2016年白夜・北欧旅行記6 北極圏の鉄道、ナルビクまで

■ボーデン〜ナルビク IC96列車のルート
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ナルビク行の列車に乗る前にルーレオとナルビクを結ぶ鉄道の説明を少し。

この路線はスウェーデン側がマルムバナン(鉄鉱石鉄道の意)、ノルウェー側がオフォーテン鉄道と呼ばれている。
人口希薄と思われるこの北極圏の鉄道が建設されたのは、キルナ鉱山で産出される鉄鉱石を港まで輸送する目的であった。全通は1902年とかなり古い、和暦では明治35年だ。

スカンジナビア半島の山脈を越えてノルウェー側のナルビクまで建設されたのは、不凍港を求めてのことだった。ルーレオ港が冬季は結氷するのに対し、温かいメキシコ湾流の北上するナルビク港は凍らない。
第二次世界大戦で、ナチスドイツがノルウェーに侵攻したのは、この鉄道と鉄鉱石が目的のひとつだった。

キルナ鉱山の鉄鉱石は枯れることなく、現在でも産出し続けていて、鉄鉱石輸送の使命は変わることが無い。
地図だけ見ていると、最果てのローカル線というイメージだが、単線ながらも電化され、軸重30トンという大重量の鉄鉱石列車が行き交う大幹線である。

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 ナルビク行の客車。

これから乗るIC96列車は、スウェーデンとノルウェーを結ぶ国際列車であって、InterCity(インターシティ)という列車種別もあてがわれている。
ところが、入線してきた列車は、機関車が先頭で、53号車、52号車、51号車の順で3両編成。オール2等のモノクラスとずいぶんと寂しい編成だった。
最北端を行くローカル列車らしいといえば、よく似合う気もするが。

ボーデンから乗る列車もチケットに座席番号が書いてある。指定されているのは52号車で3両編成の真ん中の車両だった。
ホームで待っていた人たちと客車に乗り込む。
既に意外と人が乗っていた。ほとんどの人は始発駅のルーレオからだろう。車内はローカル急行列車といった雰囲気。

自分の席は進行方向を向いた窓側の席。通路側の席には先客がいた。ほかに空いている所もあるのだが、声をかけてとりあえず窓側の席に座らせてもらう。相席は窮屈だな。

指定席が窓側だったのはうれしいが、窓は煤か鉄錆みたいのがこびり付いて汚い。窓越しに写真を撮ると、景色も茶色く変色している。
そこは日本製の優秀なカメラで、汚れの少ない部分にレンズを押し当てて写し、あとで画像処理すると様になる写真になった。

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 窓は煤がこびり付いて汚い。

発車すると車掌が検札にきた。昨日寝台列車で見せたのと同じチケットを出す。また見るだけで返してくれた。寝台列車でもそうだったが、また女性車掌だった。

しばらくすると隣の相席の客が荷物を持ってどこかへ行ってしまった。やはり座席指定の人ではなかったのか。

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 2人掛け固定クロスシートが並ぶ車内の座席。

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各席にはコンセントが付く。

列車のスピードは測ってみると速くて135km/hくらい。カーブの手前に差し掛かるとザーーーッとものすごい音を立ててブレーキがかかり、車輪を軋ませてカーブを通過する。なんだか爆走と言いたくなるような走りっぷりだ。

車窓は丘陵地帯に白樺と針葉樹の林がどこまでも続く単調な風景。北海道と似たようだなと思うが、北海道でこんな車窓を見られるのは、花咲線や宗谷本線の末端区間くらいだろう。

12:13、信号場で運転停車。日本みたいに案内放送があるわけではないが、線路が複線になって駅ではない所で停車したのですぐにわかる。
しばらくして貨物列車とすれ違った。貨車の数を試しに数えてみたら、なんと60両。全部鉄鉱石の貨車だった。

ボーデンを発車して最初の停車駅がムリエク(Murjek )という駅。ボーデンからの所用時間は1時間1分、距離は87kmになる。
この駅を発車してしばらく行くと北緯66度33分の北極線を通過するはずだ。

