2006年ロシア極東旅行記10 ハバロフスクのトラム

 ◆ トラム(市電)に乗車

ハバロフスク駅前からトラムに乗って、車内から町見物をしてこよう。

駅前はトラムの線路がループ状に敷かれていて、このループ線をぐるっとまわって電車は折り返して行く。電車の運転台はバスと同じく片側にしかついていない。

停留所の所はキオスクが並んでいて、電車を待つ人たちの人だかりが常にできている。

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 ループ線になっているトラムの線路。奥が停留所。

トラムの路線番号は、駅を中心に1〜6番まである。終点まで乗っても10Р均一。
乗って、車掌らしい人がまわってくれば10Р札をかざしていると引き換えに切符をくれる。
たまに検札があるので、切符は降りるまで持っていること。

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 トラムのチケット

系統をおぼえてしまえば、言葉の分からない観光者でも便利な足となる。
もっともトラム沿線に観光するようなところはあまり無いが・・・

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 駅前のトラム乗り場。キオスクが並ぶ。

まず、一番路線の長い1番の電車に乗る。車内は立ち客大勢で混雑している。
乗ると、人をかき分けて女性の車掌が切符を売りにくる。10Рを渡して切符を受け取る。

駅前からしばらくはアムールスキー並木通りの専用軌道を走る。軌道の状態が悪いのか電車はノロノロと進む。下から伝わってくる振動がすごい。
シェロノヴァ通りに入ると路面電車らしく道路の真ん中を走る。渋滞している車の列の横を電車は進んで、繁華街のムラヴィヨフ・アムールスキー通りの停留所で大勢の乗降がある。

道路は電車優先が徹底されていて、電車が信号のない交差点に差しかかると、どの車もぴたりと停まるのはさすが。

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 あちこちに露店がある。トラム車内から。

しばらく行くとまた専用軌道になる。
線路は芝生の中に敷かれているように見えるが、よく見ると線路の中に雑草が生え放題になっているだけだった。

線路の幅(軌間)は、ロシア鉄道と同じ広軌となっているが、周りの風景もワイルドなのでごく普通に見える。
揺れながらガタン・ゴトンと走る乗り心地は、東京都電に似ている気がした。

ハバロフスク駅から終点のヒムファルムザヴォド停留所までは1時間近くかかった。

終点はバスターミナルになっていて、キオスクが並んでいる。アイス売りのおばちゃんからアイスを買って食べる。

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 1番の終点。ヒムファルムザヴォド停留所。


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 ボロボロの車体。

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 ハバロフスク南部のターミナルになっている。

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 アイス売りから買ったアイス。脂肪分が少ないシャーベットという感じ。

終点の少し手前に複線の線路がひとつにまとまったガントレットがあって、これが見たいがために隣の停留所まで歩く。
川を渡る橋の部分を単線にしたが、ポイントによる切り替えの面倒がないのでこうなったのだろう。

じつはこれを見るがために1番の終点まで乗って来たのだった。

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 ガントレットになった単線区間。

終点の1つ手前がクラスナヤ・リェーチカ停留所。
ここの線路が水はけが悪いのか水浸し。レールだけ顔をのぞかせている状態だった。

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 一面水たまりになった線路。クラスナヤ・リェーチカ停留所。

今度は3番の電車に乗る。
この電車は中心部方向へは行かないのでがら空き。途中で分岐して電車はアパートの建ち並ぶ住宅地を縫うように進み、終点に着く。

その先には跨線橋があって、シベリア鉄道の通勤駅がある。この終点はあれた感じでゴミだらけだった。

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 トラムの車内。

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 終点ではぐるりループ線をまわって引き返す。

次の電車を待つが、臭いし小バエがやたらと多い。電車が来るまで線路に沿って歩くことにする。

停留所2つ分歩いたところで、2番の電車が向こうからやって来たので、団地の中の停留所で待つとやがて駅まで行く2番の電車が来た。

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 団地の停留所。ネコが・・・

再び都心までもどってくる。トロリーバスの路線と交差するムラヴィヨフ・アムールスキー通りで電車を降りる。

もうそろそろホテルに戻ろう。

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 繁華街に近いムラヴィヨフ・アムールスキー停留所。

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 帰宅ラッシュの電車


 ◆ 夕食の買い物

夕食はどうしたものかと考えるが、一人でレストランに入ってもつまらないし、ロシアではまだまだ一般の人が外食する習慣があまりないので、気軽に入れるような店は少ない。

レストランを探すのはやめて、「地球の歩き方」に載っていたショッピングセンター「エヌ・ケイ・シティ」で夕食の買い物をすることにした。

レーニン広場を通ってスーパーまで歩く。

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 広いレーニン広場。

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 レーニン広場前を行くトロリーバスその1。

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 レーニン広場前を行くトロリーバスその2。

エヌ・ケイ・シティは最近できたようで新しい。1階にスーパーを見つける。ここもセルフ方式になっていた。
広くて充実している。ここのスーパーは市内最大ということだった。

サバの燻製やチーズ、それにパンとウオッカを買って買い物袋を下げる。

近くにあるバス停からホテルまではトロリーバスにした。
帰宅ラッシュらしく、バス停には大勢の乗客がいたが、やってきたトロリーバスに乗る人は少なかった。

行先のコムソモリスカヤ広場は、都心近くである。
バス停の人たちはきっと郊外に帰る人たちなのだろう。

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 エヌケーシティ近くのレニングラードスカヤ通り停留所。

トロリーバスの車内で、運転台を覗いてみると、ハンドルの横に運行ダイヤが置いてある。
停留所には○分毎と表示されているだけなので、結構アバウトな感じがしたが、発車時刻はちゃんと決まっているようだ。
見ると、この1番のバスは、コムソモリスカヤ通り・空港間を1時間20分で往復していると分かる。

市電やトロリーバスに乗って市内の様子を眺めるのは思いのほか楽しく、明日もまた乗り物で市内あちこちを回ろう。
あと、市内の観光地も少しは見てこようと思う。

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 仕切られたトロリーバスの運転台。

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 買ってきたパンや食料それに酒。

ハバロフスク2日目も無事に終わってやれやれだ。
ホテルの自室で1杯やるとホッとする。外にいるときはずっと緊張しっぱなしだった。

ロシアらしい食材をいろいろ買ってみた。
キャビア、サバの燻製の酢漬け、チーズ、黒パンなど。

まずはビール、バルチカ3。これは部屋に戻ってシャワーを浴びている間に冷蔵庫で冷やしておいた。

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 切って並べる。紙皿は日本から持ってきたもの。

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 「トムとジェリー」に出てくるような穴の開いたチーズ。

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 キャビア(もどき)はパンに乗せて。

ビールの次はウオッカ。
チーズにしてもキャビアにしてもサバの酢漬けにしても、みんなウオッカ向けだなあ、とあらためて思うのであった。
あと黒パン。これもウオッカのつまみに最高。

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 深夜0時の夜景。部屋の窓から。

〜11へつづく


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