の軌道敷と歩行路との仕切りは特に無く、歩いているすぐ脇を電車が通過する。危なくないのかと思うのは日本人だからか。
歩行者は結構電車に気を付けながら歩いているようだった。

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 多くの系統が集中するユリウスプロムナーデ停留所。

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 中央駅に到着した電車。土砂降り。

雨はだんだん強くなって、中央駅に着くころには土砂降りになっていた。
本来ならば18:39発ICEで発つ予定だったが、この雨の中ではどこにも行く気がしないので次の列車でフランクフルトへ行くことにした。


2008年ドイツ鉄道旅行記3

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 2008年9月12日の乗車ルート
 ミュンヘン→ニュルンベルク
 ニュルンベルク→ヴュルツブルク
 ヴュルツブルク→フランクフルト
 フランクフルト→(夜行)ブレーメン

いよいよ今日からドイツ国内鉄道旅行になる。外は曇り。テレビで天気予報をやっていたがあまり天気は良くないようだ。

朝食は2階の食堂でバイキング。パンはさすがにおいしい。ソーセージも。
軽い朝食のあと、チェックアウトをして駅に向かう。

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 ホテルのバイキング朝食。ソーセージはとても美味しい。

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 バリデート前のジャーマンレイルパス。

まずはジャーマンレイルパスのバリデーションをしなければならない。
切符売り場らしい窓口があったので「ヴァリデーションプリーズ」と言ってパスとパスポートを差し出しすと、窓口の人は慣れた手つきで書き込んでスタンプを押して返してくれた。これでパスの使用開始になる。乗る日付は自分で記入しなければならない。

荷物はどうしようか。車中2泊だし持って歩く必要はあるまい。持っていると町に着くたびにロッカーに預けなくてはならないので邪魔になる。思い切ってミュンヘン駅で預けることにした。

手荷物預かり所はあるが開いていない。日本と同じコインロッカーが並んだスペースになっている。1日5ユーロで2日目以降は追加料金を投入して荷物を出すシステムも日本と同じ。盗難の心配もあるが、荷物(バッグと主に着替え)が無くなれば現地で買えばよいと割り切ることにした。


■ミュンヘンHbf 8:55→9:57 ニュルンベルクHbf ICE724(ケルン行)

駅に置いてある時刻表を見ると、ミュンヘン・ニュルンベルク間のICEは1時間に2本程度の間隔で運行されている。
最初に乗るのはICE724列車ケルン行。案内所上の発車案内板を見ると22番線と表示してある。 

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 いよいよドイツ新幹線ICEに乗車。ミュンヘン中央駅始発。

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 22番線の発車案内版。青地に白文字が標準。

ミュンヘン始発なので22番線ホームに既に入線している。ドアが閉まっている車両が多いが、ドア脇のボタンを押すと「プシュ」と音がしてドアが開く。

ドイツの駅ホームは列車の乗車位置は表示していない。
途中駅から乗車する場合はなど大きく書かれた標識が屋根からつり下げてあって、これが乗車位置の大まかな目印になる。
ホームの発車案内板には大まかな停車位置が2等車はA付近というように示されている。

早くにホームに行っても遅くいっても、要は自分の立っている場所に列車の扉が停まるかどうかが重要であって、席が取れるかは運次第なようだ。

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 落ち着いた感じのICE車内。座席の向きは固定式。

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 コンパートメントもある。ここも予約がなければ自由席らしい。

車内は2人掛けの座席が双方向に並んで、所々が4人向かい合わせ席になっている。4人席には大きなテーブルがある。車端部客室ドアの上には行先と次駅が表示される。さすがに座席幅も前後もゆったりしている。 

ドイツの鉄道はICもICEも基本的にすべて自由席なので、自分で時刻表で調べて乗りたい列車に気軽に乗ることができる。
事前に座席の指定もできる。予約の入っている席は、座席番号の所に予約客の乗車区間が表示されていて、その区間以外は自由に座れる。この客車内の座席には予約はほとんど入っていなかった。 

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 座席番号の横に座席の予約の入っている区間が表示されている。

