2024年サンライズ出雲旅行記1

 ■ 2024年11月7日(木)

今日から4泊5日の旅行がスタートします。
ここ10年以上前から海外旅行に精を出していたこともあり、これだけまとまった日数の国内旅行は2017年の山陰旅行以来となります。
あれから7年ぶり。

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 2024年サンライズ出雲旅行記のルート(地理院地図を加工して作成)。

いろいろあって今年の旅行は国内旅行となりましたが、これも何かのご縁なのでしょう。
それでは旅行記スタートです。


 新千歳空港 15:15 → 17:00 成田空港【ジェットスター114便】

天気予報を見ると、山陰地方の天気は週末にかけて晴れになりました。
雨に当たることはなさそうなので、折りたたみ傘は置いてゆくことにします。
荷物は少しでも減らしたいのでね。

で、札幌はというと、夜中から降り続いていた雨が朝になると雪に変わり、あっという間に外の風景が白くなりました。
昼頃には積もった雪が解けてドロドロの雪に。
いつもは札幌駅へ行くときは地下鉄を使うけど、とても歩けたものではないので今日は自宅近くから市電で出発します。

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 雪の札幌を出発。

札幌駅から『特別快速エアポート』に乗り新千歳空港へ。
ここまでは順調でした。
ちょっと早く来過ぎたので、フードコートでうどんを食べてから保安検査場へ。
ここから成田まではLCCのジェットスターの客となります。

雪のせいなのか、飛行機は軒並み遅れ気味。
到着機遅れの影響で、新千歳出発は30分遅れが決定したようです。

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 29分遅れて成田から到着したジェットスター113便。

チェックイン時に自動で割り当てられた席は通路側。
私は乗り物は断然窓側席に限る派ですが、LCCだけは通路側に限ると思っています。
中に入ると、とにかく狭いから。
まあ節約のためにジェットスターを選択したのだし、成田までの1時間45分は移動の手段と割り切ることにします。

成田着は定刻17時着のところ17時23分の到着となりました。
到着すると荷棚から自分のリュックを取って、ひたすら歩いて空港第2ビル駅を目ざします。

飛行機は第3ターミナル到着なので、駅までは結構な距離があります。
それでも到着から20分もかからずに空港第2ビル駅に着きました。


 成田空港から東京駅まで

ここでまずやるべきことは、『サンライズ出雲』の特急・寝台券を受け取ること。
JR各社はインターネット予約サイトに力を入れていますが、せっかくネットで予約・購入しても紙のチケットを受け取らなければ列車に乗ることができないのが不便なところ。

空港第2ビル駅の指定券券売機で受け取りができることは調べてきていました。
4台の指定席券売機を見つけましたが、先客は外国人ばかり。
あーでもないこーでもないと操作しているから長いこと。
ようやく自分の番。

タッチパネルにある『インターネット予約の受取り』ボタンに『5489』の青いマークがあるのを確認して操作します。
ここはJR東日本の駅なので、券売機もJR東日本のもの。
一方で『サンライズ出雲』を予約したおでかけネットはJR西日本のものなので、『5489』マークのある券売機でしか受け取りができないので注意したいところです。

いろいろ操作に手こずって焦りましたが、なんとか『サンライズ出雲』のチケットが出てきたので、第1のミッションクリアといったところ。

DSCN0061.JPG
 ブログ風に撮影してみる(ブログだけど)。

乗車券は戻りの寝台券を買ったときに成田空港〜出雲市間の往復乗車券を買っていました。
実際に使うのは1駅手前の空港第2ビル駅から。

なぜ成田空港駅発着の乗車券としたのかと言うと、どちらでも値段が一緒だから。
窓口で「空港第2ビル駅」と言うのも面倒くさいし。

まあそれはともかく、この乗車券を自動改札機に投入すれば、出雲市まで1031.8kmもの旅の始まりとなります。

空港第2ビル駅から乗る電車は、18時04発の総武線・横須賀線直通の久里浜行。
混んでいるかなと思ったけど、電車はがら空きで入って来ました。

千葉を過ぎると、反対方向の電車はどれも満員電車。
こちらはラッシュと反対方向のためか余裕があります。
それでも都内に入るとだんだん混んできました。

途中飛行機の遅れはあったものの、ほぼ予定通りで着いたのでやれやれという気分になりました。


 サンライズ出雲乗車までの過ごし方

〜東京駅19時30分。

『サンライズ出雲』の東京駅入線時刻は21時25分なので、約2時間ほどの乗り継ぎ時間となります。

もっと早い飛行機で来て、東京見物でもしてとも考えましたが、特に行きたいところもなく。
それに昼間の時間はともかく、暗くなってから過ごす場所がないのでね。
だから2時間の乗り継ぎ時間はちょうど良い時間です。