北極線といっても緯度上だけの話で、実際にそんな線があるわけではない。出発前にいろいろ調べてはきたが、徐行して機関車が汽笛を鳴らすとか、白い石のサークルがあるということだった。
ずっと目を凝らして車窓を見ていたが、それらしいものは見つからない。行けども行けども無人の、荒涼とした景色が続くばかり。いつの間にか北極圏に入ったようだ。

しばらくしてまた信号場で停止する。すれ違う列車も無くすぐに発車した。
線路側に向けて看板が立っている。真新しいし、工事看板のように見えた。しかし看板に『Arctic Circle』(北極圏)の文字が見える。あわててカメラを向けた。12:50、いよいよ北極圏に入ったことになる。

そんなこと知ってか知らずか、ほかの乗客たちは寝ている人ばかりだった。

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 北極圏を示す看板。『Arctic Circle』と書いてあった。

北極圏に入ったからといって、景色が急に変わるというわけではなく、相変わらず丘陵地帯に細々とした林という眺めが続く。

13:55、イェリバレ(Gällivare )駅に停車。立派な2階建ての木造駅舎が建っている。駅周辺には集合住宅が立ち並び、ボーデン以来の町らしいところ。
ここからエステルスンド(Östersund)まで746kmもの長い支線が分岐していて、旅客列車は夏だけ1往復運行している。
ここで何人か下車客あり。乗車は無いようだった。

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 イェリバレ駅に停車。ボーデンを出てから最初の町。

この列車の私が乗っている52号車には売店があって、たまに乗客が来てコーヒーなどを買いに来る。
もう昼を過ぎたし、何か食べておこうと売店に行ってみた。レジに立つとさっきチケットを見せた車掌が奥から出てきた。
ここも、車掌が車内販売員も兼務している。

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 客車内の売店のメニュー。

ケースに品物が並んでいるわけではなく、レジのカウンターにメニューがあるだけ。言うと奥から出してくれるようだが、面倒になってコーヒーだけ注文した。コーヒーメーカーがあって、車内で淹れているようだ。

コーヒーは20Kr(約270円)と意外と安い。支払はクレジットカードにて。ここでもそうだが、端末にカードを差し込んで暗証番号を押すだけなので簡単だ。

席に戻って昨日の残り物を広げて昼食にした。

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 昨日の残りのパンと売店のコーヒーで昼食。

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 トナカイ?の群れを見つけた。

ボーデンを発車してから北極圏に入り、ずっと単調な景色が続いているが、それでも少しずつ変化している。木の丈はさらに低くなり、時どき広大な湿地が現れて視界が開ける。

ヨーテボリからの寝台列車から見えていた野生動物除けのネットはここでも続いている。
時おり遠くにトナカイらしき群れが見えた。

いつしか緑も少なくなって、枯れ木や枯れ草ばかりが地面を覆うようになった。

いまは暗くなる心配は全くいらないが、もし他の時期に一人で旅して夕暮れ時にさしかかれば、消えてしまいそうなくらい不安になるかもしれない。

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 行けども行けども人家も無く単調な車窓。ここはすでに北極圏。

13:34、運転停車。また貨物列車とすれ違う。こんど貨車の数を数えたら68両もあった。
14:24、また運転停車。ここでは10分くらい停まっていた。時刻表を見るとナルビク発ルーレオ行のIC95列車。こちらと同じ電気機関車牽引だった。
それにしてもすれ違う列車があると、こちらばかり待たされる。

だんだんと人工物が見え始める。人工物と言っても、殺風景な砕石の山だったり、貨物の引込線らしい線路が寄り添ったりするだけだが、鉄鉱山の町キルナが近づいてきた。

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 貨車の列の向こうにキルナの町が見えてきた。

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 湖の対岸に見えるキルナの町。

遠くに丘の上に広がるキルナの町が見える。このまま町の中に入って、キルナ駅があるはずだった。地図ではそうなっている。ところが、列車の進行方向がおかしい。
湖が見えてきて、その向こうにキルナの町が見えた。地図ではキルナの手前に湖など存在しない。何だかわけのわからないまま列車はキルナ駅に着いた。

