2024年春、摩周旅行記3

おはようございました。
北海道は弟子屈町の温泉ホテルからのご挨拶となります。

いやあ寒い寒い。
起きたら寒くて暖房のスイッチを入れました。
スマホで弟子屈町の気温を見たら3℃となっていました。
まるで冬に逆戻りですね。

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 青空も見えるようになった朝だが・・・

昨日からの雨は朝方まで降り続き、アスファルトも濡れたまま。
それでも天気は快方に向かっているようではあります。
ホテルの部屋の窓から見ていると、雲の間から青空も見え始め、昨日は見えなかった山の頂上も姿を現してきました。

今日の予定は摩周駅から、8時34分発か12時17分発の釧路行に乗ること。
8時台の列車じゃ早すぎるし、仮にそれで釧路に10時に着いても、釧路で4時間近く時間をつぶさなければなりません。
かといって12時台の列車じゃ、ここ弟子屈で時間をつぶさなければならない。

というわけで摩周湖に行ってみることにしました。
摩周駅から摩周湖第1展望台まで、1日1往復だけですが路線バスの運行があります。
そのバスの摩周駅発が10時30分となっていて、そのバスで往復してくれば12時17分発の釧路行に乗り継ぐことができます。

というわけで、今日の予定が決まりました。
しかしバスで展望台に行ったとて、摩周湖が見られるのかどうか。
ライブカメラで摩周湖の様子を見てみると、濃い霧しか映っていませんでした。

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 お弁当形式の朝食。

朝食は8時に頼んでおいたものです。
昨日の配膳係が現れて、幕の内弁当風のお盆を置いていきました。

エビフライや餃子といった、冷凍ものだろうなと思わせるおかず。
ですが、塩鮭の切り身は最近主流のサーモンと違って塩辛い本物の塩鮭でした。
う〜ん、ご飯が足りないな。
ですがバイキングなんかで、これでもかというほど詰め込んでしまったら、その日1日は食の楽しみがなくなってしまいます。
これはこれでいいのかも・・・


 ◆ 栄枯盛衰の弟子屈町摩周温泉

9時過ぎ、ホテルをチェックアウトします。
昨日のお酒代、瓶ビールと福司のワンカップで900円。
外で買って持ち込むより高いですが、チップ替わりだと思えば安いものです。

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 昔は温泉街として賑わったのだろう・・・

摩周湖をはじめ、屈斜路湖、川湯温泉、阿寒湖といった道東の有名観光地が近い弟子屈町です。
釧路や根室、網走、美幌、帯広と5方向への国道が交差する交通の拠点でもあります。
車で道東を旅行していると、何度もこの町を通ることもあるでしょう。

しかし、鉄道でやってくるとローカル線の途中駅という印象しかありません。
古くからの温泉町で、昔は道東の観光拠点だったこともあったのでしょうが、今ではすっかり寂れてしまった様子です。

そんな町中を抜けて、まずは道の駅摩周温泉へ行ってみることにします。

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 日の光が差し込んだ白樺並木の湯の島通り。

町から道の駅までの湯の島通りの歩道は、両側に白樺並木が続き、足元はピンク色の芝桜が咲くロマンチックな道でした。
歩いているうちに日の光も差してきました。

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 道の駅摩周温泉は旧欧羅巴(ヨーロッパ)民芸館の建物。

道の駅摩周温泉の建物は、弟子屈欧羅巴(ヨーロッパ)民芸館として使われていた建物を閉館後に弟子屈町が買い取って、道の駅としたものです。
今まで車で弟子屈に来たことは何度もありますが、ここの道の駅に来たのは初めてでした。
民芸館時代はヨーロッパのアンティーク家具を展示した施設だったようで、館内はそれに合わせた凝った造りになっています。

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 摩周観光交流館として使用。

館内は町民の作品を展示したギャラリーや観光インフォメーションになっていました。
併設の特産品販売所やテイクアウトコーナーもこの時間から営業しています。
観光シーズンは結構な賑わいになるのでしょう。

また白樺並木の道を通って町に戻ります。

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 廃墟の旧ホテルニュー子宝。

弟子屈の町中を歩いていてやたらと目につくのが温泉ホテルの廃墟。
川湯温泉や阿寒湖温泉のようにここも摩周温泉と呼ばれる温泉街で、賑やかだった頃は夜になると観光客が浴衣を着て散歩する姿も見られたといいます。

ここでまだ温泉ホテルが営業中だった、2004年発行の道内時刻表を引っ張り出してきて、巻末のホテルのご案内を見てみます。

【摩周温泉】
・ホテルニュー子宝
・摩周パークホテル
・ホテル摩周
・ホテル丸米

この当時は4軒のホテルがあったことがわかりますが、現在も営業しているのは今回宿泊したホテル摩周だけとなっています。
まだ記憶に新しい新型コロナの影響でというわけではなく、どのホテルも2000年代には閉業していたようです。

