2月22日 札幌市電とササラ電車

年明けから北海道をはじめ北日本は記録的な大雪が続いておりますが、2月になってからますます激しさを増しております。

今週も月曜日から低気圧が猛烈に発達して、暴風雪に見舞われた道内。
JRは昨日に続いて全線運休状態、バスも郊外を中心に多くの路線で運休となりました。
雪に強い市電ということで先月は、

 札幌市電は平常運行(2022年1月14日)

という記事にしてみましたが、2022年2月22日はまたも交通機関乱れまくりの吹雪の朝。
今日は電車通りを歩いてササラ電車を撮影しながら歩いてみましょう。

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画像は中島公園通電停の横断歩道から北方向
車道も狭くなって渋滞している西7丁目電車通り。
ここに電車が来るとどうなるかというと、警笛を鳴らす→車が避ける。
避けない車や大型車の場合は、その車が動くまで待つということになる。
(沿線市電利用者の経験)

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 札幌市電Naviのスクショを引用(2/22朝7:50)

札幌市電Naviという便利なものがあって、PCやスマホから市電の運行状況を見ることができるし、各停留場にもモニターが設置してある。
上画像は7時50分の札幌市電Navi。
内回り電車が石山通から東本願寺前まで1台も走っていないのがわかる。
どうやら石山通で止まっている模様。
後続の電車も追いついて、8時過ぎまで石山通で止まったままになってしまった。
交通量の多い国道230号線との交差点、雪が踏み固まってしまったのだろうか。

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こちらは中島公園通電停から南方向。
内回りの停留場は、来ない電車を待つ乗客が溜まってしまった。
石山通で止まっているので、まだあと10分以上は電車は来ない。

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東本願寺前に停車中の1103号、通称シリウス。
外回りは今のところ通常運行中のようだ。

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待ってました、ササラ電車22号。
ずっと止まっていた内回りの線路の雪を跳ね飛ばす。

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ササラ電車は2人乗務。
進行左側が運転席、右側がブルームの制御席となる。
左側運転席の旋回窓が物々しい。
これは新雪の除雪だと、雪がフロントガラスを覆うまでに舞い上がるので、ワイパーじゃ追いつかないからだ。

ササラ電車のおかげかは知らないが、ずっと石山通で止まっていた内回り電車も動き出したようだ。
さっき東本願寺前停留場で市電の運行情報モニターを見たら、ずっと石山通で停止していた電車がぞろぞろと動き出す様子を見ることができた。

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 東本願寺前停留場の運行情報モニター。

資生館小学校前で市電は右折するが、私は直進して南1条電車通りへ出ます。
南1条の手前で、トラ縞のササラ電車が横切って行った。
前はササラ電車と言えば黄色と黒のトラ縞模様だったけど、最近はオレンジに白帯の車両ばかり見かけるので、まだ現役だったのかと思った。

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ササラ電車は雪かきしながらゆっくり走る印象があるが、実はその足は意外と速く、サーっとあっという間に走り去ってしまう。
惜しいなあ、もうちょっと早ければ走ってるトラ縞ササラを撮影できたのだが。

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中央区役所前電停では電車が3台停車中。
交通信号によって走る市電は、しばしこういった続行運転になることがある。
いわゆるダンゴ運転というやつ。
2台続行というのは朝ラッシュ時ならばよく目にするが、3台続行というのはさすがに珍しい。
しかし今日のは様子がおかしかった。

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停留場をはみ出して停止しているのは3302号。
発進したら圧雪でスタックしたのか動けなくなった模様。
ここで運転打ち切りになるのか、乗客を降ろしていた。

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朝ラッシュ時の西線方向からは2〜3分間隔で電車がやってくる。
あっという間に後続の電車が詰まってしまった。
これは朝8時35分の状況。

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もうこれで運休かと思わせたが、10分ほどしたら札幌市電Navi上で、中央区役所前からぞろぞろと電車が動き出す様子を見ることができた。
その後電車マークが全部消えてしまい全線運休を思わせたが、これは札幌市電Naviの不調ということで、実際は運行していた模様。

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  札幌市電Naviのスクショを引用(2/22朝9:50)

今度は昼にまた電車通りへ。
雪は昨日から断続的に降り続いて、昼間でもササラ電車が走っていると思ったからだ。
電車通りに出るとさっそくササラ電車が走っていた。内回りの21号。

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軌道上はきれいに除雪されても歩道は上画像の状態。
この吹雪では歩く人も少なかった。
郊外じゃ幹線道路は大渋滞と聞くが、中央区の道路はいつもより交通量が少ないくらいだった。

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南2条の歩道橋でササラ電車を待ってみる。
また雪の降りが強くなって視界が悪くなる。
やって来たのは外回り3304号。

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反対側から来たのは内回り1203号通称ポラリス。
札幌市電Naviでは『現在、大雪のため電車の運行が乱れております』とテロップが流れているが、昼の時点では通常の利用に支障がない程度の運行には戻っている様子。
市電は基本的に時刻表を見てから家を出るような乗り物ではないので、等間隔で走っていればそれで良しだろう。

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内回りのササラ電車は行ったばかりなので、外回りに狙いを定めて待っていると、ここへ来て2本目の外回り電車3303号の後ろを追いかけるオレンジ色のササラ電車がやって来た。

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並走する車に雪をかけないように遠慮がちにブルームを回転させるササラ電車は迫力に欠けるが、昼間の運行だと仕方ないところ。

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それでもこの歩道橋からはいいアングル。20分も待った甲斐があったというもの。
欄干が写り込んだのはご愛敬ということで・・・
いつの間にか雪も止んでいた。

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二条歩道橋は市電がカーブしている場所にあって、直線が多い札幌市電の中では好アングルの撮影ができる数少ない場所でもある。
ところでこの歩道橋は二条小学校の前にあるのだが、今日は人が歩いた形跡は無し。
それもそのはずで、すぐ下に横断歩道があるのだからわざわざ面倒な歩道橋を使う人はいない。
札幌市は毎年歩道橋の撤去を進めており、この二条歩道橋もそのうち撤去の対象となる可能性は高い。
将来的にそうなると、このアングルからの撮影も不可能となる。

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歩道橋を下りてまた南1条通りに戻ると、さっき撮影した21号に追いついた。
今度は1条線を行くササラ電車を正面から。
(南1条西14丁目横断歩道から撮影)

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竹で作られたササラを束ねたブルームを高速回転させて線路上を除雪する。
この令和の時代にずいぶんと原始的な方法だが、車が雪を踏み固める併用軌道上の除雪方法は、これに勝るものは未だに出てきていない。

函館市電はササラ電車に代わってササラトラックによる除雪が主流になっている。
これはササラ電車と同じ構造のブルームをトラックに取り付けたもの。
見た目には無粋な気もするが、あちらは停車している電車を追い越して除雪できるのが大の利点。
電車だと、前の電車がスタックしたら後ろの電車はもうどうしようもなく、今朝の中央区役所前のような状態になってしまう。
今朝の立ち往生を見ると、札幌も1台くらい導入してもいいような気がする。

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発進して再び雪を舞い上げるササラ21号。
雪はこの後も降ったり止んだりの繰り返しだった。

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暗くなってもササラ電車は走り続け、今夜も一晩中走っていることだろう。

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夜には雪も小康状態となって、天候は回復へと向かっているようです。
しかし、昼間除雪を行なわない道路は、フラットな軌道敷に比べて車道はガタガタ。特に交差点が酷い。
上画像は中島公園通電停の交差点。波打つ路面を車も荒海の小舟のように通過して、時には車の底を擦る音も。
車にとっては苦労の1日でした。

JRは朝から全列車運休、夕方から手稲〜江別間で運行を再開したようですが、それ以外の路線は終日運休となりました。
バスは郊外路線は運休が相次いで、運行しても幹線道路では渋滞に阻まれてまともに運行できず状態。
新千歳空港発着の飛行機も今日は全便欠航、高速バスも空港連絡バスを含めて運休だったようです。

朝は通勤時間帯直撃のトラブルがあって電車が立ち往生という事態になりましたが、一時的なものですぐに解消しています。
こんな大雪でも市電だけは堂々と走り続けていた印象でした。
他の交通機関が軒並みダウンという状態で、ダイヤが乱れながらも走り続けた市電は今日も通常運行だったと言えるのではないでしょうか。

札幌市電が雪に強いのはササラ電車だけではなく、耐雪ブレーキとか・・・
おっと、こんな話まで始めたら終わらなくなってしまいますね。
今日はこの辺で・・・

 最後までお読みいただきましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 22/02/23 | Comment(0) | 路面電車・トラム

札幌市電は平常運行

2022年1月14日金曜日。
私はいつも歩いて通勤しておりますが、今日も歩いて会社に向かいます。
出た時は雪は止んでいるが、すぐにもまた吹雪いてきそう。

今週は連日荒天の札幌、車道と歩道の間の雪山は、日に日に大きくなってゆきます。
この雪が、この時期にしては札幌では異例の湿ったベタ雪。
重たいし、夜になると凍ってカチカチになる厄介な雪だ。