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 キルナ駅に到着。レールを担いだオブジェが出迎える。

キルナ市は人口約2万3000人、ルーレオとナルビクを結ぶ鉄道の途中駅では最大の都市である。
キルナは鉄鉱山の町。ここで産出された鉄鉱石は、鉄道でルーレオ港へ、あるいはナルビク港へと輸送される。

ここキルナ止まりの列車も2往復あって、ボーデンからキルナまではストックホルム直通の寝台列車含め4往復あるが、キルナから先に行く列車は2往復だけとなる。

キルナには15:09に着くはずだったが若干遅れて15:15に着いた。発車は15:27なので12分ほど停車することになるので、ホームに降りてみる。

ホームは1面1線のみ。駅舎は小屋のような建物があるだけ。出発前にネットで見た駅とはずいぶん違う。ホームも駅舎も新し目で、仮設の駅のような感じがする。
駅の場所も工場の裏のような建物しか見えない。何だかわけのわからないままにキルナを後にすることになった。

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 キルナ駅でしばらく停車。

日本に戻ってから調べると、この駅は2013年に移設された仮設の駅ということだった。

現在地下1000mまで掘り進んでいる鉄鉱山の坑道が、町の下にまで及んでいて、このままでは町が陥没する危機にあるという。
市では鉱山の北に町ごと移転する計画を進めており、駅の移設はその一環ということだった。
さらに正式な場所へ再移転が予定されていて、その際は新しい町の中心部に隣接する場所に設けられるとのこと。

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 キルナ駅の駅舎は仮設のものだった。

ホームを歩いていると、機関車の切り離し作業が始まった。ここで機関車を交換するのかと思ったら、同じ機関車が反対側に付いた。キルナで方向転換になる。これも地図と違っていた。

発車時刻が近づき、車内に戻る。
車内の客は自分ともう1人だけになっていた。乗客はほとんどキルナで降りたということになる。他の車両も似たような乗車率だったので3両合わせても10人に満たないということになる。

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 キルナでほとんど下車してがら空きなった車内。

キルナから新たに乗ってくる人もなく、しずかに列車は発車する。発車も若干遅れて15:32だった。

進行方向が変わったので、今まで座ってきた席は後ろ向きになる。2人しか乗っていない客車で、こんな窮屈な席にいなければならない理由はない。3人掛けのボックスシートのほうに席を移した。

この辺りから景色はさらに荒涼としてくる。すでに緑は無く、生えているのは立ち枯れ木ばかり。
しかしよく見ると、枯れ木に見える枝先には若葉色の新芽をいくつも付けていた。5月下旬ではようやく雪解けが終わったばかり、これから春が始まるといった感じだった。

キルナからは国道が並走するようになるが、走る車はほとんど見かけない。それもそのはずで、この先国境までは町は無い。
そのかわりよく見かけたのがキャンピングカーだった。今日は土曜日、大都会の無いこの辺りでは週末を過ごすレジャーとして人気なのだろう。

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 国道を走るキャンピングカーと並走する。

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 トーネ湖が見えてきた。このあたりはアビスコ国立公園。

キルナの次はアビスコ東(Abisko Östra)駅に停まる。レンガ造りの立派な駅舎が建つ。
ホームで列車に乗るらしい何人かが見えたが、こちらの乗客ではないようだった。

しばらくして反対側のホームに列車が入ってきた。ストックホルム行ナイトトレイン93列車だった。大きなバックパックを背負った旅行者らしい人が乗りこんで行くのが見えた。あっちも客車内に人影はほとんど見えず、空いているようだった。

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 アビスコ東(Abisko Östra)駅。

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 ストックホルム行SJナイトトレインと交換する。

このあたりから停車駅が多くなってくる。
次はアビスコツーリストステーション(Abisko Turiststation)で、アビスコ国立公園の入口になる駅。観光地なのでいくらか乗ってくるのかと思ったが乗降ゼロ。まだ観光シーズンには早いのだろうか。

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 トーネ湖を眼下に見ながら高度を上げて行く。

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 残雪とまだ凍った湖。

アビスコを過ぎると、この辺りからスカンジナビア山脈の山越えになるようで、右側に見えていたトーネ湖も、高台から見下ろすようになってくる。
トーネ湖と別れて、高度を上げながら西へと進む。国境へ近づくにつれて残雪も多くなってきた。湖も白く凍っている。

