2018年オーストラリア旅行記15 ジ・オーバーランド号メルボルンまで

 ◆ アデレード 7:45【ジ・オーバーランド】18:50 メルボルン

アデレードとメルボルンとを結ぶ、ジ・オーバーランド号の旅。
南オーストラリア州とビクトリア州の州境へと向かって乗っている。

overlandmap6458.png
 ジ・オーバーランド号のルート地図。


overlandtime7496.png
 車内で入手したジ・オーバーランド全駅掲載の時刻表(合成して引用)。
 駅名にLoopとあるのは、列車交換のための信号場のこと。

DSCN0552 (2).JPG
 ボーダータウン駅の駅名標。

南オーストラリア州最後の駅、ボーダータウンを発車するあたりで、ナイフとフォークが配られる。
こんどはランチタイムだ。
また、頼りないテーブルをひじ掛けから取り出して広げる。

12:39(東部時間)にウェルスレイ(Wolseley)駅を通過。

ここまでが南オーストラリア州側の鉄道であるアデレード−ウェルスレイ鉄道線(Adelaide–Wolseley railway)であり、ここからはビクトリア州側の西部標準軌鉄道線(Western standard gauge railway line)に乗り入れる。

時刻表ではこの駅が中央部時間帯と東部時間帯の切り替え地点とされている。
しかし、ジ・オーバーランド号は通過。
駅周辺は集落があるだけで、側線の線路も錆びていて、廃駅のような駅だった。

ランチは出来た分から配っているようで、自分の分は来ない。
見回すと、多くの人は配膳されて食べ始めている。

ランチメニュー2番目にある日替わりのカレー(Curry of the Day served)が人気のようで、車内はカレーの匂いが漂う。
あれにすれば良かったなと思うが、今さらしょうがない。

一緒にビールやワインを飲んでいる人もちらほら。
さっきランチのドリンクのオーダーの時に注文したのだろう。

周りが食べ終わった頃に、ようやく私の分のランチが出てきた。13時過ぎ。
これがまあ馬鹿でかいサンドイッチ。

メニュー表にはトルコ風トースト・ピデ(Toasted Turkish pide)とあった。
具はスモークハムと生野菜。
シーゾナルサラダが付け合わせ。

DSCN0584.JPG
 スモークハムと野菜を挟んだトルコ風トーストサンド。

DSCN0582.JPG
 結構厚みがある。

ドリンクが来ていなかったので言おうと思ったが、なんて言えばいいんだ。
yet(まだ)・・・としか思い浮かばなかった。

もういい、面倒くさい。

ドリンク無しでこの分厚いサンドイッチを頬張った。
パンは表面がサックリしていて、トーストしたてのようで温かい。

う〜ん、ビールでも欲しいところ。コーラでもいいよ。

サンドイッチと格闘していると、ストッパーが外れて ガタン とテーブルが膝の上に落ちた。
幸いサンドイッチだったので事なきを得たが、カレーだったら大惨事だった。

ランチメニューの3つ目がベイクド・ムサカ(Baked moussaka)とあって、これは一番最後に配られていた。

なお、アルコール類は有料で、あとでスタッフが集金に回っていた。

DSCN0601.JPG
 この線の主役はホッパー車。

この列車の最高速度は115km/h、直線区間では最高速度まで上がるが、細かい揺れがひどかった。
ところが、ビクトリア州に入ってからは揺れが少なくなり、乗り心地もぐんと良くなった。

車窓は相変わらずの麦畑。
余りにも広いので、畑というのは当たらない。一大麦作地帯とでも呼んだらいいのだろうか。

DSCN0599.JPG
 駅ごとに小麦のサイロと積み込み施設がある。

DSCN0608.JPG
 ディンブーラ駅とビクトリア州鉄道の駅名標。

ディンブーラ(Dimboola)駅発13:47。
おや、時刻表では13:50発となっているが3分早発になる。
完全予約制の列車なので、乗降が終わったのが確認できれば発車するのだろうか。

ここは広大なオーストラリア。数分単位の話などこだわってもしょうがないが。

DSCN0655 (2).JPG
 麦畑がどこまでも続く。

ずっと快晴なのは気持ちが良いが、行けども行けども麦畑。
よく通過するのが錆びた側線のある駅のような所。麦を貨車に積み込みをするホッパーとサイロがあるので、廃駅ではなさそう。
それとは別に信号場(Loop)もあって、こちらは長大な貨物列車同士の交換ができるように、複線の線路が長々と続く。