2016年12月には、やはり湿った雪が大量に積もって固まり、ササラ電車では除雪不可能になって市電が終日運休の憂き目にもあっている。

参考 ↓

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南11条と電車通りの角。雪山で見通しが悪くなっている。
排雪作業が入るまではずっとこのまま。

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中島公園通を発車する外回りポラリスことA1201号。

JR北海道の運行状況は『全区間運休×』だらけだが、市電は通常運行。
バスも郊外の方は渋滞で、いつもの倍以上の時間がかかったという話も後で聞いた。

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歩いていたらいつの間にか吹雪いていた。
電車通りは歩道の幅員が狭く、歩道の除雪がされないので歩き辛い。

それでも車道側はきれいに除雪されている。
雪山の両側もロータリー除雪車でカットされて、車が詰まっても電車の進行を妨げないほどの幅は確保してある。

これは2016年の市電終日運休以来、電車通りの除雪体制が強化されたからだろう。

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だんだんひどくなってきた吹雪の中を走る内回り244号。
窓ガラスは曇っているが、車内は混雑しているのが見て取れる。

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なぜか内回り乗り場は仮設のままの東本願寺前電停。
電停の待ち客は7人ほど。
車内は混んでいて乗るのが大変そうだったが、無事全員乗れた。
西線ならば乗り過ごしても次の便がすぐに来るが、こちらは7〜8分待たねばならないので、運転手も車内整理に気を遣うだろう。

すすきの止まりだったころは朝ラッシュ時でも山鼻9条、東本願寺からすすきの行き電車に乗ってくる人はほとんどいなかったが、循環便になってからこれらの電停から乗る人が増えた。
ループ化の恩恵を一番受けたのはこの辺りの利用者だろう。

外回りの線路は雪が積もって隠れているが、これくらいならば普通に走る。

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資生館小学校前の角を曲がる外回り255号。

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私の通勤路は、資生館小学校前から西7丁目通りを直進し、南1条電車通りにショートカットする。
狸小路7丁目あたりはブリザード状態だった。

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『[外回り]西4丁目』の行先を掲げた3302号。
この形式だけは全面の行先表示機がLED化されずに方向幕のままとなっている。

朝ラッシュ時の西4丁目行き電車は、折り返しは西8丁目が始発になる。

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運行間隔が開いてしまったのか、中央区役所前の内回り乗り場は待ち客が溢れてしまった。
ここは地下鉄西11丁目駅が近いので朝はここから西線方面の通勤客が多い。

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なかなか来ないと思っていたら2台続行でやってきた。いわゆるダンゴ運転というやつ。
どちらも循環便。続行になった場合、2台目を中央図書館行きにして乗客を1台に集約することがある。

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外回りも2台続行となった。
西線は冬ダイヤの朝ラッシュは2〜3分間隔なので、こちらはよく見られる光景。
稀に3連チャンというのも見るが、それを見られたらその日はいいことがあるかも。
〜乗客からしたら迷惑な話だろうが・・・

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朝ラッシュ時は市電の最盛期を思わせる光景も。
ちなみに私は地下鉄開業後の生まれなので、市電最盛期は見たことがありません。

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西15丁目〜中央区役所前を走る8522号。
吹雪と雪山で見通しが悪い中、結構快走する。

 ↓
ここからは昼に撮影した画像です。

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西線を西4丁目方向に走る外回り246号。
二条横断歩道橋から。

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西線の電車は昼間でも結構混んでいる。

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こちらは中央図書館前方向へ走る内回り3303号。
雪山で車道が狭くなっているので前後を車に挟まれた格好。

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電車通りはまだ除雪が整っている方で、幹線道路から外れると背丈よりも高い雪山で車道が狭くなる。
西12丁目通りは大型車とすれ違うのも難儀なほど。これでも一応4車線道路。

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上画像は2022/1/14、7:50現在のJR北海道「Kitacaエリア列車運転状況」からの引用。
この日の札幌駅発着JR各線は朝ラッシュ時は全滅状態だった。
昼間も半分以上の列車が運休になったようだ。

やはり湿った雪のため通常の除雪体制では追い付かず、除雪を人力に頼らざるを得なかったこともあるのだろう。
昼過ぎには細々とながら運行を再開したようだが、この日は除雪作業のため札幌駅を発着する列車は21時をもって全列車運休となった。

バスも郊外の方は渋滞で大変だっただろう。

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市電だけは終日平常運行でした。
道路の除雪体制に頼るところも大きいのですが、意外と市電は雪に強い交通機関です。
今時期あまり取り上げられることも少ないですが、雪に強い市電も見直されてもいい頃ではないでしょうか。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。

posted by pupupukaya at 22/01/15 | Comment(0) | 路面電車・トラム

大量輸送時代の遺産 静修学園前停留場

普通は路面電車停留場といえば交差点を挟んで千鳥に設置され、片方が横断歩道に接するようになっていることが多い。
ところが、札幌市電はそうでない停留場がいくつか存在していて、静修学園前停留場もその1つ。

一方の停留場は交差点の横断歩道に接するように設けられているが、もう一方の停留場は渡り線を挟むように千鳥で設けられている。
このような構造は札幌市電特有なのだろうか。他所の路面電車ではこういう停留場の配置は見かけない。

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 渡り線を挟む構造の静修学園前停留場。

なぜこうなったかというと、これは電車の折り返し運転を便利にするため。
交差点の手前に渡り線を設けることで、ここが終点の電車は乗客を降ろすとすぐに転線し、反対側の停留場の乗客をのせて折り返し出発することができるというもの。
反面、一方の停留場は横断歩道に接することができないわけで、乗り降りに危険が伴うデメリットもある。

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 内回り停留場は横断歩道がないので柵に注意喚起がある。

これが、西線16条のように交差点の向こう側に折り返し線があると、乗客を降ろしてから一旦交差点の向こう側まで行って転線し、反対側の停留場で乗客を乗せる。この間に1〜2回の赤信号待ちを余儀なくされるわけで、ダイヤ上は朝ラッシュ時に運行される西線16条折り返し便は、折り返し時間に7〜8分を要している。
これは遅れ時間の吸収など余裕時間を含んでいるからで、それがなくても折り返しに最短でも3〜4分はかかるものと思われる。

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 ポイントの可動部分は曲線側に固定されている。

それがこの静修学園前タイプの停留場ならば赤信号にも左右されず、ものの1〜2分で折り返しができる。
地下鉄開業前、大量輸送時代のラッシュ時の運行には威力を発揮したものだろう。
特に2系統の北24条〜教育大学前は最混雑路線で、ラッシュ時は2系統の臨時として北24条〜静修学園前間に連結車が多数運行されていた。

試しに、当時山鼻線の朝ラッシュ時はどれくらいの本数が運行されていたのかを以下の過去記事から拾ってみよう。


昔の市電は今のように停留場に運行時刻表が掲示されていたわけではないので、どのようなダイヤだったのかはわからない。
『昭和45年度夏季ダイヤ電車系統別配車表』というものに運転間隔が記載されているので、そこから推定してみる。
地下鉄南北線開業が翌46年の12月なので、まさしく札幌市電最盛期のものと言える。

山鼻線のすすきの〜教育大学前(現:中央図書館前)間に乗り入れていた系統は2系統8系統
2系統北24条〜教育大学間の運行、8系統は昭和40年に運行を開始した苗穂駅〜すすきの〜教育大学〜西線〜丸井前という環状線だった。それまで別系統に分断されていた山鼻線と西線を直通するという、地下鉄開業後の短縮路線の前身でもある。

まず8系統11分54秒間隔。意外と間延びしている。
これは、運行区間が長すぎてダイヤの維持が困難なことから、運行開始の翌年には8系統のうち半分は従来通り残して、もう半分は苗穂駅〜すすきの、丸井前〜教育大学という途中折り返し便に分けたことからである。
それでも具合が悪かったようで、昭和45年8月からは苗穂系統を苗穂〜静修間の4系統として独立させ、運行区間は三越前〜教育大〜丸井前に短縮することになった

そんなわけで、山鼻線の主力は2系統だった。
朝ラッシュ時の運行間隔は北24条〜教育大学の便が5分32秒間隔(1h当たり11本)。臨時2系統の北24条〜静修学園の便が3分24秒間隔(1h当たり17本)。
8系統と合わせると1時間当たり33本もの電車が山鼻線に乗り入れ、そのうち17本は静修学園前で折り返していたことになる。しかも臨時2系統の車両のうち半分は連結車が投入されていた。

到着したらすぐに折り返して発車ができる静修学園前停留場の構造は、遺憾なく発揮されたことだろう。

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 路線縮小直前の1970(昭和45)年8月からの札幌市電路線図。(交通資料館にあったもの)

現在のダイヤでは静修学園前で折り返す電車は1本も無い。少なくとも、西4丁目〜すすきの間の路線になってからは、通常ダイヤでここで折り返す電車は無くなり、この渡り線が使用されることもほとんど無いようである。

