最後の711系電車乗車記1

私が中学生くらい、すなわちJRではなくまだ国鉄だった頃、札幌あたりでも国鉄の列車のことは普通に『汽車』と呼んでいた。
列車だけではなく、駅や町の踏切なんかも汽車時代のままだった。人々は『汽車』に乗るとか『汽車』で来たと言っていた。
すでに本物の汽車は過去のものになっていたが、特急型車両以外はすべてボックスシートの並んだ旧型客車時代から大きく変わらない車両ばかりだったので、国鉄の列車と言えば昔から変わらずの『汽車』だったのである。

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 ↑ 本物の汽車。倶知安駅で撮影。

それが変わったのが1988年の札幌駅高架化開業と721系電車の運転開始だろう。これらは今までの国鉄時代からの面目を一新した。人々はいつしかジェイアールのことを汽車とは呼ばなくなった。
また、年々激しくなるラッシュはデッキ付き2扉の車両では対応できなくなり、札幌からはだんだん追われていった。
かつては急行『かむい』として札幌−旭川間の主役でもあり、急行降板後も札幌都市圏電車の主役であったが、後年は岩見沢―旭川間や苫小牧―室蘭間で細々とローカル輸送をするだけになってしまった。

そんな711系電車も2015年3月14日のダイヤ改正でついに走らなくなる。いろいろ思い入れのある車両が無くなるのは寂しい。
北斗星の臨時化やトワイライトエクスプレスの廃止のほうが何かと話題になっているようだが、ひっそり消えて行く赤電車こと711系電車に最後に乗っておこうと出かけることにした。

数少なくなった最後の711系電車の運用はここを参考にさせてもらいました。
時刻表を見ながら作成したプランは以下の通り。

札幌 11:03発 − 岩見沢11:45着 3423M
岩見沢 12:30発 − 滝川13:11着 2175M(711系)
滝川 13:55発 − 岩見沢14:43着 926D
岩見沢 15:27発 − 旭川17:11着 2195M(711系)
旭川 17:38発 − 岩見沢19:17着 2254M(711系)
岩見沢 19:40発 − 札幌20:17着 3264M(快速いしかりライナー)

きっぷは滝川までは1日散歩きっぷを使用し、滝川から旭川までは普通乗車券を購入することにした。
それでは最後の『汽車』を堪能すべく2/22の日曜日、札幌駅へと向かった。


●札幌 11:03発 − 岩見沢11:45着 3423M

朝晩は711系電車も札幌駅に顔を出すが、日中は岩見沢まで行かなければならない。
手にした切符は『1日散歩きっぷ』。2260円で滝川までは何度も乗り降りできる。

まず乗るのは733型電車。最新型の電車で、快速『エアポート』や北海道新幹線が開業したら函館とのリレー列車『はこだてライナー』にも使用される3ドアオールロングシート車両である。
今でもじいさんばあさんクラスになるとJRのことを『汽車』と呼ぶ人もいるが、さすがにこれを『汽車』とは言わないな。

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オールロングシートの車内。711系電車が全盛だった頃はまさか北海道でこんな電車が走るとは思わなかった。

さすがに最高速度120km/hの新型車両、各駅停車ながら42分で岩見沢に着いた。同じ区間を711系電車ならば48分かかる。
まず乗るのは岩見沢12:30発の滝川行。もう1本あとの11:40札幌発いしかりライナーでも間に合うのだが、私と同じような名残乗車客で混んでいるといけないから1本前の電車にしたのだ。

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岩見沢駅舎。2000年の暮れに木造駅舎が消失してから長らくプレハブ駅舎だったが、2009年に今の駅舎になった。

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再開発工事で殺風景になった岩見沢駅前。かつて『小もろ』や『天狗まんじゅう』のあった古いビルは壊され更地になっていた。

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駅の東側は古いアーケード街がまだ残っている。シャッターばかり目立つが。


●岩見沢 12:30発 − 滝川13:11着 2175M

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ここから12:30発滝川行の普通列車に乗る。


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駅構内に停車している711系電車。さいしょこれが滝川行になるのかと思ったが違った。

7番ホームにはやっぱり鉄道ファンたちが来ていた。岩見沢―旭川間でもすでにほとんどの列車が721系電車に置き換えられていて、数少ない711系電車に乗りにやって来たのだ。
皆さんカメラだけは一眼レフのごついやつを持っている。

あまり一般の名残乗車客はいない。去年の江差線廃止時とは違うようだ。
別に路線が無くなるわけではないし、711系から721系に置き換えられるならば一般の乗客にとってはむしろ歓迎すべきことで、それほど関心のあることではないのかもしれない。

しばらくはコアなファンたちで賑わうが3/13までなので、それまで辛抱してください。
私もその一人ですが・・・

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滝川行2175Mが入線する。名残乗車のファンたちが一斉にカメラを向ける。

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茶色いボックスシートが並ぶ車内。昔は青いモケットだったが、国鉄末期頃に今の茶色に変えられた。

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窓ガラスはホコリや水垢がこびりついて曇ってしまっている。


