2020年沖縄・八重山旅行記5

 ◆ 11月9日(月)

2泊3日の沖縄・八重山の旅は今日が最後の日。
初日と2日目である昨日は天気に恵まれたが、天気予報を見ていると今日こそ雨のようである。

帰りの飛行機は石垣空港14時30分発の便なので、離島ターミナル13時20分発の直行バスに乗ればよい。
今日は午前中は丸々観光に使えることになる。
そういうわけで、今日は竹富島に行くことにしていた。

竹富島なら雨でもいいかなと考えていた。
フェリーは1時間ごとに出ているし、まさか欠航ということもないだろう。雨がひどけりゃさっさと石垣に戻ってくることもできる。

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 今日の朝食、じゃりじゃりサンドとゲンキクール。

8時少し前に部屋を出て、初日に着いた時と同じように母屋の玄関の呼び鈴を押す。
するとやはり初日と同じおかみさんが出てきた。長袖の上っ張りを羽織っている。

部屋のカギを返せばチェックアウト。
おかみさんが私の半袖Tシャツ姿を見て、

半袖で寒くないの?

ええっ?今朝の気温は25度と昨日よりすこし低いが、こちらの人は25度が寒いらしい。
逆に北海道じゃ朝から25度は盛夏だよ。

これからどこに行くのか聞かれて、竹富島に行って午後の飛行機で帰るというと、「ああ、竹富島はいい所だね〜」。

「どうもお世話になりました」「いいえこちらこそ何もできませんで」
と挨拶を交わして港へ向かう。


 ◆ 竹富島半日旅行

今日は月曜日だが、離島ターミナルのコンコースは昨日より人が多いようだった。
年配の人が多いのは休日を避けて出てきたからなのか。
添乗員が旗を持って前を歩く団体旅行の人たちも見かけた。

石垣から竹富島へのフェリーは安永観光と八重山観光フェリーの2社が運行している。
どちらも1時間ごとに出航し、出航時刻もどちらも同じ。

前は30分ずらして30分間隔で、共通乗船券でどちらのフェリーも利用できたのだが、何があったのかは知らないが今年の9月から共通乗船券制度が無くなって両者とも同時刻に競うように出航するようになってしまった。

安永観光と八重山観光のカウンターは、コンコースの正面入口を挟んで隣り合っている。
安永観光は昨日の波照間行きで利用したので八重山観光の方にしようと思ったら、八重山観光のカウンターは7〜8人の行列、対して安永観光のカウンターで待つ人は1人だけだった。
安永観光の方で往復チケットを買う。

往復券で1,160円。片道ならば610円。運賃は両社とも同額になる。
支払いは1枚残っていた地域共通クーポンを併用した。

コインロッカーがあったので背負っているバックパックはここに預けることにした。

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 石垣〜竹富の往復乗船券。

竹富島行きが出る浮桟橋には『うみかじ2』と書かれた双胴船が停泊している。
昨日の波照間島行きで乗ったのと同じような船だ。

桟橋の入口で検温、乗船口の前の係員に乗船券を渡して船内へ入る。
船内中央はソファーが向かい合わせに並んだロビーのような座席配置になっている。
普通の前向きになった座席の窓側が空いていたのでそこに座った。

それからも次から次へと乗客が乗ってきて、ソファー席も埋まって満席に近くなった。

もうすぐ出航というころ、窓ガラスの水滴が増え始める。
やれやれ雨が降り出した。まあいいや。雨具は用意しているし、雨の伝統的集落も悪くないんじゃないかな。

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 石垣港〜竹富港を往復する『うみかじ2』。

石垣から竹富島までの所要時間は10〜15分となっている。
私のように午後の飛行機で帰るの者でも気軽に島に行けるので人気があるのだろう。

港外に出ると各方面に行くフェリーが並走するようになった。
並走と言っても、今度はこちらの方が次々と追い抜かれる。

15分ほどで竹富港へ到着。
港の少し離れた所にはマイクロバスが数台停まっていて、観光客を待ち受けているのが見えた。

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 竹富島に到着。

下船して岸壁に出ると雨は上がっていた。曇り空だが、石垣よりも空は明るい。
でもいつ降り出してもおかしくはない。降り出す前に行けるところは行っておこうとフェリーターミナルを後に集落に向かって歩き出す。
まずは集落へ向かい、そこから西桟橋を目指すことにした。

