2018年 北海道新幹線初乗車の旅 3

 ◆ 青森 15:05【4632M】15:09 新青森

こんどは帰りの行程になります。
青森から新青森までひと駅移動し、新幹線で新函館北斗へ、そこから『はこだてライナー』で函館へという乗継になる。

青森〜函館間も新幹線になったおかげで遠いところになった。
新幹線の料金もさることながら、在来線時代は直通だったものが2回の乗り換えが発生するようになったからだ。

今回のルートでは、青森を15:05発の電車で出発すると、2回の乗り換えで函館着は17:05とまる2時間かかることになる。
ちなみに、最速は1時間46分、最長は2時間27分。

なぜこんなに時間がかかるのかというと、新青森駅での接続の悪さが一番の原因で、今回のルートでも新青森では22分の乗り換え時間となっている。
新青森への電車は、東京方面への接続が優先になったダイヤなのと、奥羽線が単線で増発が難しいということもあり、やむを得ないところではあるのだが。

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 駅弁も置いている青森駅の売店。

ニューデイズで、じょっぱりカップを2本買った。
車内で飲めるなら飲むし、飲まなかったら家で飲む。

券売機で新青森までの乗車券を買おうとしたら、青い森鉄道の券売機だった。駅に入ってから手前側にあるので間違えやすい。JRの券売機は一番奥にある。

コンコースだった場所がエキナカの店舗になって、改札口も狭くなってしまって、すっかり電車駅のようになってしまった青森駅。
かつて特急の始発終着駅だった貫禄は、もうない。

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 改札口と発車時刻案内版。津軽海峡線だったパネルは黒くなっている。

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 並んだJR東日本と青い森鉄道の電車。どちらも701系。

長いホームに2両編成の津軽新城行がちょこんと停まっている。
車内はロングシートが3割くらい埋まる程度。
この電車は東京方面への接続がないので空いているのだろう。

1駅4分で新青森に到着。

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 新青森駅に到着。


 ◆ 新青森 15:31【はやぶさ21】16:34 新函館北斗

22分の乗り換え時間があるので改札を出てみたが、高架下にある土産物屋を見て来るには時間が短いし、どこへ行くということもないまま、また新幹線改札口を通る。

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 新青森駅の新幹線改札口。

改札内コンコースはニューデイズと土産物屋、それに立ち食いそば屋と駅弁の売店があって、一通りそろっている感じ。
20分の乗り換え時間は買い物をしたりそばを食べたりするにはちょうど良い時間かもしれない。

特に買うものも食べるものもなく、ホームへ上がる。

新函館北斗行はやぶさ21号が発車するのは13番線ホーム。
人などまばらにいるだけかと思っていたが、意外と多くの人がいた。

人数で言えば、各乗車口に5人くらい。
全車指定席なので、自由席のように行列ができることはないようだ。

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 13・14番は新函館北斗行のホーム。

はやぶさ21号が到着してドアが開くと、やはり結構な人数の下車がある。
しかし、新青森からの乗車も意外と多く、ここで乗客がかなり入れ替わるのだった。

在来線時代の特急白鳥・スーパー白鳥でも、やはり青森駅で乗客がかなり入れ替わっていた。
新幹線になってもその動向は変わらないということだ。

マスコミの報道で北海道新幹線は、対東京ということばかりクローズアップされるが、実際は東北地方北部と北海道の利用者が多いようだ。
実際この区間は、飛行機の便数も少なく、ローカル線扱いのため運賃も高めになっている。
絶対数は少ないものの、確実に鉄道のシェアが高い区間でもある。