90年代に今の屋根付きの停留場に改修されたが、移設されることはなかった。この構造は輸送障害時に両方向への折り返し運転が可能ということで残されたのだと思われる。

例えば現在西4丁目停留場にある渡り線は、すすきの方向からの折り返しには対応できるが、逆側からの折り返しには対応できない。毎朝見られる西4丁目折り返しの電車は乗客を降ろしても乗せることができず、やむなく次の西8丁目始発としている。

ところで、一時期ちょっと静修学園前折り返し電車を期待したことがあった。
筆者の利用する山鼻線は、ループ化された当初は冬ということもあってか朝ラッシュ時などかなり混雑するようになり、しばしば積み残しも発生するようになった。
そんなわけで、朝は静修学園折り返しの便でもできないかなと思っていたのだが、そこまで混むのは最初のうちだけで、次第に1台で賄えるほどになってしまい、増便の希望も消えてしまった。

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 信号も横断歩道も無く、乗降客からも車からも冷や冷やする箇所。

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 一応電車が停車中は標識に乗降中のサインが出る。

ラッシュ時の折り返し運転には威力を発揮したこのような構造も、すっかり無用の長物となって久しい。
信号もなく横断歩道にも接していない内回り停留場は危険なだけだ。
利用者も危ない思いをするし、逆に車でここを通っても運転していて冷や冷やする場所だ。

何年か前から札幌市電の停留場の改修工事が行われている。
去年(2019年)は中央図書館前の停留場が対象となって、やはり横断歩道のない外回り停留場が交差点側に移設された。

ここ静修学園前停留場も改修工事の番が回ってきたようで、南16条の交差点南側では、新たな停留場(安全地帯)の設置工事が始まっていた。

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 停留場の新設工事が始まった南16条静修学園前の交差点。

これが完成すれば、ここも札幌市電標準の交差点の手前に停留場がある構造になる。

以前に、交差点を通り過ぎた先に停留場を設ければ無駄な信号待ちが無くなって良いんじゃない、と書いたことがあるが、札幌の場合大体400mくらいごとに停留場があるので、前の停留場を青信号でスタートしても次の停留場につく頃にはまたちょうど赤信号という具合になるので、やっぱり今のままがいいのかなという気がする。

この工事と合わせて外回り停留場も改修工事を行うようで、『8月19日より停留場はあちらに移動します』との看板があった。
あちらとは交差点の向こう側。
他の停留場の改修工事と同じように、交差点の向こう側に仮設の停留場を設けて、その間に既設の停留場を新しくするというもの。
工事看板の工期を見ると『令和2年11月24日まで』とあったので完成はその頃らしい。

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 変わった構造は大量輸送時代の遺産なのだった。

ここで連結車が次々に折り返して行ったんだなというのは想像するしかない。
途中折り返しは今でも西線16条や西線11条で見ることができるが、あんなのんびりしているものではない。
1時間当たり33本、2分以下の間隔で電車がやってくる中での折り返しは時間との戦いだっただろう。

だれも気付く人はいないが、路面電車の大量輸送時代の遺物というか遺産がまた1つ無くなるのだった。

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 幌南小学校前停留場も静修学園前と同様の構造。(2017年撮影)

そんな札幌独自の停留場。残るはあと1つ。幌南小学校前停留場。
ここもそう遠くないうちに改修されるものと思われる。

ここはそもそも交差点に面していない場所にあって、改修に当たって南21条交差点側に移設するのか、それとも場所は今のままで新たに信号機と横断歩道が設けられるのか。
南21条側に移動したほうが便利にはなると思う。ショッピングセンターも近くに出来たしね。

〜最後までお読みいただきましてありがとうございました。


posted by pupupukaya at 20/08/10 | Comment(0) | 路面電車・トラム

マスク電車と緊急事態宣言明け

先日珍しい電車見ました。

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おお、市電がマスクしている。
調べたら市電36台中211号と241号の2台に装着して走っているとか。

車番まで確認しなかったが、テールランプが片方なのでこちらは211号の方だ。


一般財団法人札幌市交通事業振興公社【公式】
6月2日
市電ご利用の際は、マスク着用にご協力ください。
「僕もマスク着けてみました。」

とのこと。

5月末に緊急事態宣言も解除されて、テレワークや時差出勤組が通常勤務に戻ったせいか、ラッシュ時の混雑が戻ってきているらしい。
らしいというのは人から聞いた話で、私自身はもう5か月以上も地下鉄に乗ったことがないので・・・

6月1日からは学校も再開しているが、生徒の方は3月からもうずっと休みの状態だったので、学校生活に身体がついて行けず大変なんだとか。

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話は変わるが、今週ようやく『アベノマスク』が届いた。
ひと頃は入手不可能だった使い捨てマスクもだいぶ手に入りやすくなった。
何をいまさらという感もあるが、これから第2波、第3波も予想されるので、あって困るものではないだろう。
これをつけて出歩く気はしないが、洗って何度も使えるので、ゴミ出しとか近所の買い物に使うのにいいかもしれない。

地下鉄駅に『マスクを寄付してください』と書いたマスク回収ボックスというのが設置されているが、全戸配布した趣旨とは違う気がするし、このマスクは自分で使うことにする。
使わないのならば寄付してくださいということに異を唱える気はないが。

まあどうでもいい話で、このブログでは政治ネタは扱わない。

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6月1日月曜日の夜8時、外でドンドン音がするので外を見たら藻岩山から花火が上がっていた。
どこも花火大会は中止だってのに

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これも調べたら、新型コロナウイルス感染の収束を願って1日午後8時、全国各地で打ち上げられたものだった。
人が集まるといけないので、打ち上げ場所は秘密にして行われたという。
札幌は藻岩山が選ばれた。藻岩山ならば市内の多くの場所から見ることができよう。

気づいてベランダに出てくる家もいくつかあったが、多くの家は気づかずに終わってしまったのは残念。
しかも、花火の燃えカスから燃え広がって山火事になるというオチがあった。

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世の中もだんだん通常の活動が戻りつつある。
ソーシャルディスタンスを守ってとかマスク着用とか色々条件付きだが、自粛要請のあった物も徐々に再開して行くことになっている。
あちこちで感染者が増えているというニュースも聞くが、全体の数字の上では収束に向かっているようだ。

6月19日には県境を跨ぐ旅行も解禁になる見込みだ。7月下旬には政府が旅行代金を補助する『Go Toキャンペーン』というものが始まるようだ。
新型コロナ流行からずっと沈んでいた観光業界も少しは復活することになろう。
だけど、インバウンドバブルはもう復活しないだろうな。復活するにしても何年も先の話だろう。
そもそもインバウンド自体が当てにしてはいけないものの1つになってしまったし。

条件付きだが、色々なものが復活しつつあるのは明るい。
ただ忘れちゃいけないのは、今は皆の努力でコロナウイルスを抑え込んでいる状態なのであって、気を緩めるとあっという間に第2波が到来するということ。

ワクチンが開発されて、量産体制が整って全員が接種できるようになるまでコロナウイルスとの戦いは終わらない。
少なくとも向こう1年くらいは厚生労働省の言う『新しい生活様式』でやる覚悟は必要なんだろう。

posted by pupupukaya at 20/06/06 | Comment(0) | 路面電車・トラム

札幌市電 中央図書館前停留場が移転します

2017年ごろから始まった札幌市電の停留場改修工事。もうひと段落したのかなと思っていたら、今度は中央図書館前で工事が行われていた。

改修工事は交差点の先に仮設ホームを設けて、既存のホームの工事を行うもので、上屋もホームも新しく作り直すタイプと既存の上屋はそのままにホームの嵩上げと出入口をスロープ形状にするだけの簡易のものがある。

中央図書館前の改修工事は、新しく作り直すタイプのもので、上屋の白い骨組みが姿を見せていた。

内回り(すすきの方面)のホームは元の場所にあったものを改修するのに対し、外回り(西線方面)のホームは東へ100mほどの西13丁目交差点手前、プロム山鼻ビルやビクトリアステーションの前に新しいホームが姿を見せていた。

交通局のHPではまだ公表されていないが、現地を見ると外回りホームは新設ホームが完成すればそちらへ移り、現在のホームは閉鎖され撤去されるのだとすぐにわかる(2019年11月21日現在)。

今回はそんな中央図書館前停留場を撮影してきました。

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 近く移転する中央図書館前停留場の外回りホーム(googlemapより作成)

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 上屋の骨組みが立ち上がった外回り(西線方面)停留場ホーム

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 外回りホーム(左)と仮設で使用中の内回りホーム(右)。

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 内回り(すすきの方面)ホーム。こちらは場所は変わらず。

中央図書館前停留場の外回りホームは交差点に面していないため、横断歩道も信号も無く、電車の乗客は車道を直接横断して歩道と行き来する必要がある。

渡り線の前後にホームを配したためにこのような停留場になってしまったのであった。
静修学園前、幌南小学校前の両停留場も同じ配置になっている。

これは電車が折り返し運転を行う際に便利な構造で、乗客を降ろしたらすぐに折り返して反対側のホームで乗客を乗せて発車できるので、折り返し時間の短縮という効果があった。

