2006年優駿浪漫号で行く日高路2

前回の続き。

浦河で降りたのは、様似まで行っても折り返し時間が1時間近くあり、それならば浦河で下車してバスで様似まで行こうと思いついたのだった。

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浦河駅の改札口。すべてワンマン列車なので駅での集札はしていない模様。
窓口はみどりの窓口になっている。

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待合室にはストーブが置かれ、ベンチには座布団が敷かれて居心地は良さそうな待合室だ。
しかし、さっき降りた人たちはすぐにどこかへ消えてしまった。

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浦河駅は平屋の木造駅舎が今でも現役である。しかも今でも駅員が配置されている。木造駅舎で有人駅というのも今では数少なった。
跨線橋は線路の反対側の国道へ渡るためのものである。元々は反対側のホームに渡るためのものだったが、棒線化されてから今の形になったらしい。
駅前は一応広場はあって駅前らしくなっているが、駅前は店も1軒もなく寂しい所にある。

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駅の横にある日通の建物が往時の賑わいを偲ばせる。
昔は貨物列車が着くとここからトラックが出入りしていたのだろう。
貨物列車も廃止され、急行えりもも廃止され、駅だけが町から取り残されたような印象を受ける。

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JRバス路線があるが、駅へは寄らずに駅裏の国道に浦河駅通りのバス停がある。

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国道から見た浦河駅。
う〜ん、何か未来に残したい風景。

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浦河からはバスに乗って様似へ向かう。
JR、いや今はジェイ・アール北海道バスか。札幌市内を走っているのと同じバス。
車内の乗客は指折り数える程度だが本数も多くそれなりに町内の交通機関にはなっている。

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たまには路線バスに乗るのもいいものだ。
「次は日高月寒」なんて放送を聞くと日高にも月寒があったのかと親近感を覚える。バス停名に国名を冠するところが国鉄バスらしい。
ちなみに案内放送の声は札幌のと同じだった。

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様似の手前で見えるのがローソク岩。列車からでは見ることはできない。バスならではの景色も見える。

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バスは様似営業所行だが様似駅にも立ち寄る。
駅舎には観光案内所が入居し、それとは別にきっぷ売り場もある。
観光案内所は前はスーパーだったような・・・。いや、キヨスクがあってそこで切符を買った記憶が・・・。
いつの頃からか時刻表の『JR北海道のおもな駅』欄に様似駅が追加されて電話番号と営業時間が記載されるようになったので、いつの間にか有人駅になったのかもしれない。
この駅は来るたびに変わっているような気がする。


祝日だが窓口が空いていたので、記念に西様似までの乗車券を買った。マルス券ではなく、嬉しいことに赤地紋に印刷した常備券だった。

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浦河で別れた優駿浪漫に再開する。
この列車に乗っていれば13:39に様似に着いていた。そして14:34発の札幌行となって折り返す。
この雨じゃ駅の外へ出ても行くところがなさそうだし、バスに乗ってみて正解だったかも。
車内の乗客もどこへも行きようがないという感じで車内にこもっていた。

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車内販売はないがデッキには飲み物の自動販売機がある。残念ながら酒類は無し。

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カード式の公衆電話。一時期は特急列車に必須だったサービスだが、携帯電話の普及で最近は出番も少ないだろう。

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優駿浪漫号は折り返しまた来た道を戻る。
車内は空席ばかりが目立つほどの乗車率だった。

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昆布干し場の脇を通るが、雨のためかブルーシートが掛けられていた。

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また馬を追いながら日高路を戻る。

静内でたくさん乗ってくるのかと思っていたが、さほどではなく、空席が多い中発車となった。

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鵡川では7分停車。
たばことか退屈しのぎとかにホームへ出る人が多かった。
運転士と車掌2人もホームに出てきた。

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交換となる様似行き普通列車が入ってきた。

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15:21、苫小牧到着。ここでまた方向転換。
苫小牧は20分ほどの停車となる。

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1番ホームの優駿浪漫号の停車している同じ線路に、今度は2両編成の日高線仕様のキハ40が入ってきた。
ゆっくり進入して、優駿浪漫号の後ろに接近して停止した。これを連結して札幌へ向かうのかと思ったらドアが開いた。ホームの発車案内は『18:18 様似』と表示してある。これは様似行きの定期列車のようだった。
どうしてこんな変な停まり方をするのだろう。

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と首をかしげたくなる2列車が停車する隣の2番ホームに上野行北斗星2号が入ってきた。
個室寝台やロビーカーに食堂車を連ねてすぐに発車して行った。
そのあと向こうの4番線には東室蘭から来た3両の711系電車が到着。3番線はこの次に札幌行特急北斗5号の乗客がホームで待っている。

この通り他のホームは定期列車が全て使用するために、臨時列車の優駿浪漫号は日高線の普通列車が発車する1番ホームに同居させてもらうしか居場所がなかったのである。
普通は1つの線に2つの列車を入れるということはしないが、かつて急行『ちとせ』と『えりも』の併結を苫小牧駅でやっており、その信号が使えたからだろう。

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3番線に札幌行北斗が到着して発車すると、こちらも後を追うように発車となる。
ここから札幌までの所要時間は1時間18分。各駅停車とほとんど変わらない。
南千歳では「お急ぎの方は快速エアポートへ・・・」と案内していた。
過密ダイヤの隙を縫うように、千歳線内は何度も快速や特急に抜かれながら札幌を目指すのだった。

19:32、列車はすっかり暗くなった札幌に着いた。
天気は悪かったが、人が少ないおかげで車内ではゆったりと過ごせたし、一日散歩きっぷでリゾート車両に乗ることができたので満足だった。

〜おわり


posted by pupupukaya at 20/05/05 | Comment(0) | 道央の旅行記
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