2018年オーストラリア旅行記8 ブロークンヒルまで

 ◆ ブロークンヒル・アウトバックエクスプローラーについて

毎日運転のあるダッポー行路線から分岐して、いよいよオレンジから先は週1だけの貴重な列車となる。

まだ距離的には3分の1も来ていないが、この先の停まる駅は途中5つしかない。しかも、終点のブロークンヒル以外は大きな町もない。となれば、セントラル駅からのほとんどの乗客は、終点のブロークンヒルまで乗り通す客ということで間違いない。

1週間に1回しか運転されず、途中に観光地などもない列車は、地元の人たちには人気があるように見受けられた。
まあ、それなりに乗る人がいるから走っているわけで、利用客がいなければとっくに廃止になっているはずだ。

ブロークンヒル・アウトバックエクスプローラー 西行時刻表
kmSydney-Central(シドニー)6:18 
12Strathfield(ストラスフィールド) 6:30◆乗車のみ
23Parramatta(パラマタ)6:42◆乗車のみ
56Penrith(ペンリス) 7:05◆乗車のみ
110Katoomba(カトゥーンバ) 7:59◆乗車のみ
156Lithgow(リスゴー)8:39◆乗車のみ
240Bathurst(バサースト)9:47◆乗車のみ
290Blayney(ブレーニー)10:35 
321Orange(オレンジ)10:59 
446Parkes(パークス)12:48 
546Condobolin(コンドボリン)14:00 
619Euabalong West(ユーアバロングウエスト)14:45 
816Ivanhoe(アイバンホー)16:31 
881Darnick(ダーニック)17:16◆リクエストストップ
1007Menindee(メニンディー)18:22 
1125Broken Hill(ブロークンヒル)19:10◆東部時間19:40

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シドニーからブロークンヒルまでは、リージョナル航空の直行便ならば2時間で結んでいるが、片道運賃は一番安いタイプで199ドル、普通だと695ドルにもなる。
ローカル便なのでLCCなどあるわけもなく、直行の長距離バスも無いようだ。

鉄道ならば片道124.51ドル早期割引で69.17ドル、ビジネスや急ぎ用でもなければ、安い鉄道で行こうということになるのはよくわかる。

ちなみにシドニーからブロークンヒルまで車だと距離にして1143km、ぶっ通しで走って13時間近くかかるようだ。(Google Mapより)

ところで、列車の運転は週1だが、移動は週1回しかできないというわけではなく、毎日運転の列車があるダッポーからはコーチサービス(Coach serviceというバスがブロークンヒルまで毎日走っている。

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 西行の列車とコーチサービスの接続時刻表

コーチサービスとは、鉄道駅と旅客列車の無い町を結ぶフィーダーバスで、毎日運転の定期列車に接続する形で各方面へ路線を延ばしている。
また、鉄道路線に準ずる位置付けのようで、直通列車でもバス乗り換えでも運賃は一緒になっているし、時刻表でも列車と同列に記載してある。

で、月曜日以外にシドニーからブロークンヒルへ行くとすると、シドニーを7:18に出る毎日運転の列車でダッポーへ。そこでバスに乗り換えて、ブロークンヒル着は22時間45分となる大移動で、所要時間15時間半近くにもなる。

スケジュールを調整してでも片道だけでも、少しでも楽に行ける列車を選択する人が多そうだと窺える。
このあたりが、このブロークンヒル・アウトバックエクスプローラーの人気の理由のようだ。


 ◆ ブロークンヒル・アウトバックエクスプローラー後半の旅

あらためて 前回記事7の続き。

いまいちのランチを食べ終わって、空き箱を通路側の席に置いていたら、車掌がまた袋を持ってゴミ集めにやってきた。
2人の車掌は、いわゆる車掌の業務のほか、ビュッフェ(売店)の店員になったり、こうしてゴミ集めに回ったり良く働く。

別にハードワークというわけではなく、車掌の業務がないときは車内サービスをするという合理的な働き方。駅発着時など、2人の車掌が持ち場につかなければならないときは、ビュッフェのシャッターが閉じられて一時閉店となる。

