◆ はじめに
2008年の春、前年の10月ダイヤ改正で週末のみ運転の臨時列車に格下げされてしまった特急『まりも』。それでも寝台車1両を連結し、夜行列車としての面目を保っていました。同年11月2日からはB寝台料金が3000円に値下げされ、気軽に寝台車を利用できるようになったのはありがたいことです。
4月最初の週末に突然思い立ち、金曜の夜に特急『まりも』で旅立つことにしました。
使用したきっぷは『北海道フリーパス』(23,400円)。
7日間有効ですが、使用したのは金・土・日の3日間だけ。あとの4日分は掛け捨てとなってしまいますが、別々にきっぷを買うよりは、はるかに安上がりなためこのきっぷを使用しました。
指定席も6回まで利用できますが、使用したのは1回だけで、あとは自由席となっています。これは指定券との引き換えが面倒だったのと、どの列車も空いているだろうとのことです。(案の定どの列車もガラガラでした)
以下の旅行記は2008年4月に旧ホームページ版でアップしていたものですが、今回ブログ版としてリメイクしたものになります。
日付 | 列車名 | 区間 | 利用座席 |
4/4(金) | 臨時特急まりも | 札幌〜釧路 | 自由席 |
4/5(土) | 普通 | 釧路〜網走 | |
〃 | 特急オホーツク4号 | 網走〜旭川 | 自由席 |
〃 | L特スーパーカムイ32号 | 旭川〜札幌 | uシート |
〃 | 特急スーパーとかち7号 | 札幌〜帯広 | 自由席 |
〃 | 特急スーパー―おおぞら11号 | 帯広〜釧路 | 自由席 |
〃 | 臨時特急まりも | 釧路〜札幌 | B寝台 |
4/6(日) | 特急北斗2号 | 札幌〜五稜郭 | 自由席 |
〃 | 特急白鳥18号 | 函館〜木古内 | 自由席 |
〃 | 普通 | 木古内〜江差 | |
〃 | 普通 | 江差〜木古内 | |
〃 | 特急スーパー白鳥9号 | 木古内〜函館 | 自由席 |
〃 | 特急スーパー北斗17号 | 函館〜札幌 | 自由席 |
◆ 札幌 23:08発【特急まりも】翌5:50着 釧路
2008年4月4日(金)
ここ5〜6年間に夜行列車がバタバタと廃止になってしまった。かつては札幌から道内各方面へ夜行列車が出ていたが、函館行『ミッドナイト』が無くなり、稚内行『利尻』、網走行『オホーツク』(夜行)が無くなり、いつしか『まりも』は金土日だけの臨時列車となってしまった。
よく金曜発の夜行でふらりと旅に出たものだが、それも難しくなってしまったなあ…
よく金曜発の夜行でふらりと旅に出たものだが、それも難しくなってしまったなあ…
幸い週末だけとはいえ、札幌と釧路を結ぶ夜行特急『まりも』が運行されているので、それを利用して2泊3日で道内鉄道旅行に出ることにした。
『臨時特急まりも』の表示とホーム。
金曜の夜とあって駅はまだ賑わっている。
こちらはこれから夜行で旅立つ身。家路を急ぐ人の流れや喧騒が別の世界の出来事に見える。
何だろう、このワクワクした感じ。夜行で旅立つときはいつもこうだ。
ホームの売店はどこもシャッターが閉じている。
1階コンコースのキヨスクだけはまだ営業していたので、ビールとつまみなどを買いこんでホームに上がる。
1階コンコースのキヨスクだけはまだ営業していたので、ビールとつまみなどを買いこんでホームに上がる。
6番線に停まっているのは苫小牧行普通列車。
ホームの人はほとんどそちらの客。苫小牧行は22:50に満員で発車していった。
そのあと『まりも』が入線してくる。最近出番も限られてきた角ばったキハ183系気動車。
特急「まりも」の乗車口。
自由席の乗車口に並んでいた数人とともに車内に入る。
春休み期間もそろそろ終わりとあって2両の自由席はがら空き。もうこれ以上乗ってくることも無いだろうと、前の座席を向い合わせにして足を伸ばす。
春休み期間もそろそろ終わりとあって2両の自由席はがら空き。もうこれ以上乗ってくることも無いだろうと、前の座席を向い合わせにして足を伸ばす。
隣には旭川行最終『スーパーカムイ』が停まっている。
がら空きの自由席車内。
隣には旭川行最終『スーパーカムイ』。
隣の『スーパーカムイ』が先に発車して行き、こちらも23:08に発車となる。
まずはビールを開け旅立ちに乾杯。夜行飲むビールと一緒によく買うのが燻製たまご。ゆで卵を燻製にしたものだが、ビールに良く合う。別につまみなどいらないのだが何もないと淋しい思いもするので買ってきた。
まずはビールを開け旅立ちに乾杯。夜行飲むビールと一緒によく買うのが燻製たまご。ゆで卵を燻製にしたものだが、ビールに良く合う。別につまみなどいらないのだが何もないと淋しい思いもするので買ってきた。
ビールとつまみなど。
自由席なので、空いていれば前の座席と向かい合わせにすればゆったりと過ごせる。
夜の窓ガラスに映った車内や、現れては去ってゆく街の灯かりをただ眺めていると、缶ビールの酔いも手伝って、自然といろいろなことを考えさせてくれる。こういう夜汽車の雰囲気はとても好きだ。
南千歳で2人ほど乗ってきたが車内は静か。0時少し前車内は減光される。0:08に追分を発車。いつの間にか眠りこんでいた。
減光され、小電球が灯る車内。
追分駅に停車。
目覚めると5時過ぎ。明るくなっているが小雨模様である。札幌を発車したときは10人くらい乗っていたこの車両だが、いつの間にか車内は3人だけになっていた。
夜明けの白糠駅に停車。
新富士駅で運転停車。貨物列車が停まっていた。
終点釧路に到着した夜行臨時特急『まりも』。
5:50、釧路駅1番ホームに到着する。幅広のホームにはパラパラと人が降りてくるだけで寂しい終着駅だった。
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