2005年青春18きっぷ旅行記5

 ■ 2005年9月7日(水)

出発前の予定では、今朝は夜行フェリーで早朝の高松に着いていたのだが、台風14号直撃を受けて急遽岡山で夜を明かすことになってしまった。
想定外の行程になってしまったが、青春18きっぷの5日目は岡山から再び伊予・松山を目指す。

早起きして5時40分に駅前のサウナを出る。まだ夜明け前なので薄暗い。
雨は上がっていて、風はだいぶおさまったようだ。


 岡山 6:04 → 6:16 児島【快速マリンライナー3号】
 児島 5:44 → 6:30 高松【快速マリンライナー1号】(遅れで先行列車に追いつき)

駅に着くと、とくに遅れや運休の表示はなく、各方面とも始発列車から平常どおり動いているようだ。
まずは高松行快速『マリンライナー3号』で四国に渡ることにする。

このまま運休や遅れがなければ、瀬戸大橋線経由で松山まで普通列車乗り継ぎで午前中には着く。
途中で列車の遅れがあっても、なんとか松山まで行くことはできそうだ。

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 青春18きっぷ5日目入鋏:岡山駅

改札口で青春18きっぷに5回目の日付印を押してもらう。このきっぷと付き合うのも今日が最後だ。

ホームに向かうと、ちょうど高松からの『マリンライナー2号』が到着したところで、早朝の1番列車にしては大勢の人が降りてくる。旅行カバンを持った人ばかりなので、台風で昨夜四国にカンヅメになっていたひとたちなのだろう。
たった2両編成で、この列車が折り返し『マリンライナー3号』となる。

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 岡山駅の快速マリンライナー3号。

列車は定刻に岡山を発車し、これでなんとか旅行を続行できそう。
車内は7割かた席が埋まった状態。順調なすべり出しで、だんだん空も明るくなってきた。

6時26分、瀬戸大橋手前の児島で「ただいま瀬戸大橋で25m以上の強風のため運転を休止しております」となった。
ホームの向かいには、岡山を先に出た『マリンライナー1号』も停車中だ。

「向かいに停車中の1号の方が先に発車しますが、開通したらお知らせしますので、そのまま乗車してお待ちください」
とまた放送がある。ホームに出てみると、雨は降っていないが風はたしかに強い。

6時40分になり、1号が先に発車すると放送があり、全員が1号に乗り移って発車する。

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 重苦しい瀬戸内海を渡る。

低い雲がたれて重苦しい瀬戸内海を見ながら瀬戸大橋を渡る。
次の坂出で乗り換えるはずだったのだが、予讃線松山方面は運転を取りやめていると放送がある。
ここで足止めとは。

ちょっと考えて、このまま高松まで行くことにした。
そこから先は高松に着いてから考えることにしよう。

台風は去ったものの、それなりに被害はあったらしく、だんだん順調には行かなくなってきた。
坂出では通勤客も乗ってきて混雑する。7時15分に高松到着。

改札口のところの掲示を見ると、予讃線は土砂災害で現在観音寺までの折り返し運転とあった。
松山行特急『しおかぜ』も運休になっている。
これは岡山に戻るしかないのかと思いかけると、また岡山行『マリンライナー』は強風のため運転休止と放送があった。

何にせよ、高松に来たからにはさぬきうどんを食べなければならない。
まずは腹ごしらえ。
改札口の横に『連絡船うどん』という立ち食いうどん屋があったので入る。

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 高松駅構内の連絡船うどん。

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 野菜天ぶっかけうどん(400円)左は別添えのツユ。

『野菜天ぶっかけうどん』と言うのを食べてみる。
うどんの上に野菜のかき揚げと大根おろし、薬味にワケギと白ゴマとすりショウガ。
そこにツユをぶっかけて食べる。

シャキッとした麺のコシはさすが本場で、そこらの消化だけは良さそうなフニャフニャのうどんとは比べ物にならない。


 高松 7:37 → 8:56 観音寺(予讃線・普通)

朝食のうどんを食べて店を出ると、7時37分発の観音寺(かんおんじ)行がホームに入っていた。
瀬戸大橋線が再びストップしてしまったので岡山にも戻れず、こうなれば行けるところまで行ってみようと、観音寺行の列車に乗ってしまう。

高松を発車すると駅ごとに高校生が乗ってきて混雑してくる。坂出では日が差してきた。
宇多津駅のホームには白装束に菅笠を持ったお遍路さんがベンチに座っていて、近代的な高架駅と妙に対照的に見える。

