チェスキー・クルムロフ14:35 −バス− 15:25
チェスケー・ブディェヨヴィツェはプラハの南約170kmにある都市で、人口は約9万人。
鉄道では北はプラハやプルゼニュ、南はウイーンやリンツへと向かう路線が交わる要所である。
チェスキー・クルムロフへはプラハからでもこの駅で乗り換えとなる。
次のチェスキー・クルムロフ行は12:07と表示してある。またこの駅に戻ってくるので、キャリーケースはコインロッカーに預けた。
しばらくしてプラハからの列車が到着して、地下道から一杯人が出てきた。世界遺産のチェスキークルムロフへ行くのか日本人の姿もちらほら。
コンコースのホーム入口のところに人だかりができる。Os8117列車の乗り場が表示されるのを待っているのだ。
表示板に乗り場が表示されると、コンコースの人たちがゾロゾロ動き出す。
チェスキークルムロフ行はレールバス4両での運行で、混んでいるのかと思ったら前の方の車両はがら空きだった。
新幹線のような2+3列座席のレールバス車内
座席は背ずりがほぼ直角で、すわり心地は良くない。
動き出すとエンジンと車輪が拾う振動と音が激しい。昔、青森県の南部縦貫鉄道を走るレールバスに乗ったことがあって、あれの乗り心地も相当悪かったが、チェコのレールバスも負けてはいない。
駅のほかに停留所もあって、停まる毎に1人2人と降りて行く。
途中天気は良くなって青空が広がるようになった。
駅もあって、ちゃんと駅員が立っている
チェスキークルムロフ駅に到着
チェスキークルムロフ駅の駅舎
途中青空だったのだがチェスキークルムロフに着くとまた曇ってしまった。山の中だから空気も冷たい。
ガイドブックにある通り、とりあえず駅を出て右方向に歩き出す。駅を出てしばらくは閑静な住宅地といった感じ。
ずっと道なりに坂道を下って行くと旧市街の入り口「ブディョヴィツェ門」のところに来た。
ここまで駅から歩いて10分ほど。距離にして1kmくらい。途中、急な坂道があるので逆に駅に行くときは大変だ。
坂道の途中でお城が見えてきた
ブディョヴィツェ門
旧市街地入口になる
ブディョヴィツェ門手前から見えるお城
ブディョヴィツェ門をくぐると道の両脇に古い建物が並ぶ旧市街になる。
この日は閑散期なのか、天気のせいなのか通りは閑散としている。良く言えば静か。
門から先はカフェや土産物屋が並ぶ旧市街
「赤い門」はお城の入り口
中庭と城の塔
城の中に入るとすぐに中庭がある。意外とこじんまりとした印象だ。
まずはお城のシンボルというべき「城の塔」に登ってみる。
階段を登って入口らしい扉をあけるとチケット売り場があるので、そこで券を買う。塔だけのチケットは50コルナ。自動改札機があって、チケットのバーコードを通すと通れる。
扉がいくつもあって、登る階段はどこかとあちこち扉を開けて入っていくと、案内所というか詰所のようなところに出た。係りの人らしい人がああ行ってこう行ってと教えてくれる。
教えられたとおりに行くと、またさっきの所に出た。
首をかしげていると、係りの人が階段のところまで案内してくれた。
塔の中にエレベーターなど無いので、らせん階段をひたすら登る。
がんばって登りつめて、上に出た時は良い気分だ。眺めも一際美しく見える。
城の塔からの眺め
下を流れる川はヴルタヴァ(モルダウ)川
上の展望台は誰もいない。美しい眺めを独り占めとはまた贅沢な。
赤い三角屋根の家々
16世紀にルネッサンス様式の都市として繁栄した歴史ある町だが、社会主義時代は前時代的な封建主義の遺物とされて荒廃したという。
チェコの民主化後は歴史的建造物の良さが見直されて修復が進み、1992年にはユネスコ世界遺産に登録され、世界で最も美しい町と称されるようになった。
中庭とお城
塔内部のらせん階段
上に行くほど狭くなる
城の橋からの眺め
お城はずっと奥まで歩いて行ける。
塔に登らなくとも、城の橋からも美しい町並みを眺めることができる。
お城の内部はツアーに参加しなければ見学できないらしいので今回はやめておく。
城から市庁舎までの道
お城を出ると、駅とは反対の旧市街中心方向へ歩く。こちら側は人が結構いて賑やかだ。
着いた時よりも空が暗くなっていて、ポツポツと雨粒も落ちてきた。
町の中央にあるスヴォルノスティ広場と市庁舎
バスターミナル近くから見た城とヴルタヴァ川
スヴォルノスティ広場からずっと道なりに歩いて行くと、いつの間にかバスターミナルの近くまで来てしまった。
ここからバスでC・ブディェヨヴィツェに戻ることにした。
ずらりと乗り場が並んだバスターミナル
バスターミナルは番号を掲げたバス停ポールが広場にずらりと並んでいる。掲げられている時刻表を見ると、本数自体はたくさんあるが系統がいくつもあって、それぞれ経由地が違うようだ。
とりあえず14:35発の便があったので、時刻表に書いてある21番のバス停へ行く。
切符売り場や券売機のようなものは無かった。
バスが来た
乗客は乗るときに運転手に行先を告げてチケットを買う。一回一回機械を操作して発券するので、日本のワンマンカーより手間がかかる。
前の乗客に続けて耳コピで「チェスケーブジェヨーヴィチェ」と言うと1回で通じた。
田舎道を走る
2012年チェコ鉄道旅行記 もくじ