◆ 湯の川温泉 → 函館駅
おはようございました(北海道弁)。
ここは津軽海峡を望む温泉宿の部屋。
旅先での目覚めは世界中どこにいてもいいものだ。
しかも今回は出張じゃないしね。
朝食は7時30分から。
また性懲りもなく、バイキングでたらふく食べてしまった・・・
今日も食事は夕方までいらないな。
朝食バイキング。飯とおかずはてんこ盛りで。
ホテルは9時過ぎにチェックアウトする。また川沿いの道を湯の川温泉電停まで歩く。
市電の終点の先に湯倉神社があるので、ちょっと寄ってお参りする。
湯倉神社は温泉の神様。
この神社の名物はユニークなおみくじ。
その中の1つ、『イカすおみくじ』を引いてみる。
道内にある10か所の神社でやっている『えぞみくじ』の1つ。
ここのおみくじはイカの形をした張り子の中に入っていて、それを釣り竿で引っ掛けて釣るというもの。
で、釣り竿をもって釣り針をこれはというイカに引っ掛けて釣り上げる。
釣り竿でイカの張り子に入ったおみくじを釣る。
『吉』
“良い事と駄目な事どっちも起こるんでないかい。
気持ちの整理が付かず、あずましくないべさ。”
これじゃあずましいのかあずましくないのかよくわかんないべさ。
幸運の北海道名物は、北見名物『塩焼きそば』と書いてあるっけ、こんなら年内に食べに行かなきゃならんしょや。
んだども、北海道弁丸出しの神様から、ありがたいお告げを頂いたべ。
釣り上げたおみくじ。お告げが北海道弁になってる。
北海道弁のありがたいおみくじとイカの張り子を手に入れて湯の川電停へ。
函館どつく前行き電車に乗る。
終点の湯の川電停。
発車したときはがら空きだったが、次の湯の川温泉電停で温泉帰りの観光客や地元の人が乗ってきた。
昨日と同じ後部運転台横に立って、後ろからの景色を眺めることにした。
休日とはいえ、途中の電停から地元の利用客の乗車が2人3人とある。
みんな五稜郭や駅前まで行くのかと思ったら意外とそうではなく、途中で降りる人もあるので、車内はそれほど混むわけでもない。
車社会の函館だが、7〜8分間隔で走っている市電は車の無い人や観光客にとって便利な足だ。
市電の後面展望。
ところが、函館の市街地はどんどん郊外に拡がっていて、市電の走る旧市内は寂れる一方だ。
郊外はバスということになるのだが、函館のバスは本数が少なくて使い物にならない。
なぜなら、路線当たり1時間に1本走っていればマシな方で、大体は1日数本といったレベル。
だから、函館は完全に車社会。
函館駅前電停と旧塗色の812号。
今は脱クルマの風潮もあるし、便利な市電があるのだから市電沿線が発展しても良さそうに見える。
しかし、知っている人ならば知っているが、函館ならではの困った土地事情が旧市内の発展を阻んでいると見受けられる。
今日はハプニングもなく、乗車30分で函館駅前に到着する。
◆ 函館 10:34 → 木古内 11:37【124D】
今日は道南いさりび鉄道に乗って木古内まで往復する。
使う乗車券は『いさりび1日きっぷ』という、道南いさりび鉄道線が1日乗り放題というもの。
本来は1,000円のところ、北海道による『ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン』の補助を受けて3割引きの700円になっている。
五稜郭〜木古内間の片道運賃が980円だから、片道だけで元が取れることになるかなりお得なきっぷ。
このきっぷは函館駅では発売していないので、駅以外にある発売所で買わなければならないのだが、スマホで『DohNa!!』というサイトで購入し、画面に表示させればチケットとなる便利なものがある。
道南いさりび鉄道のほか、市電の1日乗車券などもあって、函館市内や近郊を観光するならここから買う方が早い。
クレジットカード決済でスマホで表示する『いさりび1日きっぷ』。
便利でお得な切符だが注意事項があって、函館〜五稜郭間はこのきっぷじゃ乗れないということ。
この区間はJR北海道なのでJRの乗車券が別途必要になる。
私は『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス』所持なので、そのままフリーパス。
