明るくなって車の中で目が覚めた。水平線の向こうには雲の間から日の出が見える。
宗谷岬の日の出を拝めるとは車中泊したかいがあったというものだ。最北端の地で見と一層おごそかに見える。
こんな朝早くから岬は昼間のように人がいる。皆日の出が目当てで宗谷岬へ来ているようだった。
宗谷岬の日の出を見つめる間宮林蔵。この日の宗谷岬の日の出は3時57分。
日本最北端の地に朝日が昇る。
朝4時過ぎだが、最北端の地碑まわりは日の出を見に来た人がたくさん。
今日もサハリンの島影は見えない。宗谷海峡の沖は、海流が川のように速く流れている。
日が昇るにつれ、南のほうから厚い雲がだんだん流れてきた。
5時過ぎ宗谷岬を出発。国道ではなく、岬と反対の丘のほうへ車を走らせる。昨日の夕方に途中まで行って引き返した道路だが、今度はずっと行ってみる。
宗谷丘陵の周氷河地形とよばれるなだらかな丘がどこまでも続く。
「宗谷岬ウィンドファーム」の風車。下から見上げると相当迫力がある。
丘の一番上の交差点で道道上猿払清浜線に出る。走っている車は1台もない。地平線の向こうまで丸っこい笹山ばかりで、人家もない無人の原野に道路だけがどこまでも続いている。
空気も澄んでいて走っていて気持ちが良い。早起きした甲斐があったというものだ。しかしこの道、昼間でも通る車はあるのだろうか。
途中から238号線に合流して、また稚内市内へと戻ってきた。
24時間営業のセルフスタンドがあったので、ここでガソリンを満タンにしておく。
宗谷岬を出発したころは快晴だった空も、だんだん雲が多くなってきた。
このあとは豊富温泉に行く予定だが、温泉が8:30から営業なので、豊富まで宗谷本線の各駅に寄り道しながら行くことにした。
南稚内駅は日本で2番目に北にある駅。
名寄行普通列車が到着。上りの始発列車だが車内には乗客の姿が結構見えた。
南稚内駅の昔ながらの改札口。
稚内駅は新しくなったが南稚内駅は古いまま。観光客の多い稚内駅とは対照的にこちらは地元の利用客がほとんど。
古い木造駅舎が今でも使われてる抜海駅。
抜海駅は長い間風雪に耐えてきた風格のある木造駅舎だ。ホーム側入口。
待合室へ入るところの引き戸。
駅舎の中。窓口が塞がれている以外は昔のまま。
表側はリフォームされているが、ホーム側は年季が入っている。
稚内行の普通列車。このあたりの普通列車はすべてキハ54単行。抜海駅南側の踏切で。
プレハブ小屋になってしまった徳満駅。ここも20年前に来たときは木造駅舎があった。
徳満駅の駅名標。隣駅の「かぶとぬま」が新しくなっているが、かつてはこの間に芦川駅があったのだが、利用者がいないために廃止になった。よく見ると新しく書き換えたところはうっすらと「あしかわ」の文字が浮き彫りになっていた。
徳満駅から東へ約1qの丘の上にある宮の台展望台。
無人ながらも立派な施設。
宮の台展望台から俯瞰するサロベツ原野。曇りのため残念ながら利尻富士は見えなかった。
展望イラスト。
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