2022年 HOKKAIDO LOVE!旅行記 道東編1

新型コロナウイルスの緊急事態宣言も2021年の10月からひとまず解除となりました。
その後も、新型コロナの陽性者数も日本国内では減少傾向が続いたこともあり、自治体レベルでの旅行や宿泊補助のキャンペーンを再開するようになりました。

その1つが『HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス』というきっぷ。

・12,000円、連続する6日間有効。
・JR北海道の在来線全線の特急・普通・快速列車自由席及びジェイ・アール北海道バスが乗降自由。
・SLを除く普通車指定席を4回まで利用可。

6日間12,000円は道内での連続日使用を前提とすれば、青春18きっぷ(12,050円)よりもお得ということになりますね。

ただし、本来は24,000円のところ北海道の補助で50%引きにしているため、補助金の上限に達した場合は発売期間中でも発売を終了となるようです。
また、『新型コロナウイルス感染症の拡大により発売を一時休止することがあります』との断り書きもありました。

新型コロナウイルスは世界中で再び大流行しているようですが、日本国内はいたって平穏そのもの(2021年12月現在)。
これもいつ飛び火してくるかもわからず、行けるときに行っておいた方がいいと思ったわけです。
正月中はちょっと無理なので、年明けの連休に休暇を付けて、久々に特急列車で道内旅行をすることにしました。

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 12,000円でJR北海道内乗り放題、HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス。

今回の旅行は2回に分けて、前半は1泊2日で道東へ行き一旦札幌に戻ります。
翌日後半の1泊2日は道南へ行きます。これで4日分使用。
5日目は日帰りでどこかへ行くことにします。
6日目は出勤日になるので掛け捨てということになりますが、5日間も特急に乗っていればとっくにモトが取れているので、これで十分です。

この旅行記はその前半の道東編。以下の行程を組んでみました。

道東編 行程
駅名列車名時刻
札 幌特おおぞら3号8:51発
釧 路13:20着
釧網線普通14:16発
川湯温泉15:48着
川湯温泉泊
川湯温泉快しれとこ摩周号 10:28発
網 走11:53着
特大雪4号12:35発
旭 川16:19着
特ライラック34号16:30発
札 幌17:55着

緑太字の列車名は指定券を発行した列車です。
旭川駅で接続する大雪4号ライラック34号の指定券は2枚になりますが、旭川駅での乗継ぎに限り、ライラック⇔大雪ライラック⇔サロベツは1回のカウントとなります。

後半の道南の行程はまた道南編で改めて。

川湯温泉のホテルはどうみん割プランを予約しました。
こちらは1泊2食付で9,800円。
いつもは安宿ばかり選んで泊まっていますが、たまにはいいんじゃないでしょうかね。

それでは行ってまいります。


 ◆ 札幌 8:51 → 釧路 13:23【おおぞら3号】

今日は木曜日。
まだ正月休みという人も多そうだが、札幌駅はちょうど朝のラッシュ時間帯で、西改札口からは通勤客が次から次へと出てくる。
そんな人の流れを横目で見ながら、自動改札機に6日間周遊パスを通して入場。
ホームに上がる前に駅弁とビールを買っておいた。

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 人魚姫が眺めるラッシュの西改札口。

おおぞら3号は8時40分入線。
札幌始発なのに、車内にはすでに乗客の姿がある。これは手稲〜札幌間ノンストップの『ホームライナー』の客。
料金は100円で特急列車の座席に座って通勤できるというもの。
ほかにはライラック3号、北斗6号がホームライナーとして入線する。

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 手稲発の『ホームライナー』として入線する261系『おおぞら3号』。

前の日にえきねっとで座席表を見たら、席が結構埋まっていた。
12月中に指定券券売機で予約した際は空席だらけだったし、去年の1月にSL湿原号に乗りに『おおぞら』で釧路まで行ったときはガラガラだったので今回もそんなものかと思っていたが、鉄道の利用者も戻ってきているようだ。

