2016年白夜・北欧旅行記14 オスロを歩くその2

トラムをおりてからずっとテクテク歩いてきた。着いたのは王宮。写真で見ると小じんまりした建物に見えるが、実際に見るとデカい。
敷地がすっきりと広いのと建物のシンプルなデザインなのが小さく見せているのだろう。

王宮は現在でもノルウェー国王ハーラル5世と王妃の住居になっている。

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 現在でもノルウェー国王が居城する王宮。

王宮の正面は銃をかついだ衛兵が行ったり来たりしている。

あの銃には弾が入っているのだろうか。もしテロリストが銃をもって襲ってきたらあれで応戦するのだろうか、などと物騒なことを考えてしまった。

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 王宮の前を衛兵たちが行ったり来たりをずっと繰り返す。

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 直立不動で微動だにしない衛兵。話しかけてはいけない。

王宮の前庭はライラックが満開で、甘い香りが漂っている。
そういえば札幌を出発したときもちょうどライラックが満開だったなと思い出した。

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 王宮からカールヨハン通りを見下ろす。

王宮を通り過ぎ、オスロ国立美術館へ向かう。
ムンクの『叫び』を見るためだ。

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 ムンクの叫びが展示してある国立博物館。

地球の歩き方(ブックオフで買った古い版)には入場無料とあったが、今は有料になったようで入場料が100Krかかった。
受付の人は「チャイニーズ?」と言うので「ノー、ジャパニーズ」と答える。

展示室はいくつもの部屋に分かれていて迷いそう。ピカソやゴッホの有名な絵もあった。

ムンクの絵はその中の1室にまとめて展示してある。その展示室にあの『叫び』があった。
あったけども、絵のまわりを大勢の中国人の団体さんが取り囲んでいる。
その団体さんの騒がしいこと。そんなに大声でしゃべらんでも。ピコとかピョ〜ンとかシャッター音も飛び交い、まあ賑やかなこと。

彼らが去るまでほかの絵を見ながらまた1周してくることにした。

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 ムンクの展示室は中国人団体で賑やかだった。

今度はじっくりと絵を鑑賞する。ほとんど時間つぶしのようなものだが。
しかしおかげで絵の良さがわかったような気がした。

そろそろいいかなとムンク部屋を覗くとまだいた。さらに別な団体さんが加わって、そっちのガイドさんが喧噪に負けじとニダニダと声を張り上げている。

3回目、今度はいなかった。
静かに鑑賞させてもらう。

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 これが本物の『叫び』。

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 ムンク作『Dagen derpå』(その翌朝)。なんか自分の姿と重なる。

ゆっくり鑑賞してエントランスに戻るとまた次の団体さんがゾロゾロと入ってくるところだった。
みんなムンク部屋だけ見て帰るのだから、美術館としては客回転が最高の上客であろう。

ミュージアムショップを少し見てから外に出る。

カールヨハン通りを歩く。この通りは王宮から中央駅まで続く通りで、歩行者天国になっている。

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 カールヨハン通りの賑わい。

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 国会議事堂と満開のライラック。

中央駅に近づくにつれて通りは賑やかになってきた。

オスロ市の人口は66万人。毎年1万人のペースで人口は増加してるという。
静かで落ち着いた街というイメージを持っていたが、街中を歩いていると意外と活気のある都市であった。

しかし、都会にありがちな暗い裏通りは無く、整った明るい佇まい。
歴史も文化もあり、これでもう少し物価が安ければいいところなんだがなというのがオスロの印象だった。

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 道端あちこちにオープンテラスが出ている。

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 絵を売る露店。

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 カールヨハン通りの賑わい。正面突き当りはオスロ中央駅の旧駅。

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 オスロ中央駅前、ジェーンバーン広場にあるトラの像。

中央駅、ジェーンバーン広場まで歩いてきた。そろそろホテルに戻る。
19番のトラムに乗る。

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 トラムの車内から。車窓を眺めているとオスロ市民のなった気になる。

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 オスロで1泊したホテル。

ホテルに戻ってきた。
相変わらず入口はカギが掛かっていて、またインターホンを押して開けてもらう。
レセプションに行くと、今度は部屋の鍵と建物入口の鍵をくれた。預けた荷物は部屋の中に置いてあった。