西線16条のように乗客を降ろしてから交差点を渡り、その先で折り返して乗客を乗せるやり方だと、どうしても1回の折り返しで2回の信号待ちが発生してしまうのである。

市電全盛期のラッシュ時には増発電車の折り返し運転に威力を発揮したであろうこの配置も、中央図書館前以外の停留場では無用の長物と化してしまった。

ところでこのような停留場の配置は、札幌以外で見ることは無く、札幌独特のものなのだろうか。
札幌方式というか、これも札幌市電の隠れた『大刀イズム』なのかもしれない。

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 今はない歩道橋から停留場を見る(2006年10月26日撮影)

これらの停留場の欠点は、ホームが横断歩道の無い場所に設置となるために、乗降者が車道を横切って歩道と行き来しなければならず危険ということになる。

電車の乗客だけではなく、車の運転者から見てもヒヤヒヤする場所だ。
アイスバーンになりやすい場所なので、冬ならばなおさら危険だ。

雨除けのために設けられた上屋も、余計にお互いから見通しを悪くさせている。

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 外回りホーム全景と214号広告電車。

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 乗客は横断歩道も信号もない車道を横断することになる。

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 停車中のシリウス号とLED標識の『乗降中』表示。

横断歩道と違い、こちらは電車の乗降中でも車の方に停止義務は無い(道路交通法第三十一条)。したがって、乗降客の方が車が通り過ぎるのを待つことになる。

親切なドライバーは停まってくれることも多いが。

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 停留場柵にある注意書き。

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 狭くて見通しの悪い停留場ホーム。

そんな外回りホームだが、中央図書館へ行くには便利な場所にあった。
図書館のエントランスの真ん前にあって、雨や雪の日でもさほど濡れずに行き来できたからだ。

移転後は若干不便になりそうだ。

DSCN2650.JPG
 電車を降りれば目の前が中央図書館の入口だった。

DSCN2625.JPG
 行燈の停留場標識。

移転に先立って、渡り線は以前のものは撤去され、新しくできるホームの東側に新設されていた。

この渡り線は、西線方面の電車が電車車両センターへ入出庫するために使用するもので、朝ラッシュ前後や夜間は頻繁にここで電車が折り返す。

以前は内回りホームで乗客を降ろしたらすぐに転線できたのだが、今は西13丁目の交差点を2回行き来しなければならず、市電の運転手は大変になってしまった。
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 移転に先立って撤去された渡り線。

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 新・外回りホームの東側に設置された渡り線と転線を待つ回送電車。

FSCN2799.JPG
 新たな渡り線を転線する電車。ここから電車事業所の車庫まで回送となる。

この新しい停留場はまだ工事中。
工事看板は令和2年1月までと表示してあるので、その頃には使用開始になっているのだろう。

残る静修学園前と幌南小学校前も、ここ同様の改修工事が行われると思われるが、これらの停留場がある西7丁目通りは道路の拡幅が予定されているので、工事が行われるのはまだまだ先のことかもしれない。

しかし一つ思うことは、交差点の中央図書館寄り、つまり外回り電車ならば交差点の先にホームを設けるではだめだったのかな。
これならばホームから歩道に渡ればまた横断歩道を渡ることもない。
しかも新設されるこの場所、プロム山鼻の駐車場出入口の前なんだよね。

札幌市電の停留場は交差点手前に設けなければならない決まりでもあるんだろうか。

posted by pupupukaya at 19/11/23 | Comment(0) | 路面電車・トラム

札幌市電延伸を勝手に想像する【系統・ダイヤ編】

札幌市電の延伸路線として、桑園線苗穂線都心線(北部)の3路線の詳細が出来上がった。


 2,桑園編
 4,都心線編
 5,苗穂線編

今度はここに電車を走らせようということになる。

dia11.png
 桑園駅から苗穂駅まで全線開通後の想像路線図(地理院地図より筆者作成)

現在の循環線に加えて、桑園駅と苗穂駅への分岐路線という路線形態となる。
ここに系統を設けるとしたら、どのようになるのだろうか。

考えられるのは3案。
それぞれについて考えてみる。

第1案は単純に苗穂駅と桑園駅を結ぶ系統を追加したもの。

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 系統第1案(地理院地図より筆者作成)

従来の循環線を1番系統とし、新路線の桑園線と苗穂線を直通する2番系統を設ける。

利点は、循環線がそのままなので、既存の利用形態に与える影響はほとんどないこと。
また、系統も単純で分かりやすい。

欠点は、2番系統は電車事業所を経由しないので、乗務員交代は苗穂編で述べた新設した留置線に乗務員の拠点を設ける必要がある。また、出入庫のために電車事業所から西15丁目まで電車を回送することになる。

既存区間では変わるものがないので、新たな需要が見込めそうにない。
また、2番系統でも全線の所要時間は30分以上となり、通しでの乗客はまずいないだろう。


第2案は、現在の循環線を中央図書館前で2分割し、それぞれ桑園線や苗穂線へ向かうというもの。

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 系統第2案(地理院地図より筆者作成)

利点その1、電車の入出庫や乗務員交代は従来通り電車事業所となる。ただし2番系統は事業所から図書館前まで若干歩くことになるが。

利点その2、地下鉄の無い山鼻西線からの札幌駅へのアクセスが格段に良くなる。
新規に開業した桑園線や苗穂線だけではなく、西線地区の人たちも大きな恩恵を受けることができる。
これによって、既存路線から新たな需要が見込める。

欠点は、中央図書館前で系統が分断されるので、ここを直通していた利用客からは反発を招くだろう。
あと、せっかく定着した環状運転もなくなってしまう。


第3案は、中央図書館前で分断してしまった系統を1つにつなげて、全線通しで1系統にするというもの。

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 系統第3案(地理院地図より筆者作成)

苗穂から山鼻をぐるりと1周し、桑園へという路線。

利点は、1条線は2回通ることになるが、現在の循環線、それに西線地区から札幌駅へ直通という、すべての需要を満たしている。

欠点は、片道の運行距離が長すぎるといったところだろう。

市電の全盛期時代は、苗穂駅〜三越前〜教育大学前(現在の図書館前)〜丸井前という長距離の系統が運行されていた。
苗穂駅を出発し、山鼻線と山鼻西線をぐるりと循環し、1条線の丸井前までという長距離路線だった。

片道の運転時間が長い故に、途中で遅れが発生すると、雪だるま式に遅れが膨らんで、終点に着くころには3台も4台も連なった団子運転になるだろうし、いろいろ問題があったようで、のちに苗穂駅〜静修学園、三越前〜丸井前の2系統に分割されることになる。

現在は電車の運行状況が一目で確認できるので、無線で指示を出すなりして運行間隔の調整はできるだろうが、ダイヤや運行間隔の冗長性を確保するとなると、終点での折り返し時間を多めに取る必要がある。
起終点の停留場では、常時2台の電車が待機するような恰好になれば、そのためのホームの延長や新設も必要になる。

もう1つの欠点は、運行経路がわかりずらいということ。
特に西4丁目〜西15丁目間は、同じ系統でも行先の異なる電車が来ることになるのでややこしい。

そんなわけで、第3案はあまり実用的ではなく却下。


第1案第2案か。
第1案で継続する循環線は捨てがたいが、ここはあえて利点の多い第2案で行きたい。

定着した循環線ではなくなるのと、中央図書館前で系統が分割されるというデメリットはあるが、それ以外の点ではメリットが多い。

現在の循環線の問題点を挙げると、この運行形態は遅れのあまり発生しない専用軌道ならば利点もあるだろうが、常に遅れのつきまとう路上の交通では必ずしも望ましい運行形態とはいえないようだ。

通常ならば終点での折り返し時間で、遅れ時分の吸収や、運転間隔の調整をすることになる。
循環線は折り返しこそないが、この時間のためにどこかに余裕時間を設ける必要がある。

その余裕時間を現在の循環線では西4丁目〜すすきの間に設けているのだ。
この区間の所要時間は直通ならば6分のところ、約12分をかけている。この6分が余裕時間というわけだ。
西4丁目やすすきので、客扱いが終わってもすぐに発車しないのはこのためだ。

はっきり言ってこの区間は、西4丁目かすすきので電車を降りて歩いた方が早い。
歩いた方が早い乗り物など、交通機関として失格だ。
現在の運行形態では、せっかく延伸しても、それを生かし切っているとは言えない。

この西4丁目〜すすきの間を生かす意味でも、あえて系統を分割することにした。


 【系統と運行区間】

1系統苗穂駅〜札幌駅新幹線口〜西4丁目〜西線16条〜中央図書館前
    (※朝ラッシュ時、西4丁目〜西線16条もあり)
  往復1時間38分、昼間14両、朝ラッシュ16両(※8両)、夕ラッシュ17両で運行。
  車両のうち10両は苗穂滞泊、残り14両は電車事業所に収容。

2系統桑園駅〜西4丁目〜すすきの〜静修学園前〜中央図書館前
  往復1時間38分、昼間14両、朝ラッシュ16両、夕ラッシュ15両で運行。
  車両全16両は電車事業所に収容。

