2024年サンライズ出雲旅行記3


 出雲大社参拝

一畑電車で出雲大社前駅に着きました。
荷物を抱えて右往左往の人たちを尻目に、参道へと向かいます。

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 出雲大社前駅から出雲大社まで続く神門通り。

表参道となる神門通りの坂を登って勢溜の大鳥居前まで来ました。
平日なのに、ずいぶんとたくさんの人です。
出雲大社の人気ぶりがうかがえます。

出雲大社参拝はいろいろ作法があって、1つでも所作を間違えた際は神様から見放され神罰が下る・・・
とは冗談ですが、他の神様とは作法が異なるので、参拝方法を事前に調べてから行くことをお勧めします。

私は7年前に来たことがあり、そのとき雲州平田の旅館に泊まったときに出雲大社の参詣方法についてレクチャーを受けていました。
結構細かいところまで教わったので、今回もそれに則ってお参りしようと思います。

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 勢溜の大鳥居が出雲大社の入口。

最初に勢溜の大鳥居の前で一礼してから入ります。
ここから奥の拝殿へ向かって下り坂になっており、その途中右側に祓の社(はらえのやしろ)という小さな祠があります。
ここを素通りしてしまう人が多いのですが、まずここにお参りし、心身を祓い清めるという大切な場所となっています。

お参りの仕方は、すべて2礼4拍手1礼

次は手水舎で両手と口を清めることになります。
こんなご時世なので、口の方は形式的に済ませます。

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 拝殿と銅鳥居。

そうしたら銅鳥居を一礼してくぐり拝殿へ。
あ、それからこの銅鳥居に触れると金運がアップすると言われています。
私は7年前にお参りに来た際もこの銅鳥居に触れました。
おかげさまで、この7年間というもの、お金に困ったことがありません。

さていよいよ拝殿から出雲の神様へのお参りがスタート。
2礼4拍手1礼、拍手は大きく、礼は深く。

あとお参りの際は、自分の住所と名前を心の中で唱えるのを忘れないでね。
せっかくお参りしてもどこの誰かがわからないのでは、神様もご利益(りやく)を与えようがないのでね。
・・・たまたま聞こえた団体さんガイドの受け売り。

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 御本殿へは入れないので手前の八足門でお参りする。

奥へ続きます。
今度は御本殿のお参り。
おっと、門の脇に水舎があります。
ここでまた手と口を清めるのを忘れないように。

お参りするのは八足門と言う場所。御本殿は奥にあるのですが、ここからは一般の参拝者は入れません。

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 素鵞社の説明書き。

御本殿のお参りの次は、裏側へ回り素鵞社(そがのやしろ)へ。
ここは小さいながらも、スサノオノミコトを祀った出雲大社最大のパワースポットとなっています。
こちらはお参りの人の行列ができていたので並ぶことになりました。

このあとは氏社と神楽殿でお参りすれば出雲大社を1周してきたことになります。
神楽殿での一番の見ものは、日本一の大きさを誇る大注連縄(おおしめなわ)です。

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 神楽殿に下がる日本最大級の大注連縄(おおしめなわ)。

神楽殿の横に御守所があり、お守りやお札を売っていました。
ここで御守りを2つ買いました。2,000円。
御本殿入口横にある御守所は人だかりがしているのに、なぜかこちらは空いていました。

神楽殿のもう1つの見どころは日本一大きい大国旗。
澄んだ青空にはためく日の丸を見ていると、つくづく日本人で良かったとつくづく思います。

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 日本一大きい出雲大社の大国旗。

ところで境内には外国人観光客と思しき人たちもチラホラ。
この人たちはお参りもしないで記念撮影ばかりしているのですぐにわかります。
でも少数派で、境内は圧倒的に日本人ばかり。

ここもどうかすれば、札幌市内の某神宮のように、観光バスでやってきた外国人がウロウロするようになるのでしょうか。
いらぬ心配ですが、頭をかすめます。

また拝殿の前へ戻ってきました。
これからどうするか。
ちょうど宝物殿という建物があったので入ってみます。
入場料300円で撮影禁止なので画像ナシ。

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 大きな注連縄(しめなわ)が下がる『拝殿』。

11時50分、勢溜の大鳥居から入ってここまで1時間弱といったところ。
拝殿には旗を持ったガイドを先頭に、観光バスらしい団体一行が次から次へと現れ、そのたびに行列が出来ています。