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 ジャーマンレイルパスは自分で使用する日付を記入する。

この列車は次のニュルンベルクまでノンストップ。車内の乗客は数人だけ。がら空きのまま定刻にミュンヘン中央駅を発車する。車掌が検札に回ってきたのでさっき自分で今日の日付を書いたレイルパスを見せる。日付の所にスタンプを押して返してくれた。

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 車窓は単調。

1時間ほどでニュルンベルクに着く。到着時は車掌による到着駅案内と乗り換え列車の案内放送がある。ドイツ語と英語で、両方車掌の肉声による放送である。
ホームには大勢の人が待っていてこの列車に乗り込んでいった。

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 ニュルンベルク中央駅に到着。

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 ニュルンベルクHbfの駅名表示。


■ニュルンベルク

ニュルンベルク中央駅は通過型の駅になっていて、各ホームと駅舎とは地下道でむすんでいる。駅舎のあまりの重厚さに感心する。駅舎と向かい合わせにして旧市街の城壁がある。

中世のヨーロッパの都市では城だけでなく街全体が城砦になっていた。取り囲んでいる城壁の内側が旧市街ということになる。ちなみにドイツに「〜ブルク(ベルク)」と付く地名が多いが、ブルクとはこの城砦の意味である。

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 重厚な造りのニュルンベルク中央駅。各地からのICEが発着する鉄道の要所。

ニュルンベルクは第2次世界大戦で壊滅状態になった。今ではすべて昔のままに復元された。戦後ナチスによって行われた戦争犯罪を裁く国際軍事裁判「ニュルンベルク裁判」も開かれたところでもある。

駅の中に本屋があったのでニュルンベルク市内の地図を買う。日本からガイドブックも持ってきたが、どの都市の地図も中心部だけしか載っておらず、またトラムの路線も載っていないのがほとんど。
買った地図は持ち歩くのに良いサイズで、しかもトラムやバス路線の停留所・運行経路までわかるようになっている。街歩きに大変便利だった。

ニュルンベルク中央駅の駅前広場はトラムのターミナルになっている。石畳の中にトラムの線路が敷かれていて、軌道と歩行者の区分はされていない。
この日は中央駅から北方向の路線は工事で運休と表示してあった。

さっそく憧れていたトラムで街を見物することにした。自動販売機でトラムの1日券(TagesTicket)を買って9番の電車に乗る。

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 駅前はトラムのターミナルになっている。

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 低床電車の車内。すべてクロスシート。

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 運転台は前方1か所しかないので、後部は展望席になっている。ポールの機械は日付刻印機。

ナチス党大会会場跡が見えるドク・ツェントゥルム停留所が9番の終点。車内全員下車して自分も降りる。終点だがループ線は無い。電車はしばらく停車して6番の電車として発車していった。10分後に同じ様に来た6番の電車に乗る。

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 郊外は芝生敷の専用軌道になる。後ろの建物はナチス党大会会場跡ドク・ツェントゥルム。

途中シュワイガー通り停留所で下車する。ここでトラムの路線が十字に交差するしていて、市内に4番から9番まであるトラムの系統のうち6・7・8・9番の4系統がここに集中する。

右左折する系統もあるので、路面上の線路は十字に交わるだけでなく色んな方向へ分岐して曲がって行く線路もあるので、交差点は線路だらけ。路面電車マニアの私には曲線を描いて分岐して交わる多くの線路がとても美しく見えた。

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 線路が十字に交差して4つの系統が集中するシュワイガー通り停留所。路面に線路が交錯する。

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 メインストリートのケーニヒ通り。デパートと駐車場を結ぶ連絡橋から。

シュワイガー通りやアウフゼス広場で途中下車して、ハレ門で降りる。ここからは歩いてカイザーブルク(城)や旧市街を観光した。

ハレ門停留所でトラムを降りる。トラムの通りに沿ってレンガ積みの城壁が続いている。ここから、神聖ローマ皇帝の城だったカイザーブルクをはじめ、旧市街を歩いて回る。

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 古い家が連なってロマンチックなヴァイスゲルバー小路。

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 『デューラーの家』など木組みの美しい家々が連なる。



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 神聖ローマ帝国皇帝が住む城として1050年に建てられたカイザーブルク。

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 丘の上のカイザーブルクから望む風景。

カイザーブルクから坂道を一直線で下ると広場に出る。ここが中央市場でカラフルなテントを張った露店がたくさん出ていた。古風な聖母教会は巨大な建物。カメラに収まりきらない。