電車の運行両数は昼間28両朝ラッシュ時で40両
現在は昼間16両、朝ラッシュ26両で運行しているので、14両の増加。
うち10両は、夜間は苗穂線に新設の留置線に収容する。

中央図書館前で2系統に分割されるため、ここで乗り換える乗客には乗換券を発行する。SAPICAの場合は、降車時にタッチして1時間は乗り変えた電車で引き落とし額0円とすれば良い。

また、中央図書館前停留場のホームを延長して、双方の電車が同時に折り返しできるように改良する。
乗り換えは、電車を降車したら前の方に停車中の電車に乗り換えるといった感じ。

toshokan435.png
 中央図書館前停留場のイメージ(筆者作成)


 【市電の時刻表】

市電にも一応ダイヤもあれば車両運用もある。
上記の条件で、エクセルに停留場と所要時間を入力し、計算式を使ってダイヤを作ってみた。

延伸区間の所要時間は前述の所要時間を以下の図にまとめてみた。
既存区間の所要時間は、札幌市交通局HPから標準の所要時間を当てた。

dia17.jpg
 市電延伸路線の停留場間所要時間(地理院地図より筆者作成)

考慮したのは車両運用のみ。
実際には乗務員の運用とか、その他いろいろあるのだろうが、そんなことまで筆者にわかるはずもなく、単純に所要時間と運行両数だけ入力し、以下の条件でダイヤを作成してみた。

作成したのは平日夏ダイヤ
実際には土日祝ダイヤ冬ダイヤもあるが、ここでは1例を挙げるということで、そこまでは作成していません。

ここでは概要だけ挙げてみる。

 ◆ 主な停留場の市電始終発時刻
停留場系統番号行先始発終発
中央図書館前発

@苗穂駅行  6:00  23:02
A桑園駅行  6:00 22:48
西4丁目発




@中央図書館前行  6:19 23:25
@苗穂駅行  6:24
 23:26
A中央図書館前行
  6:51 
 23:19 
A桑園駅行  6:27  23:15
札幌駅新幹線口発

@苗穂駅行  6:34 23:36 
@中央図書館前行  6:09 23:15
苗穂駅発@中央図書館前行  6:01 23:07
桑園駅発

A中央図書館前行  6:35 23:03
A西15丁目行 23:35


 ◆ 電車運行間隔
系統区間
@苗穂駅〜中央図書館前 6分  7分  5〜6分  7〜10分 
@西4丁目〜西線16条 3分   ―    ―    ―  
A桑園駅〜中央図書館前 6〜7分7分5〜7分7〜10分


 ◆ 札幌駅新幹線口停留場1系統(苗穂駅〜中央図書館前)時刻表
sapporotime1.jpg

札幌の新たな表玄関となる札幌駅新幹線口の時刻表。

新幹線の札幌延伸については、とかく対東京の視点ばかり取り上げられているが、新幹線が開業すれば函館までは在来線乗り換え込みでも所要時間は1時間以内になるだろうし、東北各地から札幌へのアクセスも格段に改善する。

新幹線口は、名実ともに札幌、いや北海道の新たな玄関口となることだろう。
ここから大通方面へは市電が便利。

新幹線開業を当て込んで、付近には多くのホテルも開業するだろうし、チェックインしてから西線方面へ直通する市電で藻岩山観光へということも可能だ。

通勤輸送はマンションが増えつつある苗穂線から都心方向へ、各方面から再開発地区のオフィスへといったところ。
在来線のJR札幌駅から大通方面へは地下歩行空間を歩いた方が早いし、新幹線通勤の需要も現状ではあるのかないのか。

JR苗穂駅からは、大通方面へは短絡ルートというわけにはいかず、通勤客がJRから市電に乗り換える需要は思いつくものが無かった。

ファクトリー、アリオといった商業施設が沿線にあること、新幹線利用客のアクセスということを考えれば、ラッシュ時よりも昼間の輸送の方が主力となる路線になるのかもしれない。


 ◆ 西4丁目停留場2系統時刻表(桑園駅〜中央図書館前)
nisi4time.jpg

市電運行の要となる西4丁目の時刻表。
左はすすきの・中央図書館前方面行(南1条日の出ビル前)、右は西15丁目・桑園駅方面行(駅前通4プラ前)の時刻。

朝ラッシュ時に桑園駅からJR乗り継ぎ客がどれほどあるのか未知数だが、既存の山鼻線と同等の本数とした。
また、市電ループ化後の山鼻線の乗客増も考慮して、朝夕ラッシュ時は若干増発してある。

桑園方に車両基地が無いため、他の系統に比べ始発が遅く、終発が早いのは致し方ないところ。

筆者想像のダイヤでは、電車事業所への出入りのため朝の始発1便と夜の終発2便は桑園駅〜西15丁目の区間便とし、西15丁目〜中央図書館前は回送とした。

桑園駅方面はJRへ乗り継ぎ、あるいは沿線マンションの通勤客が主力となりそう。
一方、すすきの、山鼻線方面は生活路線ということになる。


 ◆ 桑園駅停留場2系統(桑園駅〜中央図書館前)時刻表
soentime.jpg

こちらは上記『』系統の桑園駅発時刻表。

乗客の主力は桑園地区のマンションから都心方面へ、桑園駅からJR乗り継ぎで1条線沿線への通勤客といったところ。

特にオフィス・官庁街である中央区役所前停留場へは、JR函館本線の西方面や学園都市線からだと、札幌駅まで行って地下鉄に乗っても大通で乗り換えで10分以上。桑園駅で降りて歩いても20分以上はかかる。

それが市電桑園線の開通により、桑園駅から中央区役所前までわずか10分。
JR桑園駅から1条線方面への短絡ルートとなるので、通勤需要がかなりありそうだ。

一方で日中や休日の輸送では、狸小路、すすきのへ直通する系統ということで、それなりに利用もあるものと思われる。
今まで不便だった大通地域から市立病院のアクセスも格段に良くなる。


 ◆ 西線16条停留場1系統(中央図書館前〜苗穂駅)時刻表
nisisen16time2.jpg

札幌市電のドル箱路線(?)である山鼻西線・西線16条の時刻表。

今まで、山鼻西線沿線から札幌駅へ直通で行ける交通機関は無かった。
それが、新幹線口ということになるが札幌駅まで1本で行けるようになる。

ループ化ではほとんど恩恵の無かった山鼻西線だが、札幌駅へ直通ということで、沿線ブランドも大きく向上することだろう。

西線は並行する交通機関が無いので、市電の独占状態であるのだが、反面、朝ラッシュ時は混雑する。
近年は新築マンションの増加により、混雑はますます朝夕ラッシュに集中するようになった。

西線16条折り返し便が増車される西線16条〜西4丁目間は3分間隔で運行するも、冬季はそれでも積み残しが発生し、西線11条折り返し便も設けられるようになった。

この増車分の電車は、現在は西8丁目始発として運行されている。
これは西4丁目で折り返す際、乗車ホームが無いために西4丁目〜西8丁目間は回送ということになっている。

延伸後のダイヤでは、南1条パルコ前を西線方面のホームとすることで、再び西4丁目始発とした。

nishi4cho485.png
 西4丁目停留場のイメージ(筆者作成)

  ★

最後に基にした全列車の時刻表を挙げます。
興味のある方は拡大してご覧ください。

 ◆ 基になる全列車の時刻表(クリックで拡大)
shidentimetable1.jpg  shidentimetable2.jpg 

エクセルで作成した市電の全列車時刻表。
左が@苗穂駅〜中央図書館、右がA桑園駅〜中央図書館前

   ★

以上、札幌市電の延伸を想像してみました。

欧米の都市ではもう当たり前のように目にするようになった路面電車、いやLRT。
あの自動車王国であった米国ですら導入が進んでいる。

DSCN0536.JPG
 2020年開業を目指しLRTの工事が進むオーストラリアのシドニー中心部。

日本ではもうだいぶ前からLRTの必要性が説かれているが、ごくわずかな都市を除いて一向に進展する気配がない。
一番の理由は、国内で前例がないということに尽きるのだろう。

無謀な交通政策により渋滞の原因とされ、独立採算制とした結果の赤字部門とされ、多くの路面電車が廃止や縮小の道をたどった。それらが過去の前例である。
その過去の前例を覆すのは並大抵のことではない。

2020年度に導入が予定されている、札幌市電の上下分離は、鉄道事業における独立採算制の矛盾を解決する方法でもある。

  (2019/6/10 市営交通/札幌市交通局 交通局からのお知らせ)

一方、市電延伸の反論として、一部沿線住民だけが恩恵をうける偏った政策だという意見もある。

そうだろうか?