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車内はボックスが全て埋まり、ロングシート部分にも何人かというほどの乗り。3月以降はもっと混むだろうか。

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窓下のテーブル。急行型車両と同じタイプの物。その下には灰皿があったが全車禁煙の今は撤去されている。

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美唄で地元客が結構降りて空ボックスも出てきた。

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空知川を渡る。汚れた窓ガラス越しはかえって水彩画のような景色になった。

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滝川に到着。とりあえずここが終点になる。


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2/16から『さよなら711系』のヘッドマークが掲げられている。シールのようだが。

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側面からみると典型的な国鉄型車両。いかにも『汽車』という感じがする。

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モハ711-111の車番。

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映画『鉄道員(ぽっぽや)』の美寄駅のロケ地となった滝川駅。

滝川駅で改札口を出る。駅前のかつて西友だったビルは廃墟ビルみたいになっていて侘しい駅前だ。
それでも滝川駅の乗客数はここ20年来変化していないようで、札幌都市圏以外はどこも鉄道利用者数が減る一方な中で、滝川駅は健闘している。『かよエール』の効果だろうか。
ちょうどスーパーカムイ24号札幌行が来たが、日曜なのに結構な人数の乗客が乗って行った。

待合室のキヨスクはシャッターが閉まって14:30まで昼休みと張り紙があった。立ち食いそば屋は営業している。今どき珍しく強気の営業スタイルの店だがそれはさておき。

ここから岩見沢に戻って、岩見沢から旭川行の711系電車にまた乗る予定だ。今持っている『1日散歩きっぷ』では滝川までしか乗車できないので、きっぷ売り場で滝川−旭川間の往復乗車券を買った。2140円。1日散歩きっぷと合わせて旭川まで4400円となる。札幌−旭川間を普通乗車券で買えば往復で4980円になるのでまあまあお得と言ったところか。
もっとも乗車券では岩見沢へ戻ることはできないが。

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滝川駅の改札口。


●滝川 13:55発 − 岩見沢14:43着 926D

ここからはまた岩見沢に戻るためキハ40系気動車の客となる。

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滝川始発の岩見沢行926Dはなんと1両だけ。

岩見沢行の列車は1両だけ。苫小牧運転所所属の車両で、車内の張り紙や案内表示は室蘭本線の物ばかりだった。それでも車掌が乗務していて、無人駅に停車するたびに車内を回る。
さっきの711系電車が折返せば良いような気もするが、わざわざ気動車を使うのはなぜなんだろう。

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岩見沢の行先が掲げられた側面。



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ボックス席はふさがっていたので車端のロングシートに陣取る。
同じ国鉄型でも711系のような格が感じないのはなぜなんだろう。

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岩見沢駅ホームにある輓馬の木彫り。ばんえい競馬は岩見沢から撤退したが、ホームの像は健在。

さて、岩見沢に戻ってきてここから再び711系電車に乗ります。こんどはビールとつまみを仕入れに一旦改札を出ます。

2へつづく
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最後の711系電車乗車記2

●岩見沢 15:27発 − 旭川17:11着 2195M

岩見沢での折り返し時間は44分あって、買い物のために改札の外に出る。キヨスクはコンコースの2階にあればいいものをなぜかエスカレーターを下りた1階にある。列車の停車中や乗換の合間に買い物をしようとすると大変不便だ。
キヨスクと言ってもコンビニのような造りになっているので、町の人が買い物に来ることを想定したのだろうけど。

1階に『岩見沢市観光物産センター イワホ』という店があって、中をのぞくと711系電車に取り付けられていたヘッドマークが並んで展示されている。
ここの人たちの目撃による711系運用の時刻表も掲示されていた。

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過去に711系前面に掲げられていたヘッドマークが飾られていた。

711系電車のグッズも売られていて、記念に車番のストラップとポストカードを買った。
実物大の車内に貼ってある車番板も売っていて、それは1枚3500円もしたのであきらめた。
ここで711系グッズを売っているのは、場所が分かりにくいせいかあまり知られていないようだ。

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イワホで買った711系グッズ。車番のストラップとポストカード。

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こんどの電車は2195M旭川行。

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再び711系電車の客となる。

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岩見沢駅のキヨスクで買ってきた麦とホップといかくん。テーブルに並べてみる。

こんどの列車も乗り納めのファンたちが乗っているが、さっき乗った2175Mほどではない。さっきキヨスクで買ったビールといかくんをテーブルに出す。
ビールといっても予算の都合で第三のビールになったが、それはさておき、汽車にはビールといかくんだ。冷凍ミカンがあればなお良いが、さすがに売っていなかった。ゆで卵でも良い。
なお、汽車にはビールと柿ピーとする流派もあるが、柿ピーはどちらかというと特急列車に似合う気がする。

そんなわけでビールを飲みながらまったりと『汽車旅』を堪能させてもらう。昼からビールなんて車じゃ絶対できないから。

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茶志内駅で特急退避のため5分停車。さっそく撮影タイムとなる。

