2006年沖縄旅行記3

前回の続き、渡名喜島の後編になります。

再びさっきの道に戻り、今度は東浜の方に下って行く。
山の斜面は草や背の低い木が地肌をおおっているだけで、所々に枯れた木立が目立つ。視界をさえぎるものは少ないので、道を歩きながら東浜の海が一望できる。
島の上空はジェット機の航空路となっているのか、飛行機雲が次々と現れては消えてゆく。

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 下りの山道から浜を見下ろす。

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 枯れた木立がよく目に付く。

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 現れては消える飛行機雲。

下まで降りてきたが、村の集落以外には人家はまったく無く、荒地ばかりで最果て感も漂っている。
このあたりの風景だけは、真夏の北海道の原野を歩いているのと同じような感覚になる。

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 どこか北方的な風景。

島の南側を一周して再び集落まで戻ってきた。相変わらず誰もいない。
潮がさらに引いて、東浜の海岸は干潟のようになっていた。ここは海水浴場になっているらしいが、泳いでいる人はいない。

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 東(あがり)浜の風景。人もいなくて静かであった。

日向は暑いが木陰に入ると涼しい。干上がった浜を見ながら少し休憩する。
それにしてもフェリーで着いてから今まで人の姿をまったく見ていない。誰ともすれ違ってすらいないのだ。
島人は暑い日は外に出てこないのだろうか。

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 木陰の椅子は島人の“指定席”なのだろうか。

東浜から美しい集落の道を歩き回って、15時少し前頃、再びフェリーターミナルに戻ってくる。
だいぶ雲が出てきて日が陰ってきた。

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 フクギの木陰になった道は涼しい。

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 汲み上げ井戸。島では水は貴重品だろう。

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 軽トラックの消防車。

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 渡名喜村役場。小さいが一応『村』だ。

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 港の荷揚げ場。

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 島に1箇所だけの信号機と横断歩道。車などほとんど通らないが。

フェリーターミナルは船を待っているらしい数人が所在無さげにしている。待合室の椅子に座っていると海からの風が吹き抜けて涼しい。
船に乗る人が1人また1人と集まってくる。
島に着いて以来、ここに戻って来て初めて人の姿を見たのだった。

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 渡名喜島フェリーターミナル。

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 待合所はクーラーなど無いが、海風が通り抜けて涼しい。

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 乗船券うりば。

さっきまでの青空は姿を消し小雨が降り出してきたころ、那覇行のフェリーが水平線の向こうから姿を現し、ゆっくりとこちらに近づいて来る。たった1人で詰めているらしい職員が着岸作業のため出て行った。

フェリーが岸壁に接近すると、港の職員は走り回って船から投げられた係船索を拾って岸壁のフックに掛ける。
最後にこれも手作業でタラップを取り付けて乗船開始となった。

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 久米島から来たフェリーがだんだん近づいてくる。

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 岸壁の手前で方向を変える。

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 岸壁側はただ1人らしい職員が着岸させる。

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 タラップを据え付けて乗船開始。

ぐらぐらと揺れるタラップを渡って乗船。渡名喜からの客は十数人。船内には久米島からの先客がいるが、それでも船内は空いている。
客室内は冷房が効き過ぎて肌寒いくらいだった。

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 見送り人もなく渡名喜島を出港する。

15時45分、船は定刻に渡名喜港を出港する。小雨の中、見送る人もなく淋しい出港風景だった。

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 船内にあるオリオンビールの自販機。

那覇までは再び2時間15分の船旅なので、自販機でオリオンビールの発泡酒を買って飲む。
キンキンにまでよく冷やされた発泡酒が身体に染み渡るようだ。飲むと体が冷え切ってしまった。歩き疲れてそのまま眠ってしまった。

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 オリオンビールの発泡酒はキンキンに冷えていた。

渡名喜島は那覇からフェリーでわずか2時間。週末ならば日帰りで行ける島なのだが、あまり存在は知られていない。
沖縄旅行ブームにあっても、観光でこの島を訪れるひとも少ないようで、沖縄のガイドブックからも完全に無視されている(注、2006年現在)。

島には民宿と商店があるだけでコンビニもレンタカーもレンタサイクルすらも無く、積極的に観光客を受け入れているようでもないので、沖縄に観光しにきた人がこの島に行っても、多分つまらない所だろう。でも、観光地嫌いな人や、昔ながらの沖縄を満喫したい人は渡名喜島に行けばよい。ここには沖縄伝統の家々や、美しい島の風景がある。

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 那覇港に着く。タクシーの列が出迎える。

フェリーが那覇泊港に入るころ、雨は上がっていた。17時50分、定刻より若干早めに着岸。
久米商船の岸壁には出迎えの車や客待ちのタクシーが列をなしている。
1日島にいて那覇に戻ってきたら、外国から日本に帰ってきたような気分であった。

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 再び国際通り。大都会にやってきたような気分だ。

とまりんから歩いて国際通りへ出る。
少し前まで渡名喜島にいたのが夢でも見ていたかのような気分だ。人も車も多いし騒がしいこと・・・

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 牧志第一公設市場。

夕食はどうしたものかとまた昨日と同じ牧志公設市場に行ってみる。市場の2階は食堂になっているのだが、やたらと客の呼び込みをしているのと、前にも来たことはあるのでやめる。
牧志公設市場も最近は札幌の二条市場のように観光地化してきたように感じる。

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 牧志第一公設市場の様子。

1人旅をしていて困ることのひとつに食事があって、1人ではどうも店に入りづらい。居酒屋も1人は苦手だ。 

市場の惣菜屋の前で、なにか買って旅館で食べようかと考えていると、店のおばちゃんがおでんの丼をすすめてくれるので1つ買うことにした。それと、沖縄らしさに惹かれてパパイヤのチャンブル、グルグンという魚の唐揚げも買う。850円だがおまけで800円でいいという。
おまけで店の人が『キンチャク』と呼ぶ揚げパンのようなものをくれた。こんなに食べられるだろうか。

次は酒を買ってから旅館に戻ろうとすると、おばちゃんたちが後ろから「ニイニイ」と呼ぶ。さっきの惣菜屋の前でショルダーバックに提げていた帽子を落としていたのだった。

途中で泡盛を買って、旅館に戻る。市場で買った惣菜を並べて部屋で1人酒盛りとなる。

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 市場の総菜屋で買ってきたおかず。

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 ゴロンと塊が入るおでん。

◆市場で買った惣菜あれこれ◆

“パパイヤチャンブルー”
パパイヤを細切りにして厚揚げやニンジンと炒めたもの。塩味でパパイヤの甘みはうっすらと。

“おでん”
テビチが3つごろんと入る。他は厚揚げ、キャベツ、ニンジン、結び昆布、コンニャク、大根といった陣容。昆布だしの汁はテビチからコクとコラーゲンが溶け出してトロッとしている。

“グルグンの唐揚げ”
沖縄の県魚を唐揚げにした物。塩味、身は淡白。小骨がカタい。

“キンチャク”
店の人の説明によると、財布をかたどったもので、結婚式の引き出物にもなるという。具は入っていない塩味の揚げパンといったところ。

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 沖縄料理には泡盛が合う。

明日は早起きの必要がないので、沖縄料理と泡盛をじっくりと堪能する。泡盛は30度だが、淡泊な味付けの総菜に泡盛のきつい匂いが妙に合う。
すっかり泡盛が好きになってしまった。

4へつづく

タグ:沖縄

posted by pupupukaya at 20/05/09 | Comment(0) | 2006年の旅行記(リメイク版)
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