日本のように、車掌と車内販売専門スタッフが別部門で乗務するのはきわめて非効率だ。利用者の少ないローカル線の場合は特に。
これだと車内販売部門が赤字になると撤退を余儀なくされてしまう。こうなると利用者にだけ不便を強いることになってしまう。

話を現在に戻す。
オレンジから延々と走ること1時間09分、パークス(Parkes)に着いた。セントラルからは6時間30分で、所要時間ではここが全行程の半分になる。

定刻は12時48分発、実際に着いたのは12時50分。2分遅れまで回復したことになる。
このあたりまで来れば、数分の遅れなど定時運転のようなものかも知れないが、一応記録しておきます。

ここで車内の半分くらいの人が席を立った。
ずいぶんと降りるんだなと思っていると、列車はなかなか動き出さない。

外では降りたと思われた人たちがホームをウロウロしている。
ここでしばらく停車するらしい。私もちょっとホームに出てみた。

外は快晴。直射日光はきついが、空気は冷たい。
でも、久しぶりに吸う外の空気は気持ちがいい。

車内の人たちはスマホで撮影したり、煙草を吸ったり、ちょっとしたリフレッシュタイムといったところ。

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 セントラル駅から445km。パークス駅で休憩タイム。

パークスは人口約1万1千人。ここも1870年代にはゴールドラッシュで栄えた町。
駅前はお馴染みのマクドナルドとKFCの看板が見えた。

パークス駅は前のオレンジ駅から122km、この次コンドボリン駅までは101kmもある。隣駅まで100km以上、旅客列車の停車するクラスの町はこのあたりじゃ都会なのだろう。

外に出ていた人たちが、ぼちぼち車内に戻り始めた。もうすぐ発車らしい。
パークス駅発車は11時04分となった。15分遅れ。

パークスで降りた乗客も何人かいたようで、空席も増えていた。それでもまだ6割方の乗車率だ。
セントラルからの車掌もパークスで交代になったようで、2人とも別な人になっていた。

車内の前の方は相変わらずの小学校の遠征チーム。
それ以外の一般客も、若干入れ替わってはいるが、基本的にセントラル駅から変わらない。

天井からは強力な冷房が吹き付けている。空きが目立ってきた車内は冷房が効きすぎて寒いくらいだ。
私は朝からウインドブレーカーを着ているが、ちょうど良いくらいだ。
半袖にハーフパンツで過ごしている人も多いが、寒くないのか。

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 けだるい午後の車内。

昼下がりのまったり感や気怠い空気が車内を包む。

なんとなく昔の下り急行宗谷を思い出すなあ。札幌を昼前に出発して終点稚内に夕方に着く列車で、乗り通すと6時間近くかかった。
あれも長かったなあ。雑多な乗客層、単調な車窓、退屈、途中で降りる人なし。

こちらはその倍以上の時間がかかるが、そんなローカル急行の雰囲気はそっくりだ。

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 地面がだんだん赤茶けてくる。

パークスを発車してから車窓も赤茶けてきた。
アウトバックと呼ばれるオーストラリア内陸の乾燥地帯だ。

このあたりでは牧羊が盛んなのか羊の群れをよく見る。柵があるので飼われてるとわかるが、だんだんそれも判別し難くなってきた。

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 放牧された羊の群れ。

パークスの次はコンドボリン(Condobolin)で、ここもゴールドラッシュ時代にできた町のひとつ。人口は約3500人。
セントラルから546km。ここが距離上のほぼ中間点になる。

あと4つ目の駅が終点ブロークンヒルである。
やれやれもうすぐだな、などと思ってはいけない。ブロークンヒルまで、まだ距離は579km、時間は5時間40分も残っている。

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 信号場で貨物列車とすれ違い。

平坦地帯なので線路も直線区間が多くなる。この列車も130km/hでかっ飛ばす。細かい揺れというか振動がひどい。

西へ西へと進むごとに木々の背も低くなり、地面は赤茶色が多くなってきた。
北へ向かうのとはまた別な最果て感がある。

この列車はインディアンパシフィック号と同じ線路を走っているが、インディアンパシフィック号から同じ風景を見ることはできない。
なぜなら、向こうは西行きも東行きもこの区間は夜中に走っているからだ。