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 丸の内ビル5階から見る東京駅夜景。

まずは丸の内南口から出て、向かいの新丸の内ビルへ。
ここの5階に屋外テラスがあり、東京駅の赤レンガ駅舎を一望することができます。

東京駅丸の内駅舎は1914(大正3)年建築、戦災で南北のドームと3階部分を失うことになります。
戦後は元通りには修復されず、2階建てに三角屋根という姿が長らく続いていました。

今ある駅舎は戦前の姿に戻す復元工事を行った駅舎で、2012年に工事が完了しました。
ライトアップされた駅舎は、なかなか荘厳な眺め。

八重洲口側の高層ビル群もまたすごいですね。
いつの間にこんなに建ったんだろ。
こちら側、丸の内のビルも建替えられてすっかり新しくなっています。
東京の発展はどこまで続くのでしょう。

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 ライトアップされて美しい丸の内北口。

下に降りて、今度は地上から赤レンガ駅舎を眺めます。
こうした夜景を見ていると、これから夜行列車の旅が始まるという思いが高まってきますね。

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 丸の内北口ドームの塔時計。

この駅舎の2階と3階は東京ステーションホテルになっていて、東京駅開業翌年にオープンした老舗ホテル。
私はこのホテルに一度泊まってみたいという願いを持っていますが、まあ無理でしょうか。

外を歩き回っていたら少し冷えてきたので、駅に戻ることにします。
そろそろ車内での飲食物の買い物もしなきゃならないし。

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 丸の内北口駅舎のドーム内部。

丸の内北口から駅に入るとドーム部分が吹き抜けになっています。
見上げるとこれもまた見事な装飾。
こんな所で天井を見上げて撮影しているのは私ぐらいなもの。

丸の内北口は、この時間帯は帰宅の通勤客ばかりが通り過ぎます。
旅情もへったくれもないけれど、東京駅丸の内側はオフィス街なので仕方ないところ。
新幹線のメインは八重洲口側で、あちらはターミナル駅といった賑わいがありますが、こちら丸の内側は荘厳な駅舎とは裏腹に完全に電車駅の風情です。

丸の内北口改札から中に入れば、東京駅の途中下車は終わり。
ここまでは『サンライズ出雲』乗車の気分を盛り上げる序章です。

〜東京駅20時05分。

サンライズ入線まで1時間20分。
ここからは買い物タイムとします。

東京駅の改札内はグランスタ東京となっていて色々な店が並んでいます。
お土産屋ばかりだけど、これから夜行列車に乗車する人にとってはあまり用はなさそうです。

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 東京駅改札内1階の駅弁屋祭セレクト。21時まで営業。

歩いていると駅弁屋を見つけました。
発車時刻は10時近くなので、食事ものよりも酒の肴のようなものがないかと覗きます。
さすがにこの時間は弁当の数も少なくなっていますね。

ケースの中に『国技館やきとり』の箱を見つけ手に取ります。
最後の1個。
これは車内での酒の肴にいいものが手に入りました。
1箱750円は少々高いけど、せっかくの寝台車の旅だからリッチにいきたいところです。

あとはお酒を買いたいのだが、土産物屋のほかはコンビニしかありません。
意外と店が少ないなと地下に下りてみると、こちらも店がたくさんあってデパートの食品街のような一角もありました。

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 グランスタ東京の食品街。22時まで営業。

焼き鳥だけじゃ物足りないような気がして、食品街のケースを見て回ります。
弁当や寿司はいらないな。
その中の総菜屋で、30%引きシールが貼られた惣菜を見つけ、これを買います。
酒の肴はこんなものかな。

次はお酒。
この地下に酒屋があって、覗いたら全国の日本酒が置いてあります。
4合瓶は飲み切れるかな。余って酒瓶を持って歩くのも嫌だしねえ。
300ml瓶のお酒を2本チョイスしました。

それともう1つ気になったのが、『東京駅酒造場どぶろく』というもの。
東京駅の中に醸造場があってそこで作っているんだって。
しかしアルコール分7%、300ml詰めで1,320円とは高いなあ。

