2017年インド旅行記14 鉄道博物館とデリー最後の夜

◆国立鉄道博物館

次は国立鉄道博物館(National Rail Museum)へ向かう。
私は鉄ちゃんなので、ここは外せない。
一般人の方は退屈でしょうが、しばらくお付き合いください(^^;;

鉄道博物館へは、地図で見るとインド鉄道が通っていて最寄りの駅もあるのだが、時刻を調べると本数は1日数本レベル、しかも朝夕だけの運転。時刻も正確なのかわからず、とても利用できるような路線ではない。
メトロだとエアポートラインのダウラクアン駅が最寄となるが、そこから歩くと40分以上かかる。

メトロでダウラクアンまで行き、駅前でオートリクシャ―に乗ることにした。
コンノートプレイスからオートリクシャ―に乗ると悪徳な運転手に当たって変なところに連れて行かれるかもしれないが、郊外の駅からならば、まあ大丈夫だろう。

エアポートメトロはコンノートプレイスの地下を通っているが、ここに駅は無くて800mほど離れたシヴァジ・スタジアム駅から乗ることになる。
ずっと涼しいマックにいたので外を歩くと暑いこと。

駅の中に入ると、今までとは別世界のようにきらびやかで清潔な空間だった。エアコンが効いて涼しい。

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 エアポートメトロのシヴァジ・スタジアム駅。

デリーのメトロは街中とはまるで違って、近代的な造りになっているが、エアポートラインはさらに豪華になっている。
ホームドア完備、駅構内はエアコン完備、最新の技術を集めたという感じ。

そのかわり運賃は他の路線と比べて2倍以上高い。駅間も長くて、メトロというより空港アクセスに特化した独立路線のようである。
高いせいか駅が少ないからか、人は少ない。それでも日中は10分間隔で運行されている。

明日はこれでデリー空港まで行くことになる。

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 シヴァジ・スタジアム駅のホーム。

ダウラクアンへは快適なメトロに乗って1駅。
途中で建設中の高架鉄道が見えた。ピンクラインという路線で、2018年に完成するらしい。鉄道博物館の近くにも駅ができるようなので、これができたらアクセスはだいぶ楽になるだろう。

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 建設中のピンクライン。

ダウラクアン駅は高架駅だった。駅のコンコースから外を見ると、客待ちらしいオートリクシャ―が何台か停まっている。あれに乗ることにしよう。

私が階段を下りて行くと、さっそく寄って来た。
「ハロー!ハロー!」
「ホエアーユーゴーイング?」(どこに行くんだい)

こちらも「レールウェイ・ミュージアム、ハウマッチ?」(鉄道博物館まで、いくら)
と言い返す。

運「ワンハンドレット」(100ルピー)
私「オーケー、バット ワンハンドレットオンリー」(OK、でも100ルピーだけだよ)

ネットなんかで調べると、デリーでのオートリクシャ―の相場は近場で30ルピーということらしい。
外国人と見てふっかけてるんだろうけど、面倒だから言い値で乗る。たかだか百数十円のことで長々と交渉する気にはならない。チップ込みと思えば腹も立たない。

お前みたいのがリクシャーの料金を釣り上げているんだろうという声が聞こえてきそうだが・・・。

10分くらいで鉄道博物館の正面に着いた。運転手に100ルピー札を渡して降りる。

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 国立鉄道博物館(National Rail Museum)の入口。

入場料は50ルピー。入場券売り場で100ルピー札を出すと、「ワンハンドレット ヒフティーン」と言われる。なんだか良くわからないが言われるがままに150ルピー出す。

もらった入場券を見るとやっぱり50ルピーと書いてある。ぼられた?
まあいい。何度も言うが百数十円のことで揉め事はいやだ。チップだと思うことにする。

中に進むとミニSLが停まっていて発車を待っている。
乗りたいと思ったが、大人ならば身をかがめて乗り込まなければならないほど小さいサイズの客車の乗客は子供ばかり。
なんとなく気恥ずかしくなって乗るのをやめた。
あとでやっぱり乗っておけばよかったと後悔したが。

