今年もコロナウイルスは収束せず、旅行もままならない状態が続いていましたね。
常に緊急事態とかまん延防止期間となっていて、私など7月に北海道が解除された途端にそれっ!て感じで道内旅行に出かけたものですが、今年になっての旅行といえばそれくらい。
8月にはまた第5波到来となって緊急事態に突入となりましたが、9月半ばにはどうやら9/30には全国的に解除になりそうだという動きになってきました。
狙いは10月。
そんなに慌てなくても、GoToトラベルが再開するのを待てばいいじゃないとする向きもありそうですが、緊急事態解除中の短い期間に行きたい理由がありまして、1つはJALのマイルが溜まっていたこと。
使わないと有効期限切れになってしまうので、さっさと使ってしまいたいというのがありました。
GoToトラベルが再開したら、そっちのほうがお得になりますしね。
それに、GoToトラベルが再開すると安くなるのはいいけど、それはそれでまた混むようになってしまうということ。
GoToを待たずとも、今だとホテル代も驚くほど安くなっています。
で、どこに行くか。
あれこれ検討した結果、行先は京都としました。それは京都鉄道博物館に行ってみたかったからです。
京都鉄道博物館とは、梅小路蒸気機関車館と大阪の交通科学博物館を統合して5年前にオープンした施設です。
旧館時代には両方とも行ったことはありますが、新しくなってから行こう行こうと思っていたが行けなかったのでいい機会だと思ったわけです。
それに、緊急事態明けから日が浅く、GoToトラベルも再開していないので、まだ観光客が少ないと見込んでのことでもあります。
特典航空券への交換は、溜まっているマイル分だと片道分7500マイルしか使えないので、もう片方はLCCでも使うか陸路にする必要があります。
行きか帰りのどちらかはピーチ(LCC)とすると一番安上がりですが、それだとちょっと侘しいかな。
色々調べていたら、新函館北斗から東京までトクだ値50というのがあって、21日前までの予約ならば50%引きになるというのを見つけました。
同様に札幌から新函館北斗まではトクだ値40というのがあり、両者合わせると札幌から東京まで片道17,270円となります。
北海道新幹線が開業してから今までに2回乗ったことがありますが、いちど東京まで通しで乗ってみたいと前から思っていました。
いい機会だと思って、えきねっとで予約してしまいました。
同時にJALの特典航空券の予約もしておかなければなりません。
これは伊丹→札幌の最終便としました。コロナの欠航便が多いために結構混んでいて、残念ながら通路側の席しか取れませんでした。
これらの予約をしたのは9月中のことで、10月からの緊急事態宣言解除を見越していたものです。
2021年京都旅行のチケット(右はチケットではなく利用票)。
これで札幌から東京までのJRチケットと帰りのJAL航空券は確保したことになります。
東京から京都までは正規の乗車券と特急券を買うしかないのかなあ、と思っていたら、東海道・山陽新幹線の予約サイト『スマートEX』というのを見つけました。
ネットで予約してチケットレスの割引料金で新幹線に乗れるというもの。
割引は色々あるようですが、EXグリーン早得というのがありまして、これだと東京〜京都間をひかり号グリーン車利用だとなんと14,120円。
同区間のぞみ普通車指定席の正規料金が14,170円なので、それより安いとは。
ひかり号だとのぞみ号より20分ほど時間がかかりますが、車両もスピードもどちらも同じならばひかり号にしますよ。
のぞみ号は以前に山陽新幹線で乗ったことがありますしね。
こんなことでもないと新幹線のグリーン車体験なんてできないでしょうし。
そんなわけで今回の京都行の交通費はこうなりました。
区間 | プラン | 値段 |
札幌→新函館北斗 | トクだ値40 | 5,660 |
新函館北斗→東京 | トクだ値50 | 11,610 |
東京→京都 | EXグリーン早得 | 14,120 |
伊丹→新千歳 | 特典航空券 | 0 |
合計 | 31,390 |