「秋風や 伊予へ流るる 汐の音」 子規

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 瀬戸内海を眺めながら。

高校生も詫間までにほとんど降りてしまい、車内に残ったのは、松山方面に行くのだが、とりあえず普通列車で行けるところまで行ってみようという人たち。

ローカル列車に珍しく旅行カバンを持っていたり、ビジネス風だったりするのでそれとなくわかる。
携帯電話で「普通電車で駒を進めております」と話している人もいたり。

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 観音寺に到着。ここから先は不通。

観音寺に到着。さてこの先はどうなっているのか。

改札口に立てかけてある『お知らせ』を見ると、観音寺駅ポイントの冠水、関川〜多喜浜間の築堤崩壊とあった。
駅員も次々やってくる松山方面の客に、復旧の見込みはないので今来た列車で高松に戻った方がよいと説明している。
築堤崩壊じゃそう簡単には復旧しないだろう。

どうするか考えていると折返しの列車は発車してしまった。あとにはここで松山方面の復旧をがんばって待つ人が数人残るのみ。タクシーで新居浜まで行くという人もいた。

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 観音寺から先の不通を知らせる掲示板。

こんな何もない所までわざわざやってきてただ折り返すだけなんてのも馬鹿らしい。
駅を出たところ地図があり、それを眺めているとテレビの『銭形平次』でタイトルバックだった銭形砂絵をみつけた。

歩いて20分くらいだろう。次の高松行まで1時間以上あるのでこんな駅でボーっとしていてもしょうがないし、その間に事態は変わっているかもしれない。
地図で銭形までの道をしっかり確認して、駅前の道を歩き出す。

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 観音寺駅舎。

まだどの店も開店前の観音寺の街中を通って歩いて行く。
橋を渡ると、琴弾山の入口に銭形の展望台という看板があったので、その山道を登る。
昨夜の台風で、道路中に小枝や葉っぱが散乱しているが、さすがに今日は車も通らないし快適な道だ。

10分ばかり歩くと展望台に着く。
こんな日なのだが車が数台停まっていて、すでに見物客がいるのだった。
展望台に立つと風が強い。瀬戸内海も点々と見える小島も暗く、砂を盛って作った巨大な寛永通宝も少々崩れ気味。

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 寛永通宝を模したの銭形砂絵。

看板に、『銭形のいわれ』が書いてあり、それによると寛永十年に領主歓迎のため一夜にして作り上げたとある。
しかし、この銭形の構築に関しては一切の史実が残されておらず、地元では諸説をとなえる人があとを絶たないそうだ。
中にはUFOの基地説なんてのもあるらしい。

看板の説明文の最後に、
『この銭形を見た人は健康で長生きできて金に不自由しなくなるといわれています』と書いてあった。
そう願いたいものだ。

来た道を駅に戻る。
運転再開をちょっぴり期待していたのだが、やっぱり何も進展していなかった。
ちょうど高松行快速列車があったので、それで岡山に戻ることにする。

松山行は中止。
岡山から山陽線経由で広島に向かうことに決めた。


 観音寺 10:12 → 11:03 坂出(予讃線・普通)
 坂出  11:07 → 11:45 岡山【快速マリンライナー24号】

本来ならば伊予西条始発だったこの列車は、今日は観音寺始発で発車する。
普通列車に関しては平常運転の模様。

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 坂出から快速『サンポート』となる高松行。

だんだん天気は良くなってきて青空が出てきた。
多度津では高知行特急『南風』号に接続と案内があったので、土讃線は開通したらしい。

坂出で下車するが、岡山行快速『マリンライナー』は、また強風で運休とのこと。
ホームは岡山行を待つ人でいっぱいである。
しばらくすると「快速マリンライナーは23分遅れで高松駅を出ました」とアナウンスがある。
どうやら再開してはまた運休の繰り返しらしい。

入ってきた列車は混んでいるのでドアのそばに立つ。11時20分に坂出を発車する。
瀬戸大橋から見る瀬戸内海は、空気が澄んで眺めが良い。
やっぱり風が強いのか海面は白波がたっているのだが、それでも船は結構行き交っている。
列車は橋の上ではいつもよりスピードを落として走行しているようだが、風のせいなのかよく揺れる。