私はお参りはこれでおしまい。
最後に、御守所で100円のおみくじを引いてみます。

出雲大社のおみくじは吉凶占いではなく、神様からのお言葉が直接記されているというもの。
で、今年のわたくしへの神様からのお言葉は、

本年は何事も思うようにいかず苦労多くして効果の少ない年である

いやはや図星でございます。
今年は本当に思うようにいかないことばかりの年回り。
極めつけはニュージーランド行きの失敗をして、7万円・・・

しかし深く謹んで業務に精励すれば後に幸福を得る道が開かれる
はは〜ッ!
今年も残り2か月近く、謹んで精励することにしましょう。

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 勢溜の大鳥居から神門通りを見る。

拝殿から参道を通って再び勢溜の大鳥居前まで戻ってきたのが12時15分。
出雲大社の境内をぐるっと回ってきて1時間20分てところ。

次の出雲大社前発の電車は13時20分発。
妙に時間が余ってしまいました。

出雲そばでもと思いましたが、昼時なのでどこも混んでいそうです。
参道の正面に大鳥居が見えたので、そこまで歩いてみることにしました。

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 神門通りにそびえ立つ宇迦橋大鳥居。

高さ23mという巨大な鳥居は宇迦橋大鳥居といい、1914(大正3)年に建てられた鉄筋コンクリート製です。
ここからさらに南に旧国鉄の大社駅があって、そこに着いた全国からの出雲大社参詣客にとってはここが入口だったことでしょう。
大社線は1990年に廃止されましたが、旧大社駅は保存されて観光名所となっています。
そこへも行こうと思っていたのですが、調べたら来年(2025年)12月まで解体修理中ということでした。
残念。

この大鳥居のたもとにある宇迦橋も現在架け替え工事中で、脇にある迂回路で通しているのが残念でした。
ふたたび出雲大社前駅へ戻ります。


 出雲大社前 13:20 → 13:45 電鉄出雲市【一畑電車】
 (川跡乗換え)

駅へ来たものの、電車の発車時刻までまだ30分以上。
混んできて券売機に並ぶのは嫌なので、出雲市へ戻りの乗車券だけは今のうちに買っておきます。
電鉄出雲市駅で往復券を買っておくべきでした。

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 国の登録有形文化財になっている出雲大社前の駅舎。

出雲大社前駅の駅舎は一畑電鉄が開通した1930(昭和5)年建築で、国の登録有形文化財にもなっています。
駅舎の中から見上げると、吹き抜けの高い天井と窓にはめ込まれたステンドグラスがいかにも戦前の昭和モダニズム。
なんでも純和風建築の国鉄大社駅に対抗して、こちらは洋風建築としたんだとか。

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 ステンドグラスが美しい出雲大社前の駅舎。

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 ノスタルジックな出雲大社前駅の改札口。

昔から変わらないローカル私鉄の駅という佇まいですが、券売機は各種キャッシュレス決済可能な最新のもの、ホーム側出入口上の発車案内標は液晶パネルのものに変わっていました。

ばたでん売店では一畑電車グッズが置いてあり欲しくなりましたが、荷物が増えることを考えるとためらいました。

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 一畑電鉄の改札は今でも鋏が入る。

発車10分前に改札が始まります。
木の柵の中に駅員が立って、これも昔あった改札鋏でパチンパチンと鋏を入れるもの。
鋏にはきっぷの紙屑が散らからないように、切り屑を受けるケースが付いています。

その切り屑を袋詰めして、売店で商品となっていたのには恐れ入りましたが・・・。
まあ、今時珍しくなったものには違いありませんね。

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 ご縁電車しまねっこ号の車内。

戻りの電車はまた『ご縁電車しまねっこ号』。
この電車が大社線を往復しているようですね。

座席下の床にはあみだくじが描かれていて、線をたどってみると・・・
・・・まさかね。

行きの電車は直通でしたが、戻りの電車は川跡で乗り換えとなります。

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 川跡駅で電鉄出雲市行に乗り換え。

川跡では出雲大社、松江、出雲市と3方向からの電車が必ず出会うダイヤになっていて、待ち時間も少なく乗り換えができます。
構内踏切なので、階段の昇り降りがないのもありがたい。
降りた乗客のほとんどは出雲市行電車のホームへと向かいます。

やがて入って来た出雲市行の電車は1両の新型電車。
ずっと大手私鉄の中古車ばかり走っていましたが、最近は一畑電車が導入した新型電車が主流になってきたようです。

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 最新型の7000系電車。電鉄出雲市駅。

車内は片側が向い合せボックスシート、片側がロングシートとなったレイアウト。
向かいの客と目が合うことはありませんが、ボックスシートの人は常にロングシートの人から目を向けられるわけで、ちょっと落ち着かないかも。

松江しんじ湖温泉始発なのと、大社線からの乗客が増えたので立ち客が出るほどの乗車率となりました。
とはいっても川跡からわずか9分で電鉄出雲市に着きます。


 出雲市 14:54 → 16:16 米子(山陰本線・普通)

出雲市駅での乗り継ぎ時間は1時間以上。
駅の高架下はアトネス出雲となっていて、お土産屋や百均などが並んでいます。

時間つぶしに土産物などを眺めたいところですが、あまりじっくりと見過ぎても、明後日の夕方にまたこの駅に戻ってくるわけで。
地図を見ると、南口を出て真っすぐ行ったところにドラッグストアを見つけました。
駅を出て、今夜の寝酒を買っておくことにします。

ここ出雲市から、今日は米子まで移動することになります。
今日から明後日まで使うきっぷは『山陰のんびりパス』。

事前におでかけネットからクレジット決済で購入していました。
使用するときはスマホにインストールしたtabiwaアプリで表示させて改札口で見せる、モバイル乗車券というもの。