札幌から京都まで陸路で行くとなると片道3万円以上。いくら新幹線に乗りたいからといっても普通ならば躊躇してしまうところですが、今回は帰りの飛行機代が実質タダ。
往復でこの値段と捉えれば、まあお得と考えることができるんじゃないでしょうか。
これで行き帰りの手段は決まりました。
次は京都の宿の予約。
いつもの予約サイトで京都のホテルを検索してみます。
これも気の毒に思えてくるほどホテル代が安くなっていますね。
例えば京都駅近くで、1泊6千円程度で探すと老舗ホテルからオープンしたてのホテルまで選び放題という感じ。
これは京都駅八条口のすぐ前で1泊朝食付き5,200円のホテルを見つけたのでそこを2泊予約しました。
500円引きのクーポンとポイント500pも使って、支払額は1泊朝食付4,700円×2泊は、京都にしては破格のお値段と言えます。
日付 | 発駅 | 着駅 | 列車名 |
10/15 | 札幌 6:00 | 新函館北斗 9:13 | 北斗2号 |
〃 | 新函館北斗 9:35 | 東京 14:04 | はやぶさ18号 |
〃 | 東京 15:03 | 京都 17:37 | ひかり517号 |
10/17 | 伊丹空港 19:00 | 新千歳空港 20:45 | JAL2019便 |
これで準備万端。あとは緊急事態宣言解除を待つばかりです。
9月27日、果たせるかな、政府は期限の30日で緊急事態宣言を全て解除する、まん延防止への移行も行わないとのニュースが入ってきました。
私自身も、出発前にコロナワクチン接種2回目も済みます。
あとは予定通りの出発を待つばかりとなりました。
たかだか2泊3日の国内旅行なのにえらく前置きが長くなりましたが、ずっと緊急事態やまん延防止の繰り返しなので、それだけ旅行に飢えていたのです。
そんなわけで、海外旅行でも匹敵するほどの気分でもありました。
国内旅行でこれだけワクワクするのはずいぶん久しぶりのような気がします。
それでは以下本編をどうぞ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆ 10月15日金曜日 札幌
札幌6:00発の北斗2号に乗るためには地下鉄の始発電車では間に合わない。
7月にもやはり北斗2号で出発しているが、あの時期は明るいし天気も良かったので歩いて札幌駅まで行っている。
今日はまだ真っ暗だし雨降りなので電車通りでタクシーを拾うことにした。
札幌は雨。京都は今日は晴れているようだが、週末は雨模様らしい。
天気の心配などしてもしょうがないが、今回も晴れるんじゃないかと妙な自信があった。
それはここ数年来、旅行先でまともに雨に当たったことがないから。
いや、あったかな?
でも思い出せないな。
10分ほどで札幌駅へ。
まだ改札口は閉じたままだった。
5:40になって、「ただいまから改札を始めます」と放送があって改札口が開いた。
まだこの時間は駅構内の売店は全部閉まっている。
何か買いたけりゃ、駅北口のコンビニに行くしかない。
今日は新函館北斗に着いたら駅弁を買って、それを朝食とすることにしている。
まだ開く前の札幌駅改札口。
◆ 札幌 6:00 → 新函館北斗 9:13【北斗2号】
ホームには北斗2号が既に入線していた。
時刻表には入線時刻は5:38と掲載されているが、札幌駅の改札開始時刻が5:40からなので、北斗2号の入線シーンを見ることはできないことになる。
停車中の編成を見て回ると、今日は3両増結の8両編成だった。
北斗もおおぞらも減車が続いて、今じゃ5両編成になってしまったが、増結分は修学旅行の団体用に違いない。
ずっとコロナの緊急事態宣言で延期になっていたものが、10月になって再開したのだろう。
来年度には引退が決まっているキハ281系。
車両は281系。
振り子式特急スーパー北斗が登場したのが1994年だったから、あれから27年が経つ。
来年度(2022)には引退が決まっていて、この車両に乗るのもこれが最後かもしれない。
いや、もう1回くらいあるかな。
札幌発車時はガラガラだった。
3号車指定席は片手で数えられるほどの乗客を乗せて札幌を発車する。
