2012年チェコ鉄道旅行記12 オロモウツからブルノへ列車移動

オロモウツ15:07 −R904 −16:38 ブルノ

ホルニー広場の三位一体柱のところのベンチに座って駅のコンビニで買ったチョコウエハスをかじっていると、風体の良くない男がやってきて隣に座り「センキュー、コルナ」と言う。金をせびっているようだ。無視するのがいいんだろうけど、あんまりしつこいので小銭を渡すと静かになった。

まだ列車の発車時刻まではだいぶあるが、トラムで駅へと向かった。

DSCN2369.JPG
オロモウツ本駅
コンビニがいくつかあって便利


切符売り場の窓口で「ブルノ」というとすぐ通じた。支払いにクレジットカードを出すと、カードはあっちと別な窓口を指さした。オロモウツ〜ブルノ間は135コルナ。

プラハ滞在中にATMで合計5000コルナおろしていたが、チェコの物価が安くて思ったほど現金が減らない。もうクレジットカードは必要なさそう。

オロモウツ〜ブルノ間は鉄道ならば100kmの距離で、列車は、オロモウツ州北部のイェセニーク〜オロモウツ〜ブルノ間を2時間毎に往復している快速列車がメインになっている。
それ以外の系統や、途中乗り換えの列車を含めるともっと本数が増えるが、あまり鉄道の便は良くない。
ブルノまでならばバスのほうが早くて安く、また本数も多い。

DSCN2377.JPG
オロモウツ本駅の電光掲示板の発車時刻表
今度乗るのはブルノ行きR904列車


DSCN2376.jpg
駅にある列車編成表の表示機
ボタンでスクロールできる


発車時刻案内板の下にある地下道階段脇のドアから1番ホームに出ると、ホームはブルノ行列車の乗客たちが大勢いる。バスのほうが便利なので列車もがら空きだろうと思っていたら意外だ。

ブルノ行R904は客車6両編成で、半室1等の車両が1両、半室荷物室の車両1両ついている。全車旧型のコンパートメントタイプで、チェコ国鉄のローカル列車は大体このような編成になっている。

DSCN2371.JPG
向かいの2番ホーム


DSCN2372.jpg
イェセニーク行きR905列車が入ってきた


DSCN2384.JPG
こちら1番ホームにもブルノ行R904列車が入ってきた


定刻なら15:01着だが、4分ほど遅れてブルノ行列車が入ってきた。イェセニーク始発の列車からは殆どの乗客が降りた。かわりに私たちオロモウツからの乗客が乗り込む。

空いているコンパートがあったので入って窓側の席に座る。次いで50代くらいの夫婦が入ってきて同室になった。

客車の窓は水垢や煤でこれでもかというほど汚れている。コンパート内は4人掛けレザー張りのシートが向い合せになっている。真ん中の肘掛を上げれば横になれそうだが、寝台車としての機能は無い。
車内あちこちにスプレーの落書きがあったりして、夜に一人で乗っていたら怖そうな雰囲気である。

DSCN2403.JPG
2等車のコンパート
1室の定員は8人


DSCN2387.JPG
コンパートの席に座るとこんなかんじ


DSCN2390.JPG
ずっとこんな殺風景な車窓
窓ガラスは汚れている


快速列車なので小駅は通過する。線路は単線で、乗り心地はあまり良くない。客車は規則正しくレールのジョイント音を刻む。
牧草地ばかりの殺風景な景色で空も暗く、途中で雨が降り出した。

DSCN2394.JPG
ヴィシュコフ・ナ・モラヴィエ駅
赤い帽子の駅員が出発監視を行う


オロモウツの近郊列車としての役割もあって、途中駅で次々と乗客が降りる。距離的にはほぼ中間のヴィシュコフ・ナ・モラヴィエ駅からはブルノまでノンストップになった。

ブルノ到着が近くなると左側から合流する線路に、オーストリア国鉄の赤い機関車の牽く列車が走っていて、ブルノ駅に到着するまでぴったり並走した。




何を勘違いしたのか頭がボーっとしたのか、ブルノはまだ先だと思い込んでいた。
下車する乗客が不思議そうにこちらを見る。
外を見ると窓の外に大きく「BRNO.hl.n」の文字が見えた。あわてて荷物を持って下車する。
ブルノが終点のはずだが、途中駅であるかのように全員下車するとすぐに大勢の客が乗り込んだ。
ホームの発車案内板を見ると「R874 Praha-Smíchov 16:45」と表示してある。この列車はブルノに着いてすぐにR874列車プラハ行に変身するのだった。