すっかり冬景色になって、リックスグレンセン(Riksgränsen)駅に到着する。スウェーデン側最後の駅で、国境の駅ということになるのだろうが、板張りのホームが1面あるだけの駅だった。
駅前にはリゾート風のホテルがあって、まだ凍って真っ白の湖畔にはオートキャンプ場があるのか、キャンピングカーがたくさん見えた。

普通の駅と変わらず停車してまた発車する。列車はすぐにトンネルに入る。

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 リックスグレンセン(Riksgränsen)駅はスウェーデン側の国境駅。

トンネルや雪覆いが続き、どこが国境なのかわからないままビョルンフェル(Björnfjell)駅に着いた。駅舎の壁面に513.7mとの表示を見つけた。この駅の標高なのだろう。ここがノルウェー側の国境駅になる。

ここからはNSB(ノルウェー国鉄)の運営となり、路線もオーフォート鉄道に変わるが、何事もなかったかのようにすぐに発車した。両国ともシェンゲン協定加盟国なので、税関もパスポートコントロールも無い。
車掌の交代も無く、ここからノルウェーに入ったとわかるものは何も無かった。終点ナルビクまでは僅か40km余り、その先は無く、わざわざノルウェー側の要員と交代するまでもないということなのだろう。国際間の緊張も無く、平和なのは何よりだ。

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 ノルウェー側最初の駅、ビョルンフェル(Björnfjell)駅。

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 岩肌が目立つ国境付近の景色。

ノルウェー側に入ってから、停車駅ごとに乗車客があるようになった。どの駅も人家は無く、信号場のようなところばかりだが、乗客の格好を見ていると、登山かハイキング帰りというように見えた。

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 氷河地形特有のU字谷が見えてくる。

17:51、カッテラット(Katterat)駅を発車すると、氷河地形特有のU字谷が眼下に広がる。ここからナルビクまでは、車窓最後のハイライトとなる。ここは見逃さないようにしたい。

U字谷は次第に入り江になる。これがフィヨルドかと見入った。茶色く変色した窓から眺めているのはもどかしく、窓を開ける。
線路はフィヨルドに沿って、ナルビクへと下って行く。

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 ナルビク手前のフィヨルド。車窓のハイライトだ。

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 フィヨルドを見ながら峠を下って行く。

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 フィヨルドの先はオフォート湾が広がる。新しい橋を建設中。

フィヨルドが終わって湾口が開けるところでは新しい橋を架ける工事をしていた。ここを過ぎるとナルビクの町に入る。

18:22、終点ナルビク着。定時到着だった。
ボーデンから437km、ヨーテボリからは1923km、北緯68度27分にある最北端の終着駅に着いた。

幅広のホームに降りるも、出迎えの人は誰もいない。列車から降りた人たちも、あっという間にいなくなってしまった。
2階建ての駅舎があって、中に入ってみたが、小さい待合室があるだけで窓口も閉まっており、無人駅のようだった。

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 ナルビク駅に到着。

せっかく列車の長旅で着いたのだから、終着駅らしさを感じたかったが、誰もいない駅というのは何となく気味が悪い。駅は町から坂を下ったところにあって、駅前には家も商店もない所だった。

疲れているし、さっさとホテルに向かうことにした。ナルビクでは2泊することにしていて、明日は丸1日滞在するので、駅は町の観光がてらゆっくり見物することにしよう。

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 ホテルへは住宅街の坂道を登って行く。

ナルビクで予約していたホテルは『ベストウェスタン・ナルビクホテル』。中心部や駅からは少し離れているが、立地は悪くはない。
駅からは坂道を15分ほど登った高台にある。ホテルまでの道は、三角屋根の瀟洒な一軒家が並ぶ住宅地といった感じ。生活水準は高そうだ。

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 ナルビクで2泊するホテル。

坂道を登って、住宅地が途切れたところにホテルはあった。やれやれやっと見つけたという感じだった。隣はスーパーがあって、まだ営業している。ホテル前から来た道を振り返ると海が見えた。場所は悪くはない。