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隣の線路を特急オホーツクが通過する。


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北海道独特の二重窓。内側の窓は全閉か全開しかできない。

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滝川に停車中。ここでほとんどの客は下車した。

滝川では9分停車する。1日散歩きっぷ所持だが、自分は旭川までの乗車券を持っているのでそのまま乗車する。
人がいない間にあれこれ撮影してくる。

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711系電車の正面。なにか現代には無い機能美を感じるのだが。


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電車の側面。

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3扉化改造で増設された車内中央のドア。

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戸袋に取り付けられたブラシはドアに付着した雪を落とすためのもの。初めて見た。781系特急電車に付いていたのは覚えているが。

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所属の基地を示す『札サウ』の表記。札は本社直轄のため札幌の札、サウは札幌運転所の略号。

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車体妻面の表記。

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妻面の銘板など。

ところで711系電車の711とは何を表すかというと、これは国鉄時代の車両形式で、

百位 7 ・・・・・・・ 交流電車を表す
十位 1 ・・・・・・・ 近郊型電車を表す
一位 1 ・・・・・・・ 系列の登場した順に1から付す

ということになる。詳しく知りたい方はWikiでもご覧ください。

形式番号では近郊型に位置づけられる電車だが、洗面所があったり窓下にテーブルが付くなど車内は急行型としても良いような設備である。じっさい急行かむいにも使用されていたし。

しかし、窓側座席に肘掛がないこと、車端部のロングシートやつり革などはやはり近郊型ということなのだろう。

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先頭車両は3ドア車のためにボックスシートが少ない。

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先頭の客室は1ボックスだけ残っている。避難用ハシゴ置き場増設のため、座席定員は1人減っている。



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JNRマークそのままの扇風機。夏のラッシュ時などは暑い風をかき回すだけだったが。

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扇風機のスイッチ。乗客が操作する。

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パイプの網棚とポスター枠。まだ札幌近郊で走っていた頃は網棚と窓の間にも広告が張られていた。

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日立の銘板。

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これもJNRマーク入りの温度計。

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非常灯。横の車番板はなぜか剥された跡が・・・

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こちらの車番も取り外されていて代わりにマジックで書かれている。盗難とは思いたくないが・・・

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デッキ部分。ラッシュ時はこれでもかというほど乗客が詰め込まれた。

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バリアフリーとは無縁のステップ。しかし、ラッシュ時は中に押し込まれてもみくちゃにされるデッキとは違い、定員2名の特等席だった。
ラッシュ時にずる賢い私などタイミングを見計らってこのステップに立って乗車したものだった。
ま、それは今の電車でも同じだが、711系の場合つま先立ちやガニマタにならずとも立てるほどの幅があった。
もっともこの話が分かるのは琴似駅や白石駅からの利用者に限るだろうが・・・

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デッキの車端部分にも窓がある。夏場はこの開けた窓から停車するときにブレーキの金属が焼けた臭いが入ってきた。
明かりや新鮮な空気を積極的に取り入れようとする意志が各所に見られる。最近の車両は戸袋窓も無いし閉鎖的に思える。

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連結部分の通路。

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洗面所。これも急行型車両でないと付いていない設備だった。

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洗面台は設置当初からのもので、ボタンを押している間だけ水が出るタイプ。お湯は熱湯が出ることもあるので注意。

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『便所』の表記があるトイレ。昔は垂れ流し式で「停車中は使用しないでください」の注意書きがあった。

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ステンレス製の和式トイレ。横には手洗器がある。

あれこれ撮影をしているうちに発車時刻になった。ここからは客室内に戻らず、一番前のデッキで前を眺めながら行こうと思う。

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最後の711系電車乗車記3

さて、滝川駅停車中に車内の撮影をしてきましたが、滝川からは最前部のかぶりつきで行こうかと思います。


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先頭のデッキ。乗務員室との壁にのぞき穴のような小さい窓がある。

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小さい窓ながらも全面展望は良好。

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滝川−江部乙間。線路は直線だが、意外と起伏がある。

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2ハンドル式の運転台。

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運転士用の時刻表。

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江部乙駅に停車。無人駅のため車掌が集札する。

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石狩川の鉄橋を渡る。

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岩見沢行2240Mとすれ違う。あちらは既に721系電車に置き換えられていた。

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納内−近文間はトンネルだらけになる。

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近文駅。どの駅にもカメラを構えた人が立っている。

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近文駅に停車。意外と降りる人が多い。

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終点旭川駅が近づく。

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旭川に到着。高架になった新しい駅だが、何となく711系には似合わない気がする。

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今回使用したきっぷ。滝川までは1日散歩きっぷ、滝川−旭川間は普通乗車券を買った。

旭川に列車で来たのは2012年に高架になったばかりの時だったのでおよそ2年半ぶりだ。来たといっても今回は27分の折り返し時間しかないので、整備の完成しつつある駅前を眺めただけですぐに駅に戻る。

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駅前の整備が完成しつつある旭川駅前。JRインとイオンがこの春オープンする。