函館駅1番ホームに行くと10時13分着、木古内からの125Dが着いたところだった。
JR北海道から譲り受けたキハ40形1両で、車両は運よく『ながまれ号』だった。
結構ぞろぞろと降りてくる。
高校生らしい若者が多いのは、冬休み最後の連休は函館に遊びにといったところか。
木古内行き124Dは『ながまれ号』だった。
津軽海峡のいさり火と夜空の星をモチーフとした車体。
乗客が全員下車したら折り返し木古内行き124Dとなる。
乗り込んだのは数えるほど。まだ発車まで20分近くあるものの、午前中の木古内行きとあっては、がら空きだろうと思っていた。
進行左側、海側のボックス席に陣取る。
ブルーの4人向かい合わせボックスシートが妙に懐かしい。
少し前までは道内どこへ行っても見られたものだが、ここ1〜2年で新しいH100形気動車が進出して少数派になりつつある。
あと数年もすれば、残るのは道南いさりび鉄道だけになっているのかも知れない。
そのうち道南いさりび鉄道で最後の国鉄型車両に乗りましょう、なんてツアーが流行ったりして。
車内は他の車両と変わらずブルーのボックスシートが並ぶ。
発車時刻が近づくにつれて乗客はだんだん多くなってきた。
ボックスシートは全てふさがり、ロングシートもふさがってきた。デッキには立つ人も・・・
旅行客風の人もいるけど、函館地元の試乗組と見受けられる人が半分くらい。子供を連れた家族連れも目立つ。
なぜか同業者こと鉄っちゃんの姿は目立たない。
いさりび1日きっぷで安く乗れるから、冬休み最後の連休ちょっと子供を連れて乗りに来ましたと、乗客の顔ぶれを見ていると観光列車のような車内である。
函館人って結構ミーハーなようで、江差線木古内〜江差線廃止前は鉄っちゃんよりも函館からの人らしい乗客で満員だったし、去年開通した函館外環状道路開通初日に仕事で函館に行ったら、夜になっても地元組の試乗の車で大渋滞していた。
盛況で大いに結構と言いたくなるほどの乗車率で函館を発車。
1日きっぷを700円に値下げしたのは、とりあえず大成功だったといえる。
次の五稜郭でも乗ってきた。こちらは沿線の人ばかりのようだった。
五稜郭からは道南いさりび鉄道線となる。
七重浜、清川口、上磯と地元の人が下車して、もう車内は観光列車だ。
函館は曇っていたが、天気も良くなって青空が出てきた。
上磯を過ぎてセメント工場を過ぎると津軽海峡を望む海岸段丘を走る。
かつて特急『スーパー白鳥』から見たのと同じ風景。
さらに古くは、夜行快速『ミッドナイト』から乗り継いだ快速『海峡』からの眺め。
函館湾と函館山を望む。上磯〜茂辺地間。
北海道新幹線開業と引き換えに三セク化されて特急列車も消え、上磯から先は1日9往復の気動車が走るだけのローカル線になってしまった。
と言っても、それは時刻表上だけのことで、実際乗ってみると線路の上には架線が張られて、とてもローカル線に似合わない幹線級路線に見える。
この区間の主役は電気機関車が牽引するコンテナ貨物列車。
そのすべてが本州と北海道内各地を結ぶ直通列車だ。
今乗っているこの列車も、茂辺地と釜谷の2回貨物列車との交換待ちがあった。
コンテナ貨物列車と交換する。茂辺地駅。
進行左側は津軽海峡。下を通る道路は国道228号線。線路は海岸段丘上にあるので、どちらも見下ろすように列車は進む。
空気が澄んでいれば津軽半島の山々も見えてくるのだが、今日は見えなかった。
津軽海峡を望む海岸段丘を行く。渡島当別〜釜谷間。
快速『海峡』から特急『スーパー白鳥』まで、もう数えきれないくらい乗ったことがある路線だが、普通列車で乗ったことはあったかな。
久しぶりに乗ったせいもあるのだろうが、同じ路線のはずだが何だか違う路線のように新鮮に見えた。
終点木古内ではスマホに表示した『いさりび1日きっぷ』を運転士に見せて下車する。
木古内駅に到着。
◆ 木古内駅
木古内駅は橋上駅舎なのは新幹線開業後も変わらない。
変わったのは無人化されたことと、北口と南口にエスカレーターとエレベーターが増築されたこと。