フェリーターミナルから島の中ほどにある集落への道は、歩道のある舗装道路が続く。
歩いていると今のフェリーで着いた観光客を乗せたマイクロバスが次々と走り去って行った。

10分ほど歩くと、道路の真ん中に木が生えていて、その周りを石垣で囲んだものが現れた。
看板をみるとこれは『スンマシャ―』と言って、病魔や凶事が集落に侵入するのを遮るために設けられたとあった。

舗装道路はここで終わり。
ここからはサンゴの砂が敷き詰められた道となる。

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 木を石垣で囲んだスンマシャ―は集落の入口を示す。

スンマシャ―からは白砂の道、グックと呼ばれる珊瑚石灰岩を積んだ石垣、赤瓦屋根の家々といった伝統的な沖縄の伝統的な集落となる。
集落の道は、まだ早い時間のせいなのか人影はなかった。
こんな所に来て観光客がうじゃうじゃいたらがっかりする。
掃き清められた白砂は人の足跡もほとんどないのが心地よかった。

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 サンゴの白砂が敷き詰められた道。

まず見に行ったのが安里屋クヤマ生誕の地。

沖縄民謡の、
  “ サァ 君は野中の茨の花か
    サァユイユイ ” 
で知られる『安里屋ユンタ』は竹富島が生んだ歌。
しかしこれは後世に作詞された歌で、新安里屋ユンタとも呼ばれる。

入口の石碑にある、
 『安里屋ぬクヤマによう
 『目差主ぬゆたらよう
というのが竹富で唄われた本来の歌詞。

琉球王朝の人頭税時代、安里屋クヤマという美女がこの家に住んでいた。
クヤマに惚れた首里から派遣されてきた目差主(役人)を、美女クヤマが肘鉄を食わすように振るという話が唄となって語り継がれたのが本来の安里屋ユンタなのだとか。

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 安里屋クヤマ生誕の地。民謡『安里屋ユンタ』はここから生まれた。

『美女安里屋(美女クヤマ)生誕の地』と書かれた看板はあるが、ここは単なる民家。塀の中には店らしき看板もあったが開いてなかった。
そのまま白砂の道を西の方へ歩く。

墓地の中を通り過ぎると海の中に突き出た突堤が現れた。
西桟橋といい、昔はここから西表島へ通う船があったそうだが今は使われていない。

よく写真ではブルーの海と青空に飛び出すような美しい風景として紹介されているが、今日の西桟橋は曇り空で干潮。
海水が引いてしまって底の苔や泥が露出した西桟橋を撮ると、ドブ川の河口のような画像になってしまった。

しかし目を凝らして海面を覗くと、海水は綺麗で真水のように透明だった。

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 今は使われていない西桟橋。先には小浜島、さらに先に西表島がうっすらと見える。

西桟橋の次はコンドイ浜へ向かう。
ここも晴れていればマリンブルーの海と白砂の美しいビーチなのだろうが、引き潮と曇天の組み合わせは暗い風景だった。
ここから浜沿いにコンドイ岬を回ってカイジ浜まで歩く。

皆治(カイジ)浜は別名星砂浜と言って星砂が採れるらしい。
『星砂浜』と書かれた看板が砂に突き刺してある。

ここは星砂拾いなのか何人かの人がいた。

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 星砂が採れる皆治(カイジ)浜。

試しに足元の砂を拾って手のひらの上に乗せて探したがそれらしき粒は見つからない。
何度かやっているうちにもしかしてこれかもというのがあった。
大きさ1mmにも満たない小さな星形をした砂粒。

土産物屋で、星砂を小さなビンに詰めて売っているが、あれはこうして拾い集めていたものなのか。

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 色々な形をしたサンゴの砂に星形の砂粒を見つける。(赤丸は筆者)

根詰めてやれば小さなビンの底に溜まるほどにはなるんだろうけど、今日はそんな暇はないので次へ行きます。

皆治浜からまた集落へ戻ってきてぶらぶらと歩く。
集落の道は変形碁盤の目のようになっていて、どこも似たような集落風景なのだから地図を見て歩かないと道に迷いそうになる。
何度も見覚えのある場所に出くわしたり、まあそれはそれで楽しいんだけど。

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 屋根上のシーサーいろいろ。

歩いているとどこからか三味線の伴奏に乗せて民謡の唄が聞こえてくる。
角で唄の主が現れた。
水牛が牽く観光水牛車だ。ガイドが三味線を弾きながら乗客に唄って聞かせる。その前を水牛がのっしのっしと歩くのだった。

