2019年12月31日、火曜日。
いよいよ最終日、今日の帰国便はヘルシンキ・ヴァンター空港発17時25分発の成田行。
ヘルシンキ中央駅を14時半過ぎの電車で空港へ行く予定にしている。
それまではたっぷりと市内観光と言いたいが、今は9時半は過ぎないと明るくならない。使える時間は限られたものとなる。
キッチンでインスタントコーヒーをいれてきて、残り物のパンやチーズで朝食。
これで食料はすべて食べきった。
8時近く、部屋で飲んでいたビールの空き缶を処分しようと、空き缶を入れた袋を下げて外に出る。
空き缶をスーパーにあるリサイクルマシンに入れるとデポジット分のお金が戻ってくるからだ。
大した額ではないが、ほかにすることもないし散歩がてら夜明け前の街でも見てこよう。
2日分の空き缶とペットボトル。
夜明け前のように静まり返っているが、これでも朝8時前。
小路を抜けて大きな通りに出ると、普通に車やトラムが走っている。
今日は大晦日。明日はフィンランドでも元日ということで祝日になるが、今日は普段通りの朝である。
カイサニエメン通りを行くトラム。流し撮り。
ヘルシンキ駅前のビルにある温度計は+4℃を表示。気温は高い。
カイサニエメン通りにあるはずのK-スーパーマーケットに行くと、看板はあるが中は真っ暗で空き家のようだった。張り紙を見ると閉店したらしい。
店の前でスーツケースを持った日本人女性2人連れが「えー、マジ!」と言って立ち尽くしていた。
もう日本は年末年始休みだ。このあと、あちこちで日本人らしき人を目にする。
もう少し先の中央駅近くのスーパーに入るが、リサイクルマシンが見当たらない。別のスーパーに行ってみても置いていないようだった。
ヘルシンキでは回収方法が違うのだろうか。
結局、また部屋に持ち帰る。
初日と最後の2泊と世話になった部屋。
空き缶はホテルで処分してもらうしかない。袋ごと部屋に置いておくことにする。
またバックパックの荷物を詰めなおす。隙間がないように詰め込んだら、あとスーパーの手提げ袋1つ分は入るくらいの空間ができた。
これは最後に駅前のショッピングセンターあたりで土産物の品を買うことにしよう。
9時半、ようやく明るくなった。
最終日朝でもまだ余裕のバックパック。
9時半過ぎ、ホテルをチェックアウト。といっても、キーをキーボックスに投函するだけ。
背負っているバックパックはまた駅のコインロッカーに預けることにする。
普通は宿泊したホテルで預かってもらえるが、安宿のこのホテルは有料。インフォメーションに1日当たり5ユーロと書いてあるし、朝はスタッフがいないのでどうするんだろう。
◆ ヘルシンキ観光へ
やれやれ、これでボロ宿ともおさらばだ。
こんどはホテル前の電停からトラムに乗る。
デイチケットはさっき中央駅に行った時に買っておいた。こんどは空港まで行くのでA+B+Cゾーンのものである。
カンサッリス・アルキスト(Kansallisarkisto)停留場に来る7番トラム。
ヘルシンキ中央駅コンコースのコインロッカーへの階段。
コインロッカーにバックパックを預けて身軽になったところで、中央駅西口にある郵便局へ。ここで昨夜書いた絵葉書を出す。
「To Japan」と言ってカウンターに出す。料金は1.7ユーロだった。
郵便局の隣はK-スーパーマーケット。最後はここで土産物などを調達することにしよう。
中央駅西口のK-マーケットと郵便局(右)。
トラムの撮影をしながら、中央駅からラスィパラツスィ停留場へ向かう。
ここの交差点はトラムの線路が十字に交差し、市内トラムの全系統がここを通っている。
電車が次から次へとやって来るこの場所は、トラム好きにはたまらない光景。
ラスィパラツスィ(Lasipalatsi)停留場。
7系統が集中するマンネルヘイミン通りの3線区間。
10番のトラムに乗る。
トラムもいいが、今日はヘルシンキ観光に充てることになっている。
まず向かうはフィンランド国立博物館。2日目はクリスマス休暇のため休館していたので行けなかった。
10番トラムに乗り、カンサッリス・ムセオ(Kansallismuseo)で降りる。この停留所名は訳せば国立博物館で、降りたら目の前に博物館があった。
ところが入口は閉まっている。あれ、休館日だった?
しょうがないなあ、次に予定していたトラム博物館へ行くことにしよう。
フィンランド国立博物館。
たしか次の電停だったよなあと歩く。
その電停まで来たが、それらしい建物も看板も見当たらない。
しばらく歩いて探し回ったが、見つからなかった。
仕方がないので中央駅に戻ることにする。
道路上の電停。ヘスペリアンプイスト(Hesperian puisto)停留場。
中央駅に戻って、向かいのシティーセンターに入るとWi-Fiが通じた。
グーグルマップで調べると、トラム博物館の場所は全然違っていた。あと、国立博物館は11時開館だった。
何やってるんだ、もう。
こんどはちょっと趣向を変えて、3番のトラムへ。
かもめ食堂(Ravintola Kamome=ラヴィントラかもめ)に行ってみようと思った。
かもめ食堂は2006年公開のヘルシンキを舞台とした映画。店主サチエ(小林聡美)と仲間たちや客との触れ合いをコミカルに演じた作品。
元々はカハヴィラ・スオミというカフェだったのだが、数年前に経営者が変わったのを機に、映画ロケ当時の名前と看板を復元したようである。
観光名所ではないが、日本から来たのなら、ちょっと立ち寄ってみたい店だ。
古都のような風情のヴィースクルマ(Viiskulma)電停。
ヴィースクルマ停留所で降りる。ほかに日本人の姿は見ない。
調べてきた方向に歩くと、映画で見覚えのある店構えがすぐに見つかった。
映画『かもめ食堂』のロケに使われた店。
ハ・ラ・ゴ・シ・ラ・エ・して歩くのだ
ここで昼食にするかと近づくと、ドアになにやら張り紙がある。
『冬季休業期間 2019年11月1日(金)〜2020年2月中旬予定』
がびーん Σ( ̄Д ̄;)
というほどではないが、無駄足だった。
映画ロケ当時の姿に復元されている。
こうしてヘルシンキの午前中は不毛のまま過ぎて行った。
オーロラで運を使い果たしたのだろうか(そういう問題じゃないような・・・)
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