2016年白夜・北欧旅行記1 札幌〜成田〜ヘルシンキ

 2016年5月26日 札幌から〜

海外旅行の旅立ちは朝早い。
朝5時起床、準備は前日までに終えているので忘れ物がないかだけ何度も確認して6時に家を出る。

最寄りの地下鉄駅の始発電車が6:13発、札幌駅で6:31発の快速エアポートに乗り継ぐ。新千歳空港7:55発の飛行機に乗るにはそれしか選択肢がない。

家を出たところで、表通りをタクシーが1台通っていった。駅までキャリーケースを引きずって駅まで行くのも面倒だしタクシーでもいいかなと思っていると、なんとさっきのタクシーが引き返してきたので止めて乗り込んだ。運がいいというか、何とも勘のいい運転手というべきか。
「いやね〜今日は夜中じゅうずっとススキノを流していたけど全然お客がいなくて、もしやと思って引き返したら拾ってくれたんですよ」と言われた。それからずっと札幌駅に着くまで運転手と話をしていた。これから行く海外旅行のことなど、興味津々に話を聞いてくれた。
朝から気分が良かった。

タクシーに乗ったおかげで快速エアポートも1本早い列車に乗れた。まずは幸先の良いスタートだ。

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 新千歳空港の国際線乗り継ぎカウンター。

新千歳空港に着いたのは7時前。JALの国際線カウンターへ行く。すでに長い列ができている。早めに来てよかったようだ。

印刷してきた「eチケットお客様控え」とパスポートを出す。印字してある行先は『GOTHENBURG』と英語表記で、係のおねえさんは読めなかった(へっへっへ)。

すぐに3枚のボーディングチケットが発券された。ここで預けた荷物は最終地のヨーテボリで受け取ってくださいと言われた。
キャリーケースに張られたタグを見ると確かに『GOT』と書いてある、間違いはなさそうだった。

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 ヨーテボリまでのボーディングチケットとパスポートなど。

今朝からひとつ気にかかることがあって、カメラの調子がすこぶる悪い。ピントがうまく合わないのか、ピンボケの写真になってしまう。電源を入れ直して写すとちゃんと写ったりするのだが。4年前のチェコ旅行の時に買ったニコンのコンデジなのだが、そろそろ寿命かもしれない。せめて旅行中は壊れないで働いてほしいのだが。

荷物を預けて身軽になると、土産物屋でも見物してこようかという気になるが、この時間ではまだどこもやっていない。保安検査場入口もだんだん混雑してきた。早めに中に入ることにする。

自分の番だけなぜかボディーチェックがあった。ランダムでお願いしているとのこと。そういえば伊勢志摩サミットが今日から開催になるんだった。各所のセキュリティが厳しくなっているに違いない。もっとも、日本を出国するまでのことだが。

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 成田空港行きJL3040便は小さい飛行機。

まずは一路成田空港まで。1時間35分のフライトはヘルシンキまで10時間飛行の助走といったところ。成田発着と新千歳空港発着の差額は1万円、考えようによっては余計に飛行機に乗れる分こちらの方がお得と考えることもできる。

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 座席の背面にはモニターが付いていた。早くも国際線気分。

成田行きの飛行機は窓側の席だったが、離陸するとずっと雲の上で下界は見えなかった。機内は満席ではないが結構混んでいる。成田行きということからしてほぼ全員海外旅行である。年齢層は高め。値上がりするシーズンを避けた年配客のツアー参加者が多いようだった。

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 成田空港の国際線乗り継ぎゲート。

定刻より10分早い9:20に成田空港の駐機場に到着した。
ここからは慌ただしい乗継になる。
次のフライトは10:30発のヘルシンキ行で、出発まであと1時間ちょっとしかない。そのあとヘルシンキ空港でも乗継があるが、そこでの乗り継ぎ時間は僅か1時間25分となっている。

ヘルシンキ空港を体験するのは今回が初めてで、しかもEU圏内の乗継というのも初めてとなる。そもそも預け荷物がヘルシンキで一旦受け取るのか、ヨーテボリまで行くのかもさっき新千歳空港で実際に預けるまで分からなかった。
そんなんで大丈夫なのかとも思うが、十分に乗り継げるから飛行機のチケットも発券されたのだろうし、多分大丈夫なんだろう。ただ、乗り継ぎ時間が短いおかげで早く着くのはありがたい。成田とヘルシンキと2回の乗継にも関わらず、当日の16:25にはヨーテボリに着けるのだ。

出口に向かう通路の途中に乗り継ぎのゲートがあって、そこから保安検査場、出国審査の順で通過する。出国エリアに出たのは9:35、混んでなかったというのもあるが、すんなりと通過できた。

しばらくは免税店を見物しながら過ごすことにする。
と、その前にお金を両替しなければならない。とりあえず必要なのはスウェーデンクローネ(以下スウェーデンKrと略します)で、別に無くても向こうのATMで引き出せば良いのだが、無ければ無いで不安なのが現金なので一応替えておく。