一旦外に出たのは駅弁を買うためでもあった。帰りの列車はもう暗い時間になるので、駅弁でも食べながら夜汽車の旅情に浸ろうというわけだ。
ところがコンコースにある駅弁屋の売店はすでに完売の札が出ていた。キヨスクをのぞくと1つだけ駅弁が置いてあったのでそれを買う。旭川駅限定のお酒もあったのでそれも買った。
これで旅情作戦の一応の陣容は整った。さっそく改札を通ってさっきの電車に戻る。


●旭川 17:38発 − 岩見沢19:17着 2254M

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こんどは2254M岩見沢行となる。すっかり暗くなった。ライトがすごく眩しい。

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岩見沢の表示。

また711系電車の客となる。行きの2195Mでは滝川で降りずに旭川まで乗り通したファンらしき人が何人もいたが、その人たちもこの列車に乗っていた。

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コンコースの売店で駅弁と酒を買ってきた。駅弁は1つだけ残っていた『炭火焼き 豚とろめし』。

窓下のテーブルに駅弁を置くと様になるなあ。カップ酒もいい感じ。昭和の風情を大事にするならペットボトルでは似合わない、缶ジュースか缶ビールでなければならない。お茶はポリ容器の茶瓶がいいな。

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日も暮れてすっかり夜汽車の雰囲気。


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滝川駅に停車中。11分停車。ここで一般客はほぼ入れ替わる。

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昔から変わらない『汽車』の雰囲気の車内。

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岩見沢に到着。今度は折り返し滝川行2251Mになる。もう1往復しても良いが明日から仕事なのでもう帰ります。


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711系電車とキハ40系気動車。どちらも製造時期は同じだがキハ40の方は置換えの話も聞かないし、まだまだ使うようだ。


●岩見沢 19:40発 − 札幌20:17着 3264M(快速いしかりライナー)

711系電車とはここでお別れ、ここからは札幌に戻るため721系電車の客となります。
転換クロスシートの721系の居住性は711系電車には比べ物にならないほど良くできていて、ダイヤ改正後にこの電車に置き換わるのだとしたら利用客にとってはむしろ歓迎されるだろう。

もう昔ながらの『汽車』の雰囲気の残る列車は無くなってしまう。同じ国鉄型車両のキハ40はまだまだ残るだろうけど、何か格が違うんだよな。
711系電車は幹線系の長距離列車の風格があった。『汽車』の風情があった。キハ40はどちらかというとローカル列車という感じで格が違う。
あと10年もすれば『汽車』という言葉は死語になっているかもしれない。

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岩見沢から札幌へ戻る。721系電車の6両編成。

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札幌に戻ってきた。乗車口案内の『列車乗車口』の札も外されるんだろうか。

久々の『汽車』の旅はたいへん良かった。しかし、もうこんな列車に乗るのも最後かと思うと寂しいと思う。
時代は変わって行く。私たちも変わらなければいけない。古いものは思い出としてしまっておくのが一番いいのだろう。

最後までお付き合いくださってありがとうございました。

おわり
posted by pupupukaya at 15/03/01 | Comment(0) | 2015年その他旅行記

トワイライトエクスプレスの思い出


トワイライトエクスプレスは運行開始が1989年というから今年で26年目になりますが、ことし(2015年)の3月12日に札幌と大阪をそれぞれ発車する列車が最後になります。
トワイライトエクスプレスの名前は2017年に新型車両の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」として復活する予定ですが、九州の「ななつ星」同様クルーズトレインなので私など乗る機会はないだろうし、多分北海道にも来ないと思います。

ラストランは仕事で行けませんが(もっとも行く気もないし)、その前の最後の土曜日にちょっと撮り鉄してきました。
入場券を買って4番ホームに上がると、トワイライトエクスプレスの乗客のほか、デカいカメラを持ったいかにもという人たちもウロウロ。ホームの端は入線してくる列車を撮る人だかりができていました。

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ホームのトワイライトエクスプレス大阪行の表示。

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ホームの人だかり。

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機関車はホーム端ぎりぎりで停車するため、ヘッドマークは撮れなかった。

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各車両に描かれたトワイライトエクスプレスのエンブレム。

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デッキにはトワイライトエクスプレスのエンブレムが乗客を迎える。

入場券なので車内には入れません。外から眺めるだけです。まどから車内をのぞき込むと空室が結構多くて、満席のはずなのにどうしてなんだろう。途中から乗ってくるんでしょうかね。

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乗車口案内の札。

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トワイライトエクスプレス大阪行の方向幕。

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まだ午後2時過ぎだがホームは夜汽車の佇まい。

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食堂車の窓はカーテンが下ろされていた。発車時はここにクルーが並んだものだったが。

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札幌発はスイートではなく電源車が最後部になる。

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14時05分に大阪へ向かって走り去って行った。

思えばこのトワイライトエクスプレスには5回乗ったことがあって、これだけの回数乗ればもう十分だろうという気もしますが、無くなるとなるとやっぱり淋しいです。

もう一度乗ってみたかったですが、廃止が決まった頃からプラチナチケットになってしまったし、何よりお金も無いので画像でも見ながら過去の旅行を思い出すことにします。



2004年5月
四国に行った帰りに乗車したもの。B個室シングルツインの利用でした。

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大阪駅ホームの発車案内。

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ホームの乗車口案内。このころは「日本海3号」や「銀河」の表示もあった。