中心部のこのあたりは車は進入禁止になっていて、歩行者天国は平日とは思えないほど多くの人でにぎわっていた。

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 広い中央市場。金色の塔はシェーナーブルンネン。後ろは聖母教会。

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 中央市場。色とりどりの果物が目立つ。

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 ムゼウム橋から見る美しい水路。ペグニッツ川。

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 メインストリートのケーニヒ通り。
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 ゴシック様式の聖ローレンツ教会。

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 ソーセージを焼いて売っているインビス(屋台)。

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 インビスで買った名物のニュルンベルクソーセージ。パンに挟んで売っている。

旧市街を歩きまわって中世から変わらない美しい街並みに感激した。中心部から歩いて中央駅に戻る。

2008年ドイツ鉄道旅行記2

■ミュンヘン空港→ミュンヘン中央駅 Sバーン(S1)

日本では20時過ぎだがドイツではまだ昼の13時過ぎ。やっとミュンヘンに着いた。出口でスチュワーデスに「バイバイ」と言って出る。

入国審査は『Non-EU』と書かれた方に並ぶ。
審査官にパスポートを差し出してスタンプを押してもらえば入国審査は終了。あとはターンテーブルで自分の荷物を受け取って外に出るだけ。税関検査は無いようだ。あっけない入国だった。

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 空港ターミナルからSバーンの駅へは(S)マークの表示に従って進めばよい。 

ターミナルからミュンヘンの中心部までは離れていて、:中央駅)までSバーンで40分以上かかる。
駅へは案内表示の電車マークと[S]と書かれたSバーンのマークの方向に進んで行けばよい。ショッピングモールの通路を大分歩くと券売機の並んだ電車乗り場があった。

まず切符を買わなければならない。券売機は駅ごとにボタンが並んでいるのだが、中央駅である『Hauptbahnhof』の文字を探すが見つからない。

機械の前にずっと立っていたら一人の男性が近づいてきて何か言ったのでカミカミで「ハウプトバーンホフ?」と券売機を指さして言ってみた。「セントラルステイション?」と返されたので「イエス」と言うと、こうこうこう、と操作の仕方を教えてくれた。

なんとか購入でき、ドイツ語で「ダンケシェーン(ありがとう)」というと「ビッテシェーン(どういたしまして)」と答えた。親切なおじさんだった。このおじさんは他の人にも教えて回っているようだ。職員ではなさそう。

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 券売機コーナー。どうやって操作するのか戸惑う。

改札は無く、階段で直接ホームに降りる。ホームには刻印機があって、差し込んで日付を刻印すると切符が有効になる。これをしないと無効の切符となり、運悪く検札があった場合不正乗車とみなされて罰金を取られるので注意したい。

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 空港駅のホーム。改札口は無いので出入りは自由。

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 日付の刻印機。改札口はない代わりに自分で切符に日付を入れる。

ホームで待っていると赤い電車が入ってきた。車内はオールクロスシート。しばらくして折り返し発車する。各駅停車、途中駅で乗客はかなり入れ替わる。車窓は緑の多い住宅地といった感じ。快速「エアポート」の雰囲気に似ていなくもない。貨物列車専用なのか分岐や並行する線路が多い。

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 空港からの電車車内から。途中の停車駅。

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 Sバーンは赤い電車。

日本と同じく次駅の車内放送がある。「ハウプトバーンホフ」と放送があったので次で降りる。このハウプトバーンホフ(Hauptbahnhof)という言葉は覚えておくと大変役に立つ。ドイツの街歩きで、道が分からなくなっても標識や案内板にこの文字を見つければ確実に中央駅に行くことができる。

Sバーンは列車駅とは別の地下ホームに発着する。ホテルは駅近くにありルートを示した地図も持ってるのだが、上がる階段を間違えて変な所へ出てしまった。中央駅は広くて、地下では方向感覚もわからなくなる。
駅構内をさんざん歩きまわってやっとわかる場所までこれた。ここからホテルまでは歩いて3分程なので便利。

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 ミュンヘン中央駅の案内所と電光掲示の発車案内版。改札口はない。

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 広いコンコース。

今日1泊するホテルは日本のビジネスホテルのような所。建物は古そうだ。周囲は駅裏の場末のような雰囲気の場所だが駅から近いのはありがたい。
チェックインして部屋に荷物を置き、ようやく一息ついた。

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 ミュンヘンで宿泊したホテル。

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 ホテル入口に置いてあった像。ライオン?