たまに集落や小さい町が現れるが、旅客用の駅は無く、この列車も通過する。

14:08、ホーシャム(Horsham)駅着。

線路沿いの道路には店が並び、久々の町という感じだった。
ここからこの車両に1人乗客があった。
このあたりの沿線では、週2往復のこの列車が唯一の旅客列車である。

時刻表では14:15着/14:17発となっていて、7分も早着したことになる。
時間調整のためか、ここでしばらく停車する。

アウトバックエクスプローラーのときはホームに出ることができて、リフレッシュや煙草タイムになったものだが、この列車では外に出してはくれないようだ。
14:17になると発車した。

車内放送は、カフェカーではランチの販売をしています的なことを言っている。あとは聞き取れません。


全員のランチが終わって片付けが終わった頃に今度はデザート。14時半頃。
イチゴを乗せたショートケーキ。

と思いきや、間のカスタードが砂糖の塊のようにズシーンと重たくて甘い。
それの上下をパイ生地で挟み、上をホワイトチョコでコーティングしている。

DSCN0661.JPG
 苺のケーキはヘビー級(?)の甘さ。

あとで調べたらバニラスライスというケーキらしい。
オーストラリアのスイーツはとにかく甘いものが好まれるようだ。

甘いのが苦手な方はご注意を・・・

私は酒飲みなのに甘党だが、それでも胸焼けがしそうなほど甘い。
上のイチゴの酸味が救いだった。

周りのオージーの乗客たちは、ドリンクもなしで平然と平らげている。

・・・さすがオージー (^^;

DSCN0629.JPG
 昔ながらの電信柱が車窓の友。

アララト(Ararat)駅着15:33。定刻通りである。
ホームには駅舎に向かう下車した数人の姿があった。ここも、そこそこ大きな町のようだ。

ここアララトからメルボルンまでは、ビクトリア州で旅客列車サービスを行っているVライン(V/line)による定期列車が運行されていて、最速2時間30分で結んでいる。

Vラインの列車はバララット経由で真っすぐメルボルンに向かうのに対し、こちらジ・オーバーランド号は大きく南へ迂回して、ジーロング経由でメルボルンへと向かう。
こちらはメルボルンまでまだ3時間15分もかかるのはこのためだ。

Vラインの線路は広軌の1600mmを採用していて、標準軌の列車は直通することができないためにこうなっている。

DSCN0688 (2).JPG
 アララト(Ararat)駅。

アララトを発車したあたりから雲が多くなってきた。
それまでの麦畑一色から、羊の放牧なども目にするようになる。

放牧といっても、千頭以上いるんじゃないかと思うほど広大なスケールの牧場だ。

ずっと平地だったが、遠くの方に山も見えるようになった。

DSCN0744 (2).JPG
 地平線の向こうまで覆いつくした羊の群れとエレファント山。

17時を過ぎたころ、アフタヌーンティータイム。
ワゴンに菓子とドリンクを積んでやって来た。

菓子は、これもまたずっしりと重たいチョコケーキ or 箱入りのチーズクラッカーから選択。

さっき激甘のケーキを食べたばかりなので、ここは軽めのチーズクラッカーを取るところだが、何を血迷ったのかチョコケーキの方を取ってしまった。

喉が渇いていたし、炭酸が飲みたい。ドリンクはコーラをもらった。

DSCN0762 (2).JPG
 アフタヌーンティータイムの車内。

DSCN0759.JPG
 ヘビー級甘さのキャラメルスライスとコーラの組み合わせ。

コーラの炭酸がシュワーッと喉を通って、久々の炭酸がうまい。

上にダークチョコレートが乗ったこのケーキは、キャラメルスライスといって、オーストラリアのカフェなんかでは定番らしい。
想像の通り、これも激甘。

しかもドリンクはコーラである。
コーラはNo Sugarなのが唯一の救い。

車内では基本座っているだけだし、体中が甘くなったような気分になった。
妙に日本のお茶が恋しくなった。

DSCN0781.JPG
 V/Lineの都市間気動車列車に抜かれる。

ジーロングは人口約20万人、ビクトリア州第2の都市である。

ジ・オーバーランド号はこの市内を通るのだが、ジーロング駅はVライン専用の駅になっていて、この列車は入れない。
郊外にあるノース・ショア(North Shore)駅がジーロング市内の停車駅になる。

島式ホームはVラインのホームで、こちらは標準軌線路にホームだけが設置された駅に寂しく停車するだけだ。

DSCN0783 (2).JPG
 最後の停車駅ノースショア駅は近郊駅の雰囲気。

ノースショアからは鉄道としてはだんだん賑やかになってくる。
線路は3線区間へ。
といっても、複線の1600mm広軌と標準軌の単線が並ぶだけだが。
旅客駅も次々と現れて通過する。

