2025年 苗穂工場一般公開に行く

9月6日はJR苗穂工場一般公開の日。
行ったとて毎年代わり映えしないし、人が多いところへ出かけるのも億劫なのですが、やっぱり行ってしまいました。

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まずは札幌駅東コンコースの券売機コーナーから。
いつも大行列ができている西コンコースの券売機コーナーとは対照的に、こちらはいつもガラガラ。

Kitacaを持っているので切符を買う必要はないのですが、せっかくだから指定席券売機で苗穂までの乗車券を買ってみました。

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う〜ん、いいですね。
これからJRで苗穂まで行くんだという気分が盛り上がります。

それにしてもJRの列車に乗るのはいつ以来だろ。
GWの台湾旅行で新千歳空港まで乗ったとき以来かも。
かように私は普段、JRとは無縁の生活となっています。

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10番線ホームから岩見沢行きに乗り込みます。
ちょっと驚いたのは、ホームに立つ駅員さんが、いつもは赤い帯の制帽姿なのに今日は帽子なしだったこと。

調べたら本州の方じゃ、ここ数年来の猛暑対策として、夏場は制帽を省略する鉄道会社が増えているとのこと。
JR北海道もそれに倣ってのことなのでしょう。

札幌市電じゃもう10年以上前から夏の制帽省略をやっているし、職場環境が良くなるならそっちの方が良いに決まっている。
でも久しぶりに見ると、何だか違和感があるような・・・

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札幌駅から一駅だけ乗って苗穂に到着。
やはり今日は家族連れの乗客が多く、この人たちは苗穂工場へ向かうのでしょう。

改札口を出たところにはポスターが苗穂工場一般公開を知らせます。

苗穂工場も苗穂新駅になってから駅から近く便利になりました。
旧駅の頃は、駅を出てから現在の苗穂駅の場所に架かっていた跨線橋を渡って行かなければならなかった。
苗穂駅を出てから工場正門まで1km以上歩いたものでした。
それか、札幌駅北口からバスで行くか。

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あと苗穂駅といえば、萩原朔太郎『旅上』の一節。
元々は旧駅舎のホーム側に掲示していた広告看板だったのだが、その縮小レプリカを額に入れて券売機上の壁に掲示しているもの。

残念ながら、あまり気づく人は居ない模様。
いつも思うけど、もうちょっと目立つ場所に掛ければいいのになあ。

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北口から外へ出て歩くと暑いね。
今日の最高気温は27℃予報と真夏日ではないけれど、日差しを浴びて歩いていると汗が噴き出します。

北口から苗穂工場までの歩道は、工場へ向かう人、帰る人、ぞろぞろと人の列が出来ています。
やはり小さな子供連れ家族が多い。

あとは1人でやってきた大きなお友達。
ええ、私もその中の1人ですよ。
いがみ合わずに仲良くいきましょう。

苗穂駅北口から6分ほどで苗穂工場正門へ到着。

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苗穂工場事務所棟の前庭にはテーブルと椅子が並べられて、キッチンカーとテントを張った売店が取り囲む。
やっぱり毎年代わり映えしないなあと思いつつ中へ進みます。

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入口でイベントマップを貰いましたが、この苗穂工場に来るのも10回目以上になるでしょうかね。
どこに何かあるかはマップを見なくても大体わかります。

それに一般公開以外でも、仕事できたことも何回かありますからね。
ヒッヒッヒ・・・

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まずは奥の方から攻めていきましょう。

ずらりと台車が並んだのは内燃機関検修場。
鉄道工場なので屋内の作業場内にも線路が敷かれている。
所どころに見える小さな転車台が面白いですな。

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こちらはJR貨物の機関車検修場。
塗装も剥げて痛々しい姿のDF200は再塗装も含めてのオーバーホールなのでしょう。

JR貨物の車両がなぜ苗穂工場に?
と思うでしょうが、ここはJR北海道苗穂工場であるとともに、JR貨物の北海道支社苗穂車両所でもあるのです。
ディーゼル機関車は青函トンネルを通って本州側に行くことは無いので、北海道側にも工場が必要なわけです。

脇ではテーブルを置いて、交通新聞社のグッズ販売カウンターがあります。
ちょっと覗いてみたいけど、去年ここで貨物時刻表を買わされましたからね。
1冊2,500円で、クリアファイルなんかのオマケも付いてきましたが、毎年買うものじゃないよ。
10年に1回でいいですわ。

