2004年ロシアサハリン旅行記5

 2004年9月21日

 ◆ ノグリキ クバンホテル

駅には出迎えの人が大勢待ちうけていた。駅前の駐車場には、車がびっしり駐車してある。
あちこちで、列車を降りた人と、出迎えの人たちで、ホームはごったがえす。あちこちで挨拶や握手する光景が展開される。

日本人は私1人だけのようだった。

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 列車を降りた人と出迎えの人でホームはごった返す。 

とりあえず駅の中に入り、荷物を置く。列車を降りた人たちは、車に乗り込んで次々に去っていった。
それにしても皆どこまでいく人たちなのだろうか。

しばらくすると、駅にはまだ迎えの来ない人や、夕方の列車を待つ人が残るのみとなった。

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 車が次々と去って行くノグリキの駅前広場。

どこへ行くにも、まずこの荷物を置かなければ始まらないので、T社から送ってきた地図を見ながらホテルの方角に歩き出す。

駅は町外れにあり、中心部へは少々離れているという若干の地理は、前に来たことがあるので分かっていた。送ってきた地図によると、ホテルはオハまでの幹線道路沿いにあり、町までは歩いて20分だろうと想像していた。

地図にある通り、駅前の舗装道路を左側へ向かって歩く。

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 クバンホテルに続く道。本当に道は合っているのか? 

200mほど歩くと、砂利道ですらない、ただの泥んこ道に変わった。
家も途切れ、だんだんひと気も無くなり、道の先はスクラップ置場になっているようで、どう考えてもこの先にホテルがあるとは思えず、何度も地図を見るが、やっぱりこの方角で間違いないようだ。
やたらとダンプカーが通る。

踏切を渡ると、山のように積み上げたスクラップ置場の向こうに、カラフルな家が見えた。あれだろうか。
この環境の中でカラフルな塗装の瀟洒(しょうしゃ)な2階建ての家はひときわ異彩を放っている。

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 スクラップ置場の向こうで異彩を放つ家。

家の前まで歩いていくと、あった。看板に『クバニ(КУБАНЬ)』と書いてあり、そのうえに『マガジン(商店)』とあった。

МАГАЗИН(店)??

店の入口があってそっちはまだ開店していないようだ。
もう一方は門があり庭の中を入っていく。

どう見ても個人宅の玄関のようで、おばさんがノンキにペンキ塗りをしていた。

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 どう見ても個人宅にしか見えないのだが・・・

とりあえず門をくぐり、おばさんに「ズドラストビーチェ(こんにちは)」と声をかける。

「えーと、ガシチニーツァ・クバン(クバンホテル)?」

そうだと言う。バウチャーを見せてみると、ここの客だと分かったらしく。中へ入れと案内してくれた。玄関で靴を脱ぐように言われる。

靴を脱いで、家の中に上がる。
ロビーと言うか、居間のようなところに通されて、ここで座って待っててくれと言う。
置いてあったテレビの電源を入れて、おばさんは奥へ消えていった。しばらく待たされる。

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 ド派手な内装。北方民族調? 

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 ここは食堂のようだ。 

何と言うか、あちこち派手な内装だ。この奥の部屋が食堂になっているが、そちらの内装はもっとド派手。ロシア調なのか、北方少数民族調なのか。

トラのぬいぐるみがいい味を出している。

片側の壁は金網がはってあって、中には2頭の猿が飼われている。猿をからかったりしていると、おばさんが中から出てきた。

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 壁面にサルの檻が。からかうと楽しい。

「パイジョーム(ついといで)」といわれ、おばさんについて階段を昇る。客室は2Fにあるようだ。これもまた奇妙な廊下を歩き、1番奥の部屋に案内される。「ここがあんたの部屋だ」というようなことを言って、おばさんは下に下りていった。

鍵はないのかと見たら、ドアにささっていた。この鍵がまた年代物というか、時代がかったもので、開け閉めするのにかなりコツがいる。

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 部屋はこんな感じ。慣れるまで落ち着かない 

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 年代物の部屋の鍵。

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 ペンキを塗るおばさん。 

部屋には、ベッドとテレビと冷蔵庫があるのみで、洗面所・トイレは共同となる。

明かりは天井から裸電球が1個ぶら下がっているほか、枕元の壁に小さい照明が取り付けてあった。窓の下には暖房管があり、部屋の中が暑いと思ったら、もう暖房が入っているではないか。

窓ガラスは寒さ対策か2重ガラスで、はめ殺しになっている。一番上の小窓が少し開くので、暑いから開けて置く。窓ガラスも妙にゆがんでいる板ガラスで、何十年もタイムスリップしたような感覚に陥る。

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 古びた窓。

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 厳寒地らしく窓は2重ガラス。

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 窓下の温水ヒーター。

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 傘がどこかへ行って裸電球になった灯かり。

顔を洗おうと洗面所に行き、蛇口をひねると、赤錆まじりの水がちょろちょろ出るだけ。さすがにこれはひどいと思っていたら、夕方に配管屋さんが修理に現れて、夜にはちゃんと水が使えるようになった。

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 ひどい状態の洗面所。

荷物も置いたし、表は良い天気なので町の見物に行きたい。このまま出掛けちゃっても大丈夫だろうか。

1階に降りてみるが、シーンとして誰もいないようだ。

さっきのおばさんがいたので、バウチャーを見せて・・・・えー、何て言えばいいのだろうか。チェックインはロシア語で分かるはずもない。
パスポートに滞在証明をもしてもらわねばならない。

とりあえず色々言って見る。おばさんも色々言ってくるが、何を言っているのか分からない。
20分くらいやり取りしただろうか。おばさんの言わんとすることは、要するにこういうことだった。

「私に言われても分からない」

おばさんの言った「パカー(あとで)」の言葉でやっと分かった。とりあえず私は「ツェントル(町)」のほうに出かけてくる、と言うことを伝えた。ツェントルは、バクザール(駅)からタクシーに乗れば良いと親切に教えてくれた。

6へつづく


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