■ 2005年9月4日(日)
青函夜行便は朝が早い。
4時、船内に音楽が流れ目が覚める。
4時10分に下船の案内放送が始まる。もう少し寝ていたいが、起きる。
4時20分、少し早めに青森港に着岸する。
車が先に下船するのでしばらく待たされる。それでも着岸後10分ほどで下船できた。
青森港に到着。乗船下船は車両甲板から
朝4時半はまだ真っ暗。
青森港フェリーターミナルにはタクシーも常駐するが、駅まで歩いて30〜40分。このくらいなら歩く。
ターミナルを出たときは夜道だったが、歩いているうちにだんだん明るくなってくる。
30分ちょっとで青森駅西口に到着。
あれ、駅はまだ開いていない。西口の営業時間は5時30分からとなっていた。
夜が明けた青森駅。
横に跨線橋があったので、渡って駅正面の方に出る。こっちの方はすでに開いていた。
フェリーターミナルで30分ほど時間をつぶしてから出発した方が良かったかもしれない。
青森 6:12 → 6:54 弘前(奥羽本線・普通)
改札口で日付印を押してもらい、階段を登ってホームへ。既に弘前行の列車はホームに入っていた。
隣の特急列車が発車する3・4番ホームには、立ち食いそば屋が営業していたので、そっちのホームに行く。
早朝から営業している青森駅の立ち食いそば。
めかぶそば(390円)。
食べたのは『めかぶそば』390円。熱いそばに、細かく切っためかぶとすりショウガがのっている。ヌメリとしてのどごしは良い。めかぶの風味とショウガも合う。
食べていると突然発車メロディーが鳴り響く。いつもながら、この音楽を聞くと本州に来たと思う。
青森からはあまりうれしくない701系電車の旅。
再び跨線橋を渡って弘前行の停まるホームへ。車両はオールロングシートの701系電車。
早朝にしては乗車率は良く、1/4ほどの座席が埋まって発車する。
この列車は弘前行だが、弘前で6分後発の鷹ノ巣行に接続する。
もしかしてこの列車が弘前からそのまま鷹ノ巣行になるのではないか?
そうしたら楽だなと思っていたら、弘前に到着するとき、
「鷹ノ巣行は向かいのホーム3番線から」
と放送があったので、やっぱり違った。
◆ 弘前 7:00 → 7:45 大館(奥羽本線・普通)
弘前で乗り継いだ鷹ノ巣行は、キハ52形と58形の2両編成。どちらも国鉄時代の古い車両で、これはうれしい誤算だった。
ボックス席にすわって時刻表をみると、列車番号が “D” になっていた。
奥羽線の普通列車は全て電車ばかりになってしまったと思いこんでいたので、列車番号までは調べていなかった。
キハ52+キハ58の鷹ノ巣行。
キハ52の車番と行先標。
各ボックスがほぼふさがったくらいで弘前を発車する。
何度も通ったことのある路線だが、ボックス席に座ってながめる車窓は旅情があって違って見える。
リニューアルされたキハ52の車内。
しかしこんな古い車両がまだ走っていたとは。
車内はリニューアルされて古さは全く感じない。
出入り口のところには寒さ対策の簡易仕切りが設けられていた。
花輪線が分岐する大館駅。
しばしの旅情に浸りながら大館に着く。この列車はもう少し先の鷹ノ巣まで行くが、次の乗り継ぎ列車は大館で乗り換えになるので、ここで降りる。
大館 8:11 → 9:58 秋田(奥羽本線・快速)
鷹ノ巣まで行く普通列車を大館で降りた理由は、ここで快速に乗り換えるため。
花輪線の鹿角花輪から奥羽線の秋田まで直通する快速列車が1日1往復運転されている。
この列車は急行『よねしろ』が前身で、いつの間にか名無しの快速列車に格下げされていた。
快速格下げになってもダイヤも車両も従来どおりなので、急行料金不要のサービス列車といえる。
快速はかつての急行『よねしろ』専用だった車両。
やがて到着した快速はキハ58形3両編成。
ローカル線直通にしては豪華な編成だ。
快速だが特急顔負けの車内。
車内に入ってみればリクライニングシートが並び、ヘタな特急列車より快適に過ごせる。
いつの間にか眠ってしまい、眼が覚めると八郎潟だった。
秋田への日帰りに便利な列車なのだろう。停車駅ごとに乗ってきて、車内は立つ人も出てきた。
結構な乗車率になり、終点の秋田に到着。
秋田では次の列車まで2時間以上時間があるので、駅の外に出てみる。
秋田新幹線ができて駅舎はやたらと立派になったが、どこもかしこも似たような風景になってしまったようにも感じる。
近代的な秋田駅。
駅から寂しい繁華街を歩いて千秋公園まで歩いてみる。
公園の入口に、ビーチパラソルを立てて座っているおばちゃんを見つけた。
もしかしてあれは秋田名物の『ババヘラ』売りでは!?