ウェロビーからは電化区間になり、郊外電車のメトロトレインともすれ違うようになった。

18:14、ニューポート駅を通過。
サザンクロス駅までは10kmほどの駅である。ここまでくればあと一息だ。それにしても随分時間が早い。
これはもしかしたら早着するかもと期待してみる。

メルボルンに予約しているホテルは駅から離れた所にある。
とにかく早く着く分にはありがたい。

スマホのGPSで、どこら辺を走っているのかはわかる。
地図を見ていると、真っすぐサザンクロス駅へは向かわず、反対側の西方向に向かい始めたではないか。

貨物線のような裏寂れた所を通る。
そうしているうちに、貨物のヤードのような所に出た。

カラフルに落書きされた貨車や、山と積まれたコンテナなどを見ながら列車は進む。

メルボルン発着の列車とはゲージ(軌間)の違いとはいえ、メルボルンが近くなるにつれて貨物列車扱いになってきた。

DSCN0841.JPG
 落書きでカラフルになった貨車。

こういう線路を迂回するのは時には楽しいかもしれないが、今日ばかりは早く着いてほしい。
摩天楼が遠くに見えているので、余計にまどろっこしい。

DSCN0859.JPG
 メルボルンの摩天楼。

だんだんとスピードが落ちてきて、そのうち停車したりまた動き出したりを繰り返すようになった。
隣の線路を走る旅客列車が次々と追い越して行く。

定期列車が優先なのだろう。週2便の列車など、線路が開通するまで入れてもらえない悲しさ。

アデレードから828km、10時間半もの時間をかけて唯一の旅客列車として堂々と走り抜けた列車も、メルボルン手前では貨物線を迂回し、サザンクロス駅手前では何度も停止信号という落ちぶれた姿になってしまった。

DSCN0873 (2).JPG
 メルボルン観覧車がジ・オーバーランド号を出迎える。

到着放送があって、まもなく終点のサザンクロス駅に到着することと2番線に着くことだけ分かったが、あとは聞き取れず。
それだけ分かれば十分だが。

車内のスタッフも、発車時と同じジャケットとカウボーイハット姿になってドアの前で配置についている。

DSCN0885.JPG
 近郊電車のメトロトレインと並走。

終点を目前にしてからが長かった。
また動き出してようやくメルボルン・サザンクロス駅に入線する。

到着は定時ならば18:50のところ、19:01着と10分遅れとなった。


 ◆ メルボルン・サザンクロス駅に到着

DSCN0905.JPG
 近未来的なサザンクロス駅とジ・オーバーランド号の客車。

メルボルン・サザンクロス駅は駅全体が波状の大屋根で覆われた近代的な駅になっている。
発着する電車も新しくてスマートな車体。

無骨な機関車と車体の凹凸が目立つ客車を連ねたジ・オーバーランド号は、古色蒼然というか、老体を連ねた旧型客車というように見えた。

DSCN0904.JPG
 ジ・オーバーランド号の機関車とレールファン。

ホームは自動改札を通らないと出入りできないが、この時だけは柵の一部が解放されて、そこから出られるようになっている。
下車した乗客たちは写真を撮ることもなく、すぐに消えてしまった。

わざわざ機関車の前まで行って写真など撮っていたのは3人(私含む)のレールファンだけだったようだ。

DSCN1005 (2).JPG
 標準軌と広軌の3線軌道の2番ホーム(翌日撮影)。

DSCN0909.JPG
 2Fから見た頭端式のサザンクロス駅俯瞰。

ホテルはサザンクロス駅からだいぶ離れていて、サザンクロス駅からはトラムで20分程の場所にある。
駅近くのホテルは高いところばかりなので、あえて離れた場所にあるホテルを予約していた。
トラムの本数も多かったので、まあいいやと思ってそこにしたのである。

ところで、トラムに乗るためにはチケットを買う必要がある。
ここメルボルンでも、市内交通はICカードになっていて、myki(マイキー)というカードになる。

で、これを手に入れないことには電車にも乗れないのだが、出発前に券売機で買えるというのを調べていたので、まずは券売機を探す。
1階のコンコースに1台だけ見つけて買おうとしたが、はて、この機械では売っていないようだ。

初日にシドニーでオパールカードを買ったWHSmithというコンビニがあったので、そこで聞いてみた。
店員はマイキーノーとのこと。あっち、という風に階段の方を指さす。

何だかよくわからないが、サンキューと言って階段を登ると、券売機が数台並んでいるコーナーがあった。
その券売機のタッチパネルには『Buy miki』の文字があった。