ここはホテルというよりB&B(ベッド&ブレックファースト)で、日本でいえば旅館のような宿泊施設。トイレとバスルームは共同だが、値段は安く、1泊531Kr(7,218円)。
オスロはホテル代が高く、普通のホテルに宿泊すれば1泊1万円以上もする。安く上げようとすればこのような宿に泊まることとなる。

部屋の日当たりは良く、暑い。
窓を開けると、トラムの線路に面した部屋だった。
眺めが良いか、うるさいかは評価が分かれる部屋だろう。時おり電車がゴォーと通り過ぎる。私は眺めが楽しい部屋に思えた。トラムビューと言ったところか。

フローリングの部屋は明るくて清潔。電気ポット、テレビ、冷蔵庫まであった。洗面台も部屋にある。
普通のホテルよりこっちの方が快適だと思った。

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 建物内も民家風の造り。

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 清潔さを感じる明るい部屋。

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 窓の下をトラムが走っている。

ホテル近くにはナルビク以来世話になったREMA1000というスーパーがあった。ここで食料を買って夕食にしよう。
今日は最後の夜になる。これで今回の旅も無事終わりそうだ。

ビールを買ってきてお祝いしよう(またかよ)。

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 スーパーへ買い出しに。また世話になったREMA1000。

ビールは冷蔵ケースにあり、冷やして売っている。ねーちゃんがケースから取り出してカゴに入れていた。つられて同じビールをカゴに入れる。
リングネス(Ringnes)というビール。缶にはOslo Norgeと記してある。オスロでは定番のビールのようだった。

それから食料である。寿司のパックがあった。スウェーデンに着いて以来あちこちで見かけた寿司のパック。試しに買ってみた。

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 スーパーで買ってきたビールと寿司。

ホテルに戻り、買ってきた食料品を並べる。
寿司は日本のスーパーで売っているような普通の味だった。醤油も小瓶に入っている。
違うのはワサビがカップに別盛りになっていること、ガリはかなり辛かった。

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 寿司ネタはエビとサーモンそれに巻き寿司。ワサビと醤油の小瓶も入っている。

部屋は日当たりが良いのはいいが、日がジンジンと差し込んで暑い。エアコンは無い。
そのかわり冷たいビールがうまーい。

テレビを観ていると、今日のオスロは気温が28度とのこと。暑かったわけだ。

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 夜7時を過ぎても賑やかなボーグスタ通り(Bogstadveien)。

19時、まだ昼間のように明るい。また部屋を出て散歩してくる。

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 ウラニエンボリ教会(Uranienborg kirke)

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 教会の横の公園。芝生の上では人々が日光浴を楽しんでいる。

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 通りを颯爽と走る自転車。

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 バーのカフェテラスは陽気なムード。

 “家ごとにリラの花咲き札幌の人は楽しく生きてあるらし”
 (吉井勇)

ここは札幌ではないが、こんな歌が頭に浮かんだ。札幌もオスロも同じ北国の街。
鬱々とした暗くて寒い冬が終わり、オスロの人たちは初夏をここぞとばかりに楽しんでいるようだった。

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 ホテルの庭に咲くライラック。

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 満開のライラックの向こうを行くトラム。ホテルの窓から。

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 オスロで買った土産など。

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 この時期はオスロでも完全に暗くならない。午前1時頃。

また部屋に戻りビールを飲んでいたら、また寝落ちしていた。開け放った窓からは冷たい風が入ってくる。昼間は暑くても、夜は冷えるようだ。
時計を見ると午前1時。窓の外を見ると空はうっすらと明るい。
オスロの緯度は北緯60度。北極圏には遠いが、完全に暗くなることはなかった。

posted by pupupukaya at 16/09/04 | Comment(1) | 2016年白夜・北欧旅行記
この記事へのコメント
今、ストックホルムから列車で
オスロに向け進撃中であります。
オスロ攻略の参考になりました。
ありがとうございます。
( ̄▽ ̄)
噴水を通るトラムとは、
是非見てみたいですね。

Posted by RIM at 2017年09月29日 02:59
コメント
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