新幹線駅が町と反対側の南口側に出来たので、町側から新幹線の木古内駅に行くには道南いさりび鉄道の木古内駅を通り抜ける必要がある。エスカレーターがあるものの上りしかないので面倒だ。
高架駅になることが決定した北海道新幹線の長万部駅も、木古内駅と同様の構造となるのだろう。
長万部駅は新幹線開業後もJR北海道の在来線駅も併設となるが、存続しても三セクとなる倶知安町は在来線などいらんわと言いたげなのも、南北で分断された木古内駅を見ると何となくわかるような気がした。
木古内での折り返し時間は1時間14分。
取り立てて観光するような場所もないが、新幹線開業で変わった駅や駅前を見てくることにする。
これも車の旅行や出張では何度も来たことはあるのだが、木古内駅に降り立ったのは新幹線開業以来初めてということで・・・
で、駅の南口広場に出て驚いたのが、これでもかと積み上げられた雪山。
道南でこんなにすごい雪山を見るとは思わなかった。
あとで調べたら、木古内は特別豪雪地帯に指定されるほど道南では雪が多いところなんだとか。
雪山がすごかった木古内駅南口広場。
どこを歩いているのかわからなくなるほどの雪山だが、駅前広場向かいに道の駅があるのはわかっている。
道の駅 みそぎの郷きこない。
売店は土産物を中心に充実して、カフェやレストランもあって、ここにいれば1時間はあっという間だろう。
それにあの雪山を見たら、もうどこへ行く気もしなくなった。
反対側の新幹線駅へ行ってみると、上り列車は1時間後、下り列車は3時間近く待たねばならないとあってか、待合室に列車待ちらしい1人の人影があるだけだった。
また道の駅に戻って、売店で珍しい日本酒を見つけたので買った。これは帰ってから飲む用。
売店やカフェが充実した道の駅 みそぎの郷きこない。
また駅に戻る。
ホームにはさっき着いた『ながまれ号』の車両がエンジンをアイドリングさせて停まっているが、ドアは閉まっている。
券売機横にある時刻表には『出発時間の概ね10分前よりご乗車いただけます』と表示してあった。
旧改札口横の、かつてみどりの窓口だったところは塞がれて壁になっている。
駅事務室だったところは運転事務室となって、運転士の休憩所となっているようだった。
『いさりび1日きっぷ』はスマホでクレジット決済で買えばそのまま乗車できる。あとは外部の業者による販売。
このように駅における営業要員を一切置かないというのは、JR各社もローカル線の営業モデルとして見習ったらいい。
これは鉄道業に限らない。小売業でも無人レジというのが普及しつつある。
ネットやスマホアプリでチケットの購入と決済できるのならば、当然わざわざ不便な窓口を利用する客はいなくなるわけだ。
海外の鉄道はこのようなシステムをとっくに実現している。
道南いさりび鉄道は、JRを差し置いて世界標準になったともいえる。
それに比べてJR各社は何と遅れていることか。
みどりの窓口や専用券売機による磁気券の発券にいつまでも固執しているのが滑稽に思える。
最近はJR東日本をはじめとして、交通系ICカードを利用したチケットレス乗車券というのが出てきて、そっちに誘導したがっているようだけど、それとて有人駅でICカード対応自動改札機があるという前提だ。
日本独自に進化した『ガラケー』はスマホに取って代わって淘汰されつつあるが、全国統一のマルスシステムによるJRの“ガラ鉄”はまだ淘汰されそうにない。
いつになったらJRも飛行機同様に本当のチケットレスになるのだろうか。
無人化されて寂しくなった旧改札口。
でも無人となった駅は寂しいね。
かつてスーパー白鳥が発着していた頃は、改札前はこの待合室もよそ行きの空気が漂ったのを思い出す。
待合室内に展示された過去の列車のサボや、SLの模型などを見ていると、さっきの列車で木古内まで一緒だった人たちも戻ってき始めた。
12時30分過ぎ、連絡通路の窓から外を見るといつの間にか3番線に上り貨物列車が停車中。
木古内を発車すると新幹線と合流するので、きっとここで新幹線の通過待ちだろう。
線路を眺めていたら、気のせいか踏切の音がする。
これはもしかして下り列車?