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大阪駅発車前のトワイライトエクスプレス。

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シングルツインの部屋。その名の通り1人でも2人でも利用できる。

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上段ベッドが圧迫感があり狭苦しい印象だった。1人ならば座ってしまえば快適だったが。

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自動販売機。この頃はペットボトルではなく缶ジュースが並ぶ。

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食堂車で作って席まで届けられる「プレヤデス弁当」(1500円)。味付けは関西風だった。

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サロンカー「サロンデュノール」から見た夕日。まさに「twilight Express」。

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夜のサロンカー。



2011年4月
大阪まで往復した時に乗車しました。A個室ロイヤルの利用です。

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ロイヤルの部屋。シャワーとトイレも付いている豪華寝台。

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ウェルカムドリンクはA寝台のロイヤルとスイートだけの特典

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トワイライトエクスプレスの車内に置いてあるパンフレット。

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空いていたので撮らせてもらった2人部屋のスイート。これに乗ることは叶わなかった。

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ロイヤルの夜は更けて・・・

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夜の食堂車「ダイナープレヤデス」。ディナーは予約制だが、夜のパブタイム営業中は誰でも利用できる。

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ビーフピラフと白ワインで2800円だったような確か。

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ベッドをセットした状態。ボタンを押すと背ずりが倒れてセミダブルサイズになる。

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部屋に届けられるモーニングコーヒーとミネラルウォーター。

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朝の食堂車。朝食は乗車してからクルーが予約をとりにくる。

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この頃は和食と洋食から選べた。これは洋定食。

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敦賀で機関車交換が行われる。



2012年7月
所用で京都まで行ったときに乗車しました。Bコンパートの利用です。


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普通のB寝台に簡易の扉を取り付けたBコンパート。4人で利用の際には個室になる。

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Bコンパートの通路。通路の小さい腰掛が結構人気。

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大沼と駒ヶ岳を見ながらの宴会もまた楽しい。

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パブタイムの食堂車でワインを飲んだ。

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モーニングタイムの和定食。ご飯はお櫃に入れられて結構量があった。

posted by pupupukaya at 15/03/08 | Comment(0) | 2015年その他旅行記

トワイライトエクスプレスの思い出 その2

過去に乗車したトワイライトエクスプレスの切符やアイテムです。

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2000年に初めて乗車したときのシングルツイン。有珠山噴火による山線迂回運転だった。


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2004年、九州旅行帰りに乗ったときのシングルツイン。

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2004年、四国旅行の帰りに乗ったシングルツイン。

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2011年初めてロイヤルに乗った。

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シャワーカード。2004年のもの。

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カードキーは2011年ロイヤル乗車のもの。


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朝食予約券。2011年ロイヤル乗車時のもの。

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朝食券の裏。

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2011年、パブタイム利用時のレシート。

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旅のしおり。2011年乗車時に車内販売で買ったもの。



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アメニティーグッズケース。2011年乗車時のもの。A個室客の特典だ。

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トワイライトエクスプレスのエンブレム入りのスリッパ。これもA個室限定。

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トワイライトエクスプレスの各寝台に置いてあるパンフレット。2011年。

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A個室に置いてある車内案内のファイル。

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トワイライトエクスプレスの封筒。

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トワイライトエクスプレスの絵はがき。

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A個室に置いてあるメモ帳。これもエンブレム入りのこだわり。

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車内アンケート用紙。

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2015年3月12日、ラストランとなるトワイライトエクスプレス。
稲積公園−発寒間を一路札幌駅へ向けて走る回送列車。
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冬の津軽と急行はまなす旅行記1

今回は久しぶりに夜汽車の旅に出ます。

2月下旬に札幌駅で青森行急行「はまなす」のきっぷを買った。
きっぷは『青森往復きっぷ』。札幌から青森・弘前まで特急指定席が利用できる往復割引きっぷで、なんとこのきっぷは追加料金なしで「はまなす」のB寝台も利用できるのでかなりお得だ。

往復とも「はまなす」のB寝台を利用することにした。どちらも下段が取れた。
0泊3日の強行軍のように見えるが、寝台車で横になって行けるし、私はビジネスホテルのベッドより揺れる寝台車の方がよく眠れる性分なので平気だ。
行先は津軽鉄道の「ストーブ列車」。そのあとは町を見物したり温泉に入ったりしようと計画を立てた。予算は青森往復きっぷ込みで3万円とした。去年のアメリカ旅行の出費がたたってあまり余裕は無かった。

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吹雪の札幌駅前。牧歌の像にも雪が積もる。

3月14日金曜日、「はまなす」は夜10時発なので会社から一旦家へ帰る。この日は最後の寝台特急「北斗星」が最後の定期運行となる日だった。夕方のTVニュースでも大勢のファンに囲まれて発車する列車の映像が流れていた。
夕食と旅支度をして9時頃家を出る。昼くらいから降り出した雪はずっと降りやまず、すっかり積もって白一色になっていた。