石垣越しに咲いていたハイビスカスの花に身を寄せて水牛車を撮影してみたら南国らしい1枚が撮れた。

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 竹富島名物の水牛車がやって来た。

見ていると水牛車には手綱を持つ人もいないのに、道順を覚えているかのように交差点を曲がって行く。
大きな車を牽いての見事なコーナリングだった。

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 器用に交差点を曲がる水牛車。

竹富島の名物でもある水牛は1933年(昭和8年)に台湾からの移住民が持ち込んだのが始まりとされている。
八重山の気候風土にも馴染み、働き者の水牛は農耕や運搬に重宝された。
後に機械化によってその役目を失うが、今はこうして観光水牛車として活躍するのだった。

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 なごみの塔(現在は閉鎖中)が建つ赤山丘。

なごみの塔に登ると島全体を一望できるということで行ってみたが、階段の登り口は施錠されていた。

この高台は赤山丘と呼ばれ、壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人が漂着して要害とした所とされている。
塔に登れなくても丘の上からの眺めは良い。
手前の家の屋根は補修中なのかブルーシートに覆われていたのは残念だが、それでも伝統的な民家が並ぶ集落風景は絵になる。

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 赤山丘から東集落を見下ろす。(ミニチュア風に加工してみた)

9時前に竹富島に着いてから2時間近く、ずっと歩き回っていた。
集落にはどういうわけか中に入って見学したり、買い物したりするところが無い。食事するところもあるが、まだ昼には早いせいかどこも準備中のようだった。

さすがにもう行くところもなくなり、フェリーターミナルに戻ることにした。何か店くらいあるだろう。

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 竹富港のフェリーターミナル。(竹富東港旅客待合所)

11時過ぎにフェリーターミナルに戻ってきた。コンコースも待合室もまだ誰もいない。次の石垣行きは11時50分発。
昨日の波照間島のようにターミナル内に土産物屋とか軽食店くらいあるのかと思っていたが、店といえば乗船券売場がちょっとした土産物を並べているだけだった。

ここのベンチでじっとしていてもしょうがないので港をぶらぶらして過ごす。

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 待合室には乗船券売場兼売店があるだけ。

11時半近くになると集落の方から観光客を乗せたマイクロバスが次々とやってきた。
コンコースはしばし賑やかになる。
見るものと言えばコンコース片隅にある土産物が並ぶコーナーくらいなので、観光客の人も所在なげな感じ。

待合室に居ると、しきりに「入島券をお買い求めください」との放送が流れる。
入島券と引き換えにプレゼントをくれるという。だからというわけではないが、券売機で入島券を買った。1人1枚300円。

乗船券売場の人に入島券を差し出すと、この箱の中から1つ好きなのをお持ちくださいと言われた。
箱の中は手作りらしい草を編んで作ったアクセサリー。

見ていると入島券を買う人はほとんどいないようだった。

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 入島券と引き換えにプレゼントを1個もらえる。

11時45分、石垣からのフェリーが港に入ってきた。
3隻続けて入って来る。最初が安永観光の『うみかじ2』。続けて八重山観光フェリーの『サザンコーラル』と『サザンキング』。

乗り場の浮桟橋には安永と八重山に分かれて、それぞれ大勢の行列ができていた。

安永は大型船1隻、八重山は小型船2隻で運航している。
列に並ばなかったので乗船は最後の方になったが、通路側の席に座ることができた。

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 竹富港の桟橋に接岸する『うみかじ2』。

再び15分ほどで石垣港に到着。

桟橋にあった時刻表を見たら、波照間航路は朝の便は出航したようだが、昼と夕方の便は欠航のプレートが貼ってあった。

朝に波照間島へ渡った人は今日は戻ってこれないことになる。昨日もそうなっていた可能性があったわけで、八重山で離島に渡る際は日程に余裕を持った方がよさそうだ。


 ◆ ルートビアのA&W

空港に行く前に昼ご飯を食べて行こうかと思っていた。
札幌まで飛行機の乗り継ぎは2回あるのだが、行きと違って乗り継ぎ時間がほとんどないので、食べたり飲んだりする時間はないだろう。

