2018年11月28日
◆ ブロークンヒル 7:30【Buses R Us 1102】14:15 アデレード
今日の行程はブロークンヒルからアデレードまで519kmのバス移動となる。
チケットは昨日ビジターインフォメーションセンターで買っておいた。
ブロークンヒルからアデレードまでのバスルート。
前述だが、シドニー〜ブロークンヒル間のの地上移動ルートは、週1回運転のアウトバックエクスプローラーのほか、ダッポーからのコーチサービスによるバスが毎日運転されている。
一方で、ブロークンヒル〜アデレード間の地上移動ルートは、週2回運転のバスだけになる。
鉄道はあるが、これはクルーズ列車のインディアンパシフィック号以外は旅客営業をしていない。
昔はシドニーからブロークンヒル経由でアデレードとを結ぶグレイハウンド(長距離バス)の路線があったようだし、鉄道も1990年までは定期列車があったようだが、今はどちらも廃止されている。
ブロークンヒルは経済的にはアデレードとの結びつきが強いようだが、人的交流はやはり州都であるシドニーとの行き来が多いようだ。
レセプションのドアポストにキーを投函してチェックアウト。
ホテルを7時少し前に出る。
レセプションは閉まっていて誰もいない。
貼り紙に営業時間が書いてあって、平日はAM8:30〜PM5:30とあった。それ以外は隣のバーへ行ってくださいとのこと。
どうりで一昨日午後7時過ぎに着いても誰もいなかったわけだ。
チェックアウトはドアポストにキーを落とし入れれば完了。
バス乗り場のビジターセンターは歩いて5分とかからないが、ホームページの時刻表には発車20分前には来るようにというようなことが書いてあったので早めに行く。
観光案内所裏のバスターミナル。バス停はダッポー行コーチサービスのもの。
ブロークンヒル周辺の観光案内図。
7時にビジターセンター裏手のバス乗り場に着いたが、案の定誰もいない。
いや、唯一いたのは軒下でシーツに包まって寝ている人だった。
1台のバスが通りに現れたので、あれかなと思ったらそのまま通り過ぎて行ってしまった。
10分くらいしたら、車が1台やってきて、老夫婦らしき人を降ろす。旅行カバンやスーツケースも一緒に降ろしているので、バスの乗客だろう。
集まったのは6人、それに自分入れて7人。
アデレードまで7時間の長旅、それに値段も飛行機とそれほど変わらないのであればこんなものか。
途中で乗ってくる人もあるのかもしれない。
7時20分になってようやくバスが現れた。
いやバスではなくて、ミニバスていうかトヨタのハイエースコミューター。
日本ではジャンボタクシーなんかに使われている車。
車体にバス会社のロゴとフロントに『ADELAIDE』の札を掲げているので間違いない。
おいおい、これに7時間も乗るのかよ。
乗客が多いときは大型バスになるのかもしれないが、ちょっと面食らった。
トレーラーを牽引して現れたアデレード行 ”バス”。
荷物専用のトレーラーを牽いていて、大きな荷物はそちらに預けることになる。
私のバックパックは足元に置けるくらいのサイズなので、そのまま車内に持ち込むことにした。
14人乗りハイエースコミューター。これに7時間乗るのか。
運転手は白髪の60歳以上と思われる男性。
それでもネクタイ姿でバス会社のロゴが入ったベストを着ている。
運転手に昨日買ったチケットを見せて、名簿と照合してチェックイン。
飛び入り客なのか、運転手に直接現金を払っている人もいた。
アデレードまで7時間担当したドライバー。