午後9時過ぎの札幌駅は帰宅の通勤客が足早に通り過ぎる。改札口前にはスーツケースを持った人が何人か柱の脇で所在無げにしている。「はまなす」の乗客だろうか。

22時から23時にかけて札幌から各方面への夜行列車が次々に出発していたのはもう10年近くも前のことになってしまった。
金曜日の夜はよく夜行列車に乗ったものだった。翌朝道東や道北に降り立つのは気分が良かった。稚内行「利尻」、網走行「オホーツク」、釧路行「まりも」など。今はすべて過去のものになってしまった。

思えば札幌駅から数えきれないほどの回数を夜汽車で旅立ったものだった。
唯一残った急行「はまなす」だが、来年春の北海道新幹線開業前には間違いなく廃止になるだろう。せいぜい今のうちに乗っておくことにしよう。

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夜の改札口。唯一の夜行列車の表示も出る。

9時半ごろに大勢の帰宅客に混じって改札口を通る。自分だけはこれから旅に出ると思うとなにか特別な気分になる。はまなすの入線時刻は21:38なのでその前にはホームに居たい。
コンコースのキヨスクはまだ営業していて、ビールとカップ酒それにつまみの竹輪を買った。

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コンコースの駅弁屋は21:30まで営業だがもう閉まっていた。

4番線のホームに行くとさっきテレビで見た北斗星を囲んだファンたちはいなくなっていつものホームに戻っていた。
自由席の乗車口には10人くらいの列ができている。それでもカメラを持った鉄道ファンをいつもより多く見かけた。「北斗星」や「トワイライトエクスプレス」で着いて「はまなす」で戻る人たちだろうか。

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自由席には乗客の列が。今までの経験ではほとんどは苫小牧や東室蘭までの人。

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ディーゼル機関車に牽かれた「はまなす」がゆっくりと入ってくる。電車とは違う汽車の風格が漂う。

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ホームの発車時刻案内。青い車体と「急行」というのがグッとくる。

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ホームのキヨスクとそば屋は閉まっていた。階段を下りたコンコースの売店はまだ営業しているので買い物はそちらへ。

寝台車に荷物を置いて、さっそく列車の撮影をしてきます。
この日の編成は通常の7両に寝台車の増結が1両、電源車代わりの座席車を1両増結して9両編成と堂々とした列車になった。

3・7号車 自由席

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ずらり並んだ乗車口の案内札。「北斗星」「カシオペア」もひとまず臨時列車として残る。

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製造から40年経つ14系客車の車体はかなりくたびれている。結局新車が入ることは無かった。

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自由席は室蘭・函館方面の実質最終列車だ。皆どこまで帰るんだろう。

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簡易リクライニングシートが並ぶ自由席。満席の指定席・寝台に対して窓側が埋まる程度の乗車率だった。

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座席車の大型携帯品置場。ただし3号車のは右側はデッキ側に自販機が置かれたために塞がれている。

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自由席のデッキにある自動販売機。酒類は置いていない。

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貫通路のテールマーク。


5・6号車 指定席(ドリームカー)

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6号車ドリームカーの表示。普通車指定席だが、座席はグリーン車並みになっている。

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ドリームカーにあるミニラウンジ。寝台車やカーペットカーにもあるとありがたいのだが。

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グリーン車並みのドリームカーの座席。もともとは急行「まりも」で使われていた車両。

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5号車指定席の表示。この車両に改造されたのはバブル景気真っ只中だった。レザー風の壁が高級感漂う。


4号車 指定席(カーペット)

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4号車はカーペット車になっている。今は無き快速「海峡」や「ミッドナイト」で好評だったために第3弾として座席車から改造された。

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指定席料金520円で横になれるので閑散期でも満席のことも多い。ただし走行中の振動がじかに体に伝わるためドリームカーの方が良いという人もいる。

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2階席は個室の気分で利用できる。かなり狭そうだが。

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はまなすを牽くDD51型ディーゼル機関車。これ1台で多客期は12両もの客車を牽引する。

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機関車の側面。北斗星と同じ塗色で星のエンブレム。かっこいいね。

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エンジンのアイドリングを響かせて発車待ちの機関車。

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機関車の次位に連結のスハフ14型客車。「給電機関代替車」とは発電エンジンを積んでいるスハネフ14が付かない場合に代わりに連結される。車内は消灯されてカーテンが閉じられていた。

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青い客車が連なる発車前のホーム。まさに「ブルートレイン」という感じ。

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3月は別れの季節。ドアの前では見送りも。

久しぶりに夜汽車に乗るのと、もうこれで最後かもしれないのでカメラを持ってあちこち撮って回った。発車時刻が近くなったのでそろそろ寝台車に戻る。

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冬の津軽と急行はまなす旅行記2

さてB寝台車に乗る。きっぷに指定された寝台は21号車で、1号車と2号車の間に挟まっている。これは寝台車に増結車が連結される場合は20番台の号車番号を付けるためだ。増結車を3号車とすると以降の指定席車の号車番号もすべて変更しなければならず、また「増2号車」とすると本来の2号車との乗り間違えが後を絶たないからこうなったのだろう。