町の方へ歩くと八重山そばの店を見つけた。昨日食べたしなあ。それに中は混んでそうだ。

交差点の向かいにA&Wを見つけた。A&Wは日本では沖縄だけに展開しているハンバーガーショップ。
14年前に沖縄に来た時に行ったことがある。

昼時だから混んでるかなと思って店の中を覗いたら意外なことに空席だらけだった。
ここに決める。

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 地元の人は『エンダー』と呼ぶA&W。

並ぶ人も少なく、すぐに自分の番がくる。
あんまりこういう店は慣れていないので、カウンターのメニューではなかなか決められない。

なんだかよくわからないので、モッツァバーガーとスーパーフライというのにした。
ドリンクはもちろんルートビア。A&Wに来てこれを飲まないで帰るわけにはいかない。

店員が今はルートビアフロートデーなので無料でフロートにできますがどうしますか?と聞かれ、思わずそうしてくださいと言ってしまった。

番号札を渡されてテーブルで待っていると運ばれてきた。

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 A&Wのモッツァバーガーとスーパーフライとルートビアフロート。

まずルートビア。
おお〜、きつ〜い湿布薬の匂い。これだ、思い出した。
置いておくと上のソフトクリームが溶け出すので先に食べてしまわなければならない。フロートは余計だったな。

ハンバーガーも野菜がたっぷりなのはいいが、食べなれないので野菜がポロポロとこぼれる。
でも、たまにはこういうのもいいなと思った。

食べているとだんだん店も混んできた。カウンターも長い列となる。
さっき竹富からのフェリーで見かけた添乗員の姿もあった。

だんだん落ち着かなくなってきたので、食べ終わったら店を出た。
そのあとユーグレナモールに行って土産物屋を覗いたりしてからフェリーターミナルに戻る。


 ◆ 離島ターミナルから石垣空港へ

13時20分発の空港直行バスに乗るつもりでいたが、東運輸の路線バスの方に13時03分発の便があったのでそれで空港へ行くことにした。

コインロッカーから荷物を出してバス停で待っていると小雨が降り出した。
もう雨だろうと嵐だろうと飛行機が飛んでくれりゃ文句はない。

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 4系統の石垣空港行き路線バス。

路線バスの方は4系統が空港行きになる。
来たのは1ステップ2ドア車。乗り降りは前ドアだけで中ドアは締め切りだった。

空港までの所要時間は32分〜39分とバス停にある。
途中のバス停からもスーツケースを持った人が乗ってきたり、数少ないが地元の人の乗り降りもある。

あとはオジイやオバアがトロトロ運転する車の後ろに付いたり、時間通りに着くのかいなと思う走りっぷりだが、郊外に出ると乗り降りする人も無くノンストップとなった。

バスは離島ターミナルから35分ほどで石垣空港国内線ターミナルに着いた。

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 石垣空港に到着。


 ◆ 石垣空港 14:30【JTA614】15:30 那覇空港

JALのカウンターでバックパックを預けてから土産物屋をぶらぶら。
お菓子をいくつか買った。

奥のほうはフードコートになっていてテーブルもたくさん並んでいる。
ここで昼ごはんにすればよかったかな。

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 2階から1階の吹き抜けコンコースを見下ろす。

空港にいると意外と時間がたつのが早い。
保安検査場も混んでいたのでもう中に入ることにする。
これで石垣島はもうおしまい。

帰路は札幌まで2回の乗り継ぎ。最初は那覇へ向かう。
機内は満席のようだった。隣にも相席の人が来る。
コロナで乗客減のため欠航となっている便が多いのだが、そのために1便当たりが混雑するということになっている。

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 これが石垣島最後の風景。

空港に着いてからここまで慌ただしかったので、せめて飛行機の窓から石垣島を眺めてお別れとしたかった。
しかし飛行機が離陸するとすぐに石垣空港から海上に出てしまい、それから雲の中に突っ込んでしまった。
なんだかあっけない去り方になってしまった。

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 那覇の街並みが大都会に見えた。

再び雲の下へ降りてきたら那覇空港の手前。
陸に広がる都会を見たらまだ帰ってはいないけど、なぜか帰ってきたという気持ちになった。


 ◆ 那覇空港 16:10【JTA44】18:10 中部空港

那覇空港の乗り継ぎは余裕があったので売店の土産物などを見て過ごす。
次の中部空港行きも満席。キャンセル待ちコーナーも受付終了となっていた。

こんどの座席は非常口の1つ前にあるリクライニング不可シート
事前に選ぶときに窓側の席はここしか空いてなかった。
非常口座席というのは前後の幅が広く当たり席とされているが、この非リクライニング席は外れ席とされている。