徐々にアウトバックの荒野に移り変わる風景を見たけりゃ、このブロークンヒル・アウトバックエクスプローラーを置いてほかにない。

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 地平線に見え隠れする蜃気楼。

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 アウトバックに時どき現れる風車。

だんだん立ち木も無くなり、まだらに生えた草や背の低い灌木が続く大地が地平線まで続く。

アイバンホー(Ivanhoe)はセントラルから10時間13分。16時37分に6分遅れで到着。
終点まで残り3時間、ラストスパートといきたいところだが、また車内の乗客がホームに降りる。
ここでも数分間の小休止があるようだ。

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 セントラルから816km。アイバンホー駅に停車中。

外に出ると、ここも空気が冷たい。
駅前は集落のようなところで、町はここから2kmほど離れた場所にあるようだ。

ここで下車する人が2組ほどいて、迎えに来ていた車に乗り込んで行った。
彼らにとっては週1の列車だけが町へ行く唯一の足だ。

昔は機関区や保線基地が置かれて鉄道の町だったこともあるが、現在は人口200人の小さな町になっている。
木造駅舎があるが無人駅で、トイレ以外は閉鎖されていた。

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 アイバンホー駅の木造駅舎。

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 乗客も乗務員も、しばしの休憩タイム。

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 アイバンホー駅のホームから先。

アイバンホーでは9分停車、発車は16:46で15分遅れの発車となった。
もうこの先大きく遅れるような要素もなさそうだし、明るいうちには着けそうだ。

列車はまた130km/hで快走する。
細かい揺れというか振動が激しく、爆走という感じもする。

ときおり列車に尻を見せて一目散に逃げる羊(ヤギ?)の群れを見かける。
飼われているにしては、人工物は何もない。線路に沿って鉄線の柵が続いているが、これは野生動物避けだろう。

こちらは轟音と振動を立てて現れる線路の主である。線路の主が現れるのは1日に1回あるかないか。
列車にぶったまげて逃げ出す破目になることもあるが、彼らにしてみれば、線路近くは人間様も近寄らない楽園だろう。

羊にまじってピョンピョン跳ねて逃げる動物がいて、カンガルーだとすぐに分かった。

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 一斉に逃げ出す羊の群れ。

アイバンホーから先は、この列車でも一番の車窓の見どころだろう。
地平線の果てまで続く赤茶けたアウトバックの大地。

西行インディアンパシフィック号ならば、ちょうどこのあたりで朝を迎えるのだろう。
朝目覚めてこの景色というのはうらやましいが、ローカル急行のこちらだって悪くはない。
徐々にアウトバックへと向かう景色もいいものだ。

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 地球は丸かったんだね。

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 アウトバックのダート道を走るトレーラー。ワイルドだなあ・・・

カンガルーがこのあたりから良く見るようになった。
後ろ足でピョンピョン逃げる。
これを写真に収めたいとカメラを構えるが、奴らのすばしっこいことと言ったら。

車内の他の乗客は、そんなもの別に珍しくもないといったふうで、1人の日本人客だけがカメラを構えて窓に張り付いているのだった。

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 メニンディー駅の手前でダーリング川を渡る。

ずっとアウトバックの風景だったが、しだいに緑が増えてきて果樹園なんかもあるようになった。
しばらくすると川を渡る。
あまり川幅のないこの川はダーリング川といい、全長2739km、オーストラリア最長の川だったりする。

車内がざわついてくる。次の駅で降りる人が多いらしい。
そうこうしているうちにメニンディー(Menindee)到着。

前の方にいた小学校チームはここで降りて行った。ほかにもここで降りる人が多い。
ドアから外を覗くと、ホームは下車した乗客や迎えの人が大勢。

メニンディーは人口550人の小さな町。ここで何かの大会でも行われるのか、と思うほどの賑わいだった。

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 セントラルから1007km。メニンディー駅で大量下車。

メニンディー発18時26分発。定刻の2分遅れまで回復している。
半分近くはここで下車したのだろうか。車内はかなり空席が目立つようになった。そして静か。
ようやく普段の姿に戻ったと言うべきか。