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 ホテルの部屋。少々せまいが1泊の宿としてはまあまあ。


■ミュンヘン、ビールを求め

札幌からミュンヘンまで24時間以上もかかって疲れているはずなのだが、早く街を見物したい。休憩もそこそこに街見物のためホテルを出る。

トラムに乗ろうと中央駅正面にある電停の券売機で切符を買おうと5ユーロ札を機械に入れるが何度も戻ってくる。仕方ないので歩く。中央駅正面からまっすぐの道を行くと広いカールス広場に出る。トラム(路面電車)のターミナルになっていて、道路上に線路が交錯する。

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 宿泊ホテル前。奥がミュンヘン中央駅。

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 中央駅正面の市電停留所。

カールス門をくぐると歩行者天国になっている。
門の下に銅像があって近づいてみると銅像が動いた。びっくりした、全身を銀色に染めて銅像の格好をして立っているのだ。彼はあの恰好をして1日中ここに立っているのだろうか。

他にも銅像の格好をしていたり、テーブルの上から緑色に塗った頭だけ出してスイカの格好をした人とかストリートパフォーマンスの人がおもしろい。
ストリートミュージシャンも居る。みんなプロのように上手で感心する。もっとも、下手くそだと欧米では日本と違って市民から”不要な音を聴きたくない自由”を主張されるのかもしれない。

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 カールス広場とカールス門。

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 カールス門をくぐればノイハウザー通。一番の繁華街。

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 ノイハウザー通りは終日歩行者天国。大変にぎやかな通り。

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 銅像かとおもったら・・・実は金粉をまとった人間だった。

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 色んなストリートパフォーマーがいる。

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 ストリートミュージシャンもいる。演奏をお聞かせできないのが残念。

広い通りの歩行者天国には大勢の通行人がいて、道の両側はデパートやカフェなどが並んでいる。どの建物のデザインも統一されているので街並みが美しい。レストランやカフェの前はどこもオープンカフェになっている。
日本人旅行者らしい人もチラホラと見かけた。

賑やかな通りをまっすぐ歩いて行くとマリエン広場に出る。この広場で目を引くのが壮大な石造りの新市庁舎である。
ここの塔には仕掛け時計があって、毎日11・12・17時になると鐘の音と共に中の人形が踊り出す。
ちょうど17時の鐘が鳴るころなので、このマリエン広場はすごい人だかり。

時間になると鐘のメロディーを奏でながら中の人形が回りだして10分間ほど続く。

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 マリエン広場にある新市庁舎。1867から42年間を要して建てられた。

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 塔にあるからくり時計が動く時間になると広場は人がいっぱいになる。

ドイツにやってきたからにはやはりビールが飲みたい。有名なホーフブロイハウスというビアホールに行ってみたが中は満席でしかも盛り上がってムンムン。一人で飲める感じではなかったのでそのまま出てしまった。

歩いていると市場があって、ここがヴィクトリアーリエン市場である。公園の中に露店が並んでいるようにも見える。どの店も店じまいの時間のようだ。市場の真ん中にシンボルのマイバウムが立っている。このマイバウムは札幌の大通公園にも同じものが立っている。

テーブルと椅子を並べただけのビアガーデンもあって、こっちも大にぎわいであった。ここはセルフサービスのようでテーブルでの食事は市場で買ったものや持ち込みらしい。ビールは売店でジョッキで売っている。

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 ヴィクトリアリエン市場に立っているマイバウム。同じものが札幌の大通公園にもある。

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 市場のビアガーデン。すべてセルフサービス。

ビールの売店は盛況で、列ができている。中の店員が次から次へとカウンターにビールジョッキを並べる。0.5Lと1Lのジョッキがあるが、どうせなら大きなジョッキでグイっといきたい。1Lのジョッキを受け取ってレジで支払う。1杯6.2ユーロ。プレッツェルも一緒に買った。