え〜い買っちまえ。
3本のお酒を抱えてレジへ。

あとは1階のコンビニでお茶と1リットル入りの水を買えば買い物完了です。

〜東京駅20時40分。

買い込んだものを全部リュックに押し込んで背負い込んだらさすがに重たい。
通路に並んだ椅子が1つ空いていたのでそこに腰掛けることにしました。

周りはサンライズの客らしき人たちもチラホラ。
しばらくはここで休ませてもらいます。

〜東京駅21時15分。

サンライズ入線の10分前になりました。
そろそろ9番線ホームへと向かいます。


 東京 21:50 → 翌10:00 出雲市【サンライズ出雲】

9・10番線ホームはごった返していますが、多くの人は10番線の東海道線沼津行を待つ人たち。
スーツケースや大きな鞄を持っている人がサンライズの客だとわかりますが、まだ発車30分前とあっては少数派です。

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 9番線は常磐線品川行が停車中。

やがて9番線に入って来た電車は常磐線品川行。
次いで10番線に東海道線沼津行が入ってきました。
ホームのほとんどの人たちはこの沼津行に乗り込んだのでホームは少々余裕ができます。
そうしているうちに9番線の品川行が発車、10番線の沼津行が発車。

「まもなくサンライズ号が入線しま〜す」
のアナウンスが流れると、ホームで待っていた乗客たちが一斉にカメラやスマホを構えます。

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 21時25分、サンライズ入線。

まあ皆さんこの入線光景を見るために早く駅に来たんだろうし。
自分もその1人なのですが・・・

サンライズ号は入線してもすぐにドアは開かず、しばらく待たされます。
その間に側面の『回送』表示が『サンライズ』のものに変わりました。
入線しても、色々車内の調整などがあるようですね。

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 帰宅通勤電車とサンライズエクスプレスが同居するホーム。

21時30分、ドアが開いて乗車できるようになります。
それと同じくして10番線に小田原行の電車が入線。
何とも慌ただしい電車駅の光景。

9番線は瀬戸・出雲を併結した14両編成が停車中。
小窓が並んだ個室寝台車を連ねた情景を眺めていると、旅立ちの気分が高まってきます。
これから夜行寝台列車での旅立ち、旅情、そんな空気が停車中のサンライズを包んでいます。

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 『サンライズ出雲 出雲市』の側面表示。

一方で10番線はというと、疲れ切った帰宅客が足早に乗り込んでゆく通勤電車の光景。
同じホーム上でも、まるで正反対の光景が見られ、全く違う空気が流れているみたいです。

通勤電車と同居となるのは、東海道線の下り電車が使えるホームが9・10番線の2線だけなので仕方がないところでもあります。
それよりも、発車25分前に入線して20分前には乗車できるのは、特別な列車だからというJRの計らいなのでしょう。

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 常磐線取手行と並ぶ285系サンライズエクスプレス。

11号車の入口は、なぜかドアが開いても行列が出来ています。
これはシャワーカードを求める人の列とすぐに分かりました。
こちらもそれくらいは調べてきていますので。

私自身、サンライズのシャワーは、前回2017年に乗ったときに体験しています。
あの時はA個室のシングルデラックスだったので、専用のシャワー室を無料で使えたものです。
それ以外にも列車内でのシャワー体験は数々ありますが、体を軽く流してさっぱりする程度だなあ。
頭なんか洗っちゃったら、大ごとになってしまいますから。

車外の見物はこれくらいにして、そろそろ乗車します。
10号車ソロの車内へ。
車内中央に通路があって、その両側に個室が並ぶというレイアウト。

このサンライズの車両は基本2階建て車両なのだが、ソロの10号車は平屋構造となっているます。
なぜかというと、この車両は床下にモーターがあるので2階建てにできないから。

車番はモハネ285。
7両編成中にもう1両平屋のモハネがあって、そちらは12号車のノビノビ座席の車両となっています。
2両のモハネで7両編成の電車を走らせているわけですね。

ところで『モハネ』とは・・・
説明しかけましたが、このブログの読者諸氏には釈迦に説法でしょうから割愛します。

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 ソロ上段はドアを開けると階段がある。 

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 通路から見たソロ下段。

このソロの個室は上段と下段があり、どちらも窓側にベッドが置かれています。
通路側はそれぞれ半分ずつ吹き抜け空間となっていて、この部分だけ立ち姿勢をとることができます。
吹き抜け部分の面積は、上段は階段としても使う関係で、上段の方が広く取られています。

