またもキヨスクが閉店になる。
こんどは地下鉄のキヨスクで、今月中(2018年3月)に閉店になるのは以下の3駅。
すすきの駅:3月5日閉店
北24条駅:3月8日閉店
大谷地駅 :3月14日閉店
札幌市内の地下鉄駅の売店は一部を除いて北海道キヨスク(株)による『キヨスク』として営業をしていた。
駅構内だけではなく、駅のバスターミナルにも進出していた。
そのためか、普段JRを利用しない札幌市民にとってもキヨスクは身近な存在だったのである。
そんなキヨスクも、閉店が見られるようになったのは2000年代に入った頃からだったろうか。
利用者の少ない駅から順次、キヨスクが姿を消していった。
同じくしてコンビニが駅前の商店街にも進出し始める。コンビ二といえば今はどこにでも目にするようになったが、それまでは郊外の住宅地に出店するのが主で、駅前商店街や都心には少なかった。
年中無休のキヨスクは、いまのコンビニの役割もあったのである。
ここ数年でキヨスクの閉店が相次いでいる。
地方の駅だけではなく、利用者がJR駅に比べて圧倒的に多いはずの札幌市営地下鉄の駅でも、閉店ラッシュは止まらない。
* キヨスク閉店に関しては、以下の記事もご覧ください。 |
* キヨスクは絶滅危惧種なのか |
* 昔ここにはキヨスクがあった |
コンビニに押されて、売り上げが激減するようになったキヨスクは次々と閉店し、今では地下鉄駅のキヨスクは大通、すすきの、北24条、大谷地の4駅に残るのみとなってしまった。
今回の3店舗閉店により、これで地下鉄駅最後のキヨスクは大通駅だけになる。
せめていまあるうちにキヨスクを記録しておこうと地下鉄に乗ってキヨスク巡りをしてきた。
買ったきっぷはドニチカ。土日祝日用の地下鉄1日乗車券である。
私は地下鉄に乗ることはほとんど無いので、ちょっとした旅行気分だった。
券売機で買ったドニチカ。
まず降りたのはすすきの駅。
すすきの駅ホーム。
すすきの駅コンコースとキヨスク。
ここは改札口前で人通りも多く、またここで待ち合わせする人も多いので、それなりに繁盛していたような気がするのだが。
ウィンズが近いせいかスポーツ新聞や競馬新聞が多いのが特徴だった。
3月5日閉店のチラシが下がる店舗は、カラの棚が目立つ。
補充がないので売り切れたか、商品を引き上げてしまったのかわからないが、閉店売り尽くしみたいになっている。
カラの陳列棚を目にしては、素通りする人ばかりで、売り子さんも手持ち無沙汰という感じだった。
キヨスクすすきの店。
キヨスクすすきの店閉店のお知らせ。
次は大通駅で降ります。
大通駅南北線ホーム。
大通駅南北線麻生方面ホーム連絡用コンコースとキヨスク。
南北線2番ホームから西側に行く東西線乗換えのコンコース。
地下鉄で唯一改札内にあるキヨスクでもある。
シャッターが下りていたので、もう閉店したかに見えたが、定休日の貼り紙があった。
営業時間のお知らせのところに、土・日 定休日と表示してあった。
朝ラッシュ時は電車が着くたびに怒涛のように人の流れが押し寄せる場所で、キヨスクの職人技の見せ所であろう。
昔からあるようだが意外と新しく、ここに開店したのはたしか1990年代頃だったような気がする。
東側のコンコースにも同じような場所にキヨスクがあったが、そちらは移転してセブンイレブンとして開店している。
キヨスク大通ホーム西店。
大通駅西改札口前のコンコース奥にあるキヨスク。
大通駅のもう1つのキヨスクは西改札口から2番出口に向かう途中にある。
この出口の辺りはビジネス街。土曜の今日は閑散としている。
ここは普段もあまり人通りが多くなく、この場所のが最後まで残ったのが不思議。
ほかの集客の見込める場所にあるキヨスクはコンビニとなる中、ここがキヨスクのまま残っているのは、いずれ閉店するということなのか。
キヨスク大通B1西店。
キヨスクもただ閉店するだけではなく、他業種へ進出して生き残りを図っている。駅ナカのセブンイレブンへの転換もその1つである。
もともと売り上げが多かった場所にあったものを、セブンイレブン化したのだろう。結構繁盛している。
看板の隅に北海道のマークとKioskとあるのが、キヨスクの名残り。
東豊線連絡用コンコースにできたセブンイレブン。
看板のマークがキヨスクだった証。
セブンイレブンになっても、さりげなくKioskの文字は残る。
次は北24条に向かいます。
ここはコンコースではなく、バスターミナルの待合所にある。
北24条駅ホーム。
北24条駅バスターミナル内にあるキヨスク。
3月8日をもって閉店のチラシが下がる売店は、みるも無残な姿だった。
商品はおろか、奥側の陳列棚までもが撤去されている。
僅かに残ったカゴに少ない品物が並ぶだけ。
すすきの駅のキヨスクもだけど、大勢の利用者に惜しまれつつ閉店とはいかないでも、せめて最終日までは普段のキヨスクのままでいさせてほしかった。
キヨスク北24条バスターミナル店。
キヨスク北24条バスターミナル店閉店のお知らせ。
次は大通駅で東西線に乗換て大谷地へ向かいます。
大谷地駅ホーム。
大谷地駅コンコースとキヨスク。
ここも3月14日をもって閉店のチラシが下がる。
閉店日までまだ日数があるためか、ここはまだ通常通り営業していた。
かつては1Fのバスターミナル待合所にもキヨスクがあって、高速バスも発着するそちらの方が成績が良さそうだが、バスターミナルのは先に閉店になり、地下鉄コンコースのが残されてきた。
大通駅以外ではここが地下鉄駅最後のキヨスクとなる。
キヨスク大谷地店。
キヨスク大谷地店閉店のお知らせ。
対面販売方式のキヨスクで残るのは、大通駅と札幌駅の数店舗、それに南千歳駅、苫小牧駅だけになる。
あとはコンビニと同じように、自分で商品をレジに持って行くセルフサービス方式になっている。
すでにセルフになっているキヨスクは、早晩コンビニに転換することだろう。
セルフ方式のJR新札幌駅のキヨスク。
いままで身近にあったと思っていたものが、気づけば遠い存在となってしまっていたというものはたくさんある。
キヨスクもそんな存在になってしまった。
時代の流れといえばそれまでだが、やはり寂しくなる。
でもコンビニの方が便利なんだよね (^^;)
残り少なくなったキヨスク。私もせめて通りかかったときには、意識して買い物してみることにしよう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2018/6/21追加
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