売店のそばの木のテーブルを置いた立ち食いスペースが空いてたのでそこで飲むことにした。プレッツェルは外側はカリッと中は柔らかく焼いたパンで、塩辛い岩塩がまぶしてあってビールに良く合う。

ドイツには1516年制定の『ビール純粋令』という法律があって、大麦、ホップ、水で造ったものをビールと呼ぶ(のちに酵母も加わる)というもので、今でも守られている。
緑豊かな青空市場で飲んでいるとだんだんいい気分になってきた。
1Lのジョッキはまたたく間に空になり、また売店でビールを買ってくる。ミュンヘンの人は毎日おいしいビールを飲めるんだな、いいなあ。

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 行列ができる生ビールの売店。

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 市場のビアガーデン売店で買った1Lジョッキとプレッツエル。

ところでドイツには公衆トイレが少ない。日本ならば必ずあるデパートや駅にも無い。あっても大抵有料トイレである。
Uバーンの駅には無料トイレがあった。トイレを探してウロウロしていたら偶然に見つけた。薄汚くて臭いがとにかく用を足してすっきりする。
トイレにはなぜかコンドームの自販機があった。この後ドイツ国内の公衆トイレはどこもかしこもこの自販機が置いてあった。

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 カールス広場のトラム停留所。

再びカールス広場まで戻ってきた。ここはトラムのターミナルになっていて、電車が次々と発着している。
見ていたら乗りたくなってきた。券売機でチケットを買って中央駅までトラムで戻った。

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 ここからトラムに乗ってみる。

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             トラムの1回券。2.3ユーロ。


ミュンヘン中央駅の広いコンコースまで戻ってきた。明日の朝はここからICE(ドイツ新幹線)で出発するのでちょっと下見する。
駅は改札口はないのでホームへは自由に出入りできる。頭端式のホームがズラリと並んで、色んな行先の列車がこちらを向かって並んでいる様はいかにも終着駅という感じで旅情がある。19時を過ぎて、日も傾いてきた。ホームの先には夕焼けが見えた。

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 線路の向こうは夕焼け。駅内を自由に歩けて鉄道好きには楽しい。

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 ミュンヘン中央駅は頭端式ホームの夜景。

中央駅は明日からの鉄道旅行の下見を兼ねて寄ってみた。
明日からはここからICEに乗って、ドイツ各地を回ることになる。

2008年ドイツ鉄道旅行記1

今年(2008年)は大旅行をしようと決めていた。さてどこに行こうか。鉄道に乗りたい、トラム(路面電車)に乗りたい、ロシアはもういい、など考えていた。

あるときグーグルアースで衛星写真を眺めていたら無性にヨーロッパに行きたくなった。中世から変わらぬ美しい風景を守り続ける各都市の町並みに魅入ってしまった。中でもドイツの街が印象的だった。
美しい街並み、街を走るトラムの線路、そしてビールの本場。ここだ、とドイツに行くことに決めた。

ドイツ鉄道がICE(新幹線)も含めて乗り放題になる『ジャーマンレイルパス』という便利なものがある。夜行列車を宿代わりして各都市を回ればホテル代もかからない。
また、ドイツは新幹線ICEが国内を縦横無尽に走っている。また調べると、ドイツの特急列車は基本的に自由席なので予約も不要ということが分かった。各都市間の移動は自由にできる。

早速ネットで札幌発の安いプランを探してみた。
往復航空券+ミュンヘンホテル3泊付きのフリープランを見つけた。ドバイ乗継、エミレーツ航空利用。中部または関空発着。値段もまあまあで、札幌発でも追加料金は不要だった。
+2泊(車中泊)は自由行動ということで申し込む。燃料代高騰による『機油サーチャージ』なるものが高く、結構いい値段になってしまった。

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 旅行会社から送られてきた航空券とホテルのバウチャー。

トーマスクックのヨーロッパ版時刻表を買ってきて計画をたて始める。久々に時刻表とにらめっこして行程を立てる。相変わらずの一人旅。夜行で移動すれば眠っている間に運んでくれるので時間の節約になるし、宿代わりにもなる。

