2021年 北東パスで北海道新幹線に乗りに2

 ◆ 新青森 12:36 → 新函館北斗 13:33【はやぶさ13号】

はやぶさ13号は、東京を発車すると途中停車駅は大宮、仙台、盛岡、新青森のみで、東京〜新函館北斗間を3時間57分で結ぶ最速列車だ。
新青森〜新函館北斗間もノンストップ57分で結ぶ。

東北・北海道新幹線の看板列車だが、新青森から乗るとガラガラ。
指定席券を持っていない私などからすれば席が選び放題なのはうれしいが。

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 やっぱりガラガラのはやぶさ13号の車内。

新青森を発車して10分間くらいは右手に青森平野と夏泊半島の山を見ながら行く。
だけどまとまった地上区間はここでおしまい。最初のトンネルに入ってからはもうずっとトンネル区間ばかりになる。

トンネルばかりの乗り物はつまらないなあ。
10年後に予定されている北海道新幹線札幌延伸開業となっても、ここから先は札幌までトンネルばかりになる。

前回乗ったときは車内販売があったけど、今は無し。

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 新青森を出てしばらくの車窓は青森湾と夏泊半島の山々。

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 在来線共用区間の三線軌道。

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 防音壁が途切れた一瞬に函館山が姿を現す。

はやぶさ13号は終点新函館北斗駅へ。
到着列車は12番線に着くようになっていて、在来線ホームへは一旦上へ行ってから下りるということになる。
せっかく便利な構造にしたのに、対面乗り換えを行うのは上り列車の場合だけなのはもったいない。

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 新函館北斗駅到着。


 ◆ 新函館北斗 13:47 → 函館 14:02【はこだてライナー】

新函館北斗から札幌方面へは北斗13号が接続し、それに乗れば明るいうちに札幌に戻れるが、今日は函館に泊まることにしている。

エスカレーターを下りて在来線ホームの1番ホームにはヘッドマークをつけた『はこだてライナー』が停車中。
はやぶさ13号の乗客のうち半分ほどは、はこだてライナーに乗り継ぐ。

車内は札幌の通勤電車でお馴染みのロングシート。
新幹線アクセスというよりは空港アクセス列車という感じの車内。

あまり楽しい電車ではないけど、腰かけて窓からの景色を見ると、ああ北海道だなあ・・・と感じた。

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 新函館北斗から快速『はこだてライナー』に乗り換え。

この列車は新函館北斗〜函館間を途中五稜郭だけ停車で15分間で結ぶ快速列車。
つぎは11分で五稜郭に停車する。

「次は五稜郭です」
「五稜郭公園へおいでの方は次の函館でお降りください」
とアナウンス。

五稜郭へ行くのに五稜郭駅で降りる人が後を絶たないのだろう。

五稜郭とは立派な駅名だが、ここは函館市北部に住む人が使う駅だ。
地元の人は『ごえき』と略す。

そんな駅だがただ1つ利点があって、駅からタクシーで五稜郭に行くのならば五稜郭駅で降りた方が近い。

「まもなく終着、函館につきます」
終点よりも終着が似合う函館駅に着いた。

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 函館駅に到着。

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 『ようこそ函館へ』のホーロー看板。

ホームで下車客を迎える『ようこそ函館へ』の看板は、元々は連絡船桟橋からホームへ向かう通路に設置されていたものと覚えている。
駅舎が新しくなってもこうして旅人を迎えてくれる。


 ◆ 函館市電と函館観光

函館の良いところは市電が走っていること。
私のような路面電車ファンには大変うれしいことだが、観光客にとっても市内の有名観光地は市電で行くことができるので大変便利だ。

さっき青森まで行ってすぐに引き返してきたのは駅からどこへも行きようがないからだった。
青森にも素晴らしい観光地は数多くあるが、そこへ行くには駅からは遠い。

バスに乗れば観光地へは行けるのだが、そうするには路線や時刻を調べなくてはならない。
そう考えれば函館周辺の観光地は鉄道アクセスに恵まれている。

大沼公園など新函館北斗駅から特急だったら1駅10分じゃないか。
トラピスト修道院も渡島当別駅から少し歩くけど最寄り駅だ。

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 市電が走る函館駅前。

函館は数年前から仕事でちょくちょく来るようになったが、プライベートで来るのはいつ以来かなあ。
出張で来ても、もっぱら五稜郭や湯の川のホテルに泊まることばかりなので、駅前もずいぶんご無沙汰だ。

駅前の棒二森屋は閉店して、すっかり寂れた駅前になってしまった。
ここの跡にはイオンが出店して、大型複合施設ができることになっている。
その頃にはまた活気づくのだろうか。

とりあえずは市電で五稜郭に向かう。

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 函館駅前電停。

函館から市電に乗って五稜郭公園前で降りる。
函館へ来たらまた行きたいところがあって、それでやって来たのだった。

その場所とは、五稜郭電停の交差点に建つシエスタ函館という複合施設。
ここの4Fにある函館コミュニティプラザ Gスクエアに行きたかった。

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 五稜郭公園前電停の角にあるシエスタ函館。

いや別にここに用があるわけではないのだが、ここのカウンターデスクから五稜郭電停の交差点を行き交う電車を見ることができるので。

そんなわけでまたGスクエアにやってきましたよ。

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 4FのGスクエアから見た五稜郭電停。

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 市電が行きかう交差点を見下ろす。

もうほとんど時間つぶしに来たようなものだけどね。

この炎天下で歩くのも嫌だし。
ここでしばらく電車を眺めて過ごす。

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 GスクエアのGLAYのレリーフとからくり時計。

ここのGスクエアはフリースペース、椅子とテーブルは自由に使える。飲食も可。
函館市民の憩いの場となっている隠れた名所なのだった。

Gスクエアの椅子に座っていると、地元函館のおばさんの井戸端会議から高校生の進路や恋の相談までいろんな話が聞こえてくる。
ここに1時間もいたら誰だって函館っ子の1人になったような気になる、そんな場所だったりするのだった。