狭い中に上手く組み込んだものだと感心するも、部屋に入ると狭さを実感します。
とにかく個室にするにあたって、最小限の空間を確保した感じです。

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 ソロ入口側から奥側を見る。

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 ソロ奥側から入口側を見る。

私の割り当ては上段で、天井の形に合わせて湾曲した窓が特徴。
ドアからベッドまでの階段も急で、年配者など昇り降りが大変そう。
大変そうというか、実際難儀そうにしている乗客が何人もいました。

平日だからか、今日は乗客は年齢層が高めの人が多い印象です。

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 窓枠の小テーブル。

窓の下枠の一部が広くなっていて、小テーブルといったところ。
テーブルとしては使うのは難しいかな。
ここに弁当くらいは置けますが、用途はそれくらいかなあ。

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 ベッドから見る階段と通路。

個室にはコンセントが備わるのはありがたい。
使い捨てのプラカップ1個は部屋のサービスです。
窓側にあるスイッチ類は部屋の照明。
持参のヘッドホンをジャックに差し込めばNHK-FM放送が聞けたようですが、これは放送終了のシールが貼ってありました。
あと、ドアの内側には鏡があります。

通路側の壁にはクーラーの吹き出し口があって、結構強い風が吹き出しています。
割と冷たい風なので外気なのでしょうか。
この吹き出し口は風向きを変えたり、風量を調節することも可能です。

なお、暖房の吹き出し口は別にあって、上段の場合は階段の1段目から暖かい空気が吹き出していました。

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 ソロ上段の出っ張り上にある荷棚。

あとソロの上段で特筆するべきは荷棚があるということ。

部屋の出っ張り部分上部の空間で、この空間の下は下段室の吹き抜け部分ということになります。
小型のスーツケースが入るのがやっとという空間だけど、何かと狭いソロ室内において、この荷棚は大変重宝します。
なんせ、窓枠以外は物を置く場所がないもので。

室内でゴソゴソ動き回って撮影なんかしていると、発車時刻となりました。

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 窓枠にお酒と肴を並べて。

東京駅21時50分。

発車時刻になり、静かに動き出します。
こちらは窓枠にお酒と肴を並べて、さっそく夜汽車での一杯といきましょう。

車掌が車内改札に来るはずなのでそれまで待とうかと思いましたが、個室ばかりなので時間がかかりそうだし、待ちきれないので始めることにしました。
見られて困るものでもないし。

と思ったら、すぐに車掌がやって来ました。

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 車掌さんの車内改札。

車内改札が終われば明日の出雲市到着まで自分1人の部屋となるわけです。
終着出雲市到着まで、もう誰にも気兼ねなく過ごすことができます。

念願の東京発『サンライズ出雲』に乗れたことに対して、さっそく乾杯といきましょう。

実は私は東京発の夜行列車に乗るのはこれが2度目。
前回は2003年暮れに乗った長崎行『さくら』が最初でした。
もう20年以上昔のこと。あのときはまだブルートレインだったなあ。
懐かしいねえ。

20年ぶりの東京発夜行列車ということで、感激もひとしおです。

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 お酒は東京駅酒造場どぶろくと特別純米美丈夫。

まずは東京駅で醸造したというどぶろくからいただきます。
トロっとした舌触りで、若干の炭酸が含まれているのはいかにもドブロクです。
炭酸はアルコール発酵するときに酵母が作り出すもの。

一口含むと甘みもあって香りも良いお酒でした。

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 窓際での一杯は寝台車の楽しみ。

国技館の地下工場で作られているという箱入りの焼き鳥は、本来は相撲観戦しながらビールの肴にするものでしょうが、今は東京駅でも売っています。
鶏肉3本つくね2本はたれ味で、冷めていても美味しい。
いや、冷めていてこそと言うべきか。
また意外とボリュームがあります。