ところが、ドイツの夜行列車は、豪華寝台列車は各都市間にあるのだが、エコノミーな座席夜行列車は日本と同じく縮小しているようでなかなか見つからない。寝台は追加料金を払えば乗れるようだが、ただで宿代わりにする意味が無くなってしまう。
時刻表を隅から隅まで調べた結果、使える座席夜行を2本見つけた。これを軸に行程を組む。ガイドブックも買ってきて、あそこも行きたい、ここもいいな、と検討する。

夜行2泊を軸にするとなると訪問都市も限られる。あんまり欲張ってもしょうがないと割り切って鉄道乗継プランを組んだ。


■新千歳空港18:35→20:20中部国際空港 EK6270便(JAL)

飛行機のチケットも変わったもので、旅行会社から送られてきた航空券はA4のコピー紙にプリントしたものだけだった。
新千歳空港に行きJALのカウンターにこの紙を出せば、QRコードを読み取って搭乗券を発券してくれる。ここで、札幌→中部、中部→ドバイ、ドバイ→ミュンヘンまで全てのチェックインができるという。

幸いにしてミュンヘンまで全て窓側の席が取れた。荷物もここで預けて、ミュンヘン空港まで直行になる。
最初の飛行機は18:35出発。ミュンヘン着は日本時間で明日の20:00だからこれから24時間以上の長旅だ。

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 新千歳空港で発券のミュンヘンまでのボーディングパス。

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 ドイツまで24時間以上の長旅は新千歳空港を出発JAL便から始まる。

飛行機は北海道旅行帰りの人たちで賑やか。「フン、北海道くらいではしゃいで、俺なんて今からドイツまで行くんだモンネ」などと思ってみたり・・・。
1時間45分のフライトは天気が良いので窓からの夜景がきれいだった。

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 まずは中部国際空港まで。


■中部国際空港22:45→4:45ドバイ国際空港 EK315便(エミレーツ航空

中部空港着20:20。ドバイ行出発まで2時間以上あるので、セントレアと呼ばれる新空港を見物して回る。
広いコンコースはエミレーツ航空のカウンターだけ人だかりがしている。

セキリュティーチェックと出国審査を通れば、外国である。デューティーフリー(免税店)があって、さすがに新千歳空港のものより充実している。
タバコは安い。が、吸わないので必要ない。出発まで1時間あるが、ほかにすることもなく免税店の品物を見て回る。

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 ドバイ行EK315便の搭乗口。

ドバイ行は定刻は22:45だが22:35発に変更になっている。22:00搭乗開始。
さあ、ここから一路ドバイまで11時間のフライト。ちょっとわくわくして飛行機に乗り込む。

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 機体のデザインがアラビア文字。

機内はほぼ満席。乗客は日本人ばかり。狭い座席の背面にはテーブルやモニターがあって余計に圧迫感がある。座ってしまえば快適だ。前の座席は団体旅行の添乗員の女性3人。3人とも別々の団体で行先はイタリアやエジプトらしい。見ているとさすが旅慣れた様子。

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 ドバイまで一晩の宿になる座席。

離陸前におしぼりのサービスがあって、スチュワーデスから受け取る。このおしぼりは強烈な香りを発していて、機内はさっそく中東の雰囲気。

水平飛行になり早速機内食が配られる。メニューは和食と洋食から選べ、洋食にしてみた。飲み物も色々選べ、ワインを付ける。

トレイに載ったプラスチック製の食器はどれも膨らんだ三角のような形になっている。この先エミレーツの食器はどれもこの形であった。ナイフとフォークは紙袋にパッケージされて、これは金属製。それにしても、袋から出したり蓋を取ったりと狭いので大変だ。
メニューには、『メインコース:鶏肉のパプリカソース、クスクス、ピーマンとマロウのラタトゥイユを添えて』とある。小皿は『ペッパーサーモンのシェルパスタ サラダ添え』
それにパンとチーズ、フルーツゼリーのデザート、エミレーツのマークの入ったチョコレートが付く。

熱いアルミの蓋を取ると、まず黄色いそぼろ状のものが気になる。ボロボロして食べにくい。これがクスクスらしい。パスタのような風味だが初めて食べた。さすがアラブの航空会社。鶏肉もソースもおいしい。メニュー表には『軽食』とあるが結構なボリュームがある。