運転手は気さくな人らしく、出発まで乗客に色々話をする。車内に笑いも起こる。私はさっぱりわからないが。
「この間の砂嵐は大変だったよ」
って言っているのか、スマホで撮った砂嵐の画像を見せたりしていた。
7時30分、ブロークンヒルのビジターセンターを後にする。
ルートA32号、バリア・ハイウェイをアデレードに向かう。
アデレードへ519kmの旅。バリア・ハイウェイを一路西へ。
町を過ぎると無人のアウトバック地帯が続く。
赤茶けた大地、チョボチョボと生えた植物、枯れた川。
一昨日のアウトバックエクスプローラーと同じ風景だが、こちらは車からなので近くに見える。
ハイウェイと言っても、片側1車線の普通の国道。
日本流に名付ければ、ブロークンヒル・アウトバック街道といったところ。
集落のあるところ以外はずっと無人の荒野ばかり、見通しも良く、標識の最高速度は110km/h。
この車は100km/hで走る。たまに後ろに追いついた車が追い越していく。
黄色のひし形の標識にカンガルーのシルエットのある標識が所どころに立っているが、これはカンガルーの飛び出し注意の標識である。
町を過ぎると赤茶けたアウトバックの丘が続く。
バリア・ハイウェイをアデレードへ。こんな道が3時間も続く。
ブロークンヒルを出発すること30分、最初の集落のコックバーン(Cockburn)を通過する。
時刻表では停車することになっているが、予約客がいないときは停車しないようだ。
集落といっても、数軒の家が散らばって建っているだけ。
どの家にも屋根に降った雨水を集めて溜めるタンクがある。
この集落は州境にあって、ここからは南オーストラリア州に入る。
ニューサウスウェールズ州から南オーストラリア州に入る。
州境の村コックバーン(Cockburn)。
ここからしばらくアデレードへ続く鉄道線路が並行し、右に沿ったり左に沿ったりする。走っている列車は見なかった。
この線路は、インディアンパシフィック号が走る線路でもある。
豪華列車に乗ることは叶わないが、こうして眺めている景色は同じものだ。
アデレードへ続く鉄道線をオーバークロスする。
たまに集落を通過する。
集落と言っても、数軒の家がかたまってあるだけ。
周りは農業にも牧畜にも向かない無人のアウトバック。隣の集落まで近くても30km以上離れているような所である。
このあたりの人々はどのように生計を立てているのか気になる。
車は坦々と走ってたが、急ブレーキがかかる。
見ると、カンガルーが車の前をピョンピョンと横切って行った。
夜中に撥ねられたのだろうか、カンガルーの死体が道端に転がっていたりする。
この国道沿いにカラスの群れをやたらと目にするのはこのためか。
車に撥ねられたカンガルーの屍肉を漁るのが彼らの仕事なのだった。
時々道端にカラスの群れを見る。
ブロークンヒルを出てから途中3つのバスストップがあるのだが、1つも停まることはなかった。
4つ目のユンタ(Yunta)という集落に到着する。
ここはガソリンスタンドやコンビニがあり、初めて町らしい所だった。
乗客があるわけではなく、ここで休憩のための停車となる。
ユンタのガソリンスタンドで給油と休憩タイム。
乗客は全員降りてトイレや買い物など。車はガソリンスタンドに給油に行った。
発車は10:20、約30分の停車時間になる。
ガソリンスタンドはコンビニが併設になっていて、広めのイートインコーナーがあった。
何となくアイスが食べたくなって、1個買った。
ガソリンスタンドに併結のコンビニ。
コンビニのイートインコーナー。
アイスは1個4.5ドル(380円)。高え〜 orz...