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 ミニSL運行中。

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 子供サイズの客車。

屋内展示場の建物があったので入ってみる。涼しい、エアコンが入っている。
しばらく中の展示物を見ながら涼んだ。

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 エアコンがあって涼しい屋内展示場。

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 屋内の展示物。

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 鉄道の施設だけは世界共通。

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 客車の銘板。日本製のも混じっていた。

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 未来の(?)インドの交通。

屋外の展示車両もたくさん置いてあった。
最初は大して期待はしていなかったが、この手の博物館にしては、なかなか本格的である。

展示車両の間を縫うようにしてミニSLや、さらにミニの電車の線路が敷かれている。
私はタモリと同じく線路マニアなので、これらの線路を見ているだけで楽しかった。

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 屋外展示の車両。SLが多かった。

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 ミニSLの線路のほか、ミニ電車の線路もあって鉄的には楽しい。

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 ミニ電車(左)とミニSL(右)の線路。

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 ミニ鉄道は踏切もある。

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 1907年製という蒸気モノレール。

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 屋外の鉄道模型コーナー。

いや〜、外を歩いていると暑い。汗だくになる。
もう一度屋内展示場に入って一回りしてきたら汗が引いた。

1時間くらいいて、もう見るものも無くなったので出ることにした。
出る前にトイレに行っておく。海外旅行では博物館や美術館でトイレを済ませておくのが鉄則だ。

ここのトイレは便座が無かった。便座のないトイレはロシア以来かも知れない。
男性の小用ならばこれで事足りるが、それ以外の場合どうするんだろ。未だに謎である。

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 便座のないトイレ。

屋内展示場の近くにはミュージアムショップがあったので覗いてみる。これといってほしいものはなく、すぐに出た。

もう3時過ぎだし、ホテルに戻ることにした。

エントランスの所にオートリクシャが2台停まっている。
運転手に「ダウラクアン・メトロステーション、ワンハンドレット」と言ってみた。
運転手は「ノー、ナンヤラカンヤラ、150」だと言った。

行きは100ルピーだったのに随分とふっかけるな。でも面倒だからOKを出した。

走り出すと運転手が「アーユーフロムカントリー?」と言った。「ジャパン」と答える。
とたんに運転手は愛想が良くなった。

なんだか色々聞かれる。
運「ホエア、ユアステイホテル?」(どこのホテルにとまってるんだい)
私「ニューデリーステーション ニア」(ニューデリー駅の近くさ)

駅はやけに遠いな。しかも明らかに来た道とは違う所を走っている。

突然道端で停まって、運転手は振り返って言った。
運「ショッピング?」(買い物は)
私「ノー」(いらねえ)
運「ゴー ユアステイホテル」(あんたのホテルに行こうか)
私「ノーノ―!」(行かなくていい)
運「ノープロブレム」(大丈夫だよ)

そうじゃねえ!
どうしてお前たちはすぐにカモろうとするんだ!

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 鉄道博物館から乗ったオートリクシャ―。

「アイワナ メトロステーション!」(メトロ駅に行きたいの)
と言うとまた走り出した。
いったいどこに行くんだろう。さっきニューデリー駅近くと言ったのでそこまで行く気か。

そんなうちに雨が降り出して風も出てきた。
両側は吹きっさらしなので、雨が吹き込んでくる。

オートリクシャ―はとあるメトロ駅の入口の前に着けた。
150ルピーを運転手に渡して、逃げ込むようにメトロの階段に向かった。

とにかく、ひと安心。つーかここはどこよ。

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 Lok Kalyan Marg駅のホーム。

コンコースにあった路線図を見るとLok Kalyan Margという駅とわかった。イエローラインの駅で、ニューデリー駅まで1本で行ける。

ニューデリー駅からホテルに戻る途中で、2日目に行った酒屋でビールを買った。

ホテルに戻り、汗だくになったのでまたシャワーを浴びてしばらく横になった。


◆デリーの夜

5時過ぎにホテルの屋上レストランに行ってみる。
時間が早いのか、客はほかに1組だけ。

メニューを見ると、ビールがあった。何種類かあって、キングフィッシャーを頼むと無いと言われる。
今はバドワイザーと何とかという2種類しか置いてないとのこと。
しょうがないのでバドワイザーにした。