札幌のほか都市部では『都心回帰現象』といって、都心部での人口が増加する現象が起こっている。
これは、郊外では不動産の資産価値の上昇が見込めないというのと、学校、教育、買い物、医療といった生活面で、都心の利便性が見直されてきたからだろう。

行政側からしても、郊外の開発によって市街地が拡大しても、その社会インフラを維持するために目に見えないコストが増えるのである。
新たな住宅地の拡大を抑制して既存の市街地に集約できるのならば、インフラコストの点で望ましい。

過去に開発された郊外のニュータウンは、高齢化と人口減少という問題を抱えている。
しかし、一旦市街地化した地域は、いくら衰退しようとも、インフラ維持のための費用は半永久的に発生し続ける。
特に冬季の除雪が必要な都市ならば、なおさらだ。

これから少子高齢化問題は確実に現実のものとなる。都市を持続的に維持するために、都心部の公共交通をどのように形成するかというのがこれからの課題となる。

高齢者ドライバーの運転自粛という観点からも、公共交通機関は必要である。

札幌には幸い残された市電がある。
この遺産を最大限活用するのが、最も適した交通政策ではないだろうか。

というわけで、札幌市電の延伸の想像をここに披露させていただきました。
現実には実現不可能なものも多々あったと思われますが、そこは素人の想像ということでご勘弁願います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【おことわり】
この記事の内容は100%筆者の私案であり、沿線の環境問題ほか、あらゆる利害、権利などは考慮していません。
筆者は、市電延伸の関係者や関係団体とは一切関係ありません。
posted by pupupukaya at 19/06/19 | Comment(0) | 路面電車・トラム

札幌市電延伸を勝手に想像する【苗穂線編】

札幌駅新幹線口停留場からは苗穂線とします。

札幌駅から苗穂駅までの間は、高架線路沿った南側に空間がある。

ここはかつて函館本線が地平だった時代、本線が3本、側線が両側に2本、計5線もの線路が並んでいたその跡地である。
桑園側市道緑道として整備されたが、苗穂側はなぜか多くが駐車場や空き地となっている。

そこが新幹線の建設用地になる。

新幹線の高架橋は、札幌駅から苗穂駅手前まで建設予定となっていて、車両基地を持たない札幌側はここを新幹線車両の留置線として使用することになっている。

旧路線時代は北3条通りにあった苗穂線だが、筆者の想像では新しい苗穂線はこの新幹線の高架下を通ることになる。

DSCN2266.JPG
 創成川通りから新幹線高架予定地を見る。

高架下に市電を通すとこんな感じになる。

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 新幹線高架下に市電の軌道を設けた断面図(筆者作成イメージ)。

もう1つは実際に高架下に敷設された軌道の例。
これは高架化工事による仮設の線路で、高架下に連続して敷設される常設の鉄道はあまり例は少ないようだ。

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 高架下線路のイメージ。九州新幹線の高架下を通る鹿児島本線(現在は高架に移設のため現存しない)。
 ※ googleストリートビュー( 2012年2月撮影)からの引用。

専用軌道とはいえ、いくつもの道路とは平面交差となる。
踏切としたいところだが、創成川通り東2・3丁目通りは交通量が多く、交通信号機による交差になるのはやむを得ない。

軌道回路かトロコンで電車を検知したら、他の信号と連動して赤信号にして、電車信号を進行現示とする。
といっても、交差点ごとに信号待ちではかなわない。

東2・3丁目通りは、JR高架北側に並行している東西方向の道路が青の間は、市電軌道側も進行現示とすれば良い。
高架北側の交差点も赤信号なのでさほどの影響はないだろう。
これは東4丁目通りも同様。

DSCN2270.JPG
 交差する道路には信号機を設ける。画像は東2丁目通り。

次に交差するのが東5丁目、この通りは苗穂駅連絡通りとして拡幅の上東側に移設された道路。

北1条にあった中央体育館がここに移転してきて、この建物の南側からファクトリーまで空中歩廊で結ばれた。
ここに停留場を設ければファクトリー最寄りとなる。

停留場から体育館まで上屋を設け、軒下を通って空中歩廊入口まで行けるようにすれば、雨の日でも濡れずにファクトリーまで行けることになる。

DSCN2283.JPG
 苗穂駅連絡通りと交差する地点。北ガスアリーナの南側からファクトリーまでは空中歩廊で結ばれている。

この交差点の通りは車の通行量が少ないので踏切にしてもいいのではと思った。

しかし、道路構造令第二十九条では踏切を設ける条件として、線路から5m離れた道路中心から見て、110m(列車の速度が50km/h以下の場合)にわたって線路を見通すことができることとなっている。
高架下線路では110mもの区間の線路を見通すなどとても無理

それ以外にも『踏切道改良促進法』とか『踏切道改良促進法施行規則』などの法律ががんじがらめとなって、踏切の新設は事実上不可能に近い

ここも信号機による交差となるが、車の通行が少ないので、押しボタンの歩行者信号のように電車が停留場を発車したタイミングで赤信号にするくらいでいいんじゃないだろうか。

この交差点を過ぎると、終点苗穂駅までは名実ともに専用軌道区間となる。

東8丁目アンダーパスは、車道も歩道も地下道となっているので、市電の線路と平面交差することはない。
ここに停留場を設ければ東区方面からのアクセスも良くなる。

ただ、今の煤けた地下歩道はもう少しきれいにした方がよさそう。それに、エレベーターを設置するなどバリアフリー対応も必要だ。

DSCN2295.JPG
 東8丁目アンダーパスと歩行者地下道入口。

新幹線高架は苗穂駅手前まで建設予定となっており、そうなると新幹線留置線はアンダーパスから厚生病院裏あたりにかけて設けられることになる。

DSCN2304.JPG
 北4条東8丁目、厚生病院裏あたりの新幹線高架用地。

北海道新幹線は札幌が終点ではない。
実は旭川までが基本計画となっている。

札幌駅が2面2線となってしまったので、この留置線は非常に重要なものになる。
地下鉄終点の引込線のように、単純に複線の線路だけ設置するというわけにはいかない。

現状では、北海道新幹線が札幌からさらに延伸される可能性は極めて低いが、基本計画にある以上は延伸する可能性を残して、準備工事くらいはしておかなければならない。

例えば、新幹線開業後に旭川が冬季オリンピックの開催地に決定する可能性が、100%無いとは言い切れない。

とにかく、今ある現状だけで物事を判断してしまったら、また札幌駅の新幹線駅問題の再来である。

それでいくと、将来の本線になる2線と、留置線2線計4本分の線路の高架をここに建設することになる。

なぜ筆者が旭川延伸と新幹線の高架橋について語るのかというと、市電を延伸した場合の車両の問題からだ。

市電を延伸といってもただ線路を敷けばいいってもんじゃない。
営業用の車両もその分必要になる。

仮に桑園駅〜苗穂駅に1系統を設け、片道30分程度の所要時間と想定すると、両終点での折り返し時間も加えると往復で1時間20分ということになる。
これで現行の市電の運転間隔である6〜7分間隔とすると、12台の電車が必要になる。それにラッシュ時の増車や予備車両を含めると20台くらいは必要になる。

現在の札幌市電の営業用車両は34台。これを南21条にある電車事業所に収容している。
電車事業所は建替えが予定されているが、さらに20台もの電車を収容するのは難しいだろう。

また、系統を桑園駅〜苗穂駅とすると、乗務員交代などの拠点を新たに設ける必要も出てくる。
しかし、車庫を新設するとなるとそれなりに土地が必要となる。沿線にそんな土地などあるはずもない。

で、新幹線の留置線である。

ケチケチしないで、きちんと旭川延伸の準備工事も行っておけば、ここに本線2線留置線2線計4本の線路が並ぶはずだ。高架の幅は20m以上にはなることになる。

ここへ市電の留置線を敷設し、乗務員の拠点も設けようというものだ。

なんともずる賢い考えだが、商売というのはこういうものだ

naebo106.png
 上下本線と留置線計4線の高架下に市電留置線を設けた断面図(筆者作成イメージ)。

高架下に100mほどの長さの留置線を2本設ければ、3連接のA1200形ポラリス級車両でも10編成は収容できる。残りは西15丁目から回送して、建替えて拡張した電車事業所に収容することにしよう。

ここまでくれば苗穂駅まであと一息。

次に問題になりそうなのが踏切のある東9丁目通り
いわゆる『あかずの踏切』である。

この踏切は一連の苗穂駅整備事業が完了したら除却されることになっている。

現在は市が地域住民に説明している状態。
歩行者用の跨線橋くらいは設けられるのかもしれないが、この道路と市電が交差することはない。

もしかしたら踏切除却の条件としてここに停留場を設けることになるかも。
タイミング的にそれはないかな。

DSCN2306.JPG
 苗穂駅の整備事業完了後に除却される予定の東9丁目踏切。

次は終点苗穂駅

札幌市HP、札幌市内のルート図では新幹線の工事終点は東10丁目付近となっていて、そこから苗穂駅の新駅まで約100m
ここからは高架下から空の下に出る。
しかし、新幹線の旭川延伸が実現すれば、ここも高架下ということにになる。

苗穂駅の自由通路から停留場ホームまで直結のエスカレーターを設ければJRとの乗り換えや北口方面へのアクセスは良くなる。
また、この自由通路からアリオまで空中通路で結ばれることになっている。