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 非常席ひとつ前の非リクライニング席。

ここしか空いてないんじゃ仕方ないけど、そんなに悪い席なのだろうか。

実際乗ってみると席自体は普通だし、窓は2つ独占。
窓は若干翼の上にかかっているけど前の方からは下が見える。
実際、国内線の昼の便でをシートを倒すことなんてしないしね。

そんなわけで非リクライニング席は十分アリだと思いました。
もっとも好んで選択する気にはならないけど。

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 モニターには『JTA機内マナー道を極める』のアニメーションが流れる。

こんどのフライトもずっと雲の上だった。
行きの機内でも見たけど、天井からぶら下がるモニターではずっとJTAのマナービデオが流れている。
何だか気に入ってしまい、ずっとそればっかり見ていた。

だんだんと窓の外が赤く染まってくる。
飛行機の後ろの方は真っ赤な夕焼け、それに夕日が沈むところだった。
窓にもたれて沈みゆく夕日をずっと眺めていた。

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 17時25分、雲海の地平線に夕日が沈む。 

中部空港に着くころには完全に暗くなっていた。
この飛行機の乗客のほとんどは名古屋から沖縄旅行へといった人たちが占めているようだった。
GoToトラベルキャンペーンもそれなりに成功しているようではある。

降りた人たちはほぼ全員到着口の方へと向かって行き、搭乗待合室はあっという間に閑散としてしまう。


 ◆ 中部空港 18:35【JAL3117】20:15 新千歳空港 

札幌行きのゲート周りはまだガランとしている。
売店が開いていたので何か名古屋らしいものを買おうと寄ってみた。

名古屋なんて行くこともそうそうないだろうしね。
迷っている時間は無いので、えいっ!

なぜか八丁味噌を買った。

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 最後のフライトは中部〜新千歳。

さすがにこの時間帯に札幌へ行く人もいないだろうし、札幌からGoToで名古屋へという人もそうそういないようで、機内は空席が目立った。隣席も空いているので快適ではある。

飛行機に乗ってから気づいたが、周りの人たちは完全に冬の装備だった。
私は石垣空港でTシャツの上にウインドブレーカー1枚という恰好。
沖縄に3日間いるうちに北海道は冬だということをすっかり忘れていた。

夜間は離陸時は客室の照明を暗くする。
そのおかげで離陸してからしばらくは夜景を見ることができた。

しばらくは海の上を飛んでいたが、いきなりきらびやかな夜景が一面に広がった。
名古屋の上空に差し掛かったのだ。

よく見ると名古屋駅、名古屋城、栄の碁盤の目の道路、そのすべてが光の渦となって銀河のように広がる。
よく百万ドルの夜景なんて言うけど、それで言えば夜の札幌行きの便から見る名古屋の夜景は1億ドルの夜景だね

DSCN1319.JPG
 1億ドルの夜景と呼んでもいい名古屋・栄の上空を飛ぶ。

思わぬ光景が飛び込んできたので軽く興奮してしまった。
ずっとカメラのシャッターを切り続ける。
夜景の撮影、しかも揺れて動き続ける機内からなので難しい。
20枚ほど撮ったら2枚ほどまともに写っているのがあった。それが上の1枚。

あとはずっと雲の上の暗闇ばかりだった。

新千歳空港に着いてボーディング・ブリッジに出ると、沖縄ですっかり忘れていた冷気に包まれた。
快速エアポートで札幌へ、そこから地下鉄で中島公園で降りる。
地上に出ると、中島公園はすでに真っ白になっていた。

 〜旅行記おわり

11月9日(月)の費用
費   目場  所
石垣〜竹富 往復安永観光1,160
地域共通クーポン1枚  〃-1,000
コインロッカー離島ターミナル300
竹富島入島料竹富島300
モッツァバーガー他A&W石垣店917
離島(タ)〜石垣空港東運輸バス540
土産菓子石垣空港507
さんぴん茶他那覇空港323
八丁味噌中部空港756
新千歳空港〜札幌(JR)Kitaca1,150
 11/9 合 計4,953

2020年沖縄・八重山旅行の総費用
費   目
JAL楽パック(飛行機と宿泊)42,965
11/7計5,939
11/8計2,935
11/9計4,953
合 計56,792

最後までお読みいただきましてありがとうございました。


posted by pupupukaya at 20/12/20 | Comment(0) | 沖縄の旅行記
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