千葉銀行の両替所があったのでレートを見ると¥スウェーデンKrのレートは@15.65円となっていた。ネットで調べたら今日のレートは@13.25円となっている。やっぱりマイナーな通貨はレートが悪い。スウェーデンには2日間しか滞在しないし、欲しいのは小銭程度の額なので2千円程度を替えることにした。窓口で、2千円を少し出る程度で欲しいというと150Krならば2,300円と少しと言われたのでそうした。50Kr札3枚で2,347円也。

ノルウェークローネも必要だが、これは向こうでATMで引き出すことにした。

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 スウェーデン入国時唯一の所持金。

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 免税店が並ぶ出国エリア。

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 カメラコーナー。特に安いわけではない。

免税店をあれこれ見て歩く。成田空港も3回目ということもあってか、これといって変わり映えしているものは無いし、欲しいと思うものも無かった。もっとも、欲しくなったからと言ってこれから旅立つというときに買うわけにもいかないが。
電化製品の人気はカメラと炊飯器。『白い恋人』も専用のコーナーに積んであってここでも人気のようだ。

タバコはやっぱり安い。が、吸わないので関係ない。タバココーナーにはこれでもかというほどカートンの箱が並んでいるが、特に売れているようには見えなかった。
ヨーロッパへ海外旅行と言うと贅沢なように見えるが、考えたら何のことは無い、2年分のタバコ代だ。ちょっとほくそ笑んでみたりして。

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 タバコはさすがに安い。

初めて成田空港に来たときは、並んだ免税店を見るのも珍しくて面白かったものだが、回を重ねるうちに随分と覚めた目で物事を見るようになったものだと気付いた。人間だからそういう風になるのは仕方がないが、それでは旅の面白みも半減してしまう。せめて、過去の海外旅行と比較して物事を見るのは慎むことにした。

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 ヘルシンキ行きの搭乗口。乗客はやはり日本人ばかり。

82番搭乗口はすでに行列ができていた。昨日JALのホームページで座席の空き具合を調べたら、座席は全て埋まっていた。もうほかに行くところもないし、列に並ぶ。次々と搭乗客がやってきて、自分の後ろもかなりの列になった。

JALの係員がやって来て、前の方から搭乗券とパスポートの確認に回っている。自分の番の次の次あたりの人だろうか、突然その係員にキレていた。もういい年こいたおっさんなのだが、聞こえてくる内容はビジネスクラスなのに何でこんなところに並ばすんだ、早く乗せろ、サービスが悪いとかなんとか。係員は平謝り。話が終わったかと思ったらまた同じことがクドクドと始まる。クドクドというより相当お歳は召しているようでフガフガ口調だが相当にしつこい。
並ぶのが嫌ならそこらのベンチで座って待ってろよと思ったが、おそらく周りの誰もが同じように思っていただろう。

機内の調整が何たらかんたらとかでご案内が遅れておりますと放送がある。こちらもヘルシンキでの乗り継ぎ時間が限られているのでさっさと飛ばしてほしいのだが。そんなこんなだが、10:20に搭乗開始となった。

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 機材はボーイング787-8型機。

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 ビジネスクラスのシートを拝んでからエコノミーへ。一生座ることはないだろうけど。

JALの国際線は初体験となる。座席はJAL SKY WIDERUという新型の座席。シートピッチが従来より5p拡大されたのが最大の宣伝文句である。実際座ってみると前の座席との間隔も足元のスペースもゆとりがあって申し分ない。
初めて国際線の飛行機に乗ったとき、前座席があまりにも圧迫感があるので、この席で10時間も過ごすの?と思ったものだが、エコノミークラスの座席も年々進化しているのは嬉しいことだ。

座席だけではなく窓も新しくなっていて、上げ下げするシェードが無くなっていて、ボタンを操作すると窓がスモークガラスのように色がつく仕組みになっている。シェードがない分、窓も天地方向に大型化されている。
一昔前のプレミアムエコノミークラスなんてこんな感じ?と思えるほど良くできていた。さすが『おかげさまで、世界一位』と宣伝するだけのことはある。


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 エコノミークラスはJAL SKY WIDERUと呼ばれる座席。


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 ここで10時間過ごすことになる。

私は窓側の席。程なくして通路側の隣人も席に収まった。隣人は余程慣れている人なのか、座るやいなやスリッパに履き替え毛布を膝にかけて長期戦の構えである。

さてと、こちらはまずフライトマップで飛行ルートのチェック。
おや、あれが無い。てっきりあるものと思い込んでいたが、無い。
あれとはコントローラーのこと。自分の所だけ無いのかと見回したが、ついていないようだった。

モニターがタッチパネルになっており、直接操作すればいいらしい。操作は分かりやすいのだろうが、何か慣れないなあ。

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 東京からヘルシンキまでのフライトマップ。

10:40動き出した。11:07離陸、すぐに雲の中に入る。結構揺れる。11時半ごろようやく安定飛行になって、おしぼりが配られる。このおしぼりの強烈な香りで、ああ今外国に向かっているんだなと実感する。
窓の外は雲ばかりで下界は見えない。フライトマップによると現在佐渡上空あたり。

