旧士幌線タウシュベツ川橋梁へ行く1

2015年7月の旅行は、幻の橋タウシュベツ川橋梁を見るべく、十勝方面へ行ってきました。
札幌を車で出発して日勝峠を越えて、士幌町の道の駅で車中泊しました。

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今回車中泊した道の駅ピア21しほろ。



糠平湖、然別湖周辺の地図

一泊した道の駅を出発する。昨日は雨模様だったが、今朝もどんよりと雲がたちこめてパッとしない天気だ。

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士幌を出発したときは雲がどんよりと垂れ込めていた。

車中泊の良いところは朝早く出発できること。ホテルに泊まるのも良いが、なんかぐずぐずして出発が遅くなってしまう。
今日は糠平湖にあるタウシュベツ川橋梁へ向かう予定であったが、早く出たので遠回りして然別湖を通っていくことにした。

しばらくは国道274号線を西へ向かう。そして道道鹿追糠平線を北上した。

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然別湖に向かう途中で青空になってきた。

道道鹿追糠平線を然別湖に向かう峠道の途中に扇ヶ原展望台という駐車スペースがあったので車を停めた。絵になる景色でも撮影できるかなと見たら、なんと雲海が下界を覆っていた。

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然別湖に向かう途中にある扇ヶ原展望台。晴れていればここから十勝平野が一望できるはずなのだが・・・

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なんとこの日は眼下に雲海が広がっていた。
遠くに連なる山々は日高山脈。

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それにしてもあの広大な十勝平野を覆ってしまうとは壮大な雲海だ。




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雲の上を走る道路。さっきの扇ヶ原展望台から少し登った場所。

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飛行機に乗ると珍しくもない風景だが、なんといっても2本の足で地面に立って雲を下から見下ろしているのだ。

雲海といえば美幌峠やトマムが有名だが、盆地でもないこんなところで雲海が見られるとは思わなかった。
あとで調べたら、ここ扇ヶ原も雲海のスポットのようだった。

また車を走らせて然別湖畔へ出る。標高800mの高原にある然別湖。士幌町を出発したときとは打って変わって青空の良い天気だ。雲たちこめる下界から天空へとやってきたような気分だった。

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然別湖畔の温泉街を過ぎると、道路は1車線で急カーブが多くなる。
早朝のため対向車は来なかったが、注意が必要だ。同じ日の午後には転落死亡事故があったと夕方のニュースでやっていた。おそろしー(汗)

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幻の魚オショロコマが棲むという然別湖。。北岸にあるキャンプ場から写したが、湖面に青空や対岸の山々を映す鏡のようで、まさに神秘の湖。

然別湖畔は狭い道だったが、北岸からはまた2車線の道に戻った。幌鹿峠を過ぎると糠平湖畔へ向けて下るのだが、眼下に見えるはずの糠平湖は雲に覆われていた。なんだか今朝は雲海だらけだ。

♪そば焼酎雲海〜 てか。

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幌鹿峠を過ぎると糠平湖に向けて下るのだが、この坂の途中からも雲海が見えた。

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下界に下る途中は雲の中を通る。

糠平温泉に着いたのが7時。こんどは糠平湖展望台へ行った。


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糠平湖展望台から見た糠平ダム。

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ダムの上から見た糠平湖。人造湖とは思えないほど神秘的な感じがする。


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ダムから見たアーチ型の糠平大橋。1983年に完成した。

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1983年に糠平大橋が開通するまでは、このダムの上が国道273号線だった。

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ダムから先へ続いている273号線の旧道。現在は落石のため通行止めになっている。

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ダム上は車のすれ違いができないので、大型車の通行などは難儀だっただろう。

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第三音更川橋梁の案内看板。

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音更川に架かる第三音更川橋梁の跡。

さて、いよいよタウシュベツ川橋梁へ行くことにするのだが、この橋へ行くには国道273号線から国有林の林道に入らねばならない。林道はゲートがあって一般車両の通行はできない。
上士幌町HPによるとタウシュベツ川橋梁への行き方として以下の3つが記載されていた。

1,ぬかびら源泉郷から旭川方面に8km進んだ地点にあるタウシュベツ展望台から眺める。
2,NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターの有料ツアーを利用して橋の近くまで行く。
3,十勝西部森林管理署東大雪支署から許可証をもらって、自家用車で行く。

