気づけば切符が結構たまってしまった件

別に集めているわけではないんだけど、気が付いたら結構たまってしまったなんて物がありますよね。
私の場合は切符。

中学生時代に硬券の切符を集めだしたのが最初で、高校生頃までは集めてたかなあ。
それ以降は成り行き任せ。

駅で乗り降りしたり通りかかったタイミングに買っていたら、気づけば結構な数になっていました。
国鉄〜JRだけでなく、私鉄や公営、三セクの切符も数多くあります。

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 スタンプアルバムやカードホルダーに保存した切符類。

窓口で買った入場券や乗車券のほか、乗車した列車の指定券など。
乗車に使用した切符は、通常は改札口で渡してしまうので、使用後に手元に残ることはほとんどありません。
改札口で無効印を押してもらえば持ち帰ることができたのですが、そこまでして手元に残す気もしなかったので、今思うと惜しいことをしたと思う切符もあります。

それでも結構たまってくると、過去に実際に窓口で買ったり、乗車した列車のものだったりなので、切符1枚で当時の思い出がよみがえってくるものです。

中には古切符として購入したものや、人から譲り受けたものもありますが、ほとんどは自分の足を運んで手に入れたものです。
特に廃止となった線区や駅、改名した駅、無人駅となった駅などの切符は、貴重なものになりますね。

硬券の収集から始まったコレクションですが、その後は硬券だけでなく常備軟券からマルス券まで様々。
JR北海道の駅では比較的遅くまで硬券の入場券が置いてありましたが、通常で購入した入場券の中では平成28(2016)年4月22日に購入したニセコ駅入場券が最後となっています。

一部の簡易委託駅では軟券と呼ばれる常備券や出札補充券を出している駅もありますが、今ではすっかりマルス券ばかりになってしまいました。
硬券収集から始まった私からすれば味気ないものです。

そんな嫌われ者のマルス券ですが、それなりの年月が流れると思い出がよみがえる1枚の切符となるものです。
今日はそんな過去のマルス券に、過去の思い出を振り返ってみることにしましょうか。

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 北海道新幹線開業前の入場券と乗車券。

北海道新幹線が新函館北斗駅まで開業したのが2016(平成28)年3月のこと。
同時に並行在来線となる江差線、木古内〜五稜郭駅は三セクの道南いさりび鉄道となり、五稜郭駅以外はすべて無人駅となりました。
またそれまで渡島大野だった駅は、新たに新函館北斗と改められました。

上の切符は北海道新幹線開業の前年、平成27(2015)年に、無人駅になったり駅名が変わったりすることを見越して集めたもの。
当時は硬券入場券が道内の駅から急速に姿を消していた頃。
「マルス券じゃつまらんなあ・・」なんて思って買っていましたけど、こうして7年も経って見ると、ああやっぱり買っておいて良かったなと思います。

・・偉いぞオレ。

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 無人駅となった駅の入場券。

これらも平成27(2015)年に買った入場券。
上幌向駅は買った年の秋から、芦別駅と奈井江駅は翌2016年春に無人駅となっています。
うち芦別駅は簡易委託駅になっていて、今でも常備券による切符販売が続けられている模様です。

右下の大沼駅は、今年3月18日ダイヤ改正から無人駅となることが決定しているために、このあいだ近くを通った時に買ったもの。
隣の大沼公園駅が特急停車駅で大沼観光の玄関口となっていますが、こちら大沼駅は普通列車しか停まらず地元客の利用しかない駅。
今まで駅員がいて、みどりの窓口まで営業していたのが不思議な気もします。

過去には砂原経由となる上り優等列車がこちら大沼駅に停車しており、定期列車では上り急行『ニセコ』が1986年に廃止されるまで停車していました。
その後も砂原経由となる臨時上り『北斗』が停車していましたが、90年代前半を最後に普通列車だけの駅となった模様です。

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 2023年3月18日から無人駅となる大沼駅。

大沼駅の駅舎は昭和9年建築の木造駅舎。
JR北海道の有人駅としては珍しく国鉄時代からの原型を留めている駅舎です。
なんだか今から思い出話のようになってきましたけど、3月17日まではみどりの窓口として営業中です。

函館本線と砂原支線、それに藤城線が交差する8の字の真ん中に位置する運転上は重要な駅ですが、ポイントや信号はCTCによる遠隔操作でしょうから、運転扱いの駅員だけ駐在ということもなさそうです。
簡易委託化も、隣の大沼公園駅ならばともかく、こちらは地元客の利用が細々という駅なので無いでしょう。
このままどこにでもある木造駅舎の無人駅となるのでしょうか。