近づいてみるとやっぱりそうだった。ババヘラを1個買って写真を撮らせてもらった。
ババヘラ売りのおばちゃん。
オバチャンがずん胴の缶に詰まったアイスをヘラですくってはコーンに盛り、渡してくれる。
売っているのはこのアイスのみで1個150円。
ピンクと白の2色のアイスは、昔ながらのさっぱりしたシャーベットと言ったところ。素朴でアイスクリームとはまた違った味わいがあり、野外で食べると一段とおいしさが引き立つ。
コーンに盛り付けたババヘラアイス。
ババヘラアイスとは秋田県のアイス売りで、国道沿いやイベント会場などにビーチパラソルを立てたアイス売りがいればそれだ。
おばあちゃんこと “ババ” がヘラで盛るから『ババヘラ』と言うのだとか。
物は同じだが、売り子によっては『ジジヘラ』、さらには『ギャルヘラ』と呼ばれることもあるらしい。
秋田 12:12 → 13:18 象潟(羽越本線・普通)
歩いて駅に戻る。、まだ列車の時刻まで1時間以上ある。駅の中にもデパートがあり、そこをブラブラしながら時間をつぶす。
外は小雨がちらついてきたようだ。
こんどの酒田行普通列車は、秋田駅の売店もない薄暗い2番線ホームから発車する。
いま乗っている701系電車は、青春18きっぷで東北を通過すると嫌でも付き合わざるを得ない車両。
ロングシートの長時間乗車には、うんざりとさせられる。
しかし空いていれば足も伸ばせるし、大きな窓から景色を楽しむことも出来るので、それなりに快適とも思える。
すっかりがら空きになったロングシートで横向きに座って外を眺めていたら、雨が降り出してきた。
大きな窓から日本海が見えるが、どんよりとした暗い海が広がっている。台風14号が接近していると言うし、この先天気はどうなるのだろうか。
秋田から1時間、象潟(きさかた)で降りる。
ここで臨時快速『きらきらうえつ』に乗り換える予定だが、発車時刻まで2時間以上あるので改札を出る。
雨は上がったようだが、いつでも降り出しそうな重苦しい空だ。
しかし駅の待合室にじっとしていてもしょうがないので、あちこち散策してこよう。
道端には奥の細道の標柱が立つ。
象潟は、松尾芭蕉の奥の細道最北の地ということで、いろいろゆかりの名所がある。
案内所で貰った『象潟さんぽみち』というルートマップを片手に歩く。
芭蕉が宿泊した宿跡など名所らしいが、道端に看板が立つだけで、普通の静かな住宅地だった。
町を通り抜けて、踏切を渡ったところが蚶満寺で、ここには松尾芭蕉の像が建っていた。
ここから天然記念物・九十九島の散策路となっている。
田んぼの中のあちこちに盛り上がった小さい丘が見える。ここは芭蕉が訪れた当時は、松島のように海の中に数々の島が浮かぶ美しいところであったという。
1804年に発生した象潟地震で海中だった地盤が隆起、一夜にして陸地になったという。
穂波の中に浮かぶ象潟の九十九島。
歩き回っているうちにあっという間に時間が経ってしまった。
列車の時間もあるし、今にも降り出しそうな気配になってきたので急いで駅に戻る。
「象潟や 雨に西施(せいし)が ねぶの花」 芭蕉
象潟 15:22 → 18:31 新潟【快速きらきらうえつ】
象潟からは、臨時快速『きらきらうえつ』号で一気に新潟まで行く。
この列車は週末に運転される全席指定の臨時快速列車で、もちろん指定券さえ買えば青春18きっぷでも乗れる。
カラフルな『きらきらうえつ』号。
ホームに向かうと、とても派手な塗装の電車が停まっていた。
4両編成で座席はすべてリクライニングシートになっていて、うち1両がフリースペースのラウンジ車両となっている。
売店と車内販売もあるが、これは酒田から乗るとのことだった。
特急以上に快適な車内。
発車すると雨が本格的に降り出す。象潟から乗る人は少なく車内はがら空きだった。
車窓の日本海も暗く、明るい車内だがわびしさが漂う。それでも酒田・鶴岡とたくさん乗ってきて、車内はにぎやかになる。
ラウンジカーにある売店。駅弁や地酒を販売。
売店が営業を始めたので弁当を買いに行く。ラウンジカーも売店もなかなかの盛況。
売店ではいろいろな地酒をカップに注いで売っている。
青森を出てから食事をしていなかったので、駅弁とお酒を買う。
駅弁は新発田駅の『佐渡朱鷺めき弁当』、お酒は『大洋盛』というのを飲んでみる。
『佐渡朱鷺めき弁当』と地酒『大洋盛』。
明るいうちからお酒を飲んで豪華な幕の内弁当をつついていると、青春18きっぷの旅ということをすっかり忘れてしまっていた。
奥羽・羽越線の18きっぷ旅といえば窓を背にする701系電車が定番だが、今回の乗り継ぎは我ながら上手く出来たものだと思う。