DSCN2405.JPG
ブルノに到着
駅名表示板が大きい
奥はプラハ行に変身したR904列車


DSCN2407.JPG
ブルノ駅のホーム


ホームからの地下道は直接駅舎のコンコースに出た。
ブルノはチェコ第二の都市だけあって駅舎も大きい。
コンコースの発車案内板を見たら、なんと懐かしい反転フラップ式ではないか。黒字に白抜きの文字で、パタパタ音を出して表示させるやつだ。
今じゃ日本では地方空港でたまに見るくらいだが、ここまで規模の大きいのが残っているのはめずらしい。



DSCN2408.jpg
ホームと駅舎は地下道が結ぶ
チェコ国鉄の駅はどこもこんな感じ


DSCN2416.JPG
ブルノ本駅のコンコース


ブルノでは2泊する予定で、ホテルは駅向かいの「グランドホテル・ブルノ」。ブルノ最高の4つ星ホテルということになっている。

市電通りに面したホテルのエントランスはあまり高級ホテルには見えないが、中に入ると自分の恰好が場違いな気がするほど高級だった。
日本のインターネット予約サイト利用で2泊で1万1500円。円高とはいえかなりお値打ち価格だ。今回のホテル予約で利用したサイトは、予約時に代金を支払うシステムなので、フロントでは印刷してきたバウチャーを出す。

ちょうど日本人観光ツアー一行が到着したところだった。あちらの年配が多い御一行は高級ホテルにふさわしいVIP感漂う。ブルノ観光するとも思えないからきっとプラハかウィーンあたりに向けて移動中で、明日朝すぐに発つのだと見受けられる。
ブルノ観光だとすると、えらい渋いとこ巡りのツアーだ。

DSCN2426.JPG
駅の向かいに建つ「グランドホテル・ブルノ」
ブルノ最高級のホテルらしい


DSCN2430.JPG
さすがに高級ホテルだけあって部屋は広い


DSCN2433.JPG
バスルームもこの広さ


旅行会社まかせのプランで旅行していて高級ホテルに当たると、こんな高級でなくても…と思うが、自分で見つけたホテルなのですごく嬉しい。
この値段でこの高級感。部屋もバスルームも広い。あー幸せ。

荷物を部屋に置いて一息ついたらまず買い出しへ。駅裏にスーパーマーケット「テスコ」があるので便利だ。

入り組んでいて薄暗いデンジャラスな雰囲気の地下道を抜けると目の前に「テスコ」があった。

カゴを持って売り場を見て回る。国内、海外問わず、旅行中はその土地のスーパーの品物を見るのは楽しい。

総菜売場でサラダ、パン売場でピザパン、肉売場でサラミなどをカゴに入れる。
ビール売場がすごくて、何十種類もの銘柄のビールがずらりと並んでいる。その中から4本選んでカゴに入れた。あと、ミネラルウォーターも。

ビールの値段はは0.5L入りひと瓶7〜15コルナ(28〜60円)くらい。同じ量のミネラルウォーターのペットボトルが15コルナだったから水よりビールのほうが安いことになる。実際は1瓶当たり3コルナ上乗せされて、瓶を返却すると返金される。

なぜか水は1・5リットルボトルの方が安い。テスコで1.5ボトルの一番安い水で4コルナだが、0.5ボトルだと10コルナ以上する。
よく1.5入りボトルを下げて歩いている人を街中で見かけるのはそのためか。

DSCN2436.JPG
ブルノ本駅の裏口
スーパーの「テスコ」やショッピングセンターがあるので賑やかだ


部屋には冷蔵庫があって有料の飲み物が入っているミニバーになっている。料金表を見るとビール(0.33L)95コルナは高い!今買ってきた同じ銘柄のビールは0.5Lで9コルナだ。

とりあえず高い飲み物は外に出して、今買ってきたスーパーのビールと入れ替える。
同じことをどこかでやった気がするが思い出せなかった。

ビールを冷やしている間にバスタブでお湯につかった。下着の洗濯もやっておいた。

P6040247.JPG
テスコで買ってきたビールと食材


P6040249.jpg
さすがチェコは瓶ビールも美味い
いくつもの銘柄を飲み比べてみる


ビールを3本飲んだら疲れもあって眠くなったが時刻は9時前。窓の外はまだ明るかった。
明日はトラムに乗ってブルノ観光の予定である。

→13,ブルノ市内を走るトラム


2012年チェコ鉄道旅行記 もくじ


【2012年 チェコ鉄道旅行記の記事一覧】
posted by pupupukaya at 12/09/09 | Comment(0) | 2012年 チェコ鉄道旅行記
この記事へのコメント
コメント
ニックネーム: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
Powered by さくらのブログ
最近のコメント(ありがとう)