食後は目前のモニターでジャッキーチェーンの出ている映画を眺める。字幕は英語なのが悲しい。映画のチャンネルもたくさんある。アジア系の映画が多い。音楽のみチャンネルもあってこの中にはコーランもあった。

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 最初の機内食。パンフレットには軽食とあったが結構なボリューム。

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 メインは鶏肉のパプリカソースとクスクス

消灯後いつの間にか眠っていた。目が覚めると3時頃。機内は真っ暗だが、窓を見ると空には満天の星。こんな見事な星空は日本で見ることはあるまい。
下界は灯かりが遠くや眼下に点々と地上の星のように光っている。地上の灯かりは天の星よりも弱々しく朱色に光る。今はタイかインドあたりの上空だろうか。

そんな光が集まってぼんやりと光る見知らぬ街の灯がゆっくりと流れて行く。国際線フライトならではの風景を窓を覗き込むようにしてずっと見ていた。

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 窓の下に広がる夜景。

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 2回目のの機内食。朝食。

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 ドバイまでの飛行ルート。

6時、機内が点灯され2回目の機内食は朝食となる。また洋食にする。メインはふんわりとしたプレーンオムレツ、それに煮込みトマト、マッシュかぼちゃ、いんげん等。パンはバターロールでこれは日本製のようだ。あとから焼いたクロワッサンが来た。
朝食を食べ終わるが、まだドバイまで3時間以上かかる。腕時計の針をドバイ時間に合わせて5時間遅らせる。ドバイではまだ未明3時だった。

モニターのゲームをいじったりして過ごす。ずっと前に目が覚めてからは全然眠くならない。

3時過ぎドバイへ着陸体勢になる。まだ外は暗いが、眼下にドバイの街が見える。未明の早朝だというのに明々として、道路には車がたくさん走っている。

3時半ごろドバイ空港に着陸。定時ならば4:45なのでずいぶんと早着だ。ミュンヘン行の乗継は8:35だが、早く着く分には問題はないし、ドバイ空港は見るべき所が多いらしいのでゆっくりと空港見物と休憩ができる。


■ドバイ国際空港でのトランジット(乗継)

出口でスチュワーデスに「バイバイ」と言ってブリッジに出ると、むわっと暑い空気が身を包む。空港ターミナルの『TRANSIT』(トランジット)と書かれた案内板に従って長い通路をひたすら歩くとセキュリティーチェックがあった。ここのチェックは厳しくて、通る時ベルトも外すよう指示される。
エスカレーターを降りると広大なトランジットエリアに出る。搭乗口はインフォメーションの所にある電光掲示に表示される。ミュンヘン行の搭乗口はまだ決まっていない。

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 ドバイ空港。世界各国の人々が集うトランジットホール。

こんな時間でも多くの人でごった返している。ここは世界中からの飛行機が発着するハブ空港なので、世界中の人々が集まってくる。民族衣装をまとった人も多い。アラブやアフリカ系の人が多いが中国人も結構いる。日本人もチラホラ。様々な人種や民族が一つ屋根の下に一緒にいるのはすごいなあと思った。

トランジット時間が長い人なのか、壁際の椅子に座る人、椅子の下で横になったり色んな格好で過ごしている。床に座ってパソコンに向かっている人も多い。

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 ヤシの林。

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 椅子の下で横になる人々。

ドバイ空港の見物といえばデューティーフリー(免税店)である。世界中の酒・たばこのほか、貴金属、電気製品から生活用品まで揃っている。ショッピングモールの真ん中で目立つのは貴金属売り場の金色のヤシの木。高級車も展示されていて、これは宝くじの景品。日本製のデジタルカメラもあったが、これは日本の量販店のほうが安い。

珍しいのはアラブの衣装や民芸品で、棚に水たばこやランプが並んでいる。『アラジンと魔法のランプ』に出てくるようなオイルランプが1つ欲しくなった。帰りもドバイ乗継なのでそのとき買うことにしよう。

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 ショッピングモール。真ん中の金のヤシは貴金属売り場。

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 免税店に並ぶアラビアの民芸品。手前のは水たばこのパイプ。