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 岡山駅前の桃太郎像。台風も退治してほしい。

12時前にはに岡山に到着した。せっかくだから、岡山の路面電車に乗ってみることにしようか。

岡山には何度も来たことがあるが、夜中に到着して早朝に発つことばかりで、岡山に昼間滞在することは今まで無かった。
岡山は路面電車の走る都市で、岡山へ来たならこれに乗らねばならないだろう。

岡山駅前の電車乗り場は道路の真ん中にある。路線は、岡山駅前から東山本線と清輝橋線の2路線がある。運転本数から言うと東山本線というのがメインの路線のようだ。
待っていると清輝橋行というのが来たので、この電車に乗る。

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 最初に来たのは清輝橋行。岡山駅前。

岡山の路面電車はちょっと変わっていて、停留所の安全地帯は普通は電車の進行左側にあるのだが、岡山では右側、つまり複線の線路の間にあり、島式ホームの様になっている。
これならば乗客の脇を車がかすめることもないし、複線間隔の分だけ安全地帯の幅も広くとれるというわけだ。

ほかにも岡山電軌ならではのユニークなものがあるのだが、全国の路面電車でこれらを採用しているところは無いところをみると、何かと不都合があるのだろう。

ガッタンゴットンと動き出したと思ったらすぐに信号で停止というのは全国どこも同じ。
広い道路をゆっくりと走る。

3回ほど乗って、また岡山駅に戻って来た。

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 狭い道をすれ違う路面電車。小橋電停。

呑気に路面電車試乗などをしていたが、今日は松山泊まりの予定にしていたのを、広島泊まりに変更しなければならない。
明日チェックインの予約をしてあった広島のビジネスホテルに電話をして、今日と明日の連泊に変更してもらう。
台風で予定が狂ったことを説明したおかげか、料金はインターネット予約割引料金の2泊分でOKとなった。

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 有人改札の岡山駅地下改札口。

岡山駅のコンコースを歩いていると、
「不通となっていた松山方面の特急『しおかぜ』は、15:22から運転を再開します」と放送があった。

四国で予讃線の開通を待って粘っていても、松山着は夜遅くになっていただろう。
今日は夕方には広島に到着できる予定なので、観音寺駅での判断は正解だったといえる。


 岡山 13:56 → 14:30 笠岡【快速サンライナー】
 笠岡 14:32 → 15:06 尾道(山陽本線・普通)

岡山は予想外の行程だったので、岡山での食べ物は調べてきていなかった。
駅の地下街を歩いてみたが、とくに岡山らしいものも見つけられなく。
時間もないので、改札を通ってホームへ行く。

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 117系快速サンライナー。

乗車するのは福山行の快速『サンライナー』。
2人がけ前向きの座席の並ぶ車内は、昼過ぎの列車とあって車内はがら空き。

これは駅弁を食べるのに丁度良いと、階段を登ったところにある売店で駅弁の『桃太郎の祭りずし』というのを買った。

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 岡山駅ホーム。

座席で買ってきた駅弁を開ける。『桃太郎の祭りずし』という駅弁は、わりと有名なので知っていたが食べるのは初めてである。
要するにちらし寿しで、ママカリの酢じめが一切れ載っているのが岡山らしいところ。

酢飯は西と東で味付けが違っていて、昆布だしがよく効いていて関西風。また甘めである。
その代わり、酢でしめた魚はこれでもかというほど酢が効いている。

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 桃太郎の祭りずしは瀬戸内の幸が色とりどり。

何と言うかこう、全体的に淡白というか薄味で、醤油をかけたくなるのだが・・・。
良いとか悪いではなく、私は北海道の人間なので濃い味で育っているので、関西とか沖縄あたりの淡白な味付けは最初のうちは良いが、だんだん濃い味付けが恋しくなってくる。

笠岡で乗り継いだのは岡山を発車して山陽本線を延々と各駅停車で走り、下関まで行く普通列車である。
広島付近では快速になるが、岡山から下関までの距離は360km以上、6時間37分かけて走行する。
東京からなら名古屋や仙台までの距離に匹敵する。

京阪神の新快速もそうだが、山陽本線は長距離を走りぬける普通列車が多く、しかも車両も転換クロスシートが標準となっている。
青春18キッパーにとってはありがたい列車だが、まさかそのために走らせているわけではあるまい。

