2006年 さようなら 夜行オホーツク&ふるさと銀河線 3

 ◆ 北見 9:20 【快速銀河】 12:29 帯広
   北見〜池田

北見駅はふるさと銀河線が分岐している。北見運転所や貨物ターミナルもあって、石北本線の主要駅である。

駅舎は1980年代、まだ国鉄だった頃に新築されたもので、外観は新しいが、コンコースと仕切られた広い待合室やボックスの並んだ改札口など、昔ながらの北海道の国鉄駅が色濃く残っている。

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 三角屋根が目立つ北見駅正面。

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 北見駅の横にちほく高原鉄道の本社がある。

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 『北海道ちほく高原鉄道株式会社』の社名。

北見から乗る『ふるさと銀河線』とは池田から北見までを結ぶ路線で、かつては池北線といってJRの路線であった。全通したのが1911(明治44)年で、石北線の開通よりも早い。

1980年代に廃止候補の路線にあげられ、道内の多くの路線がバス転換されたのに対し、池北線は地元の熱意で第3セクター方式として鉄道を存続させることが決まった。1989年のことである。

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 コンコースにあるふるさと銀河線の券売機。

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 ふるさと銀河線の運賃表。

みどりの窓口で帯広までの『銀河GOGO往復割引きっぷ』というのを買う。

北見から帯広への往復割引きっぷで、値段は6500円。機械発券ではなくて、引出しからこの券を取り出してきた。
北見から帯広へ列車で往復する人は少ないだろうから、あまり売れていないようだ。

真ん中にミシン目が入った軟券。地紋はちほく高原鉄道のもの。
券番のとこに赤鉛筆の印があるのは、今日初めて売れたということである。

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 銀河GO! GO! 往復割引きっぷ。池田までの単純往復よりも安い。

私がこの路線に乗車するのはJR池北線時代に2回、第3セクター転換後に3回あり、今回で6回目の乗車になる。いずれも通しで乗り、乗ること自体が目的であり、用事があって乗ったことは1度も無い。

延長140kmのこの路線は乗車時間も長く、沿線にこれといった観光地も無い。車窓も格別の見所があるわけでもない。本当に地元の生活路線である。

道内のフリーきっぷ等では乗れず、鉄道ファンでも無い限り、この路線にわざわざ乗りにくる旅行者は少ない。
反面、観光客や鉄道ファンがほとんどいないので、静かな路線だった。地元の人に混じってのんびりとした列車に揺られるのが好きだった。もう何年も前から廃止の噂が流れていたが、Xデーはまだ先のことだと思っていた。 

一時期、札幌からの特急を、高規格化した「ふるさと銀河線」経由にして高速化する構想があった。また、CTC導入や、SL列車運転など明るい話題もあったが、鉄道存続への打開策にはならなかったようだ。

乗客は増える見込みも全くなし。高速道路は年々延伸される。鉄道が存続しなければならない理由はもはや無くなってしまった。そして昨年3月についにXデーが決定した。 

2006年4月20日を最後に、1911(明治43)年以来走り続けてきた、北見・池田間の鉄道は96年の歴史に幕を下ろす。

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 北見駅2番線で発車を待つ。

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 次の駅を石北本線とふるさと銀河線の両方表示。

帯広行快速『銀河』号は、松本零士の『銀河鉄道999』のイラストが描かれたラッピング列車だった。

ラッピング列車は2両あって、この列車は『999ホワイト号』。メーテルの髪が白いのである。もう1両は「999イエロー号」で、どこを走っているのだろうか。 

ふるさと銀河線の列車は基本的に1両で走る。この列車も1両のみで帯広まで行く。

車内は旅行客や鉄道ファンがほとんどで、各ボックスに2〜3人くらい乗っている。本州方面からの人が多いようだ。乗客の年齢層はやや高め。学校が春休みになれば、最後の乗車にやってくる人も増えてさらに混雑するだろう。