DSCN2323.JPG
 苗穂駅終点あたりの空間。北海道新幹線はさらに旭川まで基本計画になっている。

苗穂駅のホームはがっちりと終点形状にするか、延伸する可能性を残した形状にするのか。

苗穂駅南口の駅舎と線路の間は単線分の幅しかなく、さらなる延伸は難しそうだ。
仮にするとすれば、ここだけ単線で通すことになる。

延伸したら、この先は函館本線を跨ぐオーバーパスを新設して苗穂通りに出るか、旧苗穂駅付近から北3条通りに出て平和大橋を渡って菊水上町方面へ行くかといったところ。

この記事は、そもそもが想像なので景気よくいきたいところだが、ここは苗穂駅が終点ということにしておく。

DSCN2325.JPG
 苗穂駅の自由通路から線路横の空間を見る。元々は北ガス工場への引込線があった場所。

というわけで、地形図に苗穂線の路線を描いてみました。
再開発計画で、建物形状がHP等で拾えたものについてはそれも入れてみた。

naebo20.png
  苗穂線、札幌駅〜苗穂駅の詳細図(クリックで拡大)

苗穂線の停留場は東2丁目東5丁目東8丁目苗穂駅の4箇所。

札幌駅新幹線口停留場から駅ビルの1階を通り抜けたら、創成川通りと交差する。
ここは信号機による平面交差となる。

通りを挟んだ向かい側にも建設される新駅ビルとは、階上の連絡デッキで結ばれるので、歩行者用信号は不要だろう。
他の信号と連動して創成川通りを赤信号ににするので、ここで最長1分以上の信号待ちが発生することになるが、致し方ないところ。

札幌駅新幹線口を出ると、次は東2丁目停留場
ここは、新築移転する卸センター跡地の再開発地区が近い。

北海道建設新聞によると、大手デベロッパーがマンションを核に、ホテルなどを構想しているもよう。

  2017/9/26 北海道建設新聞社

次が東5丁目停留場
サッポロファクトリーへは空中歩廊を通って約300mの距離だ。

地下鉄バスセンター駅8番出口からファクトリーのフロンティア館までは約240m
ただしこちらは外を歩くのと2箇所の信号があるので、雨の日や冬のアクセスは市電に軍配が上がりそう。

次が東8丁目停留場
東8丁目アンダーパス札幌厚生病院の両方の顔を立てて、その中間点とした。隣の停留場との距離を考えてもまあ無難なところ。
地下道を通ってJR線路の北側へ出ると、すぐにサッポロビール園の入口があるので、観光客の利用もありそう。

この付近に新幹線の留置線が設けられるはずなので、その幅広の高架下を利用して市電の留置線を設けることになるのは前述した通り。

ここに営業拠点を設けるか、派出所的なものになるのかわからないが、通常は東8丁目で乗務員交代が行われることになる。
(営業的なことまでは想像しません)

そして終点苗穂駅停留場
ここはY字の単線の折り返し構造とし、片方は降車専用、もう片方は乗車専用ホームとなる。

苗穂駅2階の自由通路へはエスカレーターで直結、もちろん南口広場にも平面で出入りできる。
JR苗穂駅へも、その先のアリオへも屋内で移動できる。

現在北1条通りを運行している高速バスを北3条通り経由にして苗穂駅南口を経由させれば、苗穂駅は新たな交通結点となることだろう。
東区や白石区方面からの道路が集まる苗穂駅地区。立地的に見て、桑園以上に発展するような気がするのだがどうだろう。

さて、桑園駅から始まって苗穂駅まで完成した想像の延伸ルート。
次はダイヤを造像してみたいと思います。


【おことわり】
この記事の内容は100%筆者の私案であり、沿線の環境問題ほか、あらゆる利害、権利などは考慮していません。
筆者は、市電延伸の関係者や関係団体とは一切関係ありません。

posted by pupupukaya at 19/06/08 | Comment(0) | 路面電車・トラム

札幌市電延伸を勝手に想像する【都心線編】

さて前回で決めた西2丁目、新幹線高架下ルートがどのようになるか実際に見てみたい。

まずは西4丁目〜札幌駅(新幹線駅)へのルート。
西2丁目通りまでは既存の1条線から直進となる。

で、西4丁目から西2丁目までの南1条通りの現状はどうかというと以下の画像をご覧ください。

DSCN2235.JPG
 客待ちタクシーと路駐のため実質片側1車線の南1条通り。

一応片側2車線ということになっているが、客待ちタクシー路駐が両側を占拠して、実質片側1車線としか機能していない。
ここへ複線の軌道を敷設するとなると、両側の車はどこかへ行ってもらわなければならない

路駐はともかく、駅前通りから締め出された客待ちタクシーを、またしても締め出すとなると業界から大反発を食らいそうだ

欧米ならばこんな道路は歩行者と路面電車のみ通行可としたトランジットモールになるところだが、日本ではまだまだそんなものに理解など無いに等しい

ここはひとつ、一方通行にしてしまおう。
これならば、片側2車線幅員7m以上は確保できる。

軌道は南側に寄せるダブル・サイドリザベーションとし、北側車道は東行き一方通行とする。
これならば路肩に客待ちタクシーが駐車していても、十分余裕がある。

一方、締め出された西行きの車は、1丁北側の南大通りへ迂回してもらえばよい。
これは、東2丁目や創成川通り(現在は右折禁止)の交差点に、右折専用レーンや右折専用信号を設けることで誘導する。

naebo103.png
 南1条通りに市電の軌道を敷設した道路断面図(筆者作成)

次の問題。
それは南1条西2丁目、丸井1条館角のコーナリング

この角は隅切り8mとなっているが、これは床面だけ削って8mに合わせただけで、2階から上は建物が張り出している。
ここを曲がれるのだろうか。

その前に、西2丁目通りは西側(丸井側)に軌道を寄せたサイドリザベーションとする。

その理由は、西2丁目通りが南行一方通行なため、道路中央を電車が通行すると、北方向へ向かう電車は逆走ということになる。
また、軌道を跨いだ車線変更も困難となるため、サイドリザベーションがベストということになる。

東側の歩道はバス停が多くあるので、軌道を東側に寄せるのも無理だろう

DSCN2570.JPG
 丸井今井一条館角のコーナリング。

で、問題の丸井1条館角の曲線

JWCADで描いてみたら、半径18mとすることで何とか収まった。
緩和曲線なし。
それでも、歩道縁石の隅切りが必要になるなど苦しい曲線である。

ちなみに、『低床車両デザイン検討業務プロポーザル実施要領』によると、低床電車A1200形電車(ポラリス)の設計最小曲線半径は14mということだ。

naebo116.png
 R18mとすることで南1条西2丁目交差点はクリア。(JWCADで筆者作成)

丸井角はクリアしたが、続いての問題は南1条から南大通までの区間。
5車線(以前は6車線)の西2丁目通りだが、ここの1丁だけは4車線のボトルネックとなる。

またしても丸井今井1条館の建物が張り出しているためで、丸井側の歩道幅員は図面上は5.72mとなっているが、実際は4.5mほど
タクシー乗り場部分はさらに歩道が狭くなって、ここは約3m(筆者目測)の幅員になっている。
このタクシー乗り場部分まで歩道を削れば複線の軌道を敷設しても3車線の車道は確保できそう。

歩道は街路樹や駐輪自転車が占拠しているので、現状は実質この有効幅員となっているのと、南1条と中通りの短い間だけなので、狭い歩道で勘弁してもらおう。
車道側に安全柵も設けなければならないし、実際はさらに狭くなる。

大通館側は1階部分がアーケードのようになっていて、そこを通行することができる。

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 丸井今井一条館横の西2丁目通り、タクシー乗り場付近。

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 丸井今井大通館横の西2丁目歩道。自転車が置いてあるあたりまで歩道を削ることになる。

南大通りから北側は堂々とした5車線区間で、複線の軌道を敷設しても3車線+路肩は確保できる。
ここから札幌駅までは一直線だ。

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 車道17.45mの左端に軌道敷6mを想定した図。大通から北方面。(筆者作成)

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 西2丁目通りに市電の軌道を敷設した道路断面図(筆者作成)

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 上図の路面に停留場ホームを設置した道路断面図(筆者作成)

と思ったら、北1条西2丁目、創成スクエア前の交差点には西2丁目地下歩道の出入口になる階段とエレベーター室が車道の1車線を塞いで占拠している。

以前、西2丁目通りは北5条から北1条までは6車線だったのだが、この出入口が新設されたので5車線に減らされたのだ。

車線を減らしてまで歩行者の空間を確保するなど、以前では考えられなかったもので、とにかく歩行者優先で設計される良い時代になった。
しかし、この歩行者優先の設計も、市電延伸となると厄介な存在となる

DSCN2252.JPG
 西側1車線を潰して設けられた西2丁目地下歩道の出入口。

北1条交差点はバス停もあるし、バス路線も右折や左折で北1条通りに行く路線が多い。
ここを2車線としてしまうと相当なボトルネックとなる。
都心発着のバス路線の大半はこの道路に集中している。やはり3車線は確保したいところ。

