2006年ロシア極東旅行記9 インツーリストホテルとハバロフスク

 6日目 2006年7月14日

 ◆ パスポートが返ってこない

8時過ぎ、朝食券を持ってエレベーターで1階に降りる。

1階は、エントランスやフロントのある階だが、日本式の言い方で、ここでは0(ゼロ)階になる。
エレベーターで1階のボタンを押すと変なところに着いてしまうことになる。

0階と1階の間にはA(アー)階とП(ペー)階とがあり、A階はホテルの従業員用の階らしい。П階は結局分からなかった。

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 最初は戸惑うエレベーターのボタン。日本語の案内も見られる。

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 朝食の世話になる1Fのレストラン。

0階のレストランに入ってウエイトレスに朝食券を見せると、メニューを持ってきた。分かるかな、と思いつつメニューを見ると、なんと日本語も併記してある。
メニューは4種類の中から選べ、1番目を指差してウエイトレスに見せる。

メニューに限らず、このインツーリストホテル内のあちこちに日本語の表示がある。日本語の分かる従業員も多い。

出てきたのはマヨネーズたっぷりのサラダと蒸した鶏肉の料理、食べている途中でブリヌイ(ロシア風クレープ)も出てきたので、朝から食べ応えがある。

さすがにパン食の国だけあってパンはおいしい。

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 この日の朝食。

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 後から出たブリヌイ。バターたっぷりでおいしい。

食事を終えてレストランを出ると、ロビーには日本人の団体さんが出発を待っていた。

部屋にもどり、市内見物に出かけようと8階のフロントに鍵を預けて0階のフロントに行く。まずパスポートを返してもらわねばならない。
ところが12時にならないとパスポートは返せないと言う。

仕方ない、12時までこのホテルにいるしかない。パスポートを携帯せずに職質なんか受けた日にはどえらいことになる。
売店が開いていたので、水を買って部屋にもどる。

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 インツーリストホテルのシングル部屋。

部屋の窓からは、ロシア正教会やレンガ積みの美術館なんかが見える。その向こうは広大なアムール川。

お茶でも飲みたいがお湯が無い。さっき買った水を飲みながら、テレビを見たりして時間をつぶす。テレビは日本のNHK衛星放送も放映している。他に韓国や中国の放送も映った。

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 ホテルの部屋からの眺め。

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 ハバロフスクも日本車ばかりだった。

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 広大なアムール川を望む。

11時頃になって、部屋の電話が鳴った。日本語で「クリーニングいいですか」と聞かれる。部屋の掃除をしたいらしい。お願いすることにして部屋を出る。12時までホテルの中を見物しよう。

8Fのカウンターに鍵を預ける。
部屋の鍵はのやり取りは各階にあるカウンターで行うことになる。
これはソ連時代からの方式で、「デジュールナヤ」と呼ばれる係の人が詰めている。

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 重厚な客室の廊下。

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 8Fのロビーとデジュールナヤのカウンター。

エレベーターで下りて、ホテルの中を見て回る。
ホテルの0階にあるのは、レストランとさっき水を買った売店の他、本屋と土産屋、両替所、インツーリストのカウンター。0階からさらに降りる階段もあって、地階には薬局と宝石を売っている店もあった。

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 1Fにある売店。

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 1Fのフロント。

12時になったので、フロントに行くとパスポートを返してもらえた。やっと外に出られる。

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 インツーリストホテル。


 ◆ ハバロフスク駅へ

ホテルを出てトロリーバスのバス停まで歩く。

「コムソモリスカヤ広場」というバス停があって、空港行の1番が8分間隔、3番が16分間隔と表示してある。

まず、ハバロフスク駅(ヴァクザール)が見たい。
3番のトロリーバスが来たので乗ってみる。発車すると車掌がまわってくるので、切符を買う。料金は10Р。

トロリーバスとは電気でモーターを回して走るバスのことで、昔は日本でも走っていた。
車体の屋根から2本のサオのようなポールを伸ばして道路上の架線をなぞりながら走っているので、すぐにトロリーバスとわかる。

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 ホテル近くを走るトロリーバス。2本のポールが特徴。

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 トロリーバスの表示と時刻表。

電気なので静かに走る。結構スピードも出していて、他の車と同じくらいの速さで走る。運転手は女性。この後乗ったトロリーバスの運転手はすべて女性だった。

架線の真下しか走れないのかと思っていたが、片側2車線の道路の、左右両方車線を走れるくらいの自由度はあるようで、車線変更しても2本のポールが架線に器用に追従する。カーブに差しかかると、ポールが外れないようにスピードを落としてゆっくりと進む。

バスはムラヴィヨフアムールスキー通りを駅方向に走る。通りの両側にはヨーロッパ風のビルが建ち並ぶ。歩道にはたくさんの人が歩いていて、このあたりが繁華街になっている。停まる停留所ごとに客が乗ってきて、車内は混んでくる。

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 トロリーバスの車内。女性の車掌も乗っている。

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 トラムの路線を横切る。

レーニン広場の前から、カールマルクス通りをまっすぐ行って、線路を陸橋で越える。
1番が空港行きなので3番は駅に行くものだと思いこんでいたが違うようだ。どんどん駅とは反対の変な方角に向かっている。

このまま終点まで乗って行っても良かったのだが、まず駅に行きたかったので、途中の停留所で降りる。
どこだかさっぱり分からないところだが、来た方と反対方向のバスに乗れば元の場所にはもどれるのであわてることはない。

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 どこだか分からない所にきてしまった。

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 車内に貼ってあるトラムとトロリーバスの路線図

反対側のバス停からまた3番のバスに乗り、カールマルクス通りのバス停からヴァクザール(駅)まで歩く。

昨日着いたときは、駅舎を見る余裕もなかったが、改めて駅舎を眺める。

ハバロフスクのヴァクザールは西欧風の新しい駅舎で、ハバロフスクの名の由来になっている「エロフェイ・ハバロフ」の像が駅舎に向かい合って立っている。

像の周辺はちょっとした植え込みがあって、その向こう側が、市電のりばになっている。駅前広場の両脇は、路線バスのターミナルになっていて、キオスクがたくさん並んでいる。

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 市内の交通の中心となっているハバロフスク駅前。

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 数年前に立て替えられたというハバロフスク駅舎。

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 駅に向かって立つ「エロフェイ・ハバロフ」の像。

正面入口から駅の中に入ると、コンコースになっていて、左右に出札所がある。

電光掲示の時刻表を見ていると、通りかかった警官に目を付けられる。
またパスポートを見せろと職質される。今度はハバロフスクの滞在証明があるのですぐに放免となった。

もう鉄道駅へは近づかないことにする。

10へつづく


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