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 留萌駅入場券各種。

これもまだ一応現役の留萌駅入場券。
4枚出てきたので並べてみました。

左上から昭和62(1987)年、平成19(2007)年、平成28(2016)年に買ったもの。ここまでが硬券。
右のは令和4(2022)年に買ったマルス券。
料金は140円→160円→170円→200円と、国鉄末期からJRとなって現在までの入場料金の変遷となっています。

一番上のは茶色く変色してしまっていますが、これは保存状態が悪かったため。
昭和62年は廃止直前の羽幌線に乗りに行ったときに買ったものだから、36年前かあ。この頃はまだ萌の字が草冠に朋(萠ではない)となっていました。

2番目のは、青春18きっぷの余りで留萌線に乗りに行ったときのもの。
3番目のは、留萌駅で買った『留萌本線留萌駅−増毛駅硬券入場券セット』の中の1枚。
右のマルス券は去年暮に乗りに行ったときに買ったもの。

この入場券4枚だけでなく、それ以外にも4〜5回は留萌線に乗ったことがあります。
ずいぶんと留萌線に乗ったことがあるものだなあと思いました。

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 マルス券と総販券、江差駅入場券2種類。

こんどは今はなき江差線江差駅の入場券。
上が平成26(2014)年に最後の江差線、木古内〜江差間に乗りに行ったときのもの。
同区間はこの年の5月12日廃止となっています。
で下はその前年の平成25(2013)年に、やはり廃止が決定していた同区間に乗りに行ったときのもの。

9年前と10年前。ああ、齢をとるはずだなあ・・・
つい最近のような気がするんだけど、江差駅は既になく、記念碑と短い線路だけ残して町営団地へと変貌しています。

それはともかく、同じ駅の入場券ですが、よく見るとデザインが異なっています。
これは入場券のデザインが変更になったのではなく、マルスシステムによる発券と総販システムによる発券との違い。
総販てのはJR北海道独自のシステムで、指定券発行を伴わない自社完結の商品の場合にのみ使用されることがあります。
システムの違いは私ではようわからんので、詳しく知りたい方はググるなどしてください。

で、上はマルス券なので全国共通の印字です。
下の総販券は『総販』の印字が入るほか、デザインや印字の場所、文言までが別になっているところが面白いですね。
窓口でマルス券にするか総販券にするか注文すれば、希望の券を発券することもできたようです。

ただこの総販システムは2019年の運賃改定時に廃止され、今はマルス券1本だけの発券となりました。
そういう意味ではこの江差駅の総販入場券は、二重に今はなき入場券ということになりますね。

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 札幌市営地下鉄の乗継券。

これも今年の3月末をもって無くなる切符。
今までは地下鉄とバスを乗り継ぐ場合、乗継券という割引された1枚の乗車券が発行されていました。
これがICカード乗車券の普及により紙の乗継券は廃止となります。
IC乗車券と定期券の場合は今まで通り乗継料金適用となりますが、4月から現金払いの場合は地下鉄とバスそれぞれの料金が適用となります。

左側はジェイ・アール北海道バスから発券の乗継券。
昔は料金箱の横に乗継券発行機というのが据え付けてあって、料金箱に乗継料金を投入して発行機から受け取っていたものですが、いつの頃からか運転手の手渡しとなりました。
プリペイドカードの『ウィズユーカード』が普及してからは、紙の乗継券発行は激減していたのでしょう。

右は大通駅の券売機で買った地下鉄→バスの乗継券。
着駅の改札口に投入すると回収されずに出てきて、切符はバスの下車時に料金箱に入れる仕組み。

バス発券の乗継券の磁気記録には、入場駅から1区間有効の情報しか入っておらず、日付も乗継指定駅の情報もないため、ほぼフリーで入場できる切符ということになります。
今回廃止となるのは、不正乗車に使われかねないといった事情もあるのかも知れませんね。

ところで紙の乗継券はあと中央バスとじょうてつバスがあるので、それらのも欲しいぞ。
だけど私は普段バスに乗ることがないために、わざわざ乗りに行かなければ手に入らない。

一方で夕鉄バスとばんけいバスはICカード非対応なので、従来通り紙の乗継券による運用継続となります。
ですが、地下鉄→バスの乗継は乗継駅で駅員に申し出て差額を支払うという大変面倒なことになるようです。

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 札幌駅で買った廃止予定駅の乗車券。

上は3月18日に廃止になる日高本線浜田浦からの乗車券。
下は4月1日に廃止となる留萌本線恵比島からの乗車券。

あれっ?
浜田浦駅も恵比島駅も無人駅だけど切符なんて売っていたっけ?