台風接近のため多くの高校が休校になり、途中駅で学生も乗ってこないので車内は空いたままだ。台風一過で青空の下、昼下がりの山陽路を列車は順調に走る。
所々で、新幹線の高架が平行して『のぞみ』号が追い抜いて走り去って行くが、新幹線よりこっちの方がずっと良い。福山駅の手前で福山城の天守閣が見えるが、新幹線の高架が覆いかぶさって見えなくなった。

尾道が近くなると、しまなみ海道の尾道大橋と陽の光が反射する海が見えた。
予定外だが、尾道で途中下車してみたくなった。
こんな機会でも無いと尾道へ行くことはまずないだろう。

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 山を背後にした尾道駅。

尾道駅の改札口を通り駅前に出ると、潮風と陽射しが心地よい。
駅のすぐ前に海があり、古そうな駅舎の背後には坂の街らしく、山の斜面に家々が張り付いて、その頂点には城がそびえ建つ。
これは全くの観光城で、歴史上ここに城があったわけではないが、それでも絵になる風景だ。

駅前から見える海の対岸が向島という島で、本土と島が近い距離で向き合うので川のようにも見える。尾道から島づたいに渡る瀬戸内しまなみ海道で四国の今治まで行けるようになった。

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 尾道水道と連絡船乗り場。

駅を出て、海沿いの道を歩いてみる。
対岸の向島とを結ぶ連絡船の桟橋がいくつかあって、連絡船が着くとゾロゾロと船から車が出てくる。
向島とは橋でもつながっているが、尾道へは遠回りになるし有料道路なので連絡船の需要もあるようだ。

しばらく一回りしてまた駅に戻る。

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 名物尾道ラーメンの看板がある立ち食いうどん屋。

駅の脇に立ち食いうどんの店があって『尾道ラーメン』の看板を掲げている。
せっかく尾道に来たのだから何か尾道らしいものをと、看板につられて入る。
『尾道ラーメン 450円』の食券を機械で買い、テーブルにつく。

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 尾道ラーメン(450円)。

出てきたラーメンはたいした期待もしていなかったが、これが意外とおいしかった。
醤油色の濃い少し甘めのスープで、魚のだしが効いている。
表面には背脂が浮いて、具はメンマとチャーシューのみ。

尾道ラーメン自体は食べるのが初めてなので他店と比較のしようがないのだが、450円にしてはまずまずだと思う。
途中下車して尾道でラーメンを食べられたことに満足する。


 尾道 16:06 → 17:52 宮島口【快速シティライナー】

尾道は観光地だけあって、駅の売店には土産物が豊富においてある。売店をのぞいているとすぐに列車の時間になった。
急いで改札口を通りホームに出ると、「新山口行は6分遅れで東尾道を出ました」とアナウンスがあった。

やってきた新山口行はこんどはボックスシートである。尾道を発車すると糸崎までは瀬戸内の海岸沿いを走る。
この辺の高校は休校にはならなかったのか高校生が多い。
それでも彼らは停車駅ごとに下車して行き、空きボックスも増えてきた。

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 113系快速シティライナー。

のどかな山陽路をモーター音を唸らせながら快調に進む。
空は青空も見えてきて日も差すようになってきた。
この先障害もなさそうで、広島には無事着きそうだ。

通路の反対側のボックスには女性の4人連れグループが乗っていて、携帯電話のカメラで車窓を撮っていて楽しそう。
私はというと、自由な一人旅。
もう会社の人間関係なんて、遠い世界の話。

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 台風一過の山陽路を順調に進む。

瀬野からは岩国まで快速『シティライナー』となり、瀬野の次は広島まで停まらない。
広島に到着して、ほとんどの乗客が入れ替わる。通路の反対側の女性4人連れも広島で降りていった。
ちょうど帰宅ラッシュの時刻なので、広島駅のホームは行列ができている。

本当はここで降りるはずだったのだが、この普通列車がすっかり気に入ってしまい、もう少し乗っていたい。
どうしようか迷っているうちに列車は発車した。

横川、西広島とかなり乗ってきて車内は満席になったが、立つ人は少ない。随分とのんびりした夕方の列車という感じ。
いつまで乗っていてもキリがないし、今日は広島泊まりと決まっているので、宮島口で下車する。宮島口とは駅名の通り、宮島への連絡船はここから出ている。

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 宮島連絡船乗換えの宮島口駅。

まだ日があるので、ここから連絡船で宮島まで往復してくることにした。


 宮島口 18:10 → 18:20 宮島(宮島航路)