次の新札幌駅のホームには大勢の修学旅行生がいた。本来は30秒停車だが、全員が乗り込むから時間がかかる。
3分遅れで新札幌を発車した。
札幌始発時点で、地下鉄にも手稲方面以外の各方面の列車にも接続しない北斗2号。
(実は江別からの始発電車から乗り継ぐ方法はあるが)
どういう人たちが乗っているかというと、1つは苫小牧や東室蘭への通勤客。もう1つは新函館北斗からはやぶさ18号に乗り継ぐ人たち。
毎日ガラガラで走っているが、ダイヤ改正のプレリリースでも『ご利用の少ない列車』に挙げられないのは、こういった固定客がいるからだろう。
南千歳、苫小牧と指定席にも乗客が乗ってくる。
この頃には雨は上がったが、あとはずっと暗い曇り空だった。
東室蘭では自由席から10数人が下車してゆく。
隣のホームには1両の長万部行き普通列車が通勤通学客を乗せて発車を待っている。
そういえば今日はまだ平日だったなと思い出す光景。
東室蘭駅に停車中のデクモことH100形。
途中徐行区間があったりして、森発車時は5分遅れまでになっていた。車掌は3分遅れと案内していたが、新函館北斗到着時は3分遅れまでに回復していた。
新函館北斗着。
ここで修学旅行生の全員と、一般客も2/3ほどが下車する。
緊急事態解除から修学旅行ラッシュとなっているようで、北斗2号には中学校2校の修学旅行生が乗っていたようだ。
今の札幌の中学校では修学旅行はどこまで行くんだろう。
私らのころは行先は青森県で、臨時急行ニセコのスジで団臨の修学旅行列車というのがあって、それで函館まで行き、青函連絡船に乗ったなあ。
思いっきり齢がバレますな・・・
はやぶさ18号への乗り継ぎ時間は22分。北斗2号の札幌発時刻も10分ほど繰り下げてもいいような気がするが、遅れの余裕時間としているのか。
おかげで、売店で余裕をもって買い物ができるというものだ。
新函館北斗駅では大勢の修学旅行生が降り立つ。
◆ 新函館北斗 9:35 → 東京 14:04【はやぶさ18号】
新幹線乗り換え改札の横にキヨスクはあるが、エスカレーターを登って上の階にあるキヨスクへ行く。
駅弁は6種類置いてあった。
キヨスクに置いている駅弁は全て函館みかど製のもので、吉田屋の駅弁は改札外でしか売っていない。
新幹線H5系をかたどった容器の『北斗七星』を買おうと決めていたのだが、今日は置いていなかった。
仕方ないので中身が似ている『蝦夷ちらし』にした。
平日の朝から飲むのはいかがなものかと思ったが、ビールも一緒に買った。
どうせ新青森まではがら空きだし、こちらはもう休暇で旅の途中だから勘弁してもらおう。
階上のキヨスクに置いている駅弁。どれにしようと悩むのも旅の楽しみ。
22分の乗り継ぎ時間(実際には19分)は、上の売店で買い物をして、ホーム先端まで歩いて先頭車両を撮影する時間には十分だった。
乗車する修学旅行生の列を横切って、後ろの方の指定された車両へ向かう。
新函館北斗駅11番線のはやぶさE5系。
修学旅行生が続々と乗り込む。行先は青森かな?
北海道新幹線に乗るのは今回が3回目になるが、東京まで通して乗るのはちょうど10年ぶりとなる。
前回東京まで乗車したのは、2011年10月。新青森〜東京間で、はやぶさ号が登場した年だった。
震災の徐行運転が全線で解除されて平常ダイヤに戻ったことを知って、急行はまなすからの乗り継ぎで乗りに行ったのだった。
思えば急行はまなすは便利だったなあ。
あれが無くなってから、新幹線も東北も縁遠くなってしまった。
11番線の発車標。今日は東京まで乗りますよ(どや顔)。
昔の思い出ばかりじゃ話が先に進まないのでほどほどに。
指定された8号車に乗り込むも、やっぱりがら空き。
誰はばかることなく、朝から1杯やらせてもらう。
プシュッと開けて、グビグビ・・・
朝から飲むビールは美味い。
蝦夷ちらしは海鮮ちらし。
カズノコも載っているのが函館らしいところ。
ビールよりも日本酒が欲しくなるなあ。休日だったら金滴カップを買っていたな。
蝦夷ちらし(1300円)とサッポロクラシック。
食べているうちに発車する。
発車してもずっと防音壁が続いているので景色は見えない。
その壁は所どころ途切れていて、その部分だけ函館山が見える。