ここからしばらく地図上ではメニンディー湖に沿って走ることになっている。
しかし、湖の水は干上がってしまったのか、湖だった場所は平らな砂地が続いているだけだった。

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 干上がったメニンディー湖。

終点ブロークンヒルまで最後の区間になる。
緑はさらに少なくなり、大地はますます赤茶色になってきた。反面、空は曇り空になってきた。

線路と少し離れてパイプが延々と並行するようになった。
これはダーリング川からの送水パイプラインで、ブロークンヒルまで100km以上続く。アウトバックの真ん中にあって水源を持たないブロークンヒルにとっては生命線だ。

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 ひたすらアウトバックの赤茶けた大地が続く。

こんな荒野では餌がないのか、もう羊の群れは見なくなった。
かわって現れたのがカンガルー。

いるわいるわ、雷のごとく高速で現れた線路の主に驚いて、ピョンピョン2本足で逃げまどう野生のカンガルーが次から次へと現れる。

こちらもカメラを構えて、出てくるたびにシャッターを押すが、すばしっこくて一瞬タイミングがずれたり、ブレて写っていたり、なかなか難しい。しかも130km/hで飛ばす列車内からである。

こうなりゃ何としても仕留めてやる!

もう銃を構えたハンターの心境だ。

なんとか収めたのが下の4枚。
小さく写っていたのを拡大したものです。

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 何とか捕らえたカンガルーの画像。

19時ともなると日もだいぶ傾いてきたようで、雲の薄くなった部分から西日が差し込むようになった。

朝からずっと乗り通して、すでに13時間になろうとしている。
とにかく長い長いローカル急行だった。

終点に着く前に1つだけしなければならないことがある。
ここまで東部時間帯で日本との時差は+2時間だったのだが、ブロークンヒルはシドニーと同じニューサウスウェールズ州の町だが、時間帯はアデレードなどと同じ中央部時間帯となっていて、日本との時差は+1時間半となる。

早い話が、時計を30分戻さなければならないということだ。
たかだか30分の時差を設ける必要があるのかと思うが、そうなっている以上は従わなければならない。

というわけで、現在時刻は19時から18時半に戻る。

遠くにブロークンヒルの町並みや鉱山の櫓が見えてきた。
長かった旅ももうすぐ終わろうとしている。
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 丘の向こうにブロークンヒルの町が見えてきた。

終点ブロークンヒル(Broken Hill)着は18時55分だった。
定刻が19:10なので15分も早着したことになる。

遅れを吸収するために、最後の1駅間はダイヤに余裕を持たせているのかも。
いずれにしても終点なので、早く着いて困る客はいないわけで。

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 終着ブロークンヒル駅に到着。

セントラルから1125km、乗車時間13時間22分(実際は13時間07分)、走りに走り続けたアウトバックエクスプローラーも、ついに終着駅である。

これだけ長かったのだから終着駅らしい旅情があるのかと思えば、列車から降りた40人ほどの人は、駅舎ではなくて駐車場の方へ消えていった。
終着駅というよりも、やれやれやっと着いたという空気だった。

以上が本邦初公開(?)のブロークンヒル・アウトバックエクスプローラーの乗車記でした

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 ブロークンヒル駅から駅前を見る。

インディアンパシフィック号が週4回立ち寄る駅とはいえ、定期列車は週1回のみ発着なので鄙びた駅かと思っていたが、予想外に近代的なホームと駅舎だった。
駅舎は町よりも高い位置にあって、出札窓口や待合室もある小ぎれいな駅。この時間は窓口も閉じられて無人駅になっている。

私と同じく駅舎から出てきた数人は、これからホテルに向かう旅行客のようだ。
いつまでも終着駅の感傷に浸っているわけにもいかない。さっさと予約しているホテルに向かう。

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 夕日に照らされたブロークンヒル駅。


 ◆ パレスホテル・ブロークンヒル

ホテルは駅から400m、歩いて5分といったところ。
道も分かりやすく、すぐにホテルに着いた。エントランスには『HOTEL』と表示してある。

入ろうとするが、ドアが開かない (T_T)

あちこち海外旅行で安宿を利用していれば、こんなのはもう慣れっこになっている。
ドアの脇に呼び鈴があって、このベルを押してくださいみたいなことが書いてあった。

呼び鈴を何回か押すと、中から女の人が出てきた。

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 駅から約400m、徒歩5分のホテル。

プリントしてきた予約確認書を見せて「アイドライク チェックイン」(チェックインしたいのだが)と言うと、隣のパブの方に招き入れられる。
カウンターのバーテンダーに話をして、ここでチェックインしてね、というようなことを言って去って行った。