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 これは魔法のランプ?オイルランプの置物が並ぶ。

フードコートもあって、マックのほかファーストフードが数店舗入っている。ケースに並んだアラビア料理を見ていたら食べてみたくなった。

『Bistro Lebanese』(レバノン料理?)という店でローストチキン風の鶏肉があったので、店員に指差しこれが欲しいというような手振りをする。いきなり「ジャパニーズ?」と言われた。「イエス」というと急に愛想が良くなって「オハヨウゴザイマス」と丁寧に挨拶をされる。
チキンを盛り付けながら別の店員がプリンを皿に盛り、サラダもトレーに載せる。それは頼んでないぞ・・・、と内心思ったが店員が「フリー、フリー」と言う。どうやらプリンとサラダはサービスのようだ。えらい親日家の店員だった。支払はクレジットカードで。

トリ肉は半身位の大きさである。下には細かくした細麺がまじる細長い米のバターライスが敷き詰めてあり、これもすごい量。スパイスの効いたトリ肉は柔らかくて良く味も染みていておいしい。プラスチック製のナイフとフォークで肉を切ると皿からライスがボロボロとこぼれて食べづらい。サラダはキュウリとトマトがオリーブオイルにどっぷりと浸かっていた。

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 手軽に利用できるフードコート。マックもある。

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 そばめし風のライスの上にアラブ風ローストチキンが載る一皿。プリンとサラダはサービス。

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 アラビア文字のコカコーラ。

時刻は6時。外はすっかり明るくなって、フードコートの窓からは滑走路が見える。

トイレに行くと個室の方は大盛況で行列ができている。個室は普通の洋式便器だが、横にシャワーノズルが付いたホースが掛っている。掃除用かなと思ったがすぐに分かった。アラブの人は用を足した後紙を使わず水で洗うと聞いたことがある。そのためのシャワーだ。紙だけよりも衛生的で良い。

手を洗う洗面台の蛇口は手をかざすと自動で水が出るのだが、蛇口の上には見慣れた文字が…。『自動』と日本語だけで書いてあるのだ。ドバイ空港はどこもかしこも驚かされることばかりだった。


■ドバイ国際空港8:35→13:00ミュンヘン空港 EK049便(エミレーツ航空)

こんど乗る予定のミュンヘン行EK049便の搭乗口は140ゲート。一直線に細長いターミナルの端のさらに奥、継ぎ足しで増築したような殺風景なコンコース。このあたりまでくると人も少なくなってくる。
ここからまた6時間以上のフライトになる。

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 140ゲートの搭乗待合室。

ゲートで搭乗券を見せて待合室に入る。まだ出発まで1時間近くあるが広い待合室はミュンヘン便の乗客でいっぱい。
しばらくして搭乗開始になる。ブリッジはなく、専用のバスで飛行機まで移動する。バスを降りたら暑いこと。タラップの階段を上って機内に入る。
ほぼ満席のようだ。

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 タラップの階段を昇って搭乗。

8:30に離陸して1時間ほどして最初の機内食が配られる。フルーツ、クロワッサン、マフィンと軽食であった。

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 まずは朝食の機内食。フルーツとクロワッサンの軽食。

晴れているので下界がよく見える。アラビア半島の不毛な砂漠が延々と続く。
11:40頃ようやく砂漠を抜け海の上に出る。

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 砂漠の上を飛ぶ。

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 砂漠の町。

12:40、こんどはティータイムがあって、ビスケットとドリンクが配られる。ドリンクはビールにする。

最初、航空会社はエミレーツと聞いて、中東の航空会社かよと思っていたが、実際利用してみると至れり尽くせりのサービスだった。

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 ティータイムのビスケットとビール。

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 機内のようす。

13:30頃、二度目の機内食。メインの肉料理はラムとチキンから選べる。チキンとドリンクのビールをお願いする。メインコースはマスタードチキンのマッシュルーム入りホワイトソースかけ。付け合わせはフライドポテトとボイルした野菜。

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 2回目の機内食(ランチ)。 

いつの間にか山岳地帯の上を飛んでいる。腕時計をドイツ時間に合わせ、2時間遅らせる。

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 ミュンヘン空港に到着。

ドイツ時間で13時過ぎミュンヘン空港に着陸。日本では既に夜20時である。中部国際空港を発ってから約21時間過ぎているが、途中カルチャーショックというほどではないが見るもの全て面白く、退屈はしなかった。

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