東北北部〜札幌間を行き来していた人たちには、北海道新幹線が出来て便利になったことだろう。

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 新青森駅から乗車する人は意外と多い。

新青森から乗る人は多かったが、車内は半分近くの列が空席だ。
やはり新青森〜新函館北斗だけ乗るならば立席の特定特急券で十分だ。

発車すると青森平野の高架橋を進む。遠くに津軽湾がちょっと見えた。

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 新青森を出ると青森平野を北上する。

しばらくすると車内販売が回ってきたので缶ビールを買う。
レシートを見ると、日本レストランエンタプライズ盛岡列車営業支店とあった。

車掌と運転士は新青森でJR北海道の乗務員と入れ替わるが、車内販売は交代せずにそのまま乗務していた。
これも白鳥・スーパー白鳥時代と変わらず。

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 車内販売で買ったビールと新幹線特定特急券。

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 缶ビールで呑み鉄。

車内販売の缶ビールはうまいなあ。
車内販売があるなら飲食物は車内で調達したい。なんだか最近そう思うようになってきた。

コンビニやスーパーで調達したものを車内で飲食するのは邪道だね。
駅弁とまではいかなくとも、せめて駅構内で調達したものにしたい。

デパ弁もだめ。
あの袋や包みを解くとガサガサとでかい音を立てるので、あれは旅情を減殺してしまう。

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 上磯のセメント工場と函館山が見えてくる。

青函トンネルを抜け、木古内を発車するとまたトンネルに入り、出たら右手に函館山が見えた。

  海峡の長いトンネルを抜けるとそこは函館だった

当たり前か。

新函館北斗駅は12番線に着く。
このホームは到着専用ホームで、在来線に乗り換えるには橋を渡る必要がある。
在来線と対面で乗り換えができる11番線は発車専用ホームになっている。

列車本数が少ないから2本同時に停車ということもほとんどないだろうし、基本11番線発着にすればいいものを、なんでこんなことをするのだろう。

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 新函館北斗駅に到着。

とにかく、改札口のある階上へとエスカレーターで登る。


 ◆ 新函館北斗 16:34【はこだてライナー】16:45 函館

新函館北斗駅に着いた人たちの流れは3つ。
ひとつは札幌行特急スーパー北斗の3番線で、これが一番多いようだ。もうひとつは1番線のはこだてライナーへ。あとは出場する人で、バスかタクシーか車に乗り換えるのだろう。

私は1番線のはこだてライナーへと向かう。
別に函館に用事はないがせっかくなので、はこだてライナーにも乗ってみようというわけだ。

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 在来線ホームと『はこだてライナー』の案内。

はこだてライナーは、函館〜新函館北斗間を結ぶ新幹線のシャトル列車だ。快速と普通があって、快速は19分、普通は22分で結ぶ。
発着するホームは本線とは別の行き止まり線。いわゆる0番ホームというやつ。新幹線が着くと既に停車していて、新幹線客を待ち受けている。

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 はこだてライナーはヘッドマーク付き。

はこだてライナーのヘッドマーク入りの733系電車。
といっても、車内はオールロングシートだし、札幌近郊で走っている電車と変わりはない。

むしろ、ずっと気動車ばかりだった函館近郊で、こんな電車に乗っているというのが新鮮だった。

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 はこだてライナーの車内。

各駅停車だが、途中で乗ってくる人も少なく、函館に着く。

ここも新幹線開業で電車駅になってしまったのかと思わせるような風情だったが、まだまだここは札幌行の特急スーパー北斗の始発駅である。
しかし、北海道新幹線の札幌延伸後は第三セクターの駅になる予定だ。

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 函館駅に到着。

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 ホーム連絡通路にある函館本線の0キロポスト。

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 函館駅前の市電。

函館駅の滞在時間は46分。
駅前に出て市電を見たら、北海道に帰ってきたという妙な安心感が沸いた。

新幹線開業時にリニューアルしたという駅の中を見て回ったが、特に大きく変わったところもないようだった。

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 函館駅コンコースと改札口。


 ◆ 函館 17:28【はこだてライナー】17:50 新函館北斗

こんどはまた、はこだてライナーで新函館北斗に戻る。
なぜかというと、函館からの特急券を買うと、新幹線からの乗継割引が適用されなくなるからだ。
なので、帰りのスーパー北斗の特急券は新函館北斗〜札幌ということになっている。

函館から新函館北斗までの自由席特急料金は310円なので、それを買えば函館駅から通しで乗れるのだが、これ以上函館駅にいても行くところがないし、はこだてライナーに乗ってしまった。

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 山の向こうに沈む夕日。

このはこだてライナーは新幹線の接続がないので、スーツケースを持った旅行客の姿はなく、地元の人の帰宅列車といった感じである。
七飯でほぼ全員が降りて、車内に残ったのは自分ともう2人だけになった。