これはちょっと移設するか、廃止するかしかないだろう。

DSCN2254.JPG
 西2丁目地下歩道の出入口を裏から見る。

この2つのボトルネックをクリアすればあとは快調に北5条まで。
たまにこの通りを車で通ることがあるが、西2丁目通りは本当に無駄に広いとおもう。

道路の幅員は十分にあるが、北1条から北4条まではビルの駐車場の出入口デパートの搬入口などがいくつも存在するのが頭の痛い問題
そもそも市電の敷設予定など全くなかった道路だし、駐車場の設置者に罪はない

市電の軌道を横切って出入りする形になるので、これは安全のためにミラー電車接近の警報装置などを市電の費用で設置するべきだろう

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 片側2車線を軌道としても、まだ余裕がありそうな西2丁目通り。北4条から南方向。(筆者作成)

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 エスタの歩道橋から見た北5西2交差点。普段は3車線で十分なほどの通行量。

北5条西2丁目交差点で、電車は右斜め方向に曲がることになる。
大東案に決定した新幹線の駅前に乗り入れるためだ。

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 新幹線駅建設予定地。現在は広大な駐車場と駐輪場の北5西1街区。

  2019/4/10 北海道建設新聞

現在は広大な駐車場と駐輪場となっているが、北海道新幹線開業に合わせてここにタワービルが建つことになる。
JR北海道単独の事業ではなく、札幌市も *札幌駅交流拠点再整備構想 としており、札幌市も再開発事業として絡むようだ。

道内最大の交通結節点にふさわしい交流拠点の形成を目的とし』とあるので、タワービルや新幹線を含めて、ここを一大交通拠点とする計画のようだ。

その計画書には今のところ市電乗り入れの構想は無い。
現状のまま計画が進めば、市電乗り入れなど困難になってしまう可能性が高い。

早い段階で市電延伸関係者がこの再開発計画加わる必要がある

筆者の想像では、このタワービルを含めた駅ビル内を、斜めに市電の軌道を通すことにした。

西2丁目通りから新幹線高架下へは最短ルートとなるし、建物の縁を通すとなると3回も90度のカーブを曲がらなければならないのでそれを避けるため。

タワービルの下に軌道を斜めに通すのが可能かどうかはわからないが、そうさせてもらう。

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 札幌駅交流拠点の構想。
 札幌市HP『北5西1街区の活用に関するサウンディング型市場調査」の実施について』の参考資料より引用。市電路線(赤破線)は筆者記入。

1階部分が分断されるのでは、と思われるだろうが、新幹線改札は1階に設けられるものの、1階から外に出てもほとんど何もない場所なので、新幹線の旅客は2階や地下からのアプローチになり、また新幹線からの降車客もそちらに分散するものと思われる。

1階部分は市電のホームのほかは、新幹線駅のコンコース、タクシー乗り場などが設置されることになるだろう。

札幌駅交流拠点再整備構想をもとに勝手に駅ビルと市電の線路を想像したのが下の図。

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 札幌駅新幹線口となる北5西1街区に、勝手に駅ビルと市電軌道を入れた図。(地理院地図より筆者作成)

ここまで、西4丁目から札幌駅新幹線駅までのルートが決まった。
これを都心線の北部分とし、地図に路線を描くと以下のようになる。

naebo17.png
 都心線、西4丁目〜札幌駅の詳細図(クリックで拡大)

途中の停留場はテレビ塔前北2条北4条と2丁ごとに設けた。
2丁ごととしたのは、サイドリザベーションの歩道側の速度が20km/hに抑えられていることで、2丁走れば赤信号で停止となるだろうから。

西4丁目停留場は札幌駅・苗穂駅方面乗り場は現在のループ線外回りと共用。1条線方面乗り場は南1条通りのパルコ前の歩道上に新設とした。

南1条西4丁目交差点からは軌道を南側に寄せたサイドリザベーション
昔は南1条西2丁目に丸井前停留場があったが、ここには停留場を設けず、大通公園に面した場所に設けることにする。

西4丁目の次はテレビ塔前。丸井今井大通館と札幌市役所へは横断歩道を渡ればすぐだ。
北1条西1丁目のNHK札幌放送会館は移転することになっていて、同じ街区の市民ホールも実は仮設のもの。
ここへ札幌市役所が新築移転する構想があるらしい。


北2条は、創成スクエアの前。
創成スクエアができてからここの交差点は歩行者の通行量が増えた。

北4条は、いるかなと思ったが、東急デパートと地下鉄東豊線さっぽろ駅が最寄りとなることから設けることにした。

新幹線の札幌駅はタワービルとなる新駅ビルの1階。停留場名は札幌駅新幹線口とした。
在来線の改札口は新駅ビルの3階に設けられる予定になっているが、在来線の利用者が市電で来ると逆に不便になるのと、地下鉄さっぽろ駅とは別の場所にあるために区別するため。

想定した場所は、新幹線の改札口を出てから約50mほどの距離。
改札口から市電の乗り場が目の前に見えることだろう。

地下鉄東豊線さっぽろ駅改札口までは、最短の通路が設けられたとしても160m以上、しかも地下2階まで下りることになる。
大型のスーツケースを持った人がたくさん乗り降りしそうだ。

西4丁目〜札幌駅新幹線口間の営業キロ1.3kmとなる。
所要時間はどのくらいになるのだろう。

それは信号のサイクルが問題になる。
サイドリザベーションということで、最高速度が20km/hに抑えられるわけだが、青信号になり発進した電車が、次の信号を止まらずに通過できるのかという問題。

西2丁目通りは、北1条を除いて歩車分離信号となっている。
1サイクル約2分。これを西2丁目通り東西方向通りの持ち時間が各約35秒、歩行者が約35秒、全部が赤になる時間が各5秒と割り振られ、それぞれの通りの交通状態によって5〜10秒ほど前後するようだ(筆者実測)。

西2丁目通りの場合、青信号になって約30秒で黄色信号となる。
青になって発車した電車は、30秒以内に次の信号を通過できなければ、それこそ1丁ごとに赤信号で停止する羽目になり、これでは歩くのと変わらない。

20km/hでは、約130m先の次の信号までどうしても30秒ほどかかってしまうようだ。
それに青に変わったら即GOというわけにもうかず、どうしてもタイムラグが発生する。

そこで、電車が交差点に接近したらトロコン※などで検知し、5〜10秒ほど青信号を延長するなどの措置も必要だ。

 トロコン=トロリーコンタクターの略。架線に設置し、電車のパンタグラフが触れることで電車を検知する装置。

これで前の停留場を発車してから、2丁先の次の停留場を発車するまでちょうど2分ということになり、所要時間が決定する。

あと、西4丁目交差点は現在では、歩行者信号の青が終了してから20秒間路面電車の矢印進行となるが、これではタイミングが悪ければ、1サイクル分最長2分30秒ほど待たされることになる。
電車を検知すれば、信号の各変わり目に電車の矢印進行が出るように改善していただきたい

ただし西4丁目の交差点は、南1条を一方通行としたことで、直進する電車に限れば青信号で通過できることになる。

これで西4丁目を発車すると3分テレビ塔前へ。乗客扱いと信号待ちで1分
そこから北4条まで停留場2つ分で4分
北4条を発車し、北5条はここも路面電車の矢印進行による通行となる。北5条の信号待ちを含め札幌駅新幹線口まで2分といったところ。

西4丁目〜札幌駅新幹線口までの所要時間は計10分
表定速度は7.8km/h
だいぶ情けない数字で、歩くよりマシといったところ。

地下鉄ならば大通〜さっぽろ間の所要時間は僅か1〜2分
しかし地下鉄の改札口から新幹線の改札口までの移動距離は、東豊線でも160m以上、南北線からだとゆうに400mを超える。
これを重たいスーツケースをガラガラと引いて歩くことを考えれば、大通〜新幹線駅の移動は市電にも分がありそうだ。

バスがあるじゃないかという意見もあるだろうが、札幌駅のバス発着場所が各社でバラバラ、大通や南4条あたりまでのバス停留所も同様にバラバラということを考えればほとんど利用価値はない。

DSCN2694.JPG
 北3条西1丁目にある中央バスの札幌駅前停留所。駅前を名乗るバス停では札幌駅から一番遠い。

福岡市の博多駅〜天神の100円バスのように、駅前の停留所を集約すればそれなりに利用価値がでるのだろうが、バス会社も方面もバラバラなバスを使いこなすのは慣れた人以外は無理だろう
それにすべてのバスが大通まで行くわけではない。

さて、札幌駅新幹線口へ乗り入れた市電。
今度は新幹線の高架下を通って苗穂駅へ向かうことになる。


【おことわり】
この記事の内容は100%筆者の私案であり、沿線の環境問題ほか、あらゆる利害、権利などは考慮していません。
筆者は、市電延伸の関係者や関係団体とは一切関係ありません。

posted by pupupukaya at 19/06/02 | Comment(0) | 路面電車・トラム
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