これがどぶろくとめっぽう相性がいいことを発見しました。
東京駅からサンライズに乗るときは、この組み合わせを是非試してみてはいかがでしょうか。

DSCN0197.JPG
 横浜駅停車中。

どぶろくは香りも飲み口も良いけど、たくさんは飲めないかな。
だんだんくどくなってくる。
1人で飲むより、2〜3人で分けて飲むのが正解でしょうか。

飲んでいるうちに最初の停車駅、横浜に到着。
新幹線は新横浜だけど、在来線はこちら横浜が停車駅。

ここから乗る人も多いようで、通路から歩く音や話し声が聞こえてきます。
今日のサンライズは満席。横浜でほとんどの部屋が埋まったことでしょう。

DSCN0211.JPG
 お先に〜、大船駅で普通電車を追い抜く。

横浜駅を発車して2本目のお酒を飲み始める。
だんだん気分も良くなって、窓に流れる夜景も美しく見えてくるのは不思議です。
やっぱり夜汽車はいいな。

多いかなと思っていた惣菜は、結局ペロッと食べてしまいました。
窓枠の空きガラを片付けて、お酒の瓶とプラカップだけ置いてまた飲み始めることにします。

 ★   ★   ★

ちょっとトイレを兼ねて車内探検をしてくることにしました。
10号車の東京寄りにはラウンジがあって、テーブルと椅子が窓側に向けて並んでいる一角です。
グループなのか、隣同士意気投合したのか、ラウンジはお酒片手の人で賑やかでした。

その奥に飲料の自販機があります。
サンライズには車内販売がないので、この自販機だけが車内で唯一手に入る飲み物です。
だけど乗車前に飲食物を準備している人が多いようで、自販機のお客はあまり見かけませんでした。

DSCN0164.JPG
 10号車ラウンジ奥にある自販機。

隣の11号車は2階建てで、通路も1階に下る階段と2階に上る階段が分かれる。
その向こうが12号車で、ノビノビ座席となっています。
今回のソロが取れなければ、サンライズ瀬戸編成のノビノビ座席のお世話になっていました。

12号車に足を踏み入れた途端、淀んだ空気を感じます。
イカの珍味なのか足のにおいなのか、そんな空気も。
横になれるとはいえ、仕切りカーテンもないし、やはり窮屈そうに見えました。
今回ソロが取れたのは、相当に運が良かったのでしょう。

個室部分は木目調の壁が続くだけでどこも同じ。
車内探検もあまり面白いものではなく、また部屋に戻ります。

ところで、横浜でふさがったと思っていた個室が、歩いていると空室がいくつか目につきました。
空室はドアが開けられているのですぐにわかります。

私の上段部屋の隣の下段部屋もまだ空室です。
この先まだ停車駅があるので、どこかから乗ってくるのでしょうが。

部屋に戻って洗面道具を取ってきて、洗面所で軽く済ませてきました。

DSCN0253.JPG
 布団を敷いた状態。

部屋に戻ると、備え付けの浴衣に着替えてみます。
この浴衣がちんちくりんで、足の方はひざが隠れる程度の丈しかないのはちょっと・・・
浴衣姿で部屋の外に出るときは、下にはくものがないとちょっと恥ずかしいですね。

布団を敷いたら、3本目の酒を開ける。
結局全部飲んでしまいそう。
まあ、明日の出雲市到着は10時だし、車の運転があるわけでなし、今夜ばかりは羽目を外しますか。
眠くなれば、あとはここに横になるだけ。

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 布団の上で播州一献。

部屋の明かりを消すと、それまで室内と自分自身を映し出していた車窓が夜景へと一変します。
ベッドの上で一杯やりながら流れる夜景を眺めていると、なんて贅沢な時間なのだろうと思えてきました。

23時、車掌の放送が流れます。
「深夜帯になりますので、車内放送はこれで休ませていただきます」
夜行列車お馴染みの、おやすみ放送。

ときどき通路の方から賑やかな話し声、笑い声が聞こえてきます。
ラウンジから漏れてくる声で、あっちは賑やかで楽しそう。

ラウンジとはドアで仕切られていますが、通路の仕切りドアは通風の為なのかルーバーになっているので、音が筒抜けと言うわけです。
と言ってもうるさいというほどでもなく、これも夜汽車の風情なのでしょう。
でもラウンジでの宴会は、ほどほどに・・・

DSCN0260.JPG
 すっかり人の消えた熱海駅ホーム。

熱海23時23分発。
ここから乗る人もあったようで、停車すると通路から歩く音がしました。

沼津、富士までは起きていたが、午前0時を回ったところで布団をかぶって横になります。
札幌からずっと移動しっぱなしで疲れていたのか、すぐに眠ってしまったようです。

2へつづく   


posted by pupupukaya at 24/11/13 | Comment(0) | 西日本の旅行記
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