2014年6月道北キャンプ旅行記2

仁宇布のトロッコ王国では曇り空で寒かったが、美深からは一転して青空となった。北海道の6月はやっぱりこうでなくちゃいけない。

美深からの国道40号線は交通量も少なくなって気持ち良いドライブルートだった。ただ、行けども行けども牧場や山ばかりでは運転していても飽きてくる。


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美深から国道40号を北上。すっかり青空になった。

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恩根内駅。ここも貨車駅だったが、貨車は撤去され代わりに新しい待合室が建てられていた。

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稚内行スーパー宗谷1号が通過する。

12時少し前に音威子府に着いた。
音威子府は小さな道の駅と、セイコーマートそれにJR音威子府駅があるだけの小さな村だ。


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音威子府駅。浜頓別や枝幸方面への乗り換え客で賑わったこともあったが、いまは旭川や札幌への直通バスに乗客は移ってしまった。

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改札口ときっぷ売り場。硬券入場券も売っている。

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木の改札案内板。

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天北線資料室。

音威子府の名物といえばやはり黒いそばだろう。ちょうどうまい具合に昼時に音威子府を通りかかった(と言うか、ほとんど狙っていたが)のでお昼ご飯はそばにする。

もともと音威子府そばは駅の立ち食いそばのが発祥で、今でも駅で営業している。

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昼時はそば屋状態となる待合室。

駅の方は今までに何回も食べたことがあるし、あちらは立ち食いそばなので湯がいた茹でそばだ。それでも十分美味しいのだが、今回は道の駅のほうで食べることにした。

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音威子府駅の隣にある道の駅おといねっぷ。

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道の駅のレストラン「一ふじ」。

道の駅にはレストランがあって、そこでも音威子府名物のそばが食べられる。駅とちがってこちらは「もり」もやっている。
入口には『只今スタッフが不足しています。お客様にはご不便をお掛けします』と書いた張り紙があった。
これは相当待たされることになると覚悟した。まあいいや、急ぐこともないし、休憩がてらゆっくりしよう。

メニューを見るとここのおススメはラーメンらしいが、そばのメニューも各種そろっている。
せっかくなので一番シンプルな『大もり』にした。



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大もり(720円)

いままで駅のそばしか食べたことがないので、汁に浸かっていないそばを直接眺めるのは初めてだ。黒光りしたそばはさすが鉄道の村(あんまり関係ないか)というような貫録というか迫力がある。もりそばにして良かった。

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そば殻も練りこんだ黒いそば。

そば殻も練りこんだという蕎麦は香りも独特でざらっとした舌触りもある。何とも野性味あふれる蕎麦だ。
反対にツユは昆布だしのみなのか薄味でなんか物足りない。

漫画『美味しんぼ』で、中松警部が屋台の蕎麦屋に言ったクレームで
 「蕎麦の風味にツユが負けている」とかなんとかいうのがあったが、そんなセリフを思い出した。
もっと辛くて濃いツユにどっぷりと浸して食べてみたいと思った。

もっとも、蕎麦の風味を生かすためにはツユはあくまで控えめにね、という意思もありそうだし、そういえば駅のそばのツユも結構薄めだった気がするし、なんだか良くわかんなくなってきた。

気が付くと全部ペロッと食べ終わっていて、残ったツユを濃い蕎麦湯で割って飲むと、これはこれでいいんじゃないかとも思った。


久々に食べた黒い蕎麦に満足して音威子府を後にする。
音威子府から中川までは天塩川の渓谷に沿って走る。JR宗谷本線も川の対岸を走っていて、あちらは車窓から天塩川を見ることができるが、こちら国道40号線から天塩川の眺望は良くない。ひたすら山の中を走っている感じで退屈だ。この区間の眺めの良さはJRの方に軍配が上がる。


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原始風景のような天塩川。

中川町の中くらいに来たあたりからまた開けてくる。このあたりまで来ると畑は無くなって牧草地ばかり。時々開けた窓から牛糞の強烈な臭いが車の中に入ってくる。

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天塩町産士あたりの風景。天塩川の渓谷を抜けるとここから天塩平野になる。

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狭い天塩大橋を渡る。

天塩大橋を渡ると宗谷総合振興局の幌延町になる。橋を渡るとさっきまでの青空は無くなって曇り空になってしまった。豊富町の手前で脇道に入りサロベツ原野へと向かった。

幌延ビジターセンターには湿原の中を歩ける木道や展望台が整備されている。サロベツ原野はちょうど花の時期で、この日は黄色いエゾカンゾウが満開だった。


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カキツバタの咲くサロベツ原野。幌延ビジターセンターの木道から。

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幌延ビジターセンターから見たサロベツ原野南側。


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同じく北側。長沼やパンケ沼が見える。残念ながら利尻山は見えなかった。

続いては豊富町のサロベツ湿原センターに行った。前はここからもう少し西へ行った原生花園にレストハウスがあったのだが、あっちは取り壊されて湿原に回復されていて、各種施設はこっちに新築移転された。
駐車場も広くて、観光バスも何台か停まっていた。

立派な施設に建て替わったが木道から見る湿原の花はさっぱりだった。

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豊富町のサロベツ湿原センター。

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昔この場所で稼働していた泥炭浚渫船。

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ごついカメラを構えた人たちが多くいた。なにを狙っているのだろう。

今は何もない原生花園ビジターセンター跡を通りかかったら、エゾカンゾウの花がいっぱい咲いているのが見えた。
乗り降りする人が今でもいるのか、『原生花園』のバス停がそのまま残っていて、そこに車を停めた。
見事に地平線の果てまで覆い尽くした満開のエゾカンゾウの花畑をしばらく眺めた。

やっぱり来てよかった。仕事のことや、札幌での生活のことなど既に頭の中には無かった。
せめて青空ならば最高だったんだけどなあ・・・。ま、多くは望むまい。

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閉鎖された旧原生花園ではエゾカンゾウが満開だった。



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地平線まで埋め尽くしたエゾカンゾウの花。

3へつづく



posted by pupupukaya at 14/08/02 | Comment(0) | 道北の旅行記
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