DSCN1331.JPG
 マイキーも買えるサザンクロス駅2Fの券売機。

金額の選択など成すがままに操作して、20ドル札を入れると受け取り口にmikiが出てきた。

後で知ったが、mykiは市内各所にあるセブンイレブンでも買えたようだ。

DSCN0937.JPG
 myki(マイキー)と呼ばれるメルボルンのICカード乗車券。

メルボルンはトラム(路面電車)の街で、中心部はこのトラムの線路が網の目のように張り巡らされている。
トラム乗車を楽しむのは明日のことにして、今日はホテルに着いたらもうおしまいにする。

ホテル近くの電停まで行くトラムは2系統あって、そのどちらもサザンクロス駅・コリンズストリート電停から乗車する。
トラムの路線が多いので、サザンクロス駅前の電停がいくつもある。

電停を間違えると、目当ての電車がいつまでたっても来ないということになるのでご注意を。

DSCN0924.JPG
 サザンクロス駅・コリンズストリート停留場。

駅で手間取ったので、トラムの電車に乗ったのは19時半を過ぎていた。
日はだいぶ傾いているが、明るいうちにはホテルに着けそうだ。

トラムの電車は混んでいる。立ち客も多いし、電停ごとに乗り降りする人が多い。
ホテルに着いたらビールでも飲もうかと考えていたら、突然車内が暗くなる。
停電か?

車内が騒然となるが、しばらくすると照明がついた。
しばらく停まっていたが、特に何もなかったようで、また走りだした。
またホテルに着くのが遅くなる。

ウェリントン・ストリート電停で降りるとホテルはすぐ近くだった。


 ◆ バーデンパウエルホテル

ホテルはバーデンパウエルホテル

1泊70ドル(約5700円)の安宿。
1階がパブになっている、今回の旅行ではお馴染みのホテルである。

DSCN0934.JPG
 安宿ではお約束の1Fがパブになったバーデンパウエルホテル。

ホテルとは言っても2階建ての小さな建物。
レセプションなどは無く、直接パブの方に行く。

レジでチェックインしたいと告げると、書類を出してきて、それにサインするだけでチェックイン完了。
ルームキーは無くて、暗証番号キーになっている。外に出入りするドアも同じ。

客室は店から外に出て、裏手にあるドアから出入りする。この暗証番号も教えてもらった。

ダブルベッドが備え付けられた部屋は、やや狭いが冷蔵庫に電気ケトルと必要なものは揃っている。
バス・トイレは共同。これは安宿なので仕方がない。

DSCN0936.JPG
 ダブルルームの客室。

ホテルの前は広い電車道になっていて、斜め向かいにはスーパーがある。
部屋を出てスーパーに買い物へ。
特に買うものもなく、水だけ買ってホテルに戻る。

裏手の出入り口のドアで暗証番号を押してドアを開けようとするが、開かない。
何度も同じように試したがビクともしない。
おかしいなあ、さっきは同じくやって開いたのに。

面倒だが、パブの方へ行って「ドア、ノーオープン」と言うと、「プル・プッシュ」と言われた。
1度引いてから押すと開く仕組みだった。

それを先に言ってくれよ。

水を冷蔵庫に入れ、また1階のパブへ。
こんどは客としてである。

「ハイ、ビアプリーズ」

と言って、ビアサーバーの適当なのを指さすと、

「スモール?レギュラー?ビッグ?」

と聞かれた。
何だか妙に外人慣れしている。

「レギュラー」というと、アデレードではパイントサイズのグラスに注いで出された。
1杯10ドル。やっぱり高かった。

DSCN0940.JPG
 バーデンパウェルホテル1Fのパブ。

店の隅のテーブルに腰掛けてチビチビと飲む。
高いのでガバガバとは飲めない。

外はだんだんと暗くなり始めた。それでも午後8時半を過ぎたが、まだまだ明るい。

今日は金曜だが、店の客は2〜3人。
騒がしいよりは静かな方がいいが、なんだか冴えない。

DSCN0946.JPG
 金曜日なのに、しっとりとした雰囲気。

DSCN0949 (2).JPG
 20:40、黄昏のメルボルンの街。

20分くらい居て、部屋に戻る。

アデレードで買ったワインをバックパックに入れて持ってきていた。
これを飲んでしまおう。

夕食を食べていないが、ジ・オーバーランド号で出された2度の激甘スイーツのおかげで食欲は無い。

ワインを飲みながら日記を綴る。
部屋の中に蚊が1匹飛んでいる。やれやれ、どこかから侵入してきたようだ。

明日はオーストラリア滞在の最後の日となる。
飛行機は明後日の未明に出発となるので、ホテルの滞在は今夜が最後だ。




posted by pupupukaya at 19/03/02 | Comment(0) | 2018年オーストラリア旅行
この記事へのコメント
コメント
ニックネーム: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

Powered by さくらのブログ