帰省Uターンラッシュは過ぎたとはいえ、時期をずらした帰省や正月と成人の日連休を合わせての旅行など、例年ならばまだ混雑しているころだ。

えきねっと座席表では指定席のほぼ全部の列が埋まっているはずだが、札幌始発時では空いている席も多かった。
きっと新札幌や南千歳で乗ってくるのだろう。

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 札幌乗車時は空席が多かった。

席に座って発車を待つ。えきねっとで確認する限り隣席に客が来ることはなさそうだ。

窓は水垢がたくさんこびりついて汚い。
折り返しならばともかく、今朝車両基地から出てきたばかりの車両だし、ちょっとひどいのではないか。
車内販売のワゴンサービスはとっくに無くなったし、高速バスでも標準装備になったフリーWi-Fiどころか座席にコンセントすらも無いのだから、せめて窓くらいは綺麗にしてくれよ。
ね、JR北海道さん

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 水垢がたくさん付いた残念な窓。

発車時刻になったが、発車する気配がない。
「ただいまこの列車に接続の列車が遅れております」
「接続を待っての発車となりますのでもう少々お待ちください」
とアナウンス。

周りに人がいないうちに駅弁を食べてしまおう。
今回は『石狩鮭めし』。大正12年発売開始のロングセラー駅弁。

音がしないようにビールの栓を開けてこっそり乾杯。
この車内で朝からの1杯がまた格別なのだ。

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 鉄道旅行の楽しみは駅弁と酒。今日は石狩鮭めしとサッポロクラシック。

石狩鮭めしは、茶飯の上に鮭フレークと錦糸卵を敷きつめイクラの醤油漬けを散らしているシンプルなもの。
副菜は鮭の昆布巻きと蕗の炒め煮、鮭蒲鉾。
日本酒の金滴カップのほうが合いそうだが、平日の朝なのでビールだけにしておいた。

札幌駅の駅弁は特に有名駅弁もなく地味な存在だが、たまに買って食べると老舗らしい真面目な駅弁屋というのを感じる。
いかにも観光受けを狙ったような食材に飽きた人には、札幌駅の駅弁をオススメします。

そうこうしているうちに発車。8時59分、8分遅れでの発車となる。
先行列車がつかえているのか、なかなかスピードは上がらずさらに遅れを増す。

予想していた通り新札幌でたくさん乗ってきた。
空いていた前後の席も全部ふさがった。

客層は意外と若く、子供連れの家族も目立つ。
インバウンドがいないのは当然だが、年寄りもあまりいないようだ。
年明けから道内は低温と荒天が続いており、車はやめて鉄道にしたのだろうか。
乗客の顔ぶれだけ見ていれば、まだ冬休みだなと思う車内だ。

次の南千歳でまた乗ってきて、空いている列は無くなったようだ。
今日のおおぞら3号は2両増結の7両編成。うち指定席は4両。
乗車率はざっと見で7割といったところだから、最盛期とまではいかないが都市間特急らしい姿となった。

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 南千歳を出ると全部の列が埋まるほどの乗車率になった。

南千歳でしばらく停車して9時40分発車。この時点で14分遅れ。
別に先を急ぐわけではないので、少しくらい遅れてもいいから安全第一でやってもらいたいが、この先単線区間なので遅れ回復は難しいだろう。

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 石勝線に入ると着雪して真っ白な森が続く。

追分を発車すると川端で運転停車。上りおおぞら2号と交換待ちだ。遅れているのでしばらく待つのかと思ったら、すぐに隣の線路に列車が入ってきて停車した。隣が発車するとこちらもすぐに発車する。

東オサワ信号場でも運転停車。これもこちらが停車するとすぐに入ってきた。
今度ははまなす編成のとかち4号。
お互い待つことがないようにうまい具合に信号場ですれ違うものだ。
石勝線は3〜5kmごとに信号場が設けられていて平時は過剰設備のようにも思えるが、短い間隔の信号場はダイヤが乱れたときに本領を発揮する。

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 東オサワ信号場で『とかち4号』はまなす編成とすれ違う。