バブル崩壊から平成不況、さらにはそれまでの団体旅行からマイカーやレンタカーでの個人旅行への移行などのニーズの変化。
有名観光地に囲まれたが故の、マイナーな立地。
経営が成り立たなくなった理由はいくつも思いつきます。

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 弟子屈橋と廃墟ホテル。

中でも目立つのは、釧路川と弟子屈橋のほとりにそびえ立つ旧ホテル丸米の廃墟。
この風景どこかに似ています。
私が思ったのは、京都の四条大橋

え?似てませんかね。

その昔摩周温泉と呼ばれていた頃は、この橋を浴衣姿の観光客がそぞろ歩いていたのでしょうか。

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 ホテル丸米、新館と旧館の廃墟。

〇に米の屋号を塔屋に描いたこの廃墟ビルは、明治19年創業の丸米旅館に端を発するという老舗ホテルでした。
いろいろ調べたら、廃業ではなく2008年ごろから休業ということになっているようです。

新館ビルの隣に建つ木造3階建ての旧館も由緒ありそうな建物ですね。
リフォームして公開すればちょっとした観光施設にはなりそうな気もします。

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 旧摩周パークホテルの廃墟と神の湯堂。

隣は丸米旅館よりも古く創業は明治18年の本山旅館という旧摩周パークホテルの廃墟。
道を挟んだ隣は、旧弟子屈町商工会の廃墟。
こちらは張り紙があって、商工会は国道391号線沿いにある釧路圏摩周文化センター内に移転したようです。

旧商工会の前にある祠は神の湯堂。
これも由緒ありそうですが、商工会が移転してからは面倒を見る人がいなくなったのか、荒れるがままという感じでした。

昔は道東の観光拠点として、また温泉街として賑わったことを思わせる弟子屈の町です。
町中に残るホテルの廃墟と寂れた飲み屋街や商店街を見ていると、どこか旧炭鉱町と通じるものがあります。
私は別に廃墟マニアではありませんが、弟子屈の町中にあるこのホテルの廃墟は一見の価値があると思いました。
これも一種の産業遺産として。

摩周湖や屈斜路湖、川湯温泉など有名観光地に囲まれた中で摩周温泉だけが廃れてしまったのはなぜなんだろう。
機会があれば深く考察してみたいところではあります。


 ◆ バスで霧の摩周湖へ

道の駅から弟子屈の町中を歩いてきて摩周駅に着きます。
まだ10時前ですが、もう見るものも行くところもないので。
ていうか、町中を歩いていると一番目立つものがホテルの廃墟というのもどうかと思うんですが。

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 摩周駅全景。 

チェックアウトしたときは青空も見えて、歩いているうちに日の光も差すようになりましたが、駅に着いた頃にはまた一面の曇り空になってしまいました。

バスが来るまで駅の待合室で待たせてもらいます。
すでに観光案内所とその売店が開いていました。
売店といっても置いている商品はお菓子と旅行本くらいなものですが。

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 摩周駅に入居する観光案内所。

観光案内所はおばさんが1人詰めていますが、暇そう。
これもまた暇そうな駅員との会話が聞こえてきます。

「それが、神経が絡まっていて抜くのが難しいんだって」
「そりゃ大変だね」
「わたし無神経なのにこんなところには神経あるんだからねえ、アッハッハ」

・・・誰が上手いこと言えと(笑

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 駅弁は取次ぎ販売。

売店に駅弁『摩周の豚丼』が置いてあったので持ってみると空箱でした。
案内所で聞いてみると、ここで注文して店から持ってくるのでちょっと時間がかかるとのこと。

今から摩周湖に行って、12時17分の釧路行に乗ると伝えると、それまでに用意しておくと言われました。
駅弁代1,200円は前金となります。

しばらくして10時12分発網走行『しれとこ摩周号』の改札となりますが乗客は現れません。
駅の中にいるのは私と、東京から来たというおじさんが1人だけ。
おじさん曰く、今朝の列車で知床斜里から着いて、2時間待ってバスで摩周湖へ行くとのこと。