がら空きになった車内に夕日差し込んでくる。まだ残雪が白い山の向こうに沈む夕日は、まだ春は先だなと思わせた。

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 再び新函館北斗駅に到着。

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 3・4番ホーム階段の風よけ室兼待合室。


 ◆ 新函館北斗 18:11【スーパー北斗19】21:35 札幌

17:51着のはやぶさ21号が到着したところで、コンコースは賑わっている。
札幌行スーパー北斗19号に乗り換える人も多く、3番ホームの自由席乗車口には行列もできた。

やはり今の北海道新幹線は、東北北部〜道央間の人たちのものだろう。
在来線の白鳥・スーパー白鳥時代に比べて1時間半以上の時間短縮になっているのだから。

すっかり日が落ちてだんだん暗くなる中、スーパー北斗19号が入ってきた。
これも予想していた通り空いている。

自由席に関して言えば、新函館北斗からの乗客が収まっても十分に余裕があった。

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 スーパー北斗19号が入ってきた。

車内販売が回って来たので、弁当とビールを買うことにした。
呼び止めると、弁当は完売とのこと。その代わり洞爺駅でかにめしを積み込むのでどうなさいますか、と聞かれたので1つ予約した。

ビールだけ買う。
サッポロクラシックがあるあたり、北海道に戻ってきたと改めて思う。

もうあとは札幌について帰るだけだし、ここからは呑み鉄でいくか。

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 車内販売のビールと新函館北斗〜札幌の自由席特急券。

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 自由席は空席が目立つ。

洞爺駅のホームには、白い袋を下げたおばあさんが立っていた。
昼間は待合室の売店で店番をしている人だ。1人でやっているのかなあ。

洞爺を発車すると車内販売がきて、洞爺で積んだかにめしを受け取る。こんどは日本酒を買おうとしたらそれも売り切れとのこと。こんどはハイボール缶を買った。

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 車内販売のワゴン。

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 洞爺駅積み込みのかにめし。

『かにめし』といえば長万部駅のが有名で、車内販売メニューにも長万部で積み込むと書いてあるが、洞爺駅のは珍しい。
食べるのもそうだが、特急スーパー北斗に乗っていて、洞爺の駅弁を積み込むというのも初めて見た。

まあ、特急停車駅で駅弁のある駅からもっと積極的に積み込んで車内で売ったらいい。
駅弁屋も売り上げ増になるし、車内販売も駅弁のついでにお酒や飲み物が売れるし、乗客からは喜ばれるし。Win-Winではないか。

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 車内販売の缶ハイボールとかにめし。

洞爺のかにめしは長万部のそれとよく似ている。かにの味付けは淡白で、酢飯のほうが合う気がする。
ハイボール缶はやめて、青森駅で買ったじょっぱりカップを開ける。

日本酒というか、カップ酒が似合う味付だ。

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 車内販売のさくら味アイスクリーム。

アイスクリームの販売がきて、さくら味アイスというのを買う。
桜の葉が練り込んであるのか、ほんのり桜もちの風味。

アイスを舐めながらハイボールをちびりちびり。

途中で降りる人もいて、だんだん空席が多くなる車内。
東室蘭でも乗ってくる人は少なかった。もう終点札幌までずっとこんな感じなのだろう。

「これが最後のワゴンサービスです」との放送があり、またワゴンが回ってきたが、もう買うものはなかった。
明日からまた仕事なので、そんなに飲むわけにもいかない。

残念ながら、車内販売は縮小の方向へと進んでいて、北海道で今残っているのは、スーパー北斗の日中の便だけである。
しかも今乗っている19号も、6月からは車内販売が取りやめになることが決まっている。

 * 2018.03.22 客室乗務員による車内販売の見直しに伴う代替サービスの実施について【PDF/116KB】

6月からはスーパー北斗の3往復のみとなる車内販売。
車内販売が縮小や廃止されるのは北海道だけではなく全国的なもので、これも残念ながらなくなる流れではあるようだ。

せいぜいあるうちに利用するしかないね。

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 札幌駅に到着。

朝に見た雪景色はなくなっていたが、札幌はまだまだ寒い。
まだ旅行する時期ではないが、せっかくの北海道新幹線に乗れるチャンスでもあったし、良かったんじゃないか。

 〜最後までお読みくださってありがとうございました。
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posted by pupupukaya at 18/06/09 | Comment(0) | 東北の旅行記
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