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 tabiwaアプリで表示したチケット利用画面。

実際にスマホで表示させると、背景のtabiwaマークが流れるように動いて、使用中とすぐにわかる仕組みです。

いま何かと“改悪”と話題の青春18きっぷも、こうした方法もあったのでは。
もっともこれでは自動改札機を通れませんが、JRで将来的に導入が進められているQRコード乗車券が実用化されれば、こうしたモバイル乗車券となるのかも知れません。

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 真っ黄色の115系電車2両編成。出雲市駅。

出雲市〜米子間は電化区間にもかかわらず、ほとんどの普通列車は気動車で運転されています。
しかし今度の米子行は、数少ない電車による運転です。

出雲市駅のホームに入って来た電車は国鉄型電車。
しかも全身真っ黄色に塗られた、いわゆる末期色と呼ばれる塗装。
まだ走っていたんですな。

115系と呼ばれる国鉄型電車は、かつては東海道線や横須賀線でも走っていた車両。
う〜ん、懐かしい。

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 国鉄時代から変わらないボックスシート。

車内の座席も、モケットこそ新しいものに変えられていますが、国鉄時代そのまま。
走りだせば、モーターの唸りといいレールの響きといい、いかにも電車という感じがします。
鉄道ファンには嬉しい車両ですが、走行中は細かい振動が続き、あまり乗り心地が良いとは言えませんね。

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 宍道湖を見ながら爆走する。

午前中に『サンライズ出雲』から見た宍道湖を見ながら電車は走ります。
窓は、もともとは上下2段に開く窓だったのですが、下段ははめ殺しになっていました。

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 乗降が多かった松江駅。

松江駅のホームは乗車口に行列が出来ていましたが、ここで降りる人も多く車内の乗車率はあまり変わらず。

普通列車なので、途中駅での入れ替わりが結構あります。
この電車はワンマン運転で、運転士後ろには運賃箱も備え付けてあります。

無人駅でも、乗り降りのドアは特に指定されていないようです。
ICカード利用の乗客は駅の出入口脇にあるリーダーにタッチし、きっぷ所持客はその横にあるきっぷ入れに投入するというもの。
きっぷを持っていない乗客は運転士に自己申告ということなのでしょうか。

それにしても途中駅での乗り降りが結構あります。
沿線の人たちの足といったところ。
北海道の鉄道の現状を知っている身としては羨ましく思えてきます。

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 “のっぺらぼう”の異名を持つ115系先頭化改造車。米子駅。

米子駅に到着。今日の移動はここで終わりになります。
7年前に来た時の米子駅は、上に庁舎の入った5階建ての、いかにも国鉄の駅という駅舎でしたが、今は橋上駅になっていました。

今年(2024年)の7月に完成したばかりの新駅舎。
駅前広場はまだ囲いがあって整備中となっています。
この新駅舎の見物は明日にすることにして、今日はこのままホテルへ向かいます、


 訪米、ホテル、ディナー

今日は私にとって2度目の訪米であります。

前回の訪米はいつだったかな。
確か、2000年のGWでした。初めて『サンライズ出雲』に乗ったときでしたね。
ちなみに、7年前に来たときは境線からの乗り換えだったので改札を出ていません。

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 米子駅前にある空を駆ける鉄道のモニュメントと今夜泊まるホテル。

え、 訪米?
なんのこっちゃだって?

米子を訪れたのだから、略して訪米です。

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 結構立派な部屋。

1泊2食付き4,500円也のホテルはどんなものか心配していましたが、これが思ったよりも立派だったので嬉しい限りです。
今どきこの値段でよくやっていけるなあ、とは余計なお世話ですが、県庁もなく有名観光地もない米子では価格勝負となってしまうのでしょうか。

しかし、プライベートで泊まる分には安いほどありがたい。
出雲市や松江のホテルが高すぎるときは、米子のホテルがコスパ的に良いようです。

まだ外は明るいですが、ちょっと一休みしたい。
何よりシャワーだ。

  ★    ★    ★

今日は昼食抜きだったので、18時前にディナー会場へ行きます。
ディナーは1階のレストランでセルフサービスで受け取る。

出てきた料理は社員食堂のランチのようなショボい献立ですが、食事つきはありがたい。

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 1泊2食付きのディナー。ビールはレストランの自販機で買ったもの。

仮に素泊まりだったら、スーパーで惣菜でも買ってきて部屋で食べてたんじゃないかな。
あれも案外高くつくのでね。

レストラン内にはビールと酎ハイの自販機が置いてあったので、ビールを買った。
ビールのつまみと思えば悪くはありません。

食事後に夜の駅前を散策しようかとも思ったけれど、もう気力が出ませんでした。
このあとは寝るまで出雲市のドラッグストアで買った焼酎をお湯割りで飲んでおりました。

〜4へつづく


posted by pupupukaya at 24/11/16 | Comment(0) | 西日本の旅行記
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