いや間違いない、遠くに見える警報機が点滅しているのが見える。
12時38分、下り貨物列車が通過して行った。
木古内駅を通過する貨物列車。機関車は海峡線用に開発されたEH800形。
道南いさりび鉄道の主役は貨物列車ということを思わせる。
◆ 木古内 11:37 → 函館 13:55【129D】
通過する貨物列車を撮影してからホームへ下りる。
待合室の人がいなくなっていたので、もう列車に乗れるようだった。
木古内駅4番ホームで発車を待つ函館行き129D。
車内はさっきの列車の折り返しの人ばかり。
それでも半分くらい?
あとの人はどこへ行ったのだろう。
車内は海側のボックスは塞がり、山側のボックスに空きがあったが、戻りはロングシートにした。
新たな乗客がさほど増えることもなく木古内を発車する。
すいていれば車端部のロングシートも悪くない。
3つ目の釜谷でまた貨物列車と交換。
上りはさっき木古内駅に停車中だったけど、もう次のが来た。
本当に道南いさりび鉄道は貨物列車街道だ。
泉沢駅でまたも貨物列車と交換。
渡島当別からは地元の乗客が2人3人と乗ってくるようになる。
ロングシートに横向きに座って海側の風景を眺めてきたが、座る人が来たのでもうおしまい。
五稜郭の1つ手前七重浜に着くとホームには大勢の人影が見えた。
ドアが開くと続々と車内に入って来る。その数20人ほど。
若い人が圧倒的に多い。ここからは都市近郊列車らしい車内になった。
七重浜で126Dと交換。ここから車内は賑やかになった。
七重浜からの人は次の五稜郭で半分くらい降りて行った。
五稜郭駅といっても、丸井がある五稜郭とは全く別の場所だし、駅前は家電量販店、駅裏は市立病院と郊外型のショッピングセンターがあるくらい。
函館駅まで行くと運賃が跳ね上がるから、五稜郭方面へはここからバスを利用するのだろうか。
13時55分、終点函館着。
向かいの1番ホームには国鉄色の14:04発上磯行き普通列車が停車していた。
旧国鉄塗色とながまれ号が函館駅ホームに並ぶ。
再び函館駅まで戻ってきて、次は『北斗15号』で札幌に戻ります。
乗継時間は59分。
駅裏の岸壁から摩周丸と函館山を眺めて、駅2階の『いるか文庫』で青函連絡船グッズ見るくらいはできる。
そのあとは1階の四季彩館で買い物をする。
買うのは車内で飲むビールとカップ酒、それに粗びきがごめ昆布。
この粗びきがごめ昆布ってのが便利でね、水に漬けると物凄い粘りが出るのが特徴。
私の知る限りでは、函館駅の四季彩館でしか手に入らない物だ。
レジに持っていくと、
「6日間周遊パスをお持ちですか?」
と聞かれた。
そういえば、このきっぷは特典もあるのだと思い出し、思わず
「持ってる、持ってる」
と言ってきっぷを出した。
これで会計額から10%引きになる。
酒類や鉄道グッズも同じく割引になるようだ。
もっと早く知っておけばよかったな。
旧青函連絡船摩周丸と函館山。
朝にあれだけ詰め込んでも夕方近くなれば腹も減るもので、帰りの車内用に駅弁を買う。
函館駅コンコースの駅弁屋は2つ並んでいて、左は昔からの『みかど』右は『旬花』。
いつもはみかどの方ばかり買っていたので、今度は旬花の『はこだて大沼黒牛めし』にした。
四季彩館内の店だと思って6日間周遊パスを見せたら、「うちは対象外なんですよ」と言われた。
「隣(みかど)ならば使えるんですけど・・・」
もう仕方ない。値引きになるったって120円だし。
◆ 函館 14:54 → 札幌 18:58【北斗15号】
こんどの北斗15号も混んでいるようで、えきねっとで見たら指定席は満席近くにまでなっている。
隣席が×ならば自由席にするところだが、幸い隣席は〇印になっていた。
北斗15号は、14:27に札幌から到着する北斗10号の折り返しとなる列車で、その北斗10号は途中雪害により現在27分遅れで運転中とのこと。
コンコースに流れるアナウンスは、
「14時54分頃の到着で、そのあと車内整備をおこなってからのご案内となります」
やれやれ、冬は定時運行を期待してはだめだね。
こっちは帰るだけだから少しくらい遅れても支障はないが、それでも早く帰りたい。
そうこうしているうちに、
