北海道医療大学が移転するらしいです

道内の鉄道にとって衝撃的なニュースが飛び込んできました。
それはこちら ↓ ↓ ↓ ↓

【特報】道医療大、北広島へ移転 28年度、新球場敷地に 27日の理事会で判断

“北海道医療大(石狩管内当別町)が北広島市のプロ野球北海道日本ハム「北海道ボールパークFビレッジ」(BP)に移転を検討していることが22日、複数の大学関係者への取材で分かった。2028年度にBP敷地内に新キャンパスを設置、当別キャンパスに加えて札幌市北区の札幌あいの里キャンパスと北海道医療大学病院も集約する。27日の同大理事会で可否を決定する方針。”

(2023,9,22北海道新聞デジタルより引用)

紙の朝刊1面記事にもなっています。
これが事実だとすると、札沼線こと学園都市線、それに当別町にとっても由々しき事態ですね。

大学最寄り駅である北海道医療大学駅は、同大学のために存在する駅といえましょう。
JR北海道ホームページ、域交通を持続的に維持するために から北海道医療大学駅の乗車人員を拾ってみると、平成27年〜令和元年の5年平均で2369.4人

同大学が北広島市へ移転するとなると、この片道だけで2千人以上もの利用客がスッポリといなくなるわけです。
特に当別〜北海道医療大学間など、大学関係者の利用がほとんど。

大学移転後に北海道医療大学駅だけが残されても、この駅周辺は農家が点在するのみ。
当別〜北海道医療大学間は確実に廃止となることでしょう。

DSCN9338.JPG
 廃止の危機?北海道医療大学駅(2020年10月筆者撮影)

せっかく電化もして、駅もバリアフリー化工事をして新たな改札口も設け、札沼線代替バスのための交通結節点施設を設けたのに、全部無駄になってしまいます。

北海道新幹線並行在来線を除いて、現在JR北海道の路線で廃止が確定しているのは、根室本線富良野〜新得間、留萌本線深川〜石狩沼田間ですが、札沼線当別〜北海道医療大学間がそれに続くことでしょう。

しかし、ちょっとオヤッ?と思うこともあって、こんな重要なことならば北海道医療大学は当別町やJR北海道にも打診しているはずで、当然そこからは大反対が起こるはずです。

とても大学単独で決められる話ではありませんね。

671446.jpg
 当別キャンパスの画像(北海道医療大学公式サイトより引用)

それに上画像で分かるように、ビル群を形成する大学キャンパスが廃墟となるわけで。
2013年に竣工した10階建ての中央講義棟もまだ新しい。
それを放棄して北広島に新築移転するなど、狂気の沙汰としか思えないんですけど。

しかも移転先は北海道ボールパーク内の敷地だという。
私はボールパークへは仕事で5回行ったことがあり、どこに何があるかよく熟知していますが、大学移転用地なんてあったかな。

61472.jpg
 医療大移転予定地(北海道新聞デジタルより引用)

で、道新掲載の移転予定地の画像をよ〜く見ると、ボールパークの駐車場じゃん

2028年にはJR北海道の北海道ボールパーク駅が開業する予定になっており、その暁にはアクセスも改善されて駐車場も縮小できるとの読みなのでしょうか。

大規模な当別キャンパスを移転するとなるとそれなりに広い敷地が必要となるわけで、駐車場2つ潰したくらいの敷地に収まるのかは疑問です。

上の道新記事引用文で赤文字にした『取材でわかった』という言い回しはどこか引っ掛かりますな。
『わかった』だけでそういう事実があるまでは明言していないわけですから。

まだ決定事項ではないし、それだけで1面記事にするほどのことなのでしょうかね。
個人的には、道新お得意の勇み足記事のような気がしてならないのですが。

過去の道新1面記事にはこんなのもありましたね。

 * 新千歳―旭川に直行列車構想 JR・HAP 追分経由で時間短縮
(2021年1月4日)
“JR新千歳空港駅と旭川駅を乗り換えなしで結ぶ新たな直行列車構想が浮上している。”

詳細は こちら

この記事もど〜んと1面を飾りましたが、その後はトンと話を聞かなくなりましたな。

元旦やエイプリルフールの記事ならばともかく、ネタ記事を1面にするのはどうなんでしょうか。
スポーツ紙が廃刊になり、こんどは夕刊が廃刊となる道新は東スポ化を目指しているのか。

上記の記事は新年の微笑ましいポジティブ記事と言えなくはありませんが、ネガティブな記事は慎重にして欲しいものです。
原発事故や新型コロナでネガティブキャンペーンを張り、マスコミがさんざん不安を煽るのは記憶に新しいところです。

まあそんなわけで、私などネット民はこの道新記事は人騒がせな記事に思ったわけですが、新聞やテレビしか情報源のない、いわゆる情弱と呼ばれる人で関係者の方々はパニックになったことでしょう。

でも、ここまで書いたことは私個人の感想でありまして、本当は北広島への移転検討はあるのかも知れません。
少子高齢化が進む日本社会ですから、大学の機能を縮小してコンパクト化するということはあり得るでしょう。
だからと言って、いままで投資し続けてきた当別キャンパスを放棄して、新たに北広島に新築移転する?

この道新記事を見て、なんだか眉唾感が抜けきらないので記事としました。
外していたらごめんなさい。

〜P.S. この道新記事は本当でした。9/27に同大学理事会は北広島市移転を正式に決定した模様です。


posted by pupupukaya at 23/09/23 | Comment(0) | 鉄道評論
この記事へのコメント
コメント
ニックネーム: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
Powered by さくらのブログ
最近のコメント(ありがとう)
2025年3月15日JR北海道ダイヤ改正について考える
 ⇒ 通りすがり北見民 (12/26)
ちょっと昔の札幌を振り返る
 ⇒ にわ (11/25)
 ⇒ ごんごん (07/02)
 ⇒ Tim (06/11)
 ⇒ pupupukaya (05/26)
 ⇒ こうか (05/25)
地平時代の旧旭川駅1 駅舎・ステーションデパート
 ⇒ わた (11/20)
 ⇒ 合同会社問寒別あさかぜ商会 (08/08)
 ⇒ pupupukaya (08/07)
 ⇒ 合同会社問寒別あさかぜ商会 (08/06)
 ⇒ pupupukaya (11/16)
地平時代の旧旭川駅2 ホームと列車と地下道
 ⇒ わた (11/20)
 ⇒ ことり (10/27)
 ⇒ pupupukaya (01/12)
 ⇒ しな (01/11)
 ⇒ 赤影 (08/12)
平成時代の改札口を見る
 ⇒ テレビ番組アシスタントディレクター (11/12)
 ⇒ pupupukaya (11/12)
 ⇒ テレビ番組アシスタントディレクター (11/07)
 ⇒ テレビ番組アシスタントディレクター (11/07)
 ⇒ テレビ番組アシスタントディレクター (11/07)