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馬力試験室へ向かう通路。
工場内はどこもかしこも鉄と油の入り混じった匂い。
鉄道博物館なんかと違ってこちらは現場ということをひしひしと感じます。

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こちらは機関車検修場に展示の『貨物駅ジオラマ展示』。
建物は既製品のプラスチック製品ですけれど、なんだかいいなあ。

昔、鉄道模型に憧れて、本気で部屋にジオラマを作ろうかと思ったことがありますが、結局することはありませんでした。
今となっては手を出さなくて良かったと思っています。

でもこんなのを酒を飲みながら1日中眺めていたい。
そう思ってしばらく眺めていました。

この手のものに一番興味を持つのは子供で、やはり観客は子供ばかり。
しかし飽きるのが早いのもまた子供で、すぐに去ってしまいます。
こんなものをいつまでも眺めているのは私くらいでしたね。

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こちらは鉄道技術館に展示のジオラマ。
札幌駅の北口側の高架駅や駅前のビル群が再現されています。
でも札幌駅は北口側の旧デザインを模したものですが、線路は地平という変わった造り。

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鉄道技術館を出ると、旧型客車や無蓋貨車が留置されたのんびりとした光景が。
線路も草生していて、廃車置き場のよう。
ですが、2027年から運行開始予定の『赤い星』『青い星』となる現在整備中のキハ143形が混じっているので、廃車置き場ではなさそうです。

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こちらは苗穂工場一般公開の目玉、ミニSLの運転。
ミニチュアのD51が本物の石炭を焚いて走る本格的なもの。
客車4両、定員20名を牽いて走るのだから大したものだ。

一度乗ってみたいと思っているのですが、いい齢したオッサンが行列に並んでまでというのもどうなのよという思いになり未だに実現しておりません。
う〜ん、いかんなあ。こんなことじゃ。

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終点で乗客を降ろすと、推進運転で始発駅に戻ります。
この回送運転の方が煙を高く噴き上げるようで、一体が煙モウモウに。
昔の、私が生まれる前の苗穂駅周辺はこんな匂いがいつも漂っていたんだろうなあ。

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ちなみにこちらが本物のD51。
後ろに写っている旧型客車と連結したら絵になるだろうなあ。

いや、デゴイチは貨車が似合うかな。

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今度は建物の方に目を向けてみましょう。

苗穂工場の歴史は、1909(明治42)年に鉄道院札幌管理局札幌工場として開庁したことから始まります。
この赤レンガ造りの建物は、1910(明治43)年建築で、工場内に残る最古の建物で、北海道遺産や準鉄道記念物の指定も受けています。
現在は北海道鉄道技術館となっていて、月に2回開館して一般公開されています。

よく見ると窓の上部など各所にアーチを配した構造が、いかにも明治時代という感じがします。

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こちらもまた古そうな赤レンガの建物。
現在は機関車検修場となっています。
鉄道技術館とちょっと違って、こちらは直線を強調した造り。

苗穂工場は、1914(大正3)年に、それまで手宮にあった工場を移転してきたものです。
おそらくその頃に建てられた建物ではないでしょうか。

上部のブルーの網は2024年から掛けられているようです。
(2023年は無し、2024年は有り)
外壁の傷みが激しいのでしょうか。

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 ↑ こちらは2023年一般公開時に撮影したもの

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隣(南側)の建物は一部レンガ造りが残っていますが、こちらはアーチがあって明治期の感じがします。
奥が赤レンガの機関車検修場になります。

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どこか大正時代の香りも漂う一角を見つけました。
戦前建築の古き良き時代なんてものを感じます。
工場敷地内でなければ、ちょっとした名所になってたことでしょう。

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こちらはトラバーサー。
屋根の付いた台車に車両を乗せて、水平方向に移動するための装置です。

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トラバーサーの内部。
ここに車両を乗せたまま横移動できる装置というわけです。
日本語では遷車台(せんしゃだい)と呼んでいます。

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このトラバーサーの台車は両側に敷かれた線路の上に乗っていて、電車のようにモーターで車輪を回して動く仕組み。
さらに架線も張って合って、そこから集電しています。
これはそのトラバーサーの運転台。

