学園都市線(札沼線)の浦臼以北の運転本数は1日3往復のみ。
30年近く前にこのダイヤになってからはずっと変わることはない。
そんな超ローカル線の途中駅、於札内駅に行ってきました。
町道から細い砂利道に入って行った踏切のところにある於札内駅。冬季通行止めの標識が立つ。
角材を並べただけの踏切。キャタピラの車が通ると故障するらしい。
於札内駅は2両ほどが停まれるコンクリート製ホームとトタン製の待合室があるだけの無人駅。
周りは田んぼが広がる日本の田園風景といった感じ。
ホームの横は踏切になっている。
踏切と言っても踏切の標識は無いので、正式な踏切かはわからない。
一応カーブミラーと冬季通行止め標識があるので踏切の体裁は整っている。
待合室のトタンの壁に打ち付けられたサビサビの駅名標。隣駅のローマ字表記がおかしい。
「学園都市線」と書かれた駅名標は全く似合わない。『於』の字が異体字になっている。
コンクリート製ホームと低い柵。ワンマンカー乗車口の文字も色あせてしまっている。
時刻表や運賃表が掲示された待合室の内部。
於札内駅の時刻表。列車は1日3往復のみ。
駅近くには農家も何軒かあって、意外と開けている印象だ。
1日の乗降客数はココによると1日4人とのこと。ダイヤからして通学生の利用はゼロと思われるが、それにしては意外と多い。
国道にはバスがあるが、於札内駅からは1km近く離れているので、駅側の住人からすれば貴重な足なのかもしれない。
駅ノート。
今では珍しくなった30kgレール。
ところで、学園都市線北部には今では全く見ることができなくなった昔ながらの電信柱が残っている。
昔のSL時代の写真を見ると、線路脇に何本もの腕木と多くの碍子を抱えた独特の形をした電柱が写っているのをよく見る。
主要路線であれば、通信用の裸導線(架空裸線)が何十本も線路に平行して、それを支える電柱が延々と並んでいた。
その独特の姿から『ハエタタキ』と呼ばれていた。
70年代にはケーブル線に置き換えられてほぼ姿を消したようだが、使われなくなったがそのまま放置されているハエタタキは今でもたまにローカル線なんかで見かけることがある。
今でも現役で使われているらしい架空裸線路支持柱(通称ハエタタキ)。
しかし、ここ学園都市線のは現在でも電線が張られていて現役。全国でもここだけじゃないかと思う。
架空裸線の区間は所々で途切れていて、その箇所はコンクリート製の新しい電柱が建てられていた。
トトロでも出てきそうな日本の風景。
コンクリート製の新しい電柱に建て替えられた箇所もある。
架空裸線エンド部分。設備は最新だが碍子は旧来のものが使われている。
電線から下りてきた線につながる携帯電話接続設備。
携帯電話と言っても今は誰でも持っているやつではなく、保線員や列車乗務員が電話機だけ携帯していて、電柱の端子に接続して駅や指令と連絡するためのもの。無線が無かった昔は、駅間の連絡手段はこれが唯一だった。
携帯電話機用の端子箱。
訪問:2014/6/29
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