客車はオハネ25型客車で21号車の客車はオハネフ25 7だった。製造は1970年代で、最初は東京と九州を結ぶブルートレインの客車だった。のちに北海道仕様に改造されて「北斗星」として走る様になり、いまは「はまなす」の役に就いている。

車内は若干リニューアルがされているが基本は70年代のままで、あちこちに古さというか懐かしさを感じることができる。

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入口上にあるB寝台の表示。横の「★★★」マークは2段式B寝台の印。
「★」は3段式、「★★」は電車3段式となる国鉄時代の記号。

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B寝台の扉。自由席の寝台など無いが「指定席」の札が差し込まれている。

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B寝台の通路。床はカーペット敷きになっている。

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B寝台は4人向い合せの2段ベッド。

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シーツ、掛布団、浴衣、ハンガーが置かれている。

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上段寝台はこんな感じ。転落防止のベルトが下がる。寝台幅は同じだが、上下寸法は下段より若干小さい。

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下段寝台は昼間は座席使用となるので背もたれが付く。横になってカーテンを閉めればプライベートルームになるが、これで1泊6480円は高いか安いか。ちなみに同じ距離のグリーン料金だと5300円になる。

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JR柄の浴衣が用意してある。

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上段に上がるための折り畳み梯子。昼間は真ん中のポールに収納する。

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テーブルの下にあるセンヌキ。瓶ビールでも持ってくれば良かったかな。
今は全車禁煙なので灰皿は使用できないようにされている。

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通路上の空間は荷物置き場になっている。

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下段寝台の下に置いてある踏み台。上に荷物を上げるときに使う。

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通路の折畳み式腰かけ。ここに座って窓に頬づえをついて夜景を眺めると一層旅情を味わえる。

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通路上にある身だしなみ用の鏡。

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号車札と便所使用知らせ燈。「便所」といい「燈」といい、遠い時が過ぎたことを感じさせる。

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「おす」と書かれた黒光りの押し板。

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洗面所はリニューアルされて快適に利用できる。

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トイレの使用の表示。どこもアナログなものばかりだ。

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トイレは和式で昔のまま。何か恐ろしさも漂う。

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貫通路と2か所あるトイレ。冷水器があった場所にはごみ箱が置かれている。

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デッキのくずもの入れ。押すと内側に開く。

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座席車よりも広めのデッキ。乗降扉は元は折戸だったが、北海道転入時に引戸に改造された。

車内放送では今日は寝台・指定席両方満席だと放送している。盆正月以外はいつもがら空きのイメージしかなかったが、3両の寝台も満席になるとは大盛況だ。最後の「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」で来札した人たちが多いようで、鉄道ファンだとすぐにわかる。
そのほか卒業旅行なのだろうか若い女性も結構見かけた。

あれこれ撮影しているうちにあっというまに発車時刻になった。通路の折り畳み椅子に腰かけてビールを飲むと列車はゆっくりと動き始めた。友人を見送りに来たのかホームの男女がしきりに手を振る。

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見送り人に手を振られて発車する。

窓に頬杖をついて雪明りの景色を眺めていると、チャイムが鳴って車掌の案内放送が始まった。伊達紋別、長万部、函館、青森と到着時刻を告げる。寝台車は車内改札終了後深夜灯になり明朝の青森到着まで放送は入りませんということだった。
夜行でおなじみの「最近車内の盗難が増えています」のセリフは無かった。

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流れる夜景を見ながら缶ビールで一日の疲れを癒やす。

新札幌を発車すると外はまた吹雪いてきた。いつもなら暗闇の車窓も雪明りでぼんやりと明るい。
車掌が改札にきたのできっぷを見せる。車掌が去るとすぐに車内は減光された。

発車前はにぎわっていた通路も発車後は人がいなくなり静かになった。どの寝台もカーテンが閉じている。寝るにはまだ早い時刻だが、寝台車ではほかに身の置き所も無く早々に横になったようだ。
話し声も聞こえず、エンジンの無い客車なのと雪に音が吸われるのもあって車内は静まり返っていた。

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青森までのきっぷ。

こちらもベッドメーキングをして寝台に胡坐をかいた。駅で買ったワンカップを2本寝酒にする。

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千歳に到着。東室蘭までは最終列車の役割もあるので特急「すずらん」並みに停車する。

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新札幌を発車すると減光される。早々に寝静まったのか話し声ひとつ聞こえなくなった。

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苫小牧駅に到着。夜霧が夜汽車の夢を誘う。

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ベッドメーキングするとこんな感じ。枕を通路側に置くか窓側に置くかは好みで。

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通路側にある読書灯。

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ベッドで飲んだお酒。寝台車にはワンカップが似合う気がする。

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背もたれ上にテーブルがあるが斜めになって頼りない。メガネなどを置いていても落ちそうだ。

23時を過ぎて苫小牧を発車してから横になった。
レールの響きや時々聞こえる機関車の汽笛が聞こえると夜汽車に乗っている実感がわいた。もう日常とは別の世界にいて、眠ったまま遠いところへ向かっているのだ。

