札幌の街を歩いていると、
「プーーーーーッ」
という低い警音が聞こえてくる。
札幌市電の警笛である。
私が住んでいる山鼻の家でも時々聞こえてくる。
響くけどちょっとかすれたような低音。
なかなかいい音で、私は札幌の風物詩と思っている。
いつのころからか、「タラリラタラリーン♪」というミュージックホーンも加わった。
三越前を行く3303号。
空気溜めの圧力が低くなると「ピーッ」という風に高い音になるのも愛嬌だ。これもコンプレッサーが作動して空気圧が上がると「プー」という低い音に戻る。
札幌で暮らしていると、あの音が路面電車の警笛だと思ってしまうのだが、他の街の路面電車はもっと高い音を出すのでちょっとびっくりする。
札幌市電がこの音を採用しているのは、降雪時でも音が届くからという説がある。同じ理由でもJR北海道の車両が、甲高い音を出すホイッスルを採用しているのとは対照的だ。
札幌市電の警笛は長らくトロンボーン笛というものが使用されている。これは鉄道車両で採用されているのは珍しいそうだ。
札幌以外では函館市電と東京の旧地下鉄銀座線くらいだろうか。
東京メトロ10000系電車で復活した。この電車の警笛は、札幌市電と同じ音がする。
逆に函館市電は高い音のタイフォンが主流になりつつある。
市電の警笛は、車体前部の床下に取り付けられた笛から発している。どんなものか一度見たいと思っていた。
しかし、まさか停車している電車の床下を覗き込むわけにはいかない。
そんなときにうってつけのイベント。2017市電フェスティバルなるものが開かれた。
トロンボーン笛がどんなものか見るために行ってみた。
別に会場で展示しているわけではなく、勝手に見てこようということである。
床下のトロンボーン笛。これに空気を吹き込んで音を出す仕組み。3300型電車のもの。
タラリラタラリーン♪の音源。こちらは電子音。
これはM101のもの。穴の形状が若干違う。ということは音も違うということか。
電車の床下を覗き込んで、このおじさん何やってんだというふうに子供が見ていたが。
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