レセプションで名前を伝える。
Booking.comからの予約で、2泊で1,640ノルウェーKr(22,299円)だった。現地決済だったので、クレジットカードで支払うと、プリントした領収書と部屋のキーをくれた。
そういえば、一昨日のヨーテボリでもそうだったが、どこのホテルでも大抵書かされていた宿帳を書くことはなかった。予約書にはどこの何者か書かれているし、必要無いといえば無いのかもしれない。

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 ホテルのレセプション。

部屋に入ると、シャワールームとトイレがある。湯沸しのポットもあった。シングルルームながらも部屋は広いし、ようやく文明国らしい暮らしができると言ったら少し大げさだろうか。

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 居心地の良いシングルルーム。

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 シャワールームとトイレ。

部屋に荷物を置くと、まず隣のスーパーへ買い出しに行く。『REMA1000』というスーパーで、このあとノルウェーではあちこちで見つけ、また世話になったスーパーである。

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 ホテルの隣にあったREMA1000というスーパー。

ATMがあればノルウェークローネをいくらか引き出しておこうと思ったが、置いていないようだった。

カゴを持って店内を見て回る。昨日の残りもあるし、特にあらためて買うものも無い。
ビールの売り場があって、普通に売っている。が、張り紙があって読むと、土曜日の販売時間は18:00までとあった。すでに19時を過ぎている。残念。
結局、ミネラルウォーターとコーラ、それに魚の瓶詰だけ買った。

部屋に戻り夕食にする。酒がメインで、あとはつまみばかり。
ヨーテボリで買ったフエ・カセーロという白カビのサラミをナイフで刻む。ナイフの刃が立たないほどガチガチになった肉だが、口に放り込むと、油が溶けてホロリと崩れる。これをウオッカで流し込むと、ああ・・・

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 テーブルに広げた酒とつまみ。

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 フエ・カセーロという白カビのサラミ。切るのは一苦労だが・・・

酒飲みにとっては至福のひと時だが、我に返るとあほらしくなってきた。もうちょっとまともな食生活はできないのか。
ブログ記事にすることを意識するならば、もうちょっと見世物になるような食事をするべきであろう。

ただ、今回は予算の関係で節約を旨とする必要があること、それ以上に一人でレストランに入るのが面倒くさいというのがあって、貧乏くさい食事になってしまった。

北欧旅行をするとこんな貧しい食事になるということでは無い、誤解の無いように申し上げておく。

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 ファゲルネス山とロープウェイ乗り場。 

9時半ごろカメラを持って外へ出てみる。北の方角に太陽がまだ輝いていて、まだまだ昼間のようだ。

ホテルの向かいはスキー場になっていて、ゴンドラ乗り場がある。これに乗れば標高656mのファゲルネス山へ登ることができ、町とフィヨルドが一望できるようだが、この時期はゴンドラが全て取り払われて運休中だった。

まだ残雪のあるスキー場の斜面を登ると、眼下にオフォート湾とその向こうの山々が見えた。その北の空には、まだ沈まない太陽が輝いていた。

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 夜になると北方向に太陽が見える。午後9時30分頃

白夜を体験するには夜中じゅう起きている必要がある。さすがにそこまではできないが、少なくとも深夜0時までは起きていようと思っていた。
ところが部屋に戻って、ベッドに少し横たわると意識を失ってしまった。

ふと気が付くと、部屋はまだ明るい。時計を見ると3時。昼寝をして午後3時に目覚めたような感覚だ。寝ぼけ眼で、いまが午前3時とわかるのにしばらくかかった。

また外に出てみる。太陽は9時の位置からは移動しているが、相変わらず北の空に輝いていた。

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 午前3時頃の太陽。

理屈ではこれが白夜なのだとわかっているが、夜更かししすぎて昼夜逆転し、夕方に目覚めたような感覚が抜けきらない。
1日じゅう暗くならない世界を、体の方がわかってくれないようだった。


posted by pupupukaya at 16/07/24 | Comment(0) | 2016年白夜・北欧旅行記
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