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 快速「銀河」号は、「999ホワイト号」だった。

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 快速銀河のサボと車番。

9:20になり、北見駅を発車する。5分ほどで北見市内の住宅地は途切れ、北見盆地の雪原の中を80q/hで力走する。

最初に停まる駅が上常呂で、駅前に大きな団地が建つ。次が訓子府で、ここでは北見行の列車と交換する。単線なので駅構内の複線部分で上下の列車がすれ違う。

北見近郊区間は乗客もそこそこあって、坦々とした風景の中を走る様は、富良野線とそっくりだと思う。 

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 999ホワイト号の車内。

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 車窓は白い北見平野。

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 訓子府で北見行と交換する。

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 昔ながらの駅舎の境野駅。

置戸で数人乗ってきて、車内は立つ人も出てきた。

置戸を出ると釧北峠越えるため、列車は山の中に分け入って行く。エンジンを唸らせて40〜50km/hの速度で急勾配を登る。
平行する242号線の車に追い抜かれる。車を停めて列車を撮影してる人もちらほらと見られる。

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 使われなくなった古い電柱が立つ風景。

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 無人の山間部をひたすら行く。

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 凍りついた利別川。

釧北峠を通過すると今度は下り勾配を駆け下りる。人家が見えてくると小利別に着く。置戸から15.9kmを18分で走って来たのだが、この間人家は全く無い。ここでも旅行客が数人乗ってくる。

このあたりは最低気温が−20度台まで下がるのはいつものことだが、今日はプラスまで気温が上がる見込みである。

6年前の2月に北見発の朝一の列車に乗った時、窓ガラスは全て真っ白になって凍りついていた。削ってもすぐに霜が降りる。暖房もさっぱり効かず冷え切った車内で窓ガラスの霜を削り落としながら外を見ていた記憶がある。その日はおそらく気温は−20度台であったのだろう。 

陸別を過ぎると、何度も利別川の鉄橋を渡る。川面は氷結して白くなっている。

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 保線基地と木造の機関庫が残る陸別駅。

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 木造駅舎にイラストが描かれた上利別駅。

大誉地は木造駅舎が残っている。ここで旅行客10人ほどが降りて行った。

足寄で池田から来た北見行と交換する。あちらは増結して2両編成になっている。足寄で帯広まで行くらしい地元客が乗ってきて、車内はほぼ満席になる。

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 足寄で北見行と交換。こちらが先に発車。

多くの駅には、近くに木材工場があり、丸太が山のように積んであったりする。木材輸送でにぎわった時代もあったのだろう。現在ふるさと銀河線は貨物輸送をしていない。

本別でもさらに乗ってきて立ち客も何人か出てきた。この快速「銀河」は、数少ない帯広直通列車なので地元の人の利用も多い。

「いっつもこのくらい混んでいれば、良かったんだけどね」
と本別から乗ってきた乗客がつぶやいた。

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 池田駅に到着。

根室本線の立派な線路が寄りそってきて11:42、池田駅の3番線に到着した。北見を出てから2時間22分である。

池田で降りる人は半分くらい。残りは帯広まで乗り通す人である。池田で降りる人は前ドアで運賃を払って精算券を受け取る。

このまま乗る人はどうなるのかというと、後ろのドアから別の係員が乗ってきて、車内をまわる。池田までの運賃はここで支払って精算券を受け取り、池田から帯広までのJR運賃は帯広で払ってくださいと説明している。

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 入れ替え中に車内を回る係員。

首から鞄を提げた係員が車内をまわっている間に、この車両は一旦ホームを離れて駅構内のはじまで移動する。

この列車は浦幌から来る列車の後ろに連結しなければならないので、一旦本線から避けなければならないのだ。
ふるさと銀河線から直通する列車はこのような面倒な入替え作業が必要となる。

朝の足寄発の直通列車だけはJRの車両が使われるのでそのまま直通する。

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 池田駅での入替え作業。

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 滝川行の後ろに連結する。

11:49に浦幌から来た普通列車が3番線に到着。
こちらの車両も再び3番線に入る。

連結作業が終わる再びドアが開く。
発車は12:00なのでまだ少し時間があるので、ホームを歩いてくる。

4へつづく


posted by pupupukaya at 18/03/18 | Comment(0) | 2006年の旅行記(リメイク版)
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