現在位置は占冠村。スマホの天気アプリで占冠村の現在気温を見ると−13℃。
占冠に停車したときにドアから顔を出してみたが、さほどの寒気ではなかった。
札幌もここのところ最低気温−10℃という寒気が続いていて慣れてしまったかも。

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 現在零下13度の占冠駅。

今度はトマムの1つ手前にあるホロカ信号場で運転停車。今度は少し待たされた。
10時51分、283系のおおぞら4号が通過して行った。
遅れてなければ本来はトマムで交換していた列車だ。

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 ホロカ信号場で283系『おおぞら4号』とすれ違う。

「まもなくトマムです」
の放送があると、車内がちょっと慌ただしくなる。

ここは星野リゾート・トマムの最寄り駅。1980年代から90年代は全国からスキーヤーが集まってきたところだ。
冬になるとスキーリゾートエクスプレスが運転されたものだし、新宿から直通する臨時寝台特急の『北斗星トマムサホロ』なんてのもあったっけ。

そんなリゾート列車も2013年頃を最後になくなってしまったと記憶している。
またその頃から客も日本人のスキー客よりも、インバウンドが主流になっていったようだった。

トマムに到着すると多くの人が席を立った。
ホームの出口は下車客がしばしごった返すほど。

出口の階段を下りた所には2台のトマムリゾート行きのバスと1台の荷物用のトラックが待ち受けていた。
何だか、スキーリゾートの最盛期を思わせるような光景でもある。
1つだけ違うのが、スキー板を担いでいる人が皆無だということ。スノボを見かけるくらい。
レンタルスキーがあるにせよ、ここまでスキー人口も減ってしまったのかと思う光景だった。

それにしても、今日はトマムで何かあるんだろうかと思うほどの大盛況だった。

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星野リゾートトマムへの客で賑わうトマム駅のホーム。

トマムで半分近くほどの人が下車したようで、車内は空席が目立つようになった。私の前後の席も再び空席になった。
家族連れの多くもいなくなったので、車内はだいぶ落ち着いた感がある。

次の新得駅では80年代にタイムスリップしたと思いかけるような懐かしい光景が・・・
国鉄色に塗装されたキハ40が2両停車していた。従来の白地に黄緑の帯の車両に混じって妙に存在感がある。

今年3月のダイヤ改正では、キハ40形気動車も道東からは撤退となり、H100形新型電気式気動車に置き換わることになっている。
少し前まで、全道どこでも見られた国鉄型車両。
青色のボックスシートに旧型客車のような二重窓。
ボックスシートを2列+1列に改造したり、オールロングシートになった車両もあるが、基本的には原形のままの車両が多い。
つい汽車と呼んでしまうこの車両も、もうすぐ道東では見ることができなくなる。

ダイヤ改正後はこれらの車両はどこへ行くんだろう。
この先もH100形の増備は続くだろうし、想像するに最終的には道南地方に集約ということになるのではなかろうか。
キハ22形気動車が最後まで残ったのも道南だった。

まさかとは思うが、2030年度の北海道新幹線札幌開業時まで函館周辺で使われたりして。
う〜ん、いまのJR北海道ならやりかねんな・・・

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 国鉄カラーのキハ40が集う新得駅。

新得からは十勝地方になる。
それまでの雪景色から一転、雪がない風景となった。
雲1つ無い快晴。地元では十勝晴れと呼ぶそうだ。

しかし、空の青さと枯草の茶色のコントラストは、雪景色よりも寒々として見える。

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 雪がない晴れた十勝平野を快走する。

帯広着は11時50分。12分遅れは固定化したようだった。
十勝地方の中心都市、帯広で降りる人は多い。
トマムで半分近くになった車内は帯広でさらに半分になってしまった。

帯広は釧路に次ぐ道東第二の都市・・・と言いたいところだが、一昨年末に帯広と釧路の人口がついに逆転したそうだ。
これからは帯広が道東第一の都市ということになるのか。
まあ帯広の方が栄えてる感じはするね。

