◆バラナシ・ジャンクション駅へ
もう腹具合も大丈夫そうで、昨日レセプションに伝えていた通り16時に出ることにする。
さんざん窓から眺めてすっかり見飽きた聖なるガンガーもこれで見納めになる。
スマホで今日乗る列車の席番を確認する。こちらもしっかりとアップされていた。
16時少し前チェックアウトのためにレセプションに行く。
宿代の請求は1900ルピーで2泊分となっていた。
昨日は4時までいて600ルピーと聞いていたのだが、まあいい。素直に2泊分払うことにする。
この点は安宿でよかった。これならもう少しゆっくりしていても良かったかも。
さらば聖なるガンガー。
また入り組んだ小路を歩く。
ホテルを出て、まずはゴーダウリヤー交差点を目指して歩く。昨日サイクルリクシャーを降ろされた場所だ。
そこからオートリクシャ―を拾って駅に行く。
サイクルリクシャーはさすがに腹具合を考えるとちょっと・・・。
相変わらずカオス状態の交差点では、リクシャーが何台も客待ちしていた。さっそく呼び込み合戦。
駅まで行くだけだからどれでも良かった。
「レールウェイステーション、ワンハンドレット」と言って運転手を当たる。
「ワンハンドレットOK」と言った運転手の車に乗った。
オートリクシャーかと思ったら、荷台に椅子を付けたような車だった。まあ何でも駅に着きさえすれば良い。
乗り合いリクシャーだった。
走り出したかと思うと運ちゃんは歩いている人にやたらと声をかける。オイオイ真っ直ぐ行けよ。
何人かに声をかけているうちに1人乗り込んできた。
また声をかけながら走りだし、2人3人と同乗者が増えてくる。
結局乗客は私を入れて5人に。
どうやら拾った車は乗り合いリクシャーと呼ばれるもので、運ちゃんは駅まで行くから乗ってきなよみたいな感じで人を乗せたようだ。
まあ、急いでるわけじゃないし、駅に着きさえすれば文句はないが。
途中で降りて行く人もいる。
昨日のサイクルリクシャーとは通る道が違うような気がしたが、20分くらいで駅に着いた。
運ちゃんに100ルピー渡して降りる。ほかの客も全員降りた。誰もお金を払わないで行ってしまった。全員分の料金を私1人が払ったようなものだ。
まあこれも最初に100ルピーと言う話だったから別にいいけど。
バラナシ・ジャンクション駅はバラナシの玄関口。
座り込んで列車を待つ人。
まだ16時半。列車の発車時刻は18:55なのでまだ2時間は待たなければならない。
コンコースもウェイティングルームも人でいっぱい。重たいバックパックを背負ってウロウロするのもいやだし、ホームにいることにした。
コンコースの雑踏。
2階から見たコンコース。
ホームへ行ける跨線橋へは、コンコース横のエスカレーターから行くことができる。意外と都会的な構造だ。
ホームも人がいっぱいだった。居場所がない。
インド人に混じって、床に座り込んでしまおうかとも思ったが、ホームを牛が歩き回っているのでやめた。
ホームにもいる牛。
跨線橋の階段に座って過ごすことにした。ここは風が通り抜けて涼しい。
喉が渇くが、またコーラとかがぶ飲みして下したら大変なので、すっかり温まった水をちびちびと飲む。
お腹の方はもう大丈夫そうだった。
涼しい跨線橋で過ごす。
跨線橋から見たホーム。
牛は線路でもウロウロして、人間様が捨てた果物の皮なんかを食べている。列車が入ってきたらどうするんだろ。
ドリンキング・ウォーターに並ぶ人たち。
18時頃、4番ホームへ行くと列車が入っている。もう入線してたのかと思ったら反対側の5番ホームだった。
行き先を見ると『Surat』とあった。ローカル列車かと思っていたが、後で調べたら西インドのスラトまで行く長距離列車だった。
5番ホームはスラト行エクスプレス。
発車を待つスリーパーの客車。
◆バラナシ・ジャンクション 18:55 → ニューデリー 8:25(翌)
【22417】Mahamana Exp(マハマナ・エクスプレス)