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夜中に目が覚めて窓の外を見ると函館駅に停車中だった。機関車交換と方向転換のため30分停車する。さすがに降りて撮影に出る元気は無かった。またひと眠りする。


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冬の津軽と急行はまなす旅行記3

5時過ぎに目をさまし、カーテンをよけて外を見るとだいぶ明るくなっていた。雪は降っていない。
着替えて通路の折りたたみ椅子に座って外を眺める。夜明け前の空に照らされた陸奥湾が見えた。蟹田を通過したあたりを走っていた。

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陸奥湾が見えた。だんだん空が白んでくる。

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5時半、めいめい降り支度が始まる。

しばらくして車内の照明が明るくなった。車内放送が入る。列車は約5分遅れているとのこと。
カーテンを閉じた寝台から乗客が出てきて降り支度を始めた。
こちらはもう着替えも済んでいるし、荷物もショルダーバッグ1個だけなので窓際で外を眺める。青森もまだ春は遠いようで一面雪景色だった。

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窓にこびりついた雪。

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寝台車から見る夜明けの風景を見ると夜行列車で旅立って良かったと思う。

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終点青森に到着。列車を降りた人の群れは後方の階段へ向かう。

青森駅に降りるとすっかり夜は明けていた。5:43発の特急「つがる2号」へ乗り継ぐ人たちはホームを走る。まだ6時前、どの人も眠たそうな顔をしている。

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はまなすと並んだ青い森鉄道の電車。

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DE10型ディーゼル機関車が現れた。

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はまなすの後部で連結作業が始まる。

「はまなす」の乗客は、こんな寒いホームには長居は無用と言わんばかりにホームからいなくなった。残ったのは列車にカメラを向ける鉄道ファンばかりになった。
客車の後ろには車両基地まで回送するためにディーゼル機関車を連結する。何人かが連結作業を取り囲んで撮影していた。

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DE10が先頭に立ち、電気機関車ごと客車を青森車両センターまで回送する。

ここからは五所川原へと向かう。青森往復きっぷでは弘前まで行けるのでこのままこの電車に乗れる。
6時ちょうど発の弘前行普通列車は「はまなす」が着いた向かい側に入線していた。6両編成だが席は結構ふさがっている。
発車するとすぐに次の新青森駅に着いた。ここでほとんどの乗客が降りて行った。東京行の「はやぶさ4号」に乗り継ぐ人たちだろう。どうりでスーツケースを持った人が多いと思った。

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青森からは奥羽線の701系電車の客となる。

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車内の客はほとんどが新青森駅で下車した。

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オールロングシートは空いていれば快適だが旅情とは無縁。

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岩木山がみえてきた。津軽平野は一面真っ白。

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川部駅に到着。ここで下車する。案内看板が新しくなっていて首都圏の駅みたいになっていた。

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五能線の列車はすでにホームに入っていた。

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五能線の列車。キハ40型気動車。

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ホーローの行先票。これも最近あまり見なくなった。

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ボックス席が並ぶ車内。天井の扇風機は撤去されてかわりに冷房の吹き出し口が取り付けられていた。

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同じキハ40型でも北海道とは違い窓が二段になっている。

川部から乗ったのは五能線の鰺ヶ沢行3両編成。うち2両は五所川原で切り離されそこからは1両になる。
土曜日の早朝とあってこの車内もすいている。
ローカル線はどこもワンマンカーばかりになったが、この列車は車掌が乗務している。川部を発車すると車掌が回ってきたので川部から五所川原までの乗車券を買った。

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車内で買った川部から五所川原までの乗車券。

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川部を出るとりんご畑が続く。5月になれば花が見られるが、この時期はまだ寒々しいモノクロの世界。

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板柳駅で上り列車と交換。部活動の高校生などそこそこ乗り降りがある。

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上り列車。通学生は眠っているかスマホに夢中なのが今どきの通学列車の風景。

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五所川原に近づくとだんだん吹雪いてきた。

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五所川原駅に到着。ここも案内表示など首都圏の駅のようになっている。

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駅員がボックスに立つ改札口。ここは昔ながらの光景。

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五所川原駅前。向かいは弘南バスのターミナルの建物。

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雪が舞うJR五所川原駅。

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JRの駅舎の横の引込んだところに津軽鉄道の駅がある。左の建物は津軽鉄道の本社。

7:18に五所川原駅に着いた。ここから津軽鉄道のストーブ列車に乗る。ただ次のストーブ列車は9:21発なのでまだ2時間以上も時間がある。
はまなすを降りてからまだ何も食べていないが、こんな時間からやっている店もなさそうだしキオスクが空いていたのでおにぎりとお茶を買って待合室で食べた。待合室はドアで仕切られていてストーブが灯り温かい。

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五所川原駅の「キオスク」。弁当は置いてないがおにぎりやパンならば手に入る。

待合室でじっとしているのもつまらないので駅前を少し歩いてみた。

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弘南バスのターミナル。青森のほか東京や横浜への高速バスも発着している。

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昭和時代から時が止まっているかのような待合室の時刻表。

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雪がうっすらと積もった五所川原駅前の商店街。

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時間をつぶせるようなところは見つからなかった。


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