函館山が見たければ3人掛け窓側のA席がおすすめです。
外を走るのは発車して5分くらいで、あとはずっとトンネルの中になるのは残念。
函館山を見ながら北海道を後にする。
青函トンネルを抜けて新青森へ。
ここで降りる人が何人か。しかし乗ってくる人の方がはるかに多い。
北海道と本州はまだまだ見えない壁があるんだと思うところだ。
新幹線が札幌まで開業しても、全線通しで乗る人は少なくて、青森あたりを分水嶺として乗客の流れは東京へ、もう1つは札幌へとなると予想はつく。
この列車は盛岡までは各駅停車。
停車駅ごとに少しずつ乗客があり、この8号車もほとんどの列が埋まるほどの乗車率となった。
盛岡で初めてまとまった人数の下車があった。代わりにまた同じくらい乗ってきた。
はやぶさ号の乗客はみんな仙台か東京まで行くのかと思っていたが、意外と区間乗車客が多い。
盛岡では7分停車。
長時間停車は、ここで秋田から着たこまち18号を連結するため。
その連結作業を見てくることにした。
鼻を開けてこまち18号を待つはやぶさ号。
盛岡で秋田から来たこまち18号と連結する。
はやぶさ号の盛岡以北の利用者からすれば、この盛岡の停車時間が何とも恨めしいところ。
この連結作業のために最短で5分、最長で9分もの停車時間が発生するのだ。
こまち号が先に着くようにすれば、はやぶさ号の停車時間は1〜2分となるのだが、そうするとこまち号の停車時間が長くなるわけだし難しいところ。
併結をやめて別々の列車とすれば解消するが、東京〜大宮間の線路容量を考えると、これ以上の増発は無理だろう。
札幌延伸開業後も、きっとこの形態は続くのだろう。
こまち(左)とはやぶさ(右)がドッキング。
さて、盛岡までの最高速度は260km/hだったが、盛岡からは320km/h運転となる。
これはのぞみ号山陽新幹線区間の300km/h運転をぶっちぎりで引き離した、新幹線の速度日本一だ。
世界一の中国新幹線350km/hには及ばないものの、フランスのTGVと並んだ世界第2位のスピードでもある(2021年現在)。
スマホアプリで320km/hを表示(指が写り込んだ・・・)。
前回はやぶさ号に乗った時は最高300km/hだったので、320km/hは初。
おおおお〜!
320km/hともなるとさすがにすごいスピード感。
〜スピードスピード窓の外
畑もとぶとぶ家もとぶ〜
・・・なんて呑気な世界ではないよ。
まるで在来線区間から新幹線区間に入ったようだ。
いや、ずっと新幹線区間なんですけどね。
何だか、初めて新幹線に乗った時のことを思い出した。
しょっちゅう乗っている人から見れば見慣れたものなのだろうけど。
停車駅ごとにだんだん席が埋まってきた。
仙台でまた乗客が入れ替わる。
前列の盛岡から乗った人は仙台で降りた。
全車指定席で高いはやぶさ号にわざわざ乗らなくても・・・と思うが、各駅停車のやまびこ号なんかに乗ってられるかって人が多いのだろう。
仙台から大宮まではノンストップ。
福島と宇都宮で先に仙台を発車したやまびこ号を追い越す。
大宮を発車したら水色の帯の京浜東北線の電車が見えた。
あの電車を見ると、東京に来たなと思う。
まだ東京ではないけど。
新幹線から見る京浜東北線の電車。
終点東京着。
東京駅の新幹線ホームに降り立つと、久しぶりに東京にやって来たと思った。
新函館北斗から4時間29分、終点東京着。
新幹線で東京に着いたことは何度かあるが、10年ぶり。
東京は何年ぶりだろうなあ。
2020年1月1日に、フィンランドからの帰りに成田空港から羽田空港まで電車移動しているが、あれはただ通過しただけだしね。
2017年の秋にサンライズ出雲で東京駅に着いているから、東京自体は4年ぶりかな。
東京も色々行きたいところはあるし、昔は新宿や渋谷の人混みの中を歩いているだけで楽しかったこともあるけど、齢のせいなのかわからんが、今じゃ人混みがすっかり嫌になってしまった。
次に東京に行くのは何年後かな。
とかなんとか言って、また近いうちに来ることになったりして。
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