【22417列車】バラナシ〜ニューデリー 774kmのルート
18:28にディーゼル機関車に牽かれてマハマナ・エクスプレスが入線する。紫色のずいぶんおしゃれなデザインの客車だ。
私が乗るA1と書かれた客車は通り過ぎてずっと先の方まで行ってしまった。
入線するマハマナ・エクスプレス。Mahamana Exp (22417)
ホームの端に駅名標があった。
客車の列車名と行先表示。
客車のドアの横には係員が乗客名簿を張り出している。
自分の席番が分かっていれば見る必要はないが、チケットに席番が書かれていない場合はこの表で自分の席を確認してから乗る。
RACの人はCNFに繰り上がっていれば、この表に席番が載っている。
表を見たら自分の名前も表示されていた。
寝台車のタイプは4日前にニューデリーからコルカタまで乗ったラージダーニ・エクスプレスと同じエアコン付2段寝台。
だが、この車両はずいぶん新しくて、ラージダーニよりも立派だし、清潔感もある。
全席コンセント付きなのはありがたい。
新しめの寝台車。定員4人のボックス席。
下段に座ったのはインド人夫婦だった。
エアコン2段寝台は上等クラスなんだろうな。乗客たちの身なりもいいし、3段寝台のような雑踏もない。
整いすぎて、インドらしくない。楽といえば楽だが、つまらない気もする。
インドらしさを体験したかったらエアコン3段寝台、何より安心感というならばエアコン2段寝台がおすすめ。
エアコン無し3段寝台のスリーパーはインド旅行上級者向けだろう。昼間だけの乗車ならばアリだが。
インドらしからぬ新しい客車。
18:55に発車したようだ。車内はまだ空席が目立つ。途中からのってくるのだろう。入線から発車まで落ちついたものだった。
一昨日乗った3段寝台のような慌ただしさは無い。
この列車は明日の朝デリーに着く。もう心配事はほとんど無い。あと少しでインドから解放されると思うと、すっかり安心だった。
お祝いに一杯やりたいところだが、別に酒を飲みたいとは思わない。
ホームの売店で買ったスプライトで祝杯とする。
ホームの売店で買ったスプライト。
日本では滅多に飲まない炭酸飲料。これが妙にうまく感じる。考えたら朝からほとんど水分しか取っていなかった。
この列車は食事つきではないので通路を頻繁に車内販売が通る。
下段の人が呼び止めて揚げパンのような物を買っていた。私もつられて1皿買った。40ルピー。
パントリーカーで揚げたらしく温かい。中身はジャガイモと野菜のようだ。ケチャップの小袋が付く。かなりスパイシーな味付け。また下さなきゃいいけど。
名前は忘れたが車内販売で買った揚げパン。(40ルピー)
コンセントがあるので、心置きなくスマホが使える。動画を見たりして過ごす。
夕食の事などすっかり忘れていた20:20頃、パントリーカーのクルーがディナーの注文を取りに回ってきた。
せっかくだからお願いした。ベジとノンベジと聞かれ、ノンベジと答える。後で思うと、1食くらい『ベジ』を食べてみたかった。
このボックスでディナーを注文したのは私だけ。夕食を済ませてから乗ってくる人が多いようだ。
パントリーカーから運ばれてきたディナー。(150ルピー)
ディナーがやって来たのはそれから1時間後。これも忘れていた頃だった。もう寝てる人も多い。
トレーに載っているのは骨付きのチキンカレー、野菜のカレー、ナン、ライス。それに紙コップには揚げパンのシロップ漬けが入っている。これはすごく甘かった。
おいしくて全部平らげる。もう腹具合も元に戻ったようだ。
カーテンを閉めた状態。
食べ終わって、通路の床にトレーを置いてトイレに行く。
戻ってくると下の人が「オフライト?」と聞くので「イエス」と答える。
明かりが消されて暗くなる。もう横になった。
列車の走行する振動も心地よく、すぐに眠りに落ちた。
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