今回はの方法で行こうとここまでやって来た。森林管理署は土日祝日は休みなので、の方法で行くには平日に行く必要がある。

森林管理署が開く8:30になって、糠平の森林管理署に行った。ここで大きな勘違いをしていた。タウシュベツ川橋梁の鍵はここでは貸し出していません、上士幌にある十勝西部森林管理署東大雪支署へ行ってくださいとの旨の張り紙があった。
てっきり森林管理署は糠平にあると思い込んでいた。

なんか遠回りしてまで来たのがあほらしくなったが、仕方ないまた上士幌へ車を走らせる。同じ上士幌町内なのだが、片道で20km以上もある。

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上士幌町にある十勝西部森林管理署東大雪支署に着いた。


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ここで林道の鍵を借りることになる。


さて、上士幌の森林管理署で鍵を借りる。
中に入って職員にタウシュベツの鍵を借りたいというとすぐに対応してくれた。鍵を借りに来る人が頻繁に来るのだろうか事務的に話は進む。
書類に姓名、住所、電話番号、車のナンバーを記入して、職員から入林上の注意事項の説明を受ける。

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入林上の注意事項。

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事務所の壁にあった壁紙。熊出没のため『徒歩や自転車でタウシュベツ橋梁へ向かうのは大変危険です』と書いてあった。

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糠平三股林道通行許可証と林道のカギをゲット。つぎはいよいよタウシュベツへ向かう。

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通行許可証の裏側にある地図。

2へつづく
posted by pupupukaya at 15/07/10 | Comment(0) | 廃線跡を行く

旧士幌線タウシュベツ川橋梁へ行く2

さて、上士幌から車を走らせること30km以上、タウシュベツ川橋梁への林道入口へとやってきた。

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タウシュベツ橋梁へ行く糠平三股林道の入口。普段はゲートが閉じて施錠されている。

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林道の注意書き。

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林道の注意書きその2。

林道のゲートは閉じられていて、チェーンがぐるぐる巻きにされて南京錠がかかっていた。借りてきた鍵で南京錠を外すとチェーンも簡単に解けた。

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鎖が巻かれて南京錠で施錠されたゲート。森林事務所で借りた鍵で開ける。

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南京錠と鎖を解いて開門。

ゲートの先に車を進めるとまたゲートを閉じて施錠する。出入りの際は必ず施錠するように説明されていたからだ。

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タウシュベツ橋梁付近の地図(地理院地図から作成)

さて、林道を進む。森林管理署の事務所の説明では悪路のようなことを言われたが、砂利道ながら難なく走れた。
しかし、途中に最近路肩が崩れて補修した個所もあって、悪天候の後に走行するときは注意する必要がある。

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昭和52年撮影の空中写真(地図・空中写真閲覧サービスより)
やや右下に見える水没しかかった橋がタウシュベツ橋梁。湖の左側にはまだ現役の士幌線も走る。

ここでタウシュベツ川橋梁の説明を少し。
この橋はもともと昭和14年に国鉄士幌線が開通した際に音更川の支流であるタウシュベツ川に架けられたコンクリートアーチ橋だった。
その後昭和30年に糠平ダムが建設されたので、山の上の方に線路が付け替えられた。旧線はダム湖に水没することになる。
ダムによる人造湖なので水位の変化によって橋は水没したり姿を現したりしていた。このため「幻の橋」とも言われていた。
その士幌線も昭和52年には糠平〜十勝三股間が休止、バス代行になり列車は走らなくなって、昭和62年にはついに全線廃止となった。

無人の山間部にあり、湖面に浮かびあがったアーチ橋は絵になる風景で、テレビで紹介されたり写真集が出るなどして近年はすっかり有名になった。

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林道は1車線の砂利道。普通の車でも問題なく走れる。

4kmほど行ったところに数台停めれるほどの駐車スペースがあってここに車を停める。ここからタウシュベツ川橋梁までは徒歩になる。
腰に熊鈴をつけて歩く。

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林道からタウシュベツ橋梁まで続く200mほどの小道。士幌線の線路跡でもあった。

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ヒグマ出没の看板。あちこちに立っていて物々しい。

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今にも熊が出そうな森の中を抜ける。足元は悪くぬかるみもあったりする。