続いてウェルカムドリンクが配られる。お酒類は大抵ビールかワインだが、JALはほかにウィスキー、ジン、ウオッカ、ブランデー、梅酒といった品揃えとなっている。
こんな所でもないと飲む機会もないブランデーをお願いしてみた。CAが「飲み方はどうなさいます?」と言うので一瞬戸惑った。まさかここでストレートはどうかとも、考える間もなく口から先に出た「み、水割りで」。

CAはワゴンからブランデーの瓶を取り出してプラスチックのカップにドボドボと注いだ。ああ、それはちょっと濃いのでは。JALさんサービス良すぎ。受け取ったブランデーの水割りはアイスピックでぶっかいた氷も浮かべてかなり本格的。
飲んでみると案の定濃かった。それでも香りも良く、おいしい。私は洋酒については全くわからないが、うまいかまずいかくらいはわかる。これはきっと高いブランデーだよ。いいな、気分はすっかりファーストクラス。

濃いのでちびりちびりと飲んでいると、もうカップの回収が始まった。一気に飲もうとすると「ごゆっくりどーぞ」とのこと。

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 ウェルカムドリンクで注文したブランデーの水割り。

12:30、こんどはお待ちかね機内食の時間になる。日本発のフライトならば大抵和食か洋食か2択ということになるが、これもかなり悩ましいところである。どっちも大して変わらないということもわかっているが、それが余計に悩ませることになる。これでは決められないので、今回はある方法で選ぶことにした。それは『前の人と違うものにする』ということで、そんなわけで洋食をチョイスした。

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 機内食は洋食をチョイス。メインは鶏のレモンクリームソース。

ドリンクはビールにした。プレミアムモルツも久しぶりに飲む。飛行機で飲むビールもうまい。
メインディッシュは洋風だが基本は和食のようで、煮物や味噌汁がつくなど和洋折衷となっている。洋食なのでナイフとフォークを袋から出そうとしたが面倒なので全部ハシで食べることにした。まだここは日本だ。

食後はデザートにアイスクリームと緑茶が出た。

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 食後のお茶とアイスクリーム。

トレイの回収が終わり、映画でも見ようとヘッドホンを付けるといつの間にか眠っていた。朝早かったのと、ブランデーが効いたようだ。目覚めると窓はすべてスモーク状態になっていて客室内は照明を暗くしてあった。お休みモードということになる。日本時間ではまだ午後2時を回ったところで、起きている人ばかりだ。

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 機内の様子。

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 化粧室はペーパータオルや歯ブラシも備え付けがあった。

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 ボタン操作でスモークガラスのようになる窓。外の景色が見えるのは良い。

飛行機はロシア北方の北極圏を飛んでいる。まだ雲の上を飛んでいるのかと思ったが、よく見ると下界の世界もまだモノクロの冬景色なので雲のようにみえたのだった。このあたりは春が来ることはあるのだろうか。
写真を撮ろうと窓を明るくして外を見ていたらCAに暗くするように注意された。ハイハイ。

それでも写真を撮る時だけ一瞬明るくしてすぐに元に戻した。

これから北極圏に向かうというのに、いまからこんな景色を見ていていいのだろうか。むしろずっと雲に覆われていた方が良かったのかもしれない。

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 ロシア北部のオビ湾上空。海面は結氷して真っ白。

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 もうすぐ6月だというのに北極圏はまだ雪と氷の世界だった。

日本時間17:50、機内の照明が点いて明るくなる。また香りのきついおしぼりが配られる。グッドモーニングとでも言いたくなるような雰囲気だが、ヘルシンキ時間ではこれから昼の12時である。

ここからは時計を6時間遅らせてヘルシンキ時間とする。

何の前触れもなく、機内食が配られ始めた。飛行機の旅はイベントが始まると途端に慌ただしくなる。2回目のメニューは1種類のみ。悩むことが無いのでかえって良いのかも。スープとパンのみと言う質素なもの。トマトがベースの鶏肉のシチューで、日本に帰ったら自分で作ってみようと思った。

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 2回目の機内食。スープストックトーキョー製の鶏肉とトマトのシチュー。

いつのまにか飛行機はまた雲の上を飛んでいる。
13時過ぎ、あと1時間20分でヘルシンキ・ヴァンター空港に着くとアナウンスがある。天候は雨、気温は16℃。乗り継ぎの飛行機の時刻とゲート番号は出口の出発便情報のモニターで確認してくれとのこと。

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 ヘルシンキ・ヴァンター国際空港に着陸。

ヘルシンキ空港に着陸し、ゲートに着いたのは14:30だった。定刻では14:50着なので若干早く着いた。国際線の時間は相当余裕をもっているためか大抵は所定より早く着く。乗り継ぎ時間にも余裕ができるし、早く着く分はむしろ歓迎する。それは誰も同じだろう。

飛行機を降りてからが大変だ。ここからは未知の世界になる。ここが終点ならばひたすら『EXIT』のほうへ向かって歩けば良いのだが乗継となると。しかもここでEU圏のイミグレーションがある。

とにかく一緒に飛行機を降りた人たちのあとに付いて歩くしかない。

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 ヘルシンキに到着。とにかく人の後について行く。


posted by pupupukaya at 22:06 | Comment(0) | 2016年白夜・北欧旅行記