宮島航路はJR西日本の経営で、青函・宇高航路が廃止になった今では全国唯一のJR航路であり、鉄道路線と同じ扱いになっている。
時刻表の索引地図にある『JR航路』はこの宮島航路のために今でも存在する。
青春18きっぷのご案内にも『普通列車の普通車自由席及び宮島航路がご利用できます』と書いてある。

しばらくして宮島からの連絡船が到着する。船から数台の車が出てきて、そのあと乗船客が降りてきた。入れ替わりにこちらも乗船する。
改札口は無く、フリーパスとなっている。

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 JRの宮島連絡船。

地元の通勤通学客のほか数人の旅行者を乗せて船は出港する。
外の甲板に立って景色を見ているのは我々旅行者のみ。

波は全く無く、穏やかな夕焼けの瀬戸内海。
対岸の赤い大鳥居が徐々に近づいてくる。わずか10分で宮島桟橋に着く。

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 大鳥居が近づいてくると、もうすぐ宮島桟橋。

青春18きっぷを見せて改札を出る。
宮島駅は現在はJR西日本宮島営業所ということになっているが、扱いは鉄道の駅と同じで、線路は無いが『停車場』である。
改札口があり乗車券の券売機が並んでいるところなど駅そのものに見える。

すっかり日は落ちてしまったが、夕暮れの参道を厳島神社まで歩く。
参道にはみやげ物屋とかカキやあなごを焼いている店が並ぶが、どこもシャッターが降りて店じまいしている。

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 参道には台風の爪あとも。鹿よお前ゆうべはどこにいた。

昨夜の台風14号の被害があったのか、あちこちには土のうが積んである。
人通りの無い参道を鹿だけがウロウロと歩き回っていた。

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 夕暮れの嚴島神社大鳥居。

大鳥居は干潮のため根元まで地面が現れていた。
厳島神社は昨夜の台風14号に備えてか、シートをかぶせたままだった。
宮島は前にも来たことがあるし、暗くなってきたので写真だけ撮って急いで駅に引き返す。


 宮島  18:45 → 18:55 宮島口(宮島航路)
 宮島口 19:15 → 19:44 広島(山陽本線・普通)

宮島駅の改札口で青春18きっぷを見せると、駅員は「お帰りなさい」と言った。
長い通路を通り、乗船するとすぐに出港する。

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 宮島駅は線路は無いが鉄道の駅みたい。

帰りの船は団体さんが乗っていて幾分か賑やかだ。
乗船時間たった10分の短い航路だが、そこはやはり連絡船で、だんだん離れて行く宮島の灯りを見ていると感慨深いものがある。

今回の旅もだんだん終わりに近づいて来た。青春18きっぷも5回分、今日で終了である。
デッキに立っていると寒いので客室に入る。
台風で予定が変更になったのか、添乗員が船内に散らばっている団体の客に説明して回っている。あちらは大変そうだ。

船はあっという間に宮島口桟橋に着く。そこから歩いて宮島口駅へ。

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 すっかり日が暮れた宮島駅ホーム。

日が暮れたホームに入って来たのは103系電車だった。
国鉄型の通勤電車。

東京や大阪の電車と言えばかつてはほとんどがこの103系と呼ばれる車両だったが、今では東京ではもう見ることは少なくなった。
地方にお下がりとなった車両は結構あるようだ。天井にはブンブンと音を立てて回るデカい扇風機も健在であった。

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 103系電車のつり革と扇風機。

広島に到着し、改札口を出ると、青春18きっぷ5日間の旅はこれで終了。
予約してあったビジネスホテルに向かう。

駅の地下で、タコの天ぷらとビールを買い、駅前から路面電車に乗る。乗り場のところに電車の1日乗車券の券売機があったので、明日使う分を今のうちに買う。

ホテルは前にも宿泊したことがあるので道はわかっている。
胡町(えびすちょう)で電車を降り、歓楽街の流川通りを客引きを振り払いながら歩くと、そのホテルがあった。

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 広島市内の安ホテル。1泊3780円ナリ。

風呂トイレ共同で部屋も狭い安ホテルだけど、チェックインして部屋のベッドに腰を下ろしたら、ああ無事についたという実感が湧いてきた。

もう青春18きっぷは5日分使い切ったので、明日は広電の路面電車に乗って1日広島観光をするつもりでいる。

 〜6へ続く

posted by pupupukaya at 24/11/02 | Comment(0) | 西日本の旅行記
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