「北斗10号は車両不具合が見つかったため、当駅で運転を終了します」
「折り返しになる15号は代わりの車両を用意しておりますのでもうしばらくお待ちください」
となった。
代わりの車両なんてあるのかと半信半疑だったが、信じて待つしかない。
この次の列車は16時38分発の『北斗17号』。
次の列車に振り替えなんて嫌だぞ。そうなったら間違いなく札幌まで立ちっぱなしだ。
14時56分、札幌からの『北斗10号』が29分遅れで到着。ヘッドマークは早くも『回送』となっていた。
乗客を降ろした10号は車庫へと折り返して行った。
ここからは本当に来るのかもわからない代わりの車両を待つしかない。
連絡通路からホームを眺めていたら、いつの間にか雪が降り出していた。
札幌からの北斗10号が到着。このあと入庫となった。
それから30分ほどして、
「代わりの車両の用意ができたため間もなく到着します」
とのアナウンス。
改札口からも北斗15号の乗客が向かってきた。
15時30分、7番ホームに代車が入線。
本来の10号の折り返しになるはずだった車両と同じく261系6両編成だった。
北斗の車両運用など私はよく知らないが、時刻表を見る限りでは函館駅に着いた車両がそのまま折り返すという単純なものではないようだ。
初めから予備の編成があったのか、本来は別の列車に充てるはずだった編成を持ってきたものかはわからない。
一つだけ気になったのは、普段は車両基地構内で眠っているキハ281系車両を機関車で引き出しているのが見えた。
え?まさかあれを動かすつもりじゃ・・・※
※翌日札幌駅で本来261系で運転される北斗8号の車両が281系に変更されていた。
とりあえずは後続の列車に振り替えにならずに済んでやれやれだ。
函館発車は15:35、定刻より41分遅れの発車となった。
満席近いはずなのに、空席が目立つ。中にはまとまって空いている所もある。
これは新函館北斗から乗ってくるのだろう。
車内に余裕があるうちに駅弁を食べてしまおう。
はこだて大沼黒牛めしとサッポロクラシック。
やはり新函館北斗から乗る人は多かった。
『はやぶさ19号』からの乗り継ぎ客だ。ここでほとんどの席が塞がった。
まとまった空席はツアーの客だった。添乗員もいて、なかなか立派なツアーだ。この席まわりだけは年齢層が高い。
真っ白の小沼と裾野だけ姿を見せる駒ヶ岳。
函館をこの時間帯に出発する北斗に乗ると、30年前の『北斗11号』を思い出す。
今日のと近い時間の15時00分に函館を出発する列車だった。
あれはまだ振り子車両の『スーパー北斗』が登場する前の話。
あの頃は道内旅行を卒業して私も本州に進出し始めた頃。
学割の周遊券を持って、行きは『北斗星』で行って、帰りは節約して上野から急行『八甲田』で戻ることが多かった。
『八甲田』『海峡3号』の乗り継ぎだと函館から普通列車乗り継ぎで札幌まで帰れたんだけど、それだと帰りが遅くなるし、特急に乗っても自由席特急料金は2,270円(当時)だったから、面倒になって特急に乗ることもあった。
(当時の周遊券は、フリー区間までの行き帰り区間は急行に限って料金不要で利用できた)
その『北斗11号』に乗ったのが1991年と1992年のどちらも春休み。
今でも思い出すことは何かというと、2回とも函館から札幌までずっと立ちっぱなしだったこと。
92年のは指定席の通路まで立ち客で溢れていた。
「すいませ〜ん、失礼します」と言いながら車販ワゴンも回っていたっけ。
初代キハ183系7両編成、所要時間は3時間46分時代の思い出。
『スーパー北斗』になって本数が増えてからはそんなこともなくなったし、学割が使えなくなってからは青春18きっぷでの夜行快速『ミッドナイト』利用が多くなった。
函館駅で買ったお酒『函館臥牛山』。
森を発車することには外は暗闇になってしまった。
退屈になった。カップの酒も飲んでしまおう。
6日間周遊きっぷは残り2日。
明後日は仕事なので使えないから、実質明日1日分となる。
天気次第だなあ。遠くまで行って帰って来れなくなったら大変だしね。
札幌着は19時32分、45分遅れでの到着となった。
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