私は市電沿線に住んでいるが、身近にありながら意外と乗ることがない札幌市電。
なぜなら、通勤はもっぱら徒歩。週末のお出かけや買い物は車でという生活なので、市電に乗るのは月に数回くらいなんじゃないだろうか。
そんな札幌市電も今週土日は『路面電車無料デー』を実施するということで、せっかくだから市電に乗ってきました。
新型コロナウイルス下で利用者が落ち込んだ市電の需要喚起のためということらしい。
車内の運賃箱は蓋がされ、『路面電車無料デー』の貼り紙。
両替、乗車券の発売、乗継券の発行はしないとの放送が幾たびもなされる。
電車乗車は無料だが、乗り方はいつも通り中乗り前降り。
これは前扉から降りる乗客を運転手がカウントするためだそう。
市電が無料なのと、よさこいソーラン祭りと重なって乗客はいつもより多い。
普段から乗客の多い西線は、朝ラッシュみたいな状態になっていた。
昔、西線にすんていた頃は毎日市電で通勤していた。
西線14条から毎朝市電に乗っていたよ、懐かしいな。
西線のラッシュは混んでいたね。
それでも朝は3分間隔だったので、1台乗り過ごしても次の電車が前の電停に見えていた。
9条や6条では積み残しも常態化していた。
運転手によっては前ドアからも乗せていたりしていた。
大変だったのが夕方の帰宅ラッシュ。
中央区役所前から満員。西15丁目では積み残しも出るほどだった。
朝と違って、次から次と来るわけじゃないからね。
乗る方も必死。冬なんて特にね。
これでもかってほどぎゅうぎゅうに詰め込んで、次の西線6条からは降車客が主。
今はSAPICAでピッだけど、当時は読み取りに時間がかかるウィズユーカードが主流。
11条や14条では降車客が多くて、信号2回待ちなんてこともあった。
西線6条では積み残しも。
土日ダイヤでは、次の電車まで7〜8分待つことになる。
しかし次の電車はすぐにやってきた。
混雑で電車の運行間隔がいびつになっているようだ。
この後は電車事業所へ行ってみる。
たまにここを車で通るが、入庫線に当たる場所にササラ電車が何台も停まっているのを目にしていた。
夏の間は使わないササラ電車だが、入庫線を占領していたら電車の入庫はどうするんだろと思っていた。
ずらりと並んだササラ電車。
オレンジ色とトラ縞模様。ササラ電車は5台あったんだね。
で、入庫線を占拠しているササラ電車の答えはこちら。
入庫線と出庫線が統合されて、車庫の手前は単線になっていた。
入庫線だった線路は切られていた。
電車事業所の車庫は建て替え工事中。入庫線にササラ電車が並んでいたのは、そのための措置だったのだろう。
あまりの混雑のためか、午後からは臨時電車も運行されるようになった。
中央図書館前行き臨時電車の243号。
フロントに『臨時』の札を掲げたのを期待したが、残念ながらそれはなかった。
地下鉄の券売機にも無料デーの貼り紙が。
『市電乗継券の購入はしないようにお願いいたします』との注記があるが、文字も小さく買ってしまう人もいそう。
西4丁目山鼻線方面のホームも大混雑。
こんな混みようは市電ループ化開業時以来のような気もする。
車内は小さな子供連れが目立ち、郊外からわざわざ乗りに来た乗客も多いようだった。
何で市電ばかりという声も聞こえてきそうだが、無料化でこれだけ人が集まったのは市電だからだろう。
バスで同じ事やっても、これだけの人が集まるのだろうか。
この無料デーは6月25、26日も決定していて、7月以降も実施予定なんだとか。
コロナで落ち込んだ需要回復のカンフル剤となるのか。
今後も行われる無料デー。
利用者増の実績があれば、市電延伸にもつながるのか。
こじつけ過ぎると思いつつ、ちょっと期待したいところであります。
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