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 長閑な摩周駅。

ドン・ドン・ドンとどこからか打ち上げ花火の音。

「そういえば今日は運動会だね」
「あ〜そうだったね」
「ところであれ、〇〇〇だったっしょ・・・」

手持ち無沙汰な駅員と観光案内所のおばさんと、また暇そうな会話が始まる、のどかなローカル線の駅なのでした。

私はというと、列車の撮影をしようと駅横の跨線橋へ向かいます。

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 摩周駅に到着する4728D『しれとこ摩周号』。

到着した1両のH100形は花咲線ラッピング車両でした。
1日1本の『知床摩周号』。
しかしH100形であることには変わりなく・・・

摩周駅からの乗車はゼロ、下車客は旅行客らしい3人。
摩周湖に向かうのでしょうか。

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 1日1本の阿寒バス摩周線。

さっき列車で着いた人たちはどこかへ行ってしまい、摩周湖へ行くわけではなかったようです。
やがて駅前のバス停にバスが来ました。

バスは路線バスと同じノンステップバス。
乗り込んだのは駅にいた私と東京からのおじさんだけ。
乗客ゼロで走る日も多いんだろうなあと思わせます。

この路線は摩周湖へ行く唯一の路線バスとなっていますが、1日1往復だけの運行では観光に使いづらいところ。
釧路方面から来て摩周湖まで往復し、また釧路方面へ戻る分には接続が良いですが、斜里や網走方面へ向かうとなると摩周駅で3時間40分も待たなければならないことになります。

このバス路線も、摩周駅の面目を保つために残しているような感じもしました。
摩周湖へ行けない摩周駅では笑い話にもなりませんね。

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 ノンステップバス。

2人だけの客を乗せてバスは発車します。
バスは道の駅摩周温泉を経由して道道屈斜路摩周線へと入ります。

残念なことに、山が近づくにつれ天気は雨模様に。
窓ガラスに水滴が付き、道路も濡れた路面になってきました。
今朝ライブカメラで見た摩周湖は霧で真っ白でしたが、これじゃ状況は変わっていないでしょうね。

だからと言って摩周湖に行かなければ、弟子屈の町で行くところもすることもないわけで。
霧で湖が見られなかったら、「霧の摩周湖で何も見えませんでした」とでも話のタネにするしかないようです。

山道を進むうちに、道端が白くなっているのに気づきました。
なんと、うっすらと雪が積もっていたのでした。
あとで知りましたが、この日の朝は峠のほうでは雪道にもなっていたようです。

2人のおっさんを乗せたバスは摩周湖第1展望台に着きました。
駐車場が終点となり、折り返し発車までここで待機するようです。
ここまでのバス料金は570円。
ちょっと高い気もしますが、仕方がありません。

バスを降りると雨は上がっていましたが、寒いこと。
摩周湖が見えるかどうかは、展望台デッキへの階段を登ってみるまで分かりません。

階段を登って、いざ勝負!


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 雲の下に姿を現した摩周湖。

「摩周湖が見えますよ!」

思わず振り向いて東京のおじさんに叫びました。

おお〜、霧が消えて摩周湖の湖面が見えています。
なんと悪運の強いこと。

しかし風が強いせいか湖面はさざ波が立って、外輪の山々も上のほうは低く垂れこめた雲の中に隠れてしまっています。
カムイヌプリ(摩周岳)も雲の中。
でも、これはこれでアリなんじゃないでしょうか。

雲の下に現れた神秘の湖にも見えます。
いささか負け惜しみ気味ですが。

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 看板の前の記念撮影スポット。

第1展望台のレストハウスは改装されて、摩周湖カムイテラスという名がついていました。
この建物の湖側入り口にある摩周湖の看板は、記念撮影の人たちがひっきりなし。
屋上だとあけっぴろげ過ぎて、こっちのほうが見栄えするのかもしれませんね。

中に入るとあったか〜い。
しばらく売店のお土産なんかを眺めながら過ごしました。

こんな天気ですが、やはり観光客がたくさんいますね。
ほとんどは車で来た人たち。
あと観光バスで来た外国人観光客。

その中で摩周駅から路線バスで来たのはたったの2人だけ。
そういう意味では、私たちは貴重な訪問客といえそうですね。

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 展望台の地面は雪が積もる。

バスの発車時刻は11時25分。
摩周湖の滞在時間は30分ありますが、見栄えのしない眺めにこの寒さでは時間を持て余してしまいます。

駐車場の受付小屋に温度計があったので覗き込むと1℃を指していました。
さすがに路面に雪はありませんが、夏タイヤだと運転が怖いですね。

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 駐車場で帰りの乗客を待つ摩周線のバス。

う〜寒い寒い。
バスに戻るとドアが閉まっていましたが、運転手が私に気づくとドアを開けました。
東京のおじさんは、かなり前からバスに戻っていたようです。

戻りのバスはまた乗客2人だけ。
途中から乗ってくる人もなく、摩周駅には5分早く着きました。
また570円を降りるときに払います。
今度は小銭がなく、千円札を両替することになりました。

小銭が増えるのが煩わしい。
当然ICカード乗車券など使えるはずもなく。
せめて駅の観光案内所で、摩周湖までの往復乗車券を販売してくれたらありがたいんですけど。

〜4へつづく  


posted by pupupukaya at 24/06/02 | Comment(0) | 道東の旅行記
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