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こちらのアーチ型屋根の建物は食堂になっています。
地理院の過去の空中写真から推定するに、これは昭和30年代の建物でしょう。

レンガ造りの明治大正期の建物ならば貴重な歴史的建造物と言えますが、こちらは老朽建築物という感じがしないでもありません。

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中はホールの大食堂となっています。
食券を買って、奥のカウンターで受け取るセルフサービス。

普段は券売機で食券を買うようですが、この日は機械にカバーが掛けられ、テーブルを置いた臨時の食券売り場でスタッフが食券を売っていました。

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メニューは、カレーにそばうどん、ラーメンといったところ。
焼きそばはパック入りでの販売になります。

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ここで頂いたのはカレーライス(550円)。
周りを見たら、カレーライスの人が多いですね。

カレーライスが人気というより、この食堂内がクーラーが無くとても暑いので、熱い麺類を啜る気にはなりません。
必然的にカレーライスとなるのでしょう。

このカレーはジャガイモやニンジンがごろごろ入った昔ながらのカレー。
今風の凝ったカレーより、こっちのカレーの方が何だか安心感があって好き。
年1回だけ味わえる、苗穂工場のカレーライスです。

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入場して、色々見て回ってカレーライスを食べたらいつの間にかだいぶ時間が経っていました。
ちょっと様子だけ見て帰る気でいましたが、何だかんだで長居となりましたね。

ほぼ一通り見てきたので、そろそろ帰ることにします。

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苗穂駅の連絡歩道の窓側に、なにやら人だかりがありました。
何だろうと外を見たら、鉄道技術館の前に保存のC62にディーゼル機関車が連結されて、ライトが点灯しています。

これは13:30出発のC62-3牽引運転ですね。
いい時に通りかかったものです。
先頭で誘導員が緑旗を振りながら、ゆっくりゆっくり近づいてきました。
この機関車、DE10形なのは分かりますが、なぜか車番が付いていません。

既に除籍となった機関車に火を入れたのか、構内の入れ替えだけで使うので車番表示は省略しているのか。

歩道橋の反対側に見える引き上げ線くらいまで行くのかと見ていましたが、合流するポイント手前にある車両接触限界標識のところで止まってしまいました。
考えたら後ろに付いているC62-3もすでに除籍となっている車両なので、走れるのはここまでなのでしょう。

折り返しを見届けることなく苗穂駅から帰りの列車に乗ることにします。

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毎年代わり映えしないとかなんとか言いながら、来年もまた来ちゃうのかなあ。

ところでこのJR苗穂工場ですが、将来的には移転の計画も持ち上がっているんだとか。
『JR北海道グループ中期経営計画2026』の項目の中に、
苗穂工場敷地の全面移転または現位置リニューアルに合わせて生み出される用地を活用した再開発ということが記載されています。

JR北海道としては移転かリニューアルかは決定していないようですが、工場として稼働しながらの建替え工事は難しそうです。
移転先があるとすれば、やはり岩見沢でしょうか。

岩見沢操車場の跡地は、空知運転所が廃止となっても長らく空地となっていました。
あの辺も大型スーパーが次々に進出して、宅地化すればそれなりにという立地ですが、一部に太陽光パネルが設置されたほかは遊休地となっています。

それに、あそこに苗穂工場が移転するという噂も、前々からありましたから。

苗穂新駅が出来て、苗穂工場の敷地も駅前の一等地になりましたから、やっぱり移転して再開発の公算が大きいのではないでしょうか。

この苗穂工場敷地ですが、レバンガ北海道が跡地に新アリーナを建設したいと早くも名乗りを上げています。

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もし苗穂工場が移転となったら、工場内の赤レンガ建築物は保存して欲しいなあ。
できれば本格的な鉄道博物館的な施設として。

でもしないんだろうなあ。
JR北海道はそんなお金ないだろうし、札幌市も北海道も産業文化的な施設など、まったく興味なさそう。
最古の北海道鉄道技術館だけ残して、あとは全部解体するのか。
あるいは解体したレンガを積み上げた記念碑だけが、近未来的な街並みの中にポツンと残るのか。

ま、来年や再来年の話ではありませんな。
でも10年後はどうなっているんだろう。

〜最後までお読みくださいましてありがとうございました。


posted by pupupukaya at 25/09/07 | Comment(0) | 道央の旅行記
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