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 帯広駅ホーム。降車客はすぐにいなくなった。

帯広もすぐには発車しなくて、発車は11時53分となった。14分遅れ。
この辺りまで来ると乗務員たちは遅れを増やしたくないと、やきもきしてくる頃だろう。

釧路で花咲線根室行きに6分間で接続するというのもあるが、それ以上の理由は定刻では釧路で22分間の停車で『おおぞら8号』として折り返すことになっていること。
この列車が大幅に遅れると、札幌行おおぞら8号も釧路発が遅れることになるからだ。

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 帯広からは空席が目立つようになった。

帯広からは7両編成を持て余すかのような乗車率になった。
この3号車に残っているのも7〜8人。

乗り物は基本的に空(す)いている方が好ましい。
道内ならば基本は車で移動する私が、あえて鉄道を使っているのはコロナの乗客減で列車が空いているから。
しかし、さっきまで盛況だった車内が、帯広からガラガラとなってしまうと急に寂しくなってしまう。

かつてスーパーおおぞら時代は札幌〜釧路間の所要時間は最速3時間30分台だった。
道東自動車道がまだ一部しか開通してなくて、車だと6時間以上かかっていた頃。
車だと片道だけで1日がかりだったのが、JRだと日帰りできたのである。
まさしく『おおぞら』は道内特急のエースだった。

あの頃は全列車ワゴンサービスがあったし、常に増結して8〜9両編成で運行していた。
ついこの間までそうだったような気がするが、急速に過去の話になりつつある。
今からすると夢のような話だ。

池田からは線形も悪くなりスピードも落ちるようになる。
一向に上がらないスピードとガラガラの車内はまるでローカル特急だ。

厚内からは太平洋の寂しい海岸沿いを行く。
十勝管内は人里の感じはあったが、この辺りまで来ると果てまで来たと思うようになる。
人家も少なく、この先にあった直別駅、尺別駅は、旅客は廃止されて今は信号場になってしまった。

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 厚内からは人里離れた太平洋岸を走る。

白糠発13時15分、14分遅れ。
ここからは再び直線区間が多くなる。終点釧路に向けて120km/hのラストスパートだ。

その甲斐があったのか、終点釧路到着は1分回復した13分遅れ、13時33分だった。

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 釧路駅に到着。

到着したおおぞら3号は今度はおおぞら8号として札幌に戻る。
折り返しの時間はわずか9分。
全員下車すると今度は車内整備員が乗り込んだ。

ホームの乗車口には、おおぞら8号の乗客の行列ができている。
荷物や恰好から、多くが帰省のUターンのようだ。時期をずらして帰省した人や、長めの故郷を過ごした人たちだろう。
ホームは入場券を買ってホームまで見送りに来た人たちもいて賑やか。

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 ホームは折り返しになる『おおぞら8号』の乗客がたくさん並んでいた。

改札口前はここも見送りに来た人が立って発車を待っている。
見送り人を見ていると、何だか往年の駅頭の光景を見ているようだ。

一向に収束しないコロナ渦で、今度は肉親がいつ帰省して来られるかわからないということもあるのだろう。
あと釧路の人たちにとっては、札幌はやはり遠い所という感覚があるのかもしれない。

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 改札口前は見送りの人だかり。

なんとか定時発車となったおおぞら8号を見送ったら次の列車までまだ30分ある。
駅の外に出たら気持ちよいほどの快晴。
こちらはずっと晴れの日が続いているようだった。

しかし駅前の歩道は凍ってスケートリンクのようにコチコチのツルツル。
とても歩けたもんじゃない。駅舎の撮影だけして引き返した。

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 青空に赤い『釧路駅』の表示が映える。

正月から日本海側やオホーツク海側は荒天が続いていて、JRの特急が運休になったりしていた。
昨日も釧網線の網走〜川湯間は始発から運休、15時から運転再開となっていたのでどうなるかと心配していたが、今日は平常通り運行しているようで一安心だ。

それでも明日はどうなるか保証はないが。

道東編2へつづく 


posted by pupupukaya at 22/01/16 | Comment(0) | 道東の旅行記
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