フードは何にするかな。昼のチキンマハラジャがまだ腹に残っているので軽いものがいい。
メニューを見るが、くそー分からねえ。

ピザのマルゲリータにした。これが一番安かったし。

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 バドワイザー(235ルピー)を飲む。

しばらくして出てきたビールは小ビンだった。グラスに注いでまずは一人乾杯。
はー、何とか無事にここまでこれた。明日はいよいよ帰国だ。

落ちついて見渡すと、結構いい感じの店だね。清潔だし。値段といい、インド人からすれば超高級レストランなんだろうね。
どれも結構いい値段するしね。

小ビンではすぐに飲んでしまった。「ビア、ワンモア プリーズ」と言ってもう1本もらう。今度はチビチビと飲む。

出てきたマルゲリータはデカかった。2〜3人で分けて食べるサイズだろう。向こうの人はペロッと平らげるんだろうけど。

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 ピザ マルゲリータ(295ルピー)。結構デカかった。

味は良かった。チーズもとろりと焼き立て。オリーブオイルがたっぷりかかっている。ビールよりワインだね、これは。

30分くらいいるうちに、客は1組もう1組とやって来て、いつの間にか半分くらいのテーブルが埋まっていた。
隣は日本人夫婦。明日はアグラへ行くなどという会話が聞こえてくる。

1人レストランは居心地が悪い。手持ち無沙汰なのでビールばっかりガバガバ飲むことになる。もう1本ビールを追加しようと思ったがやめた。食事の時は連れがいないと寂しいね。

ピザは半分残して、ウエイターを呼んでお会計。
ウエイターは「チップ、インクルード」と言った。料金はチップ込みと言うことだ。
バド2本とマルゲリータで765ルピー。お釣りのうち5ルピー玉はウエイターに渡した。

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 メインバザールの雑踏。

また外に出てメインロードをぶらつく。
このあたりはホテル街、日本人とおぼしき人も何人か見かける。インド人につきまとわれている人も・・・

明日は帰国だし、ビールのほろ酔いで街を歩くと、今までとは違った風景に見えた。

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 とにかくひしめき合っている。

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 狭い小路のパパールガンジロード。

9時頃また外に出てみた。夜の1人歩きはするべきではないが、少しくらいなら大丈夫だろう。
この時間でもまだ昼間と同じくらい賑わっている。
昼間はいなかった屋台も多く出ている。危険な感じはしなかった。連れ歩きならば屋台を覗きながら歩くのも楽しそうだ。

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 夜のメインバザール。ホテル前から。

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 夜9時過ぎでも大賑わい。

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 ホテル隣のラッシー屋。

さっきも見たが、ホテルの入り口横に物乞いが受け皿を前に静かに座り込んでいる。
ホテルに戻る時にイタズラしてみようと思って、受け皿に100ルピー札を放り込んできた。
中から振り返ると、何を思ったか物乞いはお札を持ってシゲシゲと眺めていた。
おいおい、盗られるから早くしまえよ。

部屋に戻って昼に酒屋で買ったビールを飲む。冷蔵庫に入れておいたのでよく冷えている。

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 駅前の酒屋で買ったカールスバーグ。

明日は帰国だが、飛行機は19:35発なので15時過ぎまでは時間をつぶす必要がある。
地球の歩き方を見ながら、まだラールキラーに行ってなかったな、買い物はどうしようとか考えていたら面倒くさくなってきた。
明日のことは明日考えよう。



posted by pupupukaya at 17/08/05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 2017年インド旅行記
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