しばらくいて、また市電で駅前に戻る。

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 五稜郭公園前電停で市電を待つ。

電車は駅前では降りずに十字街まで行ってみた。

せっかくプライベートで函館に来たのだから少しは観光の真似事もしたい。
十字街で電車を降りて、ベイエリアを歩いて駅前のホテルに向かうことにした。

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 市電と旧丸井今井百貨店(函館市地域交流まちづくりセンター)の建物。

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 黄色い操車塔が建つ十字街交差点。

コロナ前は観光客だらけだったベイエリアもさすがに今は観光客は少ない。
インバウンド観光客だらけだった頃は近づきたくもなかったが、こうしてブラブラと歩いているといいところだね。

旅行ってのはこういう人が少ないときの方がいいな。
落ち着いた古い町並みの函館を見たければ、今を置いてほかになさそう。
観光客より、下校の高校生の方が目立つくらいだった。

いやしかし暑いな。

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 レンガ造りの金森倉庫と函館山。


 ◆ トレインビューのホテル

今日の宿はJRイン函館。
前からいっぺん泊まってみたかったのだが、この度実現した。

出張じゃこんなホテルに泊まらしてなんてくれないからね。

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 函館駅横にあるJRイン函館。

駅直結というわけにはいかないが、函館駅のすぐ隣。
エントランスは鉄道ホテルらしく、レールのモニュメントと、かつて函館駅に発着していた列車のヘッドマークが飾られているのが楽しい。

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 レールのモニュメントとトレインヘッドマークが出迎え。

特急オプション券は今日中有効だし、特急に乗ればまだ札幌に戻れるのに函館に泊まることにしたのは訳がある。

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 6階シングルルーム函館駅側。

その訳とはこの眺め。
駅を見下ろすトレインビューの部屋に泊まりたかったからだ。

シングル1泊で7200円(素泊まり)は安いものだ。
ここのホテルの良いところは予約時に函館山側と函館駅側の部屋を選択できるところ。

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 窓からは駅構内が見下ろせる。

ここから出入りする列車を、ビールを飲みながら眺めていよう。

部屋に荷物を置くと、さっそくビールとつまみの調達に出る。
ビールは駅横のローソンで仕入れ、つまみはこれも駅前にあるハセガワストアで仕入れた。

ハセガワストアと言えばやきとり弁当。
やきとり弁当とは別にバラのやきとりも6本注文した。

ここの店はコンビニではなくてカウンターだけとなっている。
元々は棒二森屋の地下にあった店がこちらに移ってきたのだろう。

注文を受けてから焼くのはどこも一緒。

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 ハセガワストア函館駅前店。

部屋に戻ってビールを冷蔵庫に入れたら12階の大浴場へ。
ここの大浴場からも駅構内を一望できた。

ひと汗をかいたら風呂上がりのビール。
ああ〜たまらんね。
体には相当悪そうだけど。

やきとりをつまみにサッポロクラシック。
ビールがジョッキの生だったら最高なのだが、贅沢を言い出したらキリがない。

やきとり弁当の味は『たれ』。

個人的にはたれがおすすめです。
なぜかというと、たれとやきとりの脂がしみ込んだ海苔がまた旨いのよ。

あとのやきとりは塩とした。

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 やきとり弁当中たれ、やきとり6本。ビールはサッポロクラシック。

窓から駅構内を眺めていると意外と頻繁に列車の出入りがある。

やたらと長いホームは、寝台特急北斗星や急行はまなすが発着していた名残り。
快速海峡も最長で12両というのがあった。

函館駅と言えば津軽海峡線の全盛期を思い出してしまう。
快速海峡が特急白鳥に変わり、日本海が消え、北斗星が消え、カシオペアが消え、白鳥も消え、函館駅も寂しくなったなあ。
10年後には北斗も消え、函館駅は三セクの電車駅となる。

函館運輸所の草ぼうぼうの留置線は、かつて快速海峡の50系客車が停まってたっけ。
今は運用を離れた281系気動車が押し込まれていた。

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 頻繁に列車が出入りする函館駅。

19時を過ぎた頃、夕焼けに誘われるように外に出た。
ビール3本じゃ足りないので買い足しするためでもあった。

歩いてすぐの岸壁から見える夕日に照らされる函館山と摩周丸は絵になる風景だ。

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 夕暮れの函館山と青函連絡船摩周丸。

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 夕焼けの岸壁。

駅のコンビニでビールを買って部屋に戻る。

それからも、だんだん暗くなる黄昏の函館駅を飽きずに眺めていた。

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 駅構内はすっかり日が暮れた。

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 函館駅構内の夜景。

23時11分発のはこだてライナーを見送ったら寝ることにした。

明日は普通列車乗り継ぎで札幌へ戻る予定でいる。

3へつづく


posted by pupupukaya at 21/07/25 | Comment(0) | 道南の旅行記
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