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薄暗い森の道を抜けると視界が開ける。

鬱蒼とした森の中を抜けると視界が開けた。糠平湖の水面が見えるかと思ったが、水は無くて草原が広がっていた。
ここは高原のパラダイスか、と思えるような風景だった。

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草原の中に無数の切株という独特の風景が広がる。

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いつもは水を湛えているはずだが、この日は干上がって橋脚がすべて姿を現していた。

ここにある人工物はタウシュベツ川橋梁のアーチ橋だけ。古代からそこにある感じで周囲に溶け込んでいる。といってもダム湖なのでこの風景自体が人工物なのだが。

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11連のアーチが連なる橋の全体像。この上を蒸気機関車の牽く列車が走っていた。
流れる川は音更川支流タウシュベツ川。

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写真で見ると小さいアーチの橋に見えるが、下から見るとかなり大きい。高さは11mあるそうだ。

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無人の高原に連なるアーチ橋は古代の遺跡を連想させる。

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よく見ると表面のコンクリートは劣化してボロボロになっている。橋脚の足元には崩れた破片が積もっている。崩壊は今でも少しずつ進んでいるようだ。

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列車が走らなくなってから水没したり風雪にさらされたりして60年間耐えてきた重みがある。

ダム水位の変化により水没を繰り返し、また冬季の凍結・融解を繰り返す凍害から、橋は激しく損傷している。
タウシュベツ川橋梁は2001年に第1回北海道遺産に指定されている。そのため保存工事を求める声もあるが、予算や立地条件の悪さからいまだに行われていない。

しかし、自然の在るがままに朽ち果てて行く姿で保存するのもまた良いかもしれない。かつてここに文明があったという遺跡として。

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今時期は水の中にあるはずの切株。ダム湖に沈む前に切り倒され、ずっとそのまま残っていたもの。

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ダムの水位によって湖になったり草原になったりする。人がいないときは熊の遊び場なのだろう。

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アーチ橋の上部。崩落の危険があるため上に登ることはできない。

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ここに線路があって列車が通っていた。当時はダムは無く森林地帯だったために眺めはあまり良くなかっただろうが。

アーチ橋のコンクリートを触ってみると手でボロボロ崩せるほど脆くなっていた。もう崩壊は時間の問題なのだろう。
11連のアーチが連なるタウシュベツ川橋梁の姿が見られるのもあとわずかだろう。

1日中でも居たい場所だが、熊が恐ろしい。早々に引き揚げることにする。

車に戻るが、林道はさらに奥へと続いている。この先どこまで行けるのだろうと思って、さらに奥に進んでみた。

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さらに林道を進むと1kmほどで別のゲートがあって行止りとなった。

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林道行止りの手前にもタウシュベツ橋梁を見渡せるポイントがあった。

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林道は悪路も覚悟していたが、砂利道ながら整備は行き届いていて普通に走ることができた。

入口のゲートへ戻る途中、バイク2台と車2台とすれ違った。ゲートで鍵を開けて入ってくる車が結構あるようで、昼に近い時間帯であれば熊の心配はなさそうだ。
ただ、朝とか夕方は熊が出そうだが。

ゲートを開けてまた施錠して国道に出る。タウシュベツ川橋梁見学はこれでおしまい。
また上士幌の森林管理署へ戻って鍵と通行許可証を返しに行く。

上士幌からタウシュベツ川橋梁の林道までは同じ上士幌町内でも30km以上もある。往復で60km以上も車を走らせる必要がある。また、林道の走行や、熊に遭遇してもすべて自己責任になる。そういうことを考えればNPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターの有料ツアーを利用するのが手っ取り早いかもしれない。

上士幌で鍵を返して、帯広へ向かう。
帯広では名物のインデアンカレーを食べた。

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ナプキンに包まれたスプーンが出されるのがインデアンならでは。

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インデアンカレー大辛(421円)。値段も手ごろで帯広のB級グルメだ。
ねっとりとしたルーが特徴で、肉はビーフ。通いたいほどくせになる。

インデアンでカレーを食べてから、また日勝峠経由で札幌に戻った。

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霧の日勝峠。それにしてもトラックが多い。

訪問日:2015/7/6

おわり






posted by pupupukaya at 15/07/10 | Comment(0) | 廃線跡を行く
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