日本海と瓦屋根を眺めながら。
雨は次第に上がり、桑川あたりから天気は次第に回復してきた。
村上の手前で交直セクションを通過するため、一瞬車内がうす暗くなる。
坂町を過ぎたあたりからだんだん暗くなってきた。
「水の都・新潟終点です」と車内放送が入るころには、すっかり暗くなっていた。
乗客の多くは新潟で新幹線に乗り継ぐようだ。
ほぼ1日中列車に乗っていたわけだが、青森から快適な列車ばかりだったので、疲れも少なく楽しい1日だった。
新潟に到着。新幹線に乗り継ぐ人が多い。
新潟に着いたらぜひ食べたいと思っていたものがあった。
それは『イタリアン』というもので、これも新潟県のみに存在するという有名なB級グルメだ。
駅の中にイタリアンを出す『みかづき』という店があるので早速行ってみる。
駅ビルにあるファーストフード店みかづき。
駅ビルにファーストフードが数軒並んでいるコーナーがあり、その1店が新潟県で展開している『みかづき』だ。
席は高校生らしい客で混んでいる。
注文したのはイタリアンにポテトとコーヒーがセットになった『イタリアンセット』で480円。
イタリアンセット(480円)。
イタリアンは簡単に説明すると、モヤシやキャベツが入った焼きそばにスパゲテイのミートソースをかけたもの。
焼きそばの麺はかなり太めで、ミートソースは甘めの味となっている。
考えてみればそれぞれソース味とトマト味なので、味が衝突する理由などなく、それぞれ引き立て合っている感じがする。
このイタリアンも昭和30年代から新潟で食べられてきたというから、すでに新潟のソウルフードともいえよう。
夜の新潟駅。
次は快速『ムーンライトえちご』号で新宿まで行くのだが、まだ4時間近く時間がある。
どうせ青春18きっぷを持っているのだし、列車に乗っていれば時間がつぶせるだろうということで、新潟から新井行快速『くびき野』に乗ってみる。
これも快速ながら、特急型の車両が使われ、車内の座席間隔も拡げられたデラックス編成だ。
長岡には20:51着。ここで降りてすぐに折り返しの普通列車に乗り、新潟にトンボ返り。
芸のない時間つぶしだが、夜の街をウロウロしているよりはマシだ。
新潟 23:35 → 5:10 新宿【快速ムーンライトえちご】
ムーンライトえちごの指定席券。
新宿行『ムーンライトえちご』は、新潟駅の3番線から発車する。ひと気のない地下道からホームに行くと、3番線には先に発車する大阪行急行『きたぐに』が入線していた。
この列車が、新潟と大阪を直通で結ぶ唯一の列車なのだが、あまり客は乗っていないまま発車する。
新潟駅の各ホームを結ぶ地下道。
『きたぐに』が出たあと、ホームには『ムーンライトえちご』の乗客がだんだん集まってくる。
ホームの売店もそば屋もすでに閉まっており、列車を待つ時間が長く感じられる。
全車指定なので、乗車口に並ぶ人はいない。
どの人もホームのあちこちで所在無げに過ごしている。
ムーンライトえちご新宿行が入線。
23:17になって、3番線にようやくムーンライトえちごが入ってきた。
この車両が、いまや無くなったと思っていたクリームと赤色ツートンカラー国鉄時代の旧塗装だった。
国鉄色になったムーンライトえちご485系電車。
最近旧型車両をもとの塗装に戻すのが流行っているのだろうか。
しかし、国鉄型列車は、もとのデザインが一番似合っているような気がする。
先頭車両のデザインも機能的で古さは全く感じなかった。
むしろJR化後にリニューアルされた新しい塗装の方が逆に泥臭いデザインに見えたりするのだが。
『ムーンライトえちご』のヘッドマーク。
ムーンライトえちごの行先表示機。
ムーンライトえちご号は本日満席とのこと。
自分の指定された席も通路側のC席である。
普通は、通路側の指定席が出てきた時はガッカリするが、座席の夜行列車に関しては混んでいるときは通路側の方が快適だったりする。
通路の方に足を伸ばせるし、トイレや洗面所に立つときも隣人に気兼ねすることが全くないからだ。
満席のムーンライトえちご車内。
車内は意外にも中高年の人たちが多い。登山帰りなのか網棚の上はリュックサックがたくさん載っている。
昨日の寝不足と、やっぱり疲れているのか、発車すると速攻で眠ってしまった。
1時ごろ、長岡を発車したあたりだろうか、車内改札で起こされる。
きっぷを見せて、青春18きっぷに日付印を押してもらい、またすぐに眠ってしまった。
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