と、お思いでしょうが、これ実は札幌駅の指定席券売機で買ったもの。
この指定席券売機というのが優秀でして、全国のJR線区間の乗車券を買うことができます。
それで買ってみたもの。

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 札幌駅の指定席券売機。

乗り降りしたり現地に赴いた記念として買い求める趣旨からは外れるような気もしますが、どちらも実際に行ったことも乗ったこともある区間だし、たまにはこんなのもいいんじゃないでしょうか。

それに乗車券販売実績として乗車人員にカウントされるでしょうから。
もっとも、今更1人分増えたって何か変わるわけではありませんが。

こうして過去に買った紙の切符を眺めていると、よもやま話が次々と出てきますね。

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 平成10年発行の『ミッドナイト』と『北斗星4号』の切符。

今のデザインのマルス券で一番古いものはと探したら、出てきたのは平成10(1998)年1月4日発行のもの。
札幌駅に自動改札機が導入されたのは、この年の秋ごろと記憶しています。
自動改札機より一足先に新しいデザインのマルス券が登場したことになりますね。

上は快速『ミッドナイト』号の指定券。
当時走っていた札幌〜函館間の夜行快速で、指定席はグリーン車流用の座席車と横になれるカーペットカーの2種類ありました。
青春18きっぷ族御用達の列車でしたね。

席番の指定が無いのは、カーペットカーの指定券だったから。
この列車のカーペットカーは号車だけ指定の定員分だけ発売するもので、車内では実質自由席でした。
貧乏旅行では、300円で横になって移動できるのは有難い列車でしたね。

当時はこの『ミッドナイト』に乗って朝函館に着き、快速『海峡』で青森へ。
そこから奥羽線と羽越線のロングシート普通電車をひたすら乗り継いで行くと村上で夜行快速『ムーンライトえちご』に接続して翌早朝に新宿に着くというもの。

そこから東海道線の普通電車を乗り継げば午後には大阪着。
さらにそこから『ムーンライト九州』に乗り継げば、0泊4日で北海道から九州の地へ到着という壮大な貧乏旅行も可能でした。
こんなのも、すでに昔話ですね。

下は同じ年の暮に買った、北斗星4号の特急券・B寝台券です。
懐かしいですね。
札幌発18:14の列車が4号とある通り、北斗星が1〜6号まであった3往復時代のもの。
翌年夏に『カシオペア』が運行を始めて、北斗星は2往復となります。

この切符は年末年始休みに、北斗星のソロに乗って東京旅行したときのもの。
食堂車のパブタイムに行ってクリームパスタを食べたっけ。
行列するほどではなかったけど混んでいて、無口なオッサンと相席になって、間が悪い時間を過ごしたのも今となっては思い出話。

切符の話に戻しますと、これ以前のマルス券は緑色の地紋の磁気券や、両側に紙送り用の穴が開いたロール紙にドット印字のものが主流でしたが、この頃から青地に帯のある今のデザインのものに統一されたようです。

あれから25年。
列車や旅行の形態は変われども、今のデザインのマルス券はしぶとく生き残っていたことになりますね。
裏の磁気データに各種情報を記録して、自動改札機に通すというシステム。
上画像の横長券は自動改札機非対応ですが、払い戻し等で座席予約を取り消す際は窓口の端末で磁気情報を読み取っていたようです。

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 えきねっとで購入し、指定席券売機で発券した『トクだ値55』。

時代は変わり2020年代。
JR各社は窓口での販売よりも、えきねっと等のインターネットでの予約・決済に移行したがっているようですが、せっかくインターネットで購入しても乗車前に駅で紙の磁気券を発行しなければならないのでは、便利さも半減です。

それにこのシステムは無人駅から乗車する人は利用することができません。
自宅で簡単に予約から決済までできるにもかかわらずです。

特に北海道など、特急停車駅でも無人駅が多いし、有人駅でも営業時間の短縮や定休日を設ける駅も増えました。
インターネットによる切符の販売方法は、早急に改善してもらいたいことの1つです。

JR四国ではスマホアプリによるチケットレス乗車券となる『しこくスマートえきちゃん』の運用が始まっています。
まだ自由席だけの発売で、上記の理由から指定席までは利用できないようですが、こうしたチケットレスへの動きは今後加速してゆくのではないでしょうか。

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 Webアプリ『DohNa!!』で購入したチケットレス乗車券。

えっ?
チケットレスになったら切符が集まらなくなるから悲しいだろうって?

いえ、私のは別に集めているわけではなく、自然と溜まっただけですから。
紙の切符など廃止して、こんなものさっさとチケットレスになった方が便利に決まってます。
これは当ブログで、ことあるごとに主張していること。

よく鉄道の輸送改善と言えば、車両とかダイヤのことばかりが議論となりますが、こうしたソフト面にもう少し目を向けてもいいのではないでしょうか。

こんなところで筆者の主張を始めたらキリがなくなるので、今日はこれで終わります。

〜最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。  


posted by pupupukaya at 23/03/12 | Comment(0) | 北海道の駅鉄
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