パブのレジでチェックイン、キーも渡される。
キーは2つあって、こっちが部屋の、こっちがエントランスのキーねというふうに説明される。

これでやっとわかった。
オーストラリアの安宿は、パブと兼業しているのだ。

パブのレジがレセプションであり、ホテルのエントランスはセキュリティー面からオートロックになっているのである。
こんどからこの手の宿に泊まる際は、パブの方に行けばいいわけだ。

というわけで、チェックインできて一安心。
部屋はダブルルームで1泊70ドル(5895円)。オーストラリアでは安宿の部類だろう。

ホテルの名前はパレスホテル(Palace Hotel)
1889年建築という歴史も由緒もあるホテルだが、知らないで泊まったらひたすらボロい宿という印象だろう。

シャワー・トイレ共同で、良く言えばクラシカル、悪く言えば手入れが行き届かないボロが目立つ。
それでもフリーのWi-Fiがあるのはありがたい。
冷蔵庫、電気ケトル、コーヒーセットの3点もオーストラリアでは標準装備のようで、ここにも備え付けてあった。

ここで2泊することになるのだが、それなりに快適には過ごせそうだ。

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 パレスホテルのダブルルーム。

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 ウィンドウファンが付く部屋の窓。

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 部屋の窓からはブロークンヒル駅のホームが見える。

無事にホテルの部屋に落ち着いたので、一杯やろうかとバックパックからワインのビンを出した。
ブロークンヒルに着いてから買い物に出るのも面倒かと思って、昨日シドニーで買っておいたものだ。

ところがこのワイン、半分以上なくなってるじゃないか。

ずいぶんと飲みやがったな (# ゚Д゚) to 昨日の自分

地図を見るとホテルから4ブロック西に行ったところにスーパーがあって、歩いて5分くらいだろうか。
まだ明るいしちょっと買い物に出ることにした。

町の道路は商店街になっているが、午後7時半でどの店も閉まっている。歩いている人もいないし通る車も少ない。
いかにも寂れた地方都市といった感じである。

しかしスーパーが遠いこと。行けども行けども見えてこない。

地図で4ブロックと言ったが、北海道のでは1ブロックは約130mというのが多い。札幌もそうだ。
その感覚だったので、500m程度と思っていたが、ここブロークンヒルの1ブロックは230mと倍ちかくあって、スーパーまで実際には1km近くも歩くことになった。

途中で変な道になったり、本当に地図が合っているのか不安になるが、坂を越えたところに見覚えのあるcolesの看板が見えた。

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 スーパーマーケット全国チェーンのコールス。

コールスには酒屋のリカーランドが入っていて、食品のほかに1本5ドルのワインを買う。
物価が高いオーストラリアの中でも特に高い酒類だが、ワインは安物ならば比較的安く売っている。

もうビールは買わず、ワインばかり飲むことにした。

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 本日のディナー。

スーパーで買ってきたパンとサラミでワインを飲む。
少し酔ってきたら、なんだか物足りなくなってきた。

気分も大きくなってきたので、下のパブに行ってみることにした。
私は気が小さいので、1杯引っ掛けないと新しい店には入りずらいのである。

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 ホテルのロビーを見下ろす。

さっきチェックインしたパブで、ビールサーバーの適当なのを指さして注いでもらった。クーパーズビターという黒ビールだった。1杯10ドル(837円)、クレジット払い。

やっぱり高いね。パブでは1杯だけ飲んで、あとは部屋でチビチビやっているのが良いようだ。

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 パブでビールを飲む。

明日は丸1日ブロークンヒル滞在となる。こんな田舎町で1日中何をして過ごそうか。それよりも、あさっての朝出発するアデレードまでのバスのチケットを買わなければならない。

そんなことよりも今はオーストラリア内陸の、誰も知らない町のパブにいる。そんな気分に浸っていた。
1人で海外旅行をしていて、こういうときが一番幸せなひとときかもしれない。

〜9へつづく


posted by pupupukaya at 19/01/19 | Comment(0) | 2018年オーストラリア旅行
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