ナッツ交じりのチョコでコーティングしたどこにでもあるようなアイス。
物は試しのオージーアイスということで。
4.5ドルのアイス。
バスは脇に駐車してあったが、ロックされている。
周辺をぶらぶら歩いて過ごす。
国道の両サイドにガソリンスタンドがあり、郵便局やホテルも見える。
警察や学校などもあるようだ。
ブロークンヒルから約200km、2時間。それなりに町らしい体裁は整っている。
バリア・ハイウェイのサービスエリアのような役割を果たしている町だ。
ユンタの集落。
ユンタの人口はWikiによると85人。
もともとは1880年代、ゴールドラッシュ時代にできた町で、鉄道が開通してからは鉄道町として発展したようだ。
ちょっと歩いた場所に、駅跡というか信号場というか、プラットホームや駅舎らしいものがある。
ここがユンタ駅だったのだろう。
昔は駅員もいて、鉄道作業員もいて、宿舎もあって、それなりの町だったのだろう。
今はすべてが無人化されて、わずかな集落だけが残った過去の町。
駅など誰からも忘れられた存在のように見受けられた。
しかし、この駅跡こそユンタの町最大の産業遺産である。
現在停車する旅客列車は無いユンタ駅。
カンガルーバー付きバンパー。それだけカンガルーとの衝突が多い。
10時10分、運転手が戻ってきて全員車に戻る。
運転手が全員にアーリーナントカ・・・(アーリーだけ分かった)というと、全員「ヤー」と声が上がる。
「早く出るけどいいですか?」といったことだったのだろう。全員賛成のようだった。
アデレードまで318km。
ユンタからもずっとアウトバック地帯。
途中通過した集落に検問所のような所があって一時停止。
そこの職員らしい人と運転手が何やら話している。そうこうしているうちにまた発車となった。
あとで調べたら、これは検疫所で、オーストラリアでは州によっては持ち込みが禁止されている農作物があり、これをチェックするために各所に検疫所が設けられているのだった。
この次の集落、テロウィー(Terowie)にはガソリンスタンドがあって、車はそっちに入って行く。
また休憩かと思ったが、違うようだ。
運転手は名簿を持って降りたので、ここから乗客があるようだ。
まだ来ていないようで、運転手は電話をかける。
「ヘイ!モーニングコール」などと冗談を飛ばしている。
やがて車が1台やってきて、女性が1人こちらに乗り移った。
途中からの乗客はこの1人だけだった。
ブロークンヒルを出発してから4時間、このあたりから緑が増え始め、牧草地が広がるようになってきた。
乾燥した無人の荒野を延々と走ってきたので、ようやく人里まで下りてきた感が半端ない。
やっと人里まで下りてきた感じがする。
再び牛の放牧を見るようになった。
12時、出発すること4時間半。ブロークンヒル以来の町に入った。
バーラ(Burra)という町だ。
ここでブロークンヒルからの客が1人降りる。
ついでにここで10分ほどトイレ休憩となった。
バーラの町に入る。ブロークンヒル以来の町だった。
バーラのタウンホール(市庁舎)は1857年建築で国家遺産になっている。
バーラは人口は900人と小さな町だが、ここも昔は鉱山町として栄えたところ。
1890年代のビクトリア調建築物が多く残る。
あまり暗い感じがしないのは、現在は周辺の農業地帯の中心地となっているからだろう。
バリア・ハイウェイの標識とバーラの町。
バーラからはもうアウトバックではなく、整然とした牧草地の中を走る。
インディアンパシフィックの線路とは、さっきのテロウィーの手前で分かれており、すでに別ルートとなっている。
その代わりにバーラからは廃線跡らしき路盤がずっと並行している。
気になったので調べたら、バーラ鉄道といい、1986に旅客営業の廃止、2000年代の前半には完全に廃止された鉄道のようである。
だんだん都会っぽくなってくる(A20スタート・ハイウェイ)。
アデレードの市内に入ると、車は各所に寄って、1人また1人と降ろす。
そうして、車は町の中心部へと入った。
道路にあふれる車、行き交う通行人の群れ、立ち並ぶ高層ビル。
ブロークンヒルから来たら、ものすごい大都会に感じた。
都会はシドニー以来2日ぶりなのだが、間1日ブロークンヒルで過ごし、延々とアウトバック地帯を移動してきたせいか、都会の風景が眩しかった。
バスは屋内のバス駐車場へ入る。
そこがアデレードのセントラルバスステーションで、このバスの終点となる。
到着予定時刻は14:15だが、市内各所に回り道したせいか着いたのは14時30分を過ぎていた。
わずか5人となった乗客は、ここで運転手ともお別れである。
アデレード・セントラルバスステーションに到着。
ブロークンヒルから7時間の長旅が終了。
アデレードは大都会だった。フランクリン・ストリート。
アデレードで予約しているホテルまでは歩いて15分ほど。
都会の道を歩いている